JP2001208491A - 扁平型ヒートパイプおよびその製造方法 - Google Patents
扁平型ヒートパイプおよびその製造方法Info
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- F28D15/00—Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies
- F28D15/02—Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes
- F28D15/0233—Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes the conduits having a particular shape, e.g. non-circular cross-section, annular
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 扁平部分に窪みのないヒートパイプを確実か
つ効率よく製造する。 【解決手段】 コンテナ3の材料となる塑性変形可能な
円形断面の金属パイプ材4の内部に、その金属パイプ材
4の内径より小径の円形断面の芯材6を軸線の向きを揃
え、かつ拘束しない状態で配置する工程と、金属パイプ
材4の内部から非凝縮性ガスを脱気するとともに、凝縮
性流体からなる作動流体を入れた後、開口端を密封して
ヒートパイプ化する工程と、そのヒートパイプ7構造の
金属パイプ材4を水平に設置して、芯材6を金属パイプ
材4の最下部に金属パイプ材4の軸線方向に向けて位置
させた状態で半径方向の上方から荷重を掛けて変形さ
せ、その内面で芯材6を挟み付ける状態に圧潰して扁平
に加工する工程とを備えている。
つ効率よく製造する。 【解決手段】 コンテナ3の材料となる塑性変形可能な
円形断面の金属パイプ材4の内部に、その金属パイプ材
4の内径より小径の円形断面の芯材6を軸線の向きを揃
え、かつ拘束しない状態で配置する工程と、金属パイプ
材4の内部から非凝縮性ガスを脱気するとともに、凝縮
性流体からなる作動流体を入れた後、開口端を密封して
ヒートパイプ化する工程と、そのヒートパイプ7構造の
金属パイプ材4を水平に設置して、芯材6を金属パイプ
材4の最下部に金属パイプ材4の軸線方向に向けて位置
させた状態で半径方向の上方から荷重を掛けて変形さ
せ、その内面で芯材6を挟み付ける状態に圧潰して扁平
に加工する工程とを備えている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、作動流体の蒸発
潜熱として熱輸送するヒートパイプに関するものであ
り、特にコンテナの扁平加工に関するものである。
潜熱として熱輸送するヒートパイプに関するものであ
り、特にコンテナの扁平加工に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ヒートパイプは、被凝縮性ガスを脱気し
た状態の密閉金属管等の内部に純水あるいはナトリウム
等の凝縮性流体を作動流体として封入したものであり、
温度差が生じることにより自動的に動作し、高温部で蒸
発した作動流体が低温部に流動して放熱・凝縮すること
により、作動流体の潜熱として熱輸送する。そして、そ
の見掛上の熱伝導率が銅やアルミ等の金属に対して数倍
から数十倍程度に優れていることから、冷却用素子とし
て各種熱関連機器に採用されている。
た状態の密閉金属管等の内部に純水あるいはナトリウム
等の凝縮性流体を作動流体として封入したものであり、
温度差が生じることにより自動的に動作し、高温部で蒸
発した作動流体が低温部に流動して放熱・凝縮すること
により、作動流体の潜熱として熱輸送する。そして、そ
の見掛上の熱伝導率が銅やアルミ等の金属に対して数倍
から数十倍程度に優れていることから、冷却用素子とし
て各種熱関連機器に採用されている。
【0003】ところでヒートパイプのコンテナの形状と
しては、使用態様によって様々な形状が採用されてお
り、例えばCPU用の冷却素子としてパソコンに組み込
まれるヒートパイプとしては、コンテナが中空平板状に
形成された扁平型のものがある。すなわちこの種のヒー
トパイプでは、平板状を成しているCPUと密着させる
ためにコンテナに平坦な部分を備えた構造となってい
る。
しては、使用態様によって様々な形状が採用されてお
り、例えばCPU用の冷却素子としてパソコンに組み込
まれるヒートパイプとしては、コンテナが中空平板状に
形成された扁平型のものがある。すなわちこの種のヒー
トパイプでは、平板状を成しているCPUと密着させる
ためにコンテナに平坦な部分を備えた構造となってい
る。
【0004】この種のヒートパイプでは、コンテナを平
板状に形成する場合、それ自体寸法の小さいものである
から、矩形断面のパイプなどの特別な素材を用意せず
に、銅などの比較的軟質な金属パイプを潰し、その両端
部を閉じて中空構造のコンテナとしている。上述のよう
に金属パイプを半径方向に押し潰す場合、圧潰量すなわ
ち加工前の直径の変化量が小さい場合には、ほぼ所期ど
おりの断面形状を得ることができる。しかしながら前述
の携帯用パソコンなどに使用される厚さの薄いヒートパ
イプのためのコンテナとする場合には、圧潰量が大きく
なるために、成形荷重を掛けた部分の中央部が、荷重方
向に陥没することがある。
板状に形成する場合、それ自体寸法の小さいものである
から、矩形断面のパイプなどの特別な素材を用意せず
に、銅などの比較的軟質な金属パイプを潰し、その両端
部を閉じて中空構造のコンテナとしている。上述のよう
に金属パイプを半径方向に押し潰す場合、圧潰量すなわ
ち加工前の直径の変化量が小さい場合には、ほぼ所期ど
おりの断面形状を得ることができる。しかしながら前述
の携帯用パソコンなどに使用される厚さの薄いヒートパ
イプのためのコンテナとする場合には、圧潰量が大きく
なるために、成形荷重を掛けた部分の中央部が、荷重方
向に陥没することがある。
【0005】すなわち丸パイプを中空平板状に圧潰する
場合、そのパイプを一対の加圧部材の間に挟んで荷重を
掛けると、最初は断面形状が楕円形状に変形し、ついで
長円形状に変形するが、加圧する部材が最終形状に合わ
せて加圧面が平坦面のものであるのに対して、素材は丸
パイプであるから、ある程度まで圧潰した時点で、荷重
を掛けている箇所の中央部で内側に折れ曲がり、いわゆ
る繭型断面に変形してしまう。このようなコンテナ形状
のヒートパイプでは、発熱源であるCPUに対して完全
には密着せず、そのために両者の間の熱抵抗が大きくな
って、結局、冷却効果に劣る不都合があった。
場合、そのパイプを一対の加圧部材の間に挟んで荷重を
掛けると、最初は断面形状が楕円形状に変形し、ついで
長円形状に変形するが、加圧する部材が最終形状に合わ
せて加圧面が平坦面のものであるのに対して、素材は丸
パイプであるから、ある程度まで圧潰した時点で、荷重
を掛けている箇所の中央部で内側に折れ曲がり、いわゆ
る繭型断面に変形してしまう。このようなコンテナ形状
のヒートパイプでは、発熱源であるCPUに対して完全
には密着せず、そのために両者の間の熱抵抗が大きくな
って、結局、冷却効果に劣る不都合があった。
【0006】そこで従来では一例として、図7(A),
(B)に示すように、中心軸線に向けて突出するリブ1
が内壁面に沿って一体に形成されたパイプ2を用意し、
そのリブ1の端面と内壁面とを当接させるようにパイプ
2を圧潰させた後、この加工済みのパイプをヒートパイ
プ化する製造方法がある。この製造方法によれば、パイ
プ2の幅方向での中央箇所が内側から支持されるから、
圧潰に伴う窪みが最終的に解消されて、扁平部の外面が
平坦面に形成されたヒートパイプを得ることができると
されている。
(B)に示すように、中心軸線に向けて突出するリブ1
が内壁面に沿って一体に形成されたパイプ2を用意し、
そのリブ1の端面と内壁面とを当接させるようにパイプ
2を圧潰させた後、この加工済みのパイプをヒートパイ
プ化する製造方法がある。この製造方法によれば、パイ
プ2の幅方向での中央箇所が内側から支持されるから、
圧潰に伴う窪みが最終的に解消されて、扁平部の外面が
平坦面に形成されたヒートパイプを得ることができると
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の製造方法では、専用に形成したパイプをコンテナの素
材管として使用しているから、汎用の丸パイプを採用す
ることができず、それに伴って製造コストが嵩む不都合
があった。
の製造方法では、専用に形成したパイプをコンテナの素
材管として使用しているから、汎用の丸パイプを採用す
ることができず、それに伴って製造コストが嵩む不都合
があった。
【0008】また上記従来の製造方法では、圧潰に伴う
窪みを確実に解消させるためには、圧潰荷重がリブ1に
対してほぼ垂直に掛るようにパイプ2を位置決めする必
要があるが、円周方向でのリブ1の位置がパイプ2の外
部からは判断でないために、圧潰するにあたってパイプ
2の位置決めが煩雑な作業とならざるを得ず、そのため
全体としての生産効率に劣る不都合があった。
窪みを確実に解消させるためには、圧潰荷重がリブ1に
対してほぼ垂直に掛るようにパイプ2を位置決めする必
要があるが、円周方向でのリブ1の位置がパイプ2の外
部からは判断でないために、圧潰するにあたってパイプ
2の位置決めが煩雑な作業とならざるを得ず、そのため
全体としての生産効率に劣る不都合があった。
【0009】この発明は上記の事情に鑑みてなされたも
ので互いに、扁平部に窪みのないヒートパイプと、その
ヒートパイプを確実かつ効率よく製造することのできる
製造方法とを提供することを目的とするものである。
ので互いに、扁平部に窪みのないヒートパイプと、その
ヒートパイプを確実かつ効率よく製造することのできる
製造方法とを提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するために、請求項1に記載した発明は、コン
テナが中空平板状に形成された扁平型ヒートパイプの製
造方法において、前記コンテナの材料となる塑性変形可
能な円形断面の金属パイプ材の内部に、該金属パイプ材
の内径より小径の円形断面の芯材を中心軸線の向きをほ
ぼ揃え、かつ拘束しない状態で配置し、つぎに前記金属
パイプ材の内部から非凝縮性ガスを脱気するとともに、
凝縮性流体からなる作動流体を入れた後、開口端を密封
してヒートパイプ化し、更にそのヒートパイプ構造の金
属パイプ材を水平に設置して、前記芯材を前記金属パイ
プ材の最下部に金属パイプ材の軸線方向に向けて位置さ
せた状態で半径方向の上方から荷重を掛けて変形させ、
その内面で前記芯材を挟み付ける状態に圧潰して扁平に
加工することを特徴とするものである。
的を達成するために、請求項1に記載した発明は、コン
テナが中空平板状に形成された扁平型ヒートパイプの製
造方法において、前記コンテナの材料となる塑性変形可
能な円形断面の金属パイプ材の内部に、該金属パイプ材
の内径より小径の円形断面の芯材を中心軸線の向きをほ
ぼ揃え、かつ拘束しない状態で配置し、つぎに前記金属
パイプ材の内部から非凝縮性ガスを脱気するとともに、
凝縮性流体からなる作動流体を入れた後、開口端を密封
してヒートパイプ化し、更にそのヒートパイプ構造の金
属パイプ材を水平に設置して、前記芯材を前記金属パイ
プ材の最下部に金属パイプ材の軸線方向に向けて位置さ
せた状態で半径方向の上方から荷重を掛けて変形させ、
その内面で前記芯材を挟み付ける状態に圧潰して扁平に
加工することを特徴とするものである。
【0011】したがって請求項1に記載した発明によれ
ば、ヒートパイプ化された状態の金属パイプ材を前述の
姿勢に保持させることによって、円形断面の芯材が金属
パイプ材の底部の幅方向での中央箇所に自動的に位置決
めされる。そしてその状態で金属パイプ材の圧潰工程を
実施するから、金属パイプ材における被圧潰部分に窪み
が生じても、そのような窪み部は芯材との間に挟み付け
られて解消され、その結果、扁平部の外面が平坦面に成
形される。
ば、ヒートパイプ化された状態の金属パイプ材を前述の
姿勢に保持させることによって、円形断面の芯材が金属
パイプ材の底部の幅方向での中央箇所に自動的に位置決
めされる。そしてその状態で金属パイプ材の圧潰工程を
実施するから、金属パイプ材における被圧潰部分に窪み
が生じても、そのような窪み部は芯材との間に挟み付け
られて解消され、その結果、扁平部の外面が平坦面に成
形される。
【0012】また請求項2に記載した発明は、コンテナ
が中空平板状に形成された扁平型ヒートパイプにおい
て、前記コンテナの一端部に該コンテナの長さ方向に向
けて突出した小径部が一体に形成されるとともに、その
小径部に一端部を保持された芯材が、前記コンテナの幅
方向での中央部分に沿って該コンテナの内部に配置さ
れ、その芯材によって前記コンテナにおける扁平部が内
側から支持されていることを特徴とするものである。
が中空平板状に形成された扁平型ヒートパイプにおい
て、前記コンテナの一端部に該コンテナの長さ方向に向
けて突出した小径部が一体に形成されるとともに、その
小径部に一端部を保持された芯材が、前記コンテナの幅
方向での中央部分に沿って該コンテナの内部に配置さ
れ、その芯材によって前記コンテナにおける扁平部が内
側から支持されていることを特徴とするものである。
【0013】したがって請求項2に記載した発明によれ
ば、扁平部において窪みの生じ易い幅方向での中央部分
に沿う姿勢で芯材が配置されていることによって、扁平
部の外面が平坦面に保持され、そのため平板状を成す発
熱体をコンテナに密着させることが可能になる。また芯
材が、コンテナの実質的な一部である小径部に保持され
るものであるから、コンテナ内部で移動して位置がずれ
るなどのおそれがない。
ば、扁平部において窪みの生じ易い幅方向での中央部分
に沿う姿勢で芯材が配置されていることによって、扁平
部の外面が平坦面に保持され、そのため平板状を成す発
熱体をコンテナに密着させることが可能になる。また芯
材が、コンテナの実質的な一部である小径部に保持され
るものであるから、コンテナ内部で移動して位置がずれ
るなどのおそれがない。
【0014】また請求項3に記載した発明は、コンテナ
が中空平板状に形成された扁平型ヒートパイプの製造方
法において、前記コンテナの材料となる塑性変形可能な
円形断面の金属パイプ材の内部に、該金属パイプ材の内
径より小径の円形断面の芯材を中心軸線の向きをほぼ揃
えた状態で配置し、つぎに前記金属パイプ材の一端部を
スエージング加工しつつ前記芯材の一端部を被スエージ
ング部位に挟み込ませることによって、該芯材を前記金
属パイプ材の中心軸線にほぼ沿うように保持し、更に前
記金属パイプ材の内部から非凝縮性ガスを脱気するとと
もに、凝縮性流体からなる作動流体を入れた後、開口端
を密封してヒートパイプ化し、更にそのヒートパイプ構
造の金属パイプ材を、その内面で前記芯材を挟み付ける
状態まで半径方向に圧潰して扁平に加工することを特徴
とするものである。
が中空平板状に形成された扁平型ヒートパイプの製造方
法において、前記コンテナの材料となる塑性変形可能な
円形断面の金属パイプ材の内部に、該金属パイプ材の内
径より小径の円形断面の芯材を中心軸線の向きをほぼ揃
えた状態で配置し、つぎに前記金属パイプ材の一端部を
スエージング加工しつつ前記芯材の一端部を被スエージ
ング部位に挟み込ませることによって、該芯材を前記金
属パイプ材の中心軸線にほぼ沿うように保持し、更に前
記金属パイプ材の内部から非凝縮性ガスを脱気するとと
もに、凝縮性流体からなる作動流体を入れた後、開口端
を密封してヒートパイプ化し、更にそのヒートパイプ構
造の金属パイプ材を、その内面で前記芯材を挟み付ける
状態まで半径方向に圧潰して扁平に加工することを特徴
とするものである。
【0015】したがって請求項3に記載した発明によれ
ば、金属パイプ材の開口端を中心軸線をずらさない状態
のまま小径化させるスエージング加工と同時に芯材のい
わゆるセンタリングが成されるから、ヒートパイプ化さ
れた金属パイプ材の設置姿勢に拘わらず圧潰工程を実施
できる。
ば、金属パイプ材の開口端を中心軸線をずらさない状態
のまま小径化させるスエージング加工と同時に芯材のい
わゆるセンタリングが成されるから、ヒートパイプ化さ
れた金属パイプ材の設置姿勢に拘わらず圧潰工程を実施
できる。
【0016】すなわち金属パイプ材を水平に設置しなく
ても芯材が金属パイプ材の半径方向での中央箇所に配置
されるため、被圧潰部分の幅方向での中央箇所の内面が
芯材によってサポートされ、したがって扁平化に伴って
窪みが生じても、その窪み部が最終的には消滅する。そ
の結果、扁平部の外面が平坦面に成形される。また請求
項2に記載した発明によれば、スエージング加工によっ
て金属パイプ材の端部が予め小径化されているから、後
工程であるヒートパイプ化工程における封止をより容易
に行うことができる。
ても芯材が金属パイプ材の半径方向での中央箇所に配置
されるため、被圧潰部分の幅方向での中央箇所の内面が
芯材によってサポートされ、したがって扁平化に伴って
窪みが生じても、その窪み部が最終的には消滅する。そ
の結果、扁平部の外面が平坦面に成形される。また請求
項2に記載した発明によれば、スエージング加工によっ
て金属パイプ材の端部が予め小径化されているから、後
工程であるヒートパイプ化工程における封止をより容易
に行うことができる。
【0017】更に請求項4に記載した発明は、請求項3
に記載した製造方法において、前記芯材として小径管を
使用することを特徴とするものである。
に記載した製造方法において、前記芯材として小径管を
使用することを特徴とするものである。
【0018】したがって請求項4に記載した発明によれ
ば、芯材の一端部を被スエージング部位から外側に突出
させることによって、その芯材自体をヒートパイプ化の
ための注入ノズルとして利用でき、それに伴って生産効
率が向上する。
ば、芯材の一端部を被スエージング部位から外側に突出
させることによって、その芯材自体をヒートパイプ化の
ための注入ノズルとして利用でき、それに伴って生産効
率が向上する。
【0019】
【発明の実施の形態】つぎに請求項1に係る発明の一具
体例を図面に基づいて説明する。まず図2に示すよう
に、例えばコンテナ3の素材として円形断面の銅パイプ
4(この発明の金属パイプ材に相当)を用意する。この
銅パイプ4の一端部は、例えばスピニング加工によって
予めドーム状に封止されており、その封止部分を除いた
銅パイプ4の長さ方向での全域がほぼ一定の径に設定さ
れている。
体例を図面に基づいて説明する。まず図2に示すよう
に、例えばコンテナ3の素材として円形断面の銅パイプ
4(この発明の金属パイプ材に相当)を用意する。この
銅パイプ4の一端部は、例えばスピニング加工によって
予めドーム状に封止されており、その封止部分を除いた
銅パイプ4の長さ方向での全域がほぼ一定の径に設定さ
れている。
【0020】つまりこの具体例では、開口端5がスエー
ジング加工されていない銅パイプ4が採用されている。
なお銅パイプ4は、最終的にはヒートパイプのコンテナ
3となるものであるから、特には図示しないが金属メッ
シュや金属細線などからなるウィック材を内周面に沿っ
て予め配置してもよく、またウィックとして機能するグ
ルーブ(細溝)を内周面に形成してあってもよい。
ジング加工されていない銅パイプ4が採用されている。
なお銅パイプ4は、最終的にはヒートパイプのコンテナ
3となるものであるから、特には図示しないが金属メッ
シュや金属細線などからなるウィック材を内周面に沿っ
て予め配置してもよく、またウィックとして機能するグ
ルーブ(細溝)を内周面に形成してあってもよい。
【0021】つぎに銅パイプ4の内部に、芯材6をその
軸線方向に沿った姿勢で配置させる。この芯材6として
は、例えば円形断面の銅製中実材が採用されており、そ
の長さが、銅パイプ4の長さよりも若干短く設定されて
いる。そして芯材6は、その一端部を銅パイプ4の開口
端5から僅かに内側に入り込ませた状態に配置されてい
る。このようにすることによって、ヒートパイプ化工程
における封止加工が行なわれる際に封止部分による芯材
6の噛み込みが未然に防止され、高い気密性を得ること
ができる。
軸線方向に沿った姿勢で配置させる。この芯材6として
は、例えば円形断面の銅製中実材が採用されており、そ
の長さが、銅パイプ4の長さよりも若干短く設定されて
いる。そして芯材6は、その一端部を銅パイプ4の開口
端5から僅かに内側に入り込ませた状態に配置されてい
る。このようにすることによって、ヒートパイプ化工程
における封止加工が行なわれる際に封止部分による芯材
6の噛み込みが未然に防止され、高い気密性を得ること
ができる。
【0022】また芯材6は、その径が得るべき中空扁平
形状のうち主としてその厚さを規定するためのものであ
るから、その太さが得るべき中空扁平形状の厚さとほぼ
同一に設定されている。なお芯材6は、銅パイプ4に対
して固定されておらず、いわゆるフリー状態となってい
る。
形状のうち主としてその厚さを規定するためのものであ
るから、その太さが得るべき中空扁平形状の厚さとほぼ
同一に設定されている。なお芯材6は、銅パイプ4に対
して固定されておらず、いわゆるフリー状態となってい
る。
【0023】つぎに芯材6が挿入された状態の銅パイプ
4をヒートパイプ化する。具体的には、銅パイプ4にお
ける開口端5を圧着および溶接等の周知の手段によって
密閉するとともに、その内部から真空脱気した状態で目
的温度範囲内で蒸発・凝縮する流体を作動流体として内
部に封入する。このヒートパイプ化のための方法は、従
来一般に知られている方法を採用することができる。こ
れによって図3に示すような、銅パイプ4をコンテナ3
とし、かつ芯材6を内蔵したヒートパイプが形成され
る。
4をヒートパイプ化する。具体的には、銅パイプ4にお
ける開口端5を圧着および溶接等の周知の手段によって
密閉するとともに、その内部から真空脱気した状態で目
的温度範囲内で蒸発・凝縮する流体を作動流体として内
部に封入する。このヒートパイプ化のための方法は、従
来一般に知られている方法を採用することができる。こ
れによって図3に示すような、銅パイプ4をコンテナ3
とし、かつ芯材6を内蔵したヒートパイプが形成され
る。
【0024】つぎにその円形断面のヒートパイプ(ヒー
トパイプ構造の銅パイプ4)を、ダイス8とパンチ9と
によって圧潰して中空扁平形状に成形する。そのダイス
8は、図1(A)に示すように、得るべき扁平部20の
厚さとほぼ等しい深さの凹部を上面部に備えており、そ
の凹部の底面が水平に向けられた平坦面となっている。
これに対してパンチ9は、凹部の上部開口をダイス8に
密着して閉じる平板状に形成されている。すなわちパン
チ9は、図1での上下方向に移動する構成となってい
る。
トパイプ構造の銅パイプ4)を、ダイス8とパンチ9と
によって圧潰して中空扁平形状に成形する。そのダイス
8は、図1(A)に示すように、得るべき扁平部20の
厚さとほぼ等しい深さの凹部を上面部に備えており、そ
の凹部の底面が水平に向けられた平坦面となっている。
これに対してパンチ9は、凹部の上部開口をダイス8に
密着して閉じる平板状に形成されている。すなわちパン
チ9は、図1での上下方向に移動する構成となってい
る。
【0025】そしてヒートパイプは、ダイス8の凹部内
に設置される。すなわちヒートパイプは、水平に向けら
れた姿勢で保持された状態となっており、したがって芯
材6が銅パイプ4の内周面における最下部位、つまり半
径方向での中央部分に沿う状態に自動的に位置決めされ
る。この状態から図1(B)に示すようにパンチ9を下
降させると、ダイス8とパンチ9とによってコンテナ3
が挟み付けられて次第に押し潰される。
に設置される。すなわちヒートパイプは、水平に向けら
れた姿勢で保持された状態となっており、したがって芯
材6が銅パイプ4の内周面における最下部位、つまり半
径方向での中央部分に沿う状態に自動的に位置決めされ
る。この状態から図1(B)に示すようにパンチ9を下
降させると、ダイス8とパンチ9とによってコンテナ3
が挟み付けられて次第に押し潰される。
【0026】このようにパンチ9によって銅パイプ4を
次第に押し潰すと、その途中において、銅パイプ4のう
ち、ダイス8に接触している箇所とパンチ9に接触して
いる箇所とのそれぞれの幅方向でのほぼ中央箇所が急激
に内側に折れ曲がる。このような窪み部21は銅パイプ
4が円形断面であること、および変形に伴う内部応力が
集中することに起因しているものと思われる。したがっ
て銅パイプ4が、その圧潰過程で断面形状がいわゆる繭
型になり、その形状を保ったまま更に圧潰される。
次第に押し潰すと、その途中において、銅パイプ4のう
ち、ダイス8に接触している箇所とパンチ9に接触して
いる箇所とのそれぞれの幅方向でのほぼ中央箇所が急激
に内側に折れ曲がる。このような窪み部21は銅パイプ
4が円形断面であること、および変形に伴う内部応力が
集中することに起因しているものと思われる。したがっ
て銅パイプ4が、その圧潰過程で断面形状がいわゆる繭
型になり、その形状を保ったまま更に圧潰される。
【0027】銅パイプ4の扁平化が更に進行すると、銅
パイプ4はその内壁面で芯材6を挟み込んだ状態にな
る。したがって扁平部20における図1での上面部と下
面部とは、芯材6とパンチ9および芯材6とダイス8と
によって挟み付けられる。そのためこれら上面部と下面
部とのそれぞれの幅方向でのほぼ中央箇所に生じていた
窪み部21が、これら芯材6およびパンチ9ならびにダ
イス8によって押し潰されて平滑化され、ついには消滅
する。すなわち図1(C)に示すように、銅パイプ4の
うち扁平部20の上面部と下面部がそれぞれ平坦な面に
形成される。その後、通例に倣う洗浄や点検等の工程を
行えば、図4に示すような、扁平型ヒートパイプ10が
完成する。
パイプ4はその内壁面で芯材6を挟み込んだ状態にな
る。したがって扁平部20における図1での上面部と下
面部とは、芯材6とパンチ9および芯材6とダイス8と
によって挟み付けられる。そのためこれら上面部と下面
部とのそれぞれの幅方向でのほぼ中央箇所に生じていた
窪み部21が、これら芯材6およびパンチ9ならびにダ
イス8によって押し潰されて平滑化され、ついには消滅
する。すなわち図1(C)に示すように、銅パイプ4の
うち扁平部20の上面部と下面部がそれぞれ平坦な面に
形成される。その後、通例に倣う洗浄や点検等の工程を
行えば、図4に示すような、扁平型ヒートパイプ10が
完成する。
【0028】このように上記の製造方法によれば、円形
断面の銅パイプ4の内部に円形断面の芯材6を拘束しな
い状態で配置することにより、銅パイプ4の幅方向での
中央箇所に芯材6が自動的にセンタリングされるから、
圧潰加工に伴う窪み部21の発生箇所に対して芯材6を
確実に当接させることができ、したがって扁平部20に
窪みのない扁平型ヒートパイプ10を容易にかつ確実に
製造することができる。
断面の銅パイプ4の内部に円形断面の芯材6を拘束しな
い状態で配置することにより、銅パイプ4の幅方向での
中央箇所に芯材6が自動的にセンタリングされるから、
圧潰加工に伴う窪み部21の発生箇所に対して芯材6を
確実に当接させることができ、したがって扁平部20に
窪みのない扁平型ヒートパイプ10を容易にかつ確実に
製造することができる。
【0029】また上記の製造方法によれば、ヒートパイ
プの素材管として従来一般に用いられるものと実質的に
同じ構造の銅パイプ4の採用が可能であり、換言すれ
ば、特殊な構造の素材管を使用しておらず、また一般的
な線材を芯材6として採用しているから、製造コストの
高騰を抑制できる。
プの素材管として従来一般に用いられるものと実質的に
同じ構造の銅パイプ4の採用が可能であり、換言すれ
ば、特殊な構造の素材管を使用しておらず、また一般的
な線材を芯材6として採用しているから、製造コストの
高騰を抑制できる。
【0030】更に上記の扁平型ヒートパイプ10によれ
ば、扁平部20の外面が平坦面を成していて、例えばC
PU等の平板状を成す発熱素子を冷却対象とした場合で
も、両者の間での熱抵抗がごく小さく抑えられるから、
発熱素子の温度上昇を確実に抑制することができる。ま
た上記の扁平型ヒートパイプ10によれば、コンテナ3
と同じ材料からなる芯材6を採用しているので、ヒート
パイプとしての熱輸送能力が殆ど阻害されないことに伴
って、発熱源とヒートパイプとしての熱伝達あるいはヒ
ートパイプと放熱対象との熱伝達が阻害されない利点が
ある。
ば、扁平部20の外面が平坦面を成していて、例えばC
PU等の平板状を成す発熱素子を冷却対象とした場合で
も、両者の間での熱抵抗がごく小さく抑えられるから、
発熱素子の温度上昇を確実に抑制することができる。ま
た上記の扁平型ヒートパイプ10によれば、コンテナ3
と同じ材料からなる芯材6を採用しているので、ヒート
パイプとしての熱輸送能力が殆ど阻害されないことに伴
って、発熱源とヒートパイプとしての熱伝達あるいはヒ
ートパイプと放熱対象との熱伝達が阻害されない利点が
ある。
【0031】なお上記の製造方法において、コンテナ3
を被磁性体材料から形成するとともに、芯材6を磁性体
材料から形成し、更にコンテナ3の端部側あるいはダイ
ス8側に磁石を配置して、その磁力によってコンテナ3
の幅方向での中央箇所に芯材6を位置決めした状態で圧
潰工程を実施してもよい。
を被磁性体材料から形成するとともに、芯材6を磁性体
材料から形成し、更にコンテナ3の端部側あるいはダイ
ス8側に磁石を配置して、その磁力によってコンテナ3
の幅方向での中央箇所に芯材6を位置決めした状態で圧
潰工程を実施してもよい。
【0032】つぎに図5および図6を参照して、請求項
2ないし請求項4に係る発明の一具体例について説明す
る。ここに示す例は、素材管に対してスエージング加工
を施す例である。なお上記具体例と同じ部材には同じ符
号を付し、その詳細な説明を省略する。まず上記具体例
と同じ構造の銅パイプ4を用意して、その開口端5に対
してスエージング加工を施して小径化させる。
2ないし請求項4に係る発明の一具体例について説明す
る。ここに示す例は、素材管に対してスエージング加工
を施す例である。なお上記具体例と同じ部材には同じ符
号を付し、その詳細な説明を省略する。まず上記具体例
と同じ構造の銅パイプ4を用意して、その開口端5に対
してスエージング加工を施して小径化させる。
【0033】より具体的には、図5に示すように、まず
芯材6として、銅パイプ4よりも長くかつ小径の金属管
(この発明の小径管に相当)を用意し、その芯材6を銅
パイプ4の内部に軸線方向に沿った姿勢で配置させる。
その場合、芯材6の一端部が銅パイプ4の開口端5から
僅かに突出した状態とする。
芯材6として、銅パイプ4よりも長くかつ小径の金属管
(この発明の小径管に相当)を用意し、その芯材6を銅
パイプ4の内部に軸線方向に沿った姿勢で配置させる。
その場合、芯材6の一端部が銅パイプ4の開口端5から
僅かに突出した状態とする。
【0034】そして銅パイプ4のうち封止端をチャック
11に保持させるとともに、他端部である封止端を一対
のダイ12によって上下方向から挟み付けて徐々に絞っ
ていき、最終的にその中心軸線が銅パイプ4の中心軸線
と揃えられた円形断面の小径部13(この発明の被スエ
ージング部位に相当)を形成する。この小径部13の銅
パイプ4に対する絞り量としては、その内周面が芯材6
の外周面に対して密着する量に設定し、つまり小径部1
3によって芯材6を銅パイプ4の中心軸線上に保持し得
る量となっている。
11に保持させるとともに、他端部である封止端を一対
のダイ12によって上下方向から挟み付けて徐々に絞っ
ていき、最終的にその中心軸線が銅パイプ4の中心軸線
と揃えられた円形断面の小径部13(この発明の被スエ
ージング部位に相当)を形成する。この小径部13の銅
パイプ4に対する絞り量としては、その内周面が芯材6
の外周面に対して密着する量に設定し、つまり小径部1
3によって芯材6を銅パイプ4の中心軸線上に保持し得
る量となっている。
【0035】つぎに芯材6を保持した状態の銅パイプ4
をヒートパイプ化する。まず芯材6を介して作動流体と
しての純水(図示せず)を、規定量より若干多めに銅パ
イプ4の内部に注入する。これは、銅パイプ4内から非
凝縮性ガスの加熱追い出しを行うためである。この加熱
追い出し工程の一例としては、芯材6を上方に向けた姿
勢に銅パイプ4を加熱炉あるいはオイルバス(共に図示
せず)に収容するとともに、120℃程度で加熱する。
すると銅パイプ4内に存在している非凝縮性ガスが作動
流体の蒸気と共に芯材6の開口端5から銅パイプ4の外
部に放出される。つまり先に銅パイプ4の内部に注入さ
れた作動流体の全量から蒸気として追い出された量を差
し引いた量が、作動流体の実質的な封入量となる。
をヒートパイプ化する。まず芯材6を介して作動流体と
しての純水(図示せず)を、規定量より若干多めに銅パ
イプ4の内部に注入する。これは、銅パイプ4内から非
凝縮性ガスの加熱追い出しを行うためである。この加熱
追い出し工程の一例としては、芯材6を上方に向けた姿
勢に銅パイプ4を加熱炉あるいはオイルバス(共に図示
せず)に収容するとともに、120℃程度で加熱する。
すると銅パイプ4内に存在している非凝縮性ガスが作動
流体の蒸気と共に芯材6の開口端5から銅パイプ4の外
部に放出される。つまり先に銅パイプ4の内部に注入さ
れた作動流体の全量から蒸気として追い出された量を差
し引いた量が、作動流体の実質的な封入量となる。
【0036】そして所定量の蒸気を追い出した後、芯材
6の先端を圧潰するとともに、溶接して封止する。その
結果、銅パイプ4自体が充分に脱気されたヒートパイプ
(図示せず)となる。なお加熱追い出し工程では、予め
芯材6を仮締めしておいた状態で銅パイプ4の内部圧力
を高め、その後に仮締め部分を開放して作動流体をフラ
ッシュさせる方法を採ることもできる。
6の先端を圧潰するとともに、溶接して封止する。その
結果、銅パイプ4自体が充分に脱気されたヒートパイプ
(図示せず)となる。なお加熱追い出し工程では、予め
芯材6を仮締めしておいた状態で銅パイプ4の内部圧力
を高め、その後に仮締め部分を開放して作動流体をフラ
ッシュさせる方法を採ることもできる。
【0037】更にその円形断面のヒートパイプ(ヒート
パイプ構造の銅パイプ4)を圧潰して中空扁平形状に成
形する。その手段としては、上記具体例と同じ構造のダ
イス8とパンチ9とを使用することもできるが、これに
は限定されず、ヒートパイプの姿勢に拘わらず圧潰工程
を実施できる。すなわち上記構造のヒートパイプでは、
その中心軸線上に芯材6が組み付けられているので、そ
の幅方向での中央箇所に芯材6がセンタリングされ、つ
まり圧潰加工に伴う窪み部21の発生箇所に対して芯材
6を確実に当接させることができる。
パイプ構造の銅パイプ4)を圧潰して中空扁平形状に成
形する。その手段としては、上記具体例と同じ構造のダ
イス8とパンチ9とを使用することもできるが、これに
は限定されず、ヒートパイプの姿勢に拘わらず圧潰工程
を実施できる。すなわち上記構造のヒートパイプでは、
その中心軸線上に芯材6が組み付けられているので、そ
の幅方向での中央箇所に芯材6がセンタリングされ、つ
まり圧潰加工に伴う窪み部21の発生箇所に対して芯材
6を確実に当接させることができる。
【0038】したがって銅パイプ4との接触面が平坦面
を成す構成のダイスおよびパンチであれば、その圧潰過
程において一時的に窪みが生じても、最終的にはその窪
み部21が、芯材6とパンチとダイスとによって押し潰
されて平滑化され、ついには消滅する。つまり扁平部2
0の上面部と下面部がそれぞれ平坦な面に形成される。
更にその後、通例に倣う洗浄や点検等の工程を行えば、
図6に示すような扁平型ヒートパイプ10が完成する。
を成す構成のダイスおよびパンチであれば、その圧潰過
程において一時的に窪みが生じても、最終的にはその窪
み部21が、芯材6とパンチとダイスとによって押し潰
されて平滑化され、ついには消滅する。つまり扁平部2
0の上面部と下面部がそれぞれ平坦な面に形成される。
更にその後、通例に倣う洗浄や点検等の工程を行えば、
図6に示すような扁平型ヒートパイプ10が完成する。
【0039】このように上記の製造方法によれば、素材
管の端部処理として従来知られているスエージング加工
に伴って銅パイプ4の中心軸線上に芯材6が自動的に配
置されるから、圧潰加工に伴う窪み部21の発生箇所に
対して芯材6を確実に当接させることができ、したがっ
て扁平部20に窪みのない扁平型ヒートパイプ10を容
易にかつ確実に製造することができる。また上記の製造
方法によれば、芯材6をヒートパイプ化のための注入ノ
ズルとして有効利用しているから、生産効率をより一層
向上させることができる。
管の端部処理として従来知られているスエージング加工
に伴って銅パイプ4の中心軸線上に芯材6が自動的に配
置されるから、圧潰加工に伴う窪み部21の発生箇所に
対して芯材6を確実に当接させることができ、したがっ
て扁平部20に窪みのない扁平型ヒートパイプ10を容
易にかつ確実に製造することができる。また上記の製造
方法によれば、芯材6をヒートパイプ化のための注入ノ
ズルとして有効利用しているから、生産効率をより一層
向上させることができる。
【0040】なお上記各具体例では、銅製の金属パイプ
材および芯材6を例示したが、この発明は上記具体例に
は限定されず、アルミニウムあるいはステンレスまたは
ニッケル等の金属を金属パイプ材などの材料として選択
することも可能である。
材および芯材6を例示したが、この発明は上記具体例に
は限定されず、アルミニウムあるいはステンレスまたは
ニッケル等の金属を金属パイプ材などの材料として選択
することも可能である。
【0041】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載した発明は、コンテナの材料として塑性変形可
能な円形断面の金属パイプ材を用意し、その金属パイプ
材の内部に小径の円形断面の芯材を中心軸線の向きをほ
ぼ揃えかつ拘束しない状態で配置する工程と、金属パイ
プ材をヒートパイプ化する工程と、そのヒートパイプ構
造の金属パイプ材を水平に設置して、芯材を金属パイプ
の最下部に金属パイプの軸線方向に向けて置させた状態
で半径方向の上方から荷重を掛けて、その内面で芯材を
挟み付ける状態に圧潰して扁平に加工する工程とを備え
ていて、芯材の位置を圧潰加工に伴う窪み部の発生箇所
に対して簡単に一致させることができるから、扁平部分
に窪みのないヒートパイプを確実かつ効率よく製造する
ことができる。
1に記載した発明は、コンテナの材料として塑性変形可
能な円形断面の金属パイプ材を用意し、その金属パイプ
材の内部に小径の円形断面の芯材を中心軸線の向きをほ
ぼ揃えかつ拘束しない状態で配置する工程と、金属パイ
プ材をヒートパイプ化する工程と、そのヒートパイプ構
造の金属パイプ材を水平に設置して、芯材を金属パイプ
の最下部に金属パイプの軸線方向に向けて置させた状態
で半径方向の上方から荷重を掛けて、その内面で芯材を
挟み付ける状態に圧潰して扁平に加工する工程とを備え
ていて、芯材の位置を圧潰加工に伴う窪み部の発生箇所
に対して簡単に一致させることができるから、扁平部分
に窪みのないヒートパイプを確実かつ効率よく製造する
ことができる。
【0042】また請求項2に記載した発明は、扁平型コ
ンテナの一端部に該コンテナの長さ方向に向けて突出し
た小径部が一体に形成されるとともに、その小径部に一
端部を保持された芯材が、コンテナの幅方向での中央部
分に沿ってコンテナ内に配置され、その芯材によって扁
平部が内側から支持されていて、扁平部の外面が平坦面
に保持されるので、例えば平板状を成す発熱体との接触
性を向上させることができる。
ンテナの一端部に該コンテナの長さ方向に向けて突出し
た小径部が一体に形成されるとともに、その小径部に一
端部を保持された芯材が、コンテナの幅方向での中央部
分に沿ってコンテナ内に配置され、その芯材によって扁
平部が内側から支持されていて、扁平部の外面が平坦面
に保持されるので、例えば平板状を成す発熱体との接触
性を向上させることができる。
【0043】また請求項3に記載した発明は、コンテナ
の材料として塑性変形可能な円形断面の金属パイプ材を
用意し、その金属パイプ材の内部に小径の円形断面の芯
材を中心軸線の向きをほぼ揃えた状態で配置する工程
と、金属パイプ材の一端部をスエージング加工しつつ、
芯材の一端部を被加工部位に挟み込ませることによって
芯材を金属パイプ材の中心軸線にほぼ沿うように保持す
る工程と、金属パイプ材をヒートパイプ化する工程と、
そのヒートパイプ構造の金属パイプ材を芯材を挟み付け
るように半径方向に圧潰して扁平に加工する工程とを備
えていて、ヒートパイプの端部処理として一般に行われ
ているスエージング加工と共に芯材の位置を圧潰加工に
伴う窪み部の発生箇所に対して簡単に一致させることが
できるから、扁平部分に窪みのないヒートパイプを確実
かつ効率よく製造することができる。
の材料として塑性変形可能な円形断面の金属パイプ材を
用意し、その金属パイプ材の内部に小径の円形断面の芯
材を中心軸線の向きをほぼ揃えた状態で配置する工程
と、金属パイプ材の一端部をスエージング加工しつつ、
芯材の一端部を被加工部位に挟み込ませることによって
芯材を金属パイプ材の中心軸線にほぼ沿うように保持す
る工程と、金属パイプ材をヒートパイプ化する工程と、
そのヒートパイプ構造の金属パイプ材を芯材を挟み付け
るように半径方向に圧潰して扁平に加工する工程とを備
えていて、ヒートパイプの端部処理として一般に行われ
ているスエージング加工と共に芯材の位置を圧潰加工に
伴う窪み部の発生箇所に対して簡単に一致させることが
できるから、扁平部分に窪みのないヒートパイプを確実
かつ効率よく製造することができる。
【0044】更に請求項4に記載した発明は、請求項3
の製造方法において、芯材として小径管を使用するの
で、芯材の一端部を被スエージング加工部分から外側に
突出させることによって、その芯材自体をヒートパイプ
化のための注入ノズルとして利用でき、それに伴って生
産効率をより一層向上させることができる。
の製造方法において、芯材として小径管を使用するの
で、芯材の一端部を被スエージング加工部分から外側に
突出させることによって、その芯材自体をヒートパイプ
化のための注入ノズルとして利用でき、それに伴って生
産効率をより一層向上させることができる。
【図1】 請求項1に係る発明の一具体例におけるヒー
トパイプの圧潰工程を示す概略図である。
トパイプの圧潰工程を示す概略図である。
【図2】 銅パイプの内部に芯材を配置した状態を示す
概略図である。
概略図である。
【図3】 円形断面のヒートパイプを示す概略図であ
る。
る。
【図4】 扁平型ヒートパイプの完成体を示す概略図で
ある。
ある。
【図5】 請求項3に係る発明の一具体例におけるスエ
ージング工程を示す概略図である。
ージング工程を示す概略図である。
【図6】 扁平型ヒートパイプの完成体を示す概略図で
ある。
ある。
【図7】 従来例を示す概略図である。
3…コンテナ、 4…銅パイプ、 6…芯材、 7…ヒ
ートパイプ、 8…ダイス、 9…パンチ、 10…扁
平型ヒートパイプ、 11…チャック、 12…ダイ、
13…小径部、 20…扁平部、 21…窪み部。
ートパイプ、 8…ダイス、 9…パンチ、 10…扁
平型ヒートパイプ、 11…チャック、 12…ダイ、
13…小径部、 20…扁平部、 21…窪み部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 望月 正孝 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式会 社フジクラ内 (72)発明者 後藤 和彦 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式会 社フジクラ内 (72)発明者 川原 洋司 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式会 社フジクラ内
Claims (4)
- 【請求項1】 コンテナが中空平板状に形成された扁平
型ヒートパイプの製造方法において、 前記コンテナの材料となる塑性変形可能な円形断面の金
属パイプ材の内部に、該金属パイプ材の内径より小径の
円形断面の芯材を中心軸線の向きをほぼ揃え、かつ拘束
しない状態で配置し、つぎに前記金属パイプ材の内部か
ら非凝縮性ガスを脱気するとともに、凝縮性流体からな
る作動流体を入れた後、開口端を密封してヒートパイプ
化し、更にそのヒートパイプ構造の金属パイプ材を水平
に設置して、前記芯材を前記金属パイプ材の最下部に金
属パイプ材の軸線方向に向けて位置させた状態で半径方
向の上方から荷重を掛けて変形させ、その内面で前記芯
材を挟み付ける状態に圧潰して扁平に加工することを特
徴とする扁平型ヒートパイプの製造方法。 - 【請求項2】 コンテナが中空平板状に形成された扁平
型ヒートパイプにおいて、 前記コンテナの一端部に該コンテナの長さ方向に向けて
突出した小径部が一体に形成されるとともに、その小径
部に一端部を保持された芯材が、前記コンテナの幅方向
での中央部分に沿って該コンテナの内部に配置され、そ
の芯材によって前記コンテナにおける扁平部が内側から
支持されていることを特徴とする扁平型ヒートパイプ。 - 【請求項3】 コンテナが中空平板状に形成された扁平
型ヒートパイプの製造方法において、 前記コンテナの材料となる塑性変形可能な円形断面の金
属パイプ材の内部に、該金属パイプ材の内径より小径の
円形断面の芯材を中心軸線の向きをほぼ揃えた状態で配
置し、つぎに前記金属パイプ材の一端部をスエージング
加工しつつ前記芯材の一端部を被スエージング部位に挟
み込ませることによって、該芯材を前記金属パイプ材の
中心軸線にほぼ沿うように保持し、更に前記金属パイプ
材の内部から非凝縮性ガスを脱気するとともに、凝縮性
流体からなる作動流体を入れた後、開口端を密封してヒ
ートパイプ化し、更にそのヒートパイプ構造の金属パイ
プ材を、その内面で前記芯材を挟み付ける状態に半径方
向に圧潰して扁平に加工することを特徴とする扁平型ヒ
ートパイプの製造方法。 - 【請求項4】 前記芯材として小径管を使用することを
特徴とする請求項3に記載した扁平型ヒートパイプの製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000022455A JP2001208491A (ja) | 2000-01-31 | 2000-01-31 | 扁平型ヒートパイプおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000022455A JP2001208491A (ja) | 2000-01-31 | 2000-01-31 | 扁平型ヒートパイプおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001208491A true JP2001208491A (ja) | 2001-08-03 |
Family
ID=18548757
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000022455A Pending JP2001208491A (ja) | 2000-01-31 | 2000-01-31 | 扁平型ヒートパイプおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001208491A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113932640A (zh) * | 2021-10-25 | 2022-01-14 | 剑麟股份有限公司 | 可抗饱和蒸汽压的热管及其制造方法 |
TWI840730B (zh) * | 2022-01-04 | 2024-05-01 | 尼得科超眾科技股份有限公司 | 形狀不規則熱管及其製作方法 |
-
2000
- 2000-01-31 JP JP2000022455A patent/JP2001208491A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113932640A (zh) * | 2021-10-25 | 2022-01-14 | 剑麟股份有限公司 | 可抗饱和蒸汽压的热管及其制造方法 |
TWI840730B (zh) * | 2022-01-04 | 2024-05-01 | 尼得科超眾科技股份有限公司 | 形狀不規則熱管及其製作方法 |
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