JP2001198606A - 冷延方向の磁気特性変動が小さい一方向性電磁鋼板を得る冷間圧延方法 - Google Patents
冷延方向の磁気特性変動が小さい一方向性電磁鋼板を得る冷間圧延方法Info
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Abstract
性電磁鋼板において、コイル長手方向の磁気特性を均一
にするための冷間圧延方法を提案する。 【解決手段】 質量%で、C:0.025〜0.100
%、Si:2.5〜4.5%、Mn:0.03〜0.4
5%、および、Al:0.015〜0.040%を含有
する電磁鋼スラブに熱間圧延を施した後、一回または中
間焼鈍を介挿する二回以上の冷間圧延により最終板厚の
鋼板とし、次いで、この鋼板に、一次再結晶焼鈍を施
し、焼鈍分離剤を塗布してコイル状とし、二次再結晶焼
鈍を施す一方向性電磁鋼板の製造方法において、最終の
冷間圧延を、タンデム冷間圧延機で81%以上の圧下率
で行い、かつ、1コイル内における冷間圧延の圧延速度
変動を800m/min以下に制御し、さらに、圧延速
度を1000m/min以上に制御する。
Description
どの電気機器の鉄心材料に用いられる、一方向性電磁鋼
板の製造方法に関するものである。
に用いられ、圧延方向の磁化特性および鉄損特性が良好
でなければならない。このうち磁化特性の良否は、かけ
られた一定の磁場中で鉄心内に誘起される磁束密度の高
低で決まり、磁束密度の高い鋼板を用いると、鉄心を小
型化できる。
えた場合に熱エネルギーとして消費される電力損失であ
り、その良否に対しては、磁束密度、板厚、被膜張力、
不純物量、比抵抗、結晶粒の大きさ等が影響する。特
に、磁束密度が高く板厚が薄いことが、鉄損を小さくす
るうえで重要である。近年、製造技術の進歩により、例
えば、0.23mmの板厚の鋼板で、磁束密度B8(磁
化力800A/mにおける値)が1.92T、鉄損W1
7/50(50Hzで1.7Tの最大磁化の時の値)が
0.85W/kgの如き優れた製品が工業的規模で生産
可能となっている。
性電磁鋼板は、鉄の磁化容易軸である<001>方位が
鋼板の圧延方向に高度に揃った結晶組織で構成されるも
のであり、製造工程における最終の仕上げ焼鈍の際に、
いわゆるゴス方位と称される(110)〔001〕方位
を有する結晶粒を優先的に巨大成長させる2次再結晶と
呼ばれる現象を通じて形成される。
させるための基本的な要件として、2次再結晶過程にお
いて、ゴス方位以外の好ましくない方位を有する結晶粒
の成長を抑制するインヒビターの存在と、ゴス方位の2
次再結晶粒が優先的に発達しやすい1次再結晶組織の形
成が不可欠であることは周知の事実である。ここに、イ
ンヒビターとしては、一般にAlN、MnS、MnS
e、Cu2 S等の微細析出物が利用され、さらに、補助
的にSn、Sbなどの粒界偏析型の成分が利用される。
また、1次再結晶組織においては、結晶粒径とその均一
性、ゴス方位粒とゴス方位と対応関係にある方位粒が圧
延方向に揃った集合組織の形成が重要である。
向に優れた磁気特性を有するので、通常は、圧延方向に
スリットしたフープとして供給される。巻鉄心はフープ
を巻き加工し、形成、焼鈍等の工程を経て製造され、積
鉄心はフープを短冊状に剪断し、組み立てられる。材料
の代表鉄損はトランスの設計に関与するので、フープの
長手方向、すなわち、圧延方向の磁気特性が変動しない
ことが求められる。
法は古くから知られており、例えば、特公昭46−23
820号公報に開示されているように、インヒビターと
してAlNを用いる方法が広く知られている。この方法
は、高温スラブ加熱により、AlNのインヒビター成分
を一旦固溶させ、最終の冷間圧延前の焼鈍中にAlNを
微細析出させることにより一方向性電磁鋼板を製造する
ものである。
は、AlNインヒビターを後工程の窒化処理で作り込
み、低温スラブ加熱とする方法が開示されている。この
方法は、高温スラブ加熱の設備的デメリットを回避する
ために開発されたものである。これらのAlNインヒビ
ターを用いた製造方法においては、適正な1次再結晶組
織が伴なわないと高い磁束密度が得られないことは周知
である。1次再結晶組織の形成は、冷延条件に大きく影
響され、一般に、最終の冷間圧延の圧下率が81〜95
%と高いことが必須である。
公昭54−13846号公報に、強冷延のパス毎に50
〜350℃で1分以上のエイジング処理を施す技術が、
また、特公昭54−29182号公報に、300〜60
0℃で1〜30秒の保持を行う技術が開示されている。
前者はリバース圧延機を、後者はタンデム圧延機を意図
した技術である。タンデム圧延機による高温圧延は、設
備的、かつ、操業技術的に困難であり、現在のところ
は、リバース圧延の加工発熱を利用して高温圧延を行
い、圧延途中のリール巻き取り後のエイジング効果を利
用している。この方法では、圧延加減速部で充分な高温
が得られないため、しばしば圧延方向の磁気特性変動が
問題となる。
ような高温圧延は難しいため、高い磁束密度は得難い
が、生産性が高いことと、圧延方向における磁気特性の
安定性が比較的高いということから、採用されている。
ム圧延により一方向性電磁鋼板を製造するにあたり、圧
延方向で磁気特性が変動するという問題に直面した。圧
延方向の磁気特性変動は、トランス製造時に、鉄損値の
規格外れなどをもたらすため、発生原因の解明と早期解
決が品質管理上急務の課題である。
一方向性電磁鋼板を得る冷間圧延方法を提供することを
目的とする。
有する一方向性電磁鋼板のタンデム冷間圧延において
は、冷延速度が最終製品の磁気特性に影響を及ぼすこと
を発見し、冷延速度を一定に制御することにより、冷延
方向の磁気特性を極めて安定化させる技術を発明した。
2.5〜4.5%、Mn:0.03〜0.45%、およ
び、Al:0.015〜0.040%を含有する電磁鋼
スラブに熱間圧延を施した後、一回または中間焼鈍を介
挿する二回以上の冷間圧延により最終板厚の鋼板とし、
次いで、この鋼板に、一次再結晶焼鈍を施し、焼鈍分離
剤を塗布してコイル状とし、二次再結晶焼鈍を施す一方
向性電磁鋼板の製造方法において、最終の冷間圧延を、
タンデム冷間圧延機で81%以上の圧下率で行い、か
つ、1コイル内における冷間圧延の圧延速度変動を80
0m/min以下に制御することを特徴とする冷延方向
の磁気特性変動が小さい一方向性電磁鋼板を得る冷間圧
延方法。
ンド出側の圧延速度を1000m/min以上に制御す
ることを特徴とする上記(1)記載の冷延方向の磁気特
性変動が小さい一方向性電磁鋼板を得る冷間圧延方法。
実験とその結果について説明する。Alと補助的インヒ
ビター成分としてSnを含有する、表1のd)に示す成
分からなる電磁鋼スラブを、低温スラブ加熱で1150
℃に加熱後熱間圧延し、2.0mm厚の熱延コイルを製
造した。
後、5スタンドからなるタンデム圧延機を用いて、圧下
率83%で冷間圧延し、0.34mmの板厚の鋼板に仕
上げた。その後、この鋼板に、通常の方法で脱炭焼鈍を
施した後、鋼中の窒素量が200ppmになるように窒
化焼鈍を施し、次いで、マグネシアを塗布してコイル状
に巻き取った。
した後、「リン酸+コロイダルシリカ」の絶縁コーティ
ングを塗布してコーティング焼付・形状矯正焼鈍を行
い、製品とした。形状矯正ラインに設置した連続磁性測
定器で冷延方向の鉄損を測定した。冷延方向の鉄損プロ
フィルを図1に示す。タンデム圧延機による冷間圧延を
行っても、冷延方向に鉄損値変動があることが判る。本
発明者等は、鉄損値変動の原因を特定するため、各圧延
パラメータとの相関を解析したところ、圧延速度との相
関が大きいことが判明した。
通板速度プロフィルを示す。通常部の圧延速度は140
0m/minであるが、2個所に減速部がある。1つ
は、コイル間の溶接部で、その破断を防止するため40
0m/min以下に減速している。2つ目はコイル中央
部で、溶接時間の確保のために700m/minまで減
速している。そして、いずれの減速部においても鉄損値
が悪化していることが判る。
つのパターンで圧延速度を変更して、鉄損値変動との関
係を調査した。圧延パターンは、a)コイル中央部圧延
速度600m/min狙い、b)コイル全圧延速度80
0m/min一定、c)コイル中央圧延速度1000m
/min狙い、である。上記圧延パターンa)、b)お
よびc)における結果を、それぞれ、図2、図3および
図4に示す。
a)(図2)、および、c)(図4)では、冷延速度減
速部で鉄損が悪化し、速度が遅い方が鉄損悪化が大きい
ことが判る。一方、コイル先、後の減速部以外は冷延速
度が安定していたb)(図3)では、鉄損変動もまた極
めて小さいことが判る。一方向性電磁鋼板の磁気特性の
良否は、インヒビターと一次再結晶組織に影響される。
本発明の場合はインヒビターを変えていないから、冷延
速度が、一次再結晶組織の変化を介して磁気特性に影響
を及ぼしたものと推定される。
次再結晶サンプルを採取し、結晶粒径を解析した。平均
結晶粒径は断面金相組織を画像処理解析して求めた。そ
の結果を図5に示す。この図から、圧延速度の低下にと
もない結晶粒径は小さくなる傾向にあることが判る。二
次再結晶は一次再結晶粒界の曲率を駆動力とするので、
結晶粒径が小さいほうが駆動力が大きい。そして、駆動
力が大きすぎると、ゴス方位以外の結晶も二次再結晶し
やすくなり、相対的にゴス方位集積度が低下すると考え
られる。
と、一次再結晶粒径がコイル内で変動し、結果として、
ゴス方位集積度が変動して、鉄損が変動するものと考え
られる。圧延速度の増加にともない一次再結晶粒径が大
きくなるメカニズムについては、現在のところ特定でき
ていないが、表面粗度、エミシビティー等の変化による
一次再結晶温度の変化は認められなかったことから、歪
み速度の増加にともない冷延後の歪み蓄積エネルギーが
低下し、結晶粒径が大きくなると考えられる。
スラブ加熱法における結果であるが、本発明者らは、実
施例で示すように、MnS、AlN+MnS(MnS
e)インヒビターおよびSn、Sbを補助的に添加した
高温スラブ加熱法についても同様に調査した。その結
果、AlNをインヒビターとして含む成分系について
は、いずれも、鉄損変動の圧延速度依存性が確認され
た。この原因については明確でないが、次のように考え
られる。
ビターであるから、仕上げ焼鈍におけるより高温の狭い
温度範囲で弱体化する。一次再結晶駆動力の大きさは二
次再結晶温度に影響するので、これにより、二次再結晶
温度をインヒビターが弱体化する温度範囲に制御するこ
とが、ゴス方位集積度向上に有利であると考えられる。
したがって、AlNインヒビターを含む成分系は、磁気
特性の一次再結晶粒径依存性が大きいと考えられる。
鋼素材を溶製する際の化学成分範囲の限定理由及び好適
成分範囲について説明する。Cは、組織制御のために重
要な元素であり、0.025%以上は必要である。しか
し、多過ぎると、脱炭が困難となるので、上限を0.1
00%とする。Siは、あまり少ないと電気抵抗が小さ
くなって良好な鉄損特性が得られず、一方、多過ぎると
冷間圧延が困難になるので、Siの成分範囲は、2.5
%以上4.5%以下とする。
成分として重要である。両者の観点から下限は0.03
%とし、一方、多過ぎると高温スラブ加熱を前提とする
と溶体化が困難となるので、上限を0.45%とする。
S、Seは、上記Mnと結合してインヒビターとして作
用するMnS、MnSeを形成する。それ故、S、Se
の成分範囲は、単独もしくは合計で0.01%以上0.
04%以下が好適である。なお、MnS、MnSeを微
細に析出させるためには高温スラブ加熱が必要である
が、一方、後工程窒化法を用いた低温スラブ加熱法にお
いては、微細なMnS、MnSeは不必要であるから、
S、Seは合計で0.01%以下が望ましい。
ター成分として含有させることが、高磁束密度を得るた
めに不可欠であり、一定量以上のAl添加を必要とする
が、多過ぎると溶体化のための仕上げ焼鈍時間が長くな
り、生産性を悪化させるので、酸可溶Alの成分範囲は
0.015%以上0.040%以下とする。Nは、高温
スラブ加熱を前提とするとする場合は、最終の冷間圧延
前の焼鈍においてAlNを形成する必要があるので、
0.003%以上0.020%以下の範囲で含有させる
必要がある。なお、低温スラブ加熱法においては、一次
再結晶後に窒化法を用いてAlNを形成させるので、溶
製段階でNを含有させる必要はない。
に、Sn、Sb、Cr、P、Cu、Bi、Mo、B、
V、Ge等のインヒビター補強成分を、適宜、公知の範
囲で添加することができる。次に、製造工程における条
件について説明する。本発明において、鋼素材の製造に
は公知の製法を適用する。製造されたインゴットまたは
スラブを必要に応じて再生し、サイズを合わせた後加熱
し、熱間圧延する。スラブ加熱温度は使用するインヒビ
ター等に応じ、1100℃〜1450℃の範囲にする。
熱間圧延後の鋼帯は、1回冷間圧延法、または、中間焼
鈍を介する複数回冷間圧延法によって最終板厚とする。
板焼鈍を実施してもよい。高温スラブ加熱を前提とする
場合は、熱間圧延で不十分なAlNの微細析出を確保す
るうえで重要である。低温スラブ加熱を前提とする場合
は、インヒビター制御の観点からは特に必要ない。さら
に、炭化物や固溶Cの制御のため、焼鈍後に急冷、冷却
過程での加工歪付加、炭化物析出のための保定等の方法
を併用しても、本発明の効果を損なうものでない。
が、この時、高磁束密度を得るためには、従来より公知
のように、80%から95%の範囲の圧下率で冷間圧延
することが必要である。圧下率が80%より少ないと、
高磁束密度が得られず、一方、95%を超えると2次再
結晶が困難になる。また、その圧延速度は、最終パスの
出側において、1000m/min以上であることが、
既に述べたように、磁気特性に対して好ましい。
時効処理や、温間圧延を施すこと等の方法を併用して
も、本発明の効果を損なうものでない。特に、高温スラ
ブ加熱の場合、固溶C、Nの固着効果以外に、線状細粒
発生防止の観点から有効であることが知られている。こ
の時の時効温度は、300℃から600℃の範囲が有利
である。
方向性電磁鋼板の製造方法において、コイル全長にわた
って、できる限り一定の圧延速度で圧延することで、圧
延方向の鉄損変動を小さくすることにある。そこで、圧
延速度変動の範囲を限定するため、圧延速度変動(1コ
イル中の最大圧延速度との差、△V)と鉄損変動(1コ
イル中の鉄損最良値との差、△W17/50)の関係を
解析した。その結果を図6に示す。
はほぼ線形関係にあり、△Vが800m/minで0.
05W/kg(△W17/50)の変動をもたらし、ま
た、△Vが400m/minで0.02W/kgの変動
をもたらす。そこで、本発明は、圧延方向の圧延速度変
動を800m/min以内に制御することを要件とし
た。なお、上記圧延速度変動は、400m/min以内
に制御することが好ましい。
ら圧延速度を高めるが、一般には、溶接作業やチャタリ
ング等のために減速がともなうことになる。そこで、生
産性を損なわずにできる限り圧延速度を一定に制御する
技術が、特願平10−10344号で提案されている。
最終の冷間圧延後の鋼板には、脱脂処理が施された後、
脱炭と一次再結晶を兼ねた焼鈍が施される。低温スラブ
加熱法の場合は、この後、一次再結晶から二次再結晶の
間に窒化処理を行い、AlNインヒビターを形成させる
ことが重要である。窒化処理の条件は公知の条件でよ
く、焼鈍温度を650〜850℃とすることが、窒化に
とって有利である。良好な二次再結晶粒を安定して発達
させるには、窒化増量として80ppm以上、好ましく
は110ppm以上必要である。
塗布してから、コイル状に巻かれて最終仕上げ焼鈍に供
され、焼鈍後に絶縁コーティングが施される。その後さ
らに、レーザー、プラズマ、機械的方法、エッチング、
その他の手法によって磁区細分化処理を施すことも可能
であることは言うまでもない。
造し、熱間圧延し、熱延鋼帯を製造した。スラブ加熱
は、表2に示すように、a)、b)およびc)が135
0〜1400℃の高温スラブ加熱、d)およびe)が1
150〜1270℃の低温スラブ加熱である。
間板厚と最終板厚の条件で冷間圧延した。a)および
c)は、中間焼鈍を挟む2回冷延法で、b)およびe)
は、熱延板焼鈍後の1回冷延法で、また、d)は熱延後
の1回冷延法で冷間圧延した。最終の冷間圧延は、タン
デム圧延とし、圧下率は表2に示すように58〜89%
とした。タンデム圧延は、表3に示すようにいくつかの
パターンで圧延速度範囲を変更した。
低温スラブ加熱材d)およびe)については、脱炭焼鈍
の後に、表2に示す窒化増量の窒化処理を行い、インヒ
ビターを補強した。その後、通常の方法でマグネシアを
塗布してコイル状に巻き取り、仕上げ焼鈍、絶縁コーテ
ィング、形状矯正・焼付焼鈍を行った。製品鋼帯の鉄損
(W17/50)を連続的に測定し、標準偏差を求め
た。
において、圧延速度変動ΔVを800m/min以下に
制御することにより、ΔW17/50で0.05W/k
g以下の鉄損変動が小さい製品が得られている。
性電磁鋼板において、冷延方向の磁気特性変動が小さい
一方向性電磁鋼板を製造することができる。そして、本
発明の一方向性電磁鋼板は、磁気特性変動が小さいが
故、トランスの鉄心などの素材として最適である。
ある。
向の圧延速度と鉄損値の関係を示す図である。
る冷延方向の圧延速度と鉄損値の関係を示す図である。
おける冷延方向の圧延速度と鉄損値の関係を示す図であ
る。
である。
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 質量%で、C:0.025〜0.100
%、Si:2.5〜4.5%、Mn:0.03〜0.4
5%、および、Al:0.015〜0.040%を含有
する電磁鋼スラブに熱間圧延を施した後、一回または中
間焼鈍を介挿する二回以上の冷間圧延により最終板厚の
鋼板とし、次いで、この鋼板に、一次再結晶焼鈍を施
し、焼鈍分離剤を塗布してコイル状とし、二次再結晶焼
鈍を施す一方向性電磁鋼板の製造方法において、最終の
冷間圧延を、タンデム冷間圧延機で81%以上の圧下率
で行い、かつ、1コイル内における冷間圧延の圧延速度
変動を800m/min以下に制御することを特徴とす
る冷延方向の磁気特性変動が小さい一方向性電磁鋼板を
得る冷間圧延方法。 - 【請求項2】 1コイル内の冷間圧延の最終スタンド出
側の圧延速度を1000m/min以上に制御すること
を特徴とする請求項1記載の冷延方向の磁気特性変動が
小さい一方向性電磁鋼板を得る冷間圧延方法。
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