JP2009029309A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP2009029309A
JP2009029309A JP2007196553A JP2007196553A JP2009029309A JP 2009029309 A JP2009029309 A JP 2009029309A JP 2007196553 A JP2007196553 A JP 2007196553A JP 2007196553 A JP2007196553 A JP 2007196553A JP 2009029309 A JP2009029309 A JP 2009029309A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pneumatic tire
groove
width
main groove
lug
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007196553A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5056238B2 (ja
Inventor
Hiroshi Endo
寛 遠藤
Shoji Tamura
将司 田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Yokohama Rubber Co Ltd
Priority to JP2007196553A priority Critical patent/JP5056238B2/ja
Priority to CN2008101440395A priority patent/CN101352996B/zh
Publication of JP2009029309A publication Critical patent/JP2009029309A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5056238B2 publication Critical patent/JP5056238B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Tires In General (AREA)

Abstract

【課題】ショルダー部の偏摩耗を抑制するとともにトラクション性能を向上させること。
【解決手段】空気入りタイヤ1は、周方向に延在する複数の主溝10C、10Eと、幅方向両側の外側陸部13にそれぞれ設けられる、陸部内で閉塞した複数のラグ溝11とを有する。そして、ラグ溝長さLLはトレッド幅TAWの半値に対して20%以上25%以下、ラグ溝幅WLは外側主溝幅Wmの50%以上90%以下、ラグ溝幅WLはラグ溝間距離WIに対して17%以上25%以下、ラグ溝深さDLは外側主溝深さDmの50%以上70%以下である。
【選択図】 図2

Description

本発明は、空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、偏摩耗を抑制でき、かつトラクション性能を向上できる空気入りタイヤに関する。
ショルダー部にラグ溝が設けられている空気入りタイヤは、走行にともない摩耗が発生する。特にショルダー部には、ラグ溝を起点としてヒール&トゥ摩耗やショルダー肩落ち摩耗といった偏摩耗が発生しやすい。特許文献1には、ジグザグ状に形成された少なくとも3本の周方向主溝、及びショルダーリブにラグ溝を備えるトレッドパターンの空気入りタイヤにおいて、ショルダーリブの幅やジグザグ状に形成された周方向主溝の振り角度の大小等を規定したタイヤが開示されている。
特開平2003−127616号公報
しかし、特許文献1では、タイヤの寿命とワンダリング性能との両立を図り、かつブレーキ性能及びウェット性能の改善を目的としており、摩耗抑制やトラクション性能の向上については改善の余地がある。本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、空気入りタイヤの偏摩耗を抑制でき、かつトラクション性能を向上できる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明に係る空気入りタイヤは、空気入りタイヤの周方向に延在する複数の周方向主溝と、前記空気入りタイヤの幅方向両側の陸部にそれぞれ設けられて、前記周方向主溝に向かい、かつ前記陸部内で閉塞する複数のラグ溝と、を有し、前記空気入りタイヤの幅方向における前記ラグ溝の長さは、前記空気入りタイヤのトレッドの幅の半値に対して20%以上25%以下、かつ、前記ラグ溝の幅は、前記空気入りタイヤの幅方向外側における前記周方向主溝の幅の50%以上90%以下、かつ隣接する前記ラグ溝同士の間における前記陸部の長さに対して17%以上25%以下、かつ、前記ラグ溝の深さは、前記空気入りタイヤの幅方向外側における前記周方向主溝の深さの50%以上70%以下であることを特徴とする。このようにラグ溝の寸法を設定すれば、空気入りタイヤの偏摩耗、特にショルダー部の偏摩耗を抑制でき、かつトラクション性能を向上できる。
本発明の望ましい態様としては、前記空気入りタイヤにおいて、前記周方向主溝はジグザグ状に形成されるとともに、前記空気入りタイヤの幅方向中央部における前記周方向主溝の幅は、前記空気入りタイヤの幅方向外側における前記周方向主溝の幅よりも大きく、また、前記空気入りタイヤの幅方向中央部における前記周方向主溝の振幅は、前記空気入りタイヤの幅方向外側における前記周方向主溝の振幅よりも大きいことが好ましい。これによって、さらにトラクション性能を向上させることができる。
本発明の望ましい態様としては、前記空気入りタイヤにおいて、前記空気入りタイヤの幅方向中央部における前記周方向主溝の溝壁の角度は、15度以上30度以下であることが好ましい。これによって、周方向主溝の石噛みを抑制できる。
本発明の望ましい態様としては、前記空気入りタイヤにおいて、隣接する前記主溝同士を連結する連結溝を備えることが好ましい。これによって、さらにトラクション性能を向上させることができる。
本発明の望ましい態様としては、前記空気入りタイヤにおいて、前記連結溝の深さは、前記空気入りタイヤの幅方向外側における前記周方向主溝の深さの10%以上50%以下であることが好ましい。これによって、連結溝を設けたことに起因する偏摩耗を抑制することができる。
本発明は、空気入りタイヤの偏摩耗を抑制でき、かつトラクション性能を向上できる。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この発明を実施するための最良の形態(以下実施形態という)によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態及び実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。この発明は、乗用車用、トラック・バス用を問わず適用できるが、特に、トラック・バス用タイヤ(TBタイヤ)に好ましい。
本実施形態に係る空気入りタイヤは、周方向に延在する複数の周方向主溝と、幅方向両側の陸部にそれぞれ設けられる陸部内で閉塞した複数のラグ溝とを有する、リブ、ラグを基調としたトレッドパターンの空気入りタイヤであり、ラグ溝の寸法を所定の範囲内に規定している。次に、本実施形態に係る空気入りタイヤの構成について説明する。
図1は、本実施形態に係る空気入りタイヤを、その回転軸を含む子午面で切った断面を示す一部断面図である。図2は、本実施形態に係るタイヤのトレッド面示す平面図である。図3は、本実施形態に係る空気入りタイヤが備えるラグ溝の拡大図である。図4は、本実施形態に係る空気入りタイヤが備える外側主溝とラグ溝とを示す拡大図である。
図1のY軸は、空気入りタイヤ1の回転軸である。X軸はY軸に直交し、かつ空気入りタイヤ1の進行方向に対して平行な軸である。Z軸は、X軸及びY軸に直交するとともに、空気入りタイヤ1が接地する路面と直交する軸である。
空気入りタイヤ1の周方向(以下周方向という)は、空気入りタイヤ1が回転軸(Y軸)の周りに回転する方向であり、空気入りタイヤ1の回転軸(Y軸)に直交する平面と、空気入りタイヤ1のトレッド2の表面とが交わる線と平行である。空気入りタイヤ1の径方向(以下径方向という)は、空気入りタイヤ1の回転軸(Y軸)を通り、かつ前記X軸又はY軸と平行な方向である。径方向外側は、空気入りタイヤ1のトレッド2側であり、径方向内側は、タイヤ1の回転軸(Y軸)側である。空気入りタイヤ1の幅方向(以下幅方向という)は、空気入りタイヤ1の回転軸(Y軸)と平行な方向である。
また、図2の中心線CLは、空気入りタイヤ1の赤道線に相当する。すなわち、幅方向中心を通り、かつ空気入りタイヤ1の回転軸(Y軸)に直交する平面と、空気入りタイヤ1のトレッド2の表面とが交わる線である。
図1に示すように、この空気入りタイヤ1は、トレッド2は、空気入りタイヤ1の路面接地部に配置されており、カーカス4、最内周ベルト3A、第1ベルト5Aと第2ベルト5Bとからなる主ベルト層5の外側を覆うゴム層である。主ベルト層5の径方向外側には、主ベルト層5を外傷から保護するための最外周ベルト3Bが配置されている。カーカス4は、ビードコア6で折り返され、ビードワイヤ6に巻き込まれる。カーカス4をビードコア6の周囲に巻き込む際に生ずる空間へは、ビードフィラー7と呼ばれるゴムが配置される。
トレッド2の接地面、すなわちトレッド面には、周方向に向かってジグザグ状に延在する周方向主溝(以下主溝という)10C、10Eと、幅方向両側に配置されるそれぞれの外側陸部(陸部)13に形成され、幅方向に向かうラグ溝11とが設けられる。本実施形態に係る空気入りタイヤ1は、3本の主溝を備えており、トレッド2は、3本の主溝で区画されて内側陸部14が形成される。
3本の主溝のうち、空気入りタイヤ1の幅方向中央部CEに設けられる主溝を中央部主溝10Cといい、空気入りタイヤ1の幅方向において、中央部主溝10Cの両側に設けられる主溝を外側主溝10Eという。外側主溝10Eは、空気入りタイヤ1の幅方向外側に設けられる。なお、本実施形態においては、主溝の本数は3本に限定されるものではない。本実施形態に係る空気入りタイヤ1は、外側主溝10Eよりも中心線CL側が幅方向中央部CEであり、外側主溝10Eよりも幅方向外側がショルダー部Shである。
本実施形態において、ラグ溝11が設けられる外側陸部13は、周方向に連続するリブであるが、外側陸部13は周方向に連続していなくてもよい。ラグ溝11は、周方向に向かって、それぞれの外側陸部13へ複数設けられる。ラグ溝11は、外側主溝10Eに向かい、かつ外側陸部13内で閉塞するラグ溝である。すなわち、ラグ溝11は、幅方向外側から外側主溝10Eへ向かって外側陸部13を連結するものではない。ラグ溝11は、幅方向外側に向かって溝幅が広がっている。これによって、ラグ溝11が噛み込んだ石が排出されやすくなる。
本実施形態に係る空気入りタイヤ1は、隣接する主溝同士を連結する連結溝12が設けられる。連結溝12は、内側陸部14に設けられて、外側主溝10Eと中央部主溝10Cとを連結する。本実施形態において、連結溝12を必ずしも設ける必要はないが、連結溝12を設けることにより、空気入りタイヤ1のトラクション性能はより向上するので、連結溝12を設けることが好ましい。
ラグ溝11の長さが長すぎる、幅が広すぎる、深さが大きすぎると、ショルダー部Shの偏摩耗が発生しやすくなる。さらに、隣接するラグ溝11同士の距離がラグ溝11の幅に対して短くなるとショルダー部Shの偏摩耗が発生しやすくなる。反対に、ラグ溝11の長さが短すぎる、幅が狭すぎる、深さが小さすぎると、空気入りタイヤ1のトラクション性能が低下する。さらに、隣接するラグ溝11同士の距離がラグ溝11の幅に対して大きすぎると、空気入りタイヤ1のトラクション性能が低下する。
本実施形態に係る空気入りタイヤ1は、次に説明するように、ラグ溝11の寸法を規定することでトラクション性能を確保しつつショルダー部Shの偏摩耗を抑制する。ここで、ラグ溝11の寸法を規定する際の基準は、新品時における空気入りタイヤとする。
図2、図3に示すように、ラグ溝の長さ(ラグ溝長さ)LLは、トレッド2の幅(トレッド幅)TAWの半値(TAW/2)に対して20%以上25%以下とすることが好ましい。本実施形態において、トレッド幅TAWとして、トレッド2の展開幅を用いる。トレッド2の展開幅は、トレッド2のトレッド面を平面に展開したときの幅方向における寸法である。ラグ溝長さLLは、外側陸部13の幅方向外側の端部(外側端部)13Tを基準とした、ラグ溝11の幅方向における最大値である。
ラグ溝11の(ラグ溝幅)幅WLは、外側主溝10Eの幅Wmに対して50%以上90%以下とすることが好ましい。また、ラグ溝幅WLは、隣接するラグ溝11同士の間における外側陸部(陸部)13の長さ(以下、ラグ溝間距離という)WIに対して17%以上25%以下とすることが好ましい。ラグ溝幅WLは、周方向と平行な方向におけるラグ溝の寸法であり、ラグ溝長さLLが1/2の位置において規定する。すなわち、ラグ溝幅WLは、LL/2の位置におけるラグ溝11の幅である。ラグ溝間距離WIは、外側陸部13の外側端部13Tにおける、隣接するラグ溝11同士の最短距離である。
ラグ溝11の深さ(ラグ溝深さ)DLは、外側主溝10Eの深さ(外側主溝深さ)DMの50%以上75%以下とすることが好ましい。ラグ溝深さDL、外側主溝深さDMは、外側陸部13の表面に垂直かつ空気入りタイヤ1の径方向内側に向かう直線と平行な方向におけるラグ溝11、外側主溝10Eの寸法である。上記のように、ラグ溝11の寸法を規定することでトラクション性能を確保しつつショルダー部Shの偏摩耗を抑制できる。次に、空気入りタイヤのトラクション性能をさらに向上させる手法を説明する。
空気入りタイヤ1のトラクション性能をさらに向上させるためには、まず、空気入りタイヤ1の中央部主溝10Cの幅(中央部主溝幅)Wcを、外側主溝10Eの幅(外側主溝幅)Wmよりも大きくする。すなわち、Wc>Wmとする。そして、中央部主溝10Cのポイントハイト(中央主溝ポイントハイト)Pcを外側主溝10Eのポイントハイト(外側主溝ポイントハイト)pmよりも大きくする。すなわち、Pc>pmとする。
このようにすることによって、空気入りタイヤ1のトラクション性能をさらに向上させることができる。ここで、中央部主溝幅Wcは中央部主溝10Cの最小幅で規定し、外側主溝幅Wmは外側主溝10Eの最小幅で規定する。また、ポイントハイトは、ジグザグ状に形成された中央部主溝10Cや外側主溝10Eの振幅である。ここで、中央主溝ポイントハイトPcの寸法、外側主溝ポイントハイトpmの寸法は、周方向にわたって一定としてもよいし、周方向に向かって変更してもよい。
図5は、中央部主溝を示す拡大図である。中央部主溝10Cの溝壁10Cwの角度、すなわち、中央部主溝10Cの溝壁10Cwと、幅方向中心を通り、かつ空気入りタイヤ1の回転軸(Y軸)に直交する平面とのなす角度(以下、中央部溝壁角度という)θcは、15度以上30度以下とすることが好ましい。トラクション性能をさらに向上させるため、中央部主溝幅Wcを外側主溝幅Wmよりも大きくするとともに、中央主溝ポイントハイトPcを外側主溝ポイントハイトpmよりも大きくすると、中央部主溝10C及び外側主溝10Eが石を噛みやすくなる。中央部溝壁角度θcを15度以上にすれば、中央部主溝10C及び外側主溝10Eが石を噛みにくくなる。
一方、中央部溝壁角度θcが30度を超えると、雨天走行時における空気入りタイヤ1の制動性能が低下する。このため、中央部溝壁角度θcは30度以下とすることが好ましい。このように中央部溝壁角度θcを規定すれば、トラクション性能をさらに向上させるため、中央部主溝幅Wcを外側主溝幅Wmよりも大きくするとともに、中央主溝ポイントハイトPcを外側主溝ポイントハイトpmよりも大きくしても、石を噛みにくく、また雨天走行時の制動性能も確保できる。ここで、中央部主溝10Cが中心線CLから外れた場合、中央部溝壁角度θcは、中央部主溝10Cの溝壁10Cwと、中央部主溝10C側の内側陸部14の端部14Tにおける表面、及び空気入りタイヤ1の回転軸に垂直な平面とのなす角度とする。
図6は、連結溝を示す拡大図である。上述したように、本実施形態に係る空気入りタイヤ1は、トラクション性能をさらに向上させるため、隣接する主溝同士を連結する連結溝12を設けることが好ましい。しかし、連結溝12の深さ(連結溝深さ)Dcが大きすぎると、ショルダー部Shの偏摩耗(特にヒールアンドトゥ摩耗)が発生しやすくなる。このため、連結溝深さDsは、図4に示す外側主溝深さDMの10%以上50%以下とすることが好ましい。このようにすれば、空気入りタイヤ1のトラクション性能を確保しつつ、ショルダー部Shの偏摩耗を抑制できる。
以上、本実施形態では、周方向に延在する複数の周方向主溝と、幅方向両側の陸部にそれぞれ設けられる陸部内で閉塞した複数のラグ溝とを有する、リブ、ラグを基調としたトレッドパターンの空気入りタイヤにおいて、ラグ溝の寸法を所定の範囲内に規定した。これにより、ショルダー部の偏摩耗を抑制しつつ、トラクション性能を確保できる。
(評価例)
次に、本発明の評価例を説明する。上述したラグ溝11や中央部主溝10C、外側主溝10Eを規定するパラメータを変更した11.00R20のサイズの空気入りタイヤを6種類試作し、評価した。3種類は本発明の実施例であり、3種類は比較例である。2・2−Dの車両に試作した空気入りタイヤを装着し、TRAに規定する最高空気圧及び最大荷重を付与して、耐偏摩耗性、トラクション性、石噛み性を評価した。評価結果を表1に示す。ここで、2・2−Dの車両は、前輪2軸には、操舵輪としてそれぞれの軸に片側1輪ずつ空気入りタイヤが装着され、後輪1軸には、駆動輪として片側2輪ずつ空気入りタイヤが装着される車両である。
Figure 2009029309
図7は、耐偏摩耗性の評価を説明するための模式図である。耐偏摩耗性は、試作した空気入りタイヤを装着した車両で、舗装された一定のテストコースを時速30km〜時速80kmで3万km走行した後における偏摩耗量Saを、基準空気入りタイヤ(比較例1)の偏摩耗量Sbに対する差(偏摩耗量差)ΔS(=Sa−Sb)として評価した。
偏摩耗量差ΔSが正である場合、基準空気入りタイヤよりも耐偏摩耗性は向上していると判断でき、偏摩耗量差ΔSの絶対値が大きいが大きいほど耐偏摩耗性は向上していると判断できる。一方、偏摩耗量差ΔSが負である場合、基準空気入りタイヤよりも耐偏摩耗性は低下していると判断でき、偏摩耗量差ΔSの絶対値が大きいほど耐偏摩耗性は低下していると判断できる。
耐偏摩耗性の評価結果は、基準空気入りタイヤの耐偏摩耗性を基準とする。すなわち偏摩耗量差ΔS=0のときの耐偏摩耗性を100として、それぞれの試作空気入りタイヤの偏摩耗量差ΔSを規格化して性能指数とし、耐偏摩耗性を評価する。ここで、偏摩耗量Sは、図7に示すショルダー部Shにおける摩耗幅Kと摩耗深さdとの積K×dである。
トラクション性は、試作した空気入りタイヤを装着した車両を乾燥路面で走行させ、時速40kmから制動したときの制動距離で評価した。評価対象とする制動距離は、3回の平均値である。そして、基準空気入りタイヤ(比較例1)の制動距離を100として、それぞれの試作空気入りタイヤの制動距離を規格化し、性能指数としてトラクション性を評価する。
石噛み性は、試作した空気入りタイヤを装着した車両で、舗装された一定のテストコースを時速30km〜時速80kmで5千km走行した後において、トレッド部に噛み込んだ石の個数(石噛み込み数)を計数する。計数した石噛み込み数は、基準空気入りタイヤ(比較例1)の石噛み込み数を100として、それぞれの試作空気入りタイヤの石噛み込み数を規格化し、性能指数とする。そして、規格化した石噛み込み数で石噛み性を評価する。石噛み性は、石噛み込み数が少ない方がよいので、石噛み込み数が少ない方が性能指数は大きくなるように規格化される。なお、石噛み性は、基準空気入りタイヤと試作した空気入りタイヤとを同一車両に装着して同時に試験し、比較評価した。
表1の結果から、実施例1〜3は、耐偏摩耗性、トラクション性、石噛み性は比較例1〜3よりも向上している。実施例1〜3は、ラグ溝長さLLがトレッド幅半値TAW/2に対して20%以上25%以下(LL/(TAW/2)が0.20以上0.25以下)、かつラグ溝幅WLが外側主溝10Eの幅Wmに対して50%以上90%以下(WL/Wmが0.50以上0.90以下)、かつラグ溝幅WLがラグ溝間距離WIに対して17%以上25%以下(WL/WIが0.17以上0.25以下)、かつラグ溝深さDLが外側主溝深さDMの50%以上75%以下(DL/DMが0.50以上0.75以下)という条件でラグ溝が規定される。このように、前記条件において、良好な耐偏摩耗性、トラクション性、石噛み性が得られる。
表1の結果から、実施例2は、実施例1と比較して、トラクション性が高く、石噛み性も良好である。実施例2は、中央部主溝幅Wcを外側主溝幅Wmよりも大きく(Wc/Wm>1)、かつ中央主溝ポイントハイトPcを外側主溝ポイントハイトpmよりも大きく(Pc/pm>1)、さらに中央部溝壁角度θcが20度(15度以上30度以下の範囲)という条件で、中央部主溝幅Wc、外側主溝幅Wmが規定される。このように、前記条件において、実施例1と比較して、さらに良好なトラクション性、石噛み性が得られる。
表1の結果から、実施例3は、実施例2と比較して、さらにトラクション性が良好である。実施例3は、連結溝深さDsが外側主溝深さDMの10%以上50%以下(Ds/DMが0.10以上0.50以下)という条件で、連結溝が規定される。このように、前記条件において、実施例2と比較して、さらに良好なトラクション性が得られる。
以上のように、本発明に係る空気入りタイヤは、偏摩耗を抑制するとともにトラクション性能を確保することに有用であり、特に、リブ、ラグを基調としたトレッドパターンの空気入りタイヤに適している。
本実施形態に係る空気入りタイヤを、その回転軸を含む子午面で切った断面を示す一部断面図である。 本実施形態に係るタイヤのトレッド面示す平面図である。 本実施形態に係る空気入りタイヤが備えるラグ溝の拡大図である。 本実施形態に係る空気入りタイヤが備える外側主溝とラグ溝とを示す拡大図である。 中央部主溝を示す拡大図である。 連結溝を示す拡大図である。 耐偏摩耗性の評価を説明するための模式図である。
符号の説明
1 空気入りタイヤ
2 トレッド
3A 最内周ベルト
3B 最外周ベルト
4 カーカス
5 主ベルト層
6 ビードコア
7 ビードフィラー
10C 中央部主溝(周方向主溝、主溝)
10E 外側主溝(周方向主溝、主溝)
10Cw 溝壁
11 ラグ溝
12 連結溝
13 外側陸部(陸部)
13T 外側端部
14 内側陸部
14T 端部

Claims (5)

  1. 空気入りタイヤの周方向に延在する複数の周方向主溝と、前記空気入りタイヤの幅方向両側の陸部にそれぞれ設けられて、前記周方向主溝に向かい、かつ前記陸部内で閉塞する複数のラグ溝と、を有し、
    前記空気入りタイヤの幅方向における前記ラグ溝の長さは、前記空気入りタイヤのトレッドの幅の半値に対して20%以上25%以下、
    かつ、前記ラグ溝の幅は、前記空気入りタイヤの幅方向外側における前記周方向主溝の幅の50%以上90%以下、かつ隣接する前記ラグ溝同士の間における前記陸部の長さに対して17%以上25%以下、
    かつ、前記ラグ溝の深さは、前記空気入りタイヤの幅方向外側における前記周方向主溝の深さの50%以上70%以下であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記周方向主溝はジグザグ状に形成されるとともに、前記空気入りタイヤの幅方向中央部における前記周方向主溝の幅は、前記空気入りタイヤの幅方向外側における前記周方向主溝の幅よりも大きく、また、前記空気入りタイヤの幅方向中央部における前記周方向主溝の振幅は、前記空気入りタイヤの幅方向外側における前記周方向主溝の振幅よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記空気入りタイヤの幅方向中央部における前記周方向主溝の溝壁の角度は、15度以上30度以下であることを特徴とする請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 隣接する前記主溝同士を連結する連結溝を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記連結溝の深さは、前記空気入りタイヤの幅方向外側における前記周方向主溝の深さの10%以上50%以下であることを特徴とする請求項4に記載の空気入りタイヤ。
JP2007196553A 2007-07-27 2007-07-27 空気入りタイヤ Expired - Fee Related JP5056238B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007196553A JP5056238B2 (ja) 2007-07-27 2007-07-27 空気入りタイヤ
CN2008101440395A CN101352996B (zh) 2007-07-27 2008-07-25 充气轮胎

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007196553A JP5056238B2 (ja) 2007-07-27 2007-07-27 空気入りタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009029309A true JP2009029309A (ja) 2009-02-12
JP5056238B2 JP5056238B2 (ja) 2012-10-24

Family

ID=40306109

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007196553A Expired - Fee Related JP5056238B2 (ja) 2007-07-27 2007-07-27 空気入りタイヤ

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5056238B2 (ja)
CN (1) CN101352996B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012240506A (ja) * 2011-05-18 2012-12-10 Yokohama Rubber Co Ltd:The 更生タイヤ及びその製造方法

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6165614B2 (ja) * 2013-12-09 2017-07-19 東洋ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
CN104015570A (zh) * 2014-06-24 2014-09-03 中国化工橡胶桂林有限公司 载重汽车全轮位轮胎胎面花纹
CN104044408B (zh) * 2014-06-30 2016-08-17 中国化工橡胶桂林有限公司 载重汽车长途全轮位轮胎胎面花纹
CN113891811B (zh) * 2019-08-05 2024-10-18 横滨橡胶株式会社 充气轮胎

Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55132309A (en) * 1979-03-28 1980-10-15 Sumitomo Rubber Ind Ltd Radial tire
JPS59172005U (ja) * 1983-05-06 1984-11-17 住友ゴム工業株式会社 偏摩耗、石かみを抑制したタイヤトレツド
JPS63102507U (ja) * 1986-12-24 1988-07-04
JPS63297108A (ja) * 1987-05-28 1988-12-05 Sumitomo Rubber Ind Ltd 重車両用空気入りタイヤ
JPH0268205A (ja) * 1988-08-31 1990-03-07 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤ
JPH0648118A (ja) * 1992-08-04 1994-02-22 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
JPH10138711A (ja) * 1996-11-08 1998-05-26 Bridgestone Corp 耐ワンダリング性能にすぐれた空気入りラジアルタイヤ
JP2001187519A (ja) * 1999-12-28 2001-07-10 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
JP2002046419A (ja) * 2000-08-07 2002-02-12 Ohtsu Tire & Rubber Co Ltd :The 空気入りタイヤ
JP2002234314A (ja) * 2001-02-06 2002-08-20 Bridgestone Corp タイヤ
JP2003127616A (ja) * 2001-10-23 2003-05-08 Bridgestone Corp タイヤ
JP2005289122A (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 Sumitomo Rubber Ind Ltd 重荷重用タイヤ

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN2480174Y (zh) * 2000-08-07 2002-03-06 广州市华南橡胶轮胎有限公司 充气载重子午线轮胎胎面花纹
US7252728B2 (en) * 2004-07-12 2007-08-07 The Goodyear Tire & Rubber Company Method for forming a pneumatic tire
CN100528610C (zh) * 2004-07-16 2009-08-19 倍耐力轮胎股份公司 用于机动车辆的高性能轮胎

Patent Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55132309A (en) * 1979-03-28 1980-10-15 Sumitomo Rubber Ind Ltd Radial tire
JPS59172005U (ja) * 1983-05-06 1984-11-17 住友ゴム工業株式会社 偏摩耗、石かみを抑制したタイヤトレツド
JPS63102507U (ja) * 1986-12-24 1988-07-04
JPS63297108A (ja) * 1987-05-28 1988-12-05 Sumitomo Rubber Ind Ltd 重車両用空気入りタイヤ
JPH0268205A (ja) * 1988-08-31 1990-03-07 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤ
JPH0648118A (ja) * 1992-08-04 1994-02-22 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
JPH10138711A (ja) * 1996-11-08 1998-05-26 Bridgestone Corp 耐ワンダリング性能にすぐれた空気入りラジアルタイヤ
JP2001187519A (ja) * 1999-12-28 2001-07-10 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
JP2002046419A (ja) * 2000-08-07 2002-02-12 Ohtsu Tire & Rubber Co Ltd :The 空気入りタイヤ
JP2002234314A (ja) * 2001-02-06 2002-08-20 Bridgestone Corp タイヤ
JP2003127616A (ja) * 2001-10-23 2003-05-08 Bridgestone Corp タイヤ
JP2005289122A (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 Sumitomo Rubber Ind Ltd 重荷重用タイヤ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012240506A (ja) * 2011-05-18 2012-12-10 Yokohama Rubber Co Ltd:The 更生タイヤ及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5056238B2 (ja) 2012-10-24
CN101352996B (zh) 2011-07-13
CN101352996A (zh) 2009-01-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6436080B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5727965B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6657587B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5238050B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5123980B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5265554B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5768909B1 (ja) 空気入りタイヤ
WO2015166802A1 (ja) 空気入りタイヤ
US11241918B2 (en) Pneumatic tire
JP6032240B2 (ja) 空気入りタイヤ
WO2018150746A1 (ja) 空気入りタイヤ
JP6044561B2 (ja) 空気入りタイヤ
RU2585196C2 (ru) Пневматическая шина
JP2017124773A (ja) 空気入りタイヤ
JP5056238B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2021070449A (ja) 空気入りタイヤ
JP6585472B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2019018798A (ja) 空気入りタイヤ
JP4894831B2 (ja) レーシングカート用空気入りタイヤ
WO2019203067A1 (ja) 空気入りタイヤ
JP7357840B2 (ja) タイヤ
JP2018161998A (ja) 空気入りタイヤ
JP5521730B2 (ja) 空気入りタイヤ
JPWO2009011344A1 (ja) 空気入りタイヤ
JP2020131944A (ja) 空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090914

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110922

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111011

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120703

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120716

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150810

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5056238

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150810

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees