JP2001197750A - 電源装置 - Google Patents

電源装置

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JP2001197750A
JP2001197750A JP2000000721A JP2000000721A JP2001197750A JP 2001197750 A JP2001197750 A JP 2001197750A JP 2000000721 A JP2000000721 A JP 2000000721A JP 2000000721 A JP2000000721 A JP 2000000721A JP 2001197750 A JP2001197750 A JP 2001197750A
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time
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Masaaki Shigeta
田 正 昭 繁
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サンプリング周波数の小さな低価格のCPU
を用いた場合でも、LCフィルタの共振抑制制御をディ
ジタル制御によって有効に行うこと。 【解決手段】 電圧・電流極性判別部4は、コンデンサ
電圧検出部2からのVc及び負荷電流検出部3からのIL
を入力し、これらの極性データKV,KIを出力する。共
振時刻演算部5は、これらVc,IL,KV,KIを入力
し、共振時刻tを演算する。共振抑制制御部6は、コン
デンサ電圧指令値Vc*と、コンデンサ電圧Vc,共振時
刻tとを入力し、共振抑制補正項を含んだインバータ出
力電圧指令VI*を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リアクトル及びコ
ンデンサから成るLCフィルタを介しインバータ部から
の交流電力を負荷に供給する電源装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図4は、従来の電源装置の概略構成図で
ある。以下においては、電源装置の一例として無停電電
源装置につき説明する。この無停電電源装置は、インバ
ータ部101と、インダクタンスLFを有するリアクト
ル102及びキャパシタンスCFを有する103により
形成されるLCフィルタとを備えており、インバータ部
101から出力される交流電力はこのLCフィルタを介
して負荷104に供給されるようになっている。このと
き、インバータ部101から出力されるインバータ出力
電圧をVI、インバータ出力電流をIIと表し、また、コ
ンデンサ電圧をVc、コンデンサ電流をIC、負荷電流を
ILと表すことにする。
【0003】図5は、負荷変動発生時における各電流及
び各電圧の応答を説明するためのブロック図である。こ
の図に示すように、コンデンサ電圧Vcとインバータ出
力電圧VIとの差が積分要素105に入力され、この積
分要素105からインバータ出力電流IIが出力され
る。そして、このインバータ出力電流IIと負荷電流IL
との差がコンデンサ電流ICとして積分要素106に入
力され、この積分要素106からコンデンサ電圧Vcが
出力される。
【0004】上記の負荷電流ILに対するコンデンサ電
圧Vcの伝達関数Gは下記の(1)式で表される。い
ま、負荷104側に変動が生じ、負荷電流ILがステッ
プ的に変化したとすると、コンデンサ電圧Vcは(2)
式で表される。ここで、ω0,S1,S2はそれぞれ
(3)〜(5)式で表される。したがって、コンデンサ
電圧Vc及びコンデンサ電流ICは、(6)式及び(7)
式のように、時間tの関数として表される。
【0005】
【数5】 図6は、図4に示した無停電電源装置における各電圧及
び電流の波形図であり、(a)は負荷電流IL、(b)
はコンデンサ電圧Vc、(c)はコンデンサ電流IC、
(d)はインバータ出力電流IIの波形をそれぞれ示し
ている。負荷104側に急激な変動が発生すると、この
急激な負荷変動の影響を受けてLCフィルタに共振状態
が発生し、制御系が不安定な状態に陥ることがこの図6
により明らかとなっている。すなわち、図6(a)の負
荷電流ILが時刻t1でステップ的に変化すると、
(b),(c),(d)のコンデンサ電圧Vc、コンデ
ンサ電流IC、及びインバータ出力電流IIがこの負荷電
流ILのステップ的変化に影響を受け、時刻t1以降は大
きく振動した状態となっている。
【0006】そこで、このような共振状態を抑制するた
めに、従来からPD制御を取り入れた構成が採用されて
いる。図7は、このPD制御を取り入れた場合における
各電流及び各電圧の応答を説明するためのブロック図で
あり、図5の構成に比例・微分要素107が付加された
ものとなっている。この図において、比例・微分要素1
07には、コンデンサ電圧指令値Vc*とコンデンサ電圧
Vcとの差が入力される。そして、比例・微分要素10
7の出力にコンデンサ電圧Vcが加算された後、この加
算値とコンデンサ電圧Vcとの差が積分要素105に入
力されるようになっている。
【0007】図7においては、負荷電流ILに対するコ
ンデンサ電圧Vcの伝達関数Gは下記の(8)式で表さ
れ、この(8)式を変形して(9)式が得られる。ここ
で、(9)式中のS1,S2は(10),(11)式によ
り表されるものである。そして、負荷電流ILにステッ
プ変化が発生したとすると、コンデンサ電圧Vcの応答
は(12)式で表現される。したがって、コンデンサ電
圧Vcの時間変化Vc(t)は(13)式のように表され
る。この(13)式において、KD=2/ω0、KP=0
とおくと、Vc(t)は(14)式のように表される。
また、コンデンサ電流ICの時間変化IC(t)は(1
5)式のように表される。そして、インバータ出力電流
II、コンデンサ電流IC、及び負荷電流ILの間には
(16)式の関係が成立するので、インバータ出力電流
IIは、(16)式に(15)式を代入して得られる
(17)式によって表される。
【0008】
【数6】 図8は、上記のようなPD制御を行った場合の各電圧及
び電流の波形図であり、(a)は負荷電流IL、(b)
はコンデンサ電圧Vc、(c)はコンデンサ電流IC、
(d)はインバータ出力電流IIの波形をそれぞれ示し
ている。図6では、負荷電流ILにステップ的変化が発
生した時刻t1以降において、コンデンサ電圧Vc、コン
デンサ電流IC、及びインバータ出力電流IIが大きく振
動して不安定な状態となっているが、この図8では、こ
の振動は発生せず一定値に収束する安定な状態となって
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
電源装置ではPD制御により、負荷電流ILにステップ
的変化が生じた後のコンデンサ電圧Vc、コンデンサ電
流IC、及びインバータ出力電流IIの値を一定値に収束
させ、これによりLCフィルタの共振状態を抑制させる
ようにしていた。
【0010】ところで、上記のような従来の電源装置の
共振抑制制御はアナログ制御により行われているが、近
時は、制御の信頼性の向上、各種仕様の変更に対する容
易化、及びコスト低減等の観点から、マイクロコンピュ
ータを用いたディジタル制御に基づき共振抑制制御を行
うことが可能な電源装置の実現が強く要請されている。
また、電源装置については、コスト低減の一層の徹底が
要求されている。このようなコスト低減の一層の低減を
図る有力な方策としては、コスト的に大きな割合を占め
るCPUについて、演算速度の遅い低価格のものを用い
ることが挙げられる。
【0011】しかし、低速度のCPUを用いた場合、必
然的にサンプリング周波数も小さなものとなるが、サン
プリング周波数がLCフィルタの共振周波数の2倍の値
よりも小さくなると、所謂「エイリアシング」(サンプ
リングデータから元の信号を正しく再現できなくなるこ
と)が発生する。そのため、実際に共振状態が発生して
いるにもかかわらず、発生していないものとして制御を
行ってしまい、結果として共振を抑制することができな
い場合が生じる虞があった。
【0012】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、サンプリング周波数の小さな低価格のCPUを
用いた場合でも、LCフィルタの共振抑制制御を有効に
行うことが可能な電源装置を提供することを目的として
いる。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、請求項1記載の発明は、リアクトル及び
コンデンサから成るLCフィルタを介しインバータ部か
らの交流電力を負荷に対して供給する電源装置におい
て、所定時間毎にサンプリングされた前記コンデンサの
検出電圧及び前記負荷の検出電流を入力し、それらの極
性を判別する電圧・電流極性判別部と、前記検出電圧、
前記検出電流、及び前記電圧・電流極性判別部の判別結
果に基づいて、前記LCフィルタの共振についての共振
時刻を演算する共振時刻演算部と、前記検出電圧、前記
検出電流、及び前記共振時刻演算部で演算された共振時
刻に基づいて共振抑制補正量を演算し、さらに、演算し
た共振抑制補正量、前記コンデンサの目標電圧、及び前
記検出電圧に基づいて前記インバータ部の電圧目標値を
求める共振抑制制御部と、を備えたことを特徴とする。
【0014】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記共振抑制制御部は、所定時間毎にサン
プリングされた時点では下式(A)に基づき、前記サン
プリングされた時点以外の各スイッチング更新時点では
下式(B)に基づき、前記インバータ部の電圧目標値V
I*を求めるものである、ことを特徴とする。
【0015】 VI*=Vc+KP(Vc*−Vc)+ΔVI … (A) VI*=Vc+KP(Vc*−Vc) … (B) 但し、Vc:検出電圧、KP:比例定数、Vc*:目標電
圧、ΔVI:共振抑制補正量 請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明にお
いて、前記共振抑制補正量は、微分定数をKD、LCフ
ィルタのインダクタンス及びキャパシタンスをLF,CF
とした場合に、下式(C),(D)に基づき求められる
ものである、ことを特徴とする。
【0016】
【数7】 請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、
前記共振時刻をtとすると、この共振時刻は、0<ω0
t<π、tan(ω0t/2)>0、II>0、Vc<0が成
立する場合は、下式(E)に基づき求められるものであ
り、また、π<ω0t<2π、tan(ω0t/2)<0、
II>0、Vc>0が成立する場合は、下式(F)に基づ
き求められるものである、ことを特徴とする。
【0017】
【数8】 請求項5記載の発明は、前記共振抑制制御部は、あるサ
ンプリング時点から次回のサンプリング時点までの所定
の各スイッチング更新時点で、下式(A)に基づき前記
インバータ部の電圧目標値VI*を求めるものである、こ
とを特徴とする。
【0018】 VI*=Vc+KP(Vc*−Vc)+ΔVI … (A) 但し、Vc:検出電圧、KP:比例定数、Vc*:目標電
圧、ΔVI:共振抑制補正量 請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明において、
前記あるサンプリング時点から次回のサンプリング時点
までのスイッチング回数をN、比例定数をKM、定数を
CM、微分定数をKD、LCフィルタのインダクタンス及
びキャパシタンスをLF,CFとした場合に、第M(M≦
N)回目のスイッチング更新時点における共振抑制補正
量ΔVIは、下式(G),(D)に基づき求められるも
のである、ことを特徴とする。
【0019】
【数9】 請求項7記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記
載の発明において、LCフィルタのインダクタンス及び
キャパシタンスをLF,CFとした場合に、前記コンデン
サの検出電圧Vcについての時間微分値dVc/dtの微
分定数KDと、前記目標電圧Vc*と検出電圧Vcとの差分
(Vc*−Vc)についての比例定数KPとの間に、下式
(H),(D)の関係が成立するように、この微分定数
KP及び比例定数KPの値を設定すること、を特徴とす
る。
【0020】
【数10】
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図に基
づき説明する。図1は、この実施形態に係る電源装置と
しての一例である無停電電源装置の要部である共振抑制
制御装置1の構成を示すブロック図である。共振抑制制
御装置1は、コンデンサ電圧検出部2、負荷電流検出部
3、電圧・電流極性判別部4、共振時刻演算部5、共振
抑制制御部6。PWM制御部7、及びスイッチング出力
部8を備えている。
【0022】コンデンサ電圧検出部2は、検出したコン
デンサ電圧Vcのデータを電圧・電流極性判別部4、共
振時刻演算部5、及び共振抑制制御部6に出力してお
り、また、負荷電流検出部3は、検出した負荷電流IL
のデータを電圧・電流極性判別部4及び共振時刻演算部
5に出力している。電圧・電流極性判別部4は、入力し
たコンデンサ電圧Vc及び負荷電流ILのそれぞれの極性
を判別し、極性データKV,KIを共振時刻演算部5に出
力している。
【0023】共振時刻演算部5は、入力したコンデンサ
電圧Vc、負荷電流IL、及び極性データKV,KIに基づ
き共振時刻tを演算し、これを共振抑制制御部6に出力
する。ここで、共振時刻とは、共振周期におけるサンプ
リング時点の位置を表すデータのことである。例えば、
図6(b)のコンデンサ電圧Vcの波形において、共振
開始後における1周期の期間内(例えば、時刻t1〜t2
の期間)において、サンプリングが何回か行われること
になるが、この時刻t1〜t2間におけるサンプリング地
点のことを本明細書では共振時刻と呼んでいる。
【0024】共振抑制制御部6は、コンデンサ電圧Vc
及び共振時刻tを入力すると共に、コンデンサ電圧制御
部(図示せず)からコンデンサ電圧指令値Vc*を入力し
ており、これらの入力データに基づきインバータ出力電
圧指令値VI*を演算し、これをPWM制御部7に出力す
る。このインバータ出力電圧指令値VI*の演算について
は後述するが、このインバータ出力電圧指令値VI*は、
各サンプリング時点及び各サンプリング時点間の各スイ
ッチング時点において出力されるものであり、共振抑制
が有効に行われるように設定されたものである。
【0025】PWM制御部7は、内部にコンパレータを
有しており、このコンパレータにインバータ出力電圧指
令値VI*と、キャリア周波数fcarの三角波信号とを入
力する。そして、両者の比較に基づきスイッチングパタ
ーン信号SPを生成し、これをスイッチング出力部8に
出力する。スイッチング出力部8は、この入力したスイ
ッチングパターン信号SPに基づき、インバータ部のス
イッチング素子に対してスイッチング制御を行うための
スイッチング制御信号(又はゲート制御信号)VGを出
力する。
【0026】図2は、電圧・電流極性判別部4の極性判
別手順を示すフローチャートである。電圧・電流極性判
別部4は、コンデンサ電圧Vcのデータを入力し(ステ
ップ201)、更に、負荷電流ILのデータを入力する
(ステップ202)。そして、まず、命題Vc>0かつ
IL>0の真偽を判別し(ステップ203)、真であれ
ばKV=1及びKI=1の極性データを設定する(ステッ
プ204)。
【0027】ステップ203の命題が偽であれば、命題
Vc>0かつIL=0の真偽を判別し(ステップ20
5)、この命題が真であればKV=1及びKI=0の極性
データを設定する(ステップ206)。ステップ205
の命題が偽であれば、命題Vc>0かつIL<0の真偽を
判別し(ステップ207)、この命題が真であればKV
=1及びKI=−1の極性データを設定する(ステップ
208)。ステップ207の命題が偽であれば、命題V
c=0かつIL>0の真偽を判別し(ステップ209)、
この命題が真であればKV=0及びKI=1の極性データ
を設定する(ステップ210)。ステップ209の命題
が偽であれば、命題Vc=0かつIL=0の真偽を判別し
(ステップ211)、この命題が真であればKV=0及
びKI=0の極性データを設定する(ステップ21
2)。ステップ211の命題が偽であれば、命題Vc=
0かつIL<0の真偽を判別し(ステップ213)、こ
の命題が真であればKV=0及びKI=−1の極性データ
を設定する(ステップ214)。ステップ213の命題
が偽であれば、命題Vc<0かつIL>0の真偽を判別し
(ステップ215)、この命題が真であればKV=−1
及びKI=1の極性データを設定する(ステップ21
6)。ステップ215の命題が偽であれば、命題Vc<
0かつIL=0の真偽を判別し(ステップ217)、こ
の命題が真であればKV=−1及びKI=0の極性データ
を設定する(ステップ218)。ステップ217の命題
が偽であれば、KV=1及びKI=−1の極性データを設
定する(ステップ219)。
【0028】ところで、コンデンサ電圧Vc及びインバ
ータ出力電流IIは、それぞれ下記の(18)式及び
(19)式により表される。そして、両式の比を取ると
(20)式が得られ、更にこの(20)式から(21)
式が得られる。したがって、0<ω0t<πのときは
(22)〜(24)式を用い、また、0<ω0t<2π
のときは(25)〜(27)式を用いて共振時刻を算出
することができる。
【0029】
【数11】 図3は、図1の共振抑制制御装置1の動作についてのフ
ローチャートであり、特に、共振時刻演算の手順を詳し
く示したものである。まず、コンデンサ電圧検出部2が
コンデンサ電圧Vcを検出する(ステップ301)と共
に、負荷電流検出部3が負荷電流ILを検出する(ステ
ップ302)。そして、電圧・電流極性判別部4は、図
2に示した判別手順に基づき、コンデンサ電圧Vc及び
負荷電流ILの極性を判別して極性データを設定し、こ
の極性データを共振時刻演算部5に出力する(ステップ
303)。
【0030】共振時刻演算部5は、この極性データと、
コンデンサ電圧Vc及び負荷電流ILとを用いて共振時刻
tを演算する(ステップ304)。そして、共振抑制制
御部6は、この共振時刻tと、コンデンサ電圧指令値V
c*及びコンデンサ電圧Vcとの入力に基づいてインバー
タ出力電圧指令VI*を出力し、共振抑制制御を行う(ス
テップ318)。
【0031】PWM制御部7は、このインバータ出力電
圧指令VI*と、キャリア周波数fcarの三角波信号との
入力に基づきスイッチングパターン信号SPをスイッチ
ング出力部8に出力し(ステップ319)、スイッチン
グ出力部8は、この入力したスイッチングパターン信号
SPに基づき、インバータ部のスイッチング素子に対し
てスイッチング制御信号(又はゲート制御信号)VGを
出力し、スイッチング制御を行う(ステップ320)。
【0032】次に、ステップ304の共振時刻演算の手
順につき説明する。共振時刻演算部5は、まず、極性デ
ータについての命題KV=0かつKI=0の真偽を判別し
(ステップ305)、この命題が真であれば共振時刻を
t=0として算出する(ステップ306)。ステップ3
05の命題が偽であれば、命題KV<0かつKI>0の真
偽を判別し(ステップ307)、この命題が真であれば
既述した(24)式により共振時刻tを演算する(ステ
ップ308)。ステップ307の命題が偽であれば、命
題KV=0かつKI>0の真偽を判別し(ステップ30
9)、この命題が真であれば共振時刻をt=π/ω0と
して算出する(ステップ310)。ステップ309の命
題が偽であれば、命題KV>0かつKI>0の真偽を判別
し(ステップ311)、この命題が真であれば既述した
(27)式により共振時刻tを演算する(ステップ31
2)。
【0033】ステップ311の命題が偽であれば、命題
KV>0かつKI<0の真偽を判別し(ステップ31
3)、この命題が真であれば既述した(24)式により
共振時刻tを演算する(ステップ314)。ステップ3
13の命題が偽であれば、命題KV=0かつKI<0の真
偽を判別し(ステップ315)、この命題が真であれば
共振時刻をt=π/ω0として算出する(ステップ31
6)。ステップ315の命題が偽であれば、あれば既述
した(27)式により共振時刻tを演算する(ステップ
317)。
【0034】次に、インバータ出力電圧指令VI*の演算
につき説明する。(18)式を変形すると下記の(2
8)式が得られるが、この(28)式より、共振時刻t
とコンデンサ電圧Vcとが分かれば負荷電流ILを求めら
れることが明らかである。そこで、この演算により求め
た負荷電流ILと共振時刻tとにより、共振抑制補正項
ΔVIを(29)式により求めることができる。(2
9)式中、KDは微分定数である。この共振抑制補正項
ΔVIを用いた(30)式により、共振抑制制御部6
は、サンプリング時点のインバータスイッチング更新タ
イミングでインバータ出力電圧指令VI*を出力する。そ
して、サンプリング時点以外のインバータスイッチング
更新タイミングでは、共振抑制補正項ΔVIを用いない
(31)式により、インバータ出力電圧指令VI*を出力
する。なお、(31)式中KPは比例定数である。
【0035】
【数12】 このように、本発明では、各サンプリング時点におい
て、共振抑制補正項ΔVIを含むインバータ出力電圧指
令VI*を共振抑制制御部6が出力し、このインバータ出
力電圧指令VI*に基づきPWM制御部7がスイッチング
パターン信号SPを出力し、このスイッチングパターン
信号SPに基づきスイッチング出力部8がインバータ素
子のスイッチングを行う構成となっているので、サンプ
リング周波数の小さな低価格のCPUを用いてディジタ
ル制御を行ったとしても、LCフィルタの共振抑制制御
を有効に行うことができる。したがって、図8(a)に
示すようなステップ的な負荷変動が時刻t1において発
生したとしても、図8(b)〜(d)に示すように、こ
の時刻t1以降のコンデンサ電圧Vc、コンデンサ電流I
C、及びインバータ出力電流IIを一定値に収束させるこ
とができ、安定した制御を行うことができる。
【0036】上記した例は、各サンプリング時点で共振
抑制補正項ΔVIを含むインバータ出力電圧指令VI*
((30)式))を出力すると共に、サンプリング時点
以外のスイッチング更新時点では共振抑制補正項ΔVI
を含まないインバータ出力電圧指令VI*((31)式)
を出力するようになっているが、毎回のスイッチング時
点又は予め設定してある特定回数目のスイッチング時点
で、そのスイッチング回数に応じた値の共振抑制補正項
ΔVIを含むインバータ出力電圧指令VI*を出力する構
成とすることもできる。
【0037】すなわち、あるサンプリング時点から次回
のサンプリング時点までにN回のスイッチングが行われ
るとした場合に、第M(M≦N)回目のスイッチング更
新時点における共振抑制補正項ΔVIは、次式(32)
により求められる。したがって、この共振抑制補正項Δ
VIを含む(33)式((30)式と同じ)により共振
抑制制御部6はインバータ出力電圧指令VI*を出力する
ことができる。
【0038】なお、(32),(33)式中の各記号の
意味は次の通りである。
【0039】KM:第M回目のスイッチング更新時点に
おける共振補正項の比例定数 CM:第M回目のスイッチング更新時点における共振補
正項の定数 N:1サンプリング周期内のスイッチング更新回数 M:N以下の自然数(1,2,3,…N) t:今回のサンプリング時刻 KP:比例定数
【数13】 また、従来技術で述べた(13)式において、平方根記
号内の数値が正となる条件は微分定数KDと比例定数KP
との間に(34)式の関係が成立していることである。
したがって、共振抑制制御部6が上記のインバータ出力
電圧指令VI*を出力する場合、(34)式を満足するよ
うに微分定数KD及び比例定数KPが設定されていること
が好ましい。
【0040】
【数14】 なお、本実施形態では無停電電源装置の適用例に基づい
て説明したが、本発明はLCフィルタの共振抑制制御を
適用された電源装置全般に適用可能であることは言うま
でもない。
【0041】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、サンプ
リング周波数の小さな低価格のCPUを用いた場合で
も、LCフィルタの共振抑制制御をディジタル制御によ
って有効に行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る電源装置の要部である
共振抑制制御装置1の構成を示すブロック図。
【図2】図1における電圧・電流極性判別部4の極性判
別手順を示すフローチャート。
【図3】図1の共振抑制制御装置1の動作についてのフ
ローチャート。
【図4】従来の電源装置の概略構成図。
【図5】従来技術について負荷変動発生時における各電
流及び各電圧の応答を説明するためのブロック図。
【図6】図4に示した電源装置における各電圧及び電流
の波形図。
【図7】従来技術についてPD制御を取り入れた場合に
おける各電流及び電圧の応答を説明するためのブロック
図。
【図8】図4に示した電源装置においてPD制御を行っ
た場合の各電流及び電圧の波形図。
【符号の説明】
1 共振抑制制御装置 2 コンデンサ電圧検出部 3 負荷電流検出部 4 電圧・電流極性判別部 5 共振時刻演算部 6 共振抑制制御部 7 PWM制御部 8 スイッチング出力部 101 インバータ部 102 リアクトル 103 コンデンサ 104 負荷 105 積分要素 106 積分要素 107 比例・微分要素 IL 負荷電流 Vc コンデンサ電圧 IC コンデンサ電流 II インバータ出力電流 Vc* コンデンサ電圧指令 VI* インバータ出力電圧指令 KV コンデンサ電圧の極性データ KI 負荷電流の極性データ t 共振時刻 fcar キャリア周波数 SP スイッチングパターン信号 VG スイッチング制御信号

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リアクトル及びコンデンサから成るLCフ
    ィルタを介しインバータ部からの交流電力を負荷に対し
    て供給する電源装置において、 所定時間毎にサンプリングされた前記コンデンサの検出
    電圧及び前記負荷の検出電流を入力し、それらの極性を
    判別する電圧・電流極性判別部と、 前記検出電圧、前記検出電流、及び前記電圧・電流極性
    判別部の判別結果に基づいて、前記LCフィルタの共振
    についての共振時刻を演算する共振時刻演算部と、 前記検出電圧、前記検出電流、及び前記共振時刻演算部
    で演算された共振時刻に基づいて共振抑制補正量を演算
    し、さらに、演算した共振抑制補正量、前記コンデンサ
    の目標電圧、及び前記検出電圧に基づいて前記インバー
    タ部の電圧目標値を求める共振抑制制御部と、 を備えたことを特徴とする電源装置。
  2. 【請求項2】前記共振抑制制御部は、所定時間毎にサン
    プリングされた時点では下式(A)に基づき、前記サン
    プリングされた時点以外の各スイッチング更新時点では
    下式(B)に基づき、前記インバータ部の電圧目標値V
    I*を求めるものである、 ことを特徴とする請求項1記載の電源装置。 VI*=Vc+KP(Vc*−Vc)+ΔVI … (A) VI*=Vc+KP(Vc*−Vc) … (B) 但し、Vc:検出電圧、KP:比例定数、Vc*:目標電
    圧、ΔVI:共振抑制補正量
  3. 【請求項3】前記共振抑制補正量は、微分定数をKD、
    LCフィルタのインダクタンス及びキャパシタンスをL
    F,CFとした場合に、下式(C),(D)に基づき求め
    られるものである、 ことを特徴とする請求項1又は2記載の電源装置。 【数1】
  4. 【請求項4】前記共振時刻をtとすると、この共振時刻
    は、0<ω0t<π、tan(ω0t/2)>0、II>0、
    Vc<0が成立する場合は、下式(E)に基づき求めら
    れるものであり、また、π<ω0t<2π、tan(ω0t
    /2)<0、II>0、Vc>0が成立する場合は、下式
    (F)に基づき求められるものである、 ことを特徴とする請求項3記載の電源装置。 【数2】
  5. 【請求項5】前記共振抑制制御部は、あるサンプリング
    時点から次回のサンプリング時点までの所定の各スイッ
    チング更新時点で、下式(A)に基づき前記インバータ
    部の電圧目標値VI*を求めるものである、 ことを特徴とする電源装置。 VI*=Vc+KP(Vc*−Vc)+ΔVI … (A) 但し、Vc:検出電圧、KP:比例定数、Vc*:目標電
    圧、ΔVI:共振抑制補正量
  6. 【請求項6】前記あるサンプリング時点から次回のサン
    プリング時点までのスイッチング回数をN、比例定数を
    KM、定数をCM、微分定数をKD、LCフィルタのイン
    ダクタンス及びキャパシタンスをLF,CFとした場合
    に、第M(M≦N)回目のスイッチング更新時点におけ
    る共振抑制補正量ΔVIは、下式(G),(D)に基づ
    き求められるものである、 ことを特徴とする請求項5記載の電源装置。 【数3】
  7. 【請求項7】LCフィルタのインダクタンス及びキャパ
    シタンスをLF,CFとした場合に、前記コンデンサの検
    出電圧Vcについての時間微分値dVc/dtの微分定数
    KDと、前記目標電圧Vc*と検出電圧Vcとの差分(Vc*
    −Vc)についての比例定数KPとの間に、下式(H),
    (D)の関係が成立するように、この微分定数KP及び
    比例定数KPの値を設定すること、 を特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の電源装
    置。 【数4】
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103828212A (zh) * 2011-09-26 2014-05-28 大金工业株式会社 电力变换装置

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CN103828212A (zh) * 2011-09-26 2014-05-28 大金工业株式会社 电力变换装置

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