JP2001192472A - 金属板貼合せ成形加工用ポリエステルフィルム - Google Patents

金属板貼合せ成形加工用ポリエステルフィルム

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JP2001192472A
JP2001192472A JP2000001863A JP2000001863A JP2001192472A JP 2001192472 A JP2001192472 A JP 2001192472A JP 2000001863 A JP2000001863 A JP 2000001863A JP 2000001863 A JP2000001863 A JP 2000001863A JP 2001192472 A JP2001192472 A JP 2001192472A
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polyester
film
polyester film
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laminating
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Koji Kubo
耕司 久保
Kinji Hasegawa
欣治 長谷川
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた成形加工性、耐熱性、耐レトルト性、
耐衝撃性を保持し、かつ、保味保香性、特にレトルト処
理後の保味保香性を改善した金属板貼合せ成形加工用ポ
リエステルフィルムを提供する。 【解決手段】 平均粒径2.5μm以下の滑剤を含有
し、エチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とす
るポリエステルからなるポリエステルフィルムであっ
て、該ポリエステルに含有されるアルカリ金属元素、ア
ンチモン元素およびゲルマニウム元素の総量が5ppm
以下であことを特徴とする金属板貼合せ成形加工用ポリ
エステルフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金属板貼合せ成形加
工用ポリエステルフィルムに関し、更に詳しくは金属板
と貼合せて絞り加工などの製缶加工をする際優れた成形
加工性を示し、かつ耐熱性、耐レトルト性、保味保香
性、耐衝撃性などに優れた金属缶、例えば飲料缶、食品
缶などを製造し得る金属板貼合せ成形加工用ポリエステ
ルフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】金属缶には内外面の腐蝕防止として一般
に塗装が施されているが、最近、工程簡素化、衛生性向
上、公害防止などの目的で、有機溶剤を使用せずに防錆
性を得る方法の開発が進められ、その一つとして熱可塑
性フィルムによる被覆が試みられている。すなわち、ブ
リキ、ティンフリースチール、アルミニウム等の金属板
に熱可塑性樹脂フィルムをラミネートした後、絞り加工
等により製缶する方法の検討が進められている。この熱
可塑性樹脂フィルムとしては、成形加工性、耐熱性、耐
衝撃性、保味保香性などの点で、共重合ポリエステルフ
ィルムが適していることが次第に明らかになりつつあ
る。しかしながら、このポリエステルフィルムは緑茶類
など極めて微妙な味わいが重要な飲料、さらには無味無
臭が要求されるミネラルウォーターを内容物とした場
合、必ずしも十分な保味保香性を示さず、臭気や味に対
する変化が感知される。これに対し、特開平6−116
376号公報では、特定量のアルカリ金属元素とゲルマ
ニウム元素を含有する共重合ポリエステルからなる、フ
レーバー性を向上せしめた金属板成形加工用ポリエステ
ルフィルムが提案されている。しかし、このフィルムを
用いた場合、コールドパックシステムのような内容物を
つめた段階で熱のかからない工程では優れた保味保香性
を示すが、レトルト処理のような内容物をつめた段階で
熱処理が行われる工程においては、必ずしも十分な保味
保香性が得られない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、か
かる従来技術の問題点を解消し、ポリエステルフィルム
が持っている優れた成形加工性、耐熱性、耐レトルト
性、耐衝撃性を保持し、かつ、保味保香性、特にレトル
ト処理後の保味保香性を改善した金属板貼合せ成形加工
用ポリエステルフィルムを提供することを課題とするも
のである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、フィルムに含有さ
れる特定の金属元素の含有量を制限することにより、保
味保香性、特にレトルト処理後の保味保香性が顕著に改
善されることを見出し、本発明を完成するに至った。す
なわち、本発明は、平均粒径2.5μm以下の滑剤を含
有し、エチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位と
するポリエステルからなるポリエステルフィルムであっ
て、該ポリエステルに含有されるアルカリ金属元素、ア
ンチモン元素およびゲルマニウム元素の総量が5ppm
以下であことを特徴とする金属板貼合せ成形加工用ポリ
エステルフィルムである。なお、該ポリエステルに含有
されるアンチモン元素およびゲルマニウム元素の総量は
1ppm未満であることが好ましい。また、該ポリエス
テルは、チタン化合物を含有し、チタン金属元素濃度が
4〜50ppmの範囲が好ましい。フィルムを構成する
ポリエステルは、融点が210〜245℃であることが
好ましく、イソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレ
ートおよび/または2,6−ナフタレンジカルボン酸共
重合ポリエチレンテレフタレートであることが好まし
い。また、該ポリエステルフィルムをイオン交換水で1
21℃、2時間抽出処理したときの抽出量が0.08m
g/cm 2以下であることが好ましい。
【0005】本発明で用いられるポリエステルとして
は、種々のポリエステルのなかでも、優れた成形加工
性、耐熱性、保味保香性を有することから、エチレンテ
レフタレートを主たる繰り返し単位とするポリエステル
を使用する。その中でも、特に優れた成形加工性を示す
ことから、共重合ポリエチレンテレフタレートを使用す
ることが好ましい。この共重合ポリエステルの共重合成
分としては、ジカルボン酸成分でもジオール成分でもよ
い。このジカルボン酸成分としてはイソフタル酸、フタ
ル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等の如き芳香族
ジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、デカンジカルボン酸等の如き脂肪族ジカルボン酸、
シクロヘキサンジカルボン酸の如き脂環族ジカルボン酸
等が例示でき、またジオール成分としては1,4−ブタ
ンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレング
リコール等の如き脂肪族ジオール、1,4−シクロヘキ
サンジメタノールの如き脂環族ジオール、ビスフェノー
ルAの如き芳香族ジオールが例示できる。これらは単独
または二種以上を使用することができる。これらの共重
合成分のうち、保味保香性、特にレトルト処理後の保味
保香性を改善することができることから、イソフタル酸
および/または2,6−ナフタレンジカルボン酸が特に
好ましく用いられる。
【0006】共重合成分の割合は、その種類にもよる
が、結果としてポリマー融点が210〜245℃、さら
に215〜240℃の範囲になる割合であることが好ま
しい。融点が210℃未満では耐熱性が劣ることがあ
る。一方、融点が245℃を超えると、ポリマーの結晶
性が大きすぎて成形加工性が損なわれることがある。
【0007】ここで、共重合ポリエステルの融点測定
は、Du Pont Instruments 910
DSCを用い、昇温速度20℃/分で融解ピークを求
める方法による。なおサンプル量は20mgとする。
【0008】また、ポリエステルの固有粘度(オルトク
ロロフェノール、35℃)は0.52〜1.50である
ことが好ましく、さらに好ましくは0.57〜1.0
0、特に好ましくは0.60〜0.80である。この固
有粘度が0.52未満の場合には耐衝撃性が不足するこ
とがあり好ましくない。他方、固有粘度が1.50を超
える場合には、成形加工性が損なわれることがある。
【0009】本発明におけるポリエステルは、その製法
によって限定されることはない。例えば、テレフタル
酸、エチレングリコールおよび共重合成分をエステル化
反応させ、ついで得られた反応生成物を目的とする重合
度になるまで重縮合反応させてポリエステルとする方
法、あるいはテレフタル酸ジメチルエステル、エチレン
グリコールおよび共重合成分をエステル交換反応させ、
ついで得られた反応生成物を目的とする重合度になるま
で重縮合反応させてポリエステルとする方法を好ましく
挙げることができる。また、上記の方法(溶融重合)に
より得られたポリエステルは、必要に応じて固相状態で
の重合方法(固相重合)により、さらに重合度の高いポ
リマーとすることができる。
【0010】ポリエステルの製造においては、必要に応
じて、酸化防止剤、熱安定剤、粘度調整剤、可塑剤、色
相改良剤、滑剤、核剤、紫外線吸収剤などの添加剤を加
えることができる。
【0011】本発明において、ポリエステルに含有され
るアルカリ金属元素、アンチモン元素およびゲルマニウ
ム元素の総量は5ppm以下、好ましくは3ppm以下
であることが必要である。また、アンチモン元素および
ゲルマニウム元素の総量は1ppm未満であることが好
ましい。ここで、アルカリ金属元素量は、原子吸光分析
により定量されるLi、Na、K元素のppm濃度の和
である。また、アンチモン元素量およびゲルマニウム元
素量は、蛍光X線分析により定量する。アルカリ金属元
素、アンチモン金属元素およびゲルマニウム金属元素の
総量が5ppmを超えると、保味保香性、特にレトルト
処理後の保味保香性が劣ることになる。
【0012】本発明におけるポリエステルの重縮合反応
に使用する触媒としては、アンチモン化合物およびゲル
マニウム化合物以外の化合物を用いることが好ましい。
具体的には、カルシウム化合物、マグネシウム化合物、
チタン化合物が挙げられる。そのなかでも、特に保味保
香性に優れることから、チタン化合物を用いることがよ
り好ましい。チタン化合物としては、例えばチタンテト
ラブトキシド、酢酸チタンなどが好ましく挙げられる。
チタン化合物を用いる場合、ポリエステル中のチタン金
属元素濃度が4〜50ppmの範囲が好ましい。4pp
m未満であると、ポリエステルの重縮合反応の速度が低
下し、所定の固有粘度を有するポリエステルが製造でき
なくなり、他方50ppmを超えるとポリエステルの耐
熱性が低下する。
【0013】本発明においては、ポリエステルに含まれ
るアルカリ金属元素、アンチモン元素およびゲルマニウ
ム元素の総量を5ppm以下とする。従来のポリエステ
ルでは、アルカリ金属化合物を添加することによりポリ
エステル製造時に副生するジエチレングリコールなどの
エーテルグリコールを抑制し、フィルムの耐熱性が低下
したり、特公昭37−6142号公報に開示されている
フィルム製膜時の静電印加キャスト法におけるピンニン
グ性を向上させることが行われてきたが、保味方向性の
低下や耐加水分解性の低下などの問題があった。また、
従来ポリエステルの重縮合触媒としてアンチモン化合物
やゲルマニウム化合物を用いてきたが、保味保香性が不
充分であり、またゲルマニウム化合物は高価であるため
フィルムのコストが上昇する問題があった。本発明者ら
は、かかる問題を解決するため、アルカリ金属および重
縮合触媒の種類、添加量について研究を行った結果、実
質的にアルカリ金属、アンチモン化合物およびゲルマニ
ウム化合物を用いずに、例えば重縮合触媒にチタン化合
物を特定範囲量添加することで、上記問題を解決できる
ことを見出した。
【0014】本発明における共重合ポリエステルには、
フィルムの巻取性を向上させる目的で平均粒径2.5μ
m以下の滑剤を添加する必要がある。滑剤の種類は無機
系、有機系の如何を問わないが、無機系が好ましい。無
機系滑剤としては、シリカ、アルミナ、酸化チタン、炭
酸カルシウム、硫酸バリウムなどが例示でき、有機系滑
剤としてはシリコーン樹脂粒子、架橋ポリスチレン粒子
などが例示できる。滑剤の粒径が2.5μmを超える
と、耐ピンホール性の点で劣るようになり好ましくな
い。添加する粒径2.5μm以下の滑剤の添加量は、フ
ィルムの巻取性と耐ピンホール性および保香保味性から
決定するとよい。すなわち、平均粒径1.5μmのシリ
カであれば0.06重量%以上0.25重量%以下、平
均粒径0.8μmのシリカであれば0.1重量%以上
0.45重量%以下の範囲で添加することにより、保香
保味性を損なうことなく巻取性を確保することができ
る。なお、滑剤は上記外部添加粒子に限るものではな
く、例えば共重合ポリエステル製造時に用いた触媒など
の一部または全部を反応工程で析出させた内部析出粒子
を用いることもできる。また、外部添加粒子と内部析出
粒子を併用することも可能である。
【0015】本発明においては、ポリエステルフィルム
の厚さ方向の屈折率は、1.500〜1.540である
ことが好ましく、1.505〜1.530であることが
さらに好ましい。この屈折率が低すぎると成形加工性が
不十分となり、一方高すぎると、非晶に近い構造となる
ため、耐熱性が低下することがある。
【0016】本発明のポリエステルフィルムは、好まし
くは厚みが6〜75μmである。更に10〜75μm、
特に15〜50μmであることが好ましい。厚みが6μ
m未満では加工時に破れなどが生じ易くなり、一方75
μmを超えるものは過剰品質であって不経済である。
【0017】本発明のポリエステルフィルムは、特に食
品缶または飲料缶に用いられるものであるから、該フィ
ルムより溶出あるいは飛散する物質が少ないほど良い
が、それらの物質を全くなくすことは実質的に不可能で
ある。そこで、食品缶または飲料缶用途に使用するため
には、例えばイオン交換水で121℃、2時間抽出した
ときのフィルム1cm2当りの抽出量が0.08mg以
下であることが好ましく、0.02mg以下であること
が更に好ましい。上記抽出量を少なくするには、フィル
ムのガラス転移温度を高くすればよい。フィルムのガラ
ス転移温度は該フィルムを構成するポリマーのガラス転
移温度と配向度によって決まるが、配向度を上げると成
形加工性が悪化するので、ポリマー(共重合PET)の
ガラス転移温度を高くするのが好ましい。
【0018】本発明のポリエステルフィルムが貼合せら
れる金属板、特に製缶用金属板としては、ブリキ、ティ
ンフリースチール、アルミニウム等の板が適切である。
金属板へのポリエステルフィルムの貼合せは、例えば下
記、の方法で行うことができる。 金属板をフィルムの融点以上に加熱しておいてフィ
ルムを貼合せた後冷却し、金属板に接するフィルムの表
層部(薄層部)を非晶化して密着させる。 フィルムに予め接着剤層をプライマーコートしてお
き、この面と金属板を貼合せる。接着剤層としては公知
の樹脂接着剤、例えばエポキシ系接着剤、エポキシ−エ
ステル系接着剤、アルキッド系接着剤等を用いることが
できる。さらに、本発明のポリエステルフィルムにおい
ては、必要に応じて、片側または両側に、他の追加の層
を積層させてもよい。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に説明する。
なお、実施例中の特性は下記の方法で測定した。
【0020】(1)ポリエステルの固有粘度 オルトクロロフェノール中、35℃で測定する。
【0021】(2)ポリエステルの融点 Du Pont Instruments 910 D
SCを用い、昇温速度20℃/分で融解ピークを求める
方法による。なおサンプル量は20mgとする。
【0022】(3)ポリエステル中のアルカリ金属元素
の総量 フィルムサンプルをオルトクロロフェノールに溶解し、
0.5規定塩酸で抽出操作を行った。この抽出液につい
て原子吸光分析によりNa、K、Liの定量を各元素ご
とに行い、それらの和から求めた。
【0023】(4)アンチモン元素量およびゲルマニウ
ム元素量 フィルムサンプルを240℃に加熱溶融して円形デイス
クを作成し、蛍光X線分析により、アンチモン元素量お
よびゲルマニウム元素量を定量した。
【0024】(5)ポリエステル層の厚さ方向屈折率 アッベの屈折計の接眼側に偏光板アナライザーを取り付
け、マウント液にヨウ化メチレンを用い、測定温度25
℃にて単色光NaD線で測定した。
【0025】(6)深絞り加工性 ポリエステルの融点以上に加熱した板圧0.25mmの
ティンフリースチールの両面にフィルムを貼合せ、水冷
した後150mm径の円板状に切り取り、絞りダイスと
ポンチを用いて4段階で深絞り加工し、55mm径の側
面無継目容器(以下、缶と略す)を作成した。この缶に
ついて以下の観察および試験を行い、各々下記の基準で
評価した。 深絞り加工性−1 ○:フィルムに異常なく、加工されたフィルムに白化や
破断が認められない。 △:缶上部のフィルムに白化が認められる。 ×:フィルムの一部に破断が認められる。 深絞り加工性−2 ○:異常なく加工され、缶内フィルム面の防錆性試験
(1%NaCl水溶液を缶内に入れ、電極を挿入し、缶
体を陽極にして6Vの電圧をかけた時の電流値を測定す
る。以下、ERV試験と略す)において0.2mA以下
を示す。 ×:フィルムに異常はないが、ERV試験では電流値が
0.2mAを超えており、通電箇所を拡大観察するとフ
ィルムの粗大滑剤を起点としたピンホール状の割れが認
められる。
【0026】(7)耐衝撃性 深絞り成形が良好な缶について、水を満注し、0℃に冷
却した後、各テストにつき10個ずつを高さ30cmか
ら塩ビタイル床面に落とした後、缶内のERV試験を行
った結果、 ○:全10個について0.2mA以下であった。 △:1〜5個について0.2mAを超えていた。 ×:6個以上について0.2mAを超えているか、ある
いは落下後既にフィルムのひび割れが認められた。
【0027】(8)耐熱脆化性 深絞りが良好であった缶を200℃×5分間加熱保持し
た後、前述の耐衝撃性評価を行った結果、 ○:全10個について0.2mA以下であった。 △:1〜5個について0.2mAを超えていた。 ×:6個以上について0.2mAを超えているか、ある
いは200℃×5分間加熱後既にフィルムのひび割れが
認められた。
【0028】(9)耐レトルト性 深絞り成形が良好な缶について、水を満注し、蒸気滅菌
器で120℃、1時間レトルト処理を行い、しかる後、
50℃で30日間保存した。得られた缶を各テストにつ
き10個ずつ高さ50cmから塩ビタイル床面に落とし
た後、缶内のERV試験を行った。 ○:全10個について0.2mA以下であった。 △:1〜5個について0.2mAを超えていた。 ×:6個以上について0.2mAを超えているか、ある
いは落下後既にフィルムのひび割れが認められた。
【0029】(10)保味保香性−1 深絞り成形が良好な缶について、イオン交換水を充填
し、常温下(20℃)2ヶ月間保管する。その浸漬液を
用いて30人のパネラーにて試飲テストを行い、比較用
のイオン交換水と比較し、下記基準で評価した。 ◎:30人中3人以下が比較液と比べて味、香りの変化
を感じた。 〇:30人中4人〜6人が比較液と比べて味、香りの変
化を感じた。 △:30人中7人〜9人が比較液と比べて味、香りの変
化を感じた。 ×:30人中10人以上が比較液と比べて味、香りの変
化を感じた。
【0030】(11)保味保香性−2 深絞り成形が良好な缶について、イオン交換水を充填
し、蒸気滅菌器で120℃、1時間レトルト処理を行
い、しかる後、常温下(20℃)2ヶ月間保管する。そ
の浸漬液を用いて30人のパネラーにて試飲テストを行
い、比較用のイオン交換水と比較し、下記基準で評価し
た。 ◎:30人中3人以下が比較液と比べて味、香りの変化
を感じた。 〇:30人中4人〜6人が比較液と比べて味、香りの変
化を感じた。 △:30人中7人〜9人が比較液と比べて味、香りの変
化を感じた。 ×:30人中10人以上が比較液と比べて味、香りの変
化を感じた。
【0031】[実施例1〜6および比較例1〜5]表1
に示す成分を共重合成分とし、表1に示す成分を重縮合
触媒として製造した共重合ポリエチレンテレフタレート
(固有粘度0.64で、平均粒径1.8μm、粒径比
1.09、相対標準偏差0.08の真球状単分散シリカ
0.08重量%含有)を常法により乾燥し、280℃で
溶融した後、互いに隣接したダイから共押出して、積
層、融着させ、急冷固化して未延伸積層フィルムを得
た。なお、共重合ポリエチレンテレフタレートに含有さ
れるアルカリ金属元素の総量、アンチモン金属量、ゲル
マニウム金属量は、表1に示す通りであった。次いで、
この未延伸フィルムを115℃、3.2倍で縦延伸した
後、125℃、3.4倍で横延伸し、更に170℃で熱
固定して二軸延伸フィルムを得た。
【0032】なお、実施例1〜6、比較例1、5におい
てはチタン触媒量はチタン元素濃度で20ppmとなる
量添加し、比較例4においては15ppmとなる量添加
した。比較例1においては、ポリエステルの重合時に酢
酸ナトリウムをナトリウム元素換算で5ppm添加し
た。また、比較例5においては、ポリエステルに含有さ
せる真球状シリカの平均粒径を2.7μmとした。
【0033】得られた各フィルムの厚みは25μmであ
り、厚さ方向の屈折率、並びにフィルムのイオン交換水
による抽出量は表2に示す通りであった。これらの各フ
ィルムを、フィルムの融点+5℃に加熱した板厚0.2
5mmのティンフリースチールの両面に貼合せ、水冷し
た後、55mm径の側面無継目容器(缶)を作成した。
これらの缶の評価結果を表3に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】表3の評価結果から明らかなように、本発
明のフィルムは、成形加工性、耐衝撃性、耐熱性、保味
保香性に優れたものであった。
【0038】
【発明の効果】本発明の金属板貼合せ成形加工用ポリエ
ステルフィルムは、金属板と貼合わせた後、製缶加工、
例えば深絞り加工して金属缶を成形するにあたり、共重
合ポリエステルが持っている優れた成形加工性、耐熱
性、耐レトルト性、耐衝撃性を保持しながら、保味保香
性、特にレトルト後の保味保香性が改善されるため、金
属容器用のフィルムとして極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 67:00 C08L 67:00 Fターム(参考) 4F071 AA45X AA46 AA46X AA84 AB06 AD02 AE11 AH05 BA01 BB06 BB08 BC01 4F100 AA20 AB01B AB04B AB09A AB12A AB22A AK42A BA02 CA19A DE01A EJ85A GB16 GB23 JA04A JB20A JC00 JJ03 JK10 JL01 4F210 AA24 AB17 AG01 AG03 AG07 AH52 AR20 QC06 QD13 QD21 QG01 QG15 QW07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径2.5μm以下の滑剤を含有
    し、エチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とす
    るポリエステルからなるポリエステルフィルムであっ
    て、該ポリエステルに含有されるアルカリ金属元素、ア
    ンチモン元素およびゲルマニウム元素の総量が5ppm
    以下であことを特徴とする金属板貼合せ成形加工用ポリ
    エステルフィルム。
  2. 【請求項2】 ポリエステルに含有されるアンチモン元
    素およびゲルマニウム元素の総量が1ppm未満である
    ことを特徴とする、請求項1記載の金属貼合せ成形加工
    用ポリエステルフィルム。
  3. 【請求項3】 ポリエステルは、チタン化合物を含有
    し、そしてポリエステル中に含有されるチタン金属元素
    濃度が4〜50ppmである請求項1記載の金属貼合せ
    成形加工用ポリエステルフィルム。
  4. 【請求項4】 ポリエステルの融点が210〜245℃
    であることを特徴とする、請求項1記載の金属板貼合せ
    成形加工用ポリエステルフィルム。
  5. 【請求項5】 ポリエステルがイソフタル酸共重合ポリ
    エチレンテレフタレートおよび/または2,6−ナフタ
    レンジカルボン酸共重合ポリエチレンテレフタレートで
    ある請求項1記載の金属板貼合せ成形加工用ポリエステ
    ルフィルム。
  6. 【請求項6】 フィルムをイオン交換水で121℃、2
    時間抽出処理したときの抽出量が0.08mg/cm2
    以下である請求項1記載の金属板貼合せ成形加工用ポリ
    エステルフィルム。
JP2000001863A 2000-01-07 2000-01-07 金属板貼合せ成形加工用ポリエステルフィルム Pending JP2001192472A (ja)

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