JP2003080378A - 平面型ヒートパイプの製造方法および実装方法 - Google Patents

平面型ヒートパイプの製造方法および実装方法

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JP2003080378A
JP2003080378A JP2001273369A JP2001273369A JP2003080378A JP 2003080378 A JP2003080378 A JP 2003080378A JP 2001273369 A JP2001273369 A JP 2001273369A JP 2001273369 A JP2001273369 A JP 2001273369A JP 2003080378 A JP2003080378 A JP 2003080378A
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JP
Japan
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heat pipe
plate member
outer peripheral
flat heat
manufacturing
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JP2001273369A
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Masaaki Yamamoto
雅章 山本
Tatsuhiko Ueki
達彦 植木
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D15/00Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies
    • F28D15/02Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes
    • F28D15/0233Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes the conduits having a particular shape, e.g. non-circular cross-section, annular
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F2275/00Fastening; Joining
    • F28F2275/06Fastening; Joining by welding
    • F28F2275/065Fastening; Joining by welding by ultrasonic or vibration welding

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】気密性の高い空洞部を備えた平面型ヒートパイ
プの製造方法および実装方法を提供する。 【解決手段】空洞部を有する密閉容器を形成するため
の、それぞれ外周部24を備えた上板材4および下板材
5を調製し、上板材4および下板材5の外周部24を重
ね合わせて、外周部24に超音波溶接を施して、平面型
ヒートパイプを製造する、平面型ヒートパイプの製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体チップ等の
発熱体を冷却するのに好適な、平面型ヒートパイプの製
造方法および実装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】パソコンのCPU、レーザ発光ダイオー
ド、パワートランジスター等の電気・電子機器に搭載さ
れている半導体素子等の電子部品は、その使用によって
ある程度の発熱が避け難く、近年、発熱量が高くなり、
その冷却が重要な技術課題となりつつある。冷却を要す
る電気・電子素子(以下、「被冷却素子」と称する)を
冷却する方法としては、例えば機器にファンを取り付け
て、機器筐体内の空気の温度を下げる方法や、被冷却素
子に冷却体を取り付けることによって、その被冷却素子
を直接的に冷却する方法等が代表的に知られている。
【0003】被冷却素子に取り付ける冷却体として、例
えば銅材やアルミニウム材などの伝熱性に優れた材料の
板材や、或いは平面型ヒートパイプ等が適用されること
が多い。平面型ヒートパイプは、板状のヒートパイプで
ある。
【0004】ヒートパイプについて簡単に説明する。ヒ
ートパイプは空洞部を有するコンテナであり、その空洞
部に作動流体(作動流体)が封入されている。その空洞
部は真空引きされており、作動流体の蒸発が起きやすく
なっている。作動流体としては、コンテナの材質との適
合性を考慮して、水、アルコール、代替フロン等が用い
られる。
【0005】ヒートパイプの作動について簡単に説明す
る。即ち、ヒートパイプの吸熱側において、ヒートパイ
プを構成する容器(コンテナ)の材質中を熱伝導して伝
わってきた熱により、作動流体が蒸発し、その蒸気がヒ
ートパイプの放熱側に移動する。放熱側では、作動流体
の蒸気は冷却されて、再び液相状態に戻る。そして液相
に戻った作動流体は、再び吸熱側に移動(還流)する。
このような作動流体の相変態や移動により、熱の移動が
なされる。
【0006】作動流体の還流は、重力や毛細管現象によ
ってなされる。重力式のヒートパイプの場合は、吸熱部
を放熱部より下方に配置することによって、作動流体は
還流する。毛細管現象によって作動流体を還流させるヒ
ートパイプの場合は、空洞部の内壁に溝を設けたり、空
洞内部に金属メッシュ、多孔質体等のウイックを挿入
し、溝またはウイックによる毛細管現象によって、作動
流体が還流する。このように、ヒートパイプにおいて
は、ヒートパイプの密閉された空洞部内に封入された作
動流体の相変態と移動により大量の熱の輸送が行われ
る。もちろん、ヒートパイプを構成する容器(コンテ
ナ)を熱伝導することによって、運ばれる熱もあるが、
その量は相対的に少ない。
【0007】上述したように、平面型ヒートパイプの空
洞部内には、作動流体が封入され、作動流体の相変態が
行われる。平面型ヒートパイプとして十分に機能するた
めには、空気の流入による作動液の劣化を防止し、更
に、作動流体の漏れを防止することができるように空洞
部の気密性を確保し、そして、内圧・外圧に十分耐える
強度が必要とされる。平面型ヒートパイプの密閉された
容器の気密性を高めるために、容器を形成する上板材お
よび下板材を、ロウ付け(銀ロウ、低温ロウ等)方法、
ロールボンド方法、圧接方法等によって接合することが
広く知られている。
【0008】
【発明が解決しょうとする課題】しかしながら、上述し
た接合方法には、下記の問題点がある。即ち、ロウ付け
方法によると、上板材および下板材が加熱され、いわゆ
る焼きなまされるので、強度が低下するとともに、変形
し易くなる。その結果、平面型ヒートパイプの平面度が
悪くなり、被冷却部品との接続に際して、熱抵抗が大き
くなるという問題点がある。ロールボンド方法による
と、ウイック作用を有するメッシュ等の部材を容器内に
挿入することが困難であり、トップヒートモードにおい
て平面型ヒートパイプを作動させることが困難であると
いう問題点がある。
【0009】圧接方法によると、容器の端部にかなり高
い圧力が加えられるので、端部に変形が生じる。従っ
て、容器の気密性が損なわれる場合があり、更に、平面
型ヒートパイプの実装に際して、熱抵抗が大きくなると
いう問題点がある。従って、この発明の目的は、気密性
の高い空洞部を備えた平面型ヒートパイプの製造方法お
よび実装方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】発明者は、上述した従来
の問題点を解決するために鋭意研究を重ねた。その結
果、空洞部を有する密閉容器を形成するための上板材お
よび下板材を重ね合わせて、外周部の全周に超音波溶接
を施すことによって、特に、振動子を水平方向に所定の
角度回転させて(振動子をねじりながら)超音波溶接を
行うことによって、気密性の高い、変形等の生じない平
面型ヒートパイプを得ることができることが判明した。
【0011】この発明は、上述した研究結果に基づいて
なされたものであって、この発明の平面型ヒートパイプ
の製造方法の第1の態様は、空洞部を有する密閉容器を
形成するための、それぞれ外周部を備えた上板材および
下板材を調製し、前記上板材および下板材の前記外周部
を重ね合わせて、前記外周部に超音波溶接を施して、平
面型ヒートパイプを製造する、平面型ヒートパイプの製
造方法である。
【0012】この発明の平面型ヒートパイプの製造方法
の第2の態様は、空洞部を有する密閉容器を形成するた
めの、それぞれ外周部を備えた上板材および下板材を調
製し、前記上板材および下板材の前記外周部を重ね合わ
せて、前記外周部に圧接を施し、次いで、圧接を施した
前記外周部の所定部位に前記超音波溶接を施して、平面
型ヒートパイプを製造する、平面型ヒートパイプの製造
方法である。
【0013】この発明の平面型ヒートパイプの製造方法
の第3の態様は、前記超音波溶接を、振動子を水平方向
に所定の角度回動させて行う、平面型ヒートパイプの製
造方法である。
【0014】この発明の平面型ヒートパイプの製造方法
の第4の態様は、前記上板材または下板材の何れか一方
の板材に、深絞り加工が施された封止部を設け、前記空
洞部内を真空にした後、作動流体を注入し、前記封止部
を封止する、平面型ヒートパイプの製造方法である。
【0015】この発明の平面型ヒートパイプの製造方法
の第5の態様は、パイプにフランジ加工を施した封止部
を調製し、前記上板材または下板材の何れか一方の板材
に、前記封止部を超音波溶接によって接合し、前記空洞
部内を真空にした後、作動流体を注入し、前記封止部を
封止する、平面型ヒートパイプの製造方法である。
【0016】この発明の平面型ヒートパイプの実装方法
の第1の態様は、上述した態様に従って製造された平面
型ヒートパイプの一方の面に発熱体を熱的に接続し、他
方の面にフィンおよびファンを設ける、平面型ヒートパ
イプの実装方法である。
【0017】この発明の平面型ヒートパイプの製造方法
のその他の態様は、前記上板材および下板材の前記外周
部の間にシート材を配置して、前記超音波溶接を行う、
平面型ヒートパイプの製造方法である。
【0018】この発明の平面型ヒートパイプの製造方法
のその他の態様は、前記外周部に前記超音波溶接を繰り
返し行う、平面型ヒートパイプの製造方法である。
【0019】
【発明の実施の形態】この発明の平面型ヒートパイプの
製造方法および実装方法を図面を参照しながら詳細に説
明する。この発明の平面型ヒートパイプの製造方法の第
1の態様は、空洞部を有する密閉容器を形成するため
の、それぞれ外周部を備えた上板材および下板材を調製
し、前記上板材および下板材の前記外周部を重ね合わせ
て、前記外周部に超音波溶接を施して、平面型ヒートパ
イプを製造する、平面型ヒートパイプの製造方法であ
る。更に、上述した超音波溶接を、振動子を水平方向に
所定の角度回動させて行う、平面型ヒートパイプの製造
方法である。
【0020】図1は、この発明の平面型ヒートパイプの
製造方法の1つの態様を説明する図である。図1(a)
は、その概要を示す図である。図1(b)は、その部分
拡大図である。図1(a)に示すように、この発明の平
面型ヒートパイプの製造方法においては、それぞれ外周
部を有する上板材4および下板材5の外周部を重ね合わ
せて、ホーン1およびアンビル2の間に配置し、振動子
にねじりを加えて、所定の作動液注入口を除き外周部の
全周に超音波溶接を行う。即ち、図1(b)に示すよう
に、上板材用の治具と下板材用の治具の中に上板材4お
よび下板材5(ワーク3という)を挟んでセットし、ホ
ーン1を押し当てて加圧しながら超音波振動を発生させ
る。このとき、アンビル2側のワーク3は、アンビル2
に固定され、ホーン1側のワーク3は、ホーンと1同調
して振動する。振動の初期段階において、上板材および
下板材の接合界面の酸化皮膜および汚れが取り除かれ、
設定された発振時間またはエネルギーに到達すると、接
合が完了する。
【0021】更に、このときホーンがねじれるように回
動することによって、気密性の高い接合(ヘリウムリー
クタイトシール)が可能になる。接合界面は、予め酸洗
いによって洗浄されているので、上板材と下板材の間に
強い結合が得られる。即ち、結晶粒どうしが原子間距離
になるまで接近すると、強力な引力が働き、冶金結合を
生成する。この冶金結合は、板材の融点の概ね1/3の
温度で行われるので、素材としての上板材および下板材
が焼きなまることはない。従って、ヒートパイプのコン
テナの強度が低下したり、変形したりすることはない。
この発明によると、上板材および下板材の焼きなまるに
よって平面型ヒートパイプの平面度が悪くなり、被冷却
部品との接続に際して、熱抵抗が大きくなるという従来
の問題点が克服される。
【0022】上板材および下板材の接合前に、毛細管構
造体としてのウイックを、内壁に内張りして配置しても
よい。ウイックとして、金網、焼結金属、メタルウー
ル、グラス繊維、炭素繊維、セラミックス繊維等があ
る。ウイックを装入することなく、上板材および下板材
の所定の位置に、グルーブを設けてもよい。グルーブの
形成は、軸方向、周方向等に沿って行い、グルーブの形
状は、台形、三角形等がある。
【0023】図2は、この発明の平面型ヒートパイプの
製造方法の他の態様を説明する図である。この態様にお
いては、上板材4および下板材5の外周部を重ね合わせ
て、上板材および下板材の外周部の間に、上板材および
下板材と同一材質の箔状板材6を挟みこみ、図1に示し
たように、ホーン1およびアンビル2の間に配置し、振
動子にねじりを加えて、外周部の全周に超音波溶接を行
う。図1に示した態様と同様に、上板材用の治具と下板
材用の治具の中に、箔状板材6がその外周部に挟みこま
れた上板材4および下板材5を挟んでセットし、ホーン
1を押し当てて加圧しながら超音波振動を発生させる。
その結果、外周部が高い気密性を備えて接合される。
【0024】図3は、この発明の平面型ヒートパイプの
製造方法の他の態様を説明する図である。この態様にお
いては、上板材4および下板材5の外周部を重ね合わせ
て、上板材および下板材の外周部の間に、上板材および
下板材と異なる材質のプラスチックシート7を挟みこ
み、図1に示したように、ホーン1およびアンビル2の
間に配置し、振動子にねじりを加えて、所定の作動液注
入口を除き外周部の全周に超音波溶接を行う。図1に示
した態様と同様に、上板材用の治具と下板材用の治具の
中に、プラスチックシート7がその外周部に挟みこまれ
た上板材4および下板材5を挟んでセットし、ホーン1
を押し当てて加圧しながら超音波振動を発生させる。
【0025】図4は、この発明の平面型ヒートパイプの
製造方法の他の態様を説明する図である。この態様にお
いては、上板材および下板材が異なる2種類の金属から
なるクラッド材を組合わせ、または、金属板材にプラス
チック材を接合し、プラスチック材がコンテナの内壁を
形成するように組合わせる。即ち、それぞれ異なる2種
類の金属からなるクラッド材の上板材14、8および下
板材15、8の外周部を重ね合わせて、図1に示したよ
うに、ホーン1およびアンビル2の間に配置し、振動子
にねじりを加えて、外周部の全周に超音波溶接を行う。
図1に示した態様と同様に、上板材用の治具と下板材用
の治具の中に、異なる2種のクラッド材からなる上板材
14、8および下板材15、8を挟んでセットし、ホー
ン1を押し当てて加圧しながら超音波振動を発生させ
る。金属板材にプラスチック材を接合し、プラスチック
材がコンテナの内壁を形成するように組合わせた場合も
同様に処理する。
【0026】図5および図6は、コンテナのサイズが大
きい場合の、この発明の平面型ヒートパイプの製造方法
の態様を説明する図である。図6の上方にはコンテナの
部分平面図を示し、下方には部分断面図を示す。この態
様においては、コンテナのサイズが大きくて、図1の態
様のように、上板材用の治具と下板材用の治具の中に挟
みこみ、そのまま超音波溶接をすることができない。従
って、この態様においては、図5に示すように、上板材
4および下板材5の外周部を重ね合わせて、重ね合わせ
た外周部の一部をホーン1およびアンビル2の間に配置
し、小刻みにワークを移動し、超音波溶接を行い、外周
部の全周に溶接を行う。
【0027】この場合においても振動子にねじりを加え
て、超音波溶接を行うと、外周部が高い気密性を備えて
接合される。即ち、図6に示すように、重ね合わされた
上板材の外周部と下板材の外周部が小刻みに1から8へ
と矢印方向に移動しながら、ホーン1を押し当てて加圧
し、超音波振動を発生させる。1から8への移動は、そ
れぞれ重複させて移動すると、外周部の全周が、高い気
密性を備えて超音波溶接される。なお、超音波溶接によ
って形成された跡は、外表面にリッジが形成され、ロー
レット加工を施した形状になっている。
【0028】更に、この発明の平面型ヒートパイプの製
造方法の他の態様は、空洞部を有する密閉容器を形成す
るための、それぞれ外周部を備えた上板材および下板材
を調製し、上述した上板材および下板材の外周部を重ね
合わせて、所定の作動液注入口を除く外周部の全周に圧
接を施し、次いで、圧接を施した外周部の所定部位に超
音波溶接を施して、平面型ヒートパイプを製造する、平
面型ヒートパイプの製造方法である。即ち、この態様
は、圧接と超音波溶接の併用である。
【0029】図7は、この発明の平面型ヒートパイプの
製造方法の他の態様を説明する図である。図7(a)
は、丸型の平面型ヒートパイプの製造方法を説明する図
である。図7(a)の上方には丸型コンテナの平面図
を、下方には側面図をそれぞれ示す。図7(a)に示す
ように、上板材4の外周部24と下板材5の外周部25
を重ね合わせて、所定の作動液注入口を除く外周部の全
周を圧着接合し、次いで、図5に示したように、外周部
の所定の部位10を、ホーン1およびアンビル2の間に
配置して、ホーン1を押し当てて加圧しながら超音波振
動を発生させ、所定の部位を超音波溶接する。
【0030】図7(b)は、矩形の平面型ヒートパイプ
の製造方法を説明する図である。図7(b)の上方には
矩形のコンテナの平面図を、下方には側面図をそれぞれ
示す。 図7(b)に示すように、上板材4の外周部2
4と下板材5の外周部25を重ね合わせて、所定の作動
液注入口を除く外周部の全周を圧着接合し、次いで、図
5に示したように、外周部の角部10を、ホーン1およ
びアンビル2の間に配置して、ホーン1を押し当てて加
圧しながら超音波振動を発生させ、角部を超音波溶接す
る。
【0031】超音波溶接は、圧接の弱い部分に行うと効
果的である。圧接によって変形が生じやすい端部等に超
音波溶接を行うと、コンテナの気密性を損なうことなく
コンテナを形成することができる。更に、上板材および
下板材の外周部を低温ロウで接合し、更に、超音波溶接
を行ってもよい。
【0032】図8および図9は、封止部を示す図であ
る。図8は、深絞りによって形成された封止部を示す側
面図である。図9は、超音波溶接によって形成した封止
部を示す側面図である。図8に示すように、平面型ヒー
トパイプ20の一方の板材に深絞りを行って封止部30
を形成し、封止部を通ってコンテナ内に作動液を注入
し、密閉コンテナ内を脱気し、次いで、封止部をカシメ
てTIG溶接を行って、封止する。更に、図9に示すよ
うに、パイプにフランジ加工を施して封止用部材を作製
し、平面型ヒートパイプ20の一方の板材に上述したパ
イプに対応する孔部を形成し、孔部に封止用部材を重ね
て、超音波溶接を行って封止部40を形成し、このよう
に形成した封止部を通ってコンテナ内に作動液を注入
し、密閉コンテナ内を脱気し、次いで、封止部をカシメ
てTIG溶接を行って、封止する。
【0033】平面型ヒートパイプのコンテナの材料とし
て、銅(C1020、C1100、C1200)、アル
ミニウム(A1010 A1100 A5000系、A
6000系、A7000系)などの熱伝導の良好な金属
を利用する。クラッド材を用いるときには、異種金属、
例えば、アルミニウム/銅、銅/セラミックス(アルミ
ナ、ベリリア、窒化アルミニウム、銅タングステン)を
用いることができる。平面型ヒートパイプの形状は、断
面が円形、楕円形、長方形等のいろいろの形状が可能で
ある。
【0034】更に、平面型ヒートパイプの高発熱密度対
応、トップヒートモードに対応するために、伝熱ブロッ
クを平面型ヒートパイプの内部に設置したり、ウイック
を平面型ヒートパイプの内部に配置してもよい。毛細管
構造体のウイックとして、金網、焼結金属、メタルウー
ル、グラス繊維、炭素繊維、セラミックス繊維等があ
る。内壁に形成されるグルーブとして、軸方向、周方向
に沿ったグルーブ、長方形、台形、三角形等のグルーブ
がある。密閉された空洞部内に封入される作動液として
は、容器材質との適合性に応じて、水、代替フロン、フ
ロリーナ、シクロペンタン等を用いる。
【0035】次に、上述したように製造されたこの発明
の型平面型ヒートパイプの実装方法について説明する。
この発明の平面型ヒートパイプの実装方法の1つの態様
は、上述した態様に従って製造された平面型ヒートパイ
プの一方の面に発熱体を熱的に接続し、他方の面にフィ
ンおよびファンを設ける、平面型ヒートパイプの実装方
法である。
【0036】図10および図11は、平面型ヒートパイ
プの実装方法の一例を示す図である。図10に示すよう
に、平面型ヒートパイプ20は、基板29に搭載された
発熱素子31の上面に熱的に接続されている。発熱素子
31と接触する平面型ヒートパイプには密閉された空洞
部が設けられている。空洞部には作動液が封入され、発
熱素子の熱によって蒸発した作動液は発熱素子よりも広
い底面を有するヒートパイプの空洞部を移動し、フィン
部に伝わる。フィン部26は、熱伝導性グリス等を介し
て、コンテナを形成する上板材に接合されている。フィ
ン部26の上方には、ファン27が設けられ、フィンに
伝わった熱が強制冷却される。なお、図に示すように、
プリント基板の発熱体とプリント基板の接合のために、
外枠28等を用いてもよい。
【0037】更に、図11に示すように、平面型ヒート
パイプ20は、基板29に搭載された発熱素子31の上
面に熱的に接続されている。発熱素子31と接触する平
面型ヒートパイプには密閉された空洞部が設けられてい
る。空洞部には作動液が封入され、発熱素子の熱によっ
て蒸発した作動液は発熱素子よりも広い底面を有するヒ
ートパイプの空洞部を移動し、フィン部に伝わる。フィ
ン部26はコンテナを形成する上板材と一体的に形成さ
れている。フィン部26の上方には、ファン27が設け
られ、フィンに伝わった熱が強制冷却される。なお、図
に示すように、プリント基板の発熱体とプリント基板の
接合のために、外枠28等を用いてもよい。この態様に
おいては、上板材とフィンとが一体的に形成されている
ので、熱抵抗が小さく、フィンを通って、ファンによっ
て大気中に効率良く強制的に放熱される。
【0038】
【実施例】銅C1020製の大きさφ90mm、高さ1
0mmの円筒状の平面型ヒートパイプの上板材および下
板材を調製した。このように調製した外周部を有する上
板材および下板材の外周部を重ね合わせ、図1に示すよ
うに、ホーン1およびアンビル2の間に配置し、振動子
にねじりを加えて、所定の作動液注入口を除く外周部の
全周に超音波溶接を行った。即ち、図1(b)に示すよ
うに、上板材用の治具と下板材用の治具の中に外周部を
重ね合わせた上板材および下板材を挟んでセットし、ホ
ーン1を押し当てて加圧しながら超音波振動を発生させ
た。このとき、アンビル2側のワーク3は、アンビル2
に固定され、ホーン1側のワーク3は、ホーンと1同調
して振動した。設定された発振時間またはエネルギーに
到達して、超音波溶接が完了した。
【0039】このように超音波溶接で接合した円筒状の
平面型ヒートパイプのリーク値を調査した。その結果、
リーク値は、10-9Pam3/sであり、歩留は99%
以上であった。更に、平面度は0.03mmであり、気
密性の高い、熱履歴のない良好な平面型ヒートパイプを
製造することができた。
【0040】
【発明の効果】この発明によると、ロウ付け方法と比べ
て、焼きなまされることなく、変形し難く、平面度の高
い平面型ヒートパイプを提供することができる。更に、
ロールボンド方法と比べて、ウイック作用をもつメッシ
ュ等の部材を挿入することが容易で、トップヒートモー
ドにおいても作動が容易である平面型ヒートパイプを提
供することができる。更に、圧接法と比べて、コンテナ
の端部に大きな圧力をかけることがないので、変形しに
くい。更に、気密性の高い、熱履歴のない、所望の強度
を有する平面型ヒートパイプの製造方法および実装方法
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の平面型ヒートパイプの製造
方法の1つの態様を説明する図である。
【図2】図2は、この発明の平面型ヒートパイプの製造
方法の他の態様を説明する図である。
【図3】図3は、この発明の平面型ヒートパイプの製造
方法の他の態様を説明する図である。
【図4】図4は、この発明の平面型ヒートパイプの製造
方法の他の態様を説明する図である。
【図5】図5は、コンテナのサイズが大きい場合の、こ
の発明の平面型ヒートパイプの製造方法の態様を説明す
る図である。
【図6】図6は、コンテナのサイズが大きい場合の、こ
の発明の平面型ヒートパイプの製造方法の態様を説明す
る図である。
【図7】図7は、この発明の平面型ヒートパイプの製造
方法の他の態様を説明する図である。
【図8】図8は、深絞りによって形成された封止部を示
す側面図である。
【図9】図9は、超音波溶接によって形成した封止部を
示す側面図である。
【図10】図10は、平面型ヒートパイプの実装方法の
一例を示す図である。
【図11】図11は、平面型ヒートパイプの実装方法の
一例を示す図である。
【符号の説明】
1.ホーン 2.アンビル 3.ワーク 4.上板材 5.下板材 6.箔状板材 7.プラスチックシート 8.クラッド材 10.外周部の所定の部位 20.平面型ヒートパイプ 24.外周部 25.外周部 26.フィン部 27.ファン 28.枠部材 29.プリント基板 30.封止部 36.フィン部(一体型) 40.封止部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4E067 AA05 AA07 AA22 AB06 AB11 AD03 BB00 BF00 DA03 DA17 DB01 DC02 EA05 EB01 EC03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空洞部を有する密閉容器を形成するため
    の、それぞれ外周部を備えた上板材および下板材を調製
    し、 前記上板材および下板材の前記外周部を重ね合わせて、
    前記外周部に超音波溶接を施して、平面型ヒートパイプ
    を製造する、平面型ヒートパイプの製造方法。
  2. 【請求項2】空洞部を有する密閉容器を形成するため
    の、それぞれ外周部を備えた上板材および下板材を調製
    し、 前記上板材および下板材の前記外周部を重ね合わせて、
    前記外周部に圧接を施し、次いで、圧接を施した前記外
    周部の所定部位に前記超音波溶接を施して、平面型ヒー
    トパイプを製造する、平面型ヒートパイプの製造方法。
  3. 【請求項3】前記超音波溶接を、振動子を水平方向に所
    定の角度回動させて行う、請求項1または2に記載の平
    面型ヒートパイプの製造方法。
  4. 【請求項4】前記上板材または下板材の何れか一方の板
    材に、深絞り加工が施された封止部を設け、前記空洞部
    内を真空にした後、作動流体を注入し、前記封止部を封
    止する、請求項1から3の何れか1項に記載の平面型ヒ
    ートパイプの製造方法。
  5. 【請求項5】パイプにフランジ加工を施した封止部を調
    製し、前記上板材または下板材の何れか一方の板材に、
    前記封止部を超音波溶接によって接合し、前記空洞部内
    を真空にした後、作動流体を注入し、前記封止部を封止
    する、請求項1から3の何れか1項に記載の平面型ヒー
    トパイプの製造方法。
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