JP2001205759A - 断熱容器 - Google Patents
断熱容器Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、軽量でかつ剛性を有し、断熱性に
優れており低温維持が可能な断熱容器を提供することで
ある。 【解決手段】 本発明は、ポリオレフィン系樹脂発泡粒
子成形体からなる容器の内面にはポリオレフィン系樹脂
シート又はフィルムからなる樹脂層を有し、容器外面は
容器形状に相応する熱可塑性樹脂からなる射出成形体に
よって被覆され、かつ前記容器開口周縁部の外側面にお
いて容器内面のポリオレフィン系樹脂層と熱可塑性樹脂
からなる射出成形体とが接着された断熱容器である。こ
のように構成された本発明の断熱容器は容器外面の射出
成形体と発泡成形体とが実質的に空間部を有さず密着し
ており断熱性に優れており、軽量でかつ剛性を有し、断
熱性に優れており低温維持が可能な断熱容器である。
優れており低温維持が可能な断熱容器を提供することで
ある。 【解決手段】 本発明は、ポリオレフィン系樹脂発泡粒
子成形体からなる容器の内面にはポリオレフィン系樹脂
シート又はフィルムからなる樹脂層を有し、容器外面は
容器形状に相応する熱可塑性樹脂からなる射出成形体に
よって被覆され、かつ前記容器開口周縁部の外側面にお
いて容器内面のポリオレフィン系樹脂層と熱可塑性樹脂
からなる射出成形体とが接着された断熱容器である。こ
のように構成された本発明の断熱容器は容器外面の射出
成形体と発泡成形体とが実質的に空間部を有さず密着し
ており断熱性に優れており、軽量でかつ剛性を有し、断
熱性に優れており低温維持が可能な断熱容器である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生鮮食品等の搬送
用通い函や保存箱として使用される発泡粒子成形体から
なる容器内面にポリオレフィン系樹脂シート又はフィル
ムからなる樹脂層が設けられており、容器外面が熱可塑
性樹脂からなる射出成形体により被覆されてなる断熱容
器に関する。
用通い函や保存箱として使用される発泡粒子成形体から
なる容器内面にポリオレフィン系樹脂シート又はフィル
ムからなる樹脂層が設けられており、容器外面が熱可塑
性樹脂からなる射出成形体により被覆されてなる断熱容
器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、生鮮食品等を搬送するための
通い函等として、中空成形体と、該中空成形体の内部に
発泡性樹脂を注入し発泡成形した合成樹脂発泡体とから
なる合成樹脂容器、又は容器の内装体及び外装体をそれ
ぞれ射出成形体で作製し、この内装体と外装体とを溶着
し内装体と外装体との間に発泡性樹脂を注入した合成樹
脂容器が使用されてきている。
通い函等として、中空成形体と、該中空成形体の内部に
発泡性樹脂を注入し発泡成形した合成樹脂発泡体とから
なる合成樹脂容器、又は容器の内装体及び外装体をそれ
ぞれ射出成形体で作製し、この内装体と外装体とを溶着
し内装体と外装体との間に発泡性樹脂を注入した合成樹
脂容器が使用されてきている。
【0003】前者の例としては、例えば高密度ポリエチ
レン樹脂からなる中空成形体の内部にウレタン樹脂発泡
体が形成された断熱性容器が知られている。しかしなが
ら、この容器は、リサイクル性に問題があり、資源の有
効利用という観点から不十分なものである。
レン樹脂からなる中空成形体の内部にウレタン樹脂発泡
体が形成された断熱性容器が知られている。しかしなが
ら、この容器は、リサイクル性に問題があり、資源の有
効利用という観点から不十分なものである。
【0004】すなわち、この容器は中空成形体の内部で
形成された合成樹脂発泡体と中空成形体とが一体として
相互に接着した状態で成形されている。その結果、例え
ば高密度ポリエチレン樹脂の中空成形体とウレタン樹脂
発泡体のような異なる樹脂から構成されている容器を、
それぞれ均一な物性の合成樹脂としてリサイクルし再ペ
レット化して使用するには、強力に接着して一体となっ
ている中空成形体と発泡成形体とを分離しなければなら
ず、分離のための多大な労力とコストがかかり、リサイ
クルすることは実質的に不可能に近いものであった。ま
たこのような容器は強度の面から中空成形体の厚みを比
較的厚くしなければならずその結果として重量が重たく
ならざるを得ない欠点があった。さらには断熱性が今一
歩不十分なものであり、また容器形状の設計上の自由度
が制限され細かい設計が困難であるなどの問題点があっ
た。
形成された合成樹脂発泡体と中空成形体とが一体として
相互に接着した状態で成形されている。その結果、例え
ば高密度ポリエチレン樹脂の中空成形体とウレタン樹脂
発泡体のような異なる樹脂から構成されている容器を、
それぞれ均一な物性の合成樹脂としてリサイクルし再ペ
レット化して使用するには、強力に接着して一体となっ
ている中空成形体と発泡成形体とを分離しなければなら
ず、分離のための多大な労力とコストがかかり、リサイ
クルすることは実質的に不可能に近いものであった。ま
たこのような容器は強度の面から中空成形体の厚みを比
較的厚くしなければならずその結果として重量が重たく
ならざるを得ない欠点があった。さらには断熱性が今一
歩不十分なものであり、また容器形状の設計上の自由度
が制限され細かい設計が困難であるなどの問題点があっ
た。
【0005】上記した後者の容器、すなわち内装体およ
び外装体を射出成形体で作製しその内部にウレタン樹脂
発泡体を注入した容器は、容器の表層部を構成する成形
体と発泡体とが接着しているためそれぞれを個別にリサ
イクルし再使用することが難しく、容器の強度を持たせ
るためには内装体および外装体を構成する射出成形体の
厚さを相応に厚くしなければならず(通常2〜3mmの
厚さ)、必然的に容器全体の重量が重いものとなってい
た。また射出成形体からなる内装体及び/又は外装体と
発泡成形体との間に空間部が生じ断熱性を低下させる要
因となっていた。
び外装体を射出成形体で作製しその内部にウレタン樹脂
発泡体を注入した容器は、容器の表層部を構成する成形
体と発泡体とが接着しているためそれぞれを個別にリサ
イクルし再使用することが難しく、容器の強度を持たせ
るためには内装体および外装体を構成する射出成形体の
厚さを相応に厚くしなければならず(通常2〜3mmの
厚さ)、必然的に容器全体の重量が重いものとなってい
た。また射出成形体からなる内装体及び/又は外装体と
発泡成形体との間に空間部が生じ断熱性を低下させる要
因となっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の事情
に鑑み、リサイクルのコストが安価でリサイクル性に富
み、軽量でかつ剛性を有し、断熱性に優れ低温維持が可
能な断熱容器を提供することを目的とする。
に鑑み、リサイクルのコストが安価でリサイクル性に富
み、軽量でかつ剛性を有し、断熱性に優れ低温維持が可
能な断熱容器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリオレフィ
ン系樹脂発泡粒子成形体からなる容器の内面にはポリオ
レフィン系樹脂シート又はフィルムからなる樹脂層を有
し、容器外面は容器形状に相応する熱可塑性樹脂からな
る射出成形体によって被覆され、かつ前記容器開口周縁
部の外側面において容器内面のポリオレフィン系樹脂シ
ート又はフィルムからなる樹脂層と熱可塑性樹脂からな
る射出成形体とが接着されてなる断熱容器に関する。
ン系樹脂発泡粒子成形体からなる容器の内面にはポリオ
レフィン系樹脂シート又はフィルムからなる樹脂層を有
し、容器外面は容器形状に相応する熱可塑性樹脂からな
る射出成形体によって被覆され、かつ前記容器開口周縁
部の外側面において容器内面のポリオレフィン系樹脂シ
ート又はフィルムからなる樹脂層と熱可塑性樹脂からな
る射出成形体とが接着されてなる断熱容器に関する。
【0008】このように構成された本発明の断熱容器
は、射出成形体とポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体
とが密着しており実質的には断熱性を損なうような空間
部が存在せず、従来のこの種の容器に比べて断熱性が向
上し0〜5℃のような低温維持が可能である。しかも容
器内面はポリオレフィン系樹脂シート又はフィルムから
なる樹脂層からなり、その樹脂層が発泡粒子成形体と熱
接着されているため軽量で、剛性を有し強度に優れてい
るものである。
は、射出成形体とポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体
とが密着しており実質的には断熱性を損なうような空間
部が存在せず、従来のこの種の容器に比べて断熱性が向
上し0〜5℃のような低温維持が可能である。しかも容
器内面はポリオレフィン系樹脂シート又はフィルムから
なる樹脂層からなり、その樹脂層が発泡粒子成形体と熱
接着されているため軽量で、剛性を有し強度に優れてい
るものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づき詳細
に説明する。図1は、本発明の断熱容器の一例を示す断
面図で、図2は、容器開口周縁部の部分拡大断面図であ
る。図面において、1は断熱容器を、2はポリオレフィ
ン系樹脂フィルム又はシートからなる樹脂層を(以下,
単に「ポリオレフィン系樹脂層」ということがある)、
3はポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体を(以下,単
に「発泡成形体」ということがある)、4は容器外面の
射出成形体を、5は容器内面に設けられたポリオレフィ
ン系樹脂層と射出成形体との接着部(以下、単に「接着
部」ということがある)をそれぞれ示す。
に説明する。図1は、本発明の断熱容器の一例を示す断
面図で、図2は、容器開口周縁部の部分拡大断面図であ
る。図面において、1は断熱容器を、2はポリオレフィ
ン系樹脂フィルム又はシートからなる樹脂層を(以下,
単に「ポリオレフィン系樹脂層」ということがある)、
3はポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体を(以下,単
に「発泡成形体」ということがある)、4は容器外面の
射出成形体を、5は容器内面に設けられたポリオレフィ
ン系樹脂層と射出成形体との接着部(以下、単に「接着
部」ということがある)をそれぞれ示す。
【0010】本発明において、発泡成形体3の見かけ密
度は、発泡成形体を構成する基材樹脂の種類によっても
異なるが、通常18g/L〜230g/Lであり、軽量
性と剛性の点から30g/L〜90g/Lが好ましい。
見かけ密度が18g/L未満の場合は、圧縮強度が小さ
く断熱容器1の物性が低下したり、断熱容器1にヒケ等
による窪み部が生じたり変形したりする虞がる。一方、
密度が230g/Lを超えると断熱性が悪くなったり、
断熱容器1自体の軽量化が困難となる虞がある。
度は、発泡成形体を構成する基材樹脂の種類によっても
異なるが、通常18g/L〜230g/Lであり、軽量
性と剛性の点から30g/L〜90g/Lが好ましい。
見かけ密度が18g/L未満の場合は、圧縮強度が小さ
く断熱容器1の物性が低下したり、断熱容器1にヒケ等
による窪み部が生じたり変形したりする虞がる。一方、
密度が230g/Lを超えると断熱性が悪くなったり、
断熱容器1自体の軽量化が困難となる虞がある。
【0011】本発明におけるポリオレフィン系樹脂発泡
粒子の基材樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、
直鎖状超低密度ポリエチレン、エチレン−プロピレンブ
ロック共重合体、エチレン−プロピレンランダム共重合
体、エチレン−ブテンランダム共重合体、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共
重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体の分子間を金
属イオンで架橋したアイオノマー系樹脂、プロピレン重
合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピ
レン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−ブテン
ランダム共重合体、ポリブテン、ポリペンテン、プロピ
レン−エチレン−ブテン三元共重合体、プロピレン-ア
クリル酸共重合体、プロピレン-メタアクリル酸共重合
体、プロピレン-無水マレイン酸共重合体等が挙げられ
る。また、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン等
のオレフィン系モノマーと、該モノマーと共重合し得る
スチレン等のモノマーとの共重合体を使用することがで
きる。あるいは、上記の樹脂の複数を混合して用いるこ
ともできる。上記のうち剛性、リサイクル性、発泡成形
性等の点からプロピレン−エチレンブロック共重合体、
プロピレン−エチレンランダム共重合体等が好ましい。
粒子の基材樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、
直鎖状超低密度ポリエチレン、エチレン−プロピレンブ
ロック共重合体、エチレン−プロピレンランダム共重合
体、エチレン−ブテンランダム共重合体、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共
重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体の分子間を金
属イオンで架橋したアイオノマー系樹脂、プロピレン重
合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピ
レン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−ブテン
ランダム共重合体、ポリブテン、ポリペンテン、プロピ
レン−エチレン−ブテン三元共重合体、プロピレン-ア
クリル酸共重合体、プロピレン-メタアクリル酸共重合
体、プロピレン-無水マレイン酸共重合体等が挙げられ
る。また、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン等
のオレフィン系モノマーと、該モノマーと共重合し得る
スチレン等のモノマーとの共重合体を使用することがで
きる。あるいは、上記の樹脂の複数を混合して用いるこ
ともできる。上記のうち剛性、リサイクル性、発泡成形
性等の点からプロピレン−エチレンブロック共重合体、
プロピレン−エチレンランダム共重合体等が好ましい。
【0012】上記発泡粒子の基材樹脂は、断熱容器1の
全体として要求される物性に対応して適宜選択される
が、リサイクル性の観点から後述する発泡成形体に積層
されるポリオレフィン系樹脂層、容器外面の射出成形体
に用いられる樹脂と同質のもを用いることが好ましい。
なお、発泡粒子の基材樹脂は過酸化物や放射線により架
橋することもできるが、リサイクル性の観点からは無架
橋が好ましい。
全体として要求される物性に対応して適宜選択される
が、リサイクル性の観点から後述する発泡成形体に積層
されるポリオレフィン系樹脂層、容器外面の射出成形体
に用いられる樹脂と同質のもを用いることが好ましい。
なお、発泡粒子の基材樹脂は過酸化物や放射線により架
橋することもできるが、リサイクル性の観点からは無架
橋が好ましい。
【0013】本発明において発泡成形体に積層されるポ
リオレフィン系樹脂層の厚さは、0.1mm〜1.5m
mであり、好ましくは0.5〜1mmである。ポリオレ
フィン系樹脂層の厚さが0.1mm未満では、収納物を
収納した際、あるいは内部を洗浄する際に、樹脂層の剛
性がなく強度が低いために該樹脂層が破損したりする虞
がある。一方、樹脂層の厚さが1.5mmを超える場合
には断熱容器自体の重量が重くなり好ましくない。
リオレフィン系樹脂層の厚さは、0.1mm〜1.5m
mであり、好ましくは0.5〜1mmである。ポリオレ
フィン系樹脂層の厚さが0.1mm未満では、収納物を
収納した際、あるいは内部を洗浄する際に、樹脂層の剛
性がなく強度が低いために該樹脂層が破損したりする虞
がある。一方、樹脂層の厚さが1.5mmを超える場合
には断熱容器自体の重量が重くなり好ましくない。
【0014】本発明において断熱容器の内面は、ポリプ
ロピレン系樹脂層が発泡成形体に接着していることから
上記のように厚さを薄くすることができ、軽量で剛性の
ある断熱容器とすることができる。
ロピレン系樹脂層が発泡成形体に接着していることから
上記のように厚さを薄くすることができ、軽量で剛性の
ある断熱容器とすることができる。
【0015】ポリオレフィン系樹脂層は、単層でも多層
でも差し支えない。単層の場合は、発泡成形体との接着
性の点から発泡粒子の基材樹脂と同質の樹脂を、または
他の樹脂を併用する場合は、ポリオレフィン系樹脂10
0重量%に対して他の樹脂は25重量%〜75重量%の
範囲で使用される熱接着可能な樹脂が好ましい。また多
層の場合は、発泡成形体との接着性の点から発泡成形体
とポリオレフィン系樹脂層との接触面の樹脂層が発泡成
形体の基材樹脂と同質の樹脂、または発泡成形体を構成
する基材樹脂の融点±10℃の範囲内にある樹脂を使用
することが好ましい。樹脂層を形成する樹脂は耐衝撃性
を有する樹脂を使用することが好ましく、発泡成形体と
の接着性、耐衝撃性の点から、ポリプロピレン系樹脂、
特に、プロピレン−エチレンランダム共重合体とプロピ
レン−エチレンブロック共重合体との多層、またはこれ
ら共重合体の混合物でランダム共重合体が30〜70重
量%である混合物が好適である。
でも差し支えない。単層の場合は、発泡成形体との接着
性の点から発泡粒子の基材樹脂と同質の樹脂を、または
他の樹脂を併用する場合は、ポリオレフィン系樹脂10
0重量%に対して他の樹脂は25重量%〜75重量%の
範囲で使用される熱接着可能な樹脂が好ましい。また多
層の場合は、発泡成形体との接着性の点から発泡成形体
とポリオレフィン系樹脂層との接触面の樹脂層が発泡成
形体の基材樹脂と同質の樹脂、または発泡成形体を構成
する基材樹脂の融点±10℃の範囲内にある樹脂を使用
することが好ましい。樹脂層を形成する樹脂は耐衝撃性
を有する樹脂を使用することが好ましく、発泡成形体と
の接着性、耐衝撃性の点から、ポリプロピレン系樹脂、
特に、プロピレン−エチレンランダム共重合体とプロピ
レン−エチレンブロック共重合体との多層、またはこれ
ら共重合体の混合物でランダム共重合体が30〜70重
量%である混合物が好適である。
【0016】本発明において発泡成形体に積層されるポ
リオレフィン系樹脂層を構成する基材樹脂は、前記した
ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の基材樹脂のところで説
明し列挙したと同様のものが挙げられる。
リオレフィン系樹脂層を構成する基材樹脂は、前記した
ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の基材樹脂のところで説
明し列挙したと同様のものが挙げられる。
【0017】本発明のポリオレフィン系樹脂層は、断熱
容器の形状に応じて種々の形状に成形される。成形法と
しては、例えば、雄型及び/又は雌型からなる金型を使
用して、ポリオレフィン系樹脂フィルムまたはシートを
熱成形して得られる。熱成形の具体的な成形方法は、真
空成形や圧空成形またはこれらを応用したフリードロー
イング成形、プラグ・アンド・リッジ成形、リッジ成
形、マッチド・モールド成形、ストレート成形、ドレー
プ成形、リバースドロー成形、エアスリップ成形、プラ
グアシスト成形、プラグアシストリバースドロー成形、
これらを組み合わせた成形法が挙げられる。その他にブ
ロー成形等が挙げられる。かかる熱成形法は、短時間に
連続して容器を製造することができるので好ましい方法
である。
容器の形状に応じて種々の形状に成形される。成形法と
しては、例えば、雄型及び/又は雌型からなる金型を使
用して、ポリオレフィン系樹脂フィルムまたはシートを
熱成形して得られる。熱成形の具体的な成形方法は、真
空成形や圧空成形またはこれらを応用したフリードロー
イング成形、プラグ・アンド・リッジ成形、リッジ成
形、マッチド・モールド成形、ストレート成形、ドレー
プ成形、リバースドロー成形、エアスリップ成形、プラ
グアシスト成形、プラグアシストリバースドロー成形、
これらを組み合わせた成形法が挙げられる。その他にブ
ロー成形等が挙げられる。かかる熱成形法は、短時間に
連続して容器を製造することができるので好ましい方法
である。
【0018】本発明の断熱容器の外側に被覆される射出
成形体4を構成する基材樹脂である熱可塑性樹脂は、例
えば、ポリ塩化ビニル等の塩化ビニル系樹脂、ポリスチ
レン等のポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂やポ
リプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリメ
チルメタクリレート等のアクリル酸系樹脂、ポリカーボ
ネート樹脂等があげられる。これらの熱可塑性樹脂のな
かでも経済性、リサイクル性等の面からポリオレフィン
系樹脂、特にポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹
脂が好ましい。前記した樹脂のなかでも剛性、耐衝撃性
等の点からプロピレン−エチレンブロック共重合体、高
密度ポリエチレンが好ましい。
成形体4を構成する基材樹脂である熱可塑性樹脂は、例
えば、ポリ塩化ビニル等の塩化ビニル系樹脂、ポリスチ
レン等のポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂やポ
リプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリメ
チルメタクリレート等のアクリル酸系樹脂、ポリカーボ
ネート樹脂等があげられる。これらの熱可塑性樹脂のな
かでも経済性、リサイクル性等の面からポリオレフィン
系樹脂、特にポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹
脂が好ましい。前記した樹脂のなかでも剛性、耐衝撃性
等の点からプロピレン−エチレンブロック共重合体、高
密度ポリエチレンが好ましい。
【0019】本発明においては、ポリオレフィン系樹脂
発泡粒子成形体からなる容器外面が露出することなく前
記射出成形体で被覆されていることが好ましい。このよ
うにすると断熱容器の剛性が向上し、また衛生的であ
る。尚、本発明でいう容器外面が露出することなく射出
成形体で被覆されているは、射出成形体に穴や孔が開い
ていないことを意味する。
発泡粒子成形体からなる容器外面が露出することなく前
記射出成形体で被覆されていることが好ましい。このよ
うにすると断熱容器の剛性が向上し、また衛生的であ
る。尚、本発明でいう容器外面が露出することなく射出
成形体で被覆されているは、射出成形体に穴や孔が開い
ていないことを意味する。
【0020】本発明において容器外面を被覆する熱可塑
性樹脂からなる射出成形体4は、好ましくは最小厚さ
1.5〜3.0mm、断熱容器の軽量化の点から特に
1.5〜2.5mmである。最小厚さが1.5mm未満
では、衝撃に対して破損しやすい等剛性が得られない虞
があり、一方、3.0mmを超える厚さでは断熱容器自
体が重くなり取り扱い、作業性が悪くなり好ましくな
い。なお、本発明において「最小厚さ」とは、射出成形
体のリブの部分を除いた最も薄い部分の厚さとする。
性樹脂からなる射出成形体4は、好ましくは最小厚さ
1.5〜3.0mm、断熱容器の軽量化の点から特に
1.5〜2.5mmである。最小厚さが1.5mm未満
では、衝撃に対して破損しやすい等剛性が得られない虞
があり、一方、3.0mmを超える厚さでは断熱容器自
体が重くなり取り扱い、作業性が悪くなり好ましくな
い。なお、本発明において「最小厚さ」とは、射出成形
体のリブの部分を除いた最も薄い部分の厚さとする。
【0021】本発明の断熱容器は、射出成形体の開口周
縁部の外側面に設けられた凹部において、接着用樹脂に
より容器内面に設けられたポリオレフィン系樹脂層と射
出成形体とを接着して容器全体を被覆してなる。前記凹
部に用いられる接着用樹脂は、ポリオレフィン系樹脂層
と熱可塑性樹脂からなる射出成形体とを接着する際の作
業性やコストが安価であるという観点から、ポリオレフ
ィン系樹脂層と熱可塑性樹脂からなる射出成形体とを相
互に接着することができる合成樹脂で構成することが望
ましい。前記接着部5を合成樹脂で接着する場合は、ポ
リオレフィン系樹脂層と熱可塑性樹脂からなる射出成形
体とに用いた樹脂と同様の樹脂を用いることが望ましい
が、ポリオレフィン系樹脂層と熱可塑性樹脂からなる射
出成形体とを接着することができれば、異なる樹脂であ
っても用いることができる。
縁部の外側面に設けられた凹部において、接着用樹脂に
より容器内面に設けられたポリオレフィン系樹脂層と射
出成形体とを接着して容器全体を被覆してなる。前記凹
部に用いられる接着用樹脂は、ポリオレフィン系樹脂層
と熱可塑性樹脂からなる射出成形体とを接着する際の作
業性やコストが安価であるという観点から、ポリオレフ
ィン系樹脂層と熱可塑性樹脂からなる射出成形体とを相
互に接着することができる合成樹脂で構成することが望
ましい。前記接着部5を合成樹脂で接着する場合は、ポ
リオレフィン系樹脂層と熱可塑性樹脂からなる射出成形
体とに用いた樹脂と同様の樹脂を用いることが望ましい
が、ポリオレフィン系樹脂層と熱可塑性樹脂からなる射
出成形体とを接着することができれば、異なる樹脂であ
っても用いることができる。
【0022】また、本発明の断熱容器には必要に応じて
断熱性の蓋を設けて使用される。蓋は断熱容器の開口部
を密閉する構造,形状であり、断熱容器と同様に発泡粒
子成形体の表面が熱可塑性樹脂で覆われていることが望
ましい。また容器を搬送したり保管したりする際に容器
同士を積み重ねられることがあるが、積み重ねた場合の
安定性をよくするために、例えば射出成形体底部の周縁
部に凹凸形状を設け、蓋成形体の周縁部に射出成形体底
部の周縁部に設けられた形状に嵌合する形状の窪み等を
設けることができる。また容器内の温度を所定温度に維
持するには蓋成形体をポリオレフィン系樹脂層が設けら
れた発泡成形体を使用することが好ましい。
断熱性の蓋を設けて使用される。蓋は断熱容器の開口部
を密閉する構造,形状であり、断熱容器と同様に発泡粒
子成形体の表面が熱可塑性樹脂で覆われていることが望
ましい。また容器を搬送したり保管したりする際に容器
同士を積み重ねられることがあるが、積み重ねた場合の
安定性をよくするために、例えば射出成形体底部の周縁
部に凹凸形状を設け、蓋成形体の周縁部に射出成形体底
部の周縁部に設けられた形状に嵌合する形状の窪み等を
設けることができる。また容器内の温度を所定温度に維
持するには蓋成形体をポリオレフィン系樹脂層が設けら
れた発泡成形体を使用することが好ましい。
【0023】本発明の断熱容器において、接着部5は、
図2に示すように断熱容器の外側に設けられる射出成形
体における開口周縁部の外側面部に貫通しない凹部6を
設け、容器内面に設けられたポリオレフィン系樹脂層と
射出成形体の開口周縁部とを接触させ、前記凹部で接着
用の合成樹脂によりポリオレフィン系樹脂層と射出成形
体が接合、接着されている。このような構造とすること
により、接着部が外部に飛び出したりせず外側面が面一
でありまた接着部の強度も高いものである。
図2に示すように断熱容器の外側に設けられる射出成形
体における開口周縁部の外側面部に貫通しない凹部6を
設け、容器内面に設けられたポリオレフィン系樹脂層と
射出成形体の開口周縁部とを接触させ、前記凹部で接着
用の合成樹脂によりポリオレフィン系樹脂層と射出成形
体が接合、接着されている。このような構造とすること
により、接着部が外部に飛び出したりせず外側面が面一
でありまた接着部の強度も高いものである。
【0024】本発明の断熱容器1は、発泡成形体3と容
器外面に被覆された射出成形体4とは密着しており実質
的に空間部を有さず断熱性が高く、さらにそのことによ
り外装の容器外面に被覆された射出成形体4の厚さが従
来のものに比べて薄いにもかかわらず高剛性、高強度を
示す。
器外面に被覆された射出成形体4とは密着しており実質
的に空間部を有さず断熱性が高く、さらにそのことによ
り外装の容器外面に被覆された射出成形体4の厚さが従
来のものに比べて薄いにもかかわらず高剛性、高強度を
示す。
【0025】なお、本発明の断熱容器は、接着部を切断
するだけで、容器内面にポリオレフィン系樹脂層が設け
られた発泡成形体と外装の射出成形体とを簡単に分離し
てリサイクルし再使用することができる。また発泡成形
体、内面に設けられたポリオレフィン系樹脂層および外
面に被覆される射出成形体を構成する樹脂として同質の
樹脂を使用した場合にはそのまま一緒に粉砕してリサイ
クルすることができるので好ましい態様である。
するだけで、容器内面にポリオレフィン系樹脂層が設け
られた発泡成形体と外装の射出成形体とを簡単に分離し
てリサイクルし再使用することができる。また発泡成形
体、内面に設けられたポリオレフィン系樹脂層および外
面に被覆される射出成形体を構成する樹脂として同質の
樹脂を使用した場合にはそのまま一緒に粉砕してリサイ
クルすることができるので好ましい態様である。
【0026】本発明において、ポリオレフィン系樹脂層
2が積層された発泡成形体3の成形方法は、(1)予め
ポリオレフィン系樹脂層を後述する従来公知の金型を用
いた成形方法で容器の形状にポリオレフィン系樹脂シー
ト又はフィルムの成形品を作製し、それ自体従来公知の
発泡粒子型内成形法により金型内に前記シート又はフィ
ルムの成形品を挿入し発泡粒子成形体と前記シート又は
フィルム成形品とを融着一体成形させる方法、(2)予
めシート又はフィルム成形品と発泡成形体とを個別に作
製し、双方を接着剤、あるいは熱融着により接着する方
法、(3)発泡成形体を作製する際に一つの金型でシー
ト成形と発泡成形とを同時に行う方法などが挙げられ
る。これらの中でも生産性、経済性等の点から(1)の
予めポリオレフィン系樹脂層を従来公知の金型を用いた
成形方法で容器の形状にポリオレフィン系樹脂シートま
たはフィルム成形品を作製し、それ自体公知の方法で発
泡粒子型内成形において金型内に前記シートまたはフィ
ルム成形品を挿入し発泡粒子成形体と前記シートまたは
フィルム成形品とを融着一体化させる方法が好ましい。
2が積層された発泡成形体3の成形方法は、(1)予め
ポリオレフィン系樹脂層を後述する従来公知の金型を用
いた成形方法で容器の形状にポリオレフィン系樹脂シー
ト又はフィルムの成形品を作製し、それ自体従来公知の
発泡粒子型内成形法により金型内に前記シート又はフィ
ルムの成形品を挿入し発泡粒子成形体と前記シート又は
フィルム成形品とを融着一体成形させる方法、(2)予
めシート又はフィルム成形品と発泡成形体とを個別に作
製し、双方を接着剤、あるいは熱融着により接着する方
法、(3)発泡成形体を作製する際に一つの金型でシー
ト成形と発泡成形とを同時に行う方法などが挙げられ
る。これらの中でも生産性、経済性等の点から(1)の
予めポリオレフィン系樹脂層を従来公知の金型を用いた
成形方法で容器の形状にポリオレフィン系樹脂シートま
たはフィルム成形品を作製し、それ自体公知の方法で発
泡粒子型内成形において金型内に前記シートまたはフィ
ルム成形品を挿入し発泡粒子成形体と前記シートまたは
フィルム成形品とを融着一体化させる方法が好ましい。
【0027】本発明の断熱容器を製造する方法の一例と
して、予め容器の内面にポリオレフィン系樹脂シート又
はフィルムからなる樹脂層を設けた発泡成形体を用いて
特公平2−38377号公報に提案されている方法を応
用して断熱容器を得る方法が挙げられる。この方法は射
出成形法の一種であって、一つの射出成形体を成形する
雄型と、もう一つの射出成形体を成形する雌型が設けら
れている金型と、上記雄型に対応する雌型と上記雌型に
対応する雄型とが設けられている金型を使用する方法で
ある。
して、予め容器の内面にポリオレフィン系樹脂シート又
はフィルムからなる樹脂層を設けた発泡成形体を用いて
特公平2−38377号公報に提案されている方法を応
用して断熱容器を得る方法が挙げられる。この方法は射
出成形法の一種であって、一つの射出成形体を成形する
雄型と、もう一つの射出成形体を成形する雌型が設けら
れている金型と、上記雄型に対応する雌型と上記雌型に
対応する雄型とが設けられている金型を使用する方法で
ある。
【0028】本発明の断熱容器を製造する成形法は次の
通りである。まず、金型を型締めした後、熱可塑性樹脂
を射出して容器の外面を形成する射出成形体を得る。次
に、雌型に射出成形体が残るように金型を型開きし、射
出成形体が残されている雌型と予め成形されたポリオレ
フィン系樹脂層を設けた発泡粒子成形体の内側寸法と同
様な雄型とが密閉できる位置まで一方の金型を上または
下に移動させる。つぎに、前記した発泡成形体の内側寸
法と同様な雄型に前記発泡成形体を被せて型締めした
後、図2のように射出成形体の開口上端部と容器内面に
設けられた樹脂層とを接触させて射出成形体に設けられ
た凹部6に接着用の熱可塑性樹脂を射出して容器開口周
縁側面部に接着部5を形成して断熱容器1を形成する。
接着部5の冷却した後、型を開いて断熱容器1を取り出
す。
通りである。まず、金型を型締めした後、熱可塑性樹脂
を射出して容器の外面を形成する射出成形体を得る。次
に、雌型に射出成形体が残るように金型を型開きし、射
出成形体が残されている雌型と予め成形されたポリオレ
フィン系樹脂層を設けた発泡粒子成形体の内側寸法と同
様な雄型とが密閉できる位置まで一方の金型を上または
下に移動させる。つぎに、前記した発泡成形体の内側寸
法と同様な雄型に前記発泡成形体を被せて型締めした
後、図2のように射出成形体の開口上端部と容器内面に
設けられた樹脂層とを接触させて射出成形体に設けられ
た凹部6に接着用の熱可塑性樹脂を射出して容器開口周
縁側面部に接着部5を形成して断熱容器1を形成する。
接着部5の冷却した後、型を開いて断熱容器1を取り出
す。
【0029】上記方法の際、射出成形体を雌型に残すよ
うにすると射出成形体の収縮や変形が少ないことから良
好な断熱容器が得られる。さらに、接着部を形成する
際、射出成形体を温めた状態とすることができるためポ
リオレフィン系樹脂層を設けた発泡体と射出成形体との
接着性を強固とすることができる。
うにすると射出成形体の収縮や変形が少ないことから良
好な断熱容器が得られる。さらに、接着部を形成する
際、射出成形体を温めた状態とすることができるためポ
リオレフィン系樹脂層を設けた発泡体と射出成形体との
接着性を強固とすることができる。
【0030】また、上記の方法によれば本発明の断熱容
器を連続的に製造することができるので生産効率の点か
ら好適な方法の一つの態様である。また、ブロー成形さ
れた中空成形体と異なりピン用の穴や成形体の肉厚のバ
ラツキがないので品質の良好な断熱容器を製造すること
ができる。また、容器外面を形成する射出成形体を成形
した後にポリオレフィン系樹脂層を設けた発泡成形体を
射出成形体に挿入するので、所望に応じたポリオレフィ
ン系樹脂層とすることができ、また密度も所望に応じて
変えた発泡成形体を使用することができる上に、リサイ
クルする際には接着部を切断することによりポリオレフ
ィン系樹脂層を設けた発泡成形体と、容器外面の射出成
形体とを容易に分離することができるので好ましい態様
の一つである。
器を連続的に製造することができるので生産効率の点か
ら好適な方法の一つの態様である。また、ブロー成形さ
れた中空成形体と異なりピン用の穴や成形体の肉厚のバ
ラツキがないので品質の良好な断熱容器を製造すること
ができる。また、容器外面を形成する射出成形体を成形
した後にポリオレフィン系樹脂層を設けた発泡成形体を
射出成形体に挿入するので、所望に応じたポリオレフィ
ン系樹脂層とすることができ、また密度も所望に応じて
変えた発泡成形体を使用することができる上に、リサイ
クルする際には接着部を切断することによりポリオレフ
ィン系樹脂層を設けた発泡成形体と、容器外面の射出成
形体とを容易に分離することができるので好ましい態様
の一つである。
【0031】上記の方法は本発明の断熱容器を成形する
方法の一例であり本発明の断熱容器の製造法はこれに限
定されるものでない。また、本発明にかかる断熱容器の
形状には特に制限はなく、例えば函体、有底筒状体等用
途に応じた種々の形状とすることができる。また前記し
た蓋成形体も上記の成形法を採用して所望の形状に成形
することができる。
方法の一例であり本発明の断熱容器の製造法はこれに限
定されるものでない。また、本発明にかかる断熱容器の
形状には特に制限はなく、例えば函体、有底筒状体等用
途に応じた種々の形状とすることができる。また前記し
た蓋成形体も上記の成形法を採用して所望の形状に成形
することができる。
【0032】
【実施例】次に本発明の断熱容器について実施例を挙げ
更に詳細に説明する。尚、本発明は以下の実施例に限定
されるものでない。
更に詳細に説明する。尚、本発明は以下の実施例に限定
されるものでない。
【0033】実施例1 ポリオレフィン系樹脂層としてプロピレン−エチレンラ
ンダム共重合体(融点134℃)シートとプロピレン−
エチレンブロック共重合体(融点164℃)シートとが
積層された二層のシート(シート厚さ1.0mm)を、
プロピレン−エチレンランダム共重合体の層が外面側
(発泡粒子と接する側)となるように真空成形法によっ
て箱状のシート成形品(開口部約330mm×220m
m、深さ約90mm)を作製した。次にプロピレン−エ
チレンランダム共重合体(融点146℃、エチレン含有
量7.4重量%)を基材樹脂としたポリオレフィン系樹
脂発泡粒子を使用し、前記箱状シート成形品を型内成形
用金型の凸型に装着し、凹型に前記発泡粒子を充填し型
内成形によりポリオレフィン系樹脂層が積層された開口
部を有する箱型発泡成形体(A)を得た。(開口部約3
30mm×220mm、深さ約90mm,見かけ密度4
5g/L)
ンダム共重合体(融点134℃)シートとプロピレン−
エチレンブロック共重合体(融点164℃)シートとが
積層された二層のシート(シート厚さ1.0mm)を、
プロピレン−エチレンランダム共重合体の層が外面側
(発泡粒子と接する側)となるように真空成形法によっ
て箱状のシート成形品(開口部約330mm×220m
m、深さ約90mm)を作製した。次にプロピレン−エ
チレンランダム共重合体(融点146℃、エチレン含有
量7.4重量%)を基材樹脂としたポリオレフィン系樹
脂発泡粒子を使用し、前記箱状シート成形品を型内成形
用金型の凸型に装着し、凹型に前記発泡粒子を充填し型
内成形によりポリオレフィン系樹脂層が積層された開口
部を有する箱型発泡成形体(A)を得た。(開口部約3
30mm×220mm、深さ約90mm,見かけ密度4
5g/L)
【0034】次いで、特公平2−38377号公報に記
載された方法を準用して本発明の断熱容器を成形した。
すなわち、上下に移動する金型(射出成形体と接着部を
成形する金型)と、前後に移動する金型(射出成形体に
予め成形された発泡成形体を装着する金型)から構成さ
れる射出成形装置を用い、まず、本発明容器の外面を形
成する射出成形体用樹脂としてプロピレン−エチレンブ
ロック共重合体を上下に移動する金型に射出して射出成
形体(B)を成形した。次いで金型を開き、射出成形体
が残されている上下に移動する金型の雌型と、予め成形
された上記の箱型発泡成形体(A)の内側寸法と同様な
寸法を有する前後に移動する金型とが密閉する位置まで
上下移動する金型を移動した。次に上記の射出成形用金
型の雌型内に残された射出成形体(B)の内部と同一形
状、寸法を有する上記の発泡成形体(A)を、発泡成形
体(A)の内側寸法と同様な、前後に移動する金型(雄
型)に被せた後、射出成形体(B)の内部に発泡成形体
(A)を装着するように金型を型締めし、射出成形体に
使用したのと同様の樹脂を、発泡成形体に積層されたポ
リオレフィン系樹脂層と射出成形体との接合凹部に射出
し容器開口周縁の外側面部に接着部を形成した本発明の
断熱容器(開口部330mm×220mm、深さ90m
m)を作製した。
載された方法を準用して本発明の断熱容器を成形した。
すなわち、上下に移動する金型(射出成形体と接着部を
成形する金型)と、前後に移動する金型(射出成形体に
予め成形された発泡成形体を装着する金型)から構成さ
れる射出成形装置を用い、まず、本発明容器の外面を形
成する射出成形体用樹脂としてプロピレン−エチレンブ
ロック共重合体を上下に移動する金型に射出して射出成
形体(B)を成形した。次いで金型を開き、射出成形体
が残されている上下に移動する金型の雌型と、予め成形
された上記の箱型発泡成形体(A)の内側寸法と同様な
寸法を有する前後に移動する金型とが密閉する位置まで
上下移動する金型を移動した。次に上記の射出成形用金
型の雌型内に残された射出成形体(B)の内部と同一形
状、寸法を有する上記の発泡成形体(A)を、発泡成形
体(A)の内側寸法と同様な、前後に移動する金型(雄
型)に被せた後、射出成形体(B)の内部に発泡成形体
(A)を装着するように金型を型締めし、射出成形体に
使用したのと同様の樹脂を、発泡成形体に積層されたポ
リオレフィン系樹脂層と射出成形体との接合凹部に射出
し容器開口周縁の外側面部に接着部を形成した本発明の
断熱容器(開口部330mm×220mm、深さ90m
m)を作製した。
【0035】
【発明の効果】本発明の断熱容器は、ポリオレフィン系
樹脂発泡粒子成形体からなる容器の内面にはポリオレフ
ィン系樹脂シート又はフィルムからなる樹脂層を有し、
容器外面は容器形状に相応する熱可塑性樹脂からなる射
出成形体によって被覆されているために断熱性が良好
で、剛性があるとともに軽量であって取り扱いや作業性
がよい。また本発明の断熱容器は、容器開口周縁部の外
側面に形成された接着部が容器外側面と面一であり綺麗
な側面を有する。さらに、本発明の断熱容器は容器開口
周縁部における接着部を切断することにより容器外面に
被覆された射出成形体と発泡成形体とを容易に分離する
ことができそれぞれの樹脂のリサイクル化が容易である
利点を有する。
樹脂発泡粒子成形体からなる容器の内面にはポリオレフ
ィン系樹脂シート又はフィルムからなる樹脂層を有し、
容器外面は容器形状に相応する熱可塑性樹脂からなる射
出成形体によって被覆されているために断熱性が良好
で、剛性があるとともに軽量であって取り扱いや作業性
がよい。また本発明の断熱容器は、容器開口周縁部の外
側面に形成された接着部が容器外側面と面一であり綺麗
な側面を有する。さらに、本発明の断熱容器は容器開口
周縁部における接着部を切断することにより容器外面に
被覆された射出成形体と発泡成形体とを容易に分離する
ことができそれぞれの樹脂のリサイクル化が容易である
利点を有する。
【図1】図1は、本発明断熱容器の一例を示す断面図で
ある。
ある。
【図2】図2は、本発明断熱容器の開口周縁部の一例を
示す部分断面拡大図である。
示す部分断面拡大図である。
【符号の説明】 1……断熱容器 2……ポリオレフィン系樹脂層 3……発泡成形体 4……射出成形体 5……接着部 6……凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E067 AB01 BA05A BB14A BB15A BB16A BB17A BB25A BC07A 4F100 AK01C AK03A AK03B AK64 AL02 AL03 BA03 BA04 BA10B BA10C CB03 DA01 DA04 DB09 DB16 DD32 DE01A DJ01A EH36C GB16 GB23 JB16C JJ02 JK01 JL03 JL05 JL14 JL16 YY00B YY00C
Claims (4)
- 【請求項1】ポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体から
なる容器の内面にはポリオレフィン系樹脂シート又はフ
ィルムからなる樹脂層を有し、容器外面は容器形状に相
応する熱可塑性樹脂からなる射出成形体によって被覆さ
れ、かつ前記容器開口周縁部の外側面において容器内面
のポリオレフィン系樹脂シート又はフィルムからなる樹
脂層と熱可塑性樹脂からなる射出成形体とが接着されて
なる断熱容器。 - 【請求項2】ポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体から
なる容器外面が露出することなく前記熱可塑性樹脂から
なる射出成形体で被覆されている請求項1記載の断熱容
器。 - 【請求項3】前記熱可塑性樹脂からなる射出成形体の開
口上端部と前記容器内面に設けられたポリオレフィン系
樹脂フィルムまたはシートからなる樹脂層とを接触さ
せ、射出成形体の開口部外側周縁部に設けられた凹部に
おいて接着用樹脂により射出成形体と樹脂層とを接着し
て容器全体を被覆してなる請求項1または2記載の断熱
容器。 - 【請求項4】ポリオレフィン系樹脂シート又はフィルム
からなる樹脂層の厚さが0.1mm〜1.5mmであ
り、熱可塑性樹脂からなる射出成形体の最小厚さが1.
5mm〜3.0mmである請求項1、2または3記載の
断熱容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000022179A JP2001205759A (ja) | 2000-01-31 | 2000-01-31 | 断熱容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000022179A JP2001205759A (ja) | 2000-01-31 | 2000-01-31 | 断熱容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001205759A true JP2001205759A (ja) | 2001-07-31 |
Family
ID=18548511
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000022179A Pending JP2001205759A (ja) | 2000-01-31 | 2000-01-31 | 断熱容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001205759A (ja) |
-
2000
- 2000-01-31 JP JP2000022179A patent/JP2001205759A/ja active Pending
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