JP3803527B2 - 制振用油圧ダンパ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリンダの作動室での作動油の吐出・吸入に応じて、地震や風などによる振動外力を減衰させる構造物等のための制振用油圧ダンパに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、特開平11−336366号公報にあるように、シリンダの作動室での作動油の吐出・吸入に応じて、建物等の振動外力を減衰させる制振用油圧ダンパが知られている。このような制振用油圧ダンパでは、図7に示すように、両第1、第2主流路201,202が、それぞれシリンダ204の第1作動室206及び第2作動室208に接続されている。両第1、第2主流路201,202は、絞り210,212、逆止め弁214,216を介してアキュムレータ218に接続されており、また、両第1、第2主流路201,202は、一対のリリーフ弁220,222を介して接続されている。
【0003】
両第1、第2主流路201,202は、互いに逆向きに配置された一対の第1、第2開閉弁224,226により接続されている。第1、第2開閉弁224,226はパイロット形の弁であり、第1開閉弁224は第1主流路201の作動油圧の作用を開弁方向に受ける図示しない主弁体を備え、主弁体には第1主流路201から絞り228を介して図示しない作用室に導入した作動油圧が閉弁方向に作用するように構成されている。また、主弁体にはばね付勢力が閉弁方向に作用するように構成されている。そして、作用室と低圧側としてのアキュムレータ218とをパイロット流路230を介して接続し、パイロット流路230に第1パイロット弁232を介装している。
【0004】
第2開閉弁226は、第1開閉弁224とは逆に、第2主流路202の作動油圧の作用を開弁方向に受ける図示しない主弁体を備え、主弁体には第2主流路202から絞り234を介して図示しない作用室に導入した作動油圧が閉弁方向に作用するように構成されている。また、主弁体にはばね付勢力が閉弁方向に作用するように構成されている。そして、作用室と低圧側としてのアキュムレータ218とをパイロット流路230を介して接続し、パイロット流路230に第2パイロット弁236を介装している。
【0005】
第1,第2パイロット弁232,236が閉じられているときには、主弁体に作用する閉弁方向の作用力が上回り、第1,第2開閉弁224,226は閉弁している。第1,第2パイロット弁232,236が開かれたときには、作用室がパイロット流路230を介して低圧側としてのアキュムレータ218に接続されて、第1,第2開閉弁224,226が開弁される。尚、逆止め弁214,216により、第1,第2作動室206,208からパイロット流路230に作動油が流入するのを規制している。
【0006】
また、第1、第2主流路201,202にはそれぞれ圧力センサ240,242が接続されている。シリンダ204のピストン204aの摺動に応じた変位を検出するストロークセンサ244も設けられ、第1,第2パイロット弁232,236、圧力センサ240,242、ストロークセンサ244は制御回路246に接続されている。
【0007】
シリンダ204は、例えば、制振対象物と基台との間に設けられ、制御回路246は、圧力センサ240,242及びストロークセンサ244により検出される作動油圧及び変位に応じて、第1,第2パイロット弁232,236に励磁信号を出力する。
【0008】
第1パイロット弁232が開かれたとき、第1作動室206から吐出された作動油は、第1主流路201、第1開閉弁224、第2主流路202を介して第2作動室208に吸入される。第2パイロット弁236が開かれたとき、第2作動室208から吐出された作動油は、第2主流路202、第2開閉弁226、第1主流路201を介して第1作動室206に吸入されて、制振対象物の振動の減衰が図られる。
【0009】
尚、アキュムレータ218は気温の上昇等の周囲の環境の温度上昇により作動油が膨張すると、この膨張した分の作動油を両作動室206,208から絞り210,212を介して蓄える。逆に、周囲温度の低下により作動油が収縮すると、この収縮した分の作動油を逆止め弁214,216を介して両作動室206,208に供給する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうした従来のものでは、制御回路246からの開指令信号によりパイロット弁232,236が開弁して、パイロット流路230を介して開閉弁224,226の作用室にパイロット圧が導入されて、開閉弁224,226が開弁する。この開閉弁224,226の開弁により、第1,第2作動室206,208内の加圧された作動油が開放される。即ち、開閉弁224,226の開応答は、制御回路246からの開指令信号に応じて一定である。
【0011】
一方、制振用油圧ダンパは、ブレース若しくは耐震壁等を介して建物の柱梁架構内に取り付けられ、また、建物の各階層毎に取り付けられる。制振用油圧ダンパを設置しているブレース剛性は同じ建物内でも必ずしも同じになるとは限らず、場所により異なることがある。
【0012】
ブレース剛性の強弱の違いにより、ブレース剛性が高い場合、開放によって変形を戻すピストン204aのストロークが少なく、作動油の流量が少ない。また、ブレース剛性が低い場合、開放によって変形を戻すピストン204aのストロークが多く、作動油の流量は多い。
【0013】
つまり、ブレース剛性が高い場合、流量が少ないので圧力開放時間は短くてよいが、ブレース剛性が低い場合、流量が多くなるので、長い圧力開放時間を必要とする。ブレース剛性の違いに関わりなく、各階層のパイロット弁232,236を開弁すると、各階層でのタイミングが合わず悪影響を及ぼす可能性が出てくるという問題があった。
【0014】
また、圧力が高く開閉弁224,226の開閉を操作するパイロット流路230に抵抗が少ない場合、瞬間的に圧力が開放され、衝撃音が発生するという問題もあった。
本発明の課題は、パイロット流路の連通・遮断に応じて開閉される開閉弁の開応答を改善した制振用油圧ダンパを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を達成すべく、本発明は課題を解決するため次の手段を取った。即ち、
シリンダ本体内を摺動するピストンの両側に作動室が形成され、前記両作動室間を開閉弁を介して接続し、前記開閉弁を開弁して一方の前記作動室から吐出した作動油を他方の前記作動室に吸入して振動を減衰させる制振用油圧ダンパにおいて、
前記開閉弁は、パイロット形で、一方の前記作動室からの作動油圧を開弁方向に受けると共に、作用室の作動油圧を閉弁方向に受け、また、前記開閉弁は、前記作用室と低圧側とを接続したパイロット流路の連通・遮断に応じて開閉され、かつ、前記パイロット流路に、絞り開度を調整可能な可変絞り弁を介装したことを特徴とする制振用油圧ダンパがそれである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、前述した従来の技術で説明した図7の部材と同じ部材については、同一番号を付して詳細な説明を省略する。制振用油圧ダンパは、ブレース若しくは耐震壁等を介して建物の柱梁架構内に取り付けられ、また、建物の各階層毎に取り付けられている。本実施形態では、弁本体1に組み込まれた第1,第2開閉弁2,3、第1,第2パイロット弁4,5、第1,第2逆止め弁6,7、第1,第2可変絞り弁8,9を中心に説明する。
【0017】
図1に示すように、第1,第2主流路201,202が互いに逆向きに設けられた第1,第2開閉弁2,3により接続されており、第1,第2開閉弁2,3には第1,第2パイロット弁4,5、第1,第2逆止め弁6,7、第1,第2可変絞り弁8,9が介装された後述するパイロット流路32a,32b,99,120が接続されている。
【0018】
図1、図2に示すように、本実施形態では、弁本体1に第1,第2開閉弁2,3、第1,第2パイロット弁4,5、第1,第2逆止め弁6,7、第1,第2可変絞り弁8,9が組み込まれている。それぞれの第1,第2開閉弁2,3、第1,第2パイロット弁4,5、第1,第2逆止め弁6,7、第1,第2可変絞り弁8,9は同一構造であるので、第1開閉弁2、第1パイロット弁4、第1逆止め弁6、第1可変絞り弁8について詳細に説明する。
【0019】
図2、図3に示すように、弁本体1には、前述した第1、第2主流路201,202が形成されており、弁本体1には第1開閉弁2のシート部材11aが装着されると共に、栓部材11bが螺入されて、シート部材11aが固定されている。シート部材11aには小径孔12と大径孔14とが弁座16を介して連設されており、小径孔12は第1主流路201と接続流路18を介して連通されている。また、大径孔14は、大径孔14と直交してシート部材11aに穿設された貫通孔20、及び弁本体1に形成された環状溝21、接続流路22を介して第2主流路202に連通されている。
【0020】
大径孔14には主弁体24が摺動自在に嵌挿されており、主弁体24はその頭部側に円錐形状の着座面24aが大径孔14側から小径孔12側に順次縮径して形成されている。着座面24aが弁座16に着座して小径孔12と大径孔14との連通を遮断できるように構成されている。着座面24aは、弁座16よりも小径孔12側に延出形成されている。
【0021】
主弁体24の背部側には、シート部材11a、栓部材11b、主弁体24により区画されて作用室26が形成されている。作用室26は、貫通溝28、環状室30、パイロット流路32a、第1可変絞り弁8、パイロット流路32bを介して第1パイロット弁4に接続されている。第1パイロット弁4は、パイロット流路99、第1逆止め弁6、パイロット流路120、環状溝21、接続流路22を介して第2主流路202に接続されている。
【0022】
主弁体24には、作用室26側から有底孔40が穿設されており、更に、有底孔40と小径孔12とを連通する連通流路42が形成されている。連通流路42は、一端を主弁体24の頭部側で開口して小径孔12に連通した小孔44と、一端を有底孔40に開口した大孔46とを備えている。
【0023】
大孔46には逆止め弁体48が移動可能に収装されており、小孔44と大孔46とは逆止め弁体48が着座する弁座50を介して連設されている。また、小孔44には、絞り52が形成された絞り部材54が挿入されている。尚、本実施形態では、逆止め弁体48と弁座50とにより逆止め弁51を構成している。
【0024】
一方、有底孔40と大径孔14とを連通する導入流路56が主弁体24に設けられている。導入流路56は、一端を主弁体24の着座面24aより大径孔14側の外周面に開口した小孔58と、一端を主弁体24の背部の有底孔40に開口した大孔60とを備えている。
【0025】
大孔60には、逆止め弁体62が移動可能に収装されており、小孔58と大孔60とは逆止め弁体62が着座する弁座64を介して連設されている。尚、本実施形態では、逆止め弁体62と弁座64とにより逆止め弁65を構成している。有底孔40には、貫通孔66が形成された規制部材68が圧入・固定されており、この規制部材68により逆止め弁体48と逆止め弁体62との移動が規制されて、それぞれ大孔46,60から抜け出ないように構成されている。また、規制部材68と栓部材11bとの間には、コイルばね70が介装されており、主弁体24を弁座16に着座する方向に付勢している。
【0026】
前述した第1パイロット弁4は、油浸形電磁弁で、図4に示すように、弁本体1に形成された挿入孔71に挿入されたケース部材72を備え、ケース部材72には摺動孔74が形成されている。摺動孔74にはスプール76が摺動可能に挿入されており、スプール76の外周には、2つの環状溝78,80が形成されている。環状溝78,80に対応して、摺動孔74に環状溝82,84が形成されており、ケース部材72の径方向にそれぞれの環状溝82,84に連通して貫通孔86,88が形成されている。
【0027】
スプール76は、その一側に設けられたコイルばね90の付勢力により、図4に示すように、両貫通孔86,88の連通を遮断する閉位置4aとなるように構成されている。また、ソレノイド94を励磁することにより、鉄心96にアーマチュア98を引きつけ、アーマチュア98を介してスプール76をコイルばね90の付勢力に抗して摺動させて、両貫通孔86,88を環状溝82,80,84を介して連通する開位置4bとなるように構成されている。
【0028】
一方の貫通孔86は、挿入孔71を介してパイロット流路99に連通されており、パイロット流路99は第1逆止め弁6に接続されている。他の貫通孔88は環状室100を介してパイロット流路32に連通されている。スプール76にはその軸方向に流路85が形成されており、流路85を介して導入された作動油により、スプール76の軸方向の圧力均衡等ができるように構成されている。
【0029】
第1逆止め弁6は、図5に示すように、弁本体1に挿入された栓部材101を備え、栓部材101には摺動孔102、接続孔104が形成されており、摺動孔102と接続孔104とは、弁座106を介して連通されている。摺動孔102には弁体108が摺動可能に挿入されており、栓部材101に装着された押さえ部材110と弁体108との間にはコイルばね112が配置されている。弁体108はコイルばね112により弁座106に着座する方向に付勢されている。
【0030】
パイロット流路99、環状室114を介して接続孔104に作動油が流入すると、弁体108はコイルばね112の付勢力に抗して摺動して、接続孔104、摺動孔102、弁体108に形成された小径孔116、押さえ部材110に形成された貫通孔118を介して、パイロット流路120から流出するように構成されている。このパイロット流路120は環状溝21、接続流路22を介して第2主流路202に接続されている。
【0031】
第1可変絞り弁8は、図6に示すように、弁本体1に挿入されたシート部材122を備え、シート部材122は装着されたピン124により弁本体1に対して回転しないように位置決めがされている。シート部材122には、摺動孔126が形成されており、摺動孔126にはスプール弁体128が摺動可能に挿入されている。
【0032】
また、弁本体1に螺入された栓部材130により、シート部材122が固定されており、スプール弁体128に形成された雄ねじ部132が栓部材130に螺入されると共に、雄ねじ部132は栓部材130を貫通して、その先端が外部に突出されている。この雄ねじ部132にはロックナット134が螺着されている。
【0033】
シート部材122には、摺動孔126に連通すると共に、パイロット流路32aに連通する接続孔136が形成されている。また、パイロット流路32bに対応した凹部138がシート部材122の外周に形成されており、この凹部138と摺動孔126とを連通する複数の小孔140が貫通形成されている。雄ねじ部132を回転させることにより、スプール弁体128が摺動孔126内を摺動して、複数の小孔140を塞ぎ、パイロット流路32a,32bの絞り開度を連続的に可変できるように構成されている。
【0034】
次に、前述した本実施形態の制振用油圧ダンパの作動について説明する。
第1開閉弁2の閉弁状態で、第1主流路201の作動油圧が上昇すると、第1主流路201の作動油圧が、接続流路18を介して小径孔12に導入される。主弁体24はこの作動油圧を弁座16から離座する方向に受ける。また、小径孔12の作動油圧は、絞り52、逆止め弁51を介して連通流路42から作用室26に導入される。よって、主弁体24は、作用室26内の作動油圧力により、弁座16に着座する方向の作用力を受ける。
【0035】
小径孔12側の作動油圧は弁座16の大きさに対応した小受圧面に作用し、作用室26側の作動油圧は大径孔14の大きさに対応した大受圧面に作用する。従って、作用室26側の作用力が上回るので、コイルばね70の付勢力と共に、主弁体24は弁座16に着座した閉弁状態を維持する。
【0036】
また、第1開閉弁2の閉弁状態で第2主流路202の作動油圧が上昇すると、接続流路22、環状溝21を介して大径孔14の作動油圧も上昇する。主弁体24は、大径孔14に露呈する着座面24aに、大径孔14内の作動油圧により弁座16から離座する方向の作用力を受ける。
【0037】
また、大径孔14は、導入流路56、逆止め弁65、有底孔40を介して作用室26に接続されており、逆止め弁体62は小孔58を介して導入される作動油圧を受けて、弁座64から離座する。よって、作用室26と第2主流路202とが接続流路22、環状溝21、貫通孔20、導入流路56、逆止め弁65、有底孔40を介して連通され、作用室26に第2主流路202からの作動油圧が導入される。一方、作用室26の作動油圧が上昇すると、逆止め弁体48は弁座50に着座し、逆止め弁51は連通流路42を介した小径孔12と作用室26との連通を阻止する。
【0038】
作用室26に導入される作動油圧が、大径孔14の大きさに対応した大受圧面に作用し、主弁体24に弁座16に着座する方向の作用力が働く。この大受圧面に作用する着座方向の作用力は、大径孔14に露呈する着座面24aに作用する離座方向の作用力より大きいので、主弁体24は着座した閉弁状態を維持する。従って、閉弁状態で第2主流路202の作動油圧力が上昇しても第1開閉弁2が開弁することはない。他方の開閉弁4でも同様に閉弁状態を維持する。
【0039】
そして、圧力センサ240,242により検出される圧力、ストロークセンサ244により検出される変位が所定の値になったときには、制御回路246は、第1,第2パイロット弁4,5に励磁信号を出力する。例えば、第1作動室206の圧力が第2作動室208の圧力より高い状態で、検出される圧力、変位に応じて、第1パイロット弁4に励磁信号が出力されたとき、第1パイロット弁4は開位置4bに切り換えられる。
【0040】
よって、作用室26は、パイロット流路32a,32b,99,120、第1可変絞り弁8、第1パイロット弁4、第1逆止め弁6、第2主流路202を介して第2作動室208に連通される。従って、第1可変絞り弁8の絞り開度に応じて作用室26の作動油圧は低下し、主弁体24は小径孔12の作動油圧を受けて、弁座16から離座して第1開閉弁2は開弁する。
【0041】
第1可変絞り弁8の絞り開度が小さいときには、作用室26の作動油圧の低下は緩やかになり、第1開閉弁2は緩やかに開弁される。また、第1可変絞り弁8の絞り開度が大きいときには、作用室26の作動油圧の低下は速やかになり、第1開閉弁2は速やかに開弁される。よって、第1可変絞り弁8の絞り開度を調節することにより、第1開閉弁2の開応答速度を調節することができる。
【0042】
これにより、制振用油圧ダンパを取り付けたブレース剛性が高い場合、第1可変絞り弁8の絞り開度を小さくして、第1開閉弁2を緩やかに開弁させて、圧力開放時間を長くすることができる。また、ブレース剛性が低い場合、第1可変絞り弁8の絞り開度を大きくして、第1開閉弁2を速やかに開弁させて、圧力開放時間を短くすることができる。よって、各階層毎に設けた制振用油圧ダンパの圧力開放時間を、ブレース剛性の違いにかかわらず、ほぼ一定にすることができる。従って、各階層間のタイミングの相違が生じることがなく、タイミングの相違による悪影響を防止できる。
【0043】
また、第1可変絞り弁8の絞り開度を調節することで、第1開閉弁2の開応答速度を調節できるから、第1開閉弁2が瞬時に開弁されて圧力が開放されることによる衝撃音の発生を良好に抑制できる。
第1作動室206から吐出された作動油は、第1主流路201、接続流路18、小径孔12、大径孔14、貫通孔20、環状溝21、接続流路22、第2主流路202を介して第2作動室208に吸入される。そして、その間に振動外力の作用方向が変わると、第1パイロット弁4への励磁信号が停止されて閉位置4aに切り換えられる。従って、第1作動室206からの作動油が絞り52、逆止め弁51を介して連通流路42から作用室26に導入されて、第1開閉弁2が閉弁する。
【0044】
このとき、第2主流路202、接続流路22、環状溝21、貫通孔20、大径孔14、導入流路56、逆止め弁65を介して作用室26に、第2作動室208の作動油が導入される。よって、主弁体24は、弁座16に着座して閉弁する。このように、作用室26には、第1パイロット弁4の閉弁の応答にかかわりなく、第2作動室208から作動油が導入されるので、第2作動室208の圧力が上昇すると、第1開閉弁2は応答性よく閉弁する。
【0045】
以上本発明はこの様な実施形態に何等限定されるものではなく、例えば、第1,第2可変絞り弁8,9を第1,第2パイロット弁4,5と第1,第2逆止め弁6,7との間のパイロット流路に配設しても良く、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得る。
【0046】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明の制振用油圧ダンパは、可変絞り弁の絞り開度を調節することにより、開閉弁の開弁速度を調節することができるので、制振用油圧ダンパの圧力開放時間を、ブレース剛性の違いにかかわらず、ほぼ一定にすることができ、各階層間のタイミングの相違による悪影響を防止できるという効果を奏する。また、可変絞り弁の絞り開度を調節することで、開閉弁の開応答速度を調節できるから、開閉弁が瞬時に開弁されて圧力が開放されることによる衝撃音の発生を良好に抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての制振用油圧ダンパの油圧回路図である。
【図2】本実施形態の弁本体の断面図である。
【図3】本実施形態の第1開閉弁の拡大断面図である。
【図4】本実施形態の第1パイロット弁の拡大断面図である。
【図5】本実施形態の第1逆止め弁の拡大断面図である。
【図6】本実施形態の第1可変絞り弁の拡大断面図である。
【図7】従来の制振用油圧ダンパの油圧回路図である。
【符号の説明】
1…弁本体 2,224…第1開閉弁
3,226…第2開閉弁
4,232…第1パイロット弁
5,236…第2パイロット弁
6…第1逆止め弁 7…第2逆止め弁
8…第1可変絞り弁 9…第2可変絞り弁
18,22…接続流路 24…主弁体
26…作用室
32a,32b,99,120,230,301,302…パイロット流路
42…連通流路
51,65,214,216,308,310…逆止め弁
52…絞り 56…導入流路
76…スプール 85…流路
201…第1主流路 202…第2主流路
204…シリンダ 206…第1作動室
208…第2作動室 210,212…絞り
218…アキュムレータ
240,242…圧力センサ
244…ストロークセンサ
246…制御回路 304,306…導入流路

Claims (1)

  1. シリンダ本体内を摺動するピストンの両側に作動室が形成され、前記両作動室間を開閉弁を介して接続し、前記開閉弁を開弁して一方の前記作動室から吐出した作動油を他方の前記作動室に吸入して振動を減衰させる制振用油圧ダンパにおいて、
    前記開閉弁は、パイロット形で、一方の前記作動室からの作動油圧を開弁方向に受けると共に、作用室の作動油圧を閉弁方向に受け、また、前記開閉弁は、前記作用室と低圧側とを接続したパイロット流路の連通・遮断に応じて開閉され、かつ、前記パイロット流路に、絞り開度を調整可能な可変絞り弁を介装したことを特徴とする制振用油圧ダンパ。
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