JP2001197710A - モールドモータの製造方法及び分解方法 - Google Patents
モールドモータの製造方法及び分解方法Info
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- JP2001197710A JP2001197710A JP2000001592A JP2000001592A JP2001197710A JP 2001197710 A JP2001197710 A JP 2001197710A JP 2000001592 A JP2000001592 A JP 2000001592A JP 2000001592 A JP2000001592 A JP 2000001592A JP 2001197710 A JP2001197710 A JP 2001197710A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 鉄心や巻線と熱硬化性樹脂からなる合成樹脂
との分離を容易にし、再資源化を図ることのできるモー
ルドモータを提供する。 【解決手段】 鉄心1に絶縁材7を取り付けた後に巻線
3を行い、巻線処理完了後に絶縁材を折り曲げることに
より、巻線の鉄心外側のコイルエンド部分を絶縁材で覆
った後、合成樹脂6にてモールドして固定子を形成する
方法である。
との分離を容易にし、再資源化を図ることのできるモー
ルドモータを提供する。 【解決手段】 鉄心1に絶縁材7を取り付けた後に巻線
3を行い、巻線処理完了後に絶縁材を折り曲げることに
より、巻線の鉄心外側のコイルエンド部分を絶縁材で覆
った後、合成樹脂6にてモールドして固定子を形成する
方法である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、モールドモータ
の、特に固定子の製造方法、分解方法に関するものであ
る。
の、特に固定子の製造方法、分解方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図4は従来のモールドモータの固定子の
製造方法を模式的に示す縦断面図である。図において1
は固定子鉄心、2は固定子鉄心に施された絶縁材であ
り、一般的には熱可塑性樹脂による成形品からなる。3
は絶縁材2の上に施された巻線であり、図では固定子鉄
心1の外側部分にあるコイルエンド部分3aを図示して
いる。4は合成樹脂であり、電気的特性、機械的特性か
らエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などの熱硬化
性樹脂からなる場合が多い。5は合成樹脂注入硬化用の
金型であり、上金型5a、下金型5bからなる。
製造方法を模式的に示す縦断面図である。図において1
は固定子鉄心、2は固定子鉄心に施された絶縁材であ
り、一般的には熱可塑性樹脂による成形品からなる。3
は絶縁材2の上に施された巻線であり、図では固定子鉄
心1の外側部分にあるコイルエンド部分3aを図示して
いる。4は合成樹脂であり、電気的特性、機械的特性か
らエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などの熱硬化
性樹脂からなる場合が多い。5は合成樹脂注入硬化用の
金型であり、上金型5a、下金型5bからなる。
【0003】次にこの従来例の製造方法を説明する。所
定形状に打ち抜かれた薄板を積層することにより作成さ
れた固定子鉄心1に絶縁材2を挿入した後に絶縁材2の
上に巻線3を巻きつけていく。巻線完了後に結線作業な
ど所定の作業を行ったのちに、固定子鉄心1を金型5の
キャビティ部に挿入する。金型の型絞め後に成形機(図
示せず)により合成樹脂4を注入し、加熱硬化すること
によりモールドモータの固定子を製造する。
定形状に打ち抜かれた薄板を積層することにより作成さ
れた固定子鉄心1に絶縁材2を挿入した後に絶縁材2の
上に巻線3を巻きつけていく。巻線完了後に結線作業な
ど所定の作業を行ったのちに、固定子鉄心1を金型5の
キャビティ部に挿入する。金型の型絞め後に成形機(図
示せず)により合成樹脂4を注入し、加熱硬化すること
によりモールドモータの固定子を製造する。
【0004】また他の製造方法においては絶縁材2に先
に巻線処理を施し、巻線3の施された絶縁材2を固定子
鉄心1の所定の位置に挿入した後に、合成樹脂4にて一
体に成形固化する場合もある。
に巻線処理を施し、巻線3の施された絶縁材2を固定子
鉄心1の所定の位置に挿入した後に、合成樹脂4にて一
体に成形固化する場合もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、モール
ドモータの成形固化に使用する合成樹脂は、その優れた
電気的特性、機械的特性から熱硬化性合成樹脂を使用す
る場合が多いが、この熱硬化性樹脂は一旦硬化すると加
熱しても再溶融することはないのが特徴である。しかし
ながら近年では、地球環境の保護や、資源の再利用が重
要になっており、これはモールドモータにおいても同様
である。このためには熱硬化性合成樹脂と鉄心、銅から
なる巻線を分離し再処理を施した上で再利用することが
重要である。
ドモータの成形固化に使用する合成樹脂は、その優れた
電気的特性、機械的特性から熱硬化性合成樹脂を使用す
る場合が多いが、この熱硬化性樹脂は一旦硬化すると加
熱しても再溶融することはないのが特徴である。しかし
ながら近年では、地球環境の保護や、資源の再利用が重
要になっており、これはモールドモータにおいても同様
である。このためには熱硬化性合成樹脂と鉄心、銅から
なる巻線を分離し再処理を施した上で再利用することが
重要である。
【0006】しかしながらエポキシ樹脂などの熱硬化性
樹脂は鉄心や巻線に接着していることが多く、分離回収
は困難である場合が多い。固定子鉄心1の内側すなわち
スロット部分は巻線3の占める割合が多く、合成樹脂4
が占める割合が少ないので、比較的銅や鉄と合成樹脂と
を分離しやすいが、固定子鉄心1の外側にある巻線コイ
ルエンド部分3aはその部分全体が合成樹脂4に覆われ
ており、かつ巻線コイルエンド部分3aの隙間まで樹脂
が充填しているので、巻線3aとその周囲にある合成樹
脂4aを分離するのは固定子鉄心内側に比べて非常に困
難である。
樹脂は鉄心や巻線に接着していることが多く、分離回収
は困難である場合が多い。固定子鉄心1の内側すなわち
スロット部分は巻線3の占める割合が多く、合成樹脂4
が占める割合が少ないので、比較的銅や鉄と合成樹脂と
を分離しやすいが、固定子鉄心1の外側にある巻線コイ
ルエンド部分3aはその部分全体が合成樹脂4に覆われ
ており、かつ巻線コイルエンド部分3aの隙間まで樹脂
が充填しているので、巻線3aとその周囲にある合成樹
脂4aを分離するのは固定子鉄心内側に比べて非常に困
難である。
【0007】このため例えば特開平10−308129
号公報においては内蔵部品と熱硬化性樹脂の間にこれら
とは別に、ハンダなどの低融点金属や熱可塑性樹脂によ
るコーティング処理を施したりする方法が開示されてい
る。しかしながらこの場合は、従来使用されている材料
とは別の新たな材料によりコーティング処理を施すこと
が必要であり、材料の増加、工数の増加などによるコス
トが増加するという問題がある。
号公報においては内蔵部品と熱硬化性樹脂の間にこれら
とは別に、ハンダなどの低融点金属や熱可塑性樹脂によ
るコーティング処理を施したりする方法が開示されてい
る。しかしながらこの場合は、従来使用されている材料
とは別の新たな材料によりコーティング処理を施すこと
が必要であり、材料の増加、工数の増加などによるコス
トが増加するという問題がある。
【0008】また、例えば特開平9−153439号公
報においては巻線を施した固定子鉄心に対して、別部材
で固定子鉄心全体を覆った後にモールドする方法が開示
されている。これは固定子鉄心に絶縁材を施した後に巻
線処理を行い、さらにその巻線の外周全体を滑らかな表
面を有する別部材で覆うことによりモールド材との接合
力を弱めてモールド材と固定子鉄心との分離を行いやす
くするものである。しかしながらこの場合は、全体を覆
う別部材が必要であり、材料の増加、工数の増加が発生
するとともに、巻線が施された固定子鉄心を別部材で完
全に覆うため、放熱性が問題となる
報においては巻線を施した固定子鉄心に対して、別部材
で固定子鉄心全体を覆った後にモールドする方法が開示
されている。これは固定子鉄心に絶縁材を施した後に巻
線処理を行い、さらにその巻線の外周全体を滑らかな表
面を有する別部材で覆うことによりモールド材との接合
力を弱めてモールド材と固定子鉄心との分離を行いやす
くするものである。しかしながらこの場合は、全体を覆
う別部材が必要であり、材料の増加、工数の増加が発生
するとともに、巻線が施された固定子鉄心を別部材で完
全に覆うため、放熱性が問題となる
【0009】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたものであり、新たな別部品、別材料を用
いることなく、内蔵部品である鉄心や銅からなる巻線と
熱硬化性樹脂からなる合成樹脂との分離を容易にし、再
資源化を図ることのできるモールドモータを提供するこ
とを目的とする。
ためになされたものであり、新たな別部品、別材料を用
いることなく、内蔵部品である鉄心や銅からなる巻線と
熱硬化性樹脂からなる合成樹脂との分離を容易にし、再
資源化を図ることのできるモールドモータを提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係わるモール
ドモータの製造方法は、鉄心に絶縁材を取り付けた後に
巻線を行い、巻線処理完了後に上記絶縁材を折り曲げる
ことにより、上記巻線の上記鉄心外側のコイルエンド部
分を上記絶縁材で覆った後、合成樹脂にてモールドして
固定子を形成する方法である。
ドモータの製造方法は、鉄心に絶縁材を取り付けた後に
巻線を行い、巻線処理完了後に上記絶縁材を折り曲げる
ことにより、上記巻線の上記鉄心外側のコイルエンド部
分を上記絶縁材で覆った後、合成樹脂にてモールドして
固定子を形成する方法である。
【0011】また、絶縁材に巻線を行い、巻線処理完了
後に上記絶縁材を折り曲げることにより、上記巻線のコ
イルエンド部分を上記絶縁材で覆った後、上記巻線され
た絶縁材を鉄心に取り付け、最後に合成樹脂にてモール
ドして固定子を形成する方法である。
後に上記絶縁材を折り曲げることにより、上記巻線のコ
イルエンド部分を上記絶縁材で覆った後、上記巻線され
た絶縁材を鉄心に取り付け、最後に合成樹脂にてモール
ドして固定子を形成する方法である。
【0012】また、絶縁材に巻線を行い、上記巻線され
た絶縁材を鉄心に取り付け、上記絶縁材を折り曲げるこ
とにより、上記巻線のコイルエンド部分を上記絶縁材で
覆った後、合成樹脂にてモールドして固定子を形成する
方法である。
た絶縁材を鉄心に取り付け、上記絶縁材を折り曲げるこ
とにより、上記巻線のコイルエンド部分を上記絶縁材で
覆った後、合成樹脂にてモールドして固定子を形成する
方法である。
【0013】また、絶縁材は、巻線を収容する溝部を有
し、この溝部のコイルエンド部分近傍の少なくとも一方
は薄肉に形成されている方法である。
し、この溝部のコイルエンド部分近傍の少なくとも一方
は薄肉に形成されている方法である。
【0014】また、絶縁材の折り曲げは、折り曲げ部分
を加熱することにより行う方法である。
を加熱することにより行う方法である。
【0015】この発明に係わるモールドモータの分解方
法は、巻線の固定子鉄心外側のコイルエンド部分を覆っ
ている絶縁材を加熱することにより、固定子鉄心、巻線
を成形固化している合成樹脂と剥離させる方法である。
法は、巻線の固定子鉄心外側のコイルエンド部分を覆っ
ている絶縁材を加熱することにより、固定子鉄心、巻線
を成形固化している合成樹脂と剥離させる方法である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
について説明する。 実施の形態1.図1は、この発明の実施の形態1による
モールドモータを模式的に示す縦断面図であり、図1
(a)は絶縁材の折り曲げ加工前、図1(b)は折り曲
げ加工後を示す。図2は図1のモールドモータの製造方
法の流れを簡易的に示す説明図である。
について説明する。 実施の形態1.図1は、この発明の実施の形態1による
モールドモータを模式的に示す縦断面図であり、図1
(a)は絶縁材の折り曲げ加工前、図1(b)は折り曲
げ加工後を示す。図2は図1のモールドモータの製造方
法の流れを簡易的に示す説明図である。
【0017】図において1は従来例と同じく固定子鉄心
であり、3も同様に巻線である。6は合成樹脂であり、
この実施の形態ではシリカの混合されたビスフェノール
系エポキシ樹脂としている。7は絶縁材であり、こ実施
の形態では熱可塑性樹脂であるPBT(ポリブチレンテ
レフタレート)樹脂からなる。7aは巻線のコイルエン
ド部分3aを覆っている絶縁材部分であり、7bは絶縁
材7の折り曲げ部に設けている凹部であり、他の部分と
比べ薄肉になっている。この絶縁材はその一部を図3に
示すように略ボビン形状をなしており、あらかじめ2分
割に成形したものを固定子鉄心の上下から、各スロット
に挿入することにより固定子鉄心に装着する。または固
定子鉄心に対してあらかじめ一体に成形固化しておいて
もよい。
であり、3も同様に巻線である。6は合成樹脂であり、
この実施の形態ではシリカの混合されたビスフェノール
系エポキシ樹脂としている。7は絶縁材であり、こ実施
の形態では熱可塑性樹脂であるPBT(ポリブチレンテ
レフタレート)樹脂からなる。7aは巻線のコイルエン
ド部分3aを覆っている絶縁材部分であり、7bは絶縁
材7の折り曲げ部に設けている凹部であり、他の部分と
比べ薄肉になっている。この絶縁材はその一部を図3に
示すように略ボビン形状をなしており、あらかじめ2分
割に成形したものを固定子鉄心の上下から、各スロット
に挿入することにより固定子鉄心に装着する。または固
定子鉄心に対してあらかじめ一体に成形固化しておいて
もよい。
【0018】次に製造方法を説明する。図2は製造方法
の流れを簡易的に示す図である。図2(a)のように、ま
ず固定子鉄心1に絶縁材7を上下から挿入する。この
際、コイルエンド覆い部7aは、次工程である巻線作業
を妨げないようにまだ折り曲げてはいない。図2(b)の
ように、この絶縁材7の上に所定の電線を所定量巻き付
けることにより巻線処理を行う。続いて、図2(c)のよ
うにコイルエンド覆い部7aに約250℃の熱風を吹き
付けながら凹部7bを基準として機械的外力による曲げ
加工を行いコイルエンド3aを覆う。図2(d)のように
コイルエンド3aを絶縁材7のコイルエンド覆い部7a
で覆ったまま、金型内にセットし、合成樹脂6を注入後
加熱硬化することにより固定子鉄心1、巻線3、絶縁材
7を一体に成形固化して、モールドモータの固定子を得
る。
の流れを簡易的に示す図である。図2(a)のように、ま
ず固定子鉄心1に絶縁材7を上下から挿入する。この
際、コイルエンド覆い部7aは、次工程である巻線作業
を妨げないようにまだ折り曲げてはいない。図2(b)の
ように、この絶縁材7の上に所定の電線を所定量巻き付
けることにより巻線処理を行う。続いて、図2(c)のよ
うにコイルエンド覆い部7aに約250℃の熱風を吹き
付けながら凹部7bを基準として機械的外力による曲げ
加工を行いコイルエンド3aを覆う。図2(d)のように
コイルエンド3aを絶縁材7のコイルエンド覆い部7a
で覆ったまま、金型内にセットし、合成樹脂6を注入後
加熱硬化することにより固定子鉄心1、巻線3、絶縁材
7を一体に成形固化して、モールドモータの固定子を得
る。
【0019】次に、以上のようにして得たモールドモー
タを一定時間使用して、廃却等の理由で解体する時の分
解方法を説明する。モールドモータを300℃程度まで
加熱することにより、熱可塑性樹脂であるPBTからな
る絶縁材7は溶融する。この状態で外部から衝撃など機
械的応力を与えることにより、コイルエンド部分3aと
合成樹脂6は容易に剥離することができる。従来はコイ
ルエンド部分の巻線3aは合成樹脂との剥離は難しかっ
たが、実験では、衝撃を加えることにより容易に剥離す
ることができた。なお固定子鉄心1の外周にある合成樹
脂6は構造的に複雑に絡み合っているわけではないので
機械的外力により、剥離可能である。
タを一定時間使用して、廃却等の理由で解体する時の分
解方法を説明する。モールドモータを300℃程度まで
加熱することにより、熱可塑性樹脂であるPBTからな
る絶縁材7は溶融する。この状態で外部から衝撃など機
械的応力を与えることにより、コイルエンド部分3aと
合成樹脂6は容易に剥離することができる。従来はコイ
ルエンド部分の巻線3aは合成樹脂との剥離は難しかっ
たが、実験では、衝撃を加えることにより容易に剥離す
ることができた。なお固定子鉄心1の外周にある合成樹
脂6は構造的に複雑に絡み合っているわけではないので
機械的外力により、剥離可能である。
【0020】なおコイルエンド部分3aには、その隙間
から合成樹脂6が侵入しているが、重量比で数%以下で
ある。この結果、以上のような構造のモールドモータを
加熱し、衝撃などの外力を加えることにより、鉄、銅を
からなる金属部分を効率よく回収することができる。ま
た、鉄心内、コイルエンド内にも一部合成樹脂が充填さ
れているが、数%以下の混入量であり、この程度である
ならば、金属部分の粉砕などによる鉄、銅分離時に容易
に分離できる。
から合成樹脂6が侵入しているが、重量比で数%以下で
ある。この結果、以上のような構造のモールドモータを
加熱し、衝撃などの外力を加えることにより、鉄、銅を
からなる金属部分を効率よく回収することができる。ま
た、鉄心内、コイルエンド内にも一部合成樹脂が充填さ
れているが、数%以下の混入量であり、この程度である
ならば、金属部分の粉砕などによる鉄、銅分離時に容易
に分離できる。
【0021】なお、この実施の形態では合成樹脂として
エポキシ樹脂を、絶縁材としてPBTを使用した場合に
ついて説明したが、いずれも本材料に限定するものでは
なく、合成樹脂としては他に不飽和ポリエステル樹脂、
フェノール樹脂、シリコン樹脂などでも同様の効果があ
る。さらに絶縁材においてもPPSなど他の熱可塑性樹
脂を使用した場合でも同様の効果がある。
エポキシ樹脂を、絶縁材としてPBTを使用した場合に
ついて説明したが、いずれも本材料に限定するものでは
なく、合成樹脂としては他に不飽和ポリエステル樹脂、
フェノール樹脂、シリコン樹脂などでも同様の効果があ
る。さらに絶縁材においてもPPSなど他の熱可塑性樹
脂を使用した場合でも同様の効果がある。
【0022】また、この実施の形態では固定子鉄心外径
側の絶縁材を変形させる構造について説明したが、内径
側ないしは、内外径両側とも変形しても同様の効果が得
られる。
側の絶縁材を変形させる構造について説明したが、内径
側ないしは、内外径両側とも変形しても同様の効果が得
られる。
【0023】
【発明の効果】以上に詳述したとおり、この発明によれ
ば、鉄心に絶縁材を取り付けた後に巻線を行い、巻線処
理完了後に上記絶縁材を折り曲げることにより、巻線の
上記鉄心外側のコイルエンド部分を絶縁材で覆った後、
合成樹脂にてモールドして固定子を形成することによ
り、新たに別の部材を使用することなく、コイルエンド
部分を覆うことができ、廃却時には絶縁材を加熱し、軟
化または溶融させることにより、合成樹脂と巻線との分
離が容易となる。このため廃却時などに鉄、銅などの金
属を回収しやすくなり、資源の再利用が容易になる。
ば、鉄心に絶縁材を取り付けた後に巻線を行い、巻線処
理完了後に上記絶縁材を折り曲げることにより、巻線の
上記鉄心外側のコイルエンド部分を絶縁材で覆った後、
合成樹脂にてモールドして固定子を形成することによ
り、新たに別の部材を使用することなく、コイルエンド
部分を覆うことができ、廃却時には絶縁材を加熱し、軟
化または溶融させることにより、合成樹脂と巻線との分
離が容易となる。このため廃却時などに鉄、銅などの金
属を回収しやすくなり、資源の再利用が容易になる。
【0024】また、絶縁材に巻線を行い、巻線処理完了
後に上記絶縁材を折り曲げることにより、上記巻線のコ
イルエンド部分を上記絶縁材で覆った後、上記巻線され
た絶縁材を鉄心に取り付け、最後に合成樹脂にてモール
ドして固定子を形成することにより、新たに別の部材を
使用することなく、コイルエンド部分を覆うことがで
き、廃却時には絶縁材を加熱し、軟化または溶融させる
ことにより、合成樹脂と巻線との分離が容易となる。こ
のため廃却時などに鉄、銅などの金属を回収しやすくな
り、資源の再利用が容易になる。
後に上記絶縁材を折り曲げることにより、上記巻線のコ
イルエンド部分を上記絶縁材で覆った後、上記巻線され
た絶縁材を鉄心に取り付け、最後に合成樹脂にてモール
ドして固定子を形成することにより、新たに別の部材を
使用することなく、コイルエンド部分を覆うことがで
き、廃却時には絶縁材を加熱し、軟化または溶融させる
ことにより、合成樹脂と巻線との分離が容易となる。こ
のため廃却時などに鉄、銅などの金属を回収しやすくな
り、資源の再利用が容易になる。
【0025】また、絶縁材に巻線を行い、上記巻線され
た絶縁材を鉄心に取り付け、上記絶縁材を折り曲げるこ
とにより、上記巻線のコイルエンド部分を上記絶縁材で
覆った後、合成樹脂にてモールドして固定子を形成する
ことにより、新たに別の部材を使用することなく、コイ
ルエンド部分を覆うことができ、廃却時には絶縁材を加
熱し、軟化または溶融させることにより、合成樹脂と巻
線との分離が容易となる。このため廃却時などに鉄、銅
などの金属を回収しやすくなり、資源の再利用が容易に
なる。
た絶縁材を鉄心に取り付け、上記絶縁材を折り曲げるこ
とにより、上記巻線のコイルエンド部分を上記絶縁材で
覆った後、合成樹脂にてモールドして固定子を形成する
ことにより、新たに別の部材を使用することなく、コイ
ルエンド部分を覆うことができ、廃却時には絶縁材を加
熱し、軟化または溶融させることにより、合成樹脂と巻
線との分離が容易となる。このため廃却時などに鉄、銅
などの金属を回収しやすくなり、資源の再利用が容易に
なる。
【0026】また、絶縁材は、巻線を収容する溝部を有
し、この溝部のコイルエンド部分近傍の少なくとも一方
は薄肉に形成されているので、巻線完了後絶縁材を容易
に折り曲げることができる。
し、この溝部のコイルエンド部分近傍の少なくとも一方
は薄肉に形成されているので、巻線完了後絶縁材を容易
に折り曲げることができる。
【0027】また、絶縁材の折り曲げは、折り曲げ部分
を加熱することにより、絶縁材の非折り曲げ部分などに
余分なストレスを与えること無く折り曲げ加工ができ、
絶縁材の信頼性を損なうことがない。
を加熱することにより、絶縁材の非折り曲げ部分などに
余分なストレスを与えること無く折り曲げ加工ができ、
絶縁材の信頼性を損なうことがない。
【0028】また、巻線の固定子鉄心外側のコイルエン
ド部分を覆っている絶縁材を加熱することにより、固定
子鉄心、巻線を成形固化している合成樹脂と剥離させる
ことにより、モールドモータの解体を容易に行うことが
できる。
ド部分を覆っている絶縁材を加熱することにより、固定
子鉄心、巻線を成形固化している合成樹脂と剥離させる
ことにより、モールドモータの解体を容易に行うことが
できる。
【図1】 この発明の実施の形態1によるモールドモー
タを模式的に示す縦断面図であ。
タを模式的に示す縦断面図であ。
【図2】 図1のモールドモータの製造方法の流れを簡
易的に示す説明図である。
易的に示す説明図である。
【図3】 図1のモールドモータにおける絶縁材の一部
を示す説明図である。
を示す説明図である。
【図4】 従来のモールドモータの固定子の製造方法を
模式的に示す縦断面図である。
模式的に示す縦断面図である。
1 固定子鉄心、3 巻線、5 金型、6 合成樹脂、
7 絶縁材。
7 絶縁材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H604 AA08 BB01 BB14 CC01 CC05 CC11 DA11 DA15 DA17 DB03 PB03 PB04 PE06 5H605 AA08 BB05 FF06 GG18 GG20 5H615 AA01 AA03 BB01 BB14 PP01 PP06 PP14 PP17 PP18 QQ02 QQ19 RR01 SS04 SS13 SS24 SS44 TT32 TT34 TT36
Claims (6)
- 【請求項1】 鉄心に絶縁材を取り付けた後に巻線を行
い、巻線処理完了後に上記絶縁材を折り曲げることによ
り、上記巻線の上記鉄心外側のコイルエンド部分を上記
絶縁材で覆った後、合成樹脂にてモールドして固定子を
形成することを特徴とするモールドモータの製造方法。 - 【請求項2】 絶縁材に巻線を行い、巻線処理完了後に
上記絶縁材を折り曲げることにより、上記巻線のコイル
エンド部分を上記絶縁材で覆った後、上記巻線された絶
縁材を鉄心に取り付け、最後に合成樹脂にてモールドし
て固定子を形成することを特徴とするモールドモータの
製造方法。 - 【請求項3】 絶縁材に巻線を行い、上記巻線された絶
縁材を鉄心に取り付け、上記絶縁材を折り曲げることに
より、上記巻線のコイルエンド部分を上記絶縁材で覆っ
た後、合成樹脂にてモールドして固定子を形成すること
を特徴とするモールドモータの製造方法。 - 【請求項4】 絶縁材は、巻線を収容する溝部を有し、
この溝部のコイルエンド部分近傍の少なくとも一方は薄
肉に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の
いずれかに記載のモールドモータの製造方法。 - 【請求項5】 絶縁材の折り曲げは、折り曲げ部分を加
熱することにより行うことを特徴とする請求項1乃至4
のいずれかに記載のモールドモータの製造方法。 - 【請求項6】 巻線の固定子鉄心外側のコイルエンド部
分を覆っている絶縁材を加熱することにより、固定子鉄
心、巻線を成形固化している合成樹脂と剥離させること
を特徴とするモールドモータの分解方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000001592A JP2001197710A (ja) | 2000-01-07 | 2000-01-07 | モールドモータの製造方法及び分解方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000001592A JP2001197710A (ja) | 2000-01-07 | 2000-01-07 | モールドモータの製造方法及び分解方法 |
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JP6320653B1 (ja) * | 2017-02-24 | 2018-05-09 | 三菱電機株式会社 | 電動機の固定子の製造方法、電動機の固定子及び電動機 |
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2000
- 2000-01-07 JP JP2000001592A patent/JP2001197710A/ja active Pending
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JP6320653B1 (ja) * | 2017-02-24 | 2018-05-09 | 三菱電機株式会社 | 電動機の固定子の製造方法、電動機の固定子及び電動機 |
WO2018154726A1 (ja) * | 2017-02-24 | 2018-08-30 | 三菱電機株式会社 | 電動機の固定子の製造方法、電動機の固定子及び電動機 |
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