JPH0949693A - ヒートパイプ用コンテナの製造方法 - Google Patents
ヒートパイプ用コンテナの製造方法Info
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- JPH0949693A JPH0949693A JP21962195A JP21962195A JPH0949693A JP H0949693 A JPH0949693 A JP H0949693A JP 21962195 A JP21962195 A JP 21962195A JP 21962195 A JP21962195 A JP 21962195A JP H0949693 A JPH0949693 A JP H0949693A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 金属パイプ材を半径方向に圧潰すると、繭型
断面に変形する。 【解決手段】 中空平板状の偏平部分8を少なくとも一
部に有するヒートパイプ用のコンテナ4を製造するにあ
たり、まず、コンテナ4の素材となる塑性変形可能な金
属パイプ材1を焼きなます。つぎに、軟化した金属パイ
プ材1の少なくとも一部を、その半径方向に圧潰して中
空偏平形状の偏平部8を形成する。
断面に変形する。 【解決手段】 中空平板状の偏平部分8を少なくとも一
部に有するヒートパイプ用のコンテナ4を製造するにあ
たり、まず、コンテナ4の素材となる塑性変形可能な金
属パイプ材1を焼きなます。つぎに、軟化した金属パイ
プ材1の少なくとも一部を、その半径方向に圧潰して中
空偏平形状の偏平部8を形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、潜熱として熱輸
送するヒートパイプに関し、特にそのコンテナの製造方
法に関するものである。
送するヒートパイプに関し、特にそのコンテナの製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知の通り、ヒートパイプは真空脱気し
た密閉金属管などの容器の内部に、水やナトリウム等の
凝縮性の流体を作動流体として封入したものであり、温
度差が生じることにより自動的に動作し、高温部で蒸発
した作動流体が低温部に流動して放熱・凝縮することに
より、作動流体の潜熱として熱輸送する。そして、その
見掛上の熱伝導率が銅やアルミ等の金属に対して数倍か
ら数十倍程度に優れていることから、冷却用素子として
各種熱関連機器に採用されている。
た密閉金属管などの容器の内部に、水やナトリウム等の
凝縮性の流体を作動流体として封入したものであり、温
度差が生じることにより自動的に動作し、高温部で蒸発
した作動流体が低温部に流動して放熱・凝縮することに
より、作動流体の潜熱として熱輸送する。そして、その
見掛上の熱伝導率が銅やアルミ等の金属に対して数倍か
ら数十倍程度に優れていることから、冷却用素子として
各種熱関連機器に採用されている。
【0003】ところで、ヒートパイプのコンテナの形状
としては、ヒートパイプ自体の使用態様によって様々な
形状が採用されており、例えばノートブックタイプやサ
ブノートブックタイプのいわゆる携帯型パソコンの冷却
用ヒートパイプとしては、パイプの両端部を平板状に形
成してコンテナとしたものが用いられることがある。
としては、ヒートパイプ自体の使用態様によって様々な
形状が採用されており、例えばノートブックタイプやサ
ブノートブックタイプのいわゆる携帯型パソコンの冷却
用ヒートパイプとしては、パイプの両端部を平板状に形
成してコンテナとしたものが用いられることがある。
【0004】すなわち、この種のパソコンでは携帯性を
目的としているから、小型・軽量化のために空冷用ファ
ンを設けずに、熱伝達によって内部の熱を外部に放出さ
せるように構成している。またその熱伝達を促進するた
めに、CPU(中央演算処理装置)などの発熱部と放熱
箇所とをヒートパイプを介して連結し、さらにそのヒー
トパイプとの間の熱伝達面積を充分広く確保して熱抵抗
を下げるために、ヒートパイプの端部をここに接合され
る部材の形状に合わせて平板状としている。
目的としているから、小型・軽量化のために空冷用ファ
ンを設けずに、熱伝達によって内部の熱を外部に放出さ
せるように構成している。またその熱伝達を促進するた
めに、CPU(中央演算処理装置)などの発熱部と放熱
箇所とをヒートパイプを介して連結し、さらにそのヒー
トパイプとの間の熱伝達面積を充分広く確保して熱抵抗
を下げるために、ヒートパイプの端部をここに接合され
る部材の形状に合わせて平板状としている。
【0005】このようなヒートパイプのコンテナの一部
もしくは全体を平板状に形成する場合、それ自体寸法の
小さいものであるから、矩形断面のパイプなどの特別な
素材を用意せずに、例えば円形断面でかつ調質が2/1
硬質あるいは硬質程度の銅パイプを潰し、その両端部を
閉じて中空構造のコンテナとしている。
もしくは全体を平板状に形成する場合、それ自体寸法の
小さいものであるから、矩形断面のパイプなどの特別な
素材を用意せずに、例えば円形断面でかつ調質が2/1
硬質あるいは硬質程度の銅パイプを潰し、その両端部を
閉じて中空構造のコンテナとしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のように金属パイ
プを半径方向に押し潰す場合、圧潰量すなわち加工前の
直径の変化量が小さい場合には、ほぼ所期どおりの断面
形状を得ることができる。しかしながら、前述した携帯
用パソコンなどに使用される厚さの薄いヒートパイプの
ためのコンテナとする場合には、圧潰量が大きいために
成形荷重を掛けた部分の中央部が荷重方向に陥没するこ
とがある。
プを半径方向に押し潰す場合、圧潰量すなわち加工前の
直径の変化量が小さい場合には、ほぼ所期どおりの断面
形状を得ることができる。しかしながら、前述した携帯
用パソコンなどに使用される厚さの薄いヒートパイプの
ためのコンテナとする場合には、圧潰量が大きいために
成形荷重を掛けた部分の中央部が荷重方向に陥没するこ
とがある。
【0007】すなわち、丸パイプを中空平板状に圧潰す
る場合、そのパイプを一対の加圧部材の間に挟んで荷重
を掛けると、最初は断面形状が楕円形状に変形し、つい
で長円形状に変形するが、加圧する部材が最終形状に合
わせて加圧面が平坦面のものであるのに対して、素材は
丸パイプであるから、ある程度まで圧潰した時点で、荷
重を掛けている箇所の中央部で内側に折れ曲がり、いわ
ゆる繭型断面に変形してしまう。
る場合、そのパイプを一対の加圧部材の間に挟んで荷重
を掛けると、最初は断面形状が楕円形状に変形し、つい
で長円形状に変形するが、加圧する部材が最終形状に合
わせて加圧面が平坦面のものであるのに対して、素材は
丸パイプであるから、ある程度まで圧潰した時点で、荷
重を掛けている箇所の中央部で内側に折れ曲がり、いわ
ゆる繭型断面に変形してしまう。
【0008】このようなコンテナでは、発熱源であるC
PUや放熱部である電磁シールド板(EMI)などの接
合面が平坦面であるから、これらに対して完全に密着す
ることがなく、そのために両者の間の熱抵抗が大きくな
って冷却効果が劣るものになる問題があった。
PUや放熱部である電磁シールド板(EMI)などの接
合面が平坦面であるから、これらに対して完全に密着す
ることがなく、そのために両者の間の熱抵抗が大きくな
って冷却効果が劣るものになる問題があった。
【0009】この発明は上記の事情に鑑みてなされたも
ので、偏平部分に窪みのないヒートパイプ用のコンテナ
を効率よく製造することのできる方法を提供することを
目的とするものである。
ので、偏平部分に窪みのないヒートパイプ用のコンテナ
を効率よく製造することのできる方法を提供することを
目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段およびその作用】この発明
は上記の目的を達成するために、中空平板状の偏平部分
を少なくとも一部に有するヒートパイプ用のコンテナを
製造するにあたり、塑性変形可能な金属パイプ材を焼き
なましした後、その金属パイプ材の少なくとも一部を、
その半径方向に圧潰して中空偏平形状の偏平部を形成す
ることを特徴とするものである。
は上記の目的を達成するために、中空平板状の偏平部分
を少なくとも一部に有するヒートパイプ用のコンテナを
製造するにあたり、塑性変形可能な金属パイプ材を焼き
なましした後、その金属パイプ材の少なくとも一部を、
その半径方向に圧潰して中空偏平形状の偏平部を形成す
ることを特徴とするものである。
【0011】この発明では、まず、素材としての金属パ
イプ材に焼きなまし処理を施して適度に軟化させた状態
で、その少なくとも一部を、半径方向に圧潰して中空偏
平形状の偏平部を形成するから、中空平板状の偏平部分
を少なくとも一部に有し、しかもその偏平部分の幅方向
での中央部に窪みのないコンテナを効率よく製造するこ
とができる。
イプ材に焼きなまし処理を施して適度に軟化させた状態
で、その少なくとも一部を、半径方向に圧潰して中空偏
平形状の偏平部を形成するから、中空平板状の偏平部分
を少なくとも一部に有し、しかもその偏平部分の幅方向
での中央部に窪みのないコンテナを効率よく製造するこ
とができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明を図1ないし図7
を参照してより具体的に説明する。なお、以下の説明で
は、一端部のみを中空偏平形状とした異形ヒートパイプ
を例にとって説明する。
を参照してより具体的に説明する。なお、以下の説明で
は、一端部のみを中空偏平形状とした異形ヒートパイプ
を例にとって説明する。
【0013】まずコンテナの素材として円形断面の金属
パイプ、例えば硬度がビッカース硬さ(Hv)110の
銅からなるパイプ1を用意する。このパイプ1は予め所
定の寸法に切断しておき、偏平形状に加工する一端部は
開放したままでもよく、あるいは密閉してあってもよ
い。なお、このパイプ1は最終的にはヒートパイプのコ
ンテナとなるものであるから、ウィックとして機能する
グルーブ(溝)を内周面に形成してあってもよい。
パイプ、例えば硬度がビッカース硬さ(Hv)110の
銅からなるパイプ1を用意する。このパイプ1は予め所
定の寸法に切断しておき、偏平形状に加工する一端部は
開放したままでもよく、あるいは密閉してあってもよ
い。なお、このパイプ1は最終的にはヒートパイプのコ
ンテナとなるものであるから、ウィックとして機能する
グルーブ(溝)を内周面に形成してあってもよい。
【0014】そして、このパイプ1に焼きなまし処理を
施す。具体的には、図1に示すように、所定数の(3本
のみ図示)パイプ1を焼きなまし炉2に収納する。この
焼きなまし炉2としては、従来知られているバッチ式や
連続式等の適宜の炉を採用することができる。そして、
焼きなまし炉2の加熱温度を300〜700℃の範囲、
例えば400℃に設定して、2時間保持する。
施す。具体的には、図1に示すように、所定数の(3本
のみ図示)パイプ1を焼きなまし炉2に収納する。この
焼きなまし炉2としては、従来知られているバッチ式や
連続式等の適宜の炉を採用することができる。そして、
焼きなまし炉2の加熱温度を300〜700℃の範囲、
例えば400℃に設定して、2時間保持する。
【0015】その後、パイプ1を炉中冷却する。その結
果、パイプ1の硬さがHv80〜90程度まで低下し、
すなわち、上記焼きなまし処理によってパイプ1が軟化
する。その際に、燃焼成分がパイプ1の表面に付着した
り、表面が酸化したりすることを未然に防止するため
に、焼きなまし炉2の内部を真空または無酸化雰囲気と
して実施する。なお、保護雰囲気ガスとしては、DXガ
ス(N2 70.2%,H2 12.5%,CO10.5
%,CO2 5%,H2 O0.8%,CH4 0.5%)や
NXガス(N2 97.2%,CO1.5%,H2 1.2
%,CO2 0.1%)等の中性またはやや還元性のガス
を採用することができる。
果、パイプ1の硬さがHv80〜90程度まで低下し、
すなわち、上記焼きなまし処理によってパイプ1が軟化
する。その際に、燃焼成分がパイプ1の表面に付着した
り、表面が酸化したりすることを未然に防止するため
に、焼きなまし炉2の内部を真空または無酸化雰囲気と
して実施する。なお、保護雰囲気ガスとしては、DXガ
ス(N2 70.2%,H2 12.5%,CO10.5
%,CO2 5%,H2 O0.8%,CH4 0.5%)や
NXガス(N2 97.2%,CO1.5%,H2 1.2
%,CO2 0.1%)等の中性またはやや還元性のガス
を採用することができる。
【0016】図2は、パイプ1の圧潰工程を実施するた
めのプレス機3の概略的な構成を示す図である。そのプ
レス機3のダイ(成形型)は、形成するべき偏平部8の
厚さとほぼ同じ深さの凹部が形成された下型5と、その
下型5の開口部を閉じるように下降させられるパンチ6
とから構成されており、その下型5の凹部における底面
とパンチ6の下面とが、パイプ1を挟みつけて加圧する
成形面であって、これらの両面が平坦面とされている。
めのプレス機3の概略的な構成を示す図である。そのプ
レス機3のダイ(成形型)は、形成するべき偏平部8の
厚さとほぼ同じ深さの凹部が形成された下型5と、その
下型5の開口部を閉じるように下降させられるパンチ6
とから構成されており、その下型5の凹部における底面
とパンチ6の下面とが、パイプ1を挟みつけて加圧する
成形面であって、これらの両面が平坦面とされている。
【0017】上記のプレス機3によってパイプ1の一部
を中空偏平状に加工するには、まずパイプ1の一端部を
前記下型5とパンチ6との間に挿入する。そして、パン
チ6を下降させると、図3の(A)に示すようにパンチ
6の下面がパイプ1の上部外面に接触し、この状態から
パンチ6が更に下降することにより、パイプ1の断面は
円形状から楕円形状に次第に変形して、全体として左右
に押し広げられる(図3の(B)参照)。その場合、パ
イプ1の上面と下面には、それぞれ成形荷重が掛けられ
るが、各々の面に窪みは生じない。
を中空偏平状に加工するには、まずパイプ1の一端部を
前記下型5とパンチ6との間に挿入する。そして、パン
チ6を下降させると、図3の(A)に示すようにパンチ
6の下面がパイプ1の上部外面に接触し、この状態から
パンチ6が更に下降することにより、パイプ1の断面は
円形状から楕円形状に次第に変形して、全体として左右
に押し広げられる(図3の(B)参照)。その場合、パ
イプ1の上面と下面には、それぞれ成形荷重が掛けられ
るが、各々の面に窪みは生じない。
【0018】図3の(C)は、パンチ6が下型5に接触
した圧潰加工の最終状態を示しており、この状態まで押
し潰されたパイプ1の偏平部8の上面および下面は、そ
れぞれ平坦面となっている。換言すれば、偏平部8は、
その上面および下面に窪みのない長円形状を成してい
る。これは、焼きなまし処理を経てパイプ1が軟化した
ことに起因すると思われる。このようにして、図4に示
すような、一端部側のみを中空偏平形状に形成したコン
テナ4を得ることができる。
した圧潰加工の最終状態を示しており、この状態まで押
し潰されたパイプ1の偏平部8の上面および下面は、そ
れぞれ平坦面となっている。換言すれば、偏平部8は、
その上面および下面に窪みのない長円形状を成してい
る。これは、焼きなまし処理を経てパイプ1が軟化した
ことに起因すると思われる。このようにして、図4に示
すような、一端部側のみを中空偏平形状に形成したコン
テナ4を得ることができる。
【0019】また、上記の手順を経て得られたコンテナ
4を用いてヒートパイプ(図示せず)を製造する場合に
は、そのコンテナ4の開口端を圧着や溶接などの手段に
よって密閉するとともに、その内部から真空脱気した状
態で目的温度範囲内で蒸発・凝縮する流体を作動流体と
してコンテナ4の内部に封入する。このヒートパイプ化
のための方法は従来一般に知られている方法を採用する
ことができる。さらに、上記のコンテナ4では、焼きな
まし処理によって適度に柔かくなっているから、例えば
カシメによる放熱フィンの取り付けが容易化する利点も
生じる。
4を用いてヒートパイプ(図示せず)を製造する場合に
は、そのコンテナ4の開口端を圧着や溶接などの手段に
よって密閉するとともに、その内部から真空脱気した状
態で目的温度範囲内で蒸発・凝縮する流体を作動流体と
してコンテナ4の内部に封入する。このヒートパイプ化
のための方法は従来一般に知られている方法を採用する
ことができる。さらに、上記のコンテナ4では、焼きな
まし処理によって適度に柔かくなっているから、例えば
カシメによる放熱フィンの取り付けが容易化する利点も
生じる。
【0020】なお、金属メッシュや金属極細線等からな
るウィックを用いる場合、これらは圧潰工程の直前ある
いはヒートパイプ化の直前等、いずれの過程でパイプ1
(コンテナ4)内に挿入してもよい。
るウィックを用いる場合、これらは圧潰工程の直前ある
いはヒートパイプ化の直前等、いずれの過程でパイプ1
(コンテナ4)内に挿入してもよい。
【0021】つぎにこの発明の実施例を比較例と共に記
す。 実施例:硬さがHv110の銅からなる円形断面のパイ
プを400℃の温度で2時間加熱保持した後、冷却し
た。そして、このパイプをフラットな成形面を有するプ
レス機で半径方向に圧潰した。その結果、パイプの被圧
潰箇所(偏平部)の上壁面および下壁面が、平坦面とな
っていることが確認された。 比較例1:焼きなまし処理を施さない以外は、上述の本
実施例と同様とした。偏平部の上壁面および下壁面の幅
方向での中央部が、長さ方向に亘って比較的大きく(深
く)陥没することが確認された(図5参照)。 比較例2:焼きなましの温度を300℃とした以外は、
上述の本実施例と同様とした。上記比較例1と同様に、
偏平部の上壁面および下壁面の幅方向での中央部が、そ
の長さ方向に亘って陥没したが、その窪みの度合いは比
較例1に対して小さいことが確認された(図6参照)。
す。 実施例:硬さがHv110の銅からなる円形断面のパイ
プを400℃の温度で2時間加熱保持した後、冷却し
た。そして、このパイプをフラットな成形面を有するプ
レス機で半径方向に圧潰した。その結果、パイプの被圧
潰箇所(偏平部)の上壁面および下壁面が、平坦面とな
っていることが確認された。 比較例1:焼きなまし処理を施さない以外は、上述の本
実施例と同様とした。偏平部の上壁面および下壁面の幅
方向での中央部が、長さ方向に亘って比較的大きく(深
く)陥没することが確認された(図5参照)。 比較例2:焼きなましの温度を300℃とした以外は、
上述の本実施例と同様とした。上記比較例1と同様に、
偏平部の上壁面および下壁面の幅方向での中央部が、そ
の長さ方向に亘って陥没したが、その窪みの度合いは比
較例1に対して小さいことが確認された(図6参照)。
【0022】なお、上記の実施例では一端部のみを偏平
に加工する場合を例にとって説明したが、この発明は上
記の実施例に限定されるものではなく、パイプ1の両端
部あるいは中間部もしくはその全体を中空偏平状に加工
する場合にも適応することができる。そして、この発明
で素材として使用するパイプ1は、必ずしも円形断面の
ものに限定されず、適宜の中空形状であればよい。さら
に、パイプ1の硬度および焼きなまし温度は上記に限定
されるものではない。
に加工する場合を例にとって説明したが、この発明は上
記の実施例に限定されるものではなく、パイプ1の両端
部あるいは中間部もしくはその全体を中空偏平状に加工
する場合にも適応することができる。そして、この発明
で素材として使用するパイプ1は、必ずしも円形断面の
ものに限定されず、適宜の中空形状であればよい。さら
に、パイプ1の硬度および焼きなまし温度は上記に限定
されるものではない。
【0023】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明によれば、金属パイプ材を焼きなまして軟化させた後
に、その少なくとも一部を圧潰する方法であるから、偏
平に圧潰するにあたって応力集中による内側への窪みが
生じることがない。したがって、この発明の方法によれ
ば、金属パイプ材を素材として中空偏平部を有するコン
テナを容易かつ効率よく製造することができる。
明によれば、金属パイプ材を焼きなまして軟化させた後
に、その少なくとも一部を圧潰する方法であるから、偏
平に圧潰するにあたって応力集中による内側への窪みが
生じることがない。したがって、この発明の方法によれ
ば、金属パイプ材を素材として中空偏平部を有するコン
テナを容易かつ効率よく製造することができる。
【図1】焼きなまし炉とパイプを示す概略図である。
【図2】圧潰工程に使用するプレス機とパイプとを示す
概略図である。
概略図である。
【図3】この発明による偏平部の圧潰成形過程を順に示
す断面図である。
す断面図である。
【図4】この発明による偏平部を一端部に形成したヒー
トパイプ用コンテナの部分斜視図である。
トパイプ用コンテナの部分斜視図である。
【図5】比較例1の偏平部を示す斜視図である。
【図6】比較例2の偏平部を示す斜視図である。
1…パイプ、 4…コンテナ、 8…偏平部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斎藤 祐士 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式会 社フジクラ内 (72)発明者 長谷川 仁 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式会 社フジクラ内
Claims (1)
- 【請求項1】 中空平板状の偏平部分を少なくとも一部
に有するヒートパイプ用のコンテナを製造するにあた
り、 塑性変形可能な金属パイプ材を焼きなましした後、その
金属パイプ材の少なくとも一部を、その半径方向に圧潰
して中空偏平形状の偏平部を形成することを特徴とする
ヒートパイプ用コンテナの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21962195A JPH0949693A (ja) | 1995-08-04 | 1995-08-04 | ヒートパイプ用コンテナの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21962195A JPH0949693A (ja) | 1995-08-04 | 1995-08-04 | ヒートパイプ用コンテナの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0949693A true JPH0949693A (ja) | 1997-02-18 |
Family
ID=16738403
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21962195A Pending JPH0949693A (ja) | 1995-08-04 | 1995-08-04 | ヒートパイプ用コンテナの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0949693A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100898506B1 (ko) * | 2007-08-24 | 2009-05-20 | (주)쓰리알시스템 | 히트 파이프 연결체 및 그 제조 방법 |
JP2012247114A (ja) * | 2011-05-26 | 2012-12-13 | Kiko Kagi Kofun Yugenkoshi | ヒートパイプの製造方法 |
JPWO2012141320A1 (ja) * | 2011-04-13 | 2014-07-28 | 日本電気株式会社 | 冷却装置の配管構造、その製造方法、及び配管接続方法 |
CN113237364A (zh) * | 2021-04-25 | 2021-08-10 | 西安交通大学 | 一种高温热管加工制造方法 |
-
1995
- 1995-08-04 JP JP21962195A patent/JPH0949693A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100898506B1 (ko) * | 2007-08-24 | 2009-05-20 | (주)쓰리알시스템 | 히트 파이프 연결체 및 그 제조 방법 |
JPWO2012141320A1 (ja) * | 2011-04-13 | 2014-07-28 | 日本電気株式会社 | 冷却装置の配管構造、その製造方法、及び配管接続方法 |
JP2012247114A (ja) * | 2011-05-26 | 2012-12-13 | Kiko Kagi Kofun Yugenkoshi | ヒートパイプの製造方法 |
CN113237364A (zh) * | 2021-04-25 | 2021-08-10 | 西安交通大学 | 一种高温热管加工制造方法 |
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