JP2001187303A - 廃水処理装置における固液分離装置 - Google Patents

廃水処理装置における固液分離装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】この発明は、廃水処理装置における固液分離装
置である。 【解決手段】廃水処理装置の固液分離装置において、沈
殿池（１）を阻流壁（３）により２分割する。Ａ部が前
段沈殿池、Ｂ部が後段沈殿池である。Ｂ部には上向流傾
斜板（４）を設置してある。この時、集水トラフをＢ部
だけでなくＡ部にも前段集水トラフ（５）を設置するこ
とにより、上向流傾斜板（４）の流入水量を低減したも
の。尚、各トラフの出口側に流量制御装置（１０）を設
置して負荷量の変更を可能にした。又、汚泥掻寄機
（７）には上向流傾斜板の破損を防止する為に、汚泥掻
寄機ストッパー（９）を設置した。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術】本発明は、廃水処理装置における
固液分離装置である。発明の詳細を図−１に示す。本固
液分離装置は、沈殿池（１）、整流壁（２）、阻流壁
（３）、上向流式傾斜板等の沈降装置（４）、前段集水
トラフ（５）、後段集水トラフ（６）、汚泥掻寄機
（７）、汚泥ホッパー（８）、汚泥掻寄機ストッパー
（９）、流量制御装置（１０）、スカムスキマー（１
１）、により構成される。沈殿池（１）の長さ方向Ｌ
は、図−１に示す通り、流れ方向に対して、前段のＡ部
と後段のＢ部とに祖流壁（３）により２分割されてい
る。前段のＡ部には、Ａ部で処理された上澄水を取水す
る為の前段集水トラフ（５）が設置されている。前段集
水トラフ（５）はスカムスキマー（１１）の後部が望ま
しい。後段のＢ部には上向流式傾斜板等の沈降装置
（４）と上向流式傾斜板等の沈降装置（４）の処理水を
取水する為の後段集水トラフ（６）が設置されている。
又、前段集水トラフ（５）と、後段集水トラフ（６）の
出口側には弁、堰、水位差、を使用した流量制御装置
（１０）を設置して、前段部と、後段部の処理量を変更
出来る様にしてある。沈殿池（１）内には，汚泥掻寄機
（７）が設置されている。この汚泥掻寄機（７）には、
汚泥掻寄機（７）が異常時に上向流式傾斜板等の沈降装
置（４）を破損しな様に、汚泥掻寄機（７）の上昇を防
止する、汚泥掻寄機スットパー（９）が両側又は、中央
に設置してある。汚泥掻寄機ストッパー（９）は汚泥掻
寄機（７）のスクレーパーを両端より押さえることによ
り、ストッパーの動作を行う物である。従って、汚泥掻
寄機ストッパー（９）の長さは汚泥掻寄機（７）のスク
レーパーの取付ピッチの１ピッチ以上とする。廃水は、
沈殿池（１）へ整流壁（２）を経て流入する。上澄水は
前段集水トラフ（５）、と後段集水トラフ（６）より流
出する。主たる沈殿物は沈殿池（１）の前段Ａ部で沈殿
する。その後、残りの沈殿物はＢ部に設置した上向流式
傾斜板等の沈降装置（４）で沈殿する。沈殿池（１）の
池底に沈殿した汚泥は汚泥掻機寄（７）にて汚泥ホッパ
ー（８）へ集泥され沈殿池（１）の外へ排泥される。 この時 Ｑ ：沈殿池（１）流入水量 Ｑ１：前段集水トラフ（５）上澄水流出量 Ｑ２：後段集水トラフ（６）上澄水流出量 Ｓ１：沈殿池（１）Ａ部の池表面積 Ｓ２：沈殿池（１）Ｂ部の上向流式傾斜板等の沈降装置
（４）有効沈殿面積 とすると Ｑ＝Ｑ１＋Ｑ２ Ｑ１／Ｓ１＝Ｑ２／Ｓ２ となる様にＢ部の上向流式傾斜板等の沈降装置（４）の
有効沈降面積を決定すると、沈殿池（１）は、前段、後
段共、均一の負荷で運転されたことになる。又、Ｑ１、
Ｑ２を変更する事により、沈殿池（１）の前段と後段の
負荷を変更出来ることになる。
【０００２】
【従来の技術】従来の技術を図−２に示す。従来の技術
は２分割した沈殿池（１）の前段部で固液分離した上澄
水の取水を行っていない。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術では、２分
割した沈殿池（１）の前段部で固液分離した上澄水の取
水を行っていない。従って沈殿池（１）の前段部に上澄
水取出用の前段集水トラフ（５）は無い。その為、沈殿
池（１）流入水の全量が上向流式傾斜板等の沈降装置
（４）を通過するので、沈殿池（１）の前段が有効利用
出来ない。特に既設の沈殿池（１）に上向流式傾斜板等
の沈降装置（４）を設置すると、沈殿池（１）流入水は
沈殿池（１）の前段に前段集水トラフ（５）が無いの
で、全量上向流式傾斜板等の沈降装置（４）を通過して
後段集水トラフ（６）に流入した。従って、上向流式傾
斜板等の沈降装置（４）の通過容量は処理水の全量を通
過出来る容量が必要となり上向流式傾斜板等の沈降装置
（４）設置量を少なくする事が出来なかった。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は、前段と、上向
流式傾斜板等の沈降装置（４）を設置した後段、に２分
割した沈殿池（１）の前段に、前段集水トラフ（５）を
設置した。
【０００５】
【発明の実施形態】次に本発明の実施形態について説明
する 第Ｉ例 図−１にその実施したときの状態を示す。図−１は沈殿
池（１）の断面を示している。 第２例 前段集水トラフ（５）を潜り方式にした場合の実施例を
図−３に示す。図−３は沈殿池（１）の断面を示してい
る。 第３例 平面的に前段集水トラフ（５）を上向流式傾斜板等の沈
降装置（４）の後段に配置した場合の例を図４に示すこ
の場合沈殿池（１）の前段上澄水は、阻流壁（３）の側
面、又は、上向流式傾斜板等の沈降装置（４）の下部の
いずれか、又は、両方の部分を通過して前段集水トラフ
（５）に取水される事になる。図４は沈殿池（１）の平
面図を示している。 第４例 前段集水トラフ（５）の出口を、後段集水トラフ（６）
とした場合の実施例を図−５に示す。図−５は沈殿池
（１）平面図を示している。
【０００６】
【発明の効果】前段の沈殿部に設置した前段集水トラフ
（５）で上澄水を除去する。その後、残りの水量が、後
段の沈殿池（１）に設置した上向流式傾斜板等の沈降装
置（４）へ流入するので、上向流式傾斜板等の沈降装置
（４）の水量負荷を小さく出来る。又、流量制御装置
（１０）により沈殿池（１）の前段と後段の負荷を変更
出来るので、沈殿池（１）の効率的な運転が可能とな
る。汚泥掻寄機ストッパー（９）により上向流式傾斜板
等の沈降装置（４）の破損防止もできる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施形態…沈殿池（１）の断面図
【図２】従来技術…沈殿池（１）の断面図
【図３】前段集水トラフ（５）を潜り方式にした場合の
沈殿池（１）の断面図
【図４】前段集水トラフ（５）の平面的配置を後段集水
トラフ（６）の後ろに設置した場合の実施例であり沈殿
池（１）の平面図を示す。
【図５】前段集水トラフ（５）の出口を後段集水トラフ
（６）に直接接続設置した場合の実施例であり沈殿池
（１）の平面図を示す。
【符号の説明】
（１）は沈殿池 （２）は整流壁 （３）は阻流壁 （４）は上向流式傾斜板等の沈降装置 （５）は前段
集水トラフ （６）は後段集水トラフ （７）は汚泥掻寄機
（８）は汚泥ホッパー （９）は汚泥掻寄機ストッパー （１０）は流量制御装
置 （１１）はスカムスキマー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】廃水処理装置における上向流式傾斜板等の
    沈降装置付沈殿池（１）を阻流壁（３）で２分割し、流
    れ方向の前段分割部に前段集水トラフ（５）を設置し
    た、固液分離装置。
  2. 【請求項２】廃水処理装置における上向流式傾斜板等の
    沈降装置付沈殿池（１）の前段集水トラフ（５）と、後
    段集水トラフ（６）、の出口側に流量制御装置（１０）
    を付加した、固液分離装置。
  3. 【請求項３】廃水処理装置における上向流式傾斜板等の
    沈降装置付沈殿池（１）の汚泥掻寄機（７）に汚泥掻寄
    機ストッパー（９）を設置した、固液分離装置。
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