JP2001199021A - 外装建材 - Google Patents

外装建材

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JP2001199021A
JP2001199021A JP2000013016A JP2000013016A JP2001199021A JP 2001199021 A JP2001199021 A JP 2001199021A JP 2000013016 A JP2000013016 A JP 2000013016A JP 2000013016 A JP2000013016 A JP 2000013016A JP 2001199021 A JP2001199021 A JP 2001199021A
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resin
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exterior building
polyolefin
styrene
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JP2000013016A
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Hitoshi Hayashi
仁司 林
Riyouta Kitagawa
良太 喜多河
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基材ポリオレフィン樹脂を被覆する高耐候性
樹脂の使用量を抑制し、かつ高価な樹脂を用いないで、
温度変化による熱伸縮で破損、変形のしないかつ環境問
題に対応できる外装建材を提供。 【解決手段】 カーボンブラックが添加されたポリオレ
フィン樹脂からなる基材層の外面の一部に非極性樹脂、
極性樹脂双方に融着可能な接着性樹脂Aを被覆し、さら
に接着性樹脂Aの外面の一部もしくは全面に高耐候性樹
脂Bが被覆された外装建材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外装建材に関し、
特にポリオレフィン樹脂からなる基材層を接着性樹脂及
び高耐候性樹脂で被覆した外装建材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の雨樋、窓枠、波板、デッキ板等の
外装建材は、硬質塩化ビニル樹脂で形成された物が一般
的であるが、塩化ビニル樹脂は線膨張係数が高いために
継手等で建物に固定された後に夏冬・昼夜の温度変化に
よる熱伸縮で破損したり変形する場合があった。
【0003】また、塩化ビニル樹脂は、難燃性であり燃
焼時に塩化水素ガス等が発生することもあるため環境問
題から焼却が困難であり、また分解温度が軟化温度より
も低いために廃材の再成形も困難である。
【0004】このような問題を解決するために、特開平
6−344520号公報では、塩化ビニル樹脂の代替と
して、ポリオレフィン系樹脂を基材とし、その上にアク
リル系の高耐候性樹脂層を変性スチレン−エチレン・ジ
エン−スチレン系ブロック共重合体等のゴム状樹脂を接
着剤とし積層した積層体が提案されている。しかしなが
ら、接着層に用いる変性スチレン−エチレン・ジエン−
スチレン系ブロック共重合体は、ポリオレフィン系基材
層、高耐候性樹脂に強固に融接着性を示すが、高価な樹
脂であり、また屋外で使用するために全面に高耐候性樹
脂を被覆しているので材料費が高くなるという問題があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、基材
ポリオレフィン樹脂を被覆する高耐候性樹脂の使用量を
抑制し、かつ高価な変性スチレン−エチレン・ジエン−
スチレン系ブロック共重合体等の樹脂を用いないで、温
度変化による熱伸縮で破損、変形のしないかつ環境問題
に対応できる外装建材を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、ポリオレフィン樹脂中
に紫外線吸収力のあるカーボンブラックを添加すること
により、基材ポリオレフィン層に耐侯性能を付与し、日
光の直射を受けない部分、もしくはカーボンブラック添
加による色調の限定(黒色系)が許される非可視部等へ
の高耐侯樹脂被覆及び接着性樹脂被覆を省くことによ
り、安価に高耐候性外装建材が得られることを見出し、
本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明の第1の発明は、カーボ
ンブラックが添加されているポリオレフィン樹脂からな
る基材層の外面の一部に非極性樹脂、極性樹脂双方に融
着可能な接着性樹脂Aを被覆し、さらに接着性樹脂Aの
外面の一部もしくは全面に高耐候性樹脂Bが被覆された
外装建材である。
【0008】また、本発明の第2の発明は、基材となる
ポリオレフィン樹脂中にポリオレフィン100重量部に
対して、カーボンブラックが0.2〜4.0重量部添加
されていることを特徴とする上記第1の発明に記載の外
装建材である。
【0009】また、本発明の第3の発明は、接着性樹脂
Aが、ポリオレフィン系樹脂、アクリロニトリル−スチ
レン系共重合体樹脂、スチレン−エチレン・ジエン−ス
チレン系共重合体樹脂、およびそれらの変性樹脂を単
独、もしくは複数組み合わせて用いることを特徴とする
上記第1又は2の発明に記載の外装建材である。
【0010】また、本発明の第4の発明は、高耐候性樹
脂Bが、アクリル系樹脂又はアクリロニトリル−スチレ
ン系共重合体樹脂であることを特徴とする上記第1乃至
3の発明に記載の外装建材である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の外装建材は、基材層であ
るポリオレフィン樹脂にカーボンブラックを添加し、基
材層の外面の日光の直射を受けるなど特に耐候性能を要
求される部位等に非極性樹脂、極性樹脂双方に融着可能
な接着性樹脂Aを被覆し、更にその上に高耐候性樹脂B
を被覆することによる高耐候性能を付与した外装建材で
ある。以下、詳細に説明する。
【0012】1.基材層樹脂 基材層として用いられるポリオレフィン樹脂は、α−オ
レフィンの単独重合体及び共重合体、α−オレフィンと
ジオレフィンとの共重合体、α−オレフィンと不飽和カ
ルボン酸エステルとの共重合体等が挙げられる。α−オ
レフィンの単独重合体及び共重合体としては、エチレ
ン、プロピレン、ブテン、ヘキセン、オクテン、デセン
等の単独重合体及び共重合体であり、具体的にはポリエ
チレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合
体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−4−メ
チルペンテン−1共重合体等が挙げられる。α−オレフ
ィンとジオレフィンとの共重合体としては、例えばエチ
レン−ブタジエン共重合体、プロピレン−ブタジエン共
重合体等が挙げられる。α−オレフィンと不飽和カルボ
ン酸エステルとの共重合体としては、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体等が挙げられる。更にこれら単独重合体及
び共重合体を2種以上組み合わせてなる組成物が挙げら
れる。これらの中で、プロピレン系重合体が、物性、コ
ストの面から好ましい。
【0013】プロピレン系重合体としては、プロピレン
の単独重合体のホモポリプロピレンの他、エチレン−プ
ロピレン共重合体、プロピレン−ブタジエン共重合体や
それに類する共重合体、更に不飽和カルボン酸エステル
との共重合体として、プロピレン−酢酸ビニル共重合体
等が挙げられ、更にこれら各種の単独重合体及び共重合
体を2種以上組み合わせてなる組成物が挙げられる。
【0014】上記ポリオレフィン樹脂には、本発明の目
的を損なわない範囲で、更に機能を向上させるために強
化繊維、充填剤、難燃剤、酸化防止剤、改質剤等を添加
することができる。強化繊維としては、炭素繊維、ガラ
ス繊維等の無機繊維、アラミド繊維、ナイロン繊維等の
有機繊維、金属繊維等が挙げられる。充填剤としては、
マイカ、タルク、炭酸カルシウム等の無機充填剤や木粉
等の有機充填剤等が挙げられる。難燃剤としては、種々
のハロゲン系、ノンハロゲン系、無機系難燃剤が挙げら
れる。酸化防止剤としては、ヒンダードアミン系酸化防
止剤等が挙げられる。改質剤としては、変性ポリオレフ
ィン等が挙げられる。
【0015】2.カーボンブラック 本発明において、上記基材層ポリオレフィン樹脂には、
耐侯性付与のためのカーボンブラックが添加される。添
加されるカーボンブラックの粒子径は、50μm以下が
好ましく、特に10〜30μmが好ましい。粒子径が5
0μmを超えるとポリオレフィンの紫外線劣化抑制効果
が小さくなる。また、粒子径が小さすぎると樹脂中への
分散が困難になる。カーボンブラックの添加量は、ポリ
オレフィン100重量部に対して、0.2〜4.0重量
部が好ましい。添加量が4.0重量部を超えるとポリオ
レフィンの紫外線抑制効果が飽和状態となり、それ以上
の添加は無駄である。一方、0.2重量部未満であると
十分なポリオレフィンの紫外線劣化抑制効果が発揮され
ない。
【0016】3.接着性樹脂A 基材層の外周の一部に被覆される接着性樹脂Aは、非極
性樹脂及び極性樹脂双方に融着可能な樹脂であり、基材
層を構成するポリオレフィン樹脂の非極性樹脂に相溶
し、かつ日光の直射を受けるなど更なる高耐候性能を要
求される部位に被覆する高耐候性樹脂Bに相溶する樹脂
である。
【0017】高耐候性樹脂Bに相溶可能な樹脂は、最外
層に被覆される高耐候性樹脂と相溶性があればよく、最
外層に被覆される高耐候性樹脂と同一樹脂系のものが好
ましいが、異なるものであっても良い。該樹脂は基材層
ポリオレフィン樹脂及び高耐候性樹脂B双方に融着する
ので、各層が強固に一体化すると共に、基材層ポリオレ
フィン樹脂への紫外線透過を抑制するので、日光の直射
を受けない部位では十分な耐候性能を示す。
【0018】具体的には、ポリオレフィン系樹脂、アク
リロニトリル−スチレン系共重合体樹脂、スチレン−エ
チレン・ジエン−スチレン系共重合体樹脂、およびそれ
らの変性樹脂を単独、もしくは複数組み合わせて用いる
ブレンド樹脂等が挙げられる。以下に具体的に樹脂の説
明をする。
【0019】(i)ポリオレフィン系樹脂 ポリオレフィン系樹脂としては、上記基材層樹脂と同様
のポリオレフィン樹脂及び該ポリオレフィン樹脂に不飽
和カルボン酸誘導体等が付加重合されている変性ポリオ
レフィン樹脂等が挙げられる。ここで、不飽和カルボン
酸誘導体とは、炭化水素基中にエチレン性不飽和結合ま
たはアセチレン性不飽和結合を有するカルボン酸及びそ
の誘導体をいう。不飽和カルボン酸としては、例えば
(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン
酸等が挙げられ、不飽和カルボン酸の誘導体としては、
例えばマレイン酸無水物等の不飽和カルボン酸無水物、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル
等の不飽和カルボン酸エステル、(メタ)アクリル酸ア
ミド、マレイン酸アミド、マレアミド等の不飽和カルボ
ン酸アミド、マレイミド、N−ブチルマレイミド等の不
飽和カルボン酸アミド、(メタ)アクリル酸ナトリウム
等の不飽和カルボン酸金属塩等が挙げられる。これらは
単独で使用されてもよいし、2種以上併用されてもよ
い。上記不飽和カルボン酸誘導体の付加重合の量は、ポ
リオレフィン系樹脂100重量部に対して0.1〜20
重量部であるのが好ましい。
【0020】(ii)アクリロニトリル−スチレン系共
重合体樹脂 アクリロニトリル−スチレン系共重合体樹脂としては、
アクリロニトリル−エチレン・プロピレン・ジエン共重
合体−スチレン共重合体であるAES樹脂、アクリロニ
トリル−塩素化ポリエチレン−スチレン共重合体である
ACS樹脂、アクリロニトリル−アクリルゴム−スチレ
ン共重合体であるAAS樹脂等が挙げられ、単独もしく
は組み合わせられて用いられる。また、グラフト重合等
により変性を行った樹脂を用いても良い。
【0021】(iii)スチレン−エチレン・ジエン−
スチレン系共重合樹脂 スチレン−エチレン・ジエン−スチレン系共重合体樹脂
は、スチレンとエチレン・ジエン共重合体とがブロック
共重合されたものであり、ジエン成分としては、例え
ば、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタ
ジエン、2,3−ジメチルブタジエン等が挙げられる。
これらは共重合後に水添されてもよいし、二重結合が残
存していてもよい。
【0022】エチレン・ジエン成分の量は、少なくなる
と得られる樹脂層が固くなりすぎ、多くなると強度が低
くなるので、いずれの場合も最終的に得られる積層体の
接着強度が低くなり好ましくない。エチレン・ジエン成
分の好ましい量は、ブロック共重合体全構成成分中に3
0〜90重量%である。
【0023】接着性樹脂の被覆を押出成形によりなされ
るときは、該スチレン−エチレン・ジエン−スチレン系
共重合体樹脂の重量平均分子量は、小さいと金型等から
の樹脂漏れを発生し易くなり、大きいと成形性が劣って
くるので、40000〜150000であることが好ま
しい。
【0024】(iv)ブレンド樹脂 接着性樹脂Aは、上記のポリオレフィン樹脂と高耐候性
樹脂Bに相溶する樹脂のブレンド樹脂として用いること
もできる。そのブレンド割合は、両樹脂に相溶する割合
であれば、どのような割合でもよいが、用いる樹脂によ
り、次の様な割合で用いるのが好ましい。
【0025】例えばポリオレフィン系樹脂とアクリロニ
トリル−スチレン系共重合体樹脂のブレンド樹脂を用い
る場合は、ブレンド樹脂中のアクリロニトリル−スチレ
ン系共重合樹脂の量は、40〜90重量%が好ましい。
40重量%未満だと十分な耐候性能を示すことができ
ず、90重量%を超えると基材層樹脂への融着力が不足
する。上記ポリオレフィン系樹脂とアクリロニトリル−
スチレン系共重合樹脂とのブレンドの好ましい組合せと
しては、ポリプロピレンとAES樹脂の組合せが挙げら
れる。
【0026】スチレン−エチレン・ジエン−スチレン系
共重合樹脂とアクリロニトリル−スチレン系共重合体樹
脂のブレンド樹脂を用いる場合は、ブレンド樹脂中のス
チレン−エチレン・ジエン−スチレン系共重合樹脂量
は、20〜80重量%が好ましい。20重量%未満だと
十分な耐候性能を示すことができず、80重量%を超え
ると高耐候性樹脂Bへの融着力が不足する。
【0027】(v)接着性樹脂Aへの添加剤等 接着性樹脂Aへの添加剤は、特に限定されないが、相溶
化剤、難燃剤、酸化防止剤、改質剤、紫外線吸収剤等が
挙げられる。
【0028】4.高耐候性樹脂B 接着性樹脂Aの外面の全面もしくは一部に、耐候性に優
れる高耐候性樹脂Bが被覆される。高耐候性樹脂Bは、
直射日光に対しても十分な耐候性能を持つので、得られ
る外装建材は、屋外使用に問題なく使える。また、高耐
候性樹脂Bを任意に着色することにより基材ポリオレフ
ィン樹脂に含まれるカーボンブラック色を隠蔽すること
ができる。
【0029】高耐候性樹脂Bとしては、被覆成形可能な
熱可塑性樹脂及びそれらの組み合わせ等が挙げられ、具
体的には、アクリル系樹脂やAES樹脂、AAS樹脂等
のアクリロニトリル−スチレン系共重合体樹脂が好適に
用いられ、耐候性を有し、被覆成形可能な熱可塑性樹脂
であれば、それらの組み合わせ等、特には限定されな
い。
【0030】高耐候性樹脂Bとして用いることのできる
アクリル系樹脂としては、メタクリル酸エステルを単独
もしくはアクリル酸メチル、メタクリル酸n−ブチル、
メタクリル酸ラウリル等の共重合可能なモノマーとの共
重合体、及びエチレン−アクリル酸エチル共重合体であ
るEEA樹脂等、他のモノマーとの共重合体やブレンド
ポリマー等、アクリル酸を含む熱可塑性樹脂が挙げられ
る。
【0031】高耐候性樹脂Bとして用いることのできる
アクリロニトリル−スチレン系共重合樹脂としては、ア
クリロニトリル−エチレン・プロピレン・ジエン共重合
体−スチレン共重合体であるAES樹脂、アクリロニト
リル−塩素化ポリエチレン−スチレン共重合体であるA
CS樹脂、アクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン
共重合体であるAAS樹脂等が挙げられ、単独もしくは
組み合わせられて用いられる。また、グラフト重合等に
より変性を行った樹脂を用いても良い。
【0032】また、その他の例としては、エチレン−酢
酸ビニル共重合体からなるEVA樹脂、エチレン−ビニ
ルアルコール共重合体からなるEVOH樹脂等の被覆成
形が可能な熱可塑性樹脂が挙げられる。
【0033】また、高耐候性樹脂Bへの添加剤は、特に
限定されないが、相溶化剤、着色剤、難燃剤、酸化防止
剤、改質剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。
【0034】5.外装建材の製造 本発明の外装建材は、例えば図1に示す様に基材層
(1)の日光がよく当たる部位側に、接着性樹脂A
(2)が被覆され、さらにその上から高耐候性樹脂B
(3)が被覆されている。
【0035】以下、図面を用いて本発明の外装建材の製
造工程の一例の概要を説明すると、図2において、基材
層樹脂は、二軸同方向回転押出機(11)内で溶融混練
され、必要に応じて強化繊維等をフィーダー(12)か
ら押し込んだ後、押出金型(13)から基材層(1)と
して押出成形され、それと同時に、基材層(1)の上に
接着性樹脂A(2)および高耐候性樹脂B(3)が順次
接着性樹脂層押出機(14)、高耐候性樹脂層押出機
(15)から押出され、基材層(1)上に被覆され、連
続した成形体が得られる。その後、この成形体は、冷却
サイジング装置(16)、引き取り装置(17)を経
て、切断装置(18)にて所望の大きさに切断され、本
発明の外装建材が得られる。
【0036】
【実施例】以下に、本発明について実施例を挙げてさら
に詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例に特に
限定されるものではない。なお、実施例で用いた試験
法、評価法は、次の通りである。 (1)融着力:表層樹脂と基材樹脂との融着力を碁盤目
試験にて行った。製造直後及び75℃〜20℃の冷熱水
への繰り返し浸漬の300サイクル後の融着力を剥離枚
数により評価した。 (2)強度保持率:耐侯性能の評価部にキセノンウエザ
ロ2000時間照射し、その前後の押出方向引張強度保
持率を次式により求めた。 強度保持率=照射後最大引張応力/照射前最大引張応力
×100
【0037】実施例1 図2に示す製造装置を用いて、図3に概略断面図を示す
ような底辺部の幅が100mmで、側壁部の高さが40
mmのコ字状の成形体を製造した。コ字状の成形体にお
いて、基材層(1)の厚みは約1.5mmであり、接着
性樹脂A層(2)の厚みは、約0.05mmであり、高
耐候性樹脂B層(3)の厚みは、約0.15mmであっ
た。
【0038】基材層樹脂としては、カーボンブラック
(三菱化学製、MA7B)を2重量%添加したポリプロ
ピレン(三菱化学製、ポリプロEA9)を用い、強化繊
維としてガラス繊維チョップ(日東紡製、CS3PE9
56)を10容量%添加した。接着性樹脂Aとしては、
AES樹脂(日本A&L製、ユニブライトUB−40
0)40重量部とSEBS樹脂(旭化成製、タフテック
H1041)60重量部とのブレンド樹脂を用いた。高
耐候性樹脂Bとしては、AES樹脂(日本A&L製、ユ
ニブライトUB−400)を用いた。
【0039】得られた成形体の基材層樹脂と接着性樹脂
との融着力を碁盤目試験にて行い、その結果を表1に示
した。さらに、サンシャインウエザロ法により図3に示
すように高耐候性樹脂Bの被覆側の評価部1の強度保持
率と接着性樹脂及び高耐候性樹脂Bを被覆していない評
価部2の強度保持率を測定した。その結果を表1に示
す。
【0040】実施例2 高耐候性樹脂Bとして、アクリル樹脂(三菱レイヨン
製、アクリペットVH)を用いた他は、実施例1と同様
にして外装建材を得、その評価を行った。結果を表1に
示す。
【0041】実施例3 接着性樹脂Aとして、AES樹脂(日本A&L製、ユニ
ブライトUB−400)60重量部とポリプロピレン
(三菱化学製、ポリプロEA9)10重量部と無水マレ
イン酸変性ポリオレフィン(三井化学製、アドマーQB
550)10重量部とのブレンド樹脂を用いた他は、実
施例1と同様にして外装建材を得、その評価を行った。
結果を表1に示す。
【0042】実施例4 高耐候性樹脂Bとして、アクリル樹脂(三菱レイヨン
製、アクリペットVH)を用いた他は、実施例3と同様
にして外装建材を得、その評価を行った。結果を表1に
示す。
【0043】比較例1 基材樹脂にカーボンブラックを添加しなかった他は、実
施例1と同様にして外装建材を得、その評価を行った。
結果を表1に示す。
【0044】比較例2 基材樹脂にカーボンブラックを添加しなかった他は、実
施例2と同様にして外装建材を得、その評価を行った。
結果を表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】表1から明らかな様に、カーボンブラック
を含有するポリプロピレンからなる基材にポリオレフィ
ン及び高耐候性樹脂双方に融着性を有する接着性樹脂A
を被覆し、その上に高耐候性樹脂Bを被覆した成形体の
融着力は優れ、かつ基材未被覆部分の強度保持率が大き
く向上し、表層の高耐候性樹脂Bの被覆がなくても屋外
使用が可能であることが分かる。
【0047】
【発明の効果】本発明の外装建材は、カーボンブラック
を含有するポリオレフィン基材層の一部に接着性樹脂A
を被覆し、さらにより高耐候性機能を必要とする部分に
のみ高耐候性樹脂を被覆した外装建材であるので、融着
力に優れ、かつ強度保持率に優れると共に樹脂材料費の
削減が行え、温度変化による熱伸縮で破損、変形のしな
いかつ環境問題に対応できる経済的に有利な外装建材で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の外装建材の一例を示す断面図である。
【図2】本発明の外装建材を製造するための製造装置の
一例を示す模式図である。
【図3】本発明の外装建材の一例を示す断面図である。
【符号の説明】 1 基材層 2 接着性樹脂層 3 高耐候性樹脂層 11 二軸同方向回転押出機 12 繊維供給押し込みフィーダー 13 押出金型 14 表層樹脂層押出機 15 高耐候性樹脂押出機 16 冷却サイジング装置 17 引き取り装置 18 切断装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA37A AG00 AK01B AK01C AK03A AK03B AK04B AK04J AK07 AK12B AK12C AK12J AK25C AK27B AK27C AK27J AK28B AK28J AL01B AL01C AL06B BA03 BA07 BA10A BA10C DG01 EC03B GB07 JL09 JL09C JL11 JL11B YY00A

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カーボンブラックが添加されているポリ
    オレフィン樹脂からなる基材層の外面の一部に非極性樹
    脂、極性樹脂双方に融着可能な接着性樹脂Aを被覆し、
    さらに接着性樹脂Aの外面の一部もしくは全面に高耐候
    性樹脂Bが被覆された外装建材。
  2. 【請求項2】 基材となるポリオレフィン樹脂中にポリ
    オレフィン100重量部に対して、カーボンブラックが
    0.2〜4.0重量部添加されていることを特徴とする
    請求項1に記載の外装建材。
  3. 【請求項3】 接着性樹脂Aが、ポリオレフィン系樹
    脂、アクリロニトリル−スチレン系共重合体樹脂、スチ
    レン−エチレン・ジエン−スチレン系共重合体樹脂、お
    よびそれらの変性樹脂を単独、もしくは複数組み合わせ
    て用いられる樹脂であることを特徴とする請求項1又は
    2に記載の外装建材。
  4. 【請求項4】 高耐候性樹脂Bが、アクリル系樹脂又は
    アクリロニトリル−スチレン系共重合体樹脂であること
    を特徴とする請求項1乃至3に記載の外装建材。
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