JP2001193256A - 壁面構造 - Google Patents

壁面構造

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JP2001193256A
JP2001193256A JP30549999A JP30549999A JP2001193256A JP 2001193256 A JP2001193256 A JP 2001193256A JP 30549999 A JP30549999 A JP 30549999A JP 30549999 A JP30549999 A JP 30549999A JP 2001193256 A JP2001193256 A JP 2001193256A
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exterior
wall structure
exterior panel
insulating plate
groove
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JP30549999A
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English (en)
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Kimio Sugawara
君雄 菅原
Fumio Sugawara
文雄 菅原
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SUGAWARA KIKUKO
Original Assignee
SUGAWARA KIKUKO
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 施工が簡単な外断熱でありながらも、気密性
が良好で断熱性能に優れた壁面構造を提供する。 【解決手段】 外装パネル20は外装板材21の裏側に
発泡材料からなる断熱板材22を接着剤により貼り合わ
せてなるもので、その断熱板材22の上側端縁と下側端
縁にそれぞれ溝と突条が形成されている。取付具30は
壁面下地に固定するための台座部31と外装パネル20
を支持するための腕部32とを有し、その腕部32の途
中には下向きの凸部分33が曲げ加工で形成されてい
る。上下に並んだうちの下側の外装パネル20の上側端
縁の溝に上側の外装パネル20の下側端縁の突条が嵌ま
るとともに、取付具30の腕部32の凸部分33が下側
の外装パネル20の上側端縁の溝に入り込み、その凸部
分33に上側の外装パネル20の下側端縁の突条が入り
込んだ状態になっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外装パネルを使用
した建物の壁面構造の技術分野に属し、詳しくは省エネ
ルギー住宅に好適な壁面構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、住宅業界では、地球温暖化の防止
を目的として省エネルギー住宅の建設が推進されてい
る。すなわち、住宅の断熱を行い、暖・冷房に使用する
エネルギーを削減することで、地球温暖化の原因である
二酸化炭素の排出量を抑制しようとするものである。こ
のような住宅の断熱の基本は、居住空間を断熱材でスッ
ポリ包み込んでしまうことである。このためには、外気
に接している天井(又は屋根)、壁、床に断熱材を施工
する必要がある。
【0003】上記した住宅の断熱のうち壁に対する断熱
には大きく分けると内断熱と外断熱とがある。このうち
内断熱の壁面構造は、例えば、柱や間柱の間にグラスウ
ール、ロックウール等の断熱材を入れ、室内側と室外側
の両面を防湿・気密シートで覆った状態とし、室内側に
は内装材を張り付け、室外側には縦胴縁又は横胴縁を介
して外装パネルを取り付けることで形成されている。一
方、外断熱の壁面構造は、柱や間柱の間に断熱材を入れ
る代わりに、例えば、柱や間柱の室外側に防湿・気密シ
ートを張設し、その上に金具等を用いて断熱性のある外
装パネルを張り付けることで形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した壁に対する断
熱のうち前者の内断熱は、柱や間柱の間にグラスウール
などを詰めたり、縦胴縁又は横胴縁を取り付けたりする
工程が必要なことから施工に手間がかかる。また、縦胴
縁又は横胴縁により結露防止のための通気路を形成して
はいるもの、長時間を経過すると、内部結露により断熱
材がどうしても水分を含み、ある程度重くなると壁の中
でずり落ちてしまい、壁を開けるまではそれが分からな
いという問題点がある。これに対して外断熱は、施工が
簡単ではあるものの、外装パネル同士の繋ぎ目に隙間が
生じ、この隙間から外気が出入りするので、断熱性が失
われるという問題点がある。隙間をコーキングで外側か
ら詰めることも考えられるが、材質の違いから見栄えが
悪くなってしまう。
【0005】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、施工が簡単
な外断熱でありながらも、気密性が良好で断熱性能に優
れた壁面構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係る第1のタイプは、複数枚の外装パネ
ルを壁面下地に対し取付具を用いて施工してなる壁面構
造であって、前記外装パネルは外装板材の裏側に発泡材
料からなる断熱板材を接着剤により貼り合わせてなるも
ので、その断熱板材の上側端縁と下側端縁にそれぞれ溝
と突条が形成されており、前記取付具は壁面下地に固定
するための台座部と外装パネルを支持するための腕部と
を有し、その腕部の途中には下向きの凸部分が曲げ加工
で形成されており、上下に並んだうちの下側の外装パネ
ルの上側端縁の溝に上側の外装パネルの下側端縁の突条
が嵌まるとともに、取付具の腕部の凸部分が下側の外装
パネルの上側端縁の溝に入り込み、その凸部分に上側の
外装パネルの下側端縁の突条が入り込んだ状態になって
いることを特徴とする。
【0007】また、同様の目的を達成するために、本発
明に係る第2のタイプは、複数枚の外装パネルを壁面下
地に対し取付具を用いて施工してなる壁面構造であっ
て、前記外装パネルは外装板材の裏側に発泡材料からな
る断熱板材を接着剤により貼り合わせてなるもので、そ
の断熱板材の上側端縁と下側端縁にそれぞれ突条と溝が
形成されており、前記取付具は壁面下地に固定するため
の台座部と外装パネルを支持するための腕部とを有し、
その腕部の途中には上向きの凸部分が曲げ加工で形成さ
れており、上下に並んだうちの下側の外装パネルの上側
端縁の突条に上側の外装パネルの下側端縁の溝が嵌まる
とともに、取付具の腕部の凸部分が下側の外装パネルの
上側端縁の突条に嵌まり込み、その凸部分に上側の外装
パネルの下側端縁の溝が入り込んだ状態になっているこ
とを特徴とする。
【0008】また、同様の目的を達成するために、本発
明に係る第3のタイプは、複数枚の外装パネルを壁面下
地に対し釘打ちにて取り付けてなる壁面構造であって、
前記外装パネルは外装板材の裏側に発泡材料からなる断
熱板材を接着剤により貼り合わせてなるもので、その断
熱板材の上側端縁と下側端縁にそれぞれ溝と突条が形成
されており、上下に並んだうちの下側の外装パネルの上
側端縁の溝に上側の外装パネルの下側端縁の突条が嵌ま
った状態になっていることを特徴とする。
【0009】また、同様の目的を達成するために、本発
明に係る第4のタイプは、複数枚の外装パネルを壁面下
地に対し釘打ちにて取り付けてなる壁面構造であって、
前記外装パネルは外装板材の裏側に発泡材料からなる断
熱板材を接着剤により貼り合わせてなるもので、その断
熱板材の上側端縁と下側端縁にそれぞれ突条と溝が形成
されており、上下に並んだうちの下側の外装パネルの上
側端縁の突条に上側の外装パネルの下側端縁の溝が嵌ま
った状態になっていることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る第1のタイプ
の壁面構造の一例を示す断面図である。同図に示される
壁面は、柱や間柱などの柱部材10で構成される壁面下
地の室外側に気密シート11を取り付け、その気密シー
ト11の上から複数枚の外装パネル20を取付具30に
より取り付けて施工されたものである。
【0011】外装パネル20は、図2に示すように、外
装板材21の裏側に発泡材料からなる断熱板材22を接
着剤により貼り合わせてなるもので、その断熱板材22
の上側端縁と下側端縁にそれぞれ溝22aと突条22b
が形成されている。
【0012】外装パネル20を構成する断熱板材22
は、イソシアヌレートフォームや硬質ウレタンフォー
ム、発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレンなどの非常に
断熱性の高い発泡材料からなる。これらの発泡材料は、
構造が独立気泡になっているため、断熱効果がきわめて
高い上に、吸水性や透湿性がきわめて低いという性質を
有している。また、比重が0.03前後と非常に軽量で
ある。このような様々の特徴をもった材料ではあるが、
発泡材料単体では使いづらいことから、窯業系などの外
装板材21の裏面に貼り合わせて一体化した状態で外装
パネル20として利用される。外装板材としては、珪酸
カルシウム板、セメントパーライト板、繊維混入セメン
ト板等の窯業系の板材が主であるが、その他に鉄板やア
ルミ板と貼り合わせた製品も利用されている。このよう
な発泡材料からなる断熱板材22は、その表面保護のた
め両面にアルミ箔やクラフト紙などの面材を貼着したも
のがあり、そのタイプでは面材の上から外装板材21を
貼り合わせることになる。或いは、断熱板材22の厚さ
を調整するような場合には、一方の面材側から削って発
泡材料が露出した面に外装板材21を貼り合わせる場合
もある。
【0013】取付具30は、外装パネル20をそのコー
ナーの部分で支持する位置にて壁面下地に固定される。
したがって、壁面下地に固定するための台座部31と外
装パネル20を支持するための腕部32とを有してお
り、しかもその腕部32の途中には下向きの凸部分33
が曲げ加工で形成されている。また図示の取付具30
は、台座部31の上部分31aに釘やビスなどの留め具
Nを打ち付けるための孔が設けられ、その上部分31a
に繋がる下部分31bは曲げ加工により浮き上がる形状
になっている。このように下部分31bが浮き上がる形
状にすることで、留め具Nの頭が少々飛び出していても
納まりがよくなる。また、腕部32の先端には外装パネ
ル20を納めるための上向き部分32aと下向き部分3
2bとが設けられている。
【0014】図3に取付具の具体例を示す。この取付具
30はステンレス板等からなり厚さが1mm程度の1枚
の金属板で構成されており、台座部31の一部を前方に
折り曲げることで腕部32を形成している。具体的に
は、左右に2本ずつの腕部32が突き出るようにし、4
本の腕部32のそれぞれに下向きの凸部分33を形成す
るとともに、2本の腕部32の一方に上向き部分32a
を形成し、他方に下向き部分32bを形成している。
【0015】外装パネル20における断熱板材22の上
側端縁の溝22aと下側端縁の突条22bは、それぞれ
切削加工により外装パネル20の幅方向全体に渡って形
成される。また、外装パネル20における外装板材21
の上下端縁も隣接した時に互いに重なり合うように、且
つ取付具30の上向き部分32aや下向き部分32bに
合う形状に外装パネル20の幅方向全体に渡って切削加
工される。なお、外装板材21と断熱板材22の左右端
縁は合いじゃくりの形状となるように切削加工しておけ
ばよい。また、図2に示すように、外装板材21の上端
縁に発泡系のホットメルトかゴム系の軟質材からなる気
密材23を取り付けておき、取り付けた時に気密性を向
上させるようにするのが好ましい。
【0016】上記の外装パネル20と取付具30を使用
した壁面の施工は次の手順で行われる。この場合、柱部
材10で構成される壁面下地の室外側に気密シート11
をステープル止めしておき、その気密シート11の上か
ら外装パネル20を張り付けるようにする。なお、外装
パネル20のみで気密性が良好に保たれる場合は、この
気密シート11を省略することも可能である。
【0017】まず、最下段の外装パネル20を支持する
ための取付具30を柱部材10に取り付ける。この場
合、2枚の外装パネル20のジョイント部に1つの取付
具30を割り当てるようにする。次いで、最下段の外装
パネル20の下端縁を取付具30の腕部32に載置し、
外装パネル20における断熱板材22の下端縁の突条2
2bを取付具30の凸部分33に嵌めるとともに、外装
板材21の下端が取付具30の腕部32の上向き部分3
2aに嵌まり合った状態にする。
【0018】次いで、図4に示すように、最下段の外装
パネル20の上端に取付具30を嵌めてから、その取付
具30を柱部材10に留め具Nを用いて固定する。この
場合、外装パネル20における断熱板材22の上側端縁
の溝22aに取付具30の凸部分33が嵌入するととも
に、外装板材21の上端が取付具30の腕部32の下向
き部分32bに嵌まり合った状態にする。次いで、最下
段の外装パネル20の上端に嵌めた取付具30を壁面下
地に固定してから、2段目の外装パネル20の下端縁を
最下段の外装パネル20の上に位置する取付具30の腕
部32に載置する。この時、最下段の外装パネル20の
上側端縁の溝22aに2段目の外装パネル20の下側端
縁の突条22bが嵌まるとともに、取付具30の腕部3
2の凸部分33に上側の外装パネル20の下側端縁の突
条22bが嵌まり込む。そして、3段目から上の外装パ
ネルについても2段目と同様にして施工することによっ
て壁面全体の施工が達成される。
【0019】ここで、図2に示すように、外装パネル2
0における断熱板材22の上側端縁の溝22aの幅をa
とし下側端縁の突条22bの幅をbとした時に、a≦b
であることが好ましい。このように溝22aと突条22
bの幅を設定することで、断熱板材22の突条22bを
溝22aに嵌める際に丁度入るか又は圧接しながら押し
込むようになり、嵌合した時の気密性が一層良好とな
る。しかも、取付具30の回りでは断熱板材22が僅か
に変形しながら押し退けられるので、取付具30の部分
での嵌合には問題はない。ただし、溝22aの幅が突条
22bの幅より小さすぎると、嵌め込めなくなったり、
嵌め込む際に断熱板材22に割れを生じたりするので、
この点を考慮して両者の幅を設定する。
【0020】図5は本発明に係る第2のタイプの壁面構
造の一例を示す断面図である。同図に示される壁面は図
1に示したのとは異なり、図6に示すような外装パネル
20を使用している。すなわち、図1に示した壁面構造
とは、外装パネル20における断熱板材22の上側端縁
と下側端縁にそれぞれ突条22bと溝22aを形成して
いる点と、それに合わせて取付具30の腕部32の途中
に上向きの凸部分33を形成している点で異なってい
る。
【0021】この第2のタイプでは、最下段の外装パネ
ル20を取り付けるに際して、その下端縁を取付具30
の腕部32に載置し、同時に断熱板材22の下端縁の溝
22aを取付具30の凸部分33に嵌めることになる。
【0022】また、図7に示すように、最下段の外装パ
ネル20の上端に取付具30を嵌めてから、その取付具
30を柱部材10に留め具Nを用いて固定するが、その
際には、外装パネル20における断熱板材22の上側端
縁の突条22bに取付具30の凸部分33が被さるよう
に嵌合する。次いで、最下段の外装パネル20の上端に
嵌めた取付具30を壁面下地に固定してから、2段目の
外装パネル20の下端縁を最下段の外装パネル20の上
に位置する取付具30の腕部32に載置するが、その
時、最下段の外装パネル20の上側端縁の突条22bに
2段目の外装パネル20の下側端縁の溝22aが嵌まる
とともに、取付具30の腕部32の凸部分33に上側の
外装パネル20の下側端縁の溝22aが嵌まり込む。そ
して、3段目から上の外装パネルについても2段目と同
様にして施工することによって壁面全体の施工が達成さ
れる。
【0023】なお、この第2のタイプの壁面構造におい
ても、外装パネル20における断熱板材22の下側端縁
の溝22aの幅をaとし上側端縁の突条22bの幅をb
とした時に、a≦bであることが好ましいのは前記した
のと同様である。
【0024】上記に例示したいずれの壁面においても、
その取付具30における腕部32の先端に外装パネル2
0を納めるための上向き部分32aと下向き部分32b
とを設けている。そして、外装パネル20における外装
板材21の上端と下端がそれぞれ取付具30の下向き部
分32bと上向き部分32aで固定されるようになって
いる。このような状態で固定されていると、冬場の冷た
い外気により外装板材21が冷やされた場合に、取付具
30も冷やされて表面に結露が生じる恐れがある。この
結露を防止するためには、取付具30を樹脂製にする
か、取付具30の表面を樹脂で被覆しておくとよい。或
いは、取付具30の腕部32を短くし、上向き部分32
aと下向き部分32bが外装パネル20における断熱板
材22のところに係合するようにしてもよい。
【0025】図8は本発明に係る第3のタイプの壁面構
造の一例を示す断面図である。同図に示される壁面は外
装パネル20を取り付けるための取付具を使用していな
い。すなわち、柱部材10に対して外装パネル20を釘
Mで直に取り付けている。この第3のタイプの壁面の施
工時には、取り付けた下側の外装パネル20の上に上側
の外装パネル20を載置し、同時に下側の外装パネル2
0の上端縁の溝22aに上側の外装パネル20の下端縁
の突条22bが嵌まり込むようにし、この状態で上側の
外装パネル20を釘Mで柱部材10に固定する。
【0026】図9は本発明に係る第4のタイプの壁面構
造の一例を示す断面図である。同図に示される壁面も外
装パネル20を取り付けるための取付具を使用せず、柱
部材10に対して外装パネル20を釘Mで直に取り付け
ている。この第4のタイプの壁面の施工時には、取り付
けた下側の外装パネル20の上に上側の外装パネル20
を載置し、同時に下側の外装パネル20の上端縁の突条
22bに上側の外装パネル20の下端縁の溝22aが嵌
まり込むようにし、この状態で上側の外装パネル20を
釘Mで柱部材10に固定する。
【0027】なお、これら第3のタイプ及び第4のタイ
プの壁面構造においても、外装パネル20における断熱
板材22の溝22aの幅をaとし突条22bの幅をbと
した時に、a≦bであることが好ましいのは前記したの
と同様である。
【0028】ここで、外装パネルにおける断熱板材は温
度差による寸法変化率が大きいのに対し、窯業系の外装
板材は収縮や吸水膨張はあるもののそれによる寸法変化
率は小さい。したがって、窯業系の外装板材を用いた外
装パネルが温度差の激しい環境に置かれた場合には、表
側の外装板材も裏面の断熱板材の動きに伴って動こうと
し、その結果、あばれや収縮を起こし、反りや亀裂を起
こしやすい。そこでこの問題を解決するためには、本発
明に使用する外装パネルは、その断熱板材における貼り
合わせ面側に切れ目を設けた構成にし、その切れ目によ
って断熱板材の膨張や収縮を吸収させるようにするのが
好ましい。
【0029】この切れ目は外装板材と貼り合わせる前に
断熱板材の表側に鋸引きで加工する。そして、切れ目は
碁盤目状に設けるのが好ましく、切れ目の深さはなるべ
く深い方がよい。また、断熱性の低下を防ぐには周囲に
余白を残した方がよい。鋸引き加工する場合、厚み全体
を切らないようにする。また、突条にかからないように
するのが望ましい。なぜなら、外装パネルで壁面を施工
すると、取付具の厚みにより隙間が生じるが、突条にま
で切れ目が達していると、その切れ目から空気が漏れて
気密性が保たれなくなるからである。一つの手段として
は、突条をできるだけ断熱板材の裏面側に近づけて設け
ておくことにより、切れ目を深く形成しても気密性を保
つことができる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の壁面構造
は、外装板材の裏側に断熱板材を貼り合わせた外装パネ
ルを使用して外断熱を行うに際し、上下に並んだうちの
下側の外装パネルの上側端縁の溝に上側の外装パネルの
下側端縁の突条が嵌まる状態とするか、もしくは上下に
並んだうちの下側の外装パネルの上側端縁の突条に上側
の外装パネルの下側端縁の溝が嵌まる状態としたことに
より、壁面の気密性が良好であるので、断熱板材の断熱
性を十分に発揮できることから、グラスウールなどの断
熱材を使用した内断熱に比べて施工が簡単な外断熱であ
りながらも、優れた断熱性能を発揮することができる。
【0031】また、断熱板材の貼り合わせ面側に切れ目
を設けることにより、大きな温度差があっても、寸法変
化率の大きな断熱板材の膨張や収縮が切れ目で吸収され
ることから反りが減少し、したがって亀裂の発生が防止
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1のタイプの壁面構造の一例を
示す一部断面図である。
【図2】図1の壁面構造に使用した外装パネルの上下部
分を示す一部断面図である。
【図3】本発明で使用する取付具の具体例を示す斜視図
である。
【図4】図1の壁面構造の施工手順を説明するための断
面図である。
【図5】本発明に係る第2のタイプの壁面構造の一例を
示す一部断面図である。
【図6】図5の壁面構造に使用した外装パネルの上下部
分を示す一部断面図である。
【図7】図5の壁面構造の施工手順を説明するための断
面図である。
【図8】本発明に係る第3のタイプの壁面構造の一例を
示す一部断面図である。
【図9】本発明に係る第4のタイプの壁面構造の一例を
示す一部断面図である。
【符号の説明】
10 柱部材 11 気密シート 20 外装パネル 21 外装板材 22 断熱板材 22a 溝 22b 突条 23 気密材 30 取付具 31 台座部 31a 上部分 31b 下部分 32 腕部 32a 上向き部分 32b 下向き部分 33 凸部分 N 留め具 M 釘
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年10月29日(1999.10.
29)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E001 DD01 DD02 FA04 FA65 FA66 GA42 GA64 HD03 HD04 HD08 HD09 HE01 KA01 KA03 LA04 LA07 MA02 MA04 2E110 AA02 AA27 AA48 AB04 AB22 BA02 BA12 BA22 BB03 BD23 CC12 CC13 CC17 CC20 CC25 DA10 DA24 DB14 DC03 DC08 GA24X GA33W GA33X GB02W GB06W GB17W GB23W GB33W GB43X GB54X

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数枚の外装パネルを壁面下地に対し取
    付具を用いて施工してなる壁面構造であって、前記外装
    パネルは外装板材の裏側に発泡材料からなる断熱板材を
    接着剤により貼り合わせてなるもので、その断熱板材の
    上側端縁と下側端縁にそれぞれ溝と突条が形成されてお
    り、前記取付具は壁面下地に固定するための台座部と外
    装パネルを支持するための腕部とを有し、その腕部の途
    中には下向きの凸部分が曲げ加工で形成されており、上
    下に並んだうちの下側の外装パネルの上側端縁の溝に上
    側の外装パネルの下側端縁の突条が嵌まるとともに、取
    付具の腕部の凸部分が下側の外装パネルの上側端縁の溝
    に入り込み、その凸部分に上側の外装パネルの下側端縁
    の突条が入り込んだ状態になっていることを特徴とする
    壁面構造。
  2. 【請求項2】 外装パネルにおける断熱板材の上側端縁
    の溝の幅をaとし下側端縁の突条の幅をbとした時に、
    a≦bである請求項1に記載の壁面構造。
  3. 【請求項3】 断熱板材の貼り合わせ面側に切れ目を設
    け、その切れ目が突条にかからないようにした請求項1
    又は2に記載の壁面構造。
  4. 【請求項4】 複数枚の外装パネルを壁面下地に対し取
    付具を用いて施工してなる壁面構造であって、前記外装
    パネルは外装板材の裏側に発泡材料からなる断熱板材を
    接着剤により貼り合わせてなるもので、その断熱板材の
    上側端縁と下側端縁にそれぞれ突条と溝が形成されてお
    り、前記取付具は壁面下地に固定するための台座部と外
    装パネルを支持するための腕部とを有し、その腕部の途
    中には上向きの凸部分が曲げ加工で形成されており、上
    下に並んだうちの下側の外装パネルの上側端縁の突条に
    上側の外装パネルの下側端縁の溝が嵌まるとともに、取
    付具の腕部の凸部分が下側の外装パネルの上側端縁の突
    条に嵌まり込み、その凸部分に上側の外装パネルの下側
    端縁の溝が入り込んだ状態になっていることを特徴とす
    る壁面構造。
  5. 【請求項5】 外装パネルにおける断熱板材の下側端縁
    の溝の幅をaとし上側端縁の突条の幅をbとした時に、
    a≦bである請求項4に記載の壁面構造。
  6. 【請求項6】 断熱板材の貼り合わせ面側に切れ目を設
    け、その切れ目が突条にかからないようにした請求項4
    又は5に記載の壁面構造。
  7. 【請求項7】 複数枚の外装パネルを壁面下地に対し釘
    打ちにて取り付けてなる壁面構造であって、前記外装パ
    ネルは外装板材の裏側に発泡材料からなる断熱板材を接
    着剤により貼り合わせてなるもので、その断熱板材の上
    側端縁と下側端縁にそれぞれ溝と突条が形成されてお
    り、上下に並んだうちの下側の外装パネルの上側端縁の
    溝に上側の外装パネルの下側端縁の突条が嵌まった状態
    になっていることを特徴とする壁面構造。
  8. 【請求項8】 外装パネルにおける断熱板材の上側端縁
    の溝の幅をaとし下側端縁の突条の幅をbとした時に、
    a≦bである請求項7に記載の壁面構造。
  9. 【請求項9】 断熱板材の貼り合わせ面側に切れ目を設
    け、その切れ目が突条にかからないようにした請求項7
    又は8に記載の壁面構造。
  10. 【請求項10】 複数枚の外装パネルを壁面下地に対し
    釘打ちにて取り付けてなる壁面構造であって、前記外装
    パネルは外装板材の裏側に発泡材料からなる断熱板材を
    接着剤により貼り合わせてなるもので、その断熱板材の
    上側端縁と下側端縁にそれぞれ突条と溝が形成されてお
    り、上下に並んだうちの下側の外装パネルの上側端縁の
    突条に上側の外装パネルの下側端縁の溝が嵌まった状態
    になっていることを特徴とする壁面構造。
  11. 【請求項11】 外装パネルにおける断熱板材の下側端
    縁の溝の幅をaとし上側端縁の突条の幅をbとした時
    に、a≦bである請求項10に記載の壁面構造。
  12. 【請求項12】 断熱板材の貼り合わせ面側に切れ目を
    設け、その切れ目が突条にかからないようにした請求項
    10又は11に記載の壁面構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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