JP6113952B2 - リアクトルおよびこれを用いたノイズフィルター - Google Patents

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本発明はリアクトルおよびこれを用いたノイズフィルターに関する。
インバーターやコンバーターに用いられるリアクトルおよびノイズフィルターは、通常、インダクターを構成要素として備える(特許文献1)。インダクターは、磁性コアに巻線を巻回してコイルとしたものが良く知られている(特許文献2)。
特開2007−325424号公報 特開平8−306560号公報
スイッチング周波数が数kHz〜300kHzの大電力コンバーターに用いられるノイズフィルターの場合、ノイズフィルターを構成するインダクターには、数A〜数十Aの直流成分と、上記スイッチング周波数で数A程度の振幅を持つ交流成分を持つ電流が通電される。そして、このようなノイズフィルターにおいては、上記スイッチング周波数の高調波成分、特にスイッチング周波数の数倍以上の高調波成分を除去することが要求される。
しかしながら、特許文献2に開示されているようなインダクターによるノイズフィルターでは、スイッチング周波数の数倍以上の高調波成分を十分に除去できない。加えて、意図せずに発生する高調波を除く直流成分及び交流成分の通電電流によるインダクターの発熱が大きく、電力変換効率も十分ではない。
本発明の課題は、意図せずに発生する高調波を除く直流成分及び基本信号成分は低損失に通過させ、高調波成分の領域である高周波において高いインピーダンス特性を呈する線輪部品を備えることで高調波成分をより積極的にフィルタリングする機能を備えたリアクトルを提供することにある。
本発明のもう1つの課題は、通電電流に起因する線輪部品の発熱による温度上昇をより積極的に抑制することのできる伝熱・熱放散の機能を備えたリアクトルを提供することにある。
本発明のさらにもう1つの課題は、上記リアクトルを備えたノイズフィルターを提供することにある。
本発明の態様によれば、誘電率εが10以下の絶縁材料による帯状のセパレーターと該セパレーターに重ねた導体箔とをロール状に巻回してなり、前記導体箔の巻き始め側と巻き終わり側にそれぞれ端子を接続した線輪部品と、該線輪部品を装着した磁性コアと、を含むリアクトルが提供される。
導体箔の1つの選択肢として、アルミニウム箔がある。アルミニウムは活性な金属のため、酸素との結合力が強く大気中に放置しただけでも約20オングストローム程度の薄い酸化皮膜(Al)によって表面が覆われる。このとき純度99.5%のアルミナの誘電率は9.9である。これが故に、異種金属との接触により電位差が発生しやすい現象を除けば、ある程度の耐食性を保つ事ができる。さらに強固な皮膜を得る為に、アルミニウムを陽極とした電気化学的手法(アルミニウムの表面に活性な酸素を発生し、これとアルミニウムが反応して酸化アルミニウムとなり、しだいに成長していく)で人工的に酸化膜を生成させることも可能である。このときの陽極酸化皮膜の特性(硫酸アルマイト)の誘電率は8〜10である。
上記の態様によるリアクトルにおいては、前記セパレーターとして、誘電率εが10以下の半硬化状態の本硬化可能な電気絶縁シート、誘電率εが10以下の織布又は不織布に誘電率εが10以下の樹脂を織布又は不織布表面を樹脂が覆うほどまでに過剰に染み込ませたシート、誘電率εが10以下の電気絶縁性を持つ帯状樹脂シート、誘電率εが10以下の電気絶縁紙シート、もしくは前記電気絶縁性を持つ帯状樹脂シート、前記電気絶縁紙シートに誘電率εが10以下の電気絶縁材料による含浸コートを形成したシート、もしくは導体箔がアルミニウムの場合、アルミニウムそのものの酸化皮膜の誘電率εが10以下で形成した絶縁被覆付きのアルミニウム箔帯を用いたものを用いることができる。
この誘電率の範囲は、より小さい誘電率の範囲が望ましいことが考えられるが、高純度アルミ箔に形成される自然酸化膜のアルミナの誘電率は9.9であること、また実用化されている硫酸アルマイトの誘電率10を含むような範囲は、特により工業化しやすい範囲と考えることができる。
本発明は、アルミニウム箔帯と従来のリード端子(鉄にめっきした端子、真鍮にめっきした端子など)の接続について、実用化に不可欠な吸湿時の電気的な腐食現象を解決する手段もあわせて提供する。
本発明によるノイズフィルターは、それを構成する上記リアクトルに、低誘電率材料によるセパレーターを用いるように構成することにより、高周波で高いインピーダンス特性を備えている。これにより、高調波をより積極的に熱エネルギーに変換するローパスフィルターとして作用させることができる。
即ち、本発明によるノイズフィルターは、直流バイアスされた交流信号の中の基本信号(数kHz〜300kHzの周波数)は低損失に通過させ、スイッチング周波数の5倍以上もしくは100kHzを超える周波数、例えば250kHzや1.5MHzといった5次以上の高調波が通過するときの導体損失が非常に大きなフィルターとして作用し、導体損失を熱に変換する素子として機能する。
本発明によれば、リアクトルに導体箔を用いたことにより、従来の丸銅線(断面が略円形の絶縁エナメルの被覆導体線)と比べて表面積が大幅に拡大できることから、冷却のための伝熱性能に優れ、従来の丸銅線を用いたものと比べて温度上昇が低減できる。
またリアクトルを低誘電率のセパレーターを用いて構成することで、先ず交流信号の導体損失が小さく、また直流電流でバイアスされた交流信号の導体損失が小さく、次に導体損失に起因する温度上昇を抑制することができる。
さらに高調波成分の領域である高周波で高いインピーダンス特性を呈する機能を兼ね備えることにより高調波成分を十分に除去することができる。
本発明の実施形態に係るノイズフィルターに使用されるリアクトルを構成する線輪部品の一例を示した斜視図である。 図1の線輪部品を用いたリアクトルの一例を示した斜視図である。 本発明で使用される、誘電率εが10未満の絶縁材料の例と、それらの材料の誘電率と共振周波数fr(kHz)を示した図である。 本発明の実施形態に係るリアクトルを構成する線輪部品と、これまでの丸銅線によるコイルの通電時間−温度上昇特性図である。 本発明の実施形態に係るノイズフィルターに使用されるリアクトルと、これまでの丸銅線によるリアクトルに直流電流を連続通電したときの温度上昇を示す特性図である。 これまでの丸銅線によるコイルと、図2に示された線輪部品の一つに対してインピーダンスアナライザーを用いて測定したスイッチング周波数−インピーダンス特性図である。 これまでの丸銅線によるコイルと、図2に示された線輪部品の一つに対して測定したスイッチング周波数−寄生容量特性図である。 これまでの丸銅線によるコイルと、図2に示された線輪部品の一つに対して測定したスイッチング周波数−インダクタンス特性図である。 丸線、平角線、導体箔のそれぞれについて導体占積率のイメージ関係を示した図である。 純アルミニウム箔の面粗さの測定例を箔の表面について示した図である。 純アルミニウム箔の面粗さの測定例を箔の裏面について示した図である。
図1、図2を参照して、本発明に係るリアクトル及びこれを用いたノイズフィルターの実施形態について説明する。図1は本発明の実施形態によるノイズフィルターに使用されるリアクトルを構成する線輪部品の一例を示し、図2は図1の線輪部品を用いたリアクトルの一例を示す。なお、以下で説明するリアクトルを、ノイズフィルターを実現するためにどのように実際の回路に組み込むかは任意であり、本発明の要旨ではないので説明は省略する。
図1において、線輪部品1は、絶縁材料による帯状のセパレーター11と、圧延箔による導体箔12とを重ねて芯材13の周囲にロール状に巻回してなる空芯のコイルである。芯材13は必須ではなく、巻回した後に抜き取られたものでも良い。このようなコイルは箔帯コイルと呼ばれても良い。導体箔12の巻き始め側と巻き終わり側にはそれぞれ電気接続用の端子15、16が接続されている。なお、図1では、便宜上、線輪部品1の横断面形状をリング状にしているが、これは一例に過ぎず、図2に示すような、いわゆるレーストラック状や長円形状のほか、様々な形状にされ得る。また、線輪部品1は、周知の手法による防水処理や、電位差が発生する箇所には電気絶縁の為の沿面距離を確保するため絶縁体を配置した保持機構や、接着剤、有機溶剤含有ワニスなどでコイル、保持機構、絶縁部材、コアの必要な箇所について含浸し接着硬化させ、保持や固定が施されてもよい。
図2において、ノイズフィルターを構成するリアクトル2は、2つの「U」型コア21、22を、ギャップGを介して突き合わせた磁性コアの2つの直線部分にそれぞれ線輪部品1、1’を装着してなる。
本実施形態は、磁性コアの素材は、25μmアモルファス箔帯METGLAS(登録商標)2605TCAを積層した形態で比重6.0前後の「U」コア2個を使用し、その寸法はU幅70mm×高さ50mm×厚み30mmの「U」字の磁性コアである。その高さ方向に、2つのギャップ(各1.4mmのガラスエポキシ基板スペーサー)を介してもう1つコアを備えている。
各脚に装着するコイルは、アルミニウム箔線幅61mm、厚み100μmおよび各材質の絶縁セパレーター幅65mm、厚み40μmを交互に配置するように巻き上げ、後述する端末処理した1コイル当たり75ターンの線輪部品である。他方UU各脚に配置する従来事例のコイルは、Φ2.3PEWエナメル絶縁、被覆厚み20μm前後を使用し1コイル当たり75ターンのコイルである。
厚さ100μm前後のアルミニウムは、圧延品の中で汎用の純度99%以上の高純度アルミ箔帯を用いた。選定の根拠は、コスト的、工業的メリットを兼ね備えているからである。これらの箔の表面の面粗さは、Ra=0.5μm以下で極めて平坦であることから、これによりリアクトルのインダクタンス特性に寄生するキャパシタンス成分の容量を低減することに貢献した。即ち、損失を低減する為には、表面積を小さくするが望ましく、本発明の工業化につながる素材の1つである。
純アルミニウム箔の面粗さの測定例を図10、図11に示す。図10は表面、図11は裏面の測定例である。
各磁性コアの脚と線輪部品の間の絶縁は、厚み250μmクラフト絶縁紙で、各磁性コアの脚とコイルとの間は4mm以上の沿面距離を確保して配置した。
分割コアの形状は、従来事例と具体的に比較する上でより単純な形状がU型コアという選定理由であって、限定するものではない。図2では1および1’の2つの線輪部品が記載されているがより単純な比較をするために1つの線輪部品のみの電気特性を代表値として活用した実施内容とした。
例えば、先ず直流バイアスが小さい交流信号に含まれる高調波を除去するために、ギャップが存在しない「O」の字型のコアを用いることが望ましい。また直流電流でバイアスされた交流信号に含まれる高調波を除去するためには、8分割のブロックコアを組み合わせて磁気回路を構成しても良い。
即ちインダクターとしての直流電流重畳特性で、磁気的に飽和させないようにコア形状を選定する必要性がある。飽和磁束密度を備えた磁性コアを用い、さらに調整でギャップを活用して、常に磁気飽和させないインダクターを備える。このことによりはじめて、ノイズフィルターとして機能するリアクトルが構成可能になる。
ここで、圧延箔というのは、ロールの圧力で圧延した箔帯のことであり、その製造工程にもよるが、通常、約20〜200μmの厚みとすることができる。交流損失の低減と放熱性を向上させるために箔の厚みはより薄く、箔帯幅を広くすることで必要な導体断面積を確保することが望ましいが、箔強度と加工性も必要となるため、本実施形態では50〜150μmの範囲がより好ましい。導体箔12の材料としては、銅、アルミニウムが使用できるが、アルミニウムがより好ましい。その理由については後述する。
セパレーターというのは、厚みが厚いほど絶縁耐圧および電位差が発生する箇所、特に隣り合う素線間の絶縁を破壊しにくいため、信頼性が向上する。
ところで、電力変換用の変圧器においても導体箔を使用することが知られている。しかしながら電力変換用の変圧器では、交流信号の周波数が50〜60Hz程度と本実施形態のノイズフィルターよりも十分低く、導体箔の層間電圧が数kV以上から、また場合によっては数百kV以上発生する場合もあるため、およそ100μmもしくは250μmより厚い絶縁セパレーターが用いられている。
これに対して、本実施形態のセパレーターの厚さは、100μm以下でも充分である。本実施形態におけるセパレーターの材質としては、樹脂フィルムや紙(クラフト紙、マニラ麻等)の帯状体(シート)、またはこれらに含浸コートを形成した帯状体である。樹脂フィルムの例を耐熱温度の高い順に挙げると、PAI(ポリイミドアミド)、PP(ポリプロピレン)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PET(ポリエチレンテレフタレート)等がある。
特に、本実施形態では、セパレーター11として、誘電率εが10以下の材料を用いることが重要であり、これを実現するためには以下のように様々な形態が考えられる。
(1)誘電率εが10以下で、接着機能を持つ半硬化状態の本硬化可能なシート。
(2)誘電率εが10以下の織布又は不織布に誘電率εが10以下の樹脂を織布又は不織布表面を樹脂が覆うほどまでに過剰に染み込ませたシート。
(3)誘電率εが10以下の電気絶縁性を持つ帯状樹脂シート。
(4)ガラス・ポリエステル・ポリプロピレン単独か複合した繊維紙、クラフト紙、マニラ麻等の電気絶縁紙シート。
(5)上記(3)、(4)のシートに、誘電率εが10以下の電気絶縁材料による含浸コートを形成したシート。
(6)導体箔がアルミニウムの場合、アルミニウムそのものの酸化皮膜の誘電率8〜10で形成した絶縁被覆付きのアルミニウム箔帯を用いたもの。
参考のため、図3に誘電率εが10以下の絶縁材料としてクラフト紙の場合と、前述した樹脂材料以外の樹脂材料としてポリエステルフィルム及びPVDC(ポリ塩化ビニリデン)フィルム、さらにはクラフト紙にスチレンワニスを含浸し固化したフィルム、比重0.7のクラフト紙の誘電率と共振周波数fr(kHz)を示す。
なお、セパレーター11と導体箔12を一体化するための手法としては、接着、融着、電着等の手法が挙げられる。
次に、導体箔12の材料について説明する。
前述した通り、箔帯コイル用の導体箔12として、アルミニウム、銅の両方を適用することができるが、アルミニウムは安定した市場供給や将来性の高い低価格の利点が大であることから、アルミニウム箔を使用するのがより好ましい。つまり、アルミニウムは銅に比べて3分の1の比重、現状では体積当たり約4分の1の原料価格であり、軽量化、低価格化に有効である。
アルミニウムは、これまで電線用としては総需要の1%ほどしか使われてこなかった。これは、銅線などの端子接続の電位差の問題で腐食される可能性のあることが1つの要因であった。しかし、腐食が進む要素は、金属間電位差と大気中の水分であるので、前者についてはアルミと電極端子(銅や真鍮)との溶接接合によって形成された共晶層を形成することで、異種金属の発生電位を下げることができる。即ち、黄銅端子の場合ならば、銅数ミクロンめっき、スズ数ミクロン〜十数ミクロンめっきしたものを、アルミニウムピンと溶接接合し、溶接の接合部にアルミニウムとスズの共晶層を形成する。後者については前述した本発明の防水処理を施すことにより改善可能である。
次に、リアクトルを構成している磁性コアについて説明する。
磁性コアは、箔帯コイルへの通電によって発生した磁界を受けて磁気飽和してしまわない素材を選定する。図2に示した実施形態におけるコア21、22は、比較的飽和磁束密度の大きい20μm厚のアモルファス箔帯を積層、固化して形成したU−U型コアである。このような箔帯は、30ミクロン以下のFe系アモルファス、またアモルファス(非晶質)の一部にナノサイズの結晶が析出した状態の金属の箔帯、および厚み0.3mm以下の6.5%Si-Fe箔や3%Si-Fe箔でも代用可能である。同じ組成の磁性コアの傾向として、磁性コアの磁気透磁率が高いほど、飽和磁束密度が小さくなる傾向があり、定格電流や発生磁界で磁気飽和しないようなバランスを取るために、U−U型コアの接合部にギャップGを設定している。つまり、ノンギャップコアよりも実効透磁率を下げて使用する。実効透磁率は50以上150以下が望ましい。実効透磁率が50以上150以下となるFe系粉体(Feアモルファス粉体、Fe-Si粉体、センダスト粉体、純鉄粉体)を潤滑・結着のための樹脂バインダーと共に押し固めて焼結固化した圧粉磁芯等の磁性コアであればノンギャップまたは微小な複数エアーギャップとなり磁束分布が均一となるため磁気損失も低減され望ましい。なお、U−U型のコア形状は一例にすぎず、2つのE型コアがギャップを介してあるいはノンギャップ(ギャップ面とスペーサー部材の加工公差レベルの微小ギャップ)で突き合わされたE−E型のほか、2つのU型コアの突合せ部の間に、1つ以上の直線状ブロックを、ギャップを介してあるいはノンギャップで介在させたもの等、様々な形態が適用され得る。
次に、図4〜図9を参照して、図2の実施形態に適用されるリアクトルに対して行った、様々な試験結果について説明する。なお、導体箔12にはアルミニウム箔を用いているが、図4では銅箔の例も示している。
図4は通電時間−温度特性を示し、図2で示す2コイルのうちの1コイルに対して15Aの直流電流を連続通電したときのコイル内部の到達温度から環境温度を引き算したΔTの値を示す。コイルの種類としては、アルミニウム箔による導体箔にクラフト紙によるセパレーターを組み合わせたもの、アルミニウム箔による導体箔にPVDCによるセパレーターを組み合わせて密に巻いたもの、アルミニウム箔による導体箔にPVDCによるセパレーターを組み合わせて疎に巻いたもの、銅箔による導体箔にPVDCによるセパレーターを組み合わせたものを使用した。一方、比較例としては、PEW被覆による丸断面の銅線を用いたものを使用した。本実施形態は、より単純化したモデルで伝熱や熱放散の機能を比較することを目的として実施した。参考までにこのときの1コイルのRdc(直流抵抗)と直流電流の導体損失(銅損)を併記する。測定時の環境温度は25℃であった。
図5は、15Aの直流電流を連続通電したときの温度上昇ΔTを示す。図4、図5でΔTを採用しているのは、同じ直流抵抗のコイルであっても、その環境雰囲気への伝熱特性が異なり、そのような状況では温度上昇が異なるからである。これらの状況を規格化したあとで比較する意味合いで、図5では表面積当たりの0.6乗値を採用している。即ち従来事例と本発明の伝熱や熱放散の機能の差異を明確にするために、ΔT1(コイル)∝(銅損÷接触面積)の0.6乗、の関係式として規格化した。
図4、図5のいずれにおいても、温度上昇に関しては、本実施形態に係る箔帯コイルによるリアクトルの優位性が明らかである。その理由としては、箔帯コイルは丸銅線よりも表面積が10倍以上、より望ましくは15倍以上大きくなるので冷却性能も向上する。その結果、箔帯コイルを大電流対応リアクトルとして使用する場合に、伝熱性能を飛躍的に向上させることができる。
このような優位性に加えて、表面積の拡大による表皮効果が寄生電荷密度を下げるので、近接渦損が低減される。箔帯コイルの表面積の拡大は、導体箔内部における交流電流の分布領域を増大させる、すなわち、導体箔内部における交流電流の分布が均一となる。また、導体箔表面近傍は、等価な直流抵抗を有する導体線に比べて、寄生容量が低減される。従って、導体箔を用いることで導体線を用いた場合よりも近接渦損、誘電損失などが低減する。
導体箔間の絶縁セパレーターは、誘電体として作用し、導体箔表面に電荷を溜める。このような寄生電荷密度を下げて近接渦損を低減することが望ましい。従来のエナメル質の絶縁コートで被覆された略円断面の銅線では、コイル巻の方式としてハニカムコイル、スパイダーコイル、俵巻コイル、リッツ線コイルなどが知られている。しかしながら、導体の占積率を確保したうえで、かつ表皮効果が寄生電荷密度を下げ、近接渦損をも低減できるようにした点は知られておらず、本実施形態に係る箔帯コイルによってはじめてこれを実現できたと言える。
次に、図6は、図2に示された2つの箔帯コイルの一つに対してインピーダンスアナライザーという測定装置を用いて測定した周波数−インピーダンス特性を示す。ほぼ重なって示されているが、−を結ぶ曲線及び丸を結ぶ曲線が本実施形態に係る線輪部品の場合の特性である。一方、菱形を結ぶ曲線は比較例で、コイルに丸銅線を用いたコイルの場合である。スイッチング周波数fsw=150kHzのスイッチングコンバーターへの適用を想定した場合、5倍以上の高調波を除去するためには、fnois>750kHzでできる限り高い値のインピーダンスZが望ましい。本事例では、比較例のZ=850(Ω)に対して約27倍の23000(Ω)である。
図6から理解できるように、本実施形態に係るアルミニウム箔を用いたリアクトルは、丸銅線を用いたリアクトルの共振周波数(fr=270kHz)に比べて約2〜3倍程度高い共振周波数(fr=750kHz)を呈することが確認できた。
併せて、周波数1MHzで本実施例のインダクターに寄生する容量Cpを測定した結果、図7のような差異があった。信号のスイッチング周波数における寄生容量は望小が望ましい。図7でもほぼ重なって示されているが、−を結ぶ曲線及び丸を結ぶ曲線が本実施形態に係る線輪部品の場合の特性であり、箔およびセパレーターの巻き取りの張力を5kg・f、20kg・fに示される実測値で振って確認した結果である。×を結ぶ曲線は比較例で、コイルに丸銅線を用いたコイルの場合である。この事例ではfsw=300kHzのスイッチング信号においては、本発明Cp=ほぼ0(pF)に対し、比較例Cp=45(pF)の差異が発生することを示している。
本実施形態は、インダクタンスとしての特性も兼ね備えている必要があることから、あわせてインダクタンスの周波数特性を図8に示す。図8でもほぼ重なって示されているが、−を結ぶ曲線及び丸を結ぶ曲線が本実施形態に係る線輪部品の場合の特性であり、×を結ぶ曲線は比較例で、コイルに丸銅線を用いたコイルの場合である。インダクタンスの仕様は、L=1.5±10%(mH)の仕様に対して比較するならば、比較例は、fsw=約100kHzまで磁気共鳴せずに磁気回路が構成できるが、本発明はfsw=約300kHzまで磁気共鳴せずに磁気回路が構成できる。
参考のために、図9には、丸線、平角線、導体箔のそれぞれについて導体占積率のイメージ関係を示す。理論導体体積率は丸線で70.1%、平角線で71.8%、導体箔で80%以上であり、導体箔の場合、高い占積率を、セパレーターを厚くすることに利用できる。あるいは導体素線の高密度化によりコイルそのものの外形寸法を小型化することができる。結果として、リアクトルの寄生容量を低減することで低損失化に貢献する。また絶縁皮膜厚さが現状の40μm以上の場合でも、箔帯コイルとしての特性は丸線の場合に比べて良好である。
以上のような試験結果から、誘電率が異なるセパレーターや含浸コートとの組み合わせとして得られる特性は、従来のエナメル被覆の丸銅線においては比較、検討することができなかった新たな領域がある。
本発明は、実効的な誘電率の低い組み合わせを活用したノイズフィルター用の新規な大電流に対応可能なリアクトルを提供するものであり、スイッチング周波数の数kHz〜300kHz程度までの交流成分と直流成分は、低損失で通過させることができ、それ以外のノイズに相当する高調波は、高損失で熱などのエネルギーに変換する。
[実施形態の効果]
上記の実施形態によれば、以下のような効果が得られる。
アルミニウムによる導体箔と絶縁材料によるセパレーターとをロール状に重ね巻きした箔帯コイルを含むリアクトルは、導体の占積率が高く、端子の引出接続の信頼性が確保できることで、より高性能なリアクトルを備えたノイズフィルターを提供することができる。
箔帯コイルに関しては、従来の丸銅線を用いたコイルと比べて表面積が10倍以上望ましくは20倍以上に拡大できることから、冷却のための伝熱性能に優れ、従来の丸銅線を用いたコイルと比べて温度上昇が低減できる。
低誘電率のセパレーターが低誘電率の含浸コートを具えるように構成することで、直流バイアスされた交流信号の導体損失が小さく、導体損失に起因する温度上昇を抑制することができる。
さらに高調波成分の領域である高周波で高いインピーダンス特性を呈する機能を兼ね備えているために高調波をより積極的に熱エネルギーに変換するローパスフィルターとしての機能を実現することができる。
近年のカーエレクトロニクス、省エネ家電エレクトロニクス、太陽光発電エレクトロニクスなどの進歩は、電圧を変圧するコンバーターユニットと、それを出力調整するインバーターユニット、そして実際に働く圧縮機モーターや駆動用モーターなどの技術進歩に支えられてきている。
例えばエアコン損失の7割が圧縮機モーター、残る3割がコンバーターとインバーターという例が多い。実際、モーター回転数を高速かつトルクアップするために、コンバーターユニットで約200ボルトから約400ボルトへ昇圧している。故にコンバーターやインバーターの省エネ化(実効的には温度上昇を抑制)が重要である。
他方、コンバーターユニット内でより効率よく電圧変換するための1つの方策として、バッテリーの直流電流をより高速な周波数でスイッチングしてエネルギー変換するパワー半導体技術がある。実効電流値で10Aを超えるような比較的に大電流の従来のスイッチング周波数は、20kHzくらいまでが低価格で量産し工業化できる価格帯の限界と考えられてきた。
近年、MOSFETからIGBTモジュール、さらにSiCモジュールの開発、改良により、スイッチング周波数は10〜20kHz、40〜80kHz、さらに80〜300kHzへと高速化していくことが考えられている。最近では10A〜150A、500〜800Vの大電力であっても、数10kHzで駆動できる応用技術が構築されつつある。
これらのバッテリー、コンバーター、インバーター、負荷の一連の系統の中で発生する雑音(ノイズ)は、さまざまな経路を介し、本来のメイン信号10kHz〜300kHzに混在している。実際に、近隣のユニット、部品、機構に対して、予期せずに作用し問題を発生させることがわかってきている。
このようなノイズの発生源は、主にコンバーターのスイッチングのオン、オフの瞬間に発生する高調波である。高調波とは、スイッチング周波数のある倍数に相当する周波数の雑音(ノイズ)のことを指し示す。
問題となるのは、メイン信号10kHz〜300kHzにノイズが混在した状態である。このことからメイン信号を高効率に伝達し、その高調波を分離し積極的に除去するようなフィルターが必要となる。より効率的にメイン信号から高調波成分のみを除去する為には、メイン信号10kHz〜300kHzの数倍以上の高調波を除去することが望ましい。メイン信号に近い成分が除去されてしまうフィルターではメイン信号の伝達効率が悪くなることがあるからである。
商用周波数十Hz〜数kHz周波数の信号に含まれる高調波についてのフィルターに関しては、適した磁性コア材質の選定により、そのフィルター性能を改良してきた。即ち高調波の領域でインピーダンスが高くなるような磁性コアで磁気回路を形成しインダクターのフィルターとしてきた。しかし従来の磁性コアの特性のみに依存したインピーダンス特性は、磁性コアの磁気透磁率が高いほど、飽和磁束密度が小さくなる傾向がある。このため所定のバイアス電流値が大きい場合は、磁性コアが磁気飽和してしまって使用できない。
したがって磁気飽和しにくいように、磁気回路の実効的な透磁率を下げ結果として高調波領域でのインピーダンス特性を下げることになっていた。
具体的な構成としては、より高い磁気飽和磁束密度を持つ磁性コアを分割し、その接合部にエアーギャップを設定してきた。即ちノンギャップコアの実効的な透磁率を下げて使用してきた。
一方で、インダクターの一部を構成する空芯コイルについて、エナメル被覆銅線のコイルの巻き方、複層巻きの配置などにより、メイン信号のスイッチング周波数領域でのインダクタンスや交流損失、特性を改良する試みは、従来から行われてきた。
しかし、本発明のように、数A以上の実効電流でバイアスされた状態でも磁気飽和せず、交流信号周波数数kHz〜300kHzを低損失に伝達し、さらにノイズとして混在した高調波のみを分離しより効果的に除去するようなフィルターは、本発明がはじめて貢献するところである。
以上、本発明を好ましい実施形態について説明してきたが、本発明に適用されるリアクトルは、低誘電率材料によるセパレーターを具えるように構成することにより、高周波で高いインピーダンス特性を備えている。このために高調波をより積極的に熱エネルギーに変換するローパスフィルター(ノイズフィルター)を実現できる。即ち、直流バイアスされた交流信号の中の基本信号(数kHz〜300kHzの周波数)は低損失に通過させ、高周波に対しては高インピーダンス特性を呈するので1.5MHzといった5次以上の高調波が通過するときの導体損失は非常に大きく熱に変換する素子として機能する。一方、導体箔の表面積が従来の丸銅線の場合に比べて10倍以上望ましくは20倍以上と大きいことにより伝熱性能が向上し、温度上昇を抑制することができる。
スイッチング周波数の交流信号をより低損失に通過できることを兼ね備えている本発明は、ノイズフィルターにとどまらず、エネルギー蓄積や磁気誘導コイルの省エネ用途のリアクトルとして活用することが可能である。
本発明に適用されるリアクトルは、より望ましくは磁性コアと組み合わせ、ローパスフィルター機能を兼ね備えたコンバーター、インバーターリアクトルである。さらに温度上昇させにくいという省エネ機能を活かしきるならば、電力変換用途及び、高周波スイッチングの昇圧、降圧コンバーター内で使用されるエネルギー蓄積用リアクトル、大電流インバーターの高調波フィルター、更には電磁調理器などにおける発熱負荷側の電磁誘導コイルとして工業化することが可能である。またノンギャップコアに本発明の線輪部品を活用するならば、より高いインピーダンス値を必要とするコモンモードフィルターコイル、輻射伝導ノイズ対策の零相部品を含む雑音フィルターのコイルとしても活用できる。実使用時においては、図2に示された状態のリアクトルに対して端子を取り付けたり、適宜全体をケースに収容したりすることとしてもよい。
1、1’ 線輪部品
2 リアクトル
11 セパレーター
12 導体箔
15、16 端子
21、22 コア
G ギャップ

Claims (4)

  1. 誘電率εが10以下の絶縁材料による帯状のセパレーターと該セパレーターに重ねた導体箔とをロール状に巻回してなり、前記導体箔の巻き始め側と巻き終わり側にそれぞれ端子を接続した線輪部品と、該線輪部品を装着した磁性コアと、を含み、
    前記導体箔の表面の面粗さは0.5μm以下であって、前記線輪部品には実効電流値で10Aを超える電流が通電され、
    前記セパレーターは、誘電率εが10以下の織布又は不織布に誘電率εが10以下の樹脂を織布又は不織布表面を樹脂が覆うほどまでに過剰に染み込ませたシートであり、
    直流バイアスされた交流信号の中の基本信号である10kHz〜300kHzの周波数は通過させるローパスフィルターとして機能し、それ以外の高調波成分の領域である高周波では高いインピーダンス特性を呈することにより高調波が通過するときの導体損失が大きなフィルターとして機能することを特徴とするノイズフィルター
  2. 請求項1に記載のノイズフィルターにおいて、前記ロール状に巻き回したものを防水処理してなることを特徴とするノイズフィルター
  3. 請求項1又は2に記載のノイズフィルターにおいて、前記導体箔を前記セパレーターに接着、あるいは融着、又は電着してなることを特徴とするノイズフィルター
  4. 請求項1〜3のいずれか一つに記載のノイズフィルターにおいて、前記導体箔がアルミニウムからなることを特徴とするノイズフィルター
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