JP2001193785A - 制振用油圧ダンパ - Google Patents

制振用油圧ダンパ

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JP2001193785A JP2000001578A JP2000001578A JP2001193785A JP 2001193785 A JP2001193785 A JP 2001193785A JP 2000001578 A JP2000001578 A JP 2000001578A JP 2000001578 A JP2000001578 A JP 2000001578A JP 2001193785 A JP2001193785 A JP 2001193785A
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祐治 小竹
Haruhiko Kurino
治彦 栗野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】開状態にある開閉弁を閉作動する応答性を向上
させた制振用油圧ダンパを得る。 【解決手段】シリンダ本体内を摺動するピストン204
aの両側に作動室206,208が形成され、シリンダ
204の両作動室206,208間を作用室に接続した
パイロット流路をパイロット弁6,8により連通・遮断
して開閉する開閉弁2,4を介して接続し、例えば、開
閉弁2を開弁して一方の作動室206から吐出した作動
油を他方の作動室208に吸入して振動を減衰する。そ
の際、他方の作動室208から作用室に作動油を導入す
る導入流路56を設け、他方の作動室208から作用室
に作動油を導入して開閉弁2を閉弁させる。また、導入
流路56に作用室からの流出を規制する逆止め弁65を
介装した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリンダの作動室
での作動油の吐出・吸入に応じて、地震や風などによる
振動外力を減衰させる構造物等のための制振用油圧ダン
パに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、シリンダの作動室での作動油
の吐出・吸入に応じて、振動外力を減衰させる制振用油
圧ダンパとして、図9に示すものが知られている。この
制振用油圧ダンパでは、両第1、第2主流路201,2
02が、それぞれシリンダ204の第1作動室206及
び第2作動室208に接続されている。両第1、第2主
流路201,202は、絞り210,212、逆止め弁
214,216を介してアキュムレータ218に接続さ
れており、また、両第1、第2主流路201,202
は、一対のリリーフ弁220,222を介して接続され
ている。
【0003】両第1、第2主流路201,202は、互
いに逆向きに配置された一対の第1、第2開閉弁22
4,226により接続されている。第1、第2開閉弁2
24,226はパイロット形の弁であり、第1開閉弁2
24は第1主流路201の作動油圧の作用を開弁方向に
受ける図示しない主弁体を備え、主弁体には第1主流路
201から絞り228を介して図示しない作用室に導入
した作動油圧が閉弁方向に作用するように構成されてい
る。また、主弁体にはばね付勢力が閉弁方向に作用する
ように構成されている。そして、作用室と低圧側として
のアキュムレータ218とをパイロット流路230を介
して接続し、パイロット流路230に第1パイロット弁
232を介装している。
【0004】第2開閉弁226は、第1開閉弁224と
は逆に、第2主流路202の作動油圧の作用を開弁方向
に受ける図示しない主弁体を備え、主弁体には第2主流
路202から絞り234を介して図示しない作用室に導
入した作動油圧が閉弁方向に作用するように構成されて
いる。また、主弁体にはばね付勢力が閉弁方向に作用す
るように構成されている。そして、作用室と低圧側とし
てのアキュムレータ218とをパイロット流路230を
介して接続し、パイロット流路230に第2パイロット
弁236を介装している。
【0005】第1,第2パイロット弁232,236が
閉じられているときには、主弁体に作用する閉弁方向の
作用力が上回り、第1,第2開閉弁224,226は閉
弁している。第1,第2パイロット弁232,236が
開かれたときには、作用室がパイロット流路230を介
して低圧側としてのアキュムレータ218に接続され
て、第1,第2開閉弁224,226が開弁される。
尚、逆止め弁214,216により、第1,第2作動室
206,208からパイロット流路230に作動油が流
入するのを規制している。
【0006】また、第1、第2主流路201,202に
はそれぞれ圧力センサ240,242が接続されてい
る。シリンダ204のピストン204aの摺動に応じた
変位を検出するストロークセンサ244も設けられ、第
1,第2パイロット弁232,236、圧力センサ24
0,242、ストロークセンサ244は制御回路246
に接続されている。
【0007】シリンダ204は、例えば、制振対象物と
基台との間に設けられ、制御回路246は、圧力センサ
240,242及びストロークセンサ244により検出
される作動油圧及び変位に応じて、第1,第2パイロッ
ト弁232,236に励磁信号を出力する。第1パイロ
ット弁232が開かれたとき、第1作動室206から吐
出された作動油は、第1主流路201、第1開閉弁22
4、第2主流路202を介して第2作動室208に吸入
される。第2パイロット弁236が開かれたとき、第2
作動室208から吐出された作動油は、第2主流路20
2、第2開閉弁226、第1主流路201を介して第1
作動室206に吸入されて、制振対象物の振動の減衰が
図られる。尚、アキュムレータ218は気温の上昇等の
周囲の環境の温度上昇により作動油が膨張すると、この
膨張した分の作動油を両作動室206,208から絞り
210,212を介して蓄える。逆に、周囲温度の低下
により作動油が収縮すると、この収縮した分の作動油を
逆止め弁214,216を介して両作動室206,20
8に供給する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、こうし
た従来のものでは、開弁状態にある第1、第2開閉弁2
24,226を閉弁する際に、第1,第2パイロット弁
232,236によりパイロット流路230を瞬時に閉
じることができないと、作用室に導入する作動油圧の上
昇が遅くなり、第1、第2開閉弁224,226の閉作
動の応答性が優れないという問題があった。例えば、振
動外力により第1作動室206内圧力が高い状態から第
2作動室208内圧力が高い状態に変わったときに、第
1開閉弁224の閉作動が遅れると、第2作動室208
から吐出される作動油が第2主流路202、第1開閉弁
224、第1主流路201を介して第1作動室206に
吸入されて、意図した減衰特性が得られない場合があ
る。
【0009】本発明の課題は、開状態にある開閉弁を閉
作動する応答性を向上させた制振用油圧ダンパを提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる課題を達成すべ
く、本発明は課題を解決するため次の手段を取った。即
ち、シリンダ本体内を摺動するピストンの両側に作動室
が形成され、前記両作動室間を作用室に接続したパイロ
ット流路の連通・遮断に応じて開閉する開閉弁を介して
接続し、前記開閉弁を開弁して一方の前記作動室から吐
出した作動油を他方の前記作動室に吸入して振動を減衰
させる制振用油圧ダンパにおいて、他方の前記作動室と
前記作用室とを連通し、他方の前記作動室から前記作用
室に作動油を導入して前記開閉弁を閉弁させる閉弁用流
路を設けたことを特徴とする制振用油圧ダンパがそれで
ある。
【0011】前記閉弁用流路は、他方の前記作動室と前
記作用室とを連通する前記パイロット流路であってもよ
い。あるいは、前記閉弁用流路は、他方の前記作動室か
ら前記作用室に作動油を導入する導入流路で、前記導入
流路に前記作用室からの流出を規制する逆止め弁を介装
した構成でもよい。その際、前記開閉弁は、弁本体内に
小径孔と大径孔とを弁座を介して連設し、該弁座に着座
する円錐形状の着座面を有する主弁体を前記大径孔へ摺
動自在に嵌挿し、前記主弁体の背部に作用室を形成し、
該作用室と前記パイロット流路とを接続し、前記大径孔
と前記作用室とを接続する導入流路を設け、該導入流路
には前記作用室からの作動油の流出を規制する逆止め弁
を配設した構成としてもよい。また、他方の前記作動室
と前記作用室とを連通する前記パイロット流路にパイロ
ット弁を介装すると共に、該パイロット弁は油浸形電磁
弁で、前記パイロット弁よりも前記作動室側の前記パイ
ロット流路に前記作動室からの流入を規制する逆止め弁
を介装した構成としてもよい。
【0012】前記閉弁用流路は、他方の前記作動室と前
記作用室とを連通する前記パイロット流路と、他方の前
記作動室から前記作用室に作動油を導入する導入流路と
を備え、前記導入流路に前記作用室からの流出を規制す
る逆止め弁を介装した構成でもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
基づいて詳細に説明する。尚、前述した従来の技術で説
明した図9の部材と同じ部材については、同一番号を付
して詳細な説明を省略する。本実施形態では、弁本体1
に組み込まれた第1,第2開閉弁2,4、第1,第2パ
イロット弁6,8、第1,第2逆止め弁9,10を中心
に説明する。
【0014】図1に示すように、第1,第2主流路20
1,202が互いに逆向きに設けられた第1,第2開閉
弁2,4により接続されており、第1,第2開閉弁2,
4には第1,第2パイロット弁6,8、第1,第2逆止
め弁9,10が介装された後述するパイロット流路3
2,99,120が接続されている。
【0015】図1、図2に示すように、1は弁本体で、
本実施形態では、弁本体1に第1,第2開閉弁2,4、
第1,第2パイロット弁6,8、第1,第2逆止め弁
9,10が組み込まれている。それぞれの第1,第2開
閉弁2,4、第1,第2パイロット弁6,8、第1,第
2逆止め弁9,10は同一構造であるので、第1開閉弁
2、第1パイロット弁6、第1逆止め弁9について詳細
に説明する。
【0016】図2、図3に示すように、弁本体1には、
前述した第1、第2主流路201,202が形成されて
おり、弁本体1には第1開閉弁2のシート部材11aが
装着されると共に、栓部材11bが螺入されて、シート
部材11aが固定されている。シート部材11aには小
径孔12と大径孔14とが弁座16を介して連設されて
おり、小径孔12は第1主流路201と接続流路18を
介して連通されている。また、大径孔14は、大径孔1
4と直交してシート部材11aに穿設された貫通孔2
0、及び弁本体1に形成された環状溝21、接続流路2
2を介して第2主流路202に連通されている。
【0017】大径孔14には主弁体24が摺動自在に嵌
挿されており、主弁体24はその頭部側に円錐形状の着
座面24aが大径孔14側から小径孔12側に順次縮径
して形成されている。着座面24aが弁座16に着座し
て小径孔12と大径孔14との連通を遮断できるように
構成されている。着座面24aは、弁座16よりも小径
孔12側に延出形成されている。
【0018】主弁体24の背部側には、シート部材11
a、栓部材11b、主弁体24により区画されて作用室
26が形成されている。作用室26は、貫通溝28、環
状室30、パイロット流路32を介して第1パイロット
弁6に接続されている。第1パイロット弁6は、パイロ
ット流路99、第1逆止め弁9、パイロット流路12
0、環状溝21、接続流路22を介して第2主流路20
2に接続されている。
【0019】主弁体24には、作用室26側から有底孔
40が穿設されており、更に、有底孔40と小径孔12
とを連通する連通流路42が形成されている。連通流路
42は、一端を主弁体24の頭部側で開口して小径孔1
2に連通した小孔44と、一端を有底孔40に開口した
大孔46とを備えている。
【0020】大孔46には逆止め弁体48が移動可能に
収装されており、小孔44と大孔46とは逆止め弁体4
8が着座する弁座50を介して連設されている。また、
小孔44には、絞り52が形成された絞り部材54が挿
入されている。尚、本実施形態では、逆止め弁体48と
弁座50とにより逆止め弁51を構成している。
【0021】一方、有底孔40と大径孔14とを連通す
る導入流路56が主弁体24に設けられている。導入流
路56は、一端を主弁体24の着座面24aより大径孔
14側の外周面に開口した小孔58と、一端を主弁体2
4の背部の有底孔40に開口した大孔60とを備えてい
る。
【0022】大孔60には、逆止め弁体62が移動可能
に収装されており、小孔58と大孔60とは逆止め弁体
62が着座する弁座64を介して連設されている。尚、
本実施形態では、逆止め弁体62と弁座64とにより逆
止め弁65を構成している。有底孔40には、貫通孔6
6が形成された規制部材68が圧入・固定されており、
この規制部材68により逆止め弁体48と逆止め弁体6
2との移動が規制されて、それぞれ大孔46,60から
抜け出ないように構成されている。また、規制部材68
と栓部材11bとの間には、コイルばね70が介装され
ており、主弁体24を弁座16に着座する方向に付勢し
ている。
【0023】前述した第1パイロット弁6は、油浸形電
磁弁で、図4に示すように、弁本体1に形成された挿入
孔71に挿入されたケース部材72を備え、ケース部材
72には摺動孔74が形成されている。摺動孔74には
スプール76が摺動可能に挿入されており、スプール7
6の外周には、2つの環状溝78,80が形成されてい
る。環状溝78,80に対応して、摺動孔74に環状溝
82,84が形成されており、ケース部材72の径方向
にそれぞれの環状溝82,84に連通して貫通孔86,
88が形成されている。
【0024】スプール76は、その両側に設けられたコ
イルばね90,92の付勢力により、図4に示すよう
に、両貫通孔86,88の連通を遮断する閉位置6aと
なるように構成されている。また、ソレノイド94を励
磁することにより、鉄心96にアーマチュア98を引き
つけ、アーマチュア98を介してスプール76をコイル
ばね90の付勢力に抗して摺動させて、両貫通孔86,
88を環状溝82,80,84を介して連通する開位置
6bとなるように構成されている。
【0025】一方の貫通孔86は、挿入孔71を介して
パイロット流路99に連通されており、パイロット流路
99は第1逆止め弁9に接続されている。他の貫通孔8
8は環状室100を介してパイロット流路32に連通さ
れている。スプール76にはその軸方向に流路85が形
成されており、流路85を介して導入された作動油によ
り、スプール76の軸方向の圧力均衡等ができるように
構成されている。
【0026】第1逆止め弁9は、図5に示すように、弁
本体1に挿入された栓部材101を備え、栓部材101
には摺動孔102、接続孔104が形成されており、摺
動孔102と接続孔104とは、弁座106を介して連
通されている。摺動孔102には弁体108が摺動可能
に挿入されており、栓部材101に装着された押さえ部
材110と弁体108との間にはコイルばね112が配
置されている。弁体108はコイルばね112により弁
座106に着座する方向に付勢されている。
【0027】パイロット流路99、環状室114を介し
て接続孔104に作動油が流入すると、弁体108はコ
イルばね112の付勢力に抗して摺動して、接続孔10
4、摺動孔102、弁体108に形成された小径孔11
6、押さえ部材110に形成された貫通孔118を介し
て、パイロット流路120から流出するように構成され
ている。このパイロット流路120は環状溝21、接続
流路22を介して第2主流路202に接続されている。
【0028】次に、前述した本実施形態の制振用油圧ダ
ンパの作動について説明する。第1開閉弁2の閉弁状態
で、第1主流路201の作動油圧が上昇すると、第1主
流路201の作動油圧が、接続流路18を介して小径孔
12に導入される。主弁体24はこの作動油圧を弁座1
6から離座する方向に受ける。また、小径孔12の作動
油圧は、絞り52、逆止め弁51を介して連通流路42
から作用室26に導入される。よって、主弁体24は、
作動室26内の作動油圧力により、弁座16に着座する
方向の作用力を受ける。
【0029】小径孔12側の作動油圧は弁座16の大き
さに対応した小受圧面に作用し、作用室26側の作動油
圧は大径孔14の大きさに対応した大受圧面に作用す
る。従って、作用室26側の作用力が上回るので、コイ
ルばね70の付勢力と共に、主弁体24は弁座16に着
座した閉弁状態を維持する。
【0030】また、第1開閉弁2の閉弁状態で第2主流
路202の作動油圧が上昇すると、接続流路22、環状
溝21を介して大径孔14の作動油圧も上昇する。主弁
体24は、大径孔14に露呈する着座面24aに、大径
孔14内の作動油圧により弁座16から離座する方向の
作用力を受ける。
【0031】また、大径孔14は、導入流路56、逆止
め弁65、有底孔40を介して作用室26に接続されて
おり、逆止め弁体62は小孔58を介して導入される作
動油圧を受けて、弁座64から離座する。よって、作用
室26と第2主流路202とが接続流路22、環状溝2
1、貫通孔20、導入流路56、逆止め弁65、有底孔
40を介して連通され、作用室26に第2主流路202
からの作動油圧が導入される。一方、作用室26の作動
油圧が上昇すると、逆止め弁体48は弁座50に着座
し、逆止め弁51は連通流路42を介した小径孔12と
作用室26との連通を阻止する。
【0032】作用室26に導入される作動油圧が、大径
孔14の大きさに対応した大受圧面に作用し、主弁体2
4に弁座16に着座する方向の作用力が働く。この大受
圧面に作用する着座方向の作用力は、大径孔14に露呈
する着座面24aに作用する離座方向の作用力より大き
いので、主弁体24は着座した閉弁状態を維持する。従
って、閉弁状態で第2主流路202の作動油圧力が上昇
しても第1開閉弁2が開弁することはない。他方の開閉
弁4でも同様に閉弁状態を維持する。
【0033】そして、圧力センサ240,242により
検出される圧力、ストロークセンサ244により検出さ
れる変位が所定の値になったときには、制御回路246
は、第1,第2パイロット弁6,8に励磁信号を出力す
る。例えば、第1作動室206の圧力が第2作動室20
8の圧力より高い状態で、検出される圧力、変位に応じ
て、第1パイロット弁6に励磁信号が出力されたとき、
第1パイロット弁6は開位置6bに切り換えられる。
【0034】よって、作用室26は、パイロット流路3
2,99,120、第1パイロット弁6、第1逆止め弁
9、第2主流路202を介して第2作動室208に連通
される。従って、作用室26の作動油圧は低下し、主弁
体24は小径孔12の作動油圧を受けて、弁座16から
離座して第1開閉弁2は開弁する。
【0035】第1作動室206から吐出された作動油
は、第1主流路201、接続流路18、小径孔12、大
径孔14、貫通孔20、環状溝21、接続流路22、第
2主流路202を介して第2作動室208に吸入され
る。そして、その間に振動外力の作用方向が変わると、
第1パイロット弁6への励磁信号が停止されて閉位置6
aに切り換えられる。従って、第1作動室206からの
作動油が絞り52、逆止め弁51を介して連通流路42
から作用室26に導入されて、第1開閉弁2が閉弁す
る。
【0036】このとき、第2主流路202、接続流路2
2、環状溝21、貫通孔20、大径孔14、導入流路5
6、逆止め弁65を介して作用室26に、第2作動室2
08の作動油が導入される。よって、主弁体24は、弁
座16に着座して閉弁する。このように、作用室26に
は、第1パイロット弁6の閉弁の応答にかかわりなく、
第2作動室208から作動油が導入されるので、第2作
動室208の圧力が上昇すると、第1開閉弁2は応答性
よく閉弁する。
【0037】即ち、第1パイロット弁6への励磁信号の
出力を停止しても、第1パイロット弁6の応答が遅く、
直ちに閉弁しない場合には、第1開閉弁2も閉弁しな
い。第1開閉弁2が開弁したままの状態で、第2作動室
208の作動油圧が上昇しても、この作動油圧が導入流
路56を介して作用室26に導入され、第1開閉弁2が
閉弁される。
【0038】また、第2作動室208の圧力が上昇し、
第2主流路202から接続流路22、環状溝21、パイ
ロット流路120に流入した作動油は、逆止め弁9によ
り、パイロット流路99には流入しない。よって、第1
パイロット弁6の流路85を介して、ソレノイド94等
に高圧の作動油圧が作用することはなく、第1パイロッ
ト弁6の破損等を防止できる。
【0039】前述した実施形態では、閉弁用流路として
の導入流路56を介して第2作動室208の作動油を作
用室26に導入する場合を例としたが、これに限らず、
図6に示す第2実施形態のように、従来技術で説明した
第1,第2開閉弁224,226、第1,第2パイロッ
ト弁232,236を用いても実施可能である。
【0040】第1開閉弁224の作用室に接続したパイ
ロット流路301を逆止め弁216よりも第2作動室2
08側の第2主流路202に接続する。このパイロット
流路301に第1パイロット弁232を介装する。ま
た、第2開閉弁226の作用室に接続したパイロット流
路302を逆止め弁214よりも第1作動室206側の
第1主流路201に接続する。このパイロット流路30
2に第2パイロット弁236を介装する。
【0041】この第2実施形態によると、第1パイロッ
ト弁232を開弁して第1開閉弁224を開弁した状態
から、第1パイロット弁232への励磁信号の出力を停
止する。外力の作用方向が変わり、第2作動室208の
作動油圧が上昇する状態に切り替わるとき、第1パイロ
ット弁232の応答が遅く、瞬間的に閉弁しなくとも、
圧力が上昇した第2作動室208からパイロット流路3
01、第1パイロット弁232を介して作用室に作動油
が導入されて、第1開閉弁224が応答性よく閉弁す
る。第2開閉弁226でも同様である。尚、本第2実施
形態では、パイロット流路301,302が閉弁用流路
を構成する。
【0042】次に、前述した第2実施形態と異なる第3
実施形態について、図7によって説明する。前述した図
9に示した従来の技術のものに対して、前述した第1実
施形態での導入流路56と同様の導入流路304,30
6を設けた点が異なる。一方の導入流路304は、第1
開閉弁224の作用室と第2主流路202とを接続し、
他方の導入流路306は、第2開閉弁226の作用室と
第1主流路201とを接続する。導入流路304,30
6には、作用室からの流出を規制する逆止め弁308,
310が介装されている。第3実施形態では、パイロッ
ト流路230はアキュムレータ218に接続されてい
る。
【0043】この場合でも、前述した第1実施形態と同
様に、第1パイロット弁232を開弁して第1開閉弁2
24を開弁した状態から、第1パイロット弁232への
励磁信号の出力を停止する。外力の作用方向が変わり、
第2作動室208の作動油圧が上昇する状態に切り替わ
るとき、第1パイロット弁232の応答が遅く、瞬間的
に閉弁しなくとも、圧力が上昇した第2作動室208か
ら導入流路304、逆止め弁308を介して作用室に作
動油が導入されて、第1開閉弁224が応答性よく閉弁
する。第2開閉弁226でも同様である。尚、本第3実
施形態では、導入流路304,306が閉弁用流路を構
成する。
【0044】更に、図8に示すように、第2実施形態と
第3実施形態とを組み合わせた第4実施形態の制振用油
圧ダンパであっても実施可能である。この第4実施形態
では、前述した第2実施形態のパイロット流路301,
302と第3実施形態の導入流路304,306、逆止
め弁308,310とを組み合わせて構成している。こ
の場合でも、同様に、パイロット流路301,302、
導入流路304,306を介して作用室に第2主流路2
02から作動油が導入されて、第1開閉弁224が応答
よく閉弁される。第2開閉弁226でも同様である。
尚、本題4実施形態では、パイロット流路301,30
2、導入流路304,306が閉弁用流路を構成する。
【0045】以上本発明はこの様な実施形態に何等限定
されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲に
おいて種々なる態様で実施し得る。
【0046】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の制振用油圧
ダンパは、パイロット流路を瞬時に閉じることができな
くても、閉弁用流路を介して作用室に作動油を導入する
ので、開閉弁を応答性よく閉弁させることができるとい
う効果を奏する。閉弁用流路がパイロット流路である場
合には、開閉弁を応答性よく閉弁させることができると
共に、作動室内の作動油をより低圧側に逃すことができ
るので、開弁時の応答性も向上する。閉弁用流路が導入
流路である場合には、開閉弁を応答性よく閉弁させるこ
とができると共に、開閉弁の主弁体に導入流路を形成で
きる。
【0047】また、パイロット弁に油浸形電磁弁を用い
た場合には、パイロット弁に逆止め弁を介装し、導入流
路を設けることにより、開閉弁を応答性よく閉弁させる
ことができると共に、逆止め弁によりパイロット弁を高
圧の作動油圧から保護できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての制振用油圧ダンパ
の油圧回路図である。
【図2】本実施形態の弁本体の断面図である。
【図3】本実施形態の第1開閉弁の拡大断面図である。
【図4】本実施形態の第1パイロット弁の拡大断面図で
ある。
【図5】本実施形態の第1逆止め弁の拡大断面図であ
る。
【図6】第2実施形態の制振用油圧ダンパの油圧回路図
である。
【図7】第3実施形態の制振用油圧ダンパの油圧回路図
である。
【図8】第4実施形態の制振用油圧ダンパの油圧回路図
である。
【図9】従来の制振用油圧ダンパの油圧回路図である。
【符号の説明】
1…弁本体 2,224…第1開閉弁 4,226…第2開閉弁 6,232…第1パイロット弁 8,236…第2パイロット弁 9…第1逆止め弁 10…第2逆止め弁 18,22…接続流路 24…主弁体 26…作用室 32,99,120,230,301,302…パイロ
ット流路 42…連通流路 51,65,214,216,308,310…逆止め
弁 52…絞り 56…導入流路 76…スプール 85…流路 201…第1主流路 202…第2主流路 204…シリンダ 206…第1作動室 208…第2作動室 210,212…絞り 218…アキュムレータ 240,242…圧力センサ 244…ストロークセンサ 246…制御回路 304,306…導入流路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 市川 直樹 愛知県岡崎市鉢地町字開山45番地 豊興工 業株式会社内 (72)発明者 判治 正廣 愛知県岡崎市鉢地町字開山45番地 豊興工 業株式会社内 (72)発明者 小竹 祐治 東京都江東区東陽二丁目4番2号 日立機 材株式会社内 (72)発明者 栗野 治彦 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 Fターム(参考) 3J048 AA02 AB08 AB12 AD02 EA38 3J069 AA55 DD50 EE03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ本体内を摺動するピストンの両
    側に作動室が形成され、前記両作動室間を作用室に接続
    したパイロット流路の連通・遮断に応じて開閉する開閉
    弁を介して接続し、前記開閉弁を開弁して一方の前記作
    動室から吐出した作動油を他方の前記作動室に吸入して
    振動を減衰させる制振用油圧ダンパにおいて、 他方の前記作動室と前記作用室とを連通し、他方の前記
    作動室から前記作用室に作動油を導入して前記開閉弁を
    閉弁させる閉弁用流路を設けたことを特徴とする制振用
    油圧ダンパ。
  2. 【請求項2】 前記閉弁用流路は、他方の前記作動室と
    前記作用室とを連通する前記パイロット流路であること
    を特徴とする請求項1記載の制振用油圧ダンパ。
  3. 【請求項3】 前記閉弁用流路は、他方の前記作動室か
    ら前記作用室に作動油を導入する導入流路で、前記導入
    流路に前記作用室からの流出を規制する逆止め弁を介装
    したことを特徴とする請求項1記載の制振用油圧ダン
    パ。
  4. 【請求項4】 前記開閉弁は、小径孔と大径孔とを弁座
    を介して連設し、該弁座に着座する円錐形状の着座面を
    有する主弁体を前記大径孔へ摺動自在に嵌挿し、前記主
    弁体の背部に作用室を形成し、該作用室と前記パイロッ
    ト流路とを接続し、前記大径孔と前記作用室とを接続す
    る前記導入流路を前記主弁体に設け、該導入流路には前
    記作用室からの作動油の流出を規制する逆止め弁を配設
    したことを特徴とする請求項3記載の制振用油圧ダンパ
  5. 【請求項5】 他方の前記作動室と前記作用室とを連通
    する前記パイロット流路にパイロット弁を介装すると共
    に、該パイロット弁は油浸形電磁弁で、前記パイロット
    弁よりも前記作動室側の前記パイロット流路に前記作動
    室からの流入を規制する逆止め弁を介装したことを特徴
    とする請求項3又は請求項4記載の制振用油圧ダンパ。
  6. 【請求項6】 前記閉弁用流路は、他方の前記作動室と
    前記作用室とを連通する前記パイロット流路と、他方の
    前記作動室から前記作用室に作動油を導入する導入流路
    とを備え、前記導入流路に前記作用室からの流出を規制
    する逆止め弁を介装したことを特徴とする請求項1記載
    の制振用油圧ダンパ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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