JP2001197860A - エビ、カニ類の黒変防止助剤及びエビ、カニ類の黒変防止処理剤並びにエビ、カニ類の黒変防止処理方法 - Google Patents

エビ、カニ類の黒変防止助剤及びエビ、カニ類の黒変防止処理剤並びにエビ、カニ類の黒変防止処理方法

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 次亜硫酸塩などのエビ・カニ類に用いられる
黒変防止剤を、従来より低濃度で従来と同様の黒変防止
効果が得られる黒変防止処理方法を提供する。 【構成】 孟宗竹など竹、あるいは竹茹部位を、エタノ
ールやエタノールと水の混液などの水系抽出溶媒から常
法により、抽出液を得る。この抽出液に活性炭を投入し
て活性炭処理を行い、必要に応じてその後活性炭を除去
する。この後、さらに必要に応じて、水やエタノールな
どの水系抽出溶媒を加えて成分濃度を調整したり、乳化
剤やpH調整剤、安定剤、酸化防止剤などの各種添加剤
を加え、本発明にかかる黒変防止助剤を得る。当該黒変
防止助剤を、黒変防止剤を溶解した水若しくは塩化ナト
リウム水溶液中に投入し、十分に撹拌して処理剤(液)
を得る。この処理剤(液)中にエビ・カニ類を浸漬し
て、黒変防止処理を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエビ、カニ類の黒変
防止助剤及びエビ、カニ類の黒変防止剤並びにエビ、カ
ニ類の黒変防止処理方法に関する。具体的には、エビや
カニなどの食用甲殻類に用いられる黒変防止処理方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】エビやカニなど、食用に供される甲殻類
は水挙げされるとすぐに黒変を生じ、肉質がそれほど低
下していないにも拘らず、その商品価値は著しく低下す
る。このため、かつてはこうじ酸を使用して黒変を防止
していたが、こうじ酸は発がん性を有するため、その代
替品として、次亜硫酸ナトリウムや酸性亜硫酸ナトリウ
ム、ピロ亜硫酸ナトリウムなどが用いられている。
【0003】ところで、エビ、カニ類は主として日本か
ら離れた遠洋で漁獲され、直ちに黒変防止処理が施され
て冷凍に付される。このとき、比較的高濃度、通常は6
〜10%程度の溶液が用いられ、その後水洗されて冷凍
される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、食品衛
生法によってその残留濃度が、SO2に換算して100m
g/kgという極めて低い値に規制されている。このため、
処理後の水洗いが十分でなければ残留濃度が高くなり、
この規制値を越える場合がある。特にエビ、カニ類の場
合には、漁場から需要者に到るまでの各流通段階、すわ
なち、漁船からの陸挙げ、仲買、卸し売り、小売りなど
の各段階で解凍、小分け、黒変防止処理、再冷凍と繰り
返されるため、残留した黒変防止剤が蓄積されて行くこ
とになる。このため、最終小売段階において規制値を上
回り、営業停止などの処分を受ける場合が起こり得る。
【0005】また、使用に際して適正な濃度範囲が定め
られているが、その効果は使用濃度が高いほど強く、各
流通段階で高濃度側に設定されることがある。このた
め、最終段階に近づくにつれ、水洗いを念入りに行うな
ど、残留濃度管理を十分に行わないと、規制値を越えて
しまう恐れがある。特に夏場では、すぐに黒変してしま
うため、通常の使用濃度よりも高い濃度で使用される場
合があり、規制値を上回る危険性が大きくなってしま
う。
【0006】そこで、本願発明者は、従来のピロ亜硫酸
塩や次亜硫酸塩などの代替品となり得る黒変防止剤の発
見に努めていたところ、竹、特に竹茹部位から得られた
抽出液をピロ亜硫酸塩や次亜硫酸塩と併用することによ
り、従来より低濃度で従来と同様の黒変防止効果を得ら
れることを見出し、本願発明を完成するに到った。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るエビ、カニ
類の黒変防止助剤は、エビ、カニ類の黒変防止剤と併用
される黒変防止助剤であって、竹及び/又は竹茹から水
系抽出溶媒で抽出された成分を含有することを特徴とし
ている。
【0008】本発明において用いられる水系抽出溶媒と
しては、エタノール又はエタノールと水の混液の何れか
が好適に用いられ、さらに水系抽出溶媒を用いた抽出液
に、活性炭処理を施して提供するのが好ましい。
【0009】さらに、本発明の黒変防止助剤には、乳化
剤及び安定剤並びにpH調整剤を添加しておくのが望ま
しい。
【0010】また、本発明に係るエビ、カニ類の黒変防
止処理剤は、上記本発明に係るエビ、カニ類の黒変防止
助剤とエビ、カニ類の黒変防止剤とを必須成分としたこ
とを特徴としている。
【0011】本発明の黒変防止処理剤に用いられる黒変
防止剤としては、例えば、次亜硫酸塩、ピロ亜硫酸塩が
挙げられ、これらのうち1種若しくは2種が用いられ、
当該黒変防止剤は、これらの黒変防止助剤と別体として
提供される。
【0012】また、本発明に係るエビ、カニ類の黒変防
止処理方法は、黒変防止剤の塩化ナトリウム水溶液中
に、請求項1乃至4記載のエビ、カニ類の黒変防止助剤
を含有する黒変防止処理液に、エビ、カニ類を浸漬する
ことを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の黒変防止助剤は、エビ、
カニ類の黒変防止剤と併用される黒変防止助剤であっ
て、竹及び/又は竹茹から水系抽出溶媒で抽出された成
分を含有することを特徴としている。本発明において用
いられる竹とは、イネ科タケ亜科に属するタケ類やササ
類の総称名称であって、マダケ属、ナリヒラダケ属、オ
ウライチク属、オカメザサ属などの各属に属する竹を意
味するものである。これらの中でも、特にマダケ属の孟
宗竹、真竹、淡竹などが好ましく用いられる。
【0014】また、本発明においては竹全体を用いて抽
出することも可能であるが、抽出作業の困難さを考慮す
ると、抽出に用いる部位は、表皮から約0.1〜0.5m
mの範囲にある竹茹と呼ばれる部位を用いるのが好まし
い。この竹茹は、緑色をした竹の表皮層と、白ないしク
リーム色の肉質部との間に位置した黄緑色の部位であ
る。もちろん、他の部位(具体的には、表皮層と竹茹と
肉質部とを含んだ竹の全体、表皮層及び竹茹の部位、竹
茹及び肉質部の部位)と共に利用してよいが、少なくと
も竹茹の部位を抽出の対象とすることが好ましく、最も
望ましくは、竹茹の部位のみを抽出の対象とすることで
ある。
【0015】本発明に係る黒変防止助剤は、これらの竹
若しくは竹茹から水系抽出溶媒を用いて抽出することに
より得られる訳であるが、当該水系抽出溶媒とは、水及
び水をある程度溶解させることができる溶媒をいい、例
えば、水以外の溶媒として、アセトンやエタノール、メ
タノール、イソプロピルアルコール、酢酸エチルなどの
有機溶媒、これらの有機溶媒と水との混液、さらには2
種以上の有機溶媒の混合溶媒並びにこれら2種以上の有
機溶媒と水との混液が挙げられる。この中でも、食品へ
の添加や抽出効率を考慮すれば、エタノール又はエタノ
ールと水との混液を用いるのが最も好ましいと言える。
【0016】抽出に際しては、抽出効率を高めるため
に、竹の抽出対象部位を、チップ状さらには粉末状にし
て用いるのが望ましい。例えば、竹茹のみを抽出対象と
する場合では、竹の表皮をはぎ取り、竹茹の部位を鉋で
削って小片状に切断した後乾燥し、さらに微粉砕機で粉
末化する。また、円筒研磨機を用いて竹を切削刃に対し
て相対的に回転させ、軸方向に移動させる。これにより
まず表皮のみが研磨されるが、この研磨粉は捨てる。さ
らに、研磨することによって、竹茹部位の研磨が行われ
るため、この部分の研磨粉を集塵機で集める。このよう
な方法を例示し得るが、この方法に限らず、少なくとも
竹茹の部位を含んで、最も望ましくは、竹茹の部位のみ
からチップさらには粉末を得て、抽出の対象とすること
である。もちろん、竹全体を粉末状にして抽出すること
としてもよいが、不純物が多くなり、その後の使用に悪
影響を及ぼす恐れがある。
【0017】抽出方法は、溶媒を用いた一般的な抽出方
法に従えばよいが、その一例を挙げると、上記竹や竹茹
の粉末物やチップ状物を溶媒に浸漬することである。こ
のとき、抽出対象物と溶媒との比率は、抽出が可能な範
囲で適宜設定すればよく、例えばエタノール(若しくは
水との混液)によって直接抽出する場合においては、抽
出対象物と溶媒との重量比を1対2〜5程度とするのが
適当である。また、浸漬時間は1〜5日程度とすればよ
いが、この時間についても、抽出効率を考慮して適宜変
更することができる。尚、浸漬中に撹拌することも、抽
出効率上好ましい。さらに、抽出時に溶媒が沸騰しない
程度に加温して抽出すれば、より抽出効率を挙げること
ができる。これらの諸条件は、適宜、実験的に求めるこ
とにすればよい。
【0018】こうして得られた抽出混合物中から、使用
した竹のチップ状物や粉末物などの不溶物を、フィルタ
ーによるろ過や遠心分離などにより除去する。この抽出
液をそのまま、本発明に係る黒変防止助剤として用いる
ことも可能であるが、本発明の効果をより有効に発揮さ
せるためには、その後種々の後処理を施すのが好まし
い。
【0019】この後処理として、例えば、上記水系抽出
溶媒の抽出液に活性炭を投入してさらに撹拌した後、ろ
過や遠心分離などにより不溶物を除去するのが好まし
い。このように活性炭処理を施すことにより、着色成分
や臭気成分などの不純物を除去できる。この結果、エ
ビ、カニ類に竹独特の臭気が付着したり、竹抽出物独特
の緑色に着色するのを防ぐことができる。
【0020】また、活性炭処理した後の抽出液を、さら
に抽出溶媒を留去するなどして濃縮し、成分濃度を高め
ることもできる。このとき、抽出溶媒を殆ど除去して粘
稠なエキス状としたり、凍結乾燥するなどにより粉末状
にすることも考えられるが、黒変防止処理を行なう際に
処理剤として十分に溶解されなかったり、本発明の効果
を発揮できない恐れもあるため、望ましくは処理液に溶
解できる状態で提供することである。抽出溶媒を留去し
すぎた場合には、オイル成分が抽出液から分離するなど
安定性に欠く恐れもある。
【0021】本発明にあっては、こうして得られた抽出
液をそのまま黒変防止助剤として使用することができる
が、黒変防止助剤としての安定性を考慮すれば、必要に
応じて、さらに水やエタノールなどの水系抽出溶媒を加
えて成分濃度を調整したり、乳化剤やpH調整剤、安定
剤、酸化防止剤などの各種添加剤を、本発明の効果に影
響を与えない範囲で添加するのが好ましい。これらの添
加剤としては、例えば、乳化剤としてグリセリン脂肪酸
エステル類やショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸
エステルなどが、pH調整剤としてクエン酸、フマール
酸、アジピン酸などの各種酸性物質が、安定剤としてポ
リリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、ヘキ
サメタリン酸ナトリウムなどが、酸化防止剤として、L
−アスコルビン酸及びその塩、エリソルビン酸ナトリウ
ムなどが挙げられる。
【0022】成分調整を行なう場合には、水やエタノー
ルなどの上記水系抽出溶媒を用いることができる。この
とき、例えば上記活性炭処理後の抽出液30〜40重量
部に対し、95度未変性エタノール30〜40重量部、
水20〜30重量部となるように調整される。また、こ
れらに対して乳化剤、pH調整剤、安定剤がそれぞれ
0.1〜5重量部配合される。こうして必要に応じて濃
度調整され、各種の添加剤が添加された後は、さらに必
要とあればろ過、容器充填されて、本発明に係る黒変防
止助剤として供給される。
【0023】本発明に係る黒変防止助剤は、従来から使
用されているエビ、カニ類の黒変防止剤と組み合わされ
て使用されるものである。特に、本発明においては、黒
変防止剤として、次亜硫酸ナトリウムなどの次亜硫酸
塩、(酸性)亜硫酸ナトリウムなどの亜硫酸塩、ピロ亜
硫酸ナトリウムなどのピロ亜硫酸類の何れか1種若しく
は2種以上と併用するときに有効である。もちろん、こ
れらの黒変防止剤は、粉末状あるいは予め溶液状とした
いずれのものとして提供されても差し支えない。
【0024】使用方法としては、黒変防止剤を所定濃度
に調整した液中に当該黒変防止処理助剤を添加し、黒変
防止処理剤(処理液)を調整するのが一般的な使用方法
である。具体的に言うと、例えば、黒変防止剤を水又は
1〜3w/w%塩化ナトリウム水溶液に溶かした後、本発明
に係る黒変防止助剤を投入して処理剤を調整し、この処
理剤にエビ、カニ類を一定時間浸漬させる。あるいは、
黒変防止剤を溶かした塩化ナトリウム水溶液にエビ、カ
ニ類を浸漬した後、本発明の黒変防止助剤を溶かした水
溶液に浸漬することにしてもよい。この後、水洗するこ
となく直ちに、冷凍に付す、店頭に陳列するなどの次の
工程に進むことができる。なお、黒変防止助剤には、オ
イル成分を含むものであるため、当該助剤は完全に溶解
されている必要もないものである。
【0025】また、黒変防止助剤の使用量も適宜設定さ
れるものであるが、上記成分調整をした場合には、前記
黒変防止処理剤中に、黒変防止助剤(濃度調整後の溶液
として)を0.5〜3w/w%(濃度調整前の抽出液に換算
すれば、概ね0.02〜1.5w/w%弱)程度となるよう
にすればよい。
【0026】この結果、例えば次亜硫酸ナトリウムを使
用する場合には従来であれば6〜10w/w%程度の溶液と
して使用されていたが、本発明の黒変防止助剤を用いた
場合には、従来の半分程度若しくはそれ以下、つまり、
次亜硫酸ナトリウムが2〜3w/w%程度となるように調整
することで、従来の黒変防止効果とほぼ同様の効果を得
ることができる。
【0027】なお、本発明において黒変防止処理剤と
は、上記黒変防止助剤と黒変防止剤とを必須成分として
構成されたものを言い、このように最終的に双方を混
合、希釈して、エビ、カニ類に適用可能な状態にしたも
ののみならず、これ以外に、得られた黒変防止助剤と、
粉末状の黒変防止剤が小分けされたものとを組み合わせ
た製品、液体状の黒変防止剤とを組み合わせた製品など
を含むものである。
【0028】このように、本発明に係る黒変防止助剤を
用いることにより、黒変防止剤の使用量を従来の半分以
下に減じることができる。従って、亜硫酸塩類を用いて
黒変防止処理をした場合には、エビ、カニ類に残留する
SO2濃度を著しく減少させることが可能になる。この
結果、水挙げから最終流通段階に渡って複数回の黒変防
止処理が行なわれたとしても、規制値を上まわる危険性
が少なくなり、末端の小売段階でも安心して黒変防止剤
を使用することが可能になる。
【0029】しかも、従来の処理方法と同様に、溶液に
エビ・カニを浸漬して用いることができるので、処理工
程が複雑になるものでもなく、至極簡単な方法で黒変防
止処理を行なえる。さらに、本発明の黒変防止処理助剤
を用いることにすれば、低濃度で処理が可能なため、後
の水洗いが不要になり、処理作業が簡便なものになると
いう優れた利点を有するものである。
【0030】
【実施例】次に、本発明に係る黒変防止助剤を作成し、
本発明の効果を確認した。なお、本発明は当該実施例に
限定されるのはいうまでもない。
【0031】(黒変防止助剤の調整)まず、孟宗竹の竹
茹部分を粉末状にした竹茹パウダー7kgに、95度未
変性エタノール30kgを添加し、25〜30℃、30
0〜400rpmの速さで撹拌しながら20時間抽出し
た。この抽出液に、粉末活性炭0.5kgを投入し、さ
らに25〜30℃、300〜400rpmの速さで30
分間撹拌した。その後、抽出液を1,200rpmで1
5分間遠心分離した後、上澄液をろ布(約200メッシ
ュ)にてろ過し、竹茹抽出液を得た。
【0032】次に、この竹茹抽出液30重量部に対し、
95度未変性エタノール36.7重量部、水28.3重量
部、グリセリン脂肪酸エステル3.5重量部、クエン酸
0.5重量部、エリソルビン酸ナトリウム1.0重量部を
加えて撹拌溶解させ、本発明に係る黒変防止助剤を得
た。
【0033】(使用試験)当該黒変防止助剤を実際に使
用して、本発明による効果を確認した。黒変防止剤とし
て次亜硫酸ナトリウム及び上記黒変防止助剤を、2w/w%
塩化ナトリウム水溶液に添加し、最終濃度がそれぞれ次
亜硫酸ナトリウムとして0.02w/w%、黒変防止助剤と
して1w/w%となるように調整して、黒変防止処理剤を得
た。次に、従来方法と同様にして、この処理剤に生の無
頭エビ(殻付きのもの)を10分間浸漬した。その後、
8℃の冷蔵庫中に保存した。また、比較例として、黒変
防止助剤を用いずに次亜硫酸ナトリウムのみを6w/w%と
なるように2w/w%塩化ナトリウム水溶液で調整した処理
剤を用いて、同様の処理を行なった。なお、比較例にお
いては、処理剤に浸漬後、水洗を行なった。
【0034】保存したその翌日に、エビ中の残留SO2
を測定したところ、比較例のエビでは19.2ppmであっ
たのに対し、実施例のエビでは4.8ppmとなり、残留S
2濃度は低いものであった。
【0035】さらに、このようにして処理し、保存した
エビの鮮度を観察したところ、処理後1日経過した段階
では双方とも黒変変化が見られず、エビ特有の生臭さも
なかった。しかしながら、2日経過した後には、比較例
のエビでは肉質がやや白っぽくなり、生ぐささも生じる
ようになったが、実施例のエビでは肉質も特に変化はな
く、生臭さも生じなかった。
【0036】このように本発明の黒変防止助剤を用いれ
ば、約半分の濃度でもエビの黒変を防止することがで
き、しかも鮮度の保持をも図ることができた。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、黒変防止処理剤である
次亜硫酸塩類の使用濃度を従来より低下させることがで
き、処理後にエビ、カニ類に残留するSO2濃度を著し
く減少させることができる。この結果、小売段階でも残
留SO2濃度が規制値を上回るようなことがなく、安心
して黒変防止処理を行うことができる。
【0038】また、本発明による黒変防止助剤を溶解し
た処理剤(処理液)に浸漬するだけで使用できるので、
作業が複雑になる訳でなく、むしろ、従来よりも低濃度
で黒変防止処理を行なえるので、浸漬後の水洗いが不要
になり、処理作業をより簡便なものにすることができ
る。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エビ、カニ類の黒変防止剤と併用される
    黒変防止助剤であって、 竹及び/又は竹茹から水系抽出溶媒で抽出された成分を
    含有することを特徴とするエビ、カニ類の黒変防止助
    剤。
  2. 【請求項2】 前記水系抽出溶媒は、エタノール又はエ
    タノールと水の混液の何れかであることを特徴とする請
    求項1記載のエビ、カニ類の黒変防止助剤。
  3. 【請求項3】 前記水系抽出溶媒を用いた抽出液に、活
    性炭処理が施されたことを特徴とする請求項1又は2記
    載のエビ、カニ類の黒変防止助剤。
  4. 【請求項4】 乳化剤及び安定剤並びにpH調整剤が添
    加されたことを特徴とする請求項1、2又は3記載のエ
    ビ、カニ類の黒変防止助剤。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載
    のエビ、カニ類の黒変防止助剤とエビ、カニ類の黒変防
    止剤を必須成分としたことを特徴とするエビ、カニ類の
    黒変防止処理剤。
  6. 【請求項6】 前記黒変防止剤は、次亜硫酸塩、ピロ亜
    硫酸塩の何れか1種若しくは2種であることを特徴とす
    る請求項5記載のエビ、カニ類の黒変防止処理剤。
  7. 【請求項7】 前記黒変防止剤は、黒変防止助剤と別体
    になっていることを特徴とする請求項5又は6記載のエ
    ビ、カニ類の黒変防止処理剤。
  8. 【請求項8】 黒変防止剤の塩化ナトリウム水溶液中
    に、請求項1乃至4いずれかに記載のエビ、カニ類の黒
    変防止助剤を含有する黒変防止処理液に、エビ、カニ類
    を浸漬することを特徴とするエビ、カニ類の黒変防止処
    理方法。
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