JPS6223057Y2 - - Google Patents

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JPS6223057Y2
JPS6223057Y2 JP10721881U JP10721881U JPS6223057Y2 JP S6223057 Y2 JPS6223057 Y2 JP S6223057Y2 JP 10721881 U JP10721881 U JP 10721881U JP 10721881 U JP10721881 U JP 10721881U JP S6223057 Y2 JPS6223057 Y2 JP S6223057Y2
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mica
insulating layer
insulating
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【考案の詳細な説明】 本考案は、絶縁コイルに関するものであつて、
特に回転電機に使用される巻線において、その絶
縁層の絶縁破壊電圧および寸法安定性を向上する
ようにしたものに関する。
例えば回転電機の電機子巻線は、第1図に示す
ように、導体に絶縁被膜を施した複数本の絶縁電
線1,1……からなるコイル本体2を絶縁層3で
複覆したものである。この絶縁層3は、通常ガラ
スクロスなどを裏打ちしたマイカ系絶縁テープを
上記絶縁電線に巻付けることにより形成される。
この際、マイカ系絶縁テープは、半硬化状態の熱
硬化性樹脂を予め含有させたプリプレグマイカテ
ープが使用されたり、あるいはマイカテープを巻
回したのち熱硬化性樹脂を真空含浸させるタイプ
のものが使用されたりする。このいずれの場合
も、最終的には絶縁電線とマイカ系絶縁テープの
間にボイドが発生しないように巻回されたマイカ
系絶縁テープは外方から加熱加圧されて締付け固
定される。このようにしてマイカ系絶縁テープか
らなる絶縁層が形成されるが、この絶縁層の絶縁
破壊電圧は加熱加圧されたマイカ系絶縁テープの
状態により決ることになる。このマイカ系絶縁テ
ープは、例えばガラスクロスとマイカが接着剤を
介して加熱加圧されることにより成形されるが、
その巻回性を維持するためテープが剛直になるま
で高圧にプレスすることができない。そのためマ
イカの充填密度を大きくするにも限界があり、絶
縁破壊電圧もそれ相当に抑えられることになる。
このようなマイカ系絶縁テープがコイル本体2に
巻付けられ、第2図イに示すような収縮テープ成
形法で成形されると第2図ロに示す成形品となる
が、絶縁層の絶縁破壊電圧は30kv/mm以上にす
ることはできない。しかも、隅部が丸くなり、肉
薄になるのでこの部分で絶縁破壊を生じ易くな
る。ここで、第2図イに示す方法は、コイル本体
2に被覆した上記マイカ系絶縁テープの両側に離
型紙4を介して鉄板5を当てがい、この上に熱収
縮性テープ6を被覆し、この熱収縮性テープ6を
加熱収縮させて上記マイカ系絶縁テープを加圧成
形するものである。そして熱収縮性テープ6、鉄
板5および離型紙4を取去り第2図ロの成形品と
するものである。この方法では熱収縮性テープの
収縮力によりマイカ系絶縁テープに圧縮力が加え
られ、鉄板5によりこの収縮力が均一に作用する
が、上記したように絶縁破壊電圧を大きくとれな
い。そのため3kv以上の高電圧用巻線では、絶縁
破壊電圧を大きくとれなくなる。また、回転電機
の固定子の鉄心に巻線を収容する場合には、その
収容部は通常矩形断面を有するので、この収容部
に隙間なく収容するには、巻線の隅部も角隅に形
成されていなければならないが、上記のように隅
部が丸くなると、この点からも不都合である。上
記方法の外にマイカ系絶縁テープを被覆したコイ
ル本体2を金型によりプレス成形する金型プレス
成形方法や、コイル本体2に被覆したマイカ系絶
縁テープの隅部に断面L写形片を当てがい液圧で
成形する液圧プレス成形方法もあるが、これらの
方法によつても、絶縁層はその絶縁破壊電圧を大
きくとれず、隅部で絶縁破壊をおこし易い。
したがつて、本考案は、以上のように従来巻線
の絶縁層の絶縁破壊電圧を大きくとれず、特に隅
部で絶縁破壊をおこし易かつた問題点を改善する
ために、マイカ含有絶縁片を少くとも絶縁層の隅
部に設けることにより簡単な構造で上述の欠点を
取除くようにした絶縁コイルを提供するものであ
る。そのために本考案の絶縁コイルは、導体のま
わりに加圧成形した絶縁層を有しこの絶縁層に隅
部の存する絶縁コイルにおいて、上記絶縁層の少
くとも上記隅部にこの隅部を角隅に保持する耐絶
縁破壊電圧性のマイカ含有絶縁片を設けることを
特徴とするものである。
本考案のマイカ含有絶縁片は、マイカを高密度
に成形した剛直なものであつて、絶縁破壊電圧が
大きく、外圧に抗して一定の形状を保持する保形
性を有するものである。このマイカ含有絶縁片
は、マイカ又は裏打材で裏打ちしたマイカに熱硬
化性樹脂(エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリエ
ステル樹脂など)を含浸させたものを積層し、剛
直になるまで高圧で加熱成形した積層板からな
る。このように成形すると、マイカが緻密に充填
される結果絶縁破壊電圧が例えば40〜50kv/mm
になる。なお裏打材としては、紙、ガラスクロ
ス、不織布、プラスチツクフイルムなどがある。
このマイカ含有絶縁片は、マイカ含有率が多けれ
ば多いほど絶縁破壊電圧が大きくとれるが、通常
少くとも50%含有させる。このマイカ含有絶縁片
は、後述する絶縁層の層内に埋設するかあるいは
外表面に接着して使用される。その形状は平板で
も、直角に成形した折角片、その他の形状でも良
いが、絶縁層の隅部ではこの絶縁層が成形される
ときこの隅部が角隅になるようにして用いられ
る。また、このマイカ含有絶縁片は、少くとも絶
縁層の隅部に使用されるが、この隅部のみではな
くコイル本体の周囲全面を覆うようにしても用い
られる。この全面を覆うようにとは、必ずしも同
一周面上に限らず結果的に絶縁層からコイル本体
に至る途中にマイカ含有絶縁片を存在させ、コイ
ル本体からの絶縁破壊電圧がこのマイカ含有絶縁
片に必ず印加されるようにすることを意味する。
また、本考案の絶縁層は、従来使用されている
上記マイカ系絶縁テープを重ね巻きすることによ
り形成される。この絶縁層の絶縁破壊電圧は、収
縮テープ成形法、金型プレス成形法、液圧プリス
成形法のいずれの方法によつて絶縁層が形成され
ても、ほぼ同じであつて例えば25〜30kv/mmで
ある。
以上のように構成された絶縁コイルは、マイカ
含有絶縁片を絶縁層に有するので、絶縁層の絶縁
破壊電圧が大きくとれるとともに、絶縁層の成形
時に絶縁層に一定の形状を与えることができる。
したがつて、特に絶縁破壊を生じ易い絶縁層の
隅部にこの隅部が角隅になるようにマイカ含有絶
縁片を用いることにより、隅部が肉薄になること
がないので、この隅部における絶縁破壊が防止さ
れる。また、マイカ含有絶縁片をあて板のように
使用すると、絶縁層を一定の形状に成形でき、寸
法安定性を確保できる。さらに、マイカ含有絶縁
片は、マイイカが高密度に充填されているので、
長時間課電されたとき、耐コロナ性がすぐれてい
るという利点がある。
次に本考案の一実施例を第3図および第4図に
もとづいて説明する。
第3図は本考案の一実施例の絶縁コイルの断面
図、第4図はその一部の拡大断面図である。
図中、他図と同一符号部は同一構成部分を示す
ものであつて、3′aは第1マイカ絶縁層、3′b
は第2マイカ絶縁層、3′cは第3マイカ絶縁
層、7a,7′aは第1マイカ含有絶縁片、7
b,7′bは第2マイカ含有絶縁片である。
第1マイカ絶縁層3′aは、エポキシ系樹脂を
集成マイカ箔に含浸させたプリプレグマイカテー
プからなる。このマイカテープ(厚さ0.18mm、巾
25mm)はコイル本体2に巻付けられている。この
巻付けは、テープをその幅の半分を重ねるように
してらせん状に順次巻回し、これを3回くり返
す、半重ね3回巻きによる。また、第1マイカ含
有絶縁片7aは、集成マイカ箔90%、エポキシ系
樹脂10%からなる平板(厚さ0.5mm)からなり、
上記第1マイカ絶縁層3′aの図示左側面に当て
がわれている。第1マイカ含有絶縁板7′aも同
様に形成され、第1マイカ絶縁層3′aの右側面
に当てがわれている。これら第1マイカ含有絶縁
片7a,7′aおよび上記第1マイカ絶縁層3′a
の両側面に上記と同様に形成されたプリプレグマ
イカテープが半重ね2回巻きにより巻付けられ、
第2マイカ絶縁層3′bが形成されている。さら
に、この第2マイカ絶縁層3′bの上下側面に上
記第1マイカ含有絶縁片7aと同様に形成された
第2マイカ含有絶縁片7b,7′bが当てがわ
れ、これら第2マイカ含有絶縁片7b,7′bお
よび第2マイカ絶縁層3′bの左右側面のまわり
に上記プリプレグマイカテープが半重ね2回巻き
により巻付けられ、第3マイカ絶縁層3′cが形
成されている。
このようにして、コイル本体2から最外側まで
1.8mmの絶縁層3を有する巻線が形成される。
この巻線の製造に当つては、上記構成にしたが
つて、プリプレグマイカテープ、第1マイカ含有
絶縁片7a,7′a、第2マイカ含有絶縁片7
b,7′bを配設しておき、第2図イに示すよう
に離型紙を介して鉄板を当てがい、さらにこの上
から熱収縮性ポリエステルテープを巻回し、80℃
〜120℃に加熱する。これにより、熱収縮性ポリ
エステルテープが収縮し、プリプレグマイカテー
プおよび各マイカ含有絶縁板が締付けられる。そ
してしばらく加熱しつづけると、プリプレグマイ
カテープの熱硬化性樹脂が硬化される。この際第
1マイカ含有絶縁片7a,7′aおよび第2マイ
カ含有絶縁片7b,7′bを、それぞれが当てが
われる面内におき、前者の外面が後者の左右側面
に一致するように配設しておくと、隅部は角隅に
形成される。この結果隅部は肉薄になることはな
く、寸法安定性も確保される。また、第1マイカ
絶縁層3′aおよび第2マイカ絶縁層3′bがとも
に熱収縮ポリエステルテープにより締付けられる
と、第3図および第4図に示すように第1マイカ
含有絶縁片7a,7′aの上下端部、第2マイカ
含有絶縁片7b,7′bの左右端部の空隙にはエ
ポキシ系樹脂がしみ出てくるので、この空隙は埋
められることになり、各層内および層間にボイド
がないようになる。このようにして形成された巻
線は熱収縮ポリエステルテープ、鉄板および離型
紙を取除くことにより第3図に示す成形品として
完成される。この完成された巻線の絶縁層3の絶
縁破壊電圧を測定した結果は、35.9kv/mmであつ
た。この場合絶縁破壊個所は角隅以外のところで
あつた。これと比較するために、上記と同様のプ
リプレグマイカテープを半重ね7回巻きにより約
1.8mmの絶縁層を形成した絶縁コイルの絶縁破壊
電圧は28.5kv/mmであつた。この場合、絶縁破壊
個所は角隅部であつた。以上の結果から、本実施
例の場合、従来の絶縁層の角隅の弱点が除去さ
れ、しかもマイカ含有絶縁片をコイル本体2の周
囲の全面を覆うようにして用いたので絶縁破壊電
圧が向上した。
次に第5図にもとづいて第2図の実施例を説明
する。
第1マイカ含有絶縁片7cは第3図に示す第1
マイカ含有絶縁片7aと同様な組成からなるが、
今度はチヤンネル状に形成されている。第1マイ
カ含有絶縁片7′cも同様に形成されている。そ
して、これらマイカ含有絶縁片7c,7′cが、
第1マイカ絶縁層3′aの上下に当てがわれ、さ
らにこれらのまわりに第2マイカ絶縁層3′bが
形成されている。この第2マイカ絶縁層3′bの
左右側面に上記第1マイカ含有絶縁片7cと同様
な組成の平板からなる第2マイカ含有絶縁片7
d,7′dが当てがわれ、第3図と同様にこれら
の上にさらに第3マイカ絶縁3′cが形成されて
いる。
次に第6図にもとづいて第3の実施例を説明す
る。
マイカ含有絶縁片7e,7′e,7″e,7e
を第3図に示す第1マイカ含有絶縁片7aと同様
の組成のものを直角に折曲した折曲片とする。そ
してこれらマイカ含有絶縁片7e,7′e,7″
e,7eが第1マイカ絶縁層3′aの隅部に当
てがわれ、さらにこれらのまわりに第2マイカ絶
縁層3′bが形成されている。
次に第7図にもとづいて第4の実施例を説明す
る。
第1マイカ含有絶縁片7f,7′fおよび第2
マイカ含絶縁片7g,7′gは上記第6図のマイ
カ含有絶縁片と同様に形成されているが、今度は
第1マイカ含有絶縁片7f,7′fは第1マイカ
絶縁層3′aの一方の対角線上の角隅に当てがわ
れ、第2マイカ含有絶縁片7g,7′gは第2マ
イカ絶縁層3′bの他方の対角線上に当てがわ
れ、さらに第3マイカ絶縁層3′cが形成されて
いる。
【図面の簡単な説明】
第1図は電機子巻線の断面図、第2図イはその
成形方法を示す図、第2図ロは成形後の電機子巻
線を示す図、第3図は本考案の一実施例の電機子
巻線の断面図、第4図はその一部拡大断面図、第
5図は第2の実施例の電機子巻線の断面図、第6
図は第3の実施例の電機子巻線の断面図、第7図
は第4の実施例の電機子巻線の断面図である。 図中、1は絶縁電線、2はコイル本体、3は絶
縁層、3′a,3′b,3′cはマイカ絶縁層、4
は離型紙、5は鉄板、6は熱収縮性テープ、7′
a,7′a,7b,7′b,7c,7′c,7d,
7′d,7e,7′e,7″e,7e,7f,
7′f,7g,7′gはマイカ含有絶縁片である。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 導体のまわりに加圧成形した絶縁層を有しこの
    絶縁層に隅部の存する絶縁コイルにおいて、上記
    絶縁層の少くとも上記隅部にこの隅部を角隅に保
    持する耐絶破壊電圧性のマイカ含有絶縁片を設け
    ることを特徴とする絶縁コイル。
JP10721881U 1981-07-21 1981-07-21 絶縁コイル Granted JPS5815305U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10721881U JPS5815305U (ja) 1981-07-21 1981-07-21 絶縁コイル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10721881U JPS5815305U (ja) 1981-07-21 1981-07-21 絶縁コイル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5815305U JPS5815305U (ja) 1983-01-31
JPS6223057Y2 true JPS6223057Y2 (ja) 1987-06-12

Family

ID=29901663

Family Applications (1)

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JP10721881U Granted JPS5815305U (ja) 1981-07-21 1981-07-21 絶縁コイル

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JP (1) JPS5815305U (ja)

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JPS5815305U (ja) 1983-01-31

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