JP2001192979A - 皮革様シートおよびその製造方法 - Google Patents

皮革様シートおよびその製造方法

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JP2001192979A JP2000005008A JP2000005008A JP2001192979A JP 2001192979 A JP2001192979 A JP 2001192979A JP 2000005008 A JP2000005008 A JP 2000005008A JP 2000005008 A JP2000005008 A JP 2000005008A JP 2001192979 A JP2001192979 A JP 2001192979A
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Masaru Makimura
勝 牧村
Fumihiro Yamaguchi
史洋 山口
Hiroshi Hayashibara
広 林原
Taizo Kobayashi
泰三 小林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】立体感・意匠性に優れ、クッション性のある皮
革様シートを提供する。 【解決手段】単繊維繊度0.5dtex以下の極細繊維
の束からなる3次元絡合不織布とその絡合空間に存在す
る弾性重合体の多孔構造体とからなる繊維質基体層の表
面に、該基体層の極細繊維と連続した極細繊維立毛層お
よび中空による凹凸模様を内含するポリウレタンを主体
とした厚さ20〜100μmの透明な無孔質層が積層さ
れている皮革様シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、立体感・意匠性に優
れ、クッション性およびソフト感のある皮革様シートお
よびその製造方法に関するもので、特に、ボール、鞄、
靴、衣料といった、表面のソフト感とデザインを必要と
する用途に広く使用することができる皮革様シートおよ
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、合成皮革や人工皮革は、天然皮革
の代替品として靴、衣料、手袋、鞄、ボール、インテリ
アなどのあらゆる分野に多く利用されている。これら
は、それぞれの用途に適合できる程度に物性を有してい
なければならないことはもちろんであるが、近年、とり
わけソフト性と外感が商品価値を大きく左右し、差別化
のためファッション性、意匠効果の付与が強く望まれて
いる。
【0003】その一つとして、立体感と透明感を表現す
るために、透明表面層と凹凸模様を有するシートとし
て、ポリウレタン皮膜を有した繊維質基材の表面に皮革
の表面模様、任意の模様、幾何学模様に彫刻した金属ロ
ールを用いて凹凸模様を形成したのち、透明樹脂をコー
ティングする方法が知られている。また実公平7−36
742号公報には、透明表面層と透明エンボス樹脂層と
光反射層を積層した装飾シートが記載されている。
【0004】
【発明を解決しようとする課題】従来、表面に凹凸が存
在するシートとして、ボール、鞄、靴、衣料用等に、型
押しされたポリウレタン層を最表面に用いたシートが知
られているが、これらは単に表面に凹凸があるだけで、
現在では汎用的に作られ、陳腐な外感であり、差別化出
来るようなものではない。また、基体層表面に凹凸模様
を形成したのち、透明樹脂をコーティングする方法が知
られているが、この方法により得られるものは、単に表
面に凹凸があるだけで、現在では汎用的に作られ、陳腐
な外観であり、差別化できるようなものではない。ま
た、多孔膜を形成した後、強い圧力で型押しする必要が
あり、硬い風合いの物しか得られず、厚みの大きい物し
か得られない。これでは、衣料、手袋、インテリア用途
等のソフト性を要求される用途には使用できない。また
実公平7−36742号公報に記載の装飾シートは、表
面は平滑であるが、各層が密着するため凹凸の立体感が
不十分であり、風合いも硬く合成皮革の用途には使用が
困難である。本発明は、意匠効果・立体感に優れ、クッ
ション性・ソフト性があり、ボール、鞄、靴、衣料、手
袋、インテリアといった用途に広く使用できる皮革様シ
ートを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意検討の結果、単繊維繊度0.5dt
ex以下の極細繊維の束からなる3次元絡合不織布とそ
の絡合空間に存在する弾性重合体の多孔構造体とからな
る繊維質基体層の表面に、該基体層の極細繊維と連続し
た極細繊維立毛層および中空による凹凸模様を内含する
ポリウレタンを主体とした厚さ20〜100μmの透明
な無孔質層が積層されることで、意匠効果・立体感に優
れ、クッション性、ソフト性を有する皮革様シートが得
られることを見出した。
【0006】また本発明は、単繊維繊度0.5dtex
以下の極細繊維の束からなる3次元絡合不織布とその絡
合空間に存在する弾性重合体の多孔構造体とからなる繊
維質基体層の表面に該基体層の極細繊維と連続した極細
繊維立毛が存在している皮革様シートの該表面に発泡剤
を付与したのち、その上にポリウレタンを主体とした厚
さ20〜100μmの透明な無孔質層を積層し、そして
該発泡剤を発泡させることを特徴とする皮革様シートの
製造方法である。
【0007】以下本発明を詳細に説明する。まず本発明
で使用する繊維質基材は、単繊維繊度0.2dtex以
下、好ましくは単繊維繊度0.05dtex以下の極細
繊維の束からなる三次元絡合不織布とその絡合空間に存
在する弾性重合体の多孔構造体とからなる表面平滑な繊
維質基体層である。単繊維繊度0.2dtex以下の極
細繊維の束は、従来公知の方法で作られる。例えば、少
なくとも2種類のポリマーからなる極細繊維発生型繊維
から少なくとも1成分を溶解又は分解除去することによ
り、又は機械的又は化学的な処理により2成分の界面で
剥離することにより得ることができる。得られる極細繊
維の束を構成する極細繊維の単繊維繊度を0.2dte
x以下とするためには、貼合わせ型の極細繊維発生型繊
維を用いるよりは繊維断面が海島構造となっている極細
繊維発生型繊維を用いることが工程上有利である。
【0008】極細繊維発生型繊維中で極細繊維を構成す
るポリマーとしては、6−ナイロン、66−ナイロンを
はじめとする溶融紡糸可能なポリアミド類、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、カチ
オン可染型型変性ポリエチレンテレフタレートをはじめ
とする溶融紡糸可能なポリエステル類などから選ばれた
少なくとも1種類のポリマーが挙げられる。また溶解ま
たは分解除去される成分としては、極細繊維成分と溶剤
または分解剤に対する溶解性または分解性を異にし、極
細繊維成分との相溶性の低いポリマーであり、かつ紡糸
条件下で極細繊維成分より溶融粘度が小さいかあるいは
表面張力が小さいポリマーであり、例えば、ポリエチレ
ン、ポリスチレン、ポリエチレンプロピレン共重合体、
変性ポリエステルなどのポリマーから選ばれた少なくと
も1種類のポリマーである。
【0009】極細繊維発生型繊維は、カードで解繊し、
ウェッバーを通してウェッブを形成し、得られた繊維ウ
ェッブは、所望の重さ、厚さに積層し、次いで、ニード
ルパンチ、高速水流などの公知の方法で絡合処理を行っ
て三次元絡合不織布とする。ウエッブには必要に応じて
織編物等を積層することもできる。三次元絡合不織布
は、少なくとも立毛を形成することとなる表面が極細繊
維発生型繊維でなっていればよいが、得られるシートの
風合いの点から繊維シート全体が極細繊維発生型繊維又
は極細繊維からなっている場合が好ましい。三次元絡合
不織布は、表面平滑な基体層とするため、弾性重合体の
含浸前にプレス処理などにより表面平滑化することが好
ましい。
【0010】該三次元絡合不織布には、弾性重合体の溶
液又は分散液を含浸し、多孔構造体に凝固させる。弾性
重合体の凝固方法としては、弾性重合体の非溶剤を含む
液に浸漬して湿式凝固するか、ゲル化させた後加熱乾燥
する方法などが挙げられる。ここで含浸する弾性重合体
は、従来から皮革様シートの製造に用いられているポリ
ウレタン、合成ゴム、アクリル酸エステル系重合体また
は共重合体、可塑剤の使用によって弾性化した樹脂、例
えばポリ塩化ビニル、ポリアミド等の弾性重合体から選
ばれた少なくとも1種類の弾性重合体を主体とした重合
体を用いることが出来る。しかし、柔軟性、弾性回復
性、スポンジ形成性等よりポリウレタンが好ましく用い
られる。ポリウレタンとしては、例えば、平均分子量5
00〜3000のポリエステルジオール、ポリエーテル
ジオール、ポリカーボネートジオールあるいはポリエス
テルポリエーテルジオール等の複合ジオール等から選ば
れた少なくとも1種類のポリマージオールと4、4’ー
ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソ
シアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの芳
香族系、脂環族系、脂肪族系のジイソシアネートなどか
ら選ばれた少なくとも1種類のジイソシアネートと2個
以上の活性水素原子を有する少なくとも1種類の低分子
化合物とを所定のモル比で反応させて得たポリウレタン
およびその変性物が挙げられる。
【0011】弾性重合体液には、必要に応じて着色剤、
凝固調節剤、酸化防止剤、分散剤等の添加剤を配合す
る。繊維質基体に占める弾性重合体の比率は、基体に柔
軟な風合いと弾性回復性を持たせ、何より重要なことに
は立毛面に樹脂を塗布する前に平滑性の高い基体表面を
形成するために、極細繊維化する前で、固形分として重
量比で10%以上、好ましくは30〜50%の範囲で含
有させるのがよい。弾性体比率が10%未満では緻密な
弾性体スポンジ(多孔構造)が形成されず、基体表面を
起毛する際に十分に極細繊維を固定できず、また、弾性
体スポンジ自身が緻密で平滑でないために立毛面が十分
な平滑面とならない。
【0012】極細繊維発生型繊維を、少なくとも1成分
の溶解剤若しくは分解剤で処理して、又は機械的若しく
は化学的処理により2成分の界面で剥離して極細繊維束
に変性する。極細繊維発生型繊維の変性処理は弾性重合
体の付与前であってもよいが、極細繊維束に変性後に弾
性重合体を含浸、凝固すると、弾性重合体が極細繊維に
接着し風合いが硬くなりやすいため、弾性重合体付与後
に変性することが好ましい。弾性重合体付与前に変性処
理を行った場合は、極細繊維と弾性重合体が接着しない
ようにポリビニルアルコールなどの溶解除去可能な仮充
填剤を付与した後に弾性重合を付与し、その後に該仮充
填剤を除去することが好ましい。
【0013】上記で得られた三次元絡合不織布と弾性重
合体からなる繊維質基体層は、表面を起毛処理し、単繊
維繊度0.5dtex以下の極細繊維からなる立毛を有
する平滑な立毛面を形成する。起毛方法としては、針布
起毛機による起毛なども用いられるが 、 サンドペーパ
ーなどによるバフィングが繊細かつ均一な起毛が可能な
ことより好ましく実施される。極細繊維立毛の単糸繊度
は0.5dtex以下が好ましく、より好ましくは0.
05dtex以下である。0.5dtexより太いと、
天然皮革スエードライクな品位のある外観は得られな
い。
【0014】次いで、得られたスエ―ド調繊維質基体を
染色するが、染色は、繊維の種類に応じて酸性染料、金
属錯塩染料、分散染料などを主体とした染料を用いて、
通常の染色方法により染色を行なう。染色したスエ―ド
調繊維質基体は、もみ、柔軟化処理、ブラッシングなど
の仕上げ処理を行なって、スエ―ド調の外感が得られ
る。
【0015】このスエード調の外感を有する繊維質基体
の立毛表面に、加熱することで発泡する発泡剤分散液を
柄模様に塗布する。発泡剤としては、例えば、アゾジカ
ルボンアミド、4,4−オキシビス(ベンゼンスルホニ
ルヒドラジン)、p−トルエンスルフォニルヒドラジ
ン、あるいは重炭酸ナトリウムのような無機化合物を用
いることも良い。これら発泡剤は、マイクロカプセル化
されたものの分散液を用いる。塗布方法としては、柄模
様を有するグラビアロールで塗布する方法、柄模様を有
するスクリーンを使用して塗布する方法等が好ましく用
いられる。塗布量としては発泡剤純分で塗布面積1cm
2当たり0.1〜50mgである。また塗布する柄模様
としては、格子柄、水玉模様、市松模様等任意の柄模様
が挙げられる。
【0016】次に、発泡剤を塗布した後、繊維質基体の
表面に積層する無孔質層について説明する。表面層に
は、表面物性、触感等の品質に関わる項目が多く、用途
により適宜最適条件を選べばよいが、強度、耐久性およ
び天然皮革調の性能が得られる点で、熱可塑性ポリウレ
タンからなる層が最適である。ポリウレタンとしては、
従来公知のポリエステル系、ポリエーテル系、ポリエス
テルエーテル系、ポリカーボネート系等が使用できる
が、各種混合したものでもよく、また、他の熱可塑性エ
ラストマー等をブレンドしてもよい。必要に応じて、酸
化防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤を混合することも可
能であり、着色剤により着色してもよいが、発泡剤の発
泡によって得られる凹凸模様が見えるようにするため、
該無孔質層は有色であってもよいが実質的に透明でなけ
ればならない。
【0017】無孔質層の厚みは、熱可塑性エラストマー
の種類や性能などによっても異なるが、凹凸模様の立体
感を際立たせる上で、20〜100μmである。厚みが
20μmに満たないと、繊維質基体と積層する際に、表
面の凹凸の影響を受けやすくなり、表面の平滑性が得ら
れにくくなる。厚みが100μmを越えると、平滑性は
向上するが、繊維質基体とのバランスが悪くなったり、
製造コストが増大するという欠点が生じる。
【0018】塗布方法は、離型紙上にナイフコーター、
コンマコーター、ロールコーター、リバースコーター、
ロータリースクリーンコーターなどの手段によって塗布
し、転写する方法が用いられる。
【0019】無孔質層を積層した後、加熱し、発泡剤を
発泡させて、繊維質基体と無孔質層の間に、柄状の凹凸
模様を形成する。加熱方法は、無孔質層を積層した繊維
質基体をトンネル型の加熱炉を通過させることが、簡便
で良好な手段として用いられる。加熱温度により発泡度
合いが変わるが、150℃〜180℃で1分〜5分の加
熱が好ましい。
【0020】本発明の皮革様シートの一例の模式図を図
1および図2に示す。図1は断面を示すものであるが、
皮革様シートの表面から、無孔質樹脂層(1)、発泡層
(2)、繊維質基材(4)の順に積層され、繊維質基材
の表面には立毛層(3)が存在する。また図2は表面か
ら見た図であるが、表面からは、透明な無孔質層を通し
て発泡による柄状の凹凸が立体的に見え、それが、極細
繊維立毛の上に浮き上がって見える。
【0021】
【実施例】次に本発明を具体的に実施例で説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。な
お、実施例中の部及び%は断わりのない限り重量に関す
るものである。また本発明でいう単繊維繊度は、繊維束
の断面の顕微鏡写真から、繊維束を構成する極細繊維の
本数を数え、繊維束のトータル繊度を該本数で割った値
である。
【0022】実施例1 海成分としてポリエチレン50重量部および島成分とし
て6−ナイロン50重量部を同一溶融系で溶融紡糸し
て、単繊維繊度10dtexの複合繊維を製造した。こ
の複合繊維を3.0倍に延伸し、捲縮を付与した後、繊
維長51mmに切断し、カードで解繊した後クロスラッ
パーウェバーでウェブとした。次に、ニードルパンチに
より、目付650g/m2の繊維絡合不織布とした。こ
の不織布にポリエステル系ポリウレタンを主体とするポ
リウレタン組成物18重量部とジメチルホルムアミド8
2重量部よりなる溶液を含浸し、凝固、水洗後、複合繊
維中のポリエチレンを抽出除去して、0.01dtex
の極細繊維からなる6−ナイロン極細繊維束状繊維とポ
リウレタンとからなる厚さ1.3mmの繊維質基体
(A)を得た。この基体の一面をバフィングして厚さ
1.20mmに厚み合わせを行なった後、他の面をエメリ
ーバフ機で処理して該極細繊維からなる立毛面を形成
し、さらにIrgalan Red 2GL(Chib
a Geigy)を用いて、4%owfの濃度で染色し
た。スエード調の外感を得た。この立毛表面に、アゾジ
カルボンアミドをマイクロカプセル化したものを分散さ
せた水系液を格子状の柄を有するグラビアロールを用い
て塗布した。塗布量は、塗布した部分の面積1cm2
たり10mgである。別途、鏡面調の離型紙の上に20
%濃度のエーテル系ポリウレタン樹脂液を、ナイフコー
ターで塗布し乾燥して30μの無孔質透明皮膜を得た。
この上に、40%濃度のエーテル系ポリウレタン樹脂接
着剤液をナイフコーターで塗布し、上記の発泡剤を塗布
した繊維質基体と貼り合わせて、乾燥したのち、離型紙
を剥がした。さらに、このシートを170℃のトンネル
型乾燥機内で3分間加熱し、発泡剤を発泡させて、格子
模様の凹凸を発現させた。このシートは、極細繊維立毛
からなるスエード調外感と凹凸模様が透明樹脂層を通し
て浮かび上がり、従来にない意匠性を有した外感を有す
ると共に、発泡層が有するクッション性からソフトな触
感も得られた。
【0023】比較例1 無孔質層フィルムの厚さを平均10μmとした以外は実
施例1と同様にして、皮革様シートを得た。このシート
は、発泡剤の発泡によって出来た凹凸により無孔質樹脂
層の表面に大きな凹凸が出来たために、表面の平滑性が
劣り、外観的に高級感が劣るものであった。
【0024】比較例2 無孔質層フィルムの厚さを平均150μmとした以外は
実施例1と同様にして、皮革様シートを得た。このシー
トは、無孔質層の厚みが厚すぎるために、発泡剤の発泡
が押さえられ不十分であると共に、風合いが硬く折れ皺
が大きく、高級感に欠けるものであった。
【0025】比較例3 立毛繊維として0.8dtexの繊維を有する以外は実
施例1と同様にして皮革様シートを得た。しかし、立毛
が太すぎるために高級なスエード外感を得られておら
ず、シートとして高級のない物であった。
【0026】
【発明の効果】上記したように、本発明は、単糸繊度
0.5dtex以下の極細繊維の束からなる極細繊維立
毛からなる高級なスエード調外感を有するシートの表面
に発泡剤からなる立体的な柄模様が透明な樹脂層を通し
て見られることで従来にない優れた意匠性を有する皮革
様シートである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の合成皮革を模式的に表す断面図であ
る。
【図2】本発明の皮革様シートの表面図である。
【符号の説明】
1 無孔樹脂層 2 発泡層 3 極細繊維立毛層 4 繊維質基体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 泰三 岡山県倉敷市酒津1621番地 株式会社クラ レ内 Fターム(参考) 4F055 AA01 AA27 BA10 BA12 BA16 EA11 EA24 EA29 EA30 EA31 FA15 FA38 GA26 GA37

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単繊維繊度0.5dtex以下の極細繊維
    の束からなる3次元絡合不織布とその絡合空間に存在す
    る弾性重合体の多孔構造体とからなる繊維質基体層の表
    面に、該基体層の極細繊維と連続した極細繊維立毛層お
    よび中空による凹凸模様を内含するポリウレタンを主体
    とした厚さ20〜100μmの透明な無孔質層が積層さ
    れている皮革様シート。
  2. 【請求項2】単繊維繊度0.5dtex以下の極細繊維
    の束からなる3次元絡合不織布とその絡合空間に存在す
    る弾性重合体の多孔構造体とからなる繊維質基体層の表
    面に該基体層の極細繊維と連続した極細繊維立毛が存在
    している皮革様シートの該表面に発泡剤を付与したの
    ち、その上にポリウレタンを主体とした厚さ20〜10
    0μmの透明な無孔質層を積層し、そして該発泡剤を発
    泡させることを特徴とする皮革様シートの製造方法。
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