JP2001190152A - 植栽用仕切り装置 - Google Patents

植栽用仕切り装置

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JP2001190152A
JP2001190152A JP2000002704A JP2000002704A JP2001190152A JP 2001190152 A JP2001190152 A JP 2001190152A JP 2000002704 A JP2000002704 A JP 2000002704A JP 2000002704 A JP2000002704 A JP 2000002704A JP 2001190152 A JP2001190152 A JP 2001190152A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 植栽領域を仕切り、該植栽領域内に敷設され
る植生マットの外端部を位置決めし得るとともに、該外
端部の浮き上がりを防止し得る植栽用仕切り装置を提供
する。 【解決手段】 長手方向に延在する水平状の取付け板部
5と、該取付け板部5の一側縁から垂直状に立上がる仕
切り板部6とを備えた断面L形の長尺状金属薄板4から
なり、人工地盤Gに固定される仕切り材2と、根通し口
12が形成された長尺状金属薄板11からなり、前記取
付け板部5上に植生マットMを介して配設されて人工地
盤Gに固定される押え部材3とによって植栽用仕切り装
置1を構成することにより、仕切り板部6によって植栽
領域の縁部を仕切り、植栽領域内に敷設される植生マッ
トMの外端部を位置決めするとともに、押え部材3によ
って植生マットMの外端部を面固定して、該植生マット
Mの外端部の浮き上がりを防止するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋上等の人工地盤
上における植栽の施工に用いる植栽用仕切り装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、屋上緑化等でビルの屋上等の人
工地盤上において植栽を行う場合、従来工法では、植栽
領域の縁部に沿って縁石等の縁取り壁を設置して植栽領
域を仕切り、この縁取り壁によって、植栽領域内に敷設
される植生マットの外端を位置決めするようにしてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記植生マ
ットは、人工土壌をマット状に成形したものであり、植
物の栽培床として使用されるが、人工地盤上での荷重軽
減のために軽量化されている。而して、植栽領域内に敷
設された植生マットは、適宜間隔で上方から挿通される
複数のビス等によって人工地盤に固定されるが、点固定
であるため、特に外端部分にあってはビス等で固定され
ていない部分が軽量のために浮き上がって捲れてしまう
という問題点がある。そこで、従来は、植生マットの外
端部上に玉砂利を載せたり、ネットや針金を張設したり
して、外端部の浮き上がりを防止するようにしているの
であるが、このような手段は便宜的手段であり、面倒で
作業効率が悪い上、時間経過に伴なって玉砂利が移動し
たり、ネットや針金が劣化や腐食により延びたり切れた
りして、その浮き上がり防止作用が得られなくなってし
まうことが多いため、根本的な解決手段が望まれてい
た。
【0004】本発明は、かかる従来の実状に鑑みてその
解決を試みたものであって、植栽領域を仕切り、該植栽
領域内に敷設される植生マットの外端部を位置決めし得
るとともに、該外端部の浮き上がりを防止し得るように
した植栽用仕切り装置を提供することを目的とするもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、長手方向に延
在する水平状の取付け板部と、該取付け板部の一側縁か
ら垂直状に立上がる仕切り板部とを備えた断面L形の長
尺状金属薄板からなり、人工地盤に固定される仕切り材
と、根通し口が形成された長尺状金属薄板からなり、前
記取付け板部上に植生マットを介して配設されて人工地
盤に固定される押え部材とを備えてなることを特徴とす
る植栽用仕切り装置である。
【0006】ここで、仕切り材の人工地盤に対する固定
は、人工地盤に立設した螺子杆からなる固定杆を取付け
板部に挿通させ、その突出端側にナットを螺合して固定
する固定手段や、取付け板部に挿通したビスからなる固
定杆の下端を人工地盤に埋入したプラグに螺合させて固
定する固定手段等を用いることができる。また、押え部
材の固定も同様の固定手段により行うことができる。
【0007】かかる構成にあって、仕切り材の取付け板
部を、植栽領域の縁部となる人工地盤上に固定手段を介
して固定することにより、仕切り材の仕切り板部が植栽
領域の縁部に沿って立設し、該仕切り板部によって植栽
領域の縁部を仕切ることができる。この仕切り板部で仕
切られた植栽領域内に植生マットを敷設することによ
り、該植生マットの外端部を位置決めすることができ
る。そして、この植生マットの外端部上に押え部材を載
置し、該押え部材を固定手段を介して人工地盤に固定す
ることにより、植生マットの外端部全体が長尺状金属薄
板からなる押え部材によって面固定されることとなり、
これによって、植生マットの外端部の浮き上がりを防止
することができる。
【0008】また、この施工状態にあって、植生マット
上に植物群が植え付けられるが、押え部材上に位置する
植物群は、押え部材に形成されている根通し口から植生
マットへ根を延ばすことができるので、その根付きに何
ら支障を来すことがなく、さらに、該根通し口によって
通水性、通気性を確保することができる。尚、この植物
群としては、マット状に育成された芝,苔類が好適であ
り、このようなマット状の植物群を用いることによっ
て、押え部材を覆い隠すことができる。
【0009】また、本発明は、長手方向に延在する水平
状の取付け板部と、該取付け板部の一側縁から垂直状に
立上がる仕切り板部とを備えた断面L形の長尺状金属薄
板からなり、取付け板部に固定杆挿通用の複数の透孔が
長手方向に沿って形成された仕切り材と、該取付け板部
と略同一形状の帯板状押え部を備えた長尺状金属薄板か
らなり、その長手方向に沿って複数の根通し口が形成さ
れ、かつ、該根通し口間で前記取付け板部の透孔に一致
する位置に固定杆の挿通孔が形成されて、前記取付け板
部上に植生マットを介して配設される押え部材とを備え
てなることを特徴とする植栽用仕切り装置である。
【0010】かかる構成にあっては、上記と同様に、仕
切り材の仕切り板部によって植栽領域の縁部を仕切るこ
とができ、この仕切り板部によって、植栽領域内に敷設
される植生マットの外端部を位置決めし得るとともに、
植生マットの外端部全体を長尺状金属薄板からなる押え
部材によって面固定し得るので、植生マットの外端部の
浮き上がりを防止することができる。これに加えて、仕
切り材の取付け板部に固定杆挿通用の複数の透孔が予め
形成され、また、押え部材には該透孔と一致する位置に
固定杆の挿通孔が予め形成されていることにより、施工
現場でこれらの孔の形成加工をする必要がなく、仕切り
材及び押え部材の固定作業を迅速かつ容易に行うことが
できる。
【0011】また、上記構成において、仕切り材の取付
け板部に、該取付け板部の透孔を除く部分に位置させ
て、奥縁が仕切り板部の下端近傍に至る開口形状の複数
の切欠口を長手方向に沿って形成し、該切欠口の、仕切
り板部に対向する外側傍部に生じる狭幅状連結縁を、必
要に応じて切断される切断代とする一方、押え部材の、
帯板状押え部の一側縁に、仕切り材の仕切り板部に沿っ
て立上がる立上り縁を形成し、押え部材の根通し口を、
その奥縁が該立上り縁の下端近傍に至る開口形状とする
とともに、該根通し口の、立上り縁に対向する外側傍部
に生じる狭幅状連結縁を、必要に応じて切断される切断
代とする構成が提案され得る。
【0012】かかる構成にあっては、押え部材と、仕切
り材の取付け板部とに夫々設けられた切断代としての狭
幅状連結縁を切断することにより、押え部材と、仕切り
材とを夫々自由に湾曲させることができ、金属薄板の塑
性変形によってその湾曲状態が保持される。これによ
り、植栽領域の縁部を曲線状に施工する場合にも対応し
得るものとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る植栽用仕切
り装置の第一実施例を、図1,図2について説明する。
植栽用仕切り装置1は、仕切り材2と押え部材3とによ
り構成されている。仕切り材2は、断面L形の長尺状金
属薄板4からなり、長尺な帯板状の金属薄板を断面L形
に折曲したものである。この長尺状金属薄板4の素材と
しては、長さ2000mm程度,幅 125mm程度,厚さ 1.2mm程
度のステンレス,スチール等の鋼板が好適に使用され得
る。この長尺状金属薄板4は、長手方向に延在する水平
状の取付け板部5と、該取付け板部5の一側縁から垂直
状に立上がる仕切り板部6とを備えており、取付け板部
5には、後述する固定杆7を挿通するための複数の透孔
8が長手方向に沿って所定間隔で形成されている。ま
た、仕切り板部6には、ヘミング曲げ加工によりその上
端を折返して補強縁9が形成されている。そして、該補
強縁9により、仕切り板部6の強度を向上させ、その堅
牢性をさらに高めるとともに、安全性を向上させ、仕切
り板部6の上端で手を切るような不具合を防止し得るよ
うにしている。さらに、仕切り板部6の下端には、複数
の排水口14が長手方向に沿って形成されている。
【0014】一方、押え部材3は、前記取付け板部5上
に後述する植生マットMを介して配設されるものであっ
て、該押え部材3は、前記取付け板部5と略同一形状の
帯板状押え部10を備えた長尺状金属薄板11からな
り、その長手方向に沿って複数の矩形状を呈する根通し
口12が所定間隔で形成されている。また、該根通し口
12間で前記取付け板部5の透孔8に一致する位置に固
定杆7の挿通孔13が形成されている。
【0015】上述の仕切り材2を製造するには、まず、
帯板状の金属薄板に、プレス装置による打ち抜き加工に
よって透孔8と排水口14を同時に形成し、次に該金属
薄板の仕切り板部6となる一縁側の端部をプレス装置に
よるヘミング曲げ加工によって折返して補強縁9を形成
する。この後、金属薄板の幅方向の略中間部をプレス装
置による曲げ加工によって略直角に折曲する。これによ
り、仕切り材2を簡単に製造することができる。また、
押え部材3は、長尺状金属薄板11に、プレス装置によ
る打ち抜き加工によって根通し口12と挿通孔13とを
同時に形成することにより、簡単に製造することができ
る。
【0016】図3,図4は、かかる構成からなる植栽用
仕切り装置1を用いた、屋上等の人工地盤G上における
植栽の施工状態を示す。このような施工を行うには、ま
ず、植栽領域の縁部に沿って仕切り材2を固定手段を介
して固定する。この固定手段は、人工地盤Gに埋入した
プラグ15に下端部を螺着して立設される螺子杆からな
る固定杆16と、該固定杆16に螺合されるナット17
a,17bとからなり、前記プラグ15は、取付け板部
5の透孔8に一致する位置に埋入される。そして、該プ
ラグ15を介して人工地盤Gに立設された固定杆16
を、取付け板部5の透孔8に挿通させ、その突出端側に
ナット17aを螺合して緊締することによって取付け板
部5を人工地盤Gに固定するようにしている。ここで、
取付け板部5は、植栽領域の内側に位置するように配置
される。これにより、仕切り材2の仕切り板部6が植栽
領域の縁部に沿って立設し、該仕切り板部6によって植
栽領域の縁部を直線状に仕切ることができる。
【0017】次に、仕切り板部6で仕切られた植栽領域
内に植生マットMを敷設する。この時、該植生マットM
の外端部を仕切り板部6に当接させることにより、該植
生マットMの外端部を位置決めすることができる。ま
た、該植生マットMには前記固定杆16を挿通させて上
方に突出させておく。そして、最後に押え部材3の挿通
孔13に前記固定杆16を挿通させた状態で、該押え部
材3を植生マットMの外端部上に載置し、固定杆16の
突出端側にナット17bを螺合して緊締することによ
り、押え部材3を固定する。これにより、押え部材3の
帯板状押え部10によって植生マットMの外端部全体が
面固定され、植生マットMの外端部の浮き上がりが防止
されることとなる。尚、植生マットMの外端部以外の部
分は、適宜間隔で上方から挿通される複数のビス等によ
って人工地盤Gに固定される。
【0018】この施工状態にあって、植生マットM上に
植物群Sが植え付けられるが、押え部材3上に位置する
植物群Sは、押え部材3に形成されている根通し口12
から植生マットMへ根を延ばすことができる。これによ
り、その根付きに何ら支障を来すことがない。さらに、
該根通し口12によって通水性、通気性を確保すること
ができる。また、仕切り板部6の下端に形成されている
複数の排水口14によって、植生マットMに含浸される
雨水等の余剰水を自然排水させることができる。尚、植
物群Sとしては、マット状に育成された芝,苔類が好適
に用いられ得る。このようなマット状の植物群Sを用い
ることによって、押え部材3が覆い隠され、人目につく
ことがない。
【0019】尚、この実施例では、仕切り材2の取付け
板部5と、押え部材3とに、透孔8と挿通孔13を予め
夫々形成するようにしているが、これらの孔は施工現場
において形成することも可能である。而して、実施例の
ように予め透孔8と挿通孔13を形成しておくことによ
り、施工現場でこれらの孔加工を行う必要がないため、
仕切り材2及び押え部材3の固定作業を迅速かつ容易に
行うことが可能となる。
【0020】図5は、第二実施例を示し、この実施例
は、植栽用仕切り装置1を、植栽領域の縁部を曲線状に
施工する場合にも対応し得るようにしたものである。即
ち、仕切り材2の取付け板部5には、該取付け板部5の
透孔8を除く部分に位置させて、矩形状を呈する複数の
切欠口18が長手方向に沿って形成されている。各切欠
口18は、その一辺が仕切り板部6の下端に位置するよ
うに配設されており、これによって、該切欠口18を、
その奥縁18’が仕切り板部6の下端近傍に至る開口形
状となるようにしている。そして、この切欠口18の形
成により、仕切り板部6に対向する各切欠口18の外側
傍部に狭幅状連結縁19を夫々生じさせて、各狭幅状連
結縁19を必要に応じて切断し得る切断代20としてい
る。そして、この切断代20を切断することにより、取
付け板部5の抵抗を受けることなく、仕切り板部6をそ
の厚み方向に容易に湾曲させ得るようになっている。ま
た、各狭幅状連結縁19の外縁には、その切断時に金鋸
を係合し得る係合溝21が形成されており、該係合溝2
1によって金鋸を位置決めし、その切断作業を容易に行
い得るようにしている。さらに、一部の切欠口18は、
仕切り板部6の下端に開口を生じるように形成されてお
り、該開口が排水口14となっている。
【0021】一方、押え部材3には、帯板状押え部10
の一側縁に、仕切り材2の仕切り板部6に沿って立上が
る立上り縁22が形成されており、矩形状を呈する各根
通し口12の一辺が該立上り縁22の下端に位置するよ
うに配設されている。これにより、該根通し口12を、
その奥縁12’が立上り縁22の下端近傍に至る開口形
状となるようにしている。また、各根通し口12の、立
上り縁22に対向する外側傍部に狭幅状連結縁23を夫
々生じさせて、各狭幅状連結縁23を必要に応じて切断
し得る切断代24としている。そして、この切断代24
を切断することにより、帯板状押え部10の抵抗を受け
ることなく、立上り縁22をその厚み方向に容易に湾曲
させ得るようになっている。また、各狭幅状連結縁19
の外縁には、その切断時に金鋸を係合し得る係合溝25
が形成されている。その他の構成は第一実施例と同じで
あり、同一部分に同一符号を付して重複する説明を省略
する。
【0022】かかる構成にあって、植栽領域の縁部を曲
線状に施工する場合には、仕切り材2の取付け板部5に
設けられた切断代20としての狭幅状連結縁19と、押
え部材3の帯板状押え部10に設けられた切断代24と
しての狭幅状連結縁23を夫々切断することにより、図
6イ,ロに示すように、仕切り材2及び押え部材3を自
由に湾曲させることができる。ここで、仕切り材2及び
押え部材3が金属薄板製であることにより、その塑性変
形によって湾曲状態が保持され、植栽領域の縁部の曲線
形状に簡単に一致させることができる。また、切欠口1
8が、その奥縁18’が仕切り板部6の下端近傍に至る
開口形状となっており、根通し口12が、その奥縁1
2’が立上り縁22の下端近傍に至る開口形状となって
いることにより、狭幅状連結縁19,23を夫々切断す
ると、仕切り材2は、取付け板部5の抵抗を受けること
なく、仕切り板部6をその厚み方向へ容易に湾曲させる
ことができるとともに、押え部材3は、帯板状押え部1
0の抵抗を受けることなく、立上り縁22をその厚み方
向に容易に湾曲させることができる。
【0023】そして、このように予め湾曲させた仕切り
材2を、図7,図8に示すように、第一実施例と同様
に、固定杆16と該固定杆16に螺合されるナット17
aとによって人工地盤Gに固定することにより、仕切り
板部6が植栽領域の縁部に沿って立設し、該仕切り板部
6によって植栽領域の縁部を曲線状に仕切ることができ
る。そして、このように曲線状に仕切られた植栽領域内
に植生マットMを敷設して、略同一曲線状に加工した植
生マットMの外端部を仕切り板部6に当接させることに
より、植生マットMの外端部を位置決めすることができ
る。さらに、該植生マットMの外端部上に押え部材3を
載置して、固定杆16に螺合されるナット17bによっ
て押え部材3を固定することにより、押え部材3の帯板
状押え部10によって植生マットMの外端部全体が面固
定され、植生マットMの外端部の浮き上がりを防止する
ことができる。これにより、植栽領域の縁部を所望の曲
線形状に仕上げることができる。
【0024】また、図9イ,ロに示すように、狭幅状連
結縁19,23の一箇所のみを切断して、仕切り材2及
び押え部材3を略直角に折曲することにより、植栽領域
のコーナー部の施工にも容易に対応することができる。
【0025】また、上記のように、仕切り材2及び押え
部材3を湾曲もしくは折曲することなく、直線状のまま
用いることにより、第一実施例と同様に植栽領域の縁部
を直線状に仕上げる場合にも対応し得るものとなる。
【0026】尚、上記第一実施例及び第二実施例にあっ
ては、仕切り材2及び押え部材3の固定手段として、人
工地盤Gに埋入したプラグ15に下端部を螺着して立設
される螺子杆からなる固定杆16と、該固定杆16に螺
合されるナット17a,17bとにより構成されたもの
を用いているが、固定手段はこれに限定されるものでは
ない。例えば、図10に示すように、仕切り材2の透孔
8に上方から挿通したビスからなる固定杆16を、人工
地盤Gに埋入したプラグ27に螺合させて仕切り材2を
固定するとともに、他の位置で押え部材3の挿通孔13
と仕切り材2の透孔8とに上方から挿通したビスからな
る固定杆16’を人工地盤Gに埋入したプラグ27’に
螺合させて押え部材3を固定することも可能である。ま
た、図11に示すように、仕切り材2の取付け板部5を
両面接着テープ28によって人工地盤Gに固定するとと
もに、該仕切り材2の取付け板部5上にナット17aを
溶接等により固着し、該ナット17aに螺着して立設さ
れる螺子杆からなる固定杆16を押え部材3の挿通孔1
3に挿通させた状態で、その突出端側に螺合されるナッ
ト17bによって押え部材3を固定するようにしてもよ
い。
【0027】
【発明の効果】本発明は、上述したように、長手方向に
延在する水平状の取付け板部5と、該取付け板部5の一
側縁から垂直状に立上がる仕切り板部6とを備えた断面
L形の長尺状金属薄板4からなり、人工地盤Gに固定さ
れる仕切り材2と、根通し口12が形成された長尺状金
属薄板11からなり、前記取付け板部5上に植生マット
Mを介して配設されて人工地盤Gに固定される押え部材
3とを備えてなることを特徴とする植栽用仕切り装置1
であるから、仕切り材2の取付け板部5を、植栽領域の
縁部となる人工地盤G上に固定することにより、仕切り
材2の仕切り板部6が植栽領域の縁部に沿って立設し、
該仕切り板部6によって植栽領域の縁部を仕切ることが
でき、この仕切り板部6で仕切られた植栽領域内に植生
マットMを敷設することにより、該植生マットMの外端
部を位置決めすることができる。そして、この植生マッ
トMの外端部上に押え部材3を載置し、該押え部材3を
人工地盤Gに固定することにより、植生マットMの外端
部全体が長尺状金属薄板11からなる押え部材3によっ
て面固定されることとなり、これによって、植生マット
Mの外端部の浮き上がりを防止することができる。
【0028】また、この施工状態にあって、植生マット
M上に植物群Sが植え付けられるが、押え部材3上に位
置する植物群Sは、押え部材3に形成されている根通し
口12から植生マットMへ根を延ばすことができるの
で、その根付きに何ら支障を来すことがなく、また、該
根通し口12によって通水性、通気性を確保することが
できる。さらに、この植物群Sとしてマット状の植物群
を用いることによって、押え部材3を覆い隠すことがで
きる。
【0029】また、本発明は、長手方向に延在する水平
状の取付け板部5と、該取付け板部5の一側縁から垂直
状に立上がる仕切り板部6とを備えた断面L形の長尺状
金属薄板4からなり、取付け板部5に固定杆16を挿通
するための複数の透孔8が長手方向に沿って形成された
仕切り材2と、前記取付け板部5と略同一形状の帯板状
押え部10を備えた長尺状金属薄板11からなり、その
長手方向に沿って複数の根通し口12が形成され、か
つ、該根通し口12間で前記取付け板部5の透孔8に一
致する位置に固定杆16の挿通孔13が形成されて、前
記取付け板部5上に植生マットMを介して配設される押
え部材3とを備えてなることを特徴とする植栽用仕切り
装置1であるから、上記と同様に、仕切り材2の仕切り
板部6によって植栽領域の縁部を仕切ることができ、こ
の仕切り板部6によって、植栽領域内に敷設される植生
マットMの外端部を位置決めし得るとともに、植生マッ
トMの外端部全体を長尺状金属薄板11からなる押え部
材3によって面固定し得るので、植生マットMの外端部
の浮き上がりを防止することができる。これに加えて、
仕切り材2の取付け板部5に固定杆16を挿通するため
の複数の透孔8が予め形成され、また、押え部材3には
該透孔8と一致する位置に固定杆16の挿通孔13が予
め形成されていることにより、施工現場でこれらの孔の
形成加工をする必要がなく、仕切り材2及び押え部材3
の固定作業を迅速かつ容易に行うことができる。
【0030】さらに前記構成にあって、仕切り材2の取
付け板部5に、該取付け板部5の透孔8を除く部分に位
置させて、奥縁18’が仕切り板部6の下端近傍に至る
開口形状の複数の切欠口18を長手方向に沿って形成
し、該切欠口18の、仕切り板部6に対向する外側傍部
に生じる狭幅状連結縁19を、必要に応じて切断される
切断代20とする一方、押え部材3の、帯板状押え部1
0の一側縁に、仕切り材2の仕切り板部6に沿って立上
がる立上り縁22を形成し、押え部材3の根通し口12
を、その奥縁12’が該立上り縁22の下端近傍に至る
開口形状とするとともに、該根通し口12の、立上り縁
22に対向する外側傍部に生じる狭幅状連結縁23を、
必要に応じて切断される切断代24としたから、押え部
材3と、仕切り材2の取付け板部5とに夫々設けられた
狭幅状連結縁19,23を適宜切断することにより、押
え部材3と、仕切り材2とを夫々自由に湾曲させること
ができ、金属薄板の塑性変形によってその湾曲状態を保
持させることができる。これにより、植栽領域の縁部の
曲線状の施工にも容易に対応し得る等の優れた効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係る植栽用仕切り装置の
平面図である。
【図2】同上の植栽用仕切り装置を構成する仕切り材と
押え部材の分離状態の斜視図である。
【図3】同上の植栽用仕切り装置の施工状態を示す側断
面図である。
【図4】同上の植栽用仕切り装置の施工状態を示す斜視
図である。
【図5】第二実施例に係る植栽用仕切り装置を構成する
仕切り材と押え部材の分離状態の斜視図である。
【図6】同上の植栽用仕切り装置を湾曲させた状態を示
す平面図である。
【図7】同上の植栽用仕切り装置の施工状態を示す側断
面図である。
【図8】同上の植栽用仕切り装置の施工状態を示す斜視
図である。
【図9】同上の植栽用仕切り装置を略直角に折曲した状
態を示す平面図である。
【図10】他の固定手段による施工状態の縦断面図であ
る。
【図11】他の固定手段による施工状態の側断面図であ
る。
【符号の説明】
1 植栽用仕切り装置 2 仕切り材 3 押え部材 4 長尺状金属薄板 5 取付け板部 6 仕切り板部 8 透孔 10 帯板状押え部 11 長尺状金属薄板 12 根通し口 12’奥縁 13 挿通孔 16 固定杆 18 切欠口 18’奥縁 19 狭幅状連結縁 22 立上り縁 23 狭幅状連結縁 24 切断代 G 人工地盤 M 植生マット S 植物群

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】長手方向に延在する水平状の取付け板部
    と、該取付け板部の一側縁から垂直状に立上がる仕切り
    板部とを備えた断面L形の長尺状金属薄板からなり、人
    工地盤に固定される仕切り材と、 根通し口が形成された長尺状金属薄板からなり、前記取
    付け板部上に植生マットを介して配設されて人工地盤に
    固定される押え部材とを備えてなることを特徴とする植
    栽用仕切り装置。
  2. 【請求項2】長手方向に延在する水平状の取付け板部
    と、該取付け板部の一側縁から垂直状に立上がる仕切り
    板部とを備えた断面L形の長尺状金属薄板からなり、取
    付け板部に固定杆挿通用の複数の透孔が長手方向に沿っ
    て形成された仕切り材と、 前記取付け板部と略同一形状の帯板状押え部を備えた長
    尺状金属薄板からなり、その長手方向に沿って複数の根
    通し口が形成され、かつ、該根通し口間で前記取付け板
    部の透孔に一致する位置に固定杆の挿通孔が形成され
    て、前記取付け板部上に植生マットを介して配設される
    押え部材とを備えてなることを特徴とする植栽用仕切り
    装置。
  3. 【請求項3】仕切り材の取付け板部に、該取付け板部の
    透孔を除く部分に位置させて、奥縁が仕切り板部の下端
    近傍に至る開口形状の複数の切欠口を長手方向に沿って
    形成し、該切欠口の、仕切り板部に対向する外側傍部に
    生じる狭幅状連結縁を、必要に応じて切断される切断代
    とする一方、押え部材の、帯板状押え部の一側縁に、仕
    切り材の仕切り板部に沿って立上がる立上り縁を形成
    し、押え部材の根通し口を、その奥縁が該立上り縁の下
    端近傍に至る開口形状とするとともに、該根通し口の、
    立上り縁に対向する外側傍部に生じる狭幅状連結縁を、
    必要に応じて切断される切断代としたことを特徴とする
    請求項2に記載した植栽用仕切り装置。
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