JP2010243077A - 熱輸送デバイスの製造方法、熱輸送デバイス、電子機器及びカシメピン - Google Patents

熱輸送デバイスの製造方法、熱輸送デバイス、電子機器及びカシメピン Download PDF

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Abstract

【課題】熱輸送デバイスの内部の気密性を向上させることができる熱輸送デバイスの製造方法、その熱輸送デバイス及びこれを搭載した電子機器を提供すること。
【解決手段】環状の刃21を有するカシメピン20により筐体12の注入口1aを囲う領域が押しつぶされる(カシメる)。つまり、その刃21により注入口1aを囲み、カシメピン20が押されることにより、注入口1aの周囲が押しつぶされる。その結果、仮封止溝1bが形成され、これによって注入路2cと作用領域8との連通が遮断され、注入路2cが仮封止される。仮封止後、注入口が別のカシメピンにより押しつぶされ、その部分がレーザにより溶接されることで、注入口が封止される。
【選択図】図6

Description

本発明は、作動流体の相変化により熱を輸送する熱輸送デバイス、その製造方法及びその熱輸送デバイスを搭載した電子機器に関する。
従来からCPU(Central Processing Unit)等の熱源を冷却するデバイスとして、平面型のヒートパイプが広く用いられている。このような平面型のヒートパイプでは、作動流体の気相の変化を利用してCPUなどを冷却するため、平面型ヒートパイプ内部には、作動流体が封入される。
例えば特許文献1には、外面に冷媒注入用孔及び空気排出口孔が設けられた平面型ヒートパイプが開示されている。この平面型ヒートパイプでは、冷媒注入用孔を介して水などの冷媒が注入された後、冷媒注入用孔及び空気排出用孔に、球状体でなる、半田等の熱可塑性金属が載置される。そして、球状体の熱可塑性金属が低温状態で加圧変形され、冷媒注入用孔及び空気排出用孔が仮封止された後、熱可塑性金属が高温状態で加圧変形され、冷媒注入用孔及び空気排出用孔が封止される(例えば、特許文献1の段落[0176]参照)。
特開2007−315745号公報
特許文献1に記載のヒートパイプでは、孔の封止部材として熱可塑性金属が用いられているため、ヒートパイプ内の気密性についての信頼性が低いという問題がある。例えば、ヒートパイプの完成後において、ヒートパイプが他の部品に取り付けられる際のリフロー工程により、ヒートパイプに熱が加えられる場合がある。その際、封止部材としての熱可塑性金属が溶融し、あるいは軟化することで、孔に隙間が生じてしまう可能性がある。これにより、ヒートパイプ内の気密性を保つことができないという問題がある。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、熱輸送デバイスの内部の気密性を向上させることができる熱輸送デバイスの製造方法、その熱輸送デバイス及びこれを搭載した電子機器等を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る熱輸送デバイスの製造方法は、相変化により熱を輸送する作動流体を、減圧下で筐体の注入口を介して前記筐体内に注入することを含む。
前記作動流体が注入された前記筐体に設けられた注入路であって、前記注入口と前記作動流体の前記相変化が発生する作用領域とを連通する注入路が、前記減圧下でカシメにより封止される。
前記筐体の、前記注入口を含む前記注入口の周辺領域のカシメにより、前記周辺領域と、前記注入路の内面とが当接される。
前記当接された前記筐体の部分が溶接されることで、前記注入口が封止される。
本発明では、注入路が減圧下でカシメにより封止され、つまり溶接工程前に注入路の仮封止が行われることにより、溶接工程前に筐体内の作用領域の気密性を確保することができる。このように作用領域の気密性が確保された上で、注入口の周辺領域の当接及び溶接が行われるので、製品の筐体内の作用領域の気密性を向上させることができる。
前記注入路の封止工程におけるカシメ工程では、前記筐体が線状に押しつぶされる。線状に筐体が押しつぶされることにより、例えば面状に筐体が押しつぶされる場合に比べ、その押しつぶしによる圧力を大きくすることができる。したがって、確実に注入路の封止後の気密性を確保することができる。また、注入路が短い場合、つまり注入口から作用領域までの距離が短い場合であっても、線状であれば封止が可能になる。
線とは、直線、曲線及びこれらの組み合わせの線の意味を含む。
前記注入路の封止工程におけるカシメ工程では、前記筐体の前記注入口を囲う領域が押しつぶされてもよい。このカシメ工程により、注入路内であって注入口に連通する領域内と、注入路内であってその注入口と連通する領域外とが分離される。したがって、溶接時に、注入路内であって注入口と連通する領域外に与える熱の影響を少なくすることができる。
前記注入路の封止工程におけるカシメの領域は、前記注入路上であって前記注入口を囲う領域以外の領域であってもよい。すなわち、カシメ領域が注入口から離れているので、溶接時に、筐体のカシメ領域に与える熱の影響を少なくすることができる。
前記当接工程は、前記注入路の封止工程後に大気圧下で行われてもよい。当接工程を大気圧下で行うことができるので、熱輸送デバイスの製造が容易になり、製造コストも削減することができる。
前記当接工程は、前記注入路の封止工程と同時に行われる。これにより、製造工程を少なくすることができ、製造にかかる時間を短縮することができる。
前記注入路の封止工程では、刃を用いて前記筐体が押しつぶされてもよい。筐体を押しつぶすための先端面が平坦な部材が用いられる場合に比べ、押しつぶしの圧力を高めることができ、気密性が向上する。
前記刃は、前記筐体を押しつぶす方向に向けて環状に形成されてもよい。例えば、その刃の内径が注入路の幅(注入口から注入された作動流体が作用領域に流れる方向と直交する方向の幅)より大きい場合、同時に例えば2つの線で注入路を押しつぶすことができる。これにより、仮封止時の気密の精度が高められる。
前記注入路の封止工程では、環状の刃と、凹部とを有するカシメピンが用いられ、前記刃で前記注入口が囲まれ、前記筐体の前記注入口を囲う領域が押しつぶされてもよい。
前記刃は、前記筐体を押しつぶす方向に向けて形成されている。
前記凹部は、前記刃から形成され、前記凹部の内面が前記刃で囲まれる前記凹部の開口面から垂直に形成されている。
凹部の内面が、その凹部の開口面(カシメピンの端面)から垂直に形成されているので、カシメピンにより筐体が押しつぶされたときの、そのカシメピンの凹部内における筐体部分に加えられる応力を、できるだけ小さくすることができる。したがって、その凹部内での筐体部分の変形が抑制され、その後の溶接工程を良好に行うことができる。
あるいは、前記注入路の封止工程では、環状の刃と、錐形の凹部とを有するカシメピンが用いられ、前記刃で前記注入口が囲まれ、前記筐体の前記注入口を囲う領域が押しつぶされてもよい。
前記刃は、前記筐体を押しつぶす方向に向けて形成されている。
前記凹部は、前記刃で囲まれる前記凹部の開口面から離れるにしたがって徐々に空間が狭まるように設けられた錐形の凹部とを有する。
環状の刃の内径、注入口の大きさ、あるいは筐体の材料によっては、上記のような凹部内での筐体の部分の変形は起こらないので、凹部は、本形態のような錐形に形成されていてもよい。
錐形とは、三角錐以上の多角錐形、及び円錐形を含む意味である。
前記カシメピンは、前記刃で囲まれる前記凹部の開口面に向けて前記凹部内に形成された凸部を有してもよい。上記したように、カシメピンの刃が筐体に押し込まれることにより、凸部が、凹部内での筐体の部分の変形を抑えるように機能する。これにより、その後の溶接工程を良好に行うことができる。
本発明に係る熱輸送デバイスは、作動流体と、筐体とを具備する。
前記作動流体は、相変化により熱を輸送する。
前記筐体は、前記作動流体の注入口と、作用領域と、注入路とを有する。
前記作用領域では、前記作動流体の前記相変化が発生する。
前記注入路は、前記注入口及び前記作用領域を連通し前記カシメにより封止されている。
前記筐体は、前記筐体の、前記注入口を含む前記注入口の周辺領域が押しつぶされるように形成され、前記注入口の周辺領域と前記注入路の内面とが溶接されることで前記注入口が封止されている。
本発明に係る電子機器は、上記熱輸送デバイスを搭載したものである。
本発明に係るカシメピンは、作動流体の注入口と、前記作動流体の相変化が発生する作用領域と、前記注入口及び前記作用領域を連通する注入路とを有する筐体を備えた熱輸送デバイスの、前記筐体を押しつぶすものであって、環状の刃と、凹部とを具備する。
前記刃は、前記筐体を押しつぶす方向に向けて形成されている。
前記凹部は、前記刃から形成され、前記凹部の内面が前記刃で囲まれる前記凹部の開口面から形成されている。
以上、本発明によれば、製造工程の途中の仮封止工程において、熱輸送デバイスの筐体内の気密性を向上させることができる。また、完成後の製品としての熱輸送デバイスの筐体内の気密性を向上させることができる。
本発明の第1の実施形態に係る熱輸送デバイスを示す斜視図である。 図1に示す熱輸送デバイスの長手方向に直交する方向で見た断面図(A−A線での断面図)である。 製造工程の途中の、図1に示す熱輸送デバイスの斜視図である。 図1に示す熱輸送デバイスの製造方法の工程図である。 図5(A)は、拡散接合工程後の、注入口付近が拡大された筐体の平面図である。図5(B)は、図5(A)の断面図である。 図6(A)は、注入路が仮封止された状態を示す注入口付近の平面図である。図6(B)は、その仮封止工程を説明するための図である。 仮封止溝の内径が、注入路の幅Lより小さい場合を示す図である。 カシメによる注入口付近の当接工程を示す図である。 レーザ溶接による、注入口の封止工程を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る熱輸送デバイスの注入口付近を示す拡大平面図である。 図10に示す熱輸送デバイスの製造方法を示す工程図である。 本発明の第3の実施形態に係る熱輸送デバイスの注入口付近を示す拡大平面図である。 本発明の第4の実施形態に係る熱輸送デバイスであって、製造工程の途中の状態を示す斜視図である。 図13に示した第1の平板、フレーム体及び第2の平板が接合された状態を示す断面図である。 本発明の第5の実施形態に係る熱輸送デバイスであって、製造工程の途中の状態を示す斜視図である。 他の実施形態に係るカシメピンの要部の断面図、及びこのカシメピンにより押しつぶされた、熱輸送デバイスの筐体の断面図である。 さらに別の実施形態に係るカシメピンの要部の断面図である。 さらに別の実施形態に係るカシメピンの要部の断面図である。 異なる先端の形状のカシメピンで、注入路の仮封止が行われたときの、リークの良否を検討した結果を示すグラフである。 図19に示した表のNo.4のカシメピンにより押しつぶされた筐体の平板の3次元形状を表すものである。 図19に示した表のNo.14のカシメピンにより押しつぶされた筐体の平板の3次元形状を表すものである。 熱輸送デバイスが搭載される電子機器として、ノート型のPCを示す斜視図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
[第1の実施形態]
(熱輸送デバイスの構成)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る熱輸送デバイスを示す斜視図である。図2は、図1に示す熱輸送デバイス100の長手方向に直交する方向で見た断面図(A−A線での断面図)である。図3は、製造工程の途中の熱輸送デバイス100の斜視図である。
熱輸送デバイス100は、平板1と、毛細管部材3と、図示しない蒸気流路と、毛細管部材3と蒸気流路を収容する凹部2aを有する皿状の収容板2とを備える。平板1、毛細管部材3及び収容板2は、例えば矩形に形成されている。平板1及び収容板2により、熱輸送デバイス100の筐体12が構成される。
筐体12内には、相変化により熱を輸送する図示しない作動流体が封入されており、毛細管部材3が、液相の作動流体に毛細管力を作用させることで、この液相の作動流体を保持する。毛細管部材3と図示しない蒸気流路は、筐体12内の空間、つまり、収容板2の凹部2a内にほぼ満たされるように配置されている。この筐体12内の空間、ここでは毛細管部材3と図示しない蒸気流路が配置される領域が、作動流体が相変化を起こす作用領域8となる。
平板1及び収容板2の材料としては、銅、アルミニウム、ステンレス等の金属が用いられる。作動流体は、例えば純水、エタノール、メタノール、アセトン、イソプロピルアルコール、代替フロン、アンモニア等が用いられる。
毛細管部材3としては、典型的には、金属細線によるメッシュ構造を有するものが用いられる。メッシュ構造を有するもののほか、複数のワイヤが束になったものが用いられてもよい。あるいは、メッシュ構造を有する部材が複数積層されて毛細管部材3が構成されてもよい。
図示しない蒸気流路は、毛細管部材3に含まれるとしてもよい。例えば、目の粗いメッシュ、メッシュとメッシュの間の空間、または、凹部2aの底と毛細管部材3の間に空間が、蒸気流路として形成されていてもよい。
平板1、収容板2及び毛細管部材3の材料として、上記の金属のほかカーボンナノ材料等、熱伝導性の高い材料が用いられてもよい。
(熱輸送デバイスの作用)
以上のように構成された熱輸送デバイス100の作用について説明する。
図1に示すように、例えば熱輸送デバイス100の筐体12の長手方向における一方の側に熱源9が熱的に接続されているとする。「熱的に接続され」とは、直接的に接しているか、または、図示しない熱伝導性の部材や熱伝導性のシート状の部材を介して接続されていることを意味する。熱源9は、典型的にはCPU等のIC(Integrated Circuit)であるが、半導体レーザ、LED等の光源であってもよい。
熱輸送デバイス100は、熱源9が配置された位置から熱源9から熱を受け、液相の作動流体が蒸発する。気相になった作動流体は、筐体12の熱源9がある側に対して長手方向で反対側まで筐体12内を移動し、熱を放出し、凝縮する。筐体12の、熱源9がある側とは反対側で凝縮した作動流体は、毛細管部材3の毛細管力により筐体12内を吸熱部へ移動し、熱源9からの熱を受けて再び蒸発する。このサイクルが繰り返されることで、熱源9が冷却される。
(熱輸送デバイスの製造方法)
次に、熱輸送デバイス100の製造方法について説明する。図4は、その製造方法の工程図である。
図3に示すように、平板1には、この平板1を貫通する作動流体の注入口1aが設けられている。収容板2の、注入口1aに対応する位置には、作用領域8と連通する溝である、作動流体の注入路2cが設けられている。注入口1aの直径は、例えば0.2〜0.5mmである。
注入路2cは、例えばエンドミル加工、レーザ加工、プレス加工、または、半導体製造におけるフォトリソグラフィ及びハーフエッチングなどの微細加工により形成されればよい。プレス加工によればバリが出ないという特徴がある。レーザ加工及びエンドミル加工の場合は、型が不要であり、自由な形状の溝を形成することができる。
図4に示すように、ステップ1では、平板1及び収容板2の間に毛細管部材3が挟み込まれるように、平板1及び収容板2が拡散接合により接合される。拡散接合は、所定の温度で平板1及び収容板2を加熱しながら、これらを押圧して接合するものである。図3に示すように、毛細管部材3の厚さが収容板2の凹部2aの深さより厚い場合、毛細管部材3は拡散接合時に押圧されて押しつぶされる。拡散接合時の温度及び圧力の条件は、平板1及び収容板2の材料、形状等により異なる。この場合、収容板2に設けられた接合面2bに平板1が接合される。上記注入路2cとなる溝は、この接合面2bから掘られている。
図5(A)は、ステップ101の拡散接合工程後の、注入口1a付近が拡大された筐体12の平面図である。図5(B)は、図5(A)の断面図である。このように、注入口1a及び注入路2cは互いに連通するような位置に形成されており、これにより、注入口1a、注入路2c及び作用領域8が連通する。
ステップ102では、筐体12内の空気を排出する。この排気工程、次のステップ103及び104等の工程は、例えば図示しない真空チャンバ内で行われる。この真空チャンバ内が所定の真空度(減圧度)まで真空排気されることにより、筐体12内の空気が排出されればよい。あるいは、筐体12の全体が真空チャンバ内に収容される形態に限られず、専用の冶具を用いて注入口1aの周囲の空間が局所的に減圧されてもよい。
ステップ103では、排気された筐体12内に作動流体が注入される。例えば、真空チャンバ内に、液体の作動流体を貯留した容器が配置され、その容器内の作動流体に筐体12が浸されることにより注入口1aを介して作動流体が所定の量、作用領域8に注入される。あるいは、図示しない注入器具を用いて作動流体が筐体12内に注入されてもよい。
ステップ104では、筐体12の注入路2cがカシメにより封止される(仮封止)。図6(A)は、その封止状態を示す注入口1a付近の平面図である。この仮封止工程では、注入口1aを囲うように環状(例えば円形)で示した仮封止溝1bが形成される。
図6(B)は、その仮封止工程を説明するための図である。例えば環状の刃21を有するカシメピン20により筐体12の注入口1aを囲う領域が押しつぶされる(カシメる)。つまり、その刃21により注入口1aを囲み、人手またはロボットによりカシメピン20が押されることにより、注入口1aの周囲が押しつぶされる。その結果、仮封止溝1bが形成され、これによって注入路2cと作用領域8との連通が遮断され、注入路2cが封止される。カシメピン20による押しつぶし量は、平板1が、溝である注入路2cの内面に当接し、筐体12が大気圧下にあっても筐体12内で所定の真空度が保たれる程度である。
図6(A)及び(B)では、カシメピン20の環状の刃21の内径d1は、つまり実質的に仮封止溝1bの直径d1’(≦d1)は、注入路2cの長さ方向に直交する方向の幅Lより大きく設定されている。
このような大きさに限られず、図7に示すように、仮封止溝1b’の直径d2は、注入路2cの幅Lより小さくてもよい。刃21が円形であり円形の仮封止溝1b’が形成されることで、注入口1aを作用領域8から隔離することができるので、このように仮封止溝1b’の直径d2が幅Lより小さくてもよい。
また、環状に筐体12が押しつぶされることにより、特に図7に示した形態では、注入路2cの幅Lが比較的広い場合に、その幅Lの方向の全部にわたって筐体12を押しつぶす必要がなくなる。すなわち、その注入路2cの幅Lに関係なく、注入口1aを囲う領域の大きさを一定することができる。
ここで、カシメピン20は、図6(B)に示すように、環状の刃21から形成された凹部22を有しており、その凹部22の内面22aが、刃21で囲まれる凹部22の開口面22bから垂直に形成されている。すなわち、凹部22の内面22aは円筒面になっている。このように、凹部22の内面22aが、開口面22bから垂直に形成されているので、カシメピン20により筐体12が押しつぶされたときの、そのカシメピン20の凹部22内における筐体12の部分に加えられる応力を、できるだけ小さくすることができる。したがって、その凹部22内での筐体12の部分の変形が抑制され、ステップ106での溶接工程を良好に行うことができる。
次に図8(A)及び(B)を参照して、ステップ105では、図6(B)に示した仮封止時のカシメピン20とは異なる形状のカシメピン30が用いられ、筐体12の注入口1aを含む、注入口1aの周辺領域1dが押しつぶされる。カシメピン30は、平らな端面31を有し、この端面31が筐体12を押しつぶす。カシメピン30の直径は、注入口1aの直径より大きく、仮封止時のカシメピン20の刃21の直径(内径d1またはd2)より小さい。このカシメにより、その注入口1aの周辺領域1dと、その周辺領域1dに対面する注入路2cの内面とが当接する。この工程は、真空下または大気圧下で行われる。
筐体12の、注入口1aを含む注入口1aの周辺領域1dとは、カシメピン20によるカシメにより、当接された部分が、溶接できる程度の範囲の、筐体12の領域である。これは、例えば、図8(A)及び(B)のように断面で見て、注入口1aより広い範囲であって、例えば注入路2cの幅L(図6(A)参照)に実質的に近い直径の領域である。
次にステップ106では、図9に示すように、その注入口1aを含む周辺領域1dと注入路2cの内面とが溶接される。この溶接には、例えばレーザ15が用いられる。典型的には、YAG(Yittrium Aluminium Garnet)レーザが用いられるが、炭酸ガスレーザや、その他のレーザが用いられてもよい。これにより、注入口1aが封止される(本封止)。
以上のように、本実施形態では、真空下で、溶接工程前に注入路2cが仮封止されることにより、溶接工程前に筐体12内の作用領域8の気密性を確保することができる。このように作用領域8の気密性が確保された上で、注入口1aを含む注入口1aの周辺領域1dの当接及び溶接の各工程(ステップ105及び106)が行われるので、製品の筐体12内の作用領域8の気密性を向上させることができる。
また、本実施形態に係る製造方法では、次のようなメリットもある。一般的にレーザ溶接を真空下で行うことは、工程時間もかかり、その真空溶接のための設備も必要であるのでコストもかかる。しかし、本実施形態では、大気圧下でレーザ溶接を行うことができるので、工程時間も短くなり及び真空溶接のための設備も必要ないのでコスト高にならない、というメリットがある。また、ステップ105の工程も、同様に大気圧下で行うことができるので、上記と同様のメリットがある。
本実施形態では、環状の刃21を有するカシメピン20により筐体12が押しつぶされる。つまり円形の線の溝である仮封止溝1bが筐体12に形成される。このように、刃21により線状に筐体12が押しつぶされることにより、例えば面状に筐体12が押しつぶされる場合に比べ、その押しつぶしによる圧力を大きくすることができる。したがって、確実に注入路2cの封止後の気密性を確保することができる。
また、環状の刃21を有するカシメピン20により筐体12が押しつぶされるので、注入路2c内であって注入口1aに連通する領域2dと、注入路2c内であってその注入口1aに連通する領域外2eとが分離される。したがって、レーザ溶接時に、注入路2c内であって注入口1aに連通する領域外2eに与える熱の影響を少なくすることができる。
[第2の実施形態]
図10は、第2の実施形態に係る熱輸送デバイスの注入口31a付近を示す拡大平面図である。これ以降の説明では、図1等に示した実施形態に係る熱輸送デバイス100が含む部材や機能等について同様のものは説明を簡略化または省略し、異なる点を中心に説明する。
この熱輸送デバイス200の筐体32の注入路33は、L字状を有しており、作用領域8のエッジ部8aに接続されることで、注入路33と作用領域8とが連通している。熱輸送デバイス200は、第1の実施形態に係る熱輸送デバイス100と同様に、注入口31aを有する平板31、L字状の注入路33を有する収容板、及び毛細管部材3(図3参照)を備える。
図11は、この熱輸送デバイス200の製造方法を示す工程図である。ステップ201〜203、205及び206は、上記ステップ101〜103、105及び106と同様の内容である。
ステップ104では、筐体32の、注入口31aの周囲の領域が押しつぶされる形態を示したが、ステップ204では、押しつぶされる領域(カシメ領域)である仮封止溝31bは、筐体32の、注入路33上であって前記注入口31aを囲う領域以外の領域である。すなわち、仮封止溝31bが注入口31aから離れた位置、例えば、注入口31aより作用領域8に近い位置とされるので、レーザ溶接時に、筐体32の仮封止溝31bに与える熱の影響を少なくすることができる。ステップ204においても、図6(B)に示したカシメピン20が用いられればよい。
筐体32のカシメ領域に与える熱の影響とは、例えばレーザの溶接位置やその加熱温度によっては、そのカシメ領域が変形して気密性に支障を来たすなどの影響である。
また、ステップ204では、環状の刃21を有するカシメピン20が用いられることにより、以下のようなメリットがある。例えば、その刃21の内径d1が注入路33の幅Lより大きい場合には、図10に示したように同時に2つの線で注入路33を押しつぶすことができる。これにより、仮封止時の気密の精度が高められる。
本実施形態の場合、ステップ205では、ステップ105と同様に、筐体32の、注入口31aを含む注入口31aの周辺領域が押しつぶされ、注入路33の内面に当接する。この場合、筐体32の、注入口31aを含む注入口31aの周辺領域は、注入口31aより広い範囲の領域であって、図10において、作用領域8まで押しつぶされない程度の領域であればよい。
図10に示した筐体32において、注入路33の仮封止工程では、注入路33の幅方向に沿った直線状に押しつぶされて仮封止溝31b’が形成されてもよい。この場合、その直線の長さは、注入路33の幅Lより長く設定される。このように、直線状に筐体32が押しつぶされることにより、注入口31aから作用領域8までの距離が短い場合(その距離がカシメピン20の刃21の内径d1よりも短い場合)であっても、注入路33の仮封止が可能になる。
[第3の実施形態]
図12は、本発明の第3の実施形態に係る熱輸送デバイスの注入口付近を示す拡大平面図である。筐体17にこのような直線状で長い注入路19が設けられる場合、上記第2の実施形態で説明した製造方法により、円形線状に押しつぶされ、仮封止溝18bが平板18上に形成される。これにより、第2の実施形態で説明したものと同様の効果が得られる。
[第4の実施形態]
図13は、本発明の第4の実施形態に係る熱輸送デバイスであって、製造工程の途中の状態を示す斜視図である。熱輸送デバイス300は、第1の平板26、毛細管部材3、フレーム体27及び第2の平板28を備える。図14は、図13に示した第1の平板26、フレーム体27及び第2の平板28が接合された状態を示す断面図である。
フレーム体27は、表側の接合面27aが第1の平板26に拡散接合により接合され、その表側の接合面27aと反対側である裏側の接合面27bが第2の平板28に拡散接合により接合される。フレーム体27の矩形の貫通穴27cには毛細管部材3と図示しない蒸気流路が配置される。第1の平板26、フレーム体27及び第2の平板28により筐体25が構成される。
第2の平板28の端部には注入口28aが設けられ、また、その注入口28aに連通する溝である注入路28bが設けられている。注入路28bは、平面で見て例えばL字状に形成され、その注入路28bの、注入口28aが設けられる側とは反対側の端部において、作用領域8(図14参照)と連通している。作用領域8は、フレーム体27の貫通穴27c内の領域で、毛細管部材3が配置される領域である。
注入路28bは、上記したように、プレス加工、レーザ加工またはエンドミル加工により形成されればよい。プレス加工の場合、第2の平板28の表面側(筐体の表面側)は凸形状になる。
図11に示した工程と同様な方法によりこのような熱輸送デバイス300を製造することができる。例えばステップ204において、注入口28aから離れた位置にある注入路28b上の領域が、図6(B)に示したカシメピン20で押しつぶされることにより、注入路28bが仮封止される。ステップ205において、第2の平板28の、注入口28aを含む注入口28aの周辺領域が押しつぶされ、その周辺領域と、注入路28bの内面とが当接する。ここで注入路28bの内面とは、フレーム体27の接合面27bに相当する。ステップ206では、その当接した領域がレーザ溶接により接合されることにより、注入口28aが封止される。
[第5の実施形態]
図13では、第2の平板28に注入口28a及び注入路28bが設けられる構成を示した。しかし、図15に示すように、第5の実施形態に係る熱輸送デバイス400では、第1の平板26(第2の平板38でもよい。)に、この第1の平板1を貫通する注入口1aが設けられている。また、フレーム体37に、その注入口1a及び作用領域8に連通する注入路37aとなる溝が設けられていてもよい。
このように注入路37aが、仮にプレス加工によりフレーム体37に形成されるとすると、注入路37aが形成される側とは反対側のフレーム体37の面に凸が形成されてしまう。その場合、フレーム体37と第2の平板38とを接合することができない。したがって、本実施形態の場合、注入路28bはレーザ加工またはエンドミル加工により形成されればよい。
[カシメピンの他の実施形態]
図16は、他の実施形態に係るカシメピンの要部の断面図、及びこのカシメピンにより押しつぶされた、熱輸送デバイスの筐体12の断面図である。カシメピン40の端部である環状の刃41で囲まれる開口面42bから形成された凹部42の形状は、その開口面42bから離れるにしたがって徐々に空間が狭まるように設けられた円錐形である。
このカシメピン40の刃41で、筐体12の注入口1aが囲まれ、筐体12の注入口1aが押しつぶされることにより、注入路2cが仮封止される。カシメピン40の凹部42が円錐形なので、図16に示したように、筐体12の注入口1a付近は、球面の一部の形状のように盛り上がった形状となる。つまり、本実施形態では、図6(B)に示した形態と異なり、注入路2cでの当接部1eにおいて、上の平板1が注入口1aに向かうような応力がかかる。カシメピン40の刃41の内径、注入口1aの大きさ、または平板1の材料によっては、上記したような凹部42内での筐体12の部分の変形は起こらないので、本実施形態のように、図16に示すように注入口1aに向かうような応力がかかっても問題ない。
図17は、さらに別の実施形態に係るカシメピンの要部の断面図である。この形態に係るカシメピン50の凹部52は、円錐面の一部52aと、環状の刃51で囲まれる開口面52bに向けて凹部52内に形成された凸部53とを有する。カシメピン50の軸方向で見た凸部53の形状は、例えば円形である。このようなカシメピン50によれば、図16で示したような盛り上がりの球面が、上から押しつぶされたような平面が、注入口1a付近に形成される。これにより、筐体12の球面状への変形が抑制される。これにより、ステップ105を経て、ステップ106の溶接工程を良好に行うことができる。
図18は、さらに別の実施形態に係るカシメピン60の要部の断面図である。この形態に係るカシメピン60の凹部62は、円筒の側面62aと、環状の刃61で囲まれる開口面62bに向けて凹部62内に形成された凸部63とを有する。ピンの軸方向で見た凸部63の形状は、例えば円形である。このような構成によれば、円筒面である筐体12の表面に垂直な面62aにより、カシメ時において凹部62内における筐体12の球面への変形を抑制し、また、凸部63によりその抑制効果を高めることができる。
図17に示したカシメピン50において、凸部53の軸方向の高さは、凸部53の表面が、開口面52bと実質的に同じ面となるように設計されていてもよい。図18に示したカシメピン60についてもこれと同様の趣旨で設計されていてもよい。この場合、図4で示した、ステップ104の仮封止工程及びステップ105の当接工程を同時に行うことができる。これにより、製造工程を少なくすることができ、製造にかかる時間を短縮することができる。
図19は、複数の異なる先端の形状のカシメピンで、筐体12の注入路2cの仮封止が行われたときの、リークの良否を検討した結果を示すグラフである。リークとは、筐体12外から注入口1a及び注入路2cを介しての筐体12内(作用領域8)への空気のリークである。この結果、No.4、No.6、No.9およびNo.14のカシメピンが用いられた場合にリークがなく、有効であるとされた。No.4のカシメピンは、実質的に図16に示したカシメピン40に相当する。No.14のカシメピンは、実質的に図6(B)に示したカシメピン20に相当する。この他に、No.6およびNo.9のカシメピンもリークが無く、有効であるとされた。
図20(A)〜(B)は、図19に示した表のNo.4のカシメピン(図16に示したカシメピン40)により押しつぶされた筐体12の平板の3次元形状を表すものである。図20(A)は、平板の表面側から見た図、(B)は平板の側面から見た図、(C)は平板の裏面(筐体12の内面側)から見た図である。
図21(A)〜(B)は、図19に示した表のNo.14(図6に示したカシメピン20)のカシメピンにより押しつぶされた筐体12の平板の3次元形状を表すものである。図21(A)は、平板の表面側から見た図、(B)は平板の側面から見た図、(C)は平板の裏面(筐体12の内面側)から見た図である。
[電子機器]
次に、熱輸送デバイスを搭載した電子機器について説明する。本実施形態では、電子機器の一例として、ノート型のPCを上げて説明する。
図22は、ノート型のPCを示す斜視図である。PC500は、本体70及び表示部80を有し、本体の筐体内に、CPU90及びこのCPU90に熱的に接するように配置された熱輸送デバイス100が配置されている。
電子機器としては、PC500に限られず、PDA(Personal Digital Assistant)、電子辞書、カメラ、ディスプレイ装置、オーディオ/ビジュアル機器、プロジェクタ、プリンタ、FAX装置、携帯電話、ゲーム機器、カーナビゲーション機器、ロボット機器、その他の電化製品等が挙げられる。
本発明に係る実施形態は、以上説明した実施形態に限定されず、他の種々の実施形態が考えられる。
カシメピンの環状の刃の形状は円形としたが、楕円、あるいは三角形以上の多角形でもよいし、これらの組み合わせでもよい。つまり、環状とは、筐体の注入口の周囲に一周にわたってつながった溝で構成される線であれば、どのような形状であってもよい。
図16及び図17において、カシメピンの凹部は、円錐形(図17では円錐面の一部)に限られず、三角錐以上の多角錐形であってもよい。また、図6(B)及び図18において、凹部の内面は円筒面に限られず、三角以上の多角柱の側面であってもよい。
1a、28a、31a…注入口
1b、18b、31b…仮封止溝
1d…周辺領域
注入路…2c、19、28b、33、37a
3…毛細管部材
8…作用領域
12、17、25、32…筐体
20、30、40、50、60…カシメピン
21、41、51、61…刃
22、42、52、62…凹部
22b、42b、52b、62b…開口面
27、37…フレーム体
53、63…凸部
100、200、300、400…熱輸送デバイス
500…PC(電子機器)

Claims (14)

  1. 相変化により熱を輸送する作動流体を、減圧下で筐体の注入口を介して前記筐体内に注入し、
    前記作動流体が注入された前記筐体に設けられた注入路であって、前記注入口と前記作動流体の前記相変化が発生する作用領域とを連通する注入路を、前記減圧下でカシメにより封止し、
    前記筐体の、前記注入口を含む前記注入口の周辺領域のカシメにより、前記周辺領域と、前記注入路の内面とを当接させ、
    前記当接された前記筐体の部分を溶接することで、前記注入口を封止する
    熱輸送デバイスの製造方法。
  2. 請求項1に記載の熱輸送デバイスの製造方法であって、
    前記注入路の封止工程におけるカシメは、前記筐体を線状に押しつぶすものである
    熱輸送デバイスの製造方法。
  3. 請求項2に記載の熱輸送デバイスの製造方法であって、
    前記注入路の封止工程におけるカシメは、前記筐体の前記注入口を囲う領域を押しつぶすものである
    熱輸送デバイスの製造方法。
  4. 請求項2に記載の熱輸送デバイスの製造方法であって、
    前記注入路の封止工程におけるカシメの領域は、前記注入路上であって前記注入口を囲う領域外の領域である
    熱輸送デバイスの製造方法。
  5. 請求項2に記載の熱輸送デバイスの製造方法であって、
    前記当接工程を、前記注入路の封止工程後に大気圧下で行う
    熱輸送デバイスの製造方法。
  6. 請求項3に記載の熱輸送デバイスの製造方法であって、
    前記当接工程を、前記注入路の封止工程と同時に行う
    熱輸送デバイスの製造方法。
  7. 請求項2に記載の熱輸送デバイスの製造方法であって、
    前記注入路の封止工程は、刃を用いて前記筐体を押しつぶす
    熱輸送デバイスの製造方法。
  8. 請求項7に記載の熱輸送デバイスの製造方法であって、
    前記刃は、前記筐体を押しつぶす方向に向けて環状に形成されている
    熱輸送デバイスの製造方法。
  9. 請求項3に記載の熱輸送デバイスの製造方法であって、
    前記注入路の封止工程は、前記筐体を押しつぶす方向に向けて形成された環状の刃と、前記刃から形成された凹部であって、前記凹部の内面が前記刃で囲まれる前記凹部の開口面から垂直に形成された凹部とを有するカシメピンを用い、前記刃で前記注入口を囲み、前記筐体の前記注入口を囲う領域を押しつぶす
    熱輸送デバイス製造方法。
  10. 請求項3に記載の熱輸送デバイスの製造方法であって、
    前記注入路の封止工程は、
    前記筐体を押しつぶす方向に向けて形成された環状の刃と、前記刃で囲まれる前記凹部の開口面から離れるにしたがって徐々に空間が狭まるように設けられた錐形の凹部とを有するカシメピンを用い、前記刃で前記注入口を囲み、前記筐体の前記注入口を囲う領域を押しつぶす
    熱輸送デバイス製造方法。
  11. 請求項9または10に記載の熱輸送デバイスの製造方法であって、
    前記カシメピンは、前記刃で囲まれる前記凹部の開口面に向けて前記凹部内に形成された凸部を有する
    熱輸送デバイスの製造方法。
  12. 相変化により熱を輸送する作動流体と、
    前記作動流体の注入口と、前記作動流体の前記相変化が発生する作用領域と、前記注入口及び前記作用領域を連通し前記カシメにより封止された注入路とを有する筐体であって、前記筐体の、前記注入口を含む前記注入口の周辺領域が押しつぶされるように形成され、前記注入口の周辺領域と前記注入路の内面とが溶接されることで前記注入口が封止された、筐体と
    を具備する熱輸送デバイス。
  13. 相変化により熱を輸送する作動流体と、
    前記作動流体の注入口と、前記作動流体の前記相変化が発生する作用領域と、前記注入口及び前記作用領域を連通し前記カシメにより封止された注入路とを有する筐体であって、前記筐体の、前記注入口を含む前記注入口の周辺領域が押しつぶされるように形成され、前記注入口の周辺領域と前記注入路の内面とが溶接されることで前記注入口が封止された、筐体と
    を具備する熱輸送デバイスを搭載した電子機器。
  14. 作動流体の注入口と、前記作動流体の相変化が発生する作用領域と、前記注入口及び前記作用領域を連通する注入路とを有する筐体を備えた熱輸送デバイスの、前記筐体を押しつぶすカシメピンであって、
    前記筐体を押しつぶす方向に向けて形成された環状の刃と、
    前記刃から形成された凹部であって、前記凹部の内面が前記刃で囲まれる前記凹部の開口面から形成された凹部と
    を具備するカシメピン。
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