JP2001324287A - ヒートパイプとその加工方法 - Google Patents

ヒートパイプとその加工方法

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JP2001324287A
JP2001324287A JP2000140091A JP2000140091A JP2001324287A JP 2001324287 A JP2001324287 A JP 2001324287A JP 2000140091 A JP2000140091 A JP 2000140091A JP 2000140091 A JP2000140091 A JP 2000140091A JP 2001324287 A JP2001324287 A JP 2001324287A
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container
heat pipe
ultrasonic
anvil
welding
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JP2000140091A
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Kanichi Uejima
寛一 植嶋
Takeshi Otani
猛 大谷
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Diamond Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Diamond Electric Manufacturing Co Ltd
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    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D15/00Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies
    • F28D15/02Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes
    • F28D15/0283Means for filling or sealing heat pipes

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Abstract

(57)【要約】 【目的】コンテナ端部の封止と寸法安定性に優れ、且つ
容易に製造可能で生産性に優れたヒートパイプを提供す
る。 【構成】コンテナ内部にウイックを備え作動液を封入し
たヒートパイプにおいて、コンテナ端部の少なくとも一
端の片面にクロスハッチのついた超音波溶接形状を有す
るヒートパイプとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ヒートパイプと
その加工方法に関し、特に封止部の封止と寸法安定性に
優れたヒートパイプを提供し、限られた体積で構成しな
ければならない高性能ヒートシンクへの応用に最適なヒ
ートパイプとその加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パソコンに代表されるデジタル電
子通信機器の高性能化で、高性能のヒートシンクが要求
されるようになり、それらに用いられるヒートパイプの
直径も、従来の3mm程度のものから熱輸送量の大きい5
〜10mmなどの太いものが必要と成ってきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、直径の太いも
のになると、ヒートパイプの封止端部の溶接部の溶接寸
法が長くなり、封止機能が不安定に成るために、一般的
には端部を絞り加工をすることで、実質的な封止部分を
少なくする方法が採られるが、絞り部分の肉厚が厚くな
るために、溶接部の溶接垂れが大きく成っている。
【0004】一方、ヒートシンクを設置するための機器
内部の体積は限られたものであり、放熱効率を良くする
ためには放熱フィン周辺の空間を多くする必要から、ヒ
ートシンク全体は従来より小さく仕上げる必要が生じて
きている。このためにヒートシンクに組み込まれるヒー
トパイプは、扁平化して用いられることから上記ヒート
パイプの絞り部分の平坦度が悪いために、長さ方向のデ
ッドスペースと成ると同時に、溶接部の溶接垂れは、扁
平化する工程でコンテナ・クラックの原因となり、薄く
するための妨げと成っている。
【0005】さらに具体的に記述すると、ヒートパイプ
のコンテナには、図7に示すようなコンテナ内壁にグル
ーブ溝あるいは図示しないメッシュやワイヤーなどから
成るコンテナとは別部材のウイック構造を有しており、
このウイック構造が乱れることなく端部まで形成されて
いることが要求される。
【0006】一方、ヒートパイプは上記のウイック構造
を備えたコンテナの内部を減圧し、その内部に作動液が
コンテナ内容積の20%程度封入されており、ヒートパ
イプの一端から受熱することにより、上記作動液が蒸発
潜熱を奪い、蒸発してヒートパイプの温度の低い凝縮部
に移動することにより、凝縮して放熱しながら再び液体
に戻り、ウイックの毛細管圧力により受熱部に帰還する
動作を繰り返すが、コンテナ内部に空気などのガスが残
っていたり新たに入り込むと、ヒートパイプとしての機
能をしなくなることから、コンテナとその端部の密封耐
力が極めて重要となる。
【0007】このために、従来はコンテナの一方を図8
の如く鉛筆状に絞り、他方を図9に示すようにシャープ
ペンシル状に絞り加工を施したのち、図8部分をTIGや
プラズマ溶接にて封止したのち、図9の開口孔から減圧
して作動液を注液した後、周知の加熱脱気法などにより
脱気して先端部を圧潰しすると同時に、上記同様の溶接
を行うことにより、図10のヒートパイプ形状を得る
が、両端部の絞り加工部L1とL2部がヒートパイプと
してのデッドスペースとなる。因みに当該ヒートパイプ
の直径が6mmのものを厚さ1.5mm程度に扁平化すると、
L1は12mm、L2は15mm以上となる。
【0008】また、上記の図8の代わりに、図11の如
くコンテナ端部を圧潰した後、TIGやプラズマあるいは
レーザー溶接などを行うことにより、デッドスペースを
少なくする構造の従来の方法では、図7で示すウイック
部の溝を十分に潰す必要から、油圧などにより圧潰しを
行っているが、この場合では図12で示す幅Wが大きく
広がると同時に、潰し後の厚さが薄くなることより、溶
接バラツキが極めて大きいものとなる。
【0009】仮に、ウイック溝の無いメッシュなどの別
部材を用いる通常の管材からなるコンテナを用いて、圧
潰し量を少なくした場合は、図12(a)の扁平化上面図
に対する(b)の側面図で示す溶接部厚さdの管理が難し
くなる。すなわち溶接電力を少なくすれば、溶接不良と
なり、溶接電力を大きくすればヒートパイプの扁平化し
たい厚さより厚くなり、扁平加工時に溶接部にクラック
が発生して、ヒートパイプのスローリークの原因とな
る。
【0010】上述の問題を解決するために、図14で示
される超音波冶具を用いて超音波溶接された、図13で
示される形状を得る方法が一部採用されている。図14
の1は、波状の溝を有するアンビルであり、このアンビ
ル1の上にヒートパイプ10の溶接する部分を置き、ア
ンビル1と同様の波状の溝を有する超音波チップ2を、
上方より下ろして上記溶接する部分を加圧しながら超音
波を印可することで、被溶接部の接合表面の酸化物や有
機被膜などの不純物が破壊拡散して表面が清浄化され、
塑性流動によって原子結合あるいは原子間拡散がおこな
われ強固に接合される。
【0011】しかし、接合の密封性能を向上させるため
に、アンビル1とチップ2の横波溝を付けているが、こ
れらの冶具の相対的な位置合わせが困難であると同時
に、ヒートパイプ10のコンテナの肉厚が0.2mm〜0.4mm
程度の薄肉で仕上げられているにも関わらず、コンテナ
の伸びを制御することが難しく、溶接幅Wが図12に示
した以上に大きく広がる。
【0012】また、コンテナ材料に一般的に用いられる
銅やアルミニウムの弾性係数が小さく、塑性変形に伴い
加工硬化することにより、接合部の側面部15近傍でク
ラックが発生するために、溶接歩留まりが極めて悪いも
のであった。
【0013】因みに、図15の形状を得る超音波溶接で
は、広がり幅Wは比較的小さくなるが、コンテナにグル
ーブ溝を有するものは特に、ヒートパイプとしての致命
的な欠陥である内部に空気などが入り込むスローリーク
現象が多発するものであった。
【0014】本発明は上記課題に鑑み、コンテナ端部の
封止と寸法安定性に優れ、且つ容易に製造可能で生産性
に優れたヒートパイプを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明は上述の問題を
解決するためのものであり、その解決方法は超音波溶接
の特徴を失うことの無い、ヒートパイプの溶接形状と歩
留まり向上を、種々の実験を経てアンビルとチップ形状
にて解決したもので、その一つは、ヒートパイプのコン
テナ端部の少なくとも一端の片面にクロスハッチのつい
た超音波溶接形状を有するヒートパイプとする。
【0016】他には、上記ヒートパイプを複数に分割さ
れるように、コンテナの途中を圧接すると同時に、少な
くとも片面にクロスハッチのついた超音波溶接を行った
後、上記溶接部の途中を切り離して、複数のヒートパイ
プを構成したヒートパイプとする。
【0017】そしてその加工方法は、コンテナ内部にウ
イックを備え、作動液を封入するヒートパイプにおい
て、コンテナ端部の少なくとも一端の片面をアンビル上
に置き、上記アンビルの相対する方向から超音波チップ
にて、上記コンテナを加圧しながら超音波溶接する溶接
治具ヘッドの少なくとも一方にクロスハッチを有するヒ
ートパイプの加工方法とする。
【0018】また、コンテナ内部にウイックを備え、作
動液を封入したヒートパイプを、均等加熱または水平置
きにして凍結させた状態で、上記ヒートパイプを分割す
るために、分割するコンテナ部分を少なくともヘッドの
一方にクロスハッチを有し、ヘッドの何れか片方にコン
テナ肉厚の2倍以下の突起を有するアンビルと超音波チ
ップからなる超音波治具の間に置き、上記アンビルと超
音波チップヘッドによって上記コンテナ部分を加圧しな
がら超音波溶接した後、上記超音波治具ヘッドの突起に
より出来る溶接部の溝を基点に切り離して、複数のヒー
トパイプを構成したヒートパイプの加工方法とする。
【0019】さらには、コンテナ内部にウイックを備
え、作動液を封入したヒートパイプを、均等加熱または
水平置きにして凍結させた状態で、上記ヒートパイプを
分割するために、分割するコンテナ部分をクロスハッチ
のついたアンビル上に置き、超音波チップヘッドの略中
央に、コンテナ肉厚の2倍以下の高さの突起を有する超
音波チップを、上記アンビルの相対する方向から上記コ
ンテナ部分を加圧しながら超音波溶接した後、上記超音
波チップヘッドの突起により出来る溶接部の溝を基点に
切り離して、複数のヒートパイプを構成したヒートパイ
プの加工方法とする。
【0020】また、上述のヒートパイプとヒートパイプ
の加工方法に於けるコンテナ材料が銅または銅合金であ
って、コンテナの内壁に形成されるグルーブ溝の有無に
関わらず、これらを除いたコンテナ肉厚を0.2mm〜0.35m
mとし、クロスハッチの溝深さ0.06mm〜0.2mm、溝ピッチ
を0.2mm〜0.5mmとすることにより、具体的な設計が出来
る。
【0021】
【実施例】図1はこの発明の第一の実施例であり、加工
前のコンテナの寸法は、図7に示す断面形状の直径6.2m
m、肉厚さ0.3mmでグルーブ・ウイック溝高さ0.15mmの丸
状銅材のコンテナの一端を、図9に示される形状に絞り
加工を施して作動液の注液口12から成形される溶接端
部14を形成している。その後洗浄となまし処理を行っ
て、上記加工端とは別の端部を図3に示される超音波溶
接冶具のうち、一方のヘッドとなるアンビルヘッドに溝
深さ0.08mm、溝ピッチ0.3mmのクロスハッチを有するア
ンビル面にあてがい、当該アンビルヘッドに相対する位
置に設置された他方のヘッドとなる幅2mmの超音波チッ
プ2をアンビル1の方向に移動し、4.6Kg/cmの圧力でコ
ンテナを押し潰しつつ、その寸法が略1mmに成った時か
ら周波数20KHzで出力2KWの超音波を印可開始して厚さ
0.5mmになると、超音波出力を停止すると同時にチップ
2を基の位置に戻すことにより溶接端部13が形成さ
れ、以上の行程によりヒートパイプ10のコンテナが完
成する。
【0022】ここで、従来の溶接方法による端部は、幅
W=12mmであったのに対して、この実施例での溶接部1
3の幅W=10mmであることから、クロスハッチによって
材料に無理のかかる塑性変形が無く、コンテナに負担の
かかる溶接端部13の側面部15に対しても、クラック
などの不具合は皆無に近い状態であるが、超音波出力の
パワーが接合部に集中することにより、強固な接合が得
られる。
【0023】次に、上記工程により完成したコンテナの
注入口12から減圧した後、上記グルーブ・ウイックの
全体溝体積に相当量の水を注入し、周知の加熱脱気法な
どにより、コンテナ内部の空気などのガスを排気しなが
ら注液口付近をピンチオフして封止し、その後、先に溶
接されている端部とほぼ同様の溶接手順で平面16の方
向を合わせて超音波溶接を行うことにより、他方の溶接
端部14が完全に封止され、ヒートパイプ10が完成す
る。
【0024】そして、溶接端部13と14の平面16を
基点に、ヒートパイプ10を例えば厚さ1.5mmの厚さ
(この時の幅は9mm程度となる)にプレスすることで、
図1(b)で示される側面図の構造を得るが、溶接端部1
3と14は共にヒートパイプ10の厚さより遥かに薄い
ために、溶接部が加工硬化を起こしていても何らクラッ
クなどの心配のないものであり、当該ヒートパイプ10
をヒートシンクに組み込む時も、幅Wが狭くて薄いため
に、機械的衝撃のかかり難い構造であり、仮に衝撃がか
かったとしても、従来の溶接構造のものより、遥かに強
度の高いものに仕上がる。
【0025】図2は、この発明の第二の実施例であり、
図1(a)と(b)で説明したものとほぼ同様の加工で造られ
るが、図3で示される超音波治具のアンビル1のクロス
ハッチを設けたヘッドの少なくとも一方の側方を延長す
ることにより、超音波溶接時にクロスハッチが付けられ
る側の水平方向のコンテナに段状の歪みを無くしたもの
であり、ヒートパイプ10を図示しないヒートシンクに
取り付ける時の平坦度が良いために、接合熱抵抗を低減
できる。
【0026】図4は、この発明の第三の実施例であり、
図7の断面形状の直径6.2mm、肉厚さ0.3mmでグルーブ・
ウイック溝高さ0.15mmの丸状銅材のコンテナを、チュー
ブ状のまま洗浄となまし処理を行った後、ヒートパイプ
10の狙いの扁平厚さ1.5mmにプレス成形を行い、その
後、再度なまし処理を行ってから上述した第一の実施例
と同様に、コンテナの一方の端部を図3に示される超音
波溶接冶具のうち、クロスハッチを有するアンビル1の
ヘッドにあてがい、超音波チップ2をアンビル1の方向
に移動して、4.6Kg/cmの圧力でコンテナを押し潰しつ
つ、その寸法が略1mmに成った時から超音波を印可開始
して厚さ0.5mmになると、超音波出力を停止すると同時
にチップ2を基の位置に戻すことにより、コンテナの溶
接端部13が封止されてヒートパイプ10のコンテナを
完成する。
【0027】次に、上記工程により完成したコンテナの
溶接をしていない他方の端部の扁平状の開口部から減圧
した後、上記グルーブ・ウイックの全体溝体積に相当量
の水を注入し、開口部付近の一方の側面を超音波溶接治
具のクロスハッチのついたアンビル1のヘッドに添わせ
た状態で、周知の加熱脱気法などによってコンテナ内部
の空気などのガスを排気しながら、上記アンビル・ヘッ
ドに相対する位置に設置された超音波チップ2でコンテ
ナ端部に押し潰し、先に溶接されている端部とほぼ同様
の溶接手順超音波溶接を行うことにより、注液開口部の
溶接端部17が完全に封止され、ヒートパイプ10が完
成し、絞り加工のあるヒートパイプと比較して、デッド
部の極めて少ないヒートパイプ10を得ることが出来
る。
【0028】図5(a)と(b)は、それぞれ上面図と側面図
を示すこの発明の第四の実施例であり、ヒートパイプを
複数個に分割する加工方法を示したものである。上記図
4の第三の実施例のヒートパイプ10を、ヒートパイプ
10の作動液全部が蒸気化する温度以上(水の場合110
℃以上)に加熱可能な図示しない恒温漕またはホットプ
レートで加熱する。ホットプレートを用いた時には、そ
のホットプレートは図6に示すようなものであり、中央
付近上に超音波溶接治具のクロスハッチを有するアンビ
ル1のヘッドが、ホットプレートの面と同等か僅かに突
き出す程度に設置されており、図4のヒートパイプ10
の分割したい部分をアンビル1の上に暫く加熱放置して
後、上記アンビル1のヘッドと相対する位置に設置さ
れ、溶接幅の中央付近に幅1mm程度、高さ0.35mmの突起
31を有し、この突起31両側には、幅と深さがともに
0.5mm程度の溝を介して幅2mm程度の超音波溶接チップ
・ヘッド33を有するチップ3とから構成されている。
そして、当該アンビル1とチップ3との間にヒートパイ
プ10の所望のコンテナ分割部を緩慢にスライドさせな
がらを押し潰し、厚さが0.8mm程度になった事を検知し
た時から超音波を印可することにより、溶接端部13や
17と同様、クロスハッチの付いた新たな溶接部18と
18’が溝19を挟んで形成されて、ヒートパイプ10
はヒートパイプ100と100’に分割された複数のヒ
ートパイプとなる。
【0029】上述の加熱放置により、ヒートパイプ10
の作動液は均等分散しており、超音波溶接の特徴である
瞬時の溶接により、ヒートパイプ100と100’の内
部容積比で作動液は配分されると同時に、内部のウイッ
クが溶接による乱れが極めて少なく、従来の分割方法に
比べて均一性の高いヒートパイプを複数造ることが出来
るために、比較的長い扁平状ヒートパイプ10を在庫し
て置いて、顧客の要求長さにその都度分割して応じるこ
とが出来る。
【0030】溝19の部分で僅かに繋がった上記ヒート
パイプ100と100’は、片方を持ち上げる程度で完
全に分割されるが、当該強度はチップ3の突起31部分
の寸法や溶接条件を変更することにより、適宜変更する
ことができる。
【0031】なお、上記第四の実施例での作動液の均等
配分は、蒸気配分法を用いたが他の方法として、水平置
きに比較的長い時間放置した後、常温で行うことも不可
能では無いが、作業安定性のために作動液を凍結させる
方法を用いる事が好ましい。
【0032】また、上述の何れの実施例に於いても、ウ
ィック構造はグルーブ溝を有するウイックを例に挙げた
が、出願人の実験によれば、グルーブ・ウイックを有す
るコンテナの溶接の安定性が得られれば、メッシュや編
組線あるいはワイヤーなどのウィック構造のものや、ク
ルーブ溝との複合ウイックでも超音波溶接条件が多少変
わるが、当該クロスハッチの付いたアンビルを用いるこ
とにより、極めて安定した寸法と封止性能を得られる事
が確かめられている。
【0033】そしてまた、クロスハッチはアンビルまた
は超音波チップの何れかに付ける事により、初期の目的
は達成出来るが、アンビル側に付けることで段取り替え
が早くなる。第四の実施例で示された突起31について
も同じ事で、分割位置設定と作動液の均等分散のための
加熱工程を同一にするためには、突起31はアンビル1
側に付けるよりも、チップ3側に付けた方が治具設計が
容易となるが、実施例とは反対方向のアンビル1に突起
31を設け、超音波チップ3にクロスハッチを付ける事
によっても、この発明の初期の目的は達成できる。そし
て何れの場合も、多少溶接条件の変更が必要となるが、
アンビルとチップの両方にクロスハッチを付けることが
できる。
【0034】また、ヒートパイプ10を分割する場合、
超音波チップ3の突起31の両端に付けられた溝32
は、超音波印可時に突起31にかかるストレスを分散す
るものであり、溝が無ければ超音波溶接とともに分割も
ほぼ同時に終了するが、溶接チップ・ヘッド幅33とコ
ンテナの肉厚などとともに、適宜選択できる。
【0035】上述の何れの実施例でも、出願人はコンテ
ナの実質的な肉厚が0.2mm〜0.35mmとした銅または銅合
金材料についての周到な実験を繰り返した結果、コンテ
ナの内壁に形成されるグルーブ溝の有無、あるいはメッ
シュや編組線およびワイヤーなどのコンテナとは別の部
材で構成される標準的なヒートパイプの場合、クロスハ
ッチの溝深さ0.06mm〜0.2mm、溝ピッチを0.2mm〜0.5mm
の範囲にあれば、コンテナの直径や肉厚および溶接幅の
相違は、加圧と超音波出力調整の変更により、安定な封
止性能と形状を得られることが確かめられた。なお、超
音波の溶接幅は、1mm程度でも安定な封止性能が得られ
ることも確かめられている。
【0036】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明によれば、
ヒートパイプの端部に形成される封止部に溶接垂れや広
がりなどの無い寸法安定性と、クラックやスローリーク
の無い封止性能の優れたヒートパイプが、大量生産や取
り扱いや据え付けに優れ、作業が極めて短時間に終了す
るために溶接熱の発生が少ない超音波溶接の特徴を失う
事無く、溶接治具にクロスハッチ、さらには突起を設け
ることにより可能にしたものである。
【0037】また、絞り部分などが無くて平坦度が良
く、デッドスペースが少なくて、さらにコンテナ・クラ
ックを心配することがが無いヒートシンク組み込みに最
適な扁平化ヒートパイプが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第一の実施例の形態を示し、(a)は
上面図、(b)は側面図である
【図2】この発明の第二の実施例の形態を示し、第一の
実施例(b)の異なる側面形態図である
【図3】この発明の基本的な形態を造るための治具を示
す図である
【図4】この発明の第三の実施例の形態を示す図である
【図5】この発明の第四の実施例を示す形態の図である
【図6】第四の実施例の形態を造るための治具を示す図
である
【図7】一般的なグルーブ・ウイックを有するコンテナ
断面図である
【図8】従来のコンテナ溶接前の加工形態端部を示す図
である
【図9】一般的なヒートパイプの注液口の加工形態を示
す図である
【図10】従来の一般的なヒートパイプの形態を示す図
である
【図11】従来の扁平化ヒートパイプの形態を示す図で
ある
【図12】従来の扁平化ヒートパイプの形態を示す図で
ある
【図13】従来の超音波溶接を用いたヒートパイプの形
態を示す図である
【図14】従来の超音波溶接を用いたヒートパイプの加
工治具を示す図である
【図15】従来の超音波溶接を用いたヒートパイプの加
工治具を示す図である
【符号の説明】
図において同一符号は同一、または相当部分を示す。 1 アンビル 2、3 チップ 10、100、100’ ヒートパイプ 12 注入口 13、14、17 溶接端部 15 側面部 16 平面 18、18’ 溶接部 19 溝 31 突起 33 チップヘッド
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年5月23日(2000.5.2
3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】また、コンテナ内部にウイックを備え作動
液を封入したヒートパイプにおいて、上記ヒートパイプ
を分割するために分割するコンテナ部分を少なくともヘ
ッドの一方にクロスハッチを有し、ヘッドの何れか片方
にコンテナ肉厚の2倍以下の突起を有するアンビルと超
音波チップからなる超音波治具の間に置き、上記アンビ
ルと超音波チップヘッドによって上記コンテナ部分を加
圧しながら超音波溶接した後、上記超音波治具ヘッドの
突起により出来る溶接部の溝を基点に切り離して、複数
のヒートパイプを構成したヒートパイプの加工方法とす
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンテナ内部にウイックを備え作動液を封
    入したヒートパイプにおいて、コンテナ端部の少なくと
    も一端の片面にクロスハッチのついた超音波溶接形状を
    有するヒートパイプ。
  2. 【請求項2】コンテナ内部にウイックを備え作動液を封
    入したヒートパイプにおいて、上記ヒートパイプを複数
    に分割されるようにコンテナの途中を圧接すると同時
    に、少なくとも片面にクロスハッチのついた超音波溶接
    を行った後上記溶接部の途中を切り離して複数のヒート
    パイプを構成するヒートパイプ。
  3. 【請求項3】コンテナ内部にウイックを備え作動液を封
    入するヒートパイプにおいて、コンテナ端部の少なくと
    も一端の片面をアンビル上に置き、上記アンビルの相対
    する方向から超音波チップにて上記コンテナを加圧しな
    がら超音波溶接する溶接治具ヘッドの少なくとも一方に
    クロスハッチを有するヒートパイプの加工方法。
  4. 【請求項4】コンテナ内部にウイックを備え作動液を封
    入したヒートパイプを均等加熱または水平置きにして凍
    結させた状態で上記ヒートパイプを分割するために分割
    するコンテナ部分を少なくともヘッドの一方にクロスハ
    ッチを有し、ヘッドの何れか片方にコンテナ肉厚の2倍
    以下の突起を有するアンビルと超音波チップからなる超
    音波治具の間に配置し、上記アンビルと超音波チップヘ
    ッドによって上記コンテナ部分を加圧しながら超音波溶
    接した後上記超音波治具ヘッドの突起により出来る溶接
    部の溝を基点に切り離して複数のヒートパイプを構成し
    たヒートパイプの加工方法。
  5. 【請求項5】コンテナ内部にウイックを備え作動液を封
    入したヒートパイプを均等加熱または水平置きにして凍
    結させた状態で上記ヒートパイプを分割するために分割
    するコンテナ部分をクロスハッチのついたアンビル上に
    配置し、超音波チップヘッドの略中央にコンテナ肉厚の
    2倍以下の高さの突起を有する超音波チップを上記アン
    ビルの相対する方向から上記コンテナ部分を加圧しなが
    ら超音波溶接した後上記超音波チップヘッドの突起によ
    り出来る溶接部の溝を基点に切り離して複数のヒートパ
    イプを構成するヒートパイプの加工方法。
  6. 【請求項6】コンテナ材料が銅または銅合金であって、
    コンテナの内壁に形成されるグルーブ溝の有無に関わら
    ずこれらを除いたコンテナ肉厚を0.2mm〜0.35mmとし、
    クロスハッチの溝深さを0.06mm〜0.2mmとし、溝ピッチ
    を0.2mm〜0.5mmとする請求項1から5のヒートパイプと
    ヒートパイプの加工方法。
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