JP2001190351A - リクライニング機構 - Google Patents

リクライニング機構

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JP2001190351A
JP2001190351A JP2000006469A JP2000006469A JP2001190351A JP 2001190351 A JP2001190351 A JP 2001190351A JP 2000006469 A JP2000006469 A JP 2000006469A JP 2000006469 A JP2000006469 A JP 2000006469A JP 2001190351 A JP2001190351 A JP 2001190351A
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Japan
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ratchet
lower arm
cam
hinge pin
reclining mechanism
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JP2000006469A
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Yuji Kuroda
裕司 黒田
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Shiroki Corp
Original Assignee
Shiroki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロックフィーリングが良好で、低コストで、
軽量化が図れ、噛合力を落とさずに、小型化が可能なリ
クライニング機構を提供することにある。 【解決手段】 シートバック側に設けられ、径の異なる
複数の内歯111,111aが形成されたラチェット1
07と、シートクッション側のロアアーム101と、ロ
アアーム101とラチェット107との間に設けられ、
ラチェット107の各内歯111,111aに噛合可能
な複数の外歯113,113aが形成されたポールとを
用い、ロアアーム101に固着されたヒンジピン105
に、同一円周上からラチェット107方向に延出し、ラ
チェット107の穴109に係合して、ラチェット10
7を回転可能に支持する複数の突出部(棒部)155を設
け、カム117にカム117の動きを他方のリクライニ
ング機構へ伝達するコネクティングパイプ(伝達部材)1
71を直接接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シートのシートバ
ック(背もたれ)を傾動可能とするリクライニング機構に
関し、更に詳しくは、シートの両側に設けられるリクラ
イニング機構に関する。
【0002】
【従来の技術】(1) 第一の従来例を説明する図10及び
図11を用いて説明する。図10は第一の従来のリクラ
イニング機構の正面図、図11は図10の切断線A-Aに
おけ拡大断面図である。
【0003】図において、シートクッション側のロアア
ーム1に形成された穴3には、操作ハンドル2が取り付
けられたヒンジピン4が回転可能に係合している。
【0004】シートバック側のラチェット7には、ヒン
ジピン4が挿通する穴9が形成されている。ラチェット
7には、穴9を中心とする内歯11が形成されている。
【0005】ロアアーム1の外縁部は、ラチェット7を
回転可能に保持するための段差加工部1aが形成されて
いる。
【0006】ロアアーム1とラチェット7との間には、
ラチェット7の内歯11に噛合可能な外歯13が形成さ
れたポール15が三つ設けられている。
【0007】ヒンジピン4には、各ポール15の背部を
押して各ポール15の外歯13をラチェット7の内歯1
1に噛合させるカム17が固着されている。
【0008】更に、内端部がロアアーム1に係止され、
外端部がカム17に係止されたスプリング19の付勢力
により、カム17を介してポール15は外歯13がラチ
ェット7の内歯11に噛合する方向に付勢されている。
【0009】又、カム17には、ポール15に形成され
た突起15aが係合し、各ポール15を案内するガイド
板21が固着されている。
【0010】ヒンジピン4には、カム17の動きを他方
のリクライニング機構に伝達するコネクティングパイプ
23が固着されている。
【0011】尚、本従来例で、ロアアーム1の外縁部に
ラチェット7を回転可能に保持する段差加工部1aを形
成した理由は、回転するヒンジピン4でラチェット7を
回転可能に保持するのは、構造上問題があるからであ
る。
【0012】上記構成のリクライニング機構の動作を説
明する。
【0013】通常は、スプリング19の付勢力により、
カム17が各ポール15の背部を押し、各ポール15の
外歯13がラチェット7の内歯11に噛合し(ロック状
態)、ラチェット(シートバック)7の回転が禁止されて
いる。
【0014】操作ハンドル2を用いて、ヒンジピン4を
回転させると、スプリング19の付勢力に抗してカム1
7及びガイド板21が回転する。
【0015】すると、カム17のポール15の背部への
押圧が解除されると共に、ポール15がガイド板21に
案内され、ポール15の外歯13とラチェット7の内歯
11との噛合が解除され(アンロック状態)、ラチェット
(シートバック)7は、傾動可能となる。
【0016】又、カム17の動きは、ヒンジピン4に固
着されたコネクティングパイプ23を介して、他方のリ
クライニング機構のカム17へ伝達される。
【0017】(2) 第二の従来例を説明する図12及び図
13を用いて説明する。図12は第二の従来のリクライ
ニング機構の正面図、図13は図12の切断線B-Bにお
け拡大断面図である。
【0018】図において、シートクッション側のロアア
ーム51には、操作ハンドル52が回転可能に取り付け
られたヒンジピン55が固着されている。
【0019】シートバック側のラチェット57には、ヒ
ンジピン55が挿通する穴59が形成されている。ラチ
ェット57には、穴59を中心とする内歯61が形成さ
れている。
【0020】ロアアーム51とラチェット57との間に
は、ラチェット57の内歯61に噛合可能な外歯63が
形成されたポール65が設けられている。
【0021】ヒンジピン55には、ポール65の背部を
押してポール65の外歯63をラチェット57の内歯6
1に噛合させるカム67が回転可能に取り付けられてい
る。
【0022】ヒンジピン55には、他方のリクライニン
グ機構にカム67の動きを伝達するコネクティングパイ
プ73が回転可能に設けられている。
【0023】又、ロアアーム51には、ポール65をラ
チェット57の内歯61に対して接近/離脱する方向に
案内するガイド70が設けられている。
【0024】カム67には、ピン71が取り付けられ、
ピン71の一方の端部側は、ラチェット57に形成され
た円弧状の長穴75を挿通し操作ハンドル52に接続さ
れている。
【0025】一端部がロアアーム51に、他端部が操作
ハンドル52に係止されたスプリング69の付勢力によ
り、操作ハンドル52,カム67を介してポール65は
外歯63がラチェット57の内歯61に噛合する方向に
付勢されている。
【0026】カム67に取り付けられたピン71の他方
の端部側は、ロアアーム51に形成された円弧状の長穴
77を介して、コネクティングパイプ73に固着された
アーム79に取り付けられている。
【0027】又、ラチェット57には、シートバックの
フレームであるバックフレーム81が固着されている。
【0028】上記構成のリクライニング機構の動作を説
明する。
【0029】通常は、スプリング69の付勢力により、
カム67がポール65の背部を押し、ポール65の外歯
63がラチェット57の内歯61に噛合し(ロック状
態)、ラチェット(シートバック)57の回転が禁止され
ている。
【0030】操作ハンドル52をスプリング69の付勢
力に抗して上方に操作すると、ピン71を介してカム6
7が回転する。
【0031】すると、カム67のポール65の背部への
押圧が解除されると共に、ポール65がガイド70に案
内され、ポール65の外歯63とラチェット57の内歯
61との噛合が解除され(アンロック状態)、ラチェット
(シートバック)57は、傾動可能となる。
【0032】又、カム67の動きは、ピン71,アーム
79を介してヒンジピン4に回転可能に設けられたコネ
クティングパイプ73を介して、他方のリクライニング
機構のカム67へ伝達される。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記構成のリ
クライニング機構には、以下のような課題がある。
【0034】(第一の従来例)ラチェット7を回転可能に
保持するために、ロアアーム1の外縁部に形成された段
差加工部1aは、塑性加工により形成され、ダレやヒケ
等が発生し、精度が良くない。
【0035】又、ラチェット7は打ち抜き加工により形
成され、段差加工部1aと対向する面には、バリ等が発
生する。
【0036】よって、ラチェット7と、ロアアーム1の
段差加工部1aとの間には、クリアランスを取る必要が
あり、そのクリアランスがラチェット7のセンタずれと
なり、アンロック状態からロック状態に移行する際のロ
ックフィーリングが悪くなる。 (第二の従来例)第一の従来例では、カム17がヒンジピ
ン4に固着され、更に、ヒンジピン4が回転可能であっ
たので、操作ハンドル2の動きをヒンジピン4を用いて
カム17へ伝達でき、又、カム17の動きを他方のリク
ライニング機構のカムへ伝達するには、ヒンジピン4に
固着されたコネクティングパイプ23を介してできた。
【0037】しかし、第二の従来例では、ヒンジピン5
5がロアアーム51に固着されているので、操作ハンド
ル52の動きをカム67へ伝達するため、又、カム67
の動きを他方のリクライニング機構のカムへ伝達するた
めに、ロアアーム51,ラチェット57にそれぞれ円弧
状の長穴77,75を形成し、これら長穴77,75を挿
通するピン71を用いて伝達を行なっている。
【0038】一方、ラチェット57に、シートバックの
フレームであるバックフレーム81が固着される。
【0039】ラチェット57とバックフレーム81と
は、車両衝突時の衝撃に耐えうるように強固に結合する
ことが必要である。
【0040】ラチェット57に長穴75を設けると、両
者の結合面積が狭くなり、十分な結合強度を確保するに
は、ラチェット57を大きくしたり、結合手法を代えた
りしなければならず、材料面でコストがかかり、又、リ
クライニング機構の重さも重くなる問題点がある。 (第一及び第二の従来例)第一の従来例のリクライニング
機構においては、ポール15の外歯13とラチェット7
の内歯11との噛合により、第二の従来のリクライニン
グ機構においては、ポール65の外歯63とラチェット
57の内歯65との噛合により、ロック状態を得るよう
にしている。
【0041】ロック力は、外歯と内歯との噛合強度によ
り決定される。即ち、噛合している部分の歯の幅が広い
ほど、又、円周方向の噛合長さが長いほど噛合強度が大
きくなる。
【0042】噛合強度を大きくしようとして、円周方向
の噛合長さを長くした場合、ラチェットの内歯の半径が
小さいと、ポールの外歯のラチェットの内歯への係脱が
スームズに行えないので、ラチェットが大きくなり小型
化が難しい。
【0043】よって、噛合力を低下させずに、リクライ
ニング装置を小型化を図るには、内歯と外歯の歯幅を広
げることがなされる。
【0044】しかし、ラチェットの内歯、ポールの外歯
は抜き加工法で形成されるので、歯幅が広いと製造が難
しい問題点がある、更に、歯幅を広げることにより、ラ
チェットやポールの板厚も厚いものが必要となり、重
量,コストがかさむ問題点がある。
【0045】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
で、その第1の目的は、ロックフィーリングが良好で、
低コストで、軽量化が図れるリクライニング機構を提供
することにある。
【0046】更に、本発明の第2の目的は、噛合力(ロ
ック力)を落とさずに、小型化が可能なリクライニング
装置を提供することにある。
【0047】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する請求
項1記載の発明は、シートクッション側に設けられたロ
アアームと、シートバックのバックフレームが接続さ
れ、中央部に穴が開設され、該穴を中心とした円周上に
径の異なる複数の内歯が形成されたラチェットと、前記
ロアアームに設けられ、同一円周上から前記ラチェット
方向に延出し、前記ラチェットの穴に係合して、前記ラ
チェットを回転可能に支持する複数の棒部を有するヒン
ジピンと、前記ロアアームと前記ラチェットとの間に設
けられ、前記ラチェットの各内歯に噛合可能な複数の外
歯が形成されたポールと、前記ポールを前記ラチェット
の内歯に対して接近/離脱する方向に案内するガイド
と、前記ロアアームと前記ラチェットとの間に設けら
れ、前記ヒンジピンの棒部が挿通する円弧状のガイド穴
が形成され、前記ポールの背面を押すことにより、前記
ポールの外歯が前記ラチェットの内歯に係合する方向に
前記ポールを移動させるカムと、該カムに接続され、前
記カムの動きを他方のリクライニング機構へ伝達する伝
達部材と、前記ポールの背面を押す方向に前記カムを付
勢する付勢手段と、回転中心が前記ヒンジピンの軸と一
致するように前記ロアアームに回転可能に設けられ、前
記ロアアームに形成されたヒンジピンを中心とする円弧
状の長穴を介して前記カムと接続された操作ハンドルと
からなることを特徴とするリクライニング機構である。
【0048】通常は、付勢手段の付勢力により、カムが
ポールの背部を押し、ポールの外歯がラチェットの内歯
に噛合し(ロック状態)、ラチェット(シートバック)の回
転が禁止されている。
【0049】操作ハンドルを操作すると、付勢手段の付
勢力に抗してカムが回転する。
【0050】尚、このカムの動きは、伝達部材を介して
他方のリクライニング機構にも伝達される。
【0051】すると、カムのポールの背部への押圧が解
除されると共に、ポールがガイドに案内され、ポールの
外歯とラチェットの内歯との噛合が解除され(アンロッ
ク状態)、ラチェット(シートバック)は、傾動可能とな
る。
【0052】シートバックを所望の位置まで傾動させ、
操作ハンドルへの操作力を解除すると、付勢手段の付勢
力により、カムがポールの背面を押し、ポールの外歯が
ラチェットの内歯に再び噛合し、ラチェット(シートバ
ック)の回転が禁止される状態に復帰する。
【0053】ラチェットは、ラチェットの穴に係合する
ヒンジピンの複数の棒部により回転可能に支持されてい
るので、ラチェットのセンタずれが少なく、ロックフィ
ーリングが良好となる。
【0054】カムにカムの動きを他方のリクライニング
機構へ伝達する伝達部材を直接接続することにより、ラ
チェットに円弧状の穴を設ける必要がなくなり、ラチェ
ットとバックフレームとの結合面積が広くなり、両者の
十分な結合強度を確保できる。
【0055】よって、低コストで、軽量化が図れる。
【0056】又、ラチェットの中央部の穴を中心とした
円周上に径の異なる複数の内歯を形成し、ポールにはラ
チェットの各内歯に噛合可能な複数の外歯を形成したこ
とにより、ラチェット、ポールの板厚を厚くしなくて
も、内歯と外歯との噛合部分の面積を増やすことができ
る。
【0057】よって、内歯の径、即ち、ラチェットを小
さくすることができ、装置の小型化が可能となる。
【0058】更に、ラチェット、ポールの板厚を厚くし
なくともよいので、低コストで、軽量化が図れる。
【0059】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明の前記ヒンジピンと、前記ロアアームとを一体的に形
成したことを特徴とするリクライニング機構である。
【0060】ヒンジピンと、ロアアームとを一体的に形
成したことにより、組み付け費低減によるコストダウン
が図れる。
【0061】又、ヒンジピンの軸ずれがなくなり、ラチ
ェットのセンタずれが少なく、ロックフィーリングが良
好となる。
【0062】又、鍛造プレス法で両者を一体的に形成す
ることにより、棒部の強度を著しく向上させることが可
能である。
【0063】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の発明の前記ロアアームに前記ラチェットの外縁部と
空間を介して対向し、前記ラチェットの外縁部が当接可
能な突起を複数形成したことを特徴とするリクライニン
グ機構である。
【0064】車両の衝突などで、ヒンジピンの棒部が変
形し、ラチェットが大きく移動し、ポールの外歯とラチ
ェットの内歯との噛合が解除されるのを防止できる。
【0065】
【発明の実施の形態】次に図面を用いて本発明の実施の
形態例を説明する。
【0066】本実施の形態例のリクライニング機構の外
観を図2を用いて説明する。
【0067】シートのシートクッション(座面)側に設け
られるロアアーム101には、ヒンジピン105が固着
されている。
【0068】このヒンジピン105に操作ハンドル10
2が回転可能に取り付けられている。
【0069】ここからは、図2からロアアームを取り除
いた図である図1を中心に、図2の切断線C-Cにおける
断面図である図3、図2の切断線D-Dにおける断面図で
ある図4、図2の切断線E-Eにおける断面図である図
5、図2の切断線F-Fにおける断面図である図6、主要
部の分解斜視図である図7、ラチェット側から見た斜視
図である図8も参照しながら説明する。
【0070】シートバック側のラチェット107には、
中央部に穴109が開設され、この穴109を中心とす
る円周の全域にわたって、径の異なる第1の内歯111
及び第2の内歯111aが形成されている。
【0071】ロアアーム101とラチェット107との
間には、二つのポール115が設けられている。
【0072】これらのポール115の縁部には、ラチェ
ット107の第1の内歯111に噛合可能な第1の外歯
113が形成され、ポール115の平面部には、ラチェ
ット107の第2の内歯111aに噛合可能な第2の外
歯113aが形成されている。
【0073】ヒンジピン105には、ポール115の背
部を押してポール115の第1及び第2の外歯113,
113aをラチェット107の第1及び第2の内歯11
1,111aに噛合させるカム117が回転可能に設け
られている。
【0074】カム117には、二本のピン121が取り
付けられ、ピン121の一方の端部側は、ロアアーム1
01に形成され、ヒンジピン105を中心とする円弧状
の長穴123(図2及び図4参照)を介して外部に突出
し、操作ハンドル102に取り付けられている。
【0075】従って、操作ハンドル102の回転は、カ
ム117に伝達されるようになっている。
【0076】更に、ピン121の他方の端部は、カム1
17とラチェット107との間に設けられ、ヒンジピン
105に回転可能に取り付けられたガイド板131に取
り付けられている(図4参照)。
【0077】従って、カム117とガイド板131と
は、一体となって回転する。
【0078】ロアアーム101には、各ポール115の
両側に位置し、ポール115をラチェット107の第1
及び第2の内歯111,111aに対して接近/離脱する
方向に案内するガイド部141が形成されている(図1,
4参照)。
【0079】又、ポール115のガイド板131と対向
する面には、ガイド板131に形成されたガイド溝13
3に係合する突起116が形成されている(図3参照)。
【0080】ガイド溝133の形状は、ガイド板131
が回転することにより、ポール115をラチェット10
7の第1及び第2の内歯111,111aに対して接近/
離脱させる形状に設定した。
【0081】内端部がロアアーム101に形成された断
面形状が半円状の突起143に係止され、外端部がカム
117に形成された切り欠き溝118に係止された付勢
手段としてのスプリング119が設けられ、このスプリ
ング119の付勢力により、カム117を介してポール
115はその第1及び第2の外歯113,113aがラ
チェット107の第1及び第2の内歯111,111a
に噛合する方向に付勢されている。
【0082】ヒンジピン105と、ロアアーム101と
の取り付けは、ヒンジピン105に形成された小判部1
51(図3参照)がロアアーム101に形成された小判状
の穴100(図2参照)に係合することにより、ヒンジピ
ン105の回転が禁止され、又、ヒンジピン105の小
判部151に連設された大径部153がロアアーム10
1の裏面に当接し(図3参照)、ヒンジピン105の小判
部151のG部をかしめる(図3参照)ことにより、ヒン
ジピン105をロアアーム101に固着している。
【0083】カム117には、ヒンジピン105を中心
とする円弧状の長穴120(図7参照)が二つ形成されて
いる。
【0084】又、ガイド板131にも、ヒンジピン10
5を中心とする円弧状の長穴135(図1,3,4参照)が
二つ形成されているヒンジピン105の大径部153に
は、同一円周上からラチェット107方向に延出し、カ
ム117に形成された長穴120およびガイド板131
に形成された長穴135を挿通し、ラチェット107の
穴109に係合して、ラチェット107を回転可能に支
持する複数の棒部としての断面形状が円弧状の突出部1
55(図7参照)が二つ形成されている。
【0085】又、カム117には、ラチェット107方
向に延出する中空の小判状の突出部161(図7参照)が
形成され、この突出部161に他方のリクライニング機
構にカム117の動きを伝達する伝達部材としてのコネ
クティングパイプ171(図3参照)が固着される。
【0086】本実施の形態例では、ロアアーム101に
ラチェットの107の外縁部と空間を介して対向し、ラ
チェット107の外縁部が当接可能な突起173(図6,
図8参照)を2か所形成した。
【0087】そして、ロアアーム101とラチェット1
07とは、ラチェット107から挿入され、図4に示す
ようにロアアーム101側の複数の接片201を折り曲
げる取り付け金具200により、両者は結合されてい
る。
【0088】又、ラチェット107には、シートバック
のフレームであるバックフレーム181が固着されてい
る。
【0089】上記構成のリクライニング機構の動作を説
明する。
【0090】通常は、スプリング119の付勢力によ
り、カム117がポール115の背部を押し、ポール1
15の第1及び第2の外歯113,113aがラチェッ
ト107の第1及び第2の内歯111,111aに噛合
し(ロック状態)、ラチェット(シートバック)107の回
転が禁止されている。
【0091】操作ハンドル102を上方に持ち上げる
と、スプリング119の付勢力に抗してカム117,ガ
イド板131がヒンジピン105を中心に回転する。
【0092】すると、カム117のポール115の背部
への押圧が解除されると共に、ポール115がガイド部
141及びガイド板131のガイド溝133に案内さ
れ、ポール115の第1及び第2の外歯113,113
aとラチェット107の第1及び第2の内歯111,1
11aとの噛合が解除され(アンロック状態)、ラチェッ
ト(シートバック)107は、傾動可能となる。
【0093】又、カム117の動きは、コネクティング
パイプ171を介して、他方のリクライニング機構のカ
ムへ伝達される。
【0094】シートバックを所望の位置まで傾動させ、
操作ハンドル102への操作力を解除すると、スプリン
グ119の付勢力により、カム117がポール105の
背面を押し、ポール115の第1及び第2の外歯11
3,113aがラチェット107の第1及び第2の内歯
111,111aに再び噛合し、ラチェット(シートバッ
ク)107の回転が禁止される状態に復帰する。
【0095】上記構成によれば、以下のような効果を得
ることができる。
【0096】(1) ラチェット107は、ラチェット10
7の穴109に係合するヒンジピン105の突出部15
5により回転可能に支持されているので、ラチェット1
07のセンタずれが少なく、ロックフィーリングが良好
となる。
【0097】カム117にカム117の動きを他方のリ
クライニング機構へ伝達するコネクティングパイプ17
1を直接接続することにより、ラチェット107に円弧
状の穴を設ける必要がなくなり、ラチェット107とバ
ックフレーム181との結合面積が広くなり、両者の十
分な結合強度を確保できる。
【0098】よって、低コストで、軽量化が図れる。
【0099】(2) ロアアーム101の外縁部にラチェッ
トの外縁部が当接可能な突起173を二か所形成したこ
とにより、車両の衝突などで、ヒンジピン105の突出
部155が変形し、ラチェット107が大きく移動し、
ポール115の外歯113とラチェット107の内歯1
11との噛合が解除されるのを防止できる。
【0100】(3) ラチェット107の中央部の穴を中心
とした円周上に径の異なる複数、本実施の形態例では第
1及び第2のの内歯111,111aを形成し、ポール
115にはラチェット107の第1及び第2の内歯11
1,111aに噛合可能な第1及び第2の外歯113,1
13aを形成したことにより、ラチェット107、ポー
ル115の板厚を厚くしなくても、内歯と外歯との噛合
部分の面積を増やすことができる。
【0101】よって、内歯の径、即ち、ラチェット10
7を小さくすることができ、リクライニング装置の小型
化が可能となる。
【0102】更に、ラチェット107、ポール115の
板厚を厚くしなくともよいので、低コストで、軽量化が
図れる。
【0103】尚、本発明は上記実施の形態例に限定する
ものではない。例えば、ロアアーム101とヒンジピン
105とを一体的に形成してもよい。すなわち、図9に
示すように、ロアアーム101′のラチェット107と
対向する面にヒンジピン105の突出部155に相当す
る突出部101a′を形成し、ロアアーム101′の外
部に露出する面に、操作ハンドル102を回転可能に支
持する突出部101b′を形成してもよい。
【0104】ヒンジピンと、ロアアームとを一体的に形
成したことにより、組み付け費低減によるコストダウン
が図れる。
【0105】更に、ヒンジピン105のロアアーム10
1への組み付けによる軸ずれがなくなり、ラチェット1
07のセンタずれが少なく、ロックフィーリングが良好
となる。
【0106】又、鍛造プレス法で両者を一体的に形成す
ることにより、棒部の強度を著しく向上させることが可
能である。
【0107】更に、ヒンジピン105に形成する突出部
155も断面形状が円弧状のものに限定するものではな
い。
【0108】例えば、ヒンジピン105の大径部153
の同一円周上に丸棒を180°ピッチで設けても、ラチ
ェット107を回転可能に支持することができる。
【0109】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1記載の発明
によれば、ラチェットは、ラチェットの穴に係合するヒ
ンジピンの複数の棒部により回転可能に支持されている
ので、ラチェットのセンタずれが少なく、ロックフィー
リングが良好となる。
【0110】カムにカムの動きを他方のリクライニング
機構へ伝達する伝達部材を直接接続することにより、ラ
チェットに円弧状の穴を設ける必要がなくなり、ラチェ
ットとバックフレームとの結合面積が広くなり、両者の
十分な結合強度を確保できる。
【0111】よって、低コストで、軽量化が図れる。
【0112】又、ラチェットの中央部の穴を中心とした
円周上に径の異なる複数の内歯を形成し、ポールにはラ
チェットの各内歯に噛合可能な複数の外歯を形成したこ
とにより、ラチェット、ポールの板厚を厚くしなくて
も、内歯と外歯との噛合部分の面積を増やすことができ
る。
【0113】よって、内歯の径、即ち、ラチェットを小
さくすることができ、装置の小型化が可能となる。
【0114】更に、ラチェット、ポールの板厚を厚くし
なくともよいので、低コストで、軽量化が図れる。
【0115】請求項2記載の発明によれば、ヒンジピン
と、ロアアームとを一体的に形成したことにより、組み
付け費低減によるコストダウンが図れる。
【0116】又、ヒンジピンの軸ずれがなくなり、ラチ
ェットのセンタずれが少なく、ロックフィーリングが良
好となる。
【0117】又、鍛造プレス法で両者を一体的に形成す
ることにより、棒部の強度を著しく向上させることが可
能である。
【0118】請求項3記載の発明によれば、車両の衝突
などで、ヒンジピンの棒部が変形し、ラチェットが大き
く移動し、ポールの外歯とラチェットの内歯との噛合が
解除されるのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態例のリクライニング機構の外観を
説明する図2からロアアームを取り除いた図である。
【図2】本実施の形態例のリクライニング機構の外観を
説明する図である。
【図3】図2の切断線C-Cにおける断面図である。
【図4】図2の切断線D-Dにおける断面図である。
【図5】図2の切断線E-Eにおける断面図である。
【図6】図2の切断線F-Fにおける断面図である。
【図7】主要部の分解斜視図である。
【図8】ラチェット側から見た斜視図である。
【図9】他の実施の形態例を説明する図である。
【図10】第一の従来のリクライニング機構の正面図で
ある。
【図11】図10の切断線A-Aにおけ拡大断面図であ
る。
【図12】第二の従来のリクライニング機構の正面図で
ある。
【図13】図12の切断線B-Bにおけ拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
101 ロアアーム 107 ラチェット 109 穴 117 カム 155 突出部(棒部) 171 コネクティングパイプ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートクッション側に設けられたロアア
    ームと、 シートバックのバックフレームが接続され、中央部に穴
    が開設され、該穴を中心とした円周上に径の異なる複数
    の内歯が形成されたラチェットと、 前記ロアアームに設けられ、同一円周上から前記ラチェ
    ット方向に延出し、前記ラチェットの穴に係合して、前
    記ラチェットを回転可能に支持する複数の棒部を有する
    ヒンジピンと、 前記ロアアームと前記ラチェットとの間に設けられ、前
    記ラチェットの各内歯に噛合可能な複数の外歯が形成さ
    れたポールと、 前記ポールを前記ラチェットの内歯に対して接近/離脱
    する方向に案内するガイドと、 前記ロアアームと前記ラチェットとの間に設けられ、前
    記ヒンジピンの棒部が挿通する円弧状のガイド穴が形成
    され、前記ポールの背面を押すことにより、前記ポール
    の外歯が前記ラチェットの内歯に係合する方向に前記ポ
    ールを移動させるカムと、 該カムに接続され、前記カムの動きを他方のリクライニ
    ング機構へ伝達する伝達部材と、 前記ポールの背面を押す方向に前記カムを付勢する付勢
    手段と、 回転中心が前記ヒンジピンの軸と一致するように前記ロ
    アアームに回転可能に設けられ、前記ロアアームに形成
    されたヒンジピンを中心とする円弧状の長穴を介して前
    記カムと接続された操作ハンドルと、 からなることを特徴とするリクライニング機構。
  2. 【請求項2】 前記ヒンジピンと、前記ロアアームとを
    一体的に形成したことを特徴とする請求項1記載のリク
    ライニング機構。
  3. 【請求項3】 前記ロアアームに前記ラチェットの外縁
    部と空間を介して対向し、前記ラチェットの外縁部が当
    接可能な突起を複数形成したことを特徴とする請求項1
    又は2に記載のリクライニング機構。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004000594A (ja) * 2002-05-31 2004-01-08 Yuun Yon Co Ltd 高剛性車両用リクライナー

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