JP2003229520A - 冷却装置の製造方法 - Google Patents

冷却装置の製造方法

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JP2003229520A
JP2003229520A JP2002027359A JP2002027359A JP2003229520A JP 2003229520 A JP2003229520 A JP 2003229520A JP 2002027359 A JP2002027359 A JP 2002027359A JP 2002027359 A JP2002027359 A JP 2002027359A JP 2003229520 A JP2003229520 A JP 2003229520A
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radiator
cooling device
heating element
heat
main heater
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JP2002027359A
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Tetsuo Onishi
徹夫 大西
Hideaki Okubo
英明 大久保
Hideaki Tachibana
英明 橘
Takumi Sugihara
巧 杉原
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Komatsu Ltd
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Komatsu Ltd
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K7/00Constructional details common to different types of electric apparatus
    • H05K7/20Modifications to facilitate cooling, ventilating, or heating
    • H05K7/2089Modifications to facilitate cooling, ventilating, or heating for power electronics, e.g. for inverters for controlling motor
    • H05K7/20936Liquid coolant with phase change

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱をハンダに効率的に伝えて良好なハンダづ
けを行なうことの可能な、冷却装置の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 発熱体(12)と、発熱体(12)から発生する
熱を移動又は放熱させる放熱器(14)とを備えた冷却装置
の製造方法において、前記放熱器(14)が内部が中空の伝
熱チューブ部(16)を備え、熱電素子(19,20)を備えた熱
電モジュール(26)からなる発熱体(12)の一側にメインヒ
ータ(29)の平らな加熱面を熱的に接触させ、発熱体(12)
の他側に接合材(25)を介して放熱器(14)を接触させ、冷
却装置(11)を真空炉(27)内に設置し、メインヒータ(29)
を昇温して接合材(25)を溶解させ、発熱体(12)と放熱器
との間を接合した後、伝熱チューブ部(16)の内部に作動
流体を封入することを特徴とする冷却装置の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発熱体と放熱器と
が一体になった冷却装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、電力用半導体チップ112等
の発熱体を冷却するために、電力用半導体チップ112
に放熱器114を接合した冷却装置111が知られてお
り、例えば特開平10−284685号公報に示されて
いる。図9は、同公報に開示された冷却装置111を表
しており、以下図9に基づいて従来技術を説明する。
【0003】図9において、冷却装置111の放熱器1
14は、空冷用のフィン117の一側の面(図9中上
面)に、アルミナ等の絶縁性の板の両側に金属皮膜を形
成した絶縁板113を、明記されていない手段で接合し
て形成されている。絶縁板113と半導体チップ112
との間は、ハンダづけのような方法で、接合されてい
る。そして、例えば電力用半導体チップ112の周りを
囲むように樹脂ケース115を形成することにより、電
力用半導体チップ112が発熱する熱が、空冷によって
冷却される。
【0004】このように、発熱体である電力用半導体チ
ップ112と放熱器114との間をハンダ125で接合
することにより、接合部の熱抵抗は大幅に低下し、例え
ば接着剤やグリースを用いて接触させる場合に比べ、伝
熱効率が良くなる。従って、電力用半導体チップ112
の熱を、より効率良く移動、放熱することが可能となっ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来技術には、次に述べるような問題がある。即ち、同公
報には、発熱体である電力用半導体チップ112と絶縁
板113とをハンダづけのような方法によって接合する
と開示されているのみであり、その詳細な接合方法に関
しては記載がない。
【0006】例えば特開2001−168569号公報
によれば、水冷式の冷却ジャケットと半導体チップ11
2との間を、リフロー炉によってハンダづけしている。
ところがリフロー炉は、その構造上、内部を真空状態に
することが困難である。その結果、空気中や不活性ガス
雰囲気中でハンダづけを行なうことになり、ハンダ12
5の溶解時にハンダ125の内部に発生した気泡(ボイ
ド)が除去できず、ハンダづけ不良の原因となるという
問題がある。特にこのような冷却装置111において
は、発熱部が高熱を帯びることがあるため、ハンダづけ
の不良によってハンダづけされた箇所がはずれたり、熱
伝導性が不良となって動作不良の原因となったりするこ
とがある。
【0007】従って、このような冷却装置111におい
ては、バッチ式の真空炉127を用いて、真空雰囲気内
でハンダづけを行なうのが望ましい。真空炉127は、
一般的に図10に示すように、上下に分割自在なチャン
バ128を備えている。上部チャンバ128Aには例え
ばランプヒータ130が、下部チャンバ128Bには例
えばメインヒータ129が、それぞれ付設されている。
チャンバ128の内部を真空にして、メインヒータ12
9及びランプヒータ130に通電し、昇温することによ
り、ハンダ125を加熱して溶解し、ハンダづけを行な
う。
【0008】図10に、図9に示したような冷却装置1
11を、放熱器114側をメインヒータ129に接触さ
せて真空炉127に入れた場合の、冷却装置111の温
度分布を示す。放熱器114がフィン形状の場合、メイ
ンヒータ129と放熱器114の接触面積や、メインヒ
ータ129からハンダ125に熱が伝わる伝熱断面積が
小さい。その結果、メインヒータ129とハンダ125
との間の熱抵抗が大きくなるため、メインヒータ129
の熱がハンダ125に効率良く伝わらない。即ち、図1
0に示すように、メインヒータ129の熱が、放熱器1
14との間で失われ、大きく低下してT12となる。そ
の結果、メインヒータ129の温度T11に比べて、ハ
ンダ125の温度T13は極めて低くなってしまう。ま
た、放熱器114が水冷式の冷却ジャケットであるよう
な場合にも、冷却ジャケットの内部が中空であるため
に、前記伝熱断面積が小さく、メインヒータ129の熱
がハンダ125に効率良く伝わらない。
【0009】その結果、ハンダ125が充分に溶解せ
ず、ハンダ125の一部でしか接合が行なわれないため
に、接合の強度が弱い場合がある。また、接合面積が減
少するために、発熱体から放熱器114までの間の熱抵
抗が大きく、伝熱効率が低下して冷却装置111の冷却
能力が不足することがある。このようなハンダづけの不
良を防止するためには、メインヒータ129の出力を上
げて、真空炉127内の温度を過剰に上昇させる必要が
ある。その結果、エネルギー効率が低下するばかりか、
真空炉127が熱的に損傷を受けることがある。
【0010】さらに、例えば放熱器114が中空の伝熱
チューブ部内部に作動流体を封入したヒートパイプであ
る場合には、作動流体を封入後にハンダの溶融温度であ
る200度近くまで加熱すると、加熱によって作動流体
が膨張し、伝熱チューブ部が破損することがある。
【0011】本発明は、上記の問題に着目してなされた
ものであり、熱をハンダに効率的に伝えて良好なハンダ
づけを行なうことの可能な、冷却装置の製造方法を提供
することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】発熱体
と、発熱体から発生する熱を移動又は放熱させる放熱器
とを備えた冷却装置の製造方法において、前記発熱体の
一側にメインヒータの平らな加熱面を熱的に接触させ、
発熱体の他側に接合材を介して放熱器を接触させ、冷却
装置を真空炉内に設置し、メインヒータを昇熱して接合
材を溶解させ、発熱体と放熱器との間を接合している。
これにより、放熱器をメインヒータに接触させた場合に
比べて、メインヒータからハンダまでの間の熱抵抗を小
さくできるため、熱が効率良くハンダに伝わり、良好な
ハンダづけが可能である。
【0013】また本発明は、前記放熱器は、内部が中空
の伝熱チューブ部を備え、発熱体と放熱器との間を接合
材を溶解させて接合した後、伝熱チューブ部の内部に作
動流体を封入している。これにより、作動流体の熱膨張
や沸騰による、伝熱チューブ部からの漏れが起きにく
い。
【0014】また本発明は、前記発熱体が、熱電素子を
備えた熱電モジュールである。これにより、他の被冷却
物を冷却する冷却装置においても、同様に良好なハンダ
づけが可能である。一般に、熱電モジュールは発熱面
(排熱側電極)と冷却面(温調側電極)とを有し、発熱面は
放熱器に接合され、冷却面は被冷却物との間の熱抵抗が
小さくなるように、平滑に研削されている。よって、メ
インヒータとハンダ接合時の加熱部である冷却面とを、
熱抵抗の小さな状態で接触させることができる。さらに
熱電モジュールは、冷却面と発熱面との間の熱抵抗が一
般的に小さいため、メインヒータの熱が効率良くハンダ
に伝達され、良好なハンダ付けが可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図を参照しながら、本発明
に係る実施形態を詳細に説明する。まず、第1実施形態
を説明する。図1は、本実施形態に係る発熱体12を冷
却するための冷却装置11の構成図を示している。以下
の説明は、発熱体12として、熱電モジュール26を例
に取って行なう。
【0016】図1において冷却装置11は、例えば熱電
モジュール26などの発熱体12と、熱電モジュール2
6と放熱器14との間を固定するための取付ベース18
と、熱電モジュール26から発生した熱を除去するため
の放熱器14とを備えている。取付ベース18は、熱伝
導率の良い、例えば銅などの金属で形成されており、熱
電モジュール26と取付ベース18との間は、ハンダづ
けされている。
【0017】図2に、放熱器14の斜視図を示す。放熱
器14は、内部に中空の細長い伝熱チューブ部16が複
数本並んだ、S字型の伝熱チューブユニット15を備え
ている。伝熱チューブ部16は、例えば、中空の金属板
の内部を仕切って形成されている。伝熱チューブユニッ
ト15の一端部には、作動流体を注入する注入口35
が、各伝熱チューブ部16の内部空間とそれぞれ連通す
る様に取りつけられている。伝熱チューブ部16の内部
空間には、例えば水、代替フロン、アセトン、或いはア
ルコールなどの作動流体が封入されている。尚、ここで
は注入口35が、各伝熱チューブ部16ごとに備えられ
ているように説明しているが、例えば1箇所の注入口3
5から、各伝熱チューブ部16に作動流体を封入できる
ようにしてもよい。
【0018】放熱器14は、伝熱チューブユニット15
に接触させた、空冷用の放熱フィン17を備えている。
伝熱チューブユニット15と放熱フィン17との間、及
び伝熱チューブユニット15と取付ベース18との間
は、いずれもロウづけされている。熱電モジュール26
から発生した熱は、伝熱チューブ部16によって放熱フ
ィン17に搬送され、空冷によって外部に放熱される。
【0019】熱電モジュール26は、p型及びn型の熱
電素子19,20を交互に配置し、その上部同士及び下
部同士を、導電体からなる排熱側電極22及び温調側電
極21によってそれぞれ連結している。そして、電極2
1,22を介して熱電素子19,20に電流を流すこと
により、温調側電極21に接触した被冷却物33を、冷
却している。
【0020】取付ベース18の排熱側電極22側表面に
は、アルミナなどの絶縁層23と、導電性のメタル層2
4とが形成されている。メタル層24は、マスキングに
よって、排熱側電極22が接する位置のみに形成されて
いる。メタル層24と排熱側電極22との間には、ペー
スト状のハンダ25が挿入されている。このハンダ25
を、真空炉27内で溶かすことにより、熱電モジュール
26と取付ベース18とをハンダづけによって接合す
る。
【0021】図3に、ハンダづけ時に、真空炉27内に
冷却装置11を設置する際の説明図を示す。図3におい
て真空炉27は、上部チャンバ28Aと下部チャンバ2
8Bとに分割自在で、内部を真空引きすることのできる
チャンバ28を備えている。下部チャンバ28Bには平
板状のメインヒータ29が、上部チャンバ28Aにはラ
ンプヒータ30が、それぞれ付設されている。尚、メイ
ンヒータ29は、平らな加熱面を一側に有していればよ
く、必ずしも平板状である必要はない。
【0022】次に、本実施形態に係る冷却装置11の製
造方法について、前記図3、及び図4に示すフローチャ
ートを用いて説明する。冷却装置11は、熱電モジュー
ル26と放熱器14とを別途製作し、これらを真空炉2
7内でハンダづけして製作される。
【0023】まず、熱電モジュール26の製作について
説明する(ステップS11〜S12)。これは、熱電素
子19,20と、電極21,22との間に、それぞれ図
示しない高融点のハンダを介在させて組み立てる(ステ
ップS11)。そして、組み立てた熱電モジュール26
をリフロー炉等に入れ、例えば250度程度まで昇温し
てハンダを溶解させ、接合を行なう。
【0024】次に、放熱器14の製作について説明する
(ステップS21〜S24)。まず、図2に示したよう
な伝熱チューブユニット15を製作する(ステップS2
1)。上述したように、伝熱チューブユニット15の一
端部には、各伝熱チューブ部16の内部空間と連通する
注入口35が設けられている。このときは、伝熱チュー
ブ部16の内部空間には作動流体は封入されておらず、
注入口35は開放されている。そして、伝熱チューブユ
ニット15と放熱フィン17と取付ベース18とを仮組
みし、例えばロウづけによって互いに接合する(ステッ
プS22)。このときの接合する部材の温度は、部材が
アルミニウムの場合には約500度、部材が銅で銀ロウ
を用いるような場合には約700度となる。
【0025】次に、取付ベース18の、熱電モジュール
26を接合する側の面を平滑に研削し、その面にプラズ
マ溶射によってアルミナ等を50〜200μm程度の膜
厚で積層して、絶縁層23を形成する(ステップS2
3)。このときの取付ベース18の温度は、約150度
になる。そして、絶縁層23上にマスキングを施し、排
熱側電極22の形状に合わせてメタル層24を形成する
(ステップS24)。尚、熱電モジュール26の製作
(ステップS11〜S12)と、放熱器14の製作(ス
テップS21〜S24)とは、逆の順序で行なっても、
或いは同時に行なってもよい。
【0026】次に、こうして製作された放熱器14と熱
電モジュール26とを、真空炉27でハンダづけする手
順(ステップS31〜S36)について説明する。まず
図3に示すように、真空炉27内に冷却装置11を、熱
電モジュール26がメインヒータ29と接触するように
載置する(ステップS31)。
【0027】この際、メインヒータ29と熱電モジュー
ル26との間に、熱伝導率が良く、かつハンダ25の融
点以上の耐熱性を有する緩衝材を介挿して、両者を熱的
に密着させると、尚良い。或いは、両者の間に熱伝導率
の良い銅板などを介挿し、メインヒータ29の熱が均一
に熱電モジュール26に伝わるようにするのもよい。
【0028】次に、熱電モジュール26の排熱側電極2
2上にハンダ25を載置し(ステップS32)、その上
に、ステップS21〜S24で製作した放熱器14を載
置する(ステップS33)。この際、ステップS22
で、一側に伝熱チューブユニット15と放熱フィン17
とをロウづけした取付ベース18の他側を、排熱側電極
22の位置とメタル層24の位置とが一致するように載
置する。そして、チャンバ28を閉じて内部を真空引き
し(ステップS34)、メインヒータ29及びランプヒ
ータ30に通電して昇温し、ハンダづけを行なう(ステ
ップS35)。
【0029】ステップS35における部材の温度は、例
えば約200度である。従って、500度でロウづけし
た部位や、250度でハンダづけした熱電素子19,2
0と電極21,22との間のハンダづけ部位が、再溶融
して位置ずれを起こすようなことはない。また、炉内に
設置した各部品に対し、適当な治具を用いて位置ずれを
起こさないように固定しておくようにすれば、250度
程度まで昇温してハンダづけを行なってもよい。ハンダ
づけが終了すると、冷却装置11を炉から取り出し(ス
テップS36)、放熱器14の最終組み立てを行なう。
【0030】以下、最終組み立てについて説明する(ス
テップS41〜S46)。まず、熱電モジュール26に
よって冷却される機器を取り付けるために、熱電モジュ
ール26の被冷却物取付面(図示せず)を、平滑に研削
する(ステップS41)。次に、伝熱チューブ部16の
内部を真空ポンプ等によって真空引きし(ステップS4
2)、その内部に注入口35から作動流体を注入した後
(ステップS43)、注入口35を封止する(ステップ
S44)。この封止は、例えば注入口35をかしめるな
どの手段によって行なわれる。
【0031】そして、こうして組み立てた冷却装置11
を、所定の温度(例えば100度程度)まで加熱して信
頼性検査を行ない(ステップS45)、熱電モジュール
26に通電して動作特性の確認を行なう(ステップS4
6)。
【0032】以上説明したように第1実施形態によれ
ば、熱電モジュール26を、メインヒータ29に接触さ
せて、熱電モジュール26と放熱器14とをハンダづけ
している。メインヒータ29を熱電モジュール26に接
触させてハンダづけすることにより、熱伝導性の良い熱
電モジュール26を通じて熱が伝わるので、メインヒー
タ29に放熱器14側等を接触させる場合に比べて、メ
インヒータ29の熱がハンダ25に伝わるまでの熱抵抗
を大幅に低減でき、ハンダ25が効率的に熱せられて良
好なハンダづけが行なえる。
【0033】図5に、本実施形態に係るハンダづけ時
の、冷却装置11の温度分布を示す。図5に示すよう
に、本実施形態によれば、メインヒータ29からの熱
が、ハンダ25に伝わるまでの熱抵抗を大幅に低減でき
る。即ち、メインヒータ29と熱電モジュール26との
間の熱抵抗が小さく、メインヒータ29の温度T1に比
べて、熱電モジュール26の温度T2がそれほど低くな
らない。しかも、熱電モジュール26は熱伝導性がいい
ので、ハンダ25の温度T3もそれほど低下しない。従
って、ハンダ25がよく溶けるので、小電力で良好なハ
ンダづけが可能である。
【0034】また本実施形態によれば、熱電モジュール
26と取付ベース18との間のハンダづけを行なった後
で、放熱器14の内部に作動流体を注入している。放熱
器14の内部に作動流体を注入した状態でハンダづけを
行なうと、作動流体が熱せられて激しく沸騰して膨張
し、その圧力で伝熱チューブ部16が破損して作動流体
が漏れるようなことがある。ハンダづけの後で作動流体
を注入することにより、作動流体の漏れを防止すること
が可能である。
【0035】尚、上記説明において、例えば発熱体12
がパワートランジスタである場合のように、取付ベース
18との接合面に絶縁層23を必要としないような場合
には、ステップS23、S24を省略する。また、発熱
体12が絶縁体である場合には、ステップS23は不要
であり、必要ならステップS24において、この発熱体
12の放熱器14取付側に、ハンダ接合を行なうための
メタル層24を形成する。
【0036】尚、上記実施形態においては、ランプヒー
タ30が上部チャンバ28Aに、メインヒータ29が下
部チャンバ28Bにそれぞれ付設されているように説明
したが、これに限られるものではない。例えば、図6に
示すように、ランプヒータ30が下部チャンバ28B
に、メインヒータ29が上部チャンバ28Aにそれぞれ
付設されているような場合でも、同様に発熱部12をメ
インヒータ29に近づけ、或いは接触させることによ
り、ハンダ25に対して熱をより効率的に伝えることが
可能である。尚、図6において34は、取付ベース18
を介して冷却装置11を支える支持台である。
【0037】尚、上記説明においては、熱電モジュール
26の製作(ステップS11〜S12)と、放熱器14
の製作(ステップS21〜S24)とを、別々に行なっ
てから、両者を接合するように説明したが、これに限ら
れるものではない。例えば、熱電モジュール26を真空
炉27のメインヒータ29条に仮組みし、その上に放熱
器14を載置して加熱を行なってもよい。これにより、
熱電モジュール26内の各部品の接合、及び熱電モジュ
ール26と放熱器14との接合を、同時に行なえる。
【0038】次に、第2実施形態について説明する。図
7に、第2実施形態に係る冷却装置11の構成及びその
製造方法を示す。図7において、メインヒータ29上に
は、銅等の熱伝導性の良好な材質の伝熱ブロック31が
屹立し、伝熱ブロック31の先端部は取付ベース18に
接している。発熱体12は、押しバネ32によってメイ
ンヒータ29から上方へ押され、発熱体12と取付ベー
ス18との間には、ハンダ25が介挿されている。この
とき、伝熱ブロック31と、取付ベース18やメインヒ
ータ29との間には、熱伝導グリース等を介在させて熱
伝導性をより良好にするのがよい。
【0039】熱は、伝熱ブロック31を介してメインヒ
ータ29から取付ベース18へと伝わり、ハンダ25を
溶解させる。このように、伝熱ブロック31を介してハ
ンダ25を加熱することにより、発熱体12が、例えば
絶縁物で周囲をモールドされた半導体のように熱伝導率
が悪い場合にも、良好にハンダづけを行なうことが可能
である。また、この伝熱ブロック31の断面積を変える
ことにより、ハンダ25の温度上昇を任意に制御するこ
とが可能である。即ち、発熱体12を、放熱器14より
もメインヒータ29に熱的に接近させることにより、熱
の損失が小さくなり、効率的なハンダづけが可能であ
る。
【0040】尚、図7において、伝熱ブロック31は発
熱体12の両側にのみ形成されているかのように見える
が、これに限られるものではなく、例えば発熱体12の
四方や四隅を囲んでもよく、或いは発熱体12の外周す
べてを囲むように形成してもよい。
【0041】また、第1、第2実施形態においては、放
熱器14として中空チューブに作動流体を封入した伝熱
チューブユニット15と放熱フィン17とを備えるよう
に説明したが、これに限られるものではない。例えば、
放熱フィン17のみを備え、放熱フィン17と取付ベー
ス18とを直接ハンダづけしたものでもよく、放熱フィ
ン17の代わりに水冷ジャケットを備えて水冷するよう
にしてもよい。また、放熱器14の一部が、予め発熱体
12を取り付けられるように加工、成形されている場合
には、取付ベース18は不要である。即ち、ステップS
22における取付ベース18の接合を省略し、以降のス
テップにおいて、取付ベース18に対して行なっている
加工を、放熱器14の該当部分に対して直接行なうよう
にする。
【0042】次に、第3実施形態について説明する。図
8に、第3実施形態に係る冷却装置11の構成及びその
製造方法を示す。図8において、第3実施形態に係る冷
却装置11は、プレート型の放熱器14を備えている。
このような冷却装置11は、例えば個人用の冷蔵庫など
に用いられる。
【0043】このような場合、放熱器14の放熱効率が
放熱フィン17や伝熱チューブユニット15などに比べ
て低いため、放熱器14は、発熱体12に比べて大きな
面積を必要とする。従って、例えばメインヒータ29を
放熱器14に接触させてハンダづけを行なおうとするな
らば、放熱器14をメインヒータ29に熱的に密着させ
る必要がある。そのためには、放熱器14の、メインヒ
ータ29に接触する面を平滑に加工する必要があるが、
面積の大きな放熱器14を平滑に加工するのは困難であ
る。さらには、面積の大きなメインヒータ29が必要と
なり、真空炉27が巨大化する。
【0044】これに対し、図8に示すように、メインヒ
ータ29を発熱体12側に接触させるならば、発熱体1
2の面積が小さいため、比較的容易にメインヒータ29
に熱的に密着させることが可能である。また、発熱体1
2の周囲のみが真空となっていればよく、例えば、放熱
器14の発熱体取付面を炉壁の一部とするように構成さ
れた真空炉を用いてもよい。これにより、小さな真空炉
27であっても、熱がメインヒータ29からハンダ25
に効率的に伝わり、良好なハンダづけが可能となってい
る。
【0045】尚、上記の説明においては、中空の伝熱チ
ューブ16の内部に作動流体を封入した、一般的に用い
られているヒートパイプを用いて説明したが、例えば気
泡振動型ヒートパイプと呼ばれるものが、さらに好適で
ある。これは、例えば日本機械学会論文週64巻622
号『蛇行閉ループ式熱輸送デバイスに関する研究』に紹
介されている。当該論文によれば、中空の伝熱チューブ
16を蛇行させて閉ループとし、その内部に通常のヒー
トパイプよりも大きな封入率で作動流体を封入してい
る。これにより、作動流体中に微細な気泡が発生し、こ
の気泡の働きによって、熱をより効率的に伝搬させるも
のである。
【0046】尚、上記第1〜第3実施形態においては、
熱電モジュール26を発熱体12とし、この排熱側電極
22で生じた熱を、放熱器14で冷却する場合について
中心に説明したが、本発明はこれに限られるものではな
い。例えば、第1実施形態の図4におけるフローチャー
トにおいて説明したように、発熱体12がパワートラン
ジスタ等の電子部品であって、これらの電子部品を放熱
器14にハンダづけし、電子部品を直接冷却する場合に
も応用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る冷却装置の構成図。
【図2】伝熱チューブユニットの斜視図。
【図3】第1実施形態に係る冷却装置の製造方法を示す
説明図。
【図4】第1実施形態に係る冷却装置の製造方法を示す
フローチャート。
【図5】ハンダづけ時の冷却装置の温度分布を示す説明
図。
【図6】真空炉内に設置した冷却装置の製造方法を示す
説明図。
【図7】第2実施形態に係る冷却装置の製造方法を示す
説明図。
【図8】第3実施形態に係る冷却装置の製造方法を示す
説明図。
【図9】従来技術に係る冷却装置説明図。
【図10】従来技術に係る冷却装置の製造方法を示す説
明図。
【符号の説明】
11:冷却装置、12:発熱体、14:放熱器、15:
伝熱チューブユニット、16:伝熱チューブ部、17:
放熱フィン、18:取付ベース、19:p型熱電素子、
20:n型熱電素子、21:温調側電極、22:排熱側
電極、23:絶縁層、24:メタル層、25:ハンダ、
26:熱電モジュール、27:真空炉、28:チャン
バ、29:メインヒータ、30:ランプヒータ、31:
伝熱ブロック、32:押しバネ、33:被冷却物、3
4:支持台、35:注入口。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 23/38 H01L 23/36 D 23/473 23/46 Z (72)発明者 杉原 巧 神奈川県平塚市万田1200 株式会社小松製 作所中央研究所内 Fターム(参考) 5F036 AA01 BA04 BA05 BA33 BB05 BB21 BB44 BC06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発熱体(12)と、発熱体(12)から発生する
    熱を移動又は放熱させる放熱器(14)とを備えた冷却装置
    の製造方法において、 前記発熱体(12)の一側にメインヒータ(29)の平らな加熱
    面を熱的に接触させ、 発熱体(12)の他側に接合材(25)を介して放熱器(14)を接
    触させ、 冷却装置(11)を真空炉(27)内に設置し、 メインヒータ(29)を昇温して接合材(25)を溶解させ、発
    熱体(12)と放熱器との間を接合することを特徴とする冷
    却装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の冷却装置の製造方法に
    おいて、 前記放熱器(14)は、内部が中空の伝熱チューブ部(16)を
    備え、 発熱体(12)と放熱器(14)との間を接合材を溶解させて接
    合した後、 伝熱チューブ部(16)の内部に作動流体を封入することを
    特徴とする冷却装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の冷却装置の製造
    方法において、 前記発熱体(12)が、熱電素子(19,20)を備えた熱電モジ
    ュール(26)であることを特徴とする冷却装置の製造方
    法。
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