JP2001183079A - 扁平型ヒートパイプおよびその製造方法 - Google Patents

扁平型ヒートパイプおよびその製造方法

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JP2001183079A
JP2001183079A JP37177699A JP37177699A JP2001183079A JP 2001183079 A JP2001183079 A JP 2001183079A JP 37177699 A JP37177699 A JP 37177699A JP 37177699 A JP37177699 A JP 37177699A JP 2001183079 A JP2001183079 A JP 2001183079A
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flat
heat pipe
pipe
flat plate
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JP37177699A
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Kazuhiko Goto
和彦 後藤
Masataka Mochizuki
正孝 望月
Yuji Saito
祐士 斎藤
Yoji Kawahara
洋司 川原
Katsuo Eguchi
勝夫 江口
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Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D15/00Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies
    • F28D15/02Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes
    • F28D15/0233Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes the conduits having a particular shape, e.g. non-circular cross-section, annular

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 平板部分に窪みがなく、かつ熱輸送能力に優
れるヒートパイプを提供する。 【解決手段】 コンテナ2が幅Wよりも長さLの大きい
中空扁平状に形成された扁平型ヒートパイプであって、
コンテナ2の厚さT方向で対向する平板部3の少なくと
も一方を、他方3に向けて凹ませ、かつ内面同士を接合
させた支持部6が備えられている。この支持部6が、コ
ンテナ2の幅W方向でのほぼ中央箇所に、かつコンテナ
2の長さL方向に所定の間隔をあけた状態で複数設けら
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、作動流体の蒸発
潜熱として熱輸送するヒートパイプに関し、特にコンテ
ナが扁平に加工された扁平型ヒートパイプに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】ヒートパイプは、非凝縮性ガスを脱気し
た状態の密閉金属管等の内部に純水あるいはナトリウム
等の凝縮性流体を作動流体として封入したものであり、
温度差が生じることにより自動的に動作し、高温部で蒸
発した作動流体が低温部に流動して放熱・凝縮すること
により、作動流体の潜熱として熱輸送する。そして、そ
の見掛上の熱伝導率が銅やアルミ等の金属に対して数倍
から数十倍程度に優れていることから、冷却用素子とし
て各種熱関連機器に採用されている。
【0003】ところでヒートパイプのコンテナの形状と
しては、使用態様によって様々な形状が採用されてお
り、例えばCPU用の冷却素子としてパソコンに組み込
まれるヒートパイプとしては、コンテナが中空平板状に
形成された扁平型のものがある。すなわちこの種のヒー
トパイプでは、平板状を成しているCPUと密着させる
ためにコンテナに平坦な部分を備えた構造となってい
る。
【0004】この種のヒートパイプでは、コンテナを平
板状に形成する場合、それ自体寸法の小さいものである
から、矩形断面のパイプなどの特別な素材を用意せず
に、銅などの比較的軟質な金属パイプを潰し、その両端
部を閉じて中空構造のコンテナとしている。上述のよう
に金属パイプを半径方向に押し潰す場合、その圧潰量が
小さければほぼ所期どおりの断面形状を得ることができ
る。しかしながら前述の携帯用パソコンなどに使用され
る厚さの薄いヒートパイプに使用するコンテナとする場
合には、圧潰量が大きくなるために、成形荷重を掛けた
部分の中央部が、荷重方向に陥没することがある。
【0005】すなわち丸パイプを中空平板状に圧潰する
場合、そのパイプを一対の加圧部材の間に挟んで荷重を
掛けると、最初は断面形状が楕円形状に変形し、ついで
長円形状に変形するが、加圧する部材が最終形状に合わ
せて加圧面が平坦面のものであるのに対して、素材は丸
パイプであるから、ある程度まで圧潰した時点で、荷重
を掛けている箇所の中央部で内側に折れ曲がり、いわゆ
る繭型断面に変形してしまう。このようなコンテナ形状
のヒートパイプでは、発熱源であるCPUに対して完全
には密着せず、そのために両者の間の熱抵抗が大きくな
って、結局、冷却効果に劣る不都合があった。
【0006】そこで扁平型ヒートパイプの製造方法が、
種々開発されており、その一例が特開平11−1737
77号公報に記載されている。これは、芯棒を用いて第
一のパイプの略中央部に第二のパイプを少なくとも1本
挿入して仮固定する工程、プレスにて第一のパイプを平
板状とすることにより内壁に第二のパイプを固定する工
程、つぎに芯棒を抜く工程、第一のパイプに作動液を入
れて端部を封止してヒートパイプとする工程からなる方
法である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に記載された
製造方法によれば、第一のパイプの幅方向での中央箇所
が内側から支持されるから、圧潰に伴う窪みが最終的に
解消されて、扁平部の外面が平坦面に形成されたヒート
パイプを得ることができるとされている。
【0008】しかしながら上記公報に記載された製造方
法によれば、最終的にヒートパイプのコンテナとなる第
一のパイプの内周面を、軸線を揃えて挿入させた第二の
パイプの外周面に圧着させる加工を行なっているので、
コンテナの内部空間が幅方向に仕切られた構造とならざ
るを得ず、すなわちコンテナの内部空間が実質的にニ分
割されたヒートパイプが形成される。
【0009】そしてこのヒートパイプによれば、扁平化
されていることと相俟ってコンテナの開口断面積が特に
狭く形成されているために、液相作動流体の蒸発部への
還流が蒸気流によって阻害される飛散現象が発生し易
く、したがって熱輸送能力に劣る不都合があった。また
このヒートパイプでは、第二のパイプを挟んで隣接する
空間同士の間での直接的な作動流体の流動が行なわれな
いために、第二のパイプとして熱伝導性に優れるものを
採用したとしても、扁平部の幅方向における中央箇所の
温度がその両側方箇所の温度よりも低くなり易く、すな
わち均熱特性に劣る不都合があった。
【0010】このように従来では、平坦な扁平部を備
え、かつ性能のよい扁平型ヒートパイプが開発されてい
ないのが実情であった。
【0011】この発明は上記の事情に鑑みてなされたも
ので互いに、扁平部に窪みがなく、しかも熱輸送能力に
優れるヒートパイプと、そのヒートパイプを確実かつ効
率よく製造することのできる製造方法とを提供すること
を目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するために、請求項1に記載した発明は、コン
テナが幅よりも長さの大きい中空扁平状に形成された扁
平型ヒートパイプにおいて、前記コンテナの厚さ方向で
対向する平板部の少なくとも一方を、他方に向けて凹ま
せ、かつ内面同士を接合させた支持部が、前記コンテナ
の幅方向でのほぼ中央箇所に、かつコンテナの長さ方向
に所定の間隔をあけた状態で複数設けられていることを
特徴とする扁平型ヒートパイプ。
【0013】したがって請求項1に記載した発明によれ
ば、複数の支持部が平板部において窪みの生じ易い幅方
向での中央部分に配置されていることによって、対向す
る平板部がそれぞれ内側から支持されるので、平板部の
外面が平坦面として保持される。またそれに伴って、平
板状を成す発熱体をコンテナに密着させることが可能に
なる。
【0014】また請求項1に記載した発明によれば、支
持部を平板部の幅方向に挟んだ空間同士が互いに連通し
ていて、コンテナの開口断面が過度には狭くならないか
ら、飛散現象を未然に防止でき、したがって熱輸送能力
が高い。更に請求項1に記載した発明では、各支持部同
士が、コンテナの長さ方向に一体に連続するものではな
く、したがって平板部の幅方向での作動流体の移動が許
容されているから、コンテナの全体がほぼ均一に加熱さ
れるようになり、均熱特性に優れている。
【0015】また請求項2に記載した発明は、コンテナ
が幅よりも長さの大きい中空扁平状に形成されるととも
に、該コンテナの厚さ方向で対向する平板部の少なくと
も一方を、他方に向けて凹ませ、かつ内面同士を接合さ
せた支持部が、前記コンテナの幅方向でのほぼ中央箇所
に、かつコンテナの長さ方向に所定の間隔をあけた状態
で複数設けられている扁平型ヒートパイプを製造するに
あたり、前記コンテナの材料となる塑性変形可能な円形
断面の金属パイプ材を、その半径方向に圧潰して中空平
板状の一次成形管を形成し、つぎにこの一次成形管の外
側を、前記支持部に相当する突起および前記平板部に相
当する平坦面によって規制した状態で該一次成形管を膨
張させ、一次成形管の外面を前記突起および前記平坦面
に倣って変形させることによって前記平板部および前記
支持部を備えた二次成形管を形成し、更にこの二次成形
管の内部から非凝縮性ガスを脱気するとともに、凝縮性
流体からなる作動流体を入れた後、開口端を密封してヒ
ートパイプ化することを特徴とするものである。
【0016】したがって請求項2に記載した発明によれ
ば、一次成形管を形成する工程において、その一次成形
管の幅方向での中央箇所に沿って窪みが一時的に生じる
が、その次工程に相当する一次成形管の膨張加工に伴っ
て前記窪みが解消する。このように請求項2に記載した
発明によれば、各平板部および各支持部を形成するにあ
たって一次成形管の内側に向けた応力を作用させないか
ら、新たな窪みが平板部に形成されることを未然に防止
でき、その結果、所期の形状の扁平型ヒートパイプを製
造できる。
【0017】
【発明の実施の形態】つぎに請求項1の発明に係る一具
体例を図面に基づいて説明する。図1ないし図4におい
て符号1は、扁平型ヒートパイプを示している。この扁
平型ヒートパイプ1のコンテナ2は、幅Wに対して数倍
の長さLを有するものであって、平坦面を成しかつ図1
での上下に対向する平板部3と、各平板部3の縁部同士
を一体に連結する湾曲部4と、各平板部3と各湾曲部4
とからなる管状体の各開口端を封止する2枚の端板5と
を備えている。
【0018】このコンテナ2は、一例として銅あるいは
その合金からなり、その内部には非凝縮性ガスを脱気し
た状態で純水が作動流体(図示せず)として封入されて
いる。なおコンテナ2の開口端の封止手段としては、端
板5を採用せずに、平板部3の内面同士を接触させた状
態に圧潰し、かつその接合面を溶接して密閉する手段、
あるいは素管の段階でスピニング加工を施してドーム状
に封止する手段を採用できる。
【0019】図2に示すように、各平板部3にはコンテ
ナ2の中央側に向けて窪まされた支持部6が、コンテナ
2の長さL方向に一定の間隔で複数形成されている。つ
まり各支持部6同士が、コンテナ2の厚さT方向で対向
した構造となっている。また各支持部6は、コンテナ2
の幅W方向での中央箇所に配置されている。
【0020】一例として各支持部6は、円柱形状あるい
は円錐台形状を成していて、その底面部を対向する別の
支持部6の底面部に対して密着させた構造となってい
る。なおこれらの底面部同士を必要に応じて一体に固着
させてもよい。すなわちコンテナ2は、図3および図4
に示すように、その幅W方向において支持部6を挟んだ
左右の両側に空間を備えた構造となっている。
【0021】他方、端板5のうちの一方には、コンテナ
2の長さL方向での外側に突出する注入ノズル7が取り
付けられていて、その基端部がコンテナ2の内部に突出
している。これに対して注入ノズル7の先端部は、その
半径方向にカシメられるとともに、溶接によって密封さ
れている。なお注入ノズル7は、コンテナ2と同じ金属
からなっている。
【0022】そして扁平型ヒートパイプ1の一端部にお
ける図1での下側の平板部3には、CPU等の平板状を
成す電子素子8が密着した状態に設けられている。この
電子素子8は、動作することによって発熱するものであ
り、扁平型ヒートパイプ1の冷却対象である。
【0023】つぎに上記のように構成された扁平型ヒー
トパイプ1の作用について説明する。この扁平型ヒート
パイプ1によれば、対向する平板部3が各支持部6によ
ってコンテナ2内側から支持されているから、平板部3
が平坦面を成し、したがって電子素子8との間での熱抵
抗が小さい状態となる。
【0024】そして電子素子8が発熱すると、その熱が
下側の平板部3に対して伝達されるとともに、内部の作
動流体に対して伝達される。この時点で扁平型ヒートパ
イプ1の両端部において温度差が生じるから、そのヒー
トパイプ動作が自動的に開始される。すなわち電子素子
8の熱によって蒸発した作動流体が、コンテナ2のうち
内部圧力の低い他端部に向けて流動し、そこで外気に放
熱して凝縮する。すなわち電子素子8の熱が、作動流体
によってコンテナ2の他端部側の運ばれた後、外気に対
して供給される。
【0025】他方、放熱して凝縮した作動流体は、図1
での下側に位置する平板部3の内面を沿ってコンテナ2
のうち電子素子8の設けられた端部に向けて流動する。
コンテナ2の内部には支持部6が突出しているが、コン
テナ2の内部空間が支持部6によって幅W方向に仕切ら
れた構造ではなく、支持部6同士の間の部分におけるコ
ンテナ2の幅W方向での開口断面積が充分な大きさとな
っているので、蒸発部に向かう液相作動流体が対向する
蒸気流によって飛散せず、蒸発部まで確実に還流する。
その結果、電子素子8の温度上昇が確実に抑制あるいは
防止される。また蒸気流および液流に拘わらず作動流体
は、支持部6同士の間を通じてコンテナ2の幅W方向へ
の移動が可能となっており、それに伴ってコンテナ2の
幅W方向での加熱ムラが抑制される。
【0026】このように上記構造の扁平型ヒートパイプ
1によれば、平板部3の幅方向での中央箇所を長さ方向
に間隔をあけた状態で各支持部6によって内側から支持
しており、コンテナ2の内部空間が幅W方向で分割され
ていないから、その方向への作動流体の移動が許容さ
れ、また飛散現象が抑制される。その結果、平板部3に
窪みがなく、しかも熱輸送能力および均熱特性に優れる
扁平型ヒートパイプ1を得ることができる。
【0027】なお上記具体例では、対向する平板部3の
両方に支持部6を備え、かつ支持部6同士を互いに接合
させた構成を挙げたが、この発明は上記具体例には限定
されず、図5に示すように、他方の平板部3の内面に接
触する支持部6を一方の平板部3に設けた構成としても
よい。また支持部6の形状としては、円柱形状あるいは
円錐台形状には限定されず、例えば多角柱形状やドーム
状あるいは三角錐形状としてもよい。
【0028】つぎに図1に示す構成の扁平方ヒートパイ
プ1の製造方法の一具体例を説明する。まずコンテナ2
の素材として円形断面の銅パイプ9(この発明の金属パ
イプ材に相当)を用意する。この銅パイプ9の一端部
は、例えば端板5よって予め封止されている。なお銅パ
イプ9は、最終的にはヒートパイプのコンテナ3となる
ものであるから、特には図示しないが金属メッシュや金
属細線などからなるウィック材を内周面に沿って予め配
置してもよく、またウィックとして機能するグルーブ
(細溝)を内周面に形成してあってもよい。
【0029】つぎにその銅パイプ9を、ダイス10とパ
ンチ11とによって圧潰して中空扁平形状に成形する。
そのダイス10は、図6(A)に示すように、得るべき
一対の平板部の厚さとほぼ等しい深さの凹部12を上面
部に備えており、その凹部12の底面が水平に向けられ
た平坦面となっている。これに対してパンチ11は、凹
部12の上部開口をダイス10に密着して閉じる平板状
に形成されている。すなわちパンチ11は、図6での上
下方向に移動する構成となっている。
【0030】そして銅パイプ9は、水平に向けられた姿
勢でダイス10の凹部12内に設置され、この状態から
図6(B)に示すようにパンチ11を下降させると、ダ
イス10とパンチ11とによって銅パイプ9が挟み付け
られて次第に押し潰される。このようにパンチ11によ
って銅パイプ9を次第に押し潰すと、その途中におい
て、銅パイプ9のうち、ダイス10に接触している箇所
とパンチ11に接触している箇所とのそれぞれの幅方向
でのほぼ中央箇所が急激に内側に折れ曲がる。
【0031】このような窪み部13は銅パイプ9が円形
断面であること、および変形に伴う内部応力が集中する
ことに起因しているものと思われる。したがって銅パイ
プ9が、その圧潰過程で断面形状がいわゆる繭型にな
り、その形状を保ったまま、図6(C)に示すように、
更に圧潰される。その結果、幅方向での中央箇所に、長
さ方向に亘る窪み部13を備えた構成の一次成形管14
が形成される。
【0032】つぎに一次成形管14の内部に空気を圧入
して所定形状に成形する。より具体的には、まず図8で
の上下方向に対向する一組の膨張規制型15の内部に、
一次成形管14を収容する。なお一次成形管14は、予
め焼き鈍しておくことが好ましい。一対の膨張規制型1
5は、一次成形管14内にエアを圧入したときに、所期
の形状となるように一次成形管14の膨張を規制するも
のであり、互いに同じ構造となっている。すなわち各膨
張規制型15の接合面(対向面)には、対象とする一次
成形管14の長さおよび幅にほぼ対応した矩形状の凹部
16がそれぞれ形成されている。この凹部16の深さ
は、得るべき二次成形管17の厚さの1/2の値に設定
されている。
【0033】凹部16の底面部18は、平坦面に形成さ
れており、この底面部18がコンテナ2の平板部3を成
形するようになっている。更に底面部18の幅方向での
中央箇所には、その長さ方向に所定の間隔をあけた状態
で複数の突起19が形成されている。各突起19は、得
るべき支持部6に対応した形状および寸法となってお
り、つまり円柱形状を成している。また各突起19部同
士の間隔は、得るべき支持部6同士の間隔と一致してい
る。また凹部16には、図7での側面部の一部に繋がる
連通路20が形成されている。この連通路20は、後述
の配管21を導通させるためのスペースである。
【0034】すなわち各膨張規制型15は、凹部16同
士を図8での上下方向に対向させた構成となっている。
そして両方の凹部16によって形成される空間の内部
に、開口端22を連通路20側に向けた姿勢で一次成形
管14を収めるとともに、一対の膨張規制型15を互い
に離隔しない状態に保持させる。なおこの時点では、底
面部18における突起19部同士の間の部分と一次成形
管14の窪み部13とが離隔した状態となっている。な
お一次成形管14の開口端22に対して配管21の一端
部を気密状態に接続させる。この配管21の他端部は、
エアコンプレッサ23に連結されている。
【0035】したがってその状態からエアコンプレッサ
23を起動させると、予め設定された圧力で空気が配管
21を通じて一次成形管14の内部に供給され、一次成
形管14が膨張する。このとき一次成形管14は、長さ
方向および幅方向には実質的には膨張せず、厚さ方向の
みに膨張する。すなわち一次成形管14における窪み部
13の外面が、膨張規制型15の底面部18および各突
起19に当接するとともに、それらに倣って変形し、最
終的に窪み部13が解消される。
【0036】そして更なる膨張が規制されると、一次成
形管14内の空気圧が設定圧力とバランスしてその形状
に保持される。その結果、図9に示すように、平板部が
平坦面を成し、かつ円柱形状あるいは円錐台形状の支持
部6を備えた二次成形管17が形成される。なお一次成
形管を膨張させる工程では、空気の圧入に替えて液体あ
るいはゴム等の弾性体等を圧入するようにしてもよい。
【0037】つぎに二次成形管17をヒートパイプ化す
る。まず図9に示すように、二次成形管17の開口端2
2に対して端板を溶接して取り付ける。なおこの端板に
は、予め注入ノズルを取り付けておく。そしてその注入
ノズルを介して作動流体としての純水(図示せず)を、
規定量より若干多めに二次成形管17の内部に注入す
る。これは、二次成形管17内から非凝縮性ガスの加熱
追い出しを行うためである。
【0038】この加熱追い出し工程の一例としては、注
入ノズルを上方に向けた姿勢に二次成形管17を加熱炉
あるいはオイルバス(共に図示せず)に収容するととも
に、120℃程度で加熱する。すると二次成形管17内
に存在している非凝縮性ガスが、作動流体の蒸気と共に
注入ノズルから外部に放出される。つまり先に二次成形
管17の内部に注入された作動流体の全量から蒸気とし
て追い出された量を差し引いた量が、作動流体の実質的
な封入量となる。
【0039】そして所定量の蒸気を追い出した後、注入
ノズルの先端を圧潰するとともに、溶接して封止する。
その結果、二次成形管17が充分に脱気されてヒートパ
イプとなる。更にその後、通例に倣う洗浄や点検等の工
程を行えば、図1に示すような扁平型ヒートパイプ1が
完成する。なお加熱追い出し工程では、予め注入ノズル
を仮締めしておいた状態で二次成形管17の内部圧力を
高め、その後に仮締め部分を開放して作動流体をフラッ
シュさせる方法を採ることもできる。
【0040】このように上記の製造方法によれば、コン
テナ2の中心側に突出した各支持部6にあたり、その突
出方向への応力を一次成形管14に対して生じさせない
ので、平坦な平板部3を形成でき、すなわち平板部3に
窪みのない扁平型ヒートパイプを容易にかつ確実に製造
することができる。
【0041】なお上記具体例では、銅製の金属パイプ材
を例示したが、この発明は上記具体例には限定されず、
アルミニウムあるいはステンレスまたはニッケル等の金
属を材料として選択することも可能である。
【0042】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように請求項1
に記載した発明によれば、コンテナの厚さ方向で対向す
る平板部の少なくとも一方を、他方に向けて凹ませ、か
つ内面同士を接合させた支持部が、コンテナの幅方向で
のほぼ中央箇所に、かつコンテナの長さ方向に所定の間
隔をあけた状態で複数設けられていて、平板部において
窪みの生じ易い部位が支持部によって内側から支持され
ているから、平板部の外面を平坦面として保持すること
ができ、すなわち平板部に窪みのないヒートパイプを得
ることができる。
【0043】また請求項1に記載した発明によれば、支
持部を平板部の幅方向に挟んだ空間同士が互いに連通し
ていて、コンテナの開口断面が過度には狭くならないば
かりか、平板部の幅方向での作動流体の移動が許容され
ているために、熱輸送能力および均熱特性を共に向上さ
せることができる。
【0044】また請求項2に記載した発明は、請求項1
に記載した構成の扁平型ヒートパイプを製造するにあた
り、円形断面の金属パイプ材を半径方向に圧潰して中空
平板状の一次成形管を形成する工程と、この一次成形管
の外側を支持部に相当する突起および平板部に相当する
平坦面によって規制した状態で一次成形管を膨張させ、
その外面を突起および平坦面に倣って変形させることに
よって平板部および支持部を備えた二次成形管を形成す
る工程と、二次成形管をヒートパイプ化させる工程とを
備えていて、最終的にコンテナの内側への応力を生じさ
せない方法であるから、平板部に窪みのないヒートパイ
プを確実かつ効率よく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1に係る発明の一具体例を示す概略図
である。
【図2】 その具体例においてコンテナを長さ方向に向
けて切断した状態を示す概略図である。
【図3】 支持部をコンテナの幅方向に向けて切断した
状態を示す概略図である。
【図4】 コンテナを幅方向に向けて切断した状態を示
す概略図である。
【図5】 他の支持部の例を示す概略図である。
【図6】 銅パイプを圧潰して一次成形管を形成する工
程を示す概略図である。
【図7】 一次成形管および膨張規制型を示す概略図で
ある。
【図8】 一次成形管を膨張させて二次成形管を形成す
る工程を示す概略図である。
【図9】 二次成形管および端板を示す概略図である。
【符号の説明】
1…扁平型ヒートパイプ、 2…コンテナ、 3…平板
部、 6…支持部、8…電子素子、 13…窪み部、
14…一次成形管、 15…膨張規制型、17…二次成
形管、 18…底面部、 19…突起、 23…エアコ
ンプレッサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斎藤 祐士 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式会 社フジクラ内 (72)発明者 川原 洋司 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式会 社フジクラ内 (72)発明者 江口 勝夫 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式会 社フジクラ内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンテナが幅よりも長さの大きい中空扁
    平状に形成された扁平型ヒートパイプにおいて、 前記コンテナの厚さ方向で対向する平板部の少なくとも
    一方を、他方に向けて凹ませ、かつ内面同士を接合させ
    た支持部が、前記コンテナの幅方向でのほぼ中央箇所
    に、かつコンテナの長さ方向に所定の間隔をあけた状態
    で複数設けられていることを特徴とする扁平型ヒートパ
    イプ。
  2. 【請求項2】 コンテナが幅よりも長さの大きい中空扁
    平状に形成されるとともに、該コンテナの厚さ方向で対
    向する平板部の少なくとも一方を、他方に向けて凹ま
    せ、かつ内面同士を接合させた支持部が、前記コンテナ
    の幅方向でのほぼ中央箇所に、かつコンテナの長さ方向
    に所定の間隔をあけた状態で複数設けられている扁平型
    ヒートパイプを製造するにあたり、 前記コンテナの材料となる塑性変形可能な円形断面の金
    属パイプ材を、その半径方向に圧潰して中空平板状の一
    次成形管を形成し、つぎにこの一次成形管の外側を、前
    記支持部に相当する突起および前記平板部に相当する平
    坦面によって規制した状態で該一次成形管を膨張させ、
    一次成形管の外面を前記突起および前記平坦面に倣って
    変形させることによって前記平板部および前記支持部を
    備えた二次成形管を形成し、更にこの二次成形管の内部
    から非凝縮性ガスを脱気するとともに、凝縮性流体から
    なる作動流体を入れた後、開口端を密封してヒートパイ
    プ化することを特徴とする扁平型ヒートパイプの製造方
    法。
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