JP2001187519A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JP2001187519A
JP2001187519A JP37558399A JP37558399A JP2001187519A JP 2001187519 A JP2001187519 A JP 2001187519A JP 37558399 A JP37558399 A JP 37558399A JP 37558399 A JP37558399 A JP 37558399A JP 2001187519 A JP2001187519 A JP 2001187519A
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Takeshi Yoshida
剛 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ジグザグ状の周方向溝の振幅の拡大による達
成されるブレーキ性能向上と、当該周方向溝周縁のリブ
の耐摩耗性能の向上とを両立させる。 【解決手段】 第1の対策として、3本の周方向溝10
6の内、タイヤセンターCLに位置する周方向溝106
CENTERの振幅W1を最も大きくし、ショルダー部102
側の周方向溝106SHOULDERの振幅W2を前記振幅W1
よりも小さくすることで(W1>W2)、空車時には寄
与しないショルダー部102A側の周方向溝の偏摩耗性
能を向上することができる。また、第2の対策として、
摩耗が進むにつれて、ショルダー部102A側の周方向
溝106SHOULDERのジグザグの振幅が徐々に大きくなる
ようにすることで、摩耗によるブレーキ性能の低下を補
完することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トレッドの周方向
に沿って複数のジグザグ状の周方向溝を設けることでト
レッド踏面にリブが形成された空気入りタイヤに関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】空気入
りタイヤ、特に重荷重用空気入りタイヤでは、トレッド
部に周方向に沿って、複数のジグザグ状の溝が形成され
ることでリブが形成され、かつトレッドのショルダー部
にはラグ溝が形成されている。
【0003】前記ジグザグ状の溝は、その振幅の大きさ
が、ウェット面でのブレーキ性能に大きく左右されるこ
とが知られている。すなわち、振幅が大きい方がブレー
キ性能が向上する傾向にある。
【0004】一方、振幅が大きければ大きいほど、新品
(摩耗初期)から摩耗中期において、ショルダー部のリ
ブの山部付近のヒール&トウ摩耗を核とする偏摩耗性能
が低下するため、適度な振幅を設定することが望まし
い。
【0005】また、ウェット路面でのブレーキ性能は、
充分な溝深さを有する新品時は良好であり、摩耗末期に
向けてその性能が低下するのは当然である。
【0006】ここで、特に重荷重用空気入りタイヤで
は、空車時と定量積載時とでは、タイヤにかかる荷重差
が大きい。このため、タイヤ接地面積においては、空車
時はタイヤセンターCLを中心とした細幅領域で荷重を
受け、定量積載時はタイヤ全体で荷重を受けることにな
る。
【0007】従って、空車時では、エッジ部分が少ない
ことから、ウェット路面のブレーキ性能が低下する。
【0008】上記の如く、ウェット路面でのブレーキ性
能を向上、或いは低下抑制のためには、空車時、定量積
載時、或いは新品時、摩耗時のいずれの条件下でも接地
面内のエッジ部分が確保できればよく、そのためには、
前記周方向溝の振幅を大きくとる必要がある。
【0009】この結果は、前述の如く、耐偏摩耗に関し
ては相反する結果となる。
【0010】本発明は上記事実を考慮し、ジグザグ状の
周方向溝の振幅の拡大による達成されるブレーキ性能向
上と、当該周方向溝周縁のリブの耐摩耗性能の向上とを
両立させることができる空気入りタイヤを得ることが目
的である。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、トレッドの周方向に沿って複数のジグザグ状の周方
向溝を設けることでトレッド踏面にリブが形成された空
気入りタイヤであって、前記周方向溝の振幅がタイヤ幅
方向中心に近い程大きく、ショルダー部に近い程小さく
形成されていることを特徴としている。
【0012】請求項1に記載の発明によれば、一般に周
方向溝は、複数本形成されており、その溝幅も振幅も同
一である。しかし、請求項1の発明ではタイヤ幅方向中
心に近い程、溝の振幅を大きくした。このタイヤ幅方向
中心は、空車時であっても定量積載時であっても路面に
接地する領域である。一方、ショルダー部近傍では、空
車時は接地せず、定量積載時のみ接地する領域である。
このため、タイヤ幅方向中心の領域の溝の振幅を大きく
しておけば、空車時においてもあるレベル以上のブレー
キ性能を確保することができる。このとき、ショルダー
部近傍では、溝の振幅を大きくしないため、偏摩耗が起
きにくい。
【0013】この結果、ウェット面でのブレーキ性能と
耐偏摩耗性能とを両立することができる。
【0014】請求項2に記載の発明は、前記請求項1に
記載の発明において、前記周方向溝が、溝側面の傾斜角
度を周方向に沿って変更し、摩耗の進行に応じて周方向
溝の振幅が大きくなるように形成されていることを特徴
としている。
【0015】請求項2に記載の発明によれば、周方向溝
の側面の傾斜角度が変わると、摩耗の進行に従い周方向
溝の開口端の振幅が大きくなり、摩耗に起因する溝深さ
の低下(浅くなっていく)によるブレーキ性能の低下を
補うことができる。
【0016】また、新品時(摩耗初期)では、周方向の
溝の振幅を小さくしているため、偏摩耗性能を向上(或
いは維持)することができる。なお、この新品時では、
タイヤ中心部の周方向溝の振幅でショルダー部側の周方
向溝の振幅を小さくしたことによるブレーキ性能の低下
を補う(相殺)することができる。
【0017】請求項3に記載の発明は、前記請求項2に
記載の発明において、前記傾斜角度が、ショルダー部側
のリブの山部が最も大きく、谷部が最も小さく形成され
た、ことを特徴としている。
【0018】請求項3に記載の発明によれば、傾斜角度
を変更する際、ショルダー部側のリブの山部を最も大き
く、谷部を最も小さく形成することで、振幅の変化量を
最も大きくすることができる。
【0019】請求項4に記載の発明は、前記請求項1乃
至請求3の何れか1項記載の発明において、前記ショル
ダー部にはラグ溝が形成され、当該ラグ溝が、このラグ
溝の開口幅中心線が前記ショルダー部側のリブの山部に
ほぼ対向するように形成されていることを特徴としてい
る。
【0020】請求項4に記載の発明によれば、ジグザグ
状の周方向溝と、ラグ溝とが併設されている空気入りタ
イヤにおいて、ラグ溝の開口幅中心線が前記リブの山部
にほぼ対向するように形成し、トレッドのショルダー部
に最も近い周方向溝を形成する溝側面の傾斜角度、すな
わち、トレッド踏面の法線と傾斜された溝側面とのなす
角度を、少なくとも前記リブの山部で最大、かつ谷部で
最小とすることで、溝底へいくに従い、ラグ溝と周方向
溝との間の肉厚を大きくすることができ、横力に対する
剛性を向上させることができる。一方、リブの谷側で
は、傾斜角度が最も小さいため、剛性の向上は維持され
る。
【0021】請求項5に記載の発明は、前記請求項2乃
至請求項4何れか1項記載の発明において、前記周方向
溝が、溝底の幅寸法が最も小さいテーパー形状とされ、
この溝底の位置を周方向溝の幅方向に連続的に変位させ
ることで、前記傾斜角度を変えていることを特徴として
いる。
【0022】請求項5に記載の発明によれば、周方向溝
は、開口幅よりも拡幅することはなく、徐々に縮幅され
る、テーパー形状とされている。このため、傾斜角度の
変更に伴い溝底位置が周方向溝の幅方向に変位すること
になる。隣合う最大振幅の頂点を直線的に結ぶようにす
る(ジグザグ状)ことが加工上簡便であるが、この形状
に限定されるものではなく、正弦波状、階段上に変位さ
せてもよい。
【0023】請求項6に記載の発明は、前記請求項2乃
至請求項5の何れか1項記載の発明において、前記ショ
ルダー部側の溝側面の傾斜角度が0°〜45°、好まし
くは0°〜30°とされていることを特徴としている。
【0024】請求項6に記載の発明によれば、傾斜角度
の適性値を設定しており、0°〜45°の範囲である。
0°未満では、リブ自体の剛性(踏面から入力される荷
重)に対して悪影響を及ぼし、45°を越えると溝深さ
が充分にとれず、排水性能、ブレーキ性能等を低下させ
る要因となる。好ましくは、最小傾斜角度が0°〜14
°、並びに最大傾斜角度が19°〜30°で設定する。
【0025】
【発明の実施の形態】図1に本実施の形態に係る空気入
りタイヤ100の踏面の一部の展開平面図が示されてい
る。
【0026】トレッド102のショルダー部102Aに
は、タイヤ周方向に沿って所定ピッチAで複数のラグ溝
104が形成されている。ラグ溝104は、ショルダー
部102の角部で切り欠かれた幅寸法を維持し、タイヤ
中心側端部の一部のみ若干テーパ状に形成された先細り
形状とされている。なお、ラグ溝104としては、への
字型或いはV字型に屈曲されていてもよい。
【0027】なお、タイヤの幅方向両端に形成されたラ
グ溝104は、タイヤの前後の何れの方向に回転して
も、同様の効果(トラクション効果)を得ることができ
る点対称形状となっている。
【0028】また、トレッド102には、周方向に亘っ
て溝106(以下、周方向溝という)が形成されてい
る。この周方向溝106は、均一のピッチで複数本(本
実施の形態では、3本)形成されている。この周方向溝
106により、トレッド102がタイヤ幅方向に沿って
4分割され、それぞれリブ108A乃至Dが形成され
る。
【0029】周方向溝106は、ジグザグ状に形成され
ている。ジグザグ形状とした目的としては、ブレーキ性
能の向上が挙げられる。すなわち、このジグザグの振幅
が大きいほどブレーキ性能が向上することは、一般的に
周知な技術である。
【0030】ところで、周方向溝106のジグザグの振
幅は、ウェット路面におけるブレーキ性能に多大な影響
を及ぼすことが知られている。すなわち、ジグザグの振
幅が大きいほどこのブレーキ性能が向上し、振幅が小さ
いとその効果は低減する。
【0031】これに対し、ジグザグ状の振幅は、新品か
ら摩耗中期にかけて、ヒール&トウ摩耗を核とする偏摩
耗性能に影響することも知られている。すなわち、ジグ
ザグの振幅が大きいほどその偏摩耗性能は低下し、振幅
が小さいほど影響が和らぐ。
【0032】上記の如く、両者、すなわちブレーキ性能
と偏摩耗性能とは、二律背反の関係にある。
【0033】本実施の形態では、第1の対策として、3
本の周方向溝106の内、タイヤセンターCLに位置す
る周方向溝106(以下、区別する場合に106CENTER
という)の振幅W1を最も大きくし、ショルダー部10
2A側の周方向溝106(以下、区別する場合に106
SHOULDERという)の振幅W2を前記振幅W1よりも小さ
くしている(W1>W2)。
【0034】タイヤセンターCLは、空車時及び定量積
載時の両方において接地する領域にあり、このセンター
CLの周方向溝106CENTERの振幅を大きくすること
で、ブレーキ性能を充分に確保する。一方、ショルダー
部102A側の周方向溝106 SHOULDERは、空車時には
接地せず、定量積載時のみ接地する領域いきにあり、こ
のショルダー部102A側の周方向溝106SHOULDER
振幅をあまり大きくしないことで、偏摩耗性能の維持を
図っている。
【0035】ところで、タイヤが摩耗するにつれてべ、
周方向溝106の深さが浅くなるため、その分ブレーキ
性能が低下する。しかし、この摩耗中期から末期までの
ブレーキ性能を所定レベルに維持しようとすると、前記
耐偏摩耗性能を犠牲にせざるを得ない。
【0036】そこで、本実施の形態では、第2の対策と
して、ショルダー部102A側の周方向溝106
SHOULDERの断面形状を周方向に亘って変更している。こ
の変更は、リブ108A及びリブ108Dのショルダー
部側溝側面の、踏面の法線に対する傾斜角度で規定して
いる。
【0037】この傾斜角度の設定では、ラグ溝104と
周方向溝106の山部Xおよび谷部Yとの相対位置関係
が、以下の条件となっていることが望ましい。
【0038】すなわち、ラグ溝104のピッチをAとし
た場合、リブ108A、108Dの山部Xの頂点を基準
として±A/4の範囲内にラグ溝104が位置してい
る。なお、本実施の形態では、ラグ溝104は、リブ1
08A、108Dの山部Xの頂点に対応するように形成
されている。
【0039】図2(A)及び(B)には、図1にIIA
−IIA、IIB−IIB線で示す各部位(リブ108
Aの谷部Y及び山部Xの頂点)の断面図が示されてい
る。また、図2(C)には図1にIIC−IIC線で示
す断面図が示されている。
【0040】この断面図において、リブ108Aの谷部
Yでは、ショルダー部102A側の溝側面の上半分の傾
斜角度θSUが13.1°、下半分の傾斜角度θSLが約0°と
なっており、反対側のセンターCL寄りの溝側面は、こ
れに対応して上半分の傾斜角度θCUが19°、下半分の傾
斜角度θCLが28°となっている。
【0041】これに対して、リブ108Aの山部Xで
は、谷部Yとは左右対称とされている。すなわち、ショ
ルダー部102A側の溝側面の上半分の傾斜角度θSU
19°、下半分の傾斜角度θSLが28°となっており、反対
側の溝側面は、これに対応して上半分の傾斜角度θCU
13.1°、下半分の傾斜角度θCLが約0°となっている。
【0042】上記構成とした場合、摩耗が進むにつれ
て、ショルダー部102A側の周方向溝106SHOULDER
のジグザグの振幅が徐々に大きくなる(図3参照)。すな
わち、溝の深さが浅くなる分、振幅の拡大によってブレ
ーキ性能の低下を抑制することができるようになってい
る。
【0043】一方、センターCL側の周方向溝106C
ENTERでは、一方の溝側面では、上半分の傾斜角度
がθ1が19°、下半分の傾斜角度θ2が28°となってお
り、他方の溝面では、上半分の傾斜角度θ3が13.7°、
下半分の傾斜角度θ4が約0°となっており、ジグザグ
状の屈曲部において交互に左右の傾斜角度が反対(左右
対称)となるように設定されている。
【0044】以下に本実施の形態の作用を説明する。
【0045】図1の実線(図3の点線)で示されている
周方向溝106は、センターCL側の振幅が大きく、シ
ョルダー部102A側の振幅が小さく形成されている。
また、周方向溝106は、摩耗が進むにつれて(75%
摩耗)、図1の鎖線(図3の実線)で示されるような形
状となる。この形状からもわかるように、摩耗末期に至
っていないタイヤにおいて、リブ108A、108Dの
谷部Yの肉厚寸法と、山部Xの肉厚寸法とを、それぞれ
周方向溝106が左右対称のテーパ状に形成された場合
に比べると、谷部Yでは肉厚寸法が少なくなり、山部X
では肉厚寸法が多くなっている。このことから、以下の
ことを言うことができる。
【0046】まず、新品のタイヤで、かつ空車の場合、
路面に接地するのはタイヤのセンターCLに寄った領域
であるため、この部分に位置するセンターCL側の周方
向溝106CENTERのジグザグの振幅W1を大きくしてお
けば十分なブレーキ性能を得ることができる。また、シ
ョルダー部102A側の周方向溝106SHOULDERについ
ては、前記センターCL側の周方向溝106CENTERの振
幅W1よりも小さい振幅W2としたため、耐偏摩耗性能
を維持することができる。
【0047】次に、新品のタイヤで、かつ定量積載の場
合、路面にはトレッドのほとんどが接地するため、全て
の周方向溝106のジグザグ状jの振幅がブレーキ性能
に寄与するため、空車時よりも高い、かつ充分なブレー
キ性能を確保することができる。 一方、摩耗が進んだ
タイヤで、かつ空車の場合、路面に接地する面積は新品
時よりもタイヤセンターCLを中心に拡幅する。従っ
て、偏摩耗によってタイヤセンターCL側の周方向溝1
06CENTERが偏摩耗したとしても、その分ショルダー部
102A側の周方向溝106SHOULDERが路面に接地して
本来の機能を徐々に発揮することで補完することがで
き、ブレーキ性能を維持することができる。
【0048】次に、摩耗が進んだタイヤで、かつ定量積
載の場合、路面にはトレッドの幅方向全域が接地する。
また、このとき、ショルダー部102A側の周方向溝1
06 SHOULDERにおいては、摩耗が進むにつれて振幅が徐
々に大きくなっているため、その分ブレーキ性能が高く
なっている。従って、摩耗によって溝の深さが浅くなっ
た分、振幅の拡大で補うことができる。 (試験例)図4は、従来構造のタイヤの接地面内のエッ
ジ成分指数ER―ウェット路におけるブレーキ性能指数
BRの特性図(ER−BR特性図)が示されている。
【0049】試験に適用されたタイヤ等の条件は以下の
とおりである。 車両:2−DDトラック タイヤサイズ:11R22.5 14PR リム幅:825 内圧:700KPa 荷重:JATMA正規荷重(JATMA(日本自動
車タイヤ協会)の”JATMA Year Book”
(1999年度版)に記載されている適用サイズにおけ
る単輪の最大荷重(最大負荷能力)のことである。 速度:35Km/hからの鉄板路ロックブレーキ この図4では、ER指数が高ければ高いほど、BR指数
も高くなるというほぼリニアな正比例の関係にあること
がわかる。すなわち、エッジ成分が多いほど、ブレーキ
性能が高いということが言え、摩耗に応じてショルダー
部102A側の周方向溝106SHOULDERの振幅が拡大す
ること、並びに、定量積載によって接地面積が拡大し、
ショルダー部102A側の周方向溝106SHOULDERが寄
与することで、ブレーキ性能を向上することが裏付けら
れる。
【0050】次に、図5(A)及び(B)は、センター
CL側とショルダー部側の周方向溝102の振幅比WR
(W1/W2)―ウェット路のブレーキ性能指数BRの
特性図(WR−BR特性図)が示されている。なお、図
5(A)は定量積載時であり、図5(B)は空車時であ
り、また、図中の黒丸(●)印が従来品であり、白丸
(○)印と、白三角(△)印が上記第1の対策のみを講
じたもの(センターCL側の周方向溝の振幅の拡大(W
1>W2))であり、四角(□)印が第1の対策及び第
2の対策(溝側面の傾斜角度の変位)の両方を講じたも
のである。
【0051】試験に適用されたタイヤ等の条件は、前記
図4の場合と同様である。
【0052】図5(A)からわかるように、定量積載時
では、第2の対策がブレーキ性能に寄与しており、75
%の摩耗タイヤにおいて、指数として10程度ブレーキ
性能が向上していることがわかる。
【0053】図5(B)では、第1の対策のみでもブレ
ーキ性能が向上し、かつ75%摩耗時には,第2の対策
においてさらにブレーキ性能が向上していることがわか
る。
【0054】次に、図6は、タイヤの摩耗率HR―ショ
ルダー部102A側のリブ108A、108Dの偏摩耗
段差量MMの特性図(HR−MM特性図)を示したもの
である。なお、図中の印(●、○、△、□)の意味は図
3及び図4と同様である。
【0055】この図6からわかるように、溝の振幅比
(W1/W2)が大きいほど、偏摩耗性能が向上し、か
つこれに加え溝側面の傾斜角度変位により、さらに偏摩
耗性能が向上していることがわかる。
【0056】以上説明した如く本実施の形態では、第1
の対策として、3本の周方向溝106の内、タイヤセン
ターCLに位置する周方向溝106CENTERの振幅W1を
最も大きくし、ショルダー部102側の周方向溝106
SHOULDERの振幅W2を前記振幅W1よりも小さくするこ
とで(W1>W2)、空車時には寄与しないショルダー
部102A側の周方向溝の偏摩耗性能を向上することが
できる。また、第2の対策として、摩耗が進むにつれ
て、ショルダー部102A側の周方向溝106SH OULDER
のジグザグの振幅が徐々に大きくなるようにすること
で、摩耗によるブレーキ性能の低下を補完することがで
きる。
【0057】
【発明の効果】以上説明した如く本発明に係る空気入り
タイヤは、ジグザグ状の周方向溝の振幅の拡大による達
成されるブレーキ性能向上と、当該周方向溝周縁のリブ
の耐摩耗性能の向上とを両立させることができるという
優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の空気入りタイヤのトレッドの展
開平面図(一部)である。
【図2】(A)は図1のIIAーIIA断面図、(B)
は図1のIIBーIIB断面図である。
【図3】図1の状態から摩耗したタイヤのトレッドの展
開平面図である。
【図4】タイヤの接地面内のエッジ成分指数ER―ウェ
ット路におけるブレーキ性能指数BRの特性図(ER−
BR特性図)である。
【図5】センターCL側とショルダー部側の周方向溝1
02の振幅比WR(W1/W2)―ウェット路のブレー
キ性能指数BRの特性図(WR−BR特性図)であり、
(A)は定量積載時、(B)は空車時である。
【図6】タイヤの摩耗率HR―ショルダー部102A側
のリブ108A、108Dの偏摩耗段差量MMの特性図
(HR−MM特性図)である。
【符号の説明】
100 タイヤ 102A ショルダー部 102 トレッド 104 ラグ溝 106CENTER (センター部側の)周方向溝 106SHOULDER (ショルダー部側の)周方向溝 108A乃至D リブ X 山部 Y 谷部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トレッドの周方向に沿って複数のジグザ
    グ状の周方向溝を設けることでトレッド踏面にリブが形
    成された空気入りタイヤであって、 前記周方向溝の振幅がタイヤ幅方向中心に近い程大き
    く、ショルダー部に近い程小さく形成されていることを
    特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】 前記周方向溝が、溝側面の傾斜角度を周
    方向に沿って変更し、摩耗の進行に応じて周方向溝の振
    幅が大きくなるように形成されていることを特徴とする
    請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】 前記傾斜角度が、ショルダー部側のリブ
    の山部が最も大きく、谷部が最も小さく形成された、こ
    とを特徴とする請求項2記載の空気入りタイヤ。
  4. 【請求項4】 前記ショルダー部にはラグ溝が形成さ
    れ、当該ラグ溝が、このラグ溝の開口幅中心線が前記シ
    ョルダー部側のリブの山部にほぼ対向するように形成さ
    れていることを特徴とする請求項1乃至請求3の何れか
    1項記載の空気入りタイヤ。
  5. 【請求項5】 前記周方向溝が、溝底の幅寸法が最も小
    さいテーパー形状とされ、この溝底の位置を周方向溝の
    幅方向に連続的に変位させることで、前記傾斜角度を変
    えていることを特徴とする請求項2乃至請求項4何れか
    1項記載の空気入りタイヤ。
  6. 【請求項6】 前記ショルダー部側の溝側面の傾斜角度
    が0°〜45°、好ましくは0°〜30°とされている
    ことを特徴とする請求項2乃至5の何れか1項記載の空
    気入りタイヤ。
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Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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