JP2603979B2 - モールドコイルの製造方法 - Google Patents

モールドコイルの製造方法

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【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は乾式変圧器,リアクトル等に使用するモール
ドコイルの製造方法に関する。
(従来の技術) 従来、樹脂モールドコイルは電気的ストレスを少なく
するために軸方向に複数個分割して金型に組み込んで樹
脂モールドしたもの(特公昭55−30970号公報参照)、
また夫々のコイルをモールドし、プリプレグ材料で固め
たコイルを積層して一体のコイルにしたもの(特公昭60
−24574号公報参照)が知られている。この場合、これ
らのコイルには平角導体或いは箔状導体が用いられてい
る。
次に、これら従来のモールドコイルを図面を用いて説
明する。第6図は単位コイル15a,15b,15c,15d,15e,15f
を直列または直並列に接続しながら金型に組み込み、エ
ポキシ樹脂16を充填し、一体に固めたモールドコイルの
要部断面図である。第7図はモールド前の単位コイル15
の要部断面図で、プレスボード等の巻き枠17上にAl箔状
導体18とポリエステルフィルム或いはアラミッド紙等の
層間絶縁物19を重ねたものを所要回数分巻回して1ケの
単位コイル15を作り、その後、この単位コイル15の巻始
め部および巻き終り部を他の単位コイル15と接続しなが
ら、スペーサーを挿入し軸方向に積み重ねて金型に組み
込み、樹脂16でモールドし一体のモールドコイルを製造
していた。
(発明が解決しようとする課題) 上記した従来のモールドコイルの製造方法では夫々の
単位コイルは、電圧,容量に応じて巻枠の寸法,箔状導
体の厚さ,幅を選択し、夫々単位コイルを1ケずつ巻か
ねばならず、したがって箔状導体を巻く工程が単位コイ
ル数必要になり巻線機を制約するため、不経済であっ
た。また、箔状導体についても、厚さ,幅について各種
サイズを準備せねばならず、多種類の機種の生産に対し
て不経済であった。
一方、この様にして巻回された単位コイルを金型に組
み込む場合、夫々の単位コイルを移動せねばならない
が、このとき単位コイルがずれないように粘着テープ,
ガラステープで仮固定しているので、コイル組み立て終
了時に取り去る等の作業をせねばならなかった。
これに対して箔状導体を熱硬化性接着材を含む絶縁物
層を巻き込み、長い筒状組成物を形成し、その後加熱処
理を施して、層間を完全に接着硬化させ、その後にこの
筒状組成物を要求される幅に、軸方向に対して垂直方向
に切断して端面およびリード部の処理をして1つのコイ
ルを製作する方法が提案されている(特公昭42−4410号
公報,特公昭42−8087号公報参照)。
このコイル製作方法は切断したコイルで1つのコイル
を構成するものであるが、このようにして製作したコイ
ルを複数個用いて樹脂をモールドすることにより一体の
モールドコイルを製作することが考えられる。しかし、
切断したコイルの端面では箔状導体と注型樹脂の熱膨張
係数の違いによりクラックが発生しやすく、クラックが
発生すると、コイル間およびコイルの巻き始め,巻き終
り間の絶縁性能が低下する問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目
的は電気絶縁性に優れかつ経済的なモールドコイルの製
造方法を提供するものである。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明は上記目的を達成するためになされたもので、
本発明のモールドコイルの製造方法は箔状導体と樹脂を
付着した絶縁基材とを一緒に加圧しながら巻回して一体
の筒状コイルとした後、この筒状コイルを軸方向に対し
て垂直方向に切断して複数個の単位コイルとなし、この
各単位コイルの端面をエッチング処理した後、それぞれ
高強度繊維材料をトロイダル巻きし、さらに、高強度繊
維材料を配した型内に前記各単位コイルを組み立てた後
樹脂をモールドすることによりモールドコイルを製作す
ることを特徴とするものである。
(作 用) 本発明のモールドコイルの製造方法によると、幅広い
箔状導体を樹脂を付着した絶縁基材を巻き込みながら、
加圧するため巻回作業終了時には、強固な筒状コイルに
することができる。したがって、その後の移動等に対し
てコイルが変形することもなく、取扱いが容易である。
また、複数個の単位コイルは1つのコイルを軸方向に複
数個に分割して形成するため、複数個のコイル巻きを1
回のコイル巻きで行うことができ、コイル巻回作業が軽
減される。特に、コイル巻回作業中の巻枠の取り付け,
取り外し,箔状導体,絶縁物の据え付け時間を含めれ
ば、その作業時間はその後の切断作業分を含めても分割
コイル数分の1以下に軽減できる。さらに各単位コイル
の端面はそれぞれエッチング処理により、箔状導体の幅
が層間絶縁物の幅より小さくなって凹凸を形成している
ので、各単位コイルを組立てて樹脂モールド処理した場
合、各単位コイルの導体端面に樹脂が注入され、絶縁層
を形成する。この絶縁層は接着面積が大きいため接着強
度が高い。また、各単位コイルの外周に高強度繊維材料
がトロイダル巻きされているので、各単位コイル周囲の
強度を向上させると同時に、箔状導体とモールド樹脂と
の線膨張率の差を緩和し、発生応力を小さくすることが
できる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面について説明する。
第1図は本発明により製造されたモールドコイルの要
部断面図である。本発明によるモールドコイルは第2図
に示すように、幅広のAl又は銅の箔状導体2をフープ材
1から適当なテンションをかけ、引き伸ばしながら巻線
機の巻芯3に取り付け、巻回する。このとき、層間絶縁
物4も同時にテンションをかけながら巻回する。層間絶
縁物4はガラスクロス,不織布等の絶縁基材にBステー
ジのエポキシ樹脂等を予め含浸したプリプレグ材であ
る。箔状導体2と層間絶縁物4を巻き込む時に巻線機の
近くにおいた加熱装置5で加熱し、加圧押えローラー6
で加圧しながら巻回する。所定の回数を巻回した時点で
箔状導体2および層間絶縁物4を切断し、さらに両者が
固着して層間絶縁物4の樹脂が流動しなくなるまで加熱
加圧したまま回転させる。その後、巻芯3より取り外
し、筒状のコイル7とする。次に、このコイル7を第3
図に示すように使用電圧に応じた必要幅をとって軸方向
に対し垂直方向に沿った切断線8で切断し、複数個の単
位コイル9にする。次にこの切断した単位コイル9の切
断面をエッチング処理し、第4図に示すように単位コイ
ル9の端面で箔状導体2の幅が層間絶縁物の絶縁基材10
の幅よりも狭くなった凹凸を形成する。その後、最内
周,最外周の箔状導体2を切断,折り曲げ加工、又は他
の接続導体を圧接する等して口出しリード(図示せず)
を設けた後、各単位コイル9の外周にそれぞれ第5図に
示すようにガラステープ等の高強度繊維材料11をトロイ
ダル巻きする。次に、第1図に示すように外周に高強度
繊維材料11をトロイダル巻きした各単位コイル9a〜9fを
高強度繊維材料12を配設した内側金型(図示せず)の外
周に順次接続しながら軸方向に積み重ねる。その後、各
単位コイル9a〜9fの外周に均一に高強度繊維材料13を配
設して外側金型(図示せず)を組立てる。この金型内に
エポキシ樹脂等のモールド樹脂14を真空加圧注型し、セ
ミキュアー,キュアー工程を経て一体のモールドコイル
を得る。なお、単位コイル9の端面のエッチング処理は
箔状導体が銅の場合は塩酸又は硝酸の水溶液,Alの場合
はリン酸と硝酸の混合水溶液等による方法で可能であ
る。
本実施例では、コイル巻回時に層間絶縁物4が加熱さ
れるので、絶縁基材に含浸している半硬化状態の樹脂が
軟化,流動状態になり、巻回時の加圧ローラーで、空気
を排除するとともに絶縁基材を介して箔状導体間が接
着,固着され一体となる。このため、巻線機より取り外
しても形がくずれたり、巻き戻りしたりすることがな
く、移動,運搬等が容易になる。さらに単位コイル9の
端面は切断により隣接導体間が接触することがあるが、
エッチング処理により完全に分離できる。箔状導体を巻
回したコイルの隣接導体間の電位は変圧器の場合数V〜
50V程度が一般的に採用されていて低電圧であるので、
上記エッチング処理だけで隣接導体間の絶縁を充分に確
保できる。またこのエッチング処理により導体端面が荒
らされるので、その後のモールド処理される樹脂との接
着面積が大きくなり接着強度が向上する。さらに単位コ
イル9の外周に高強度繊維材料が巻回されていることに
よりコイル近傍の樹脂層の強度が大きくなり、また、高
強度繊維材料の線膨張率が箔状導体2およびモールド樹
脂14のそれの中間にあるため、樹脂硬化収縮時の応力緩
和が図れて耐クラック性を向上できる。しかも1回のコ
イル巻きで複数個の単位コイルが精度良く製作でき、コ
イル巻回時の段取り時間、コイル製作時間等を節約でき
るので、その経済的効果が大きい。
なお、本実施例では切断前の筒状コイルを製作するの
に、層間絶縁物としてプリプレグ材を用いて製作する方
法で説明したが、絶縁基材に樹脂を含浸しながら、加熱
加圧して巻回したり、あるいは樹脂に紫外線硬化樹脂を
用いて、加熱の代わりに紫外線を照射し、加圧しながら
一体の筒状コイルを製作しても同様のモールドコイルを
得ることができる。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明のモールドコイルの製造
方法によれば、耐クラック性の向上により絶縁性の優れ
たモールドコイルが提供でき、しかも1回のコイル巻き
で任意の幅の複数個のコイルを得ることができるため、
設計の自由度も大きく、材料の標準化,歩留り,製作工
数等経済的効果も大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるモールドコイルの要部断面図、第
2図〜第5図は本発明の製造過程を説明するための図
で、第2図はコイル巻きの概要図、第3図はコイル巻き
後のコイル斜視図、第4図は切断したコイルのエッチン
グ処理後の断面図、第5図は切断したコイルのトロイダ
ル巻き後の断面図、第6図は従来のモールドコイルの断
面図、第7図は単位コイルの断面図である。 1……フープ材 2,18……箔状導体 3……巻芯 4,19……層間絶縁物 5……加熱装置 6……加圧押えローラー 7……コイル 8……切断線 9,15……単位コイル 10……絶縁基材 11,12,13……高強度繊維材料 14,16……樹脂

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】箔状導体と樹脂を付着した絶縁基材とを一
    緒に加圧しながら巻回して一体の筒状コイルとした後、
    この筒状コイルを軸方向に対して垂直方向に切断して複
    数個の単位コイルとなし、この各単位コイルの端面をエ
    ッチング処理した後、夫々高強度繊維材料をトロイダル
    巻きし、さらに高強度繊維材料を配した型内に前記各単
    位コイルを組み立てた後樹脂をモールドすることにより
    モールドコイルを製作することを特徴とするモールドコ
    イルの製造方法。
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