JP2001182369A - 建築構造物の制振装置 - Google Patents

建築構造物の制振装置

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JP2001182369A
JP2001182369A JP36620599A JP36620599A JP2001182369A JP 2001182369 A JP2001182369 A JP 2001182369A JP 36620599 A JP36620599 A JP 36620599A JP 36620599 A JP36620599 A JP 36620599A JP 2001182369 A JP2001182369 A JP 2001182369A
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mass
stopper
building structure
rubber
damping device
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JP36620599A
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Takashi Uchiyama
高 内山
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Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】建築構造物に装着され、水平方向の振動に対し
て制振効果を発揮する制振装置において、過大荷重の入
力時に大きな取付強度をもってマス部材の水平方向変位
を制限することが出来、且つ、簡単な構造で容易に形成
することが可能なストッパ機構を備えた制振装置を実現
することを目的とする。 【解決手段】マス部材をコンクリート材によって形成す
ると共に、該マス部材12にストッパ部50,64を一
体成形することにより、それらストッパ部50,64と
当接部材52によってマス部材12の変位量を制限する
ストッパ機構を構成した。それにより、マス部材12の
変位量を大きな強度をもって制限し得、且つ、簡単な構
造をもって容易に形成可能なストッパ機構を実現した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、重量鉄骨や軽量鉄骨の一般住宅
や事務所等の建築構造物に対する副振動系を構成して、
主振動系たる建築構造物に対して制振効果を発揮し得る
建築構造物用の制振装置に係り、特に、地震等によって
一時的に過大な振動荷重が及ぼされた際にマス部材の変
位量を制限するストッパ機構を備えた、新規な構造の建
築構造物用制振装置に関するものである。
【0002】
【背景技術】建築構造物では、交通振動や風等の外力が
加振力として作用することによって水平方向の振動が発
生する場合がある。特に、近年では、重量鉄骨や軽量鉄
骨の一般住宅や事務所等でも二階建てや三階建てが多く
なってきており、それらの一般住宅や事務所等では、構
造上、二階や三階の振動が大きくなり易いために、交通
振動による微震動が、居住生活(例えば就寝時)や仕事
中等における不快音や不快振動等の原因として問題とな
ってきている。
【0003】ところで、建築構造物における振動の低減
装置としては、従来、高層ビルやタワー等の高層建築物
の揺れを軽減するためのダンパ装置が、幾つか提案され
ており、例えば、特開平8−338467号公報には、
付加質量を建築構造物に対してゴムマウントで弾性支持
せしめることによってダンパ装置を構成したものが開示
されている。
【0004】ところが、このようなダンパ装置において
は、一般住宅や事務所等に適用した場合でも数百kg〜1
000kgに達する程の大きな質量のマス部材が採用され
ることとなり、そのために、例えば地震等の一時的な過
大荷重が入力されてマス部材の変位量が大きくなると、
大きな運動エネルギが発生し、建築構造物に対して悪影
響を及ぼすおそれがある。
【0005】また、建築構造物用のダンパ装置は、一般
に、チューニング周波数が数Hz〜数十Hzと比較的低く、
ゴムマウントのばね定数が小さく設定されることから、
大きな質量を有するマス部材の変位量が大きくなると、
ゴムマウントの座屈や損傷等が生ずるおそれもある。
【0006】なお、このような問題に対処するために、
マス部材と建築構造物の間に、水平方向で相互に離間し
て対向位置するストッパ部材を設けて、それらストッパ
部材の建築構造物への当接によりマス部材の建築構造物
に対する水平方向の相対的変位量を制限することも考え
られる。しかしながら、そのようなストッパ部材では、
マス部材の質量が大きく、入力される荷重も大きいもの
となるために、ストッパ部材のマス部材への取付強度を
確保することが難しい等という問題があったのである。
【0007】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、建築構造物用の制振装置において、地震等
の一時的な過大荷重の入力時に大きな強度をもってマス
部材の変位量を制限することが出来、且つ、簡単な構造
で容易に形成することの出来るストッパ機構を備えた新
規な構造の制振装置を実現することにある。
【0008】
【解決手段】以下、このような課題を解決するために為
された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各
態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の
組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至
は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることな
く、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの
記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づ
いて認識されるものであることが理解されるべきであ
る。
【0009】本発明の第一の態様は、建築構造物に固設
された支持部材に対してマス部材をバネ部材で弾性支持
せしめることにより、該建築構造物に対する副振動系を
構成する制振装置において、前記マス部材をコンクリー
ト材によって形成すると共に、該マス部材から略鉛直方
向に突出して、前記支持部材側に固設された当接部材に
対して水平方向で離間して対向位置せしめられるストッ
パ部を、該コンクリート材によって一体成形したこと
を、特徴とする。
【0010】このような本態様に従う構造とされた制振
装置においては、コンクリート材によって形成されたマ
ス部材にストッパ部が一体成形されていることから、ス
トッパ部のマス部材に対する取付強度を充分に確保する
ことが出来るのであり、また、それによって、かかるス
トッパ部が大きな耐入力荷重強度をもって、支持部材側
に設けられた当接部材に対して当接させられることとな
る。従って、地震等の一時的な過大荷重が入力される場
合にも、これらのストッパ部と当接部材により構成され
たストッパ機構によって、マス部材の水平方向変位量を
大きな強度をもって制限することが出来るのである。
【0011】また、このような本態様においては、マス
部材の形成時にストッパ部を同時に成形することが可能
とされていることから、形成後のマス部材に対して別体
のストッパ部材を取り付ける等の取付作業が必要とされ
ることなく、製作時における作業効率の飛躍的な向上が
図られると共に、全体として、低コスト化が達成され得
るのである。更に、ストッパ部は、マス部材における任
意の位置に形成可能とされていることから、ストッパ部
材の具体的な形状や形成位置の設定に際して有利に設計
自由度を確保することが出来、様々な構造を有する各種
の建築物に対して容易に対応出来るといった利点もあ
る。
【0012】なお、このようなマス部材およびストッパ
部の形成時に、必要に応じて鉄筋等を組み込むことによ
り、それらマス部材およびストッパ部を補強し、ストッ
パ機能を更に安定して発揮させることも可能である。ま
た、例えば、ストッパ部における当接面に対して、ゴム
等の緩衝材を配設することにより、当接時の衝撃を緩和
する衝撃緩衝手段を設けることも出来る。
【0013】また、本実施形態におけるマス部材の具体
的形状は、何等、限定されるものではない。即ち、マス
部材がコンクリート材で形成されていることによって、
建築物の構造等に対応する設計が容易とされている。
【0014】また、本発明の第二の態様は、建築構造物
に固設された支持部材に対してマス部材をバネ部材で弾
性支持せしめることにより、該建築構造物に対する副振
動系を構成する制振装置において、前記マス部材をコン
クリート材によって形成すると共に、金属製のストッパ
部材を該コンクリート材に埋設し、該ストッパ部材の一
部を該マス部材から略鉛直方向に突出せしめて、前記支
持部材側に固設された当接部材に対して水平方向で離間
して対向位置せしめられるストッパ部を形成したこと
を、特徴とする。
【0015】このような本態様に従う構造とされた制振
装置においては、コンクリート材を用いてマス部材を形
成する際に、該マス部材の成形型枠内の適当な箇所に金
属製のストッパ部材を配設することによって、マス部材
の製作と同時に金属製ストッパ部材をマス部材に埋め込
み、相互に一体的に固定してストッパ部を形成すること
が出来る。従って、本実施態様においては、コンクリー
ト材より高い強度、剛性を有する金属材を用いて、耐荷
重性能の大きいストッパ機構が、簡単な構造と優れた製
作性をもって有利に実現可能とされるのである。
【0016】また、本態様においては、金属製ストッパ
部材をマス部材の形成時にコンクリート枠内の任意の位
置に配設することにより、マス部材にストッパ部が形成
されることから、金属製ストッパ部材のマス部材に対す
る取付位置が、ボルト等を用いて形成後のマス部材に対
してストッパ部材を固定する場合に比して、極めて大き
な設計自由度をもって容易に設定可能とされる。しか
も、金属材とコンクリート材は、強固に固着されること
から、金属製ストッパ部材を大きな取付強度をもって安
定してマス部材に対して取り付けることが出来る。
【0017】なお、金属製ストッパ部材におけるマス部
材への埋設部分に鉄筋を配設することにより、金属製ス
トッパ部材のマス部材への固着強度を更に向上させるこ
とも出来る。また、金属製ストッパ部材としては、例え
ば、一般的な溝形鋼等の押出形材を適当な軸方向長さで
切断したもの等が適宜に採用可能である。
【0018】また、本発明の第三の態様は、前記第一又
は第二の態様に従う構造とされた制振装置において、前
記バネ部材を、ゴムマウントによって構成すると共に、
該ゴムマウントの少なくとも一つにおいて互いに直交す
る軸直角方向のばね定数を異ならせたことを、特徴とす
る。
【0019】このような本態様に従う構造とされた制振
装置においては、制振装置を構成するバネ材として、異
方性を有するゴムマウントを採用すると共に、該ゴムマ
ウントを中心軸回りに回転可能に配設することにより、
制振装置におけるばね定数を水平方向で調節可能とされ
ていることから、容易に制振特性のチューニングを設
定、変更をすることが出来る。そこにおいて、例えば、
水平方向のばね比が大きくなるように設定された制振装
置においては、特に、ばね定数が小さい方向で、大きな
荷重の入力時にゴムマウントの座屈が発生し易いという
問題があるが、そのような制振装置に対して本発明のス
トッパ機構を併せて採用することによって、座屈が有効
に防止されて目的とする制振特性が安定して発揮される
制振装置が容易に実現可能となるのである。
【0020】
【発明の実施形態】以下、本発明を更に明らかにするた
めに、本発明の具体的な実施例を、図面を参照しつつ、
詳細に説明する。
【0021】先ず、図1〜2には、本発明に従う構造と
された建築構造物用の制振装置10が示されている。こ
の制振装置10は、マス部材としての質量体12と、質
量体12を弾性支持するバネ部材としての複数個(本実
施形態では四個)のゴムマウント14から構成されてい
る。そして、このような制振装置10は、建築構造物に
おいて、例えば、二階建住宅や三階建住宅等における屋
根裏空間に収容配置され、二階や三階の天井を構成する
構造部材に対して、複数個のゴムマウント14を介して
質量体12を弾性支持せしめることにより装着されるよ
うになっている。
【0022】より詳細には、質量体12は、コンクリー
トブロックから形成されており、本実施形態では、厚肉
の矩形平板形状をもって形成されている。また、この質
量体12には、四角部分にそれぞれ板厚方向に貫通して
延びるマウント装着孔16が形成されている。なお、各
マウント装着孔16は、深さ方向中間部分に段差部を備
えた段付穴形状とされており、該段差部の軸方向上側部
分が軸方向下側部分よりも大径の内周面を有する大径部
17とされていると共に、該段差部の軸方向下側部分が
小径部19とされている。そして、図3に示されている
ように、この小径部19に円筒形状の金属スリーブ66
が挿通配置されて、外周面が質量体12の小径部19の
内周面に固着されている。また、金属スリーブ66の下
端面には、中央に挿通孔を備えた平板形状の取付プレー
ト68が溶着されており、この取付プレート68が、質
量体12の下面に対して、埋め込まれた状態で重ね合わ
されて固着されている。
【0023】なお、この質量体12には、重心を中心と
した一対の対称位置において上面に開口する吊下用孔5
6が形成されていると共に、それら各吊下用孔56の底
部には、吊下用ナット58が埋入されて固着されてい
る。また、各吊下用ナット58は、質量体12の底面に
重ね合わされて固着された薄肉円板形状の吊下用支持プ
レート60の上面に溶着固定されており、各吊下用ナッ
ト58に対して、質量体12の質量に坑し得る耐抜け強
度が付与されている。そして、各吊下用孔56に差し込
まれて各吊下用ナット58に螺着されたフック62に吊
下金具(図示せず)を掛けること等によって、質量体1
2を容易に吊り下げて移動や設置することが可能とされ
ている。
【0024】また、かかる質量体12の質量は、装着さ
れる主振動系である建築構造物の質量、振動状態、構造
強度等を考慮して適宜に設定されるものであり、例え
ば、一般的な二〜三階建て住宅で100〜1000kg
程度、または、それ以上の総重量が設定される。なお、
ここでいう総重量とは、全ての質量体12の質量であっ
て、目的とする制振効果や住宅構造等を考慮して、単一
の制振装置10を装着する場合には、その制振装置10
を構成する一つの質量体12の質量であり、複数の制振
装置10を用いて副振動系を構成する場合には、それら
全ての制振装置10を構成する各質量体12の質量合計
として認識される。
【0025】一方、バネ部材としてのゴムマウント14
は、本実施形態では図3〜4に示されているように、該
ゴムマウント14を質量体12または建築構造物側に取
り付けるための第一の取付金具18と第二の取付金具2
0が、鉛直方向に所定距離を隔てて対向配置されている
と共に、それらの対向面間に本体ゴム弾性体22が介装
され、以て、両金具18,20が本体ゴム弾性体22で
弾性連結された構成とされている。そこにおいて、第一
の取付金具18は、矩形平板形状の上板24と、矩形平
板をその中央部分で谷折りにされ、斜め上方(図3中、
上側)へ立ち上げられた両翼部27,27を有する略V
字形状断面を有する下板26から形成されており、上板
24の下面の両端部分と、下板26における両翼部2
7,27の両端部上面とが重ね合わされて溶着されるこ
とにより、第一の取付金具18が形成されている。更
に、第一の取付金具18には、第一の取付ボルト28
が、そのネジ部を上板24の中央部分に設けられた中央
挿入孔30に鉛直下方から上方に向かって差し込まれ
て、ボルト頭部32と上板24の下面との重ね合わせ面
を溶着されることによって固着されている。そして、こ
の第一の取付ボルト28によって、ゴムマウント14に
おける第一の取付金具18が質量体12側へ取り付けら
れている。
【0026】すなわち、本実施形態では、第一の取付金
具18に固設された第一の取付ボルト28が質量体12
にねじ固定されることにより、第一の取付金具18が質
量体12に対して固着されていると共に、第二の取付金
具20が、建築構造物を構成する構造部材に固定される
支持枠体52に対してボルト固定されている。なお、第
一の取付ボルト28は、マウント装着孔16に配された
金属スリーブ66と取付プレート68の挿通孔70に鉛
直下方から挿通されて、先端をワッシャ72やナット3
3等によって締付け固定されることにより、質量体12
に対して取り付けられている。
【0027】また、図3〜4に示されているように、第
二の取付金具20は、プレス加工等により形成された一
枚の平板形状の鋼材から形成されており、曲げ加工等に
より、中央部分の中央平板部34と、中央平板部34を
挟んで長手方向両側が斜め上方(第一の取付金具18
側)に向かって立ち上げられた両傾斜板部36,36を
有する形状とされている。更に、第二の取付金具20に
は、第二の取付ボルト38が、そのネジ部を鉛直方向上
方から下方に向かって、第二の取付金具20における中
央平板部34に設けられた中央挿通孔37に挿通されて
おり、ボルト頭部39の下面と第二の取付金具20の上
面が重ね合わされて溶着されている。そして、この第二
の取付ボルト38によって、ゴムマウント14における
第二の取付金具20が建築構造物側(支持枠体52)へ
固定されている。
【0028】また、本体ゴム弾性体22には、中央部分
をマウント中心軸40に直交する方向に貫通して延びる
中央空所35が設けられて、該本体ゴム弾性体22が実
質的に二分割されており、第一の取付金具18の下板2
6の両翼部27,27下面と、第二の取付金具20にお
ける両傾斜板部36,36上面に加硫接着されてそれら
を弾性連結する分割ゴムブロック42,42から、本体
ゴム弾性体22が構成されている。
【0029】更に、各分割ゴムブロック42には、各弾
性主軸44方向の略中央部分において、分割ゴムブロッ
ク42の断面よりも一回り大きな平板形状を有する拘束
プレート46,46が、各弾性主軸44に直交して広が
る状態で配設されている。なお、この拘束プレート4
6,46は、少なくとも分割ゴムブロック42,42よ
りも硬質の例えば鋼板等の金属材で形成されており、各
分割ゴムブロック42に加硫接着されていると共に、中
央部分には、拘束プレート46を挟んだ両側に分割状態
で位置する各分割ゴムブロック42を相互に連結せしめ
る貫通孔が形成されている。
【0030】なお、両分割ゴムブロック42,42の両
弾性主軸44,44は、何れもゴムマウント14のマウ
ント中心軸40を挟んで傾斜させられており、それによ
って、ゴムマウント14が異方性をもつようにされてい
る。即ち、ゴムマウント14に対して図3の左右方向に
入力される振動に対しては、本体ゴム弾性体22に圧縮
または引張変形が生ぜしめられることにより、ばね定数
が大きくされると共に、図3の紙面に垂直な方向に入力
される振動は、本体ゴム弾性体22に対して専らせん断
方向の力となり、ばね定数が小さくされるため、それに
より、直交する二つの水平方向で、本体ゴム弾性体22
のばね比を大きく異ならせることが可能となっている。
なお、各分割ゴムブロック42における各弾性主軸44
のマウント中心軸40に対する傾斜角度は、特に限定さ
れるものではなく、傾斜角度を更に大きく又は小さく設
定し、本体ゴム弾性体22の圧縮/ 引張方向でばね定数
をより大きく又は小さくしてゴムマウント14の直交す
る水平方向二方向でのばね比を変更する等、目的とする
制振特性を考慮して適宜に設定される。また、各弾性主
軸44のマウント中心軸40に対する傾斜角度は、マウ
ント中心軸40を挟んだ両側で対称形状とすることが望
ましい。このような一対の傾斜対向面を本体ゴム弾性体
22に形成することにより、各ゴムマウント14が水平
方向の直交する二方向に対して異なる防振特性を安定し
て発揮できるようになっている。
【0031】また、本実施形態では、図1に示されてい
るように、4個のゴムマウント14a〜dが、第一の取
付金具18側において、矩形平板形状の質量体12にお
ける四隅部分に対して、それぞれ取り付けられている。
また一方、ゴムマウント14の第二の取付金具20側
は、図2に示されているように、第二の取付ボルト38
により、住宅の最上階の天井の構造部材に取り付けられ
て固設される取付部材としての支持枠体52に対してナ
ット51で締め付けられて固着されている。なお、支持
枠体52は、本実施形態では、鉄鋼の圧延加工材等を用
いて形成されており、一対の溝形鋼80,80を互いに
平行に所定距離を隔てて配すると共に、かかる一対の溝
形鋼80,80の対向面間に跨って延びる別の一対の溝
形鋼82,82を互いに所定距離を隔てて平行に組み合
わせて、前者(溝形鋼80,80)と後者(溝形鋼8
2,82)の当接面を溶着することによって構成されて
いる。これにより、建築構造物の構造部材に対して、質
量体12が、4個のゴムマウント14a〜dを介して、
弾性的に取り付けられているのであり、以て、質量体1
2をマス部材とし、4個のゴムマウント14a〜dをバ
ネ部材とする一つの振動系が構成され、この振動系によ
って、建築構造物からなる主振動系に対する副振動系と
して機能する制振装置(TMD)10が構成されてい
る。
【0032】なお、かかる制振装置10の装着状態下で
は、質量体12が、水平方向に広がる状態で支持されて
いると共に、各ゴムマウント14は、何れも、そのマウ
ント中心軸40が鉛直方向に延びる状態で配設されてい
る。また、以下の説明では、ばね定数が最小値となる水
平方向(図3において紙面に垂直な方向)を、ゴムマウ
ント14における水平基準方向という。
【0033】更にまた、このようなゴムマウント14を
複数個用いて副振動系を構成することにより、それらの
取付位置や取付方向等によって制振装置10のチューニ
ングが可能となる。例えば、図5には、複数個(本実施
形態では4個)配設されたゴムマウント14a〜dの取
付設定例が示されている。これらのゴムマウント14a
〜dは、質量体12における直交する二方向の対称軸で
あるX軸とY軸に関して対称となる位置に取り付けられ
ている。具体的には、X軸を挟んで14aと14bおよ
び14cと14dがそれぞれ対称となる位置に取り付け
られていると共に、Y軸を挟んで14aと14cおよび
14bと14dがそれぞれ対称となる位置に取り付けら
れている。なお、本実施形態では両対称軸X,Yと質量
体12の慣性主軸とが一致させられている。また、質量
体12とゴムマウント14からなる弾性支持系の鉛直方
向の弾性主軸が質量体12の重心を通るように設定され
ている。
【0034】さらに、各ゴムマウント14a〜dの取付
方向は、両対称軸X,Yに関して対称とされており、具
体的には、14aの水平基準方向47aと対称軸Xとの
交角Xaおよび14bの水平基準方向47bと対称軸X
との交角Xbが等しく、14cの水平基準方向47cと
対称軸Xとの交角Xcおよび14dの水平基準方向47
dと対称軸Xとの交角Xdが等しくなるように設定され
ている。また、14bの水平基準方向47bと対称軸Y
との交角Ybおよび14dの水平基準方向47dと対称
軸Yとの交角Ydが等しく、14aの水平基準方向47
aと対称軸Yとの交角Yaと14cの水平基準方向47
cと対称軸Yとの交角Ycが等しくなるように設定され
ている。
【0035】このように各ゴムマウント14の取付位置
や取付方向が設定されることにより、各ゴムマウント1
4の取付方向を変更した場合でも、質量体12とゴムマ
ウント14で構成される副振動系全体の弾性主軸が質量
体12の対称軸X,Y上に維持されるようになってい
る。そして、制振装置10を制振対象である建築構造物
に装着する際、その建築構造物の構造や制振特性等を考
慮しつつ、制振目的とする主な振動荷重の入力方向が質
量体12を対称軸X,Yに平行になるように装着方向が
設定される。これにより、制振装置10全体の弾性主軸
方向に沿って制振目的とする主な振動が入力されること
となり、それらの振動に対する有効な制振効果が安定し
て発揮され得るのである。
【0036】また、複数のゴムマウント14をそれぞれ
マウント中心軸40まわりに回転可能に取り付けること
により、それらの取付方向によって制振装置10に構成
される副振動系全体としてのばね比を調節、変更可能と
することが出来る。具体的には、例えば、対称軸Xと1
4aの水平基準方向47aとの交角Xaおよび対称軸X
と14bの水平基準方向47bとの交角Xb、そして対
称軸Xと14cの水平基準方向47cとの交角Xcおよ
び対称軸Xと14dの水平基準方向47dとの交角Xd
を大きくすると、質量体12の対称軸Xに平行な水平方
向に入力される振動に対して、制振装置10全体のばね
定数を大きく設定出来るため高周波振動に有効な振動絶
縁効果を得ることが出来、それら交角Xaおよび交角X
bそして交角Xcと交角Xdを小さくすれば、制振装置
10全体のばね定数を小さく設定することができるよう
になっており、質量体12のもう一方の対称軸Yについ
ても同様に設定可能である。要するに、このようなゴム
マウント14を採用すれば、質量体12の両対称軸X,
Yに対して、各ゴムマウント14の取付方向をマウント
中心軸40のまわりで変更することによって、ゴムマウ
ント14を交換しなくても、制振装置10が、制振目的
とする周波数に合わせて容易に且つ大きな自由度でチュ
ーニング可能とされているのである。
【0037】さらに、本実施形態の制振装置10には、
質量体12の各辺の外周縁部の中間部分(本実施形態で
は四箇所)にストッパ部50が設けられている(図1〜
2参照)。このストッパ部50は、質量体12の端縁部
に沿って辺方向に延びる中実の角柱形状を有しており、
質量部12を形成するコンクリートによって質量部12
と一体成形されている。
【0038】すなわち、かかるストッパ部50は、質量
体12の成形時において、質量体12を成形するための
コンクリート型枠に対して該質量体12の成形キャビテ
ィと連続して一体的にストッパ部50の成形キャビティ
を形成し、それらストッパ部50と質量体12の両成形
キャビティにコンクリート材料を充填し、養生させるこ
とによって、質量体12とストッパ部50が一体成形さ
れている。
【0039】そして、ストッパ部50は、質量体12か
ら鉛直下方に突出せしめられた部分において、図2に示
されているように、支持枠体52の外周面に対して水平
方向で所定距離:αを隔てて対向配置されており、以
て、ゴム弾性体14の弾性変形に基づいて質量体12が
支持枠体52に対して水平方向に所定距離:αだけ変位
せしめられた際、質量体12に形成されたストッパ部5
0が、支持枠体52に対して当接させられるようになっ
ている。また、ストッパ部50が、支持枠体52に当接
させられることによって、質量体12の水平方向の相対
変位量が制限されるようになっている。なお、ストッパ
部50と支持枠体52には、相互の当接面において、そ
れらの少なくとも何れか一方の当接面に対してゴム弾性
体等の緩衝材を配設して、それらストッパ部50と支持
枠体52との当接により発生する衝撃を緩衝することが
望ましい。
【0040】上述のような制振装置10を採用すれば、
地震等の過大な水平方向の振動荷重の入力時には、スト
ッパ部材50の支持枠体52への当接によって質量体1
2の支持枠体52に対する過大な水平方向変位が防止さ
れる。それ故、質量体12の過大な水平方向変位に起因
する他部材への当接や干渉等の悪影響が防止されると共
に、ゴムマウント14を構成するゴム弾性体22の過大
な弾性変形により引き起こされるゴムマウント14の損
傷や座屈等も有利に防止される。
【0041】また、本実施形態の制振装置10において
は、バネ部材として異方性を有するゴムマウント14を
複数個用いてそれらを回転可能に装着したことにより、
ゴムマウント14の何れをも交換,変更することなく、
制振装置10における防振すべき振動荷重の入力方向と
なる2つの弾性主軸方向でのばね定数比、ひいてはそれ
ら2つの弾性主軸方向でのチューニング周波数比を調
節,変更することが出来るのである。特に、全てのゴム
マウント14の取付方向を連動させて変更するようにす
れば、ゴムマウント14の取付方向の変更による副振動
系の固有振動数のチューニング幅が、より大きく確保さ
れるといった利点もある。
【0042】さらに、かかる制振装置10においては、
マス部材としての質量体12とバネ部材としてのゴムマ
ウント14を、建築構造物の種類や構造等を考慮して、
予め概略的に設定しておくことによって、それら質量体
12とゴムマウント14の何れも、交換することなく、
装着される建築構造物の種類や環境等を考慮して、単に
ゴムマウント14の取付方向(設置方向)を変更するだ
けで、問題となっている振動に応じてチューニング周波
数を調節することが出来るのであり、それによって、有
効な制振効果を、容易に且つ高精度に、しかも低コスト
で得ることが可能となるのである。このことは、特に、
制振装置10を設置した後に、経年変化等の影響でチュ
ーニング状態が変わった場合に極めて有効であり、再チ
ューニングすることによって最適チューニング状態が容
易に実現,維持され得るのである。
【0043】そこにおいて、本実施形態のゴムマウント
14は、異方性のゴムマウントを採用していることか
ら、ゴムマウント14の回転方向によっては、特定の水
平方向でのばね定数が小さくなることがあるが、その
際、かかる低ばね方向に過大な振動荷重が入力された際
にも、ストッパ部50の支持枠体52に対する当接によ
って質量体12の水平方向変位量を制限することが出
来、それによって、ゴムマウント14の座屈や損傷を防
止するとこが出来るのであり、優れた信頼性が実現され
るのである。
【0044】また、このような制振装置10において
は、上述の如きストッパ機構が、質量体12を形成する
コンクリート材で一体成形されており、簡単な構造をも
って構成されていることから、容易に形成可能とされる
のであり、優れた製作性とコスト性が達成される。
【0045】次に、図6〜7には、本発明の第二の実施
形態としての建築構造物用制振装置54が示されてい
る。なお、以下の実施形態では、前記第一の実施形態と
同様な構造とされた部材および部位について、第一の実
施形態と同一の符号を付することにより、それらの詳細
な説明を省略する。
【0046】すなわち、本実施形態の制振装置54で
は、質量体12として、前記第一の実施形態と同様にコ
ンクリートブロックが採用されており、厚肉の矩形平板
形状を有している。なお、この質量体12には、吊下孔
56やフック62等が設けられており、質量体12を容
易に吊り下げて移動や設置が出来るようになっている。
【0047】また、質量体12の外周縁部近くにおいて
は、各辺部に2本ずつのストッパ金具64が固設されて
おり、それぞれ、鉛直下方に向かって突出配置されてい
る。これらの各ストッパ金具64は、金属材にて形成さ
れており、特に本実施形態においては、鉄鋼の溝形押出
形材を適当な長さで切断したものが採用されている。
【0048】そして、かかるストッパ金具64は、その
上端部を、質量体12を形成するコンクリート中に埋め
込まれることによって、コンクリートに対して抜き出し
不能に固定されて固着されている。特に本実施形態で
は、ストッパ金具64のコンクリートへの埋設部分に対
してコ字状に屈曲された鉄筋74が溶着固定されてお
り、それによって、ストッパ金具64の質量体12への
固着強度の更なる向上が図られている。
【0049】このような構造とされた制振装置54にお
いては、各ストッパ金具64が建築構造物側の支持枠体
52に対して、水平方向に所定のクリアランス:βを隔
てて対向配置されており、それにより、過大な振動荷重
の入力によって質量体12が水平方向にβ以上の大きさ
で変位せしめられた際には、ストッパ金具64が支持枠
体52に当接させられることにより、質量体12の水平
方向変位量が制限されるようになっている。なお、前記
第一の実施形態と同様、ストッパ金具64と支持枠体5
2との当接面において、少なくとも何れか一方の当接面
に対してゴム弾性体等の緩衝材を設けることが望まし
い。
【0050】従って、本実施形態の制振装置54におい
ては、第一の実施形態と同様な効果が、何れも有効に発
揮される。それに加えて、本実施形態では、ストッパ機
構として、金属製のストッパ金具64が用いられている
ことから、更に大きな強度、剛性をもって質量体12の
水平方向変位を制限するストッパ機構が実現可能とされ
る。
【0051】また、ストッパ金具64を、質量体12の
成形時において、質量体12の成形枠内の所定位置に配
設することにより、質量体12の成形と同時に容易に埋
設固着することが出来ることから、優れた製作性が実現
されると共に、ストッパ金具64が、その取付位置や取
付状態に関して大きな自由度を確保しつつ、マス部材に
対して取付可能とされている。
【0052】さらに、本実施形態では、別体の後固定手
段を用いずとも、金属材から形成されるストッパ金具6
4とコンクリートブロックから形成される質量体12が
相互に強力に固着されることから、大きな固定強度をも
ってストッパ金具64が質量体12に対して取り付けら
れることとなる。従って、過大荷重の入力時における質
量体12の水平方向変位を更に安定して、制限すること
が出来るのである。
【0053】以上、本発明の実施形態について詳述して
きたが、これらはあくまでも例示であって、本発明は、
これらの実施形態における具体的記載によって、何等、
限定的に解釈されるものではない。
【0054】例えば、質量体は、コンクリート材で形成
されていることから、形状の設計において極めて大きな
自由度が確保される。それ故、矩形平板形状以外にも制
振対象となる建築物の構造に対応した各種形状が適宜に
採用可能とされて、それにより、質量体の質量調節や、
チューニング設定を容易化することが可能である。
【0055】また、マス部材におけるストッパ部の配設
位置や数、大きさ、配設形態等は、何等限定されるもの
でなく、要求されるストッパ荷重強度や、質量体および
当接部材の構造や形状等に応じて適宜に設定、或いは変
更することが可能である。
【0056】また、例えば、単一のストッパ部を質量体
側から突出させて配設する一方、建築構造物側の部材
に、該ストッパ部が遊挿される当接孔を形成して該当接
孔の内周面へのストッパ部の当接により、ストッパ機構
も構成することも可能である。
【0057】更にまた、バネ部材としての各ゴムマウン
トの数や配設形態等は、何等限定されるものでなく、V
字型マウント以外、各種のマウントが採用可能である。
特に、マウント中心軸回りで異方性を有しないマウント
のみを用いたり、或いはそのようなゴムマウントを上述
の如きゴムマウントと併用することも可能である。な
お、異方性のゴムマウントを利用し、その取付方向によ
ってばね定数をチューニングする場合には、それらのい
くつかのゴムマウントを中心軸まわりに回転可能にし、
他のゴムマウントを回転不能としても良い。
【0058】また、軸直角方向二方向でばね特性が大き
く異ならされたゴムマウントとしても、前記実施形態に
例示のもの以外にも各種のものが適当に採用可能であ
る。例えば、短辺と長辺の長さの比が大きい長手矩形状
断面のゴムブロック等を採用しても良い。
【0059】更にまた、ゴムマウントの取付方向は限定
されるものでなく、前記実施形態における各ゴムマウン
トにおいて、鉛直方向(マウント中心軸方向)上下を反
対にして、第一の取付金具を支持枠体に取り付けると共
に、第二の取付金具を質量体に取り付けても良い。更に
また、ゴムマウントの取付方向を維持するために、第
一,第二の取付金具の少なくとも一方を、質量体または
支持枠体(建築構造物)に対して位置決め固定するため
の、ボルトやピン等の取り外し可能な固定手段を併せて
採用することも可能である。
【0060】さらに、本発明に係る制振装置において
は、質量体の建築構造物(支持枠体)に対する変位に際
して減衰力を及ぼし得る減衰装置も、必要に応じて採用
可能である。
【0061】また、制振装置の配設位置も、建築構造物
における最上階の天井部分の他、床下部分等、建築構造
物の構造や振動モード等を考慮して、適宜に変更可能で
ある。
【0062】加えて、本発明は、1階建や2階建以上の
一般住宅の他、事務所,倉庫やビル,タワー等、各種の
建築構造物用の制振装置に対して、何れも適用可能であ
ることは、言うまでもない。
【0063】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更,修正,改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限
り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであること
は、言うまでもない。
【0064】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
に従う構造とされた制振装置においては、マス部材をコ
ンクリート材から形成すると共に、該マス部材にストッ
パ部を一体成形することによって、過大荷重の入力時に
も大きな強度をもってマス部材の変位量を制限すること
が出来、且つ、簡単な構造で、容易に形成することの出
来るストッパ機構を実現し得たのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態としての制振装置を示
す平面図である。
【図2】図1のII−II断面に相当する図である。
【図3】図1に示された制振装置に採用されているゴム
マウントの正面図である。
【図4】図3に示されたゴムマウントの平面図である。
【図5】図1に示された制振装置の平面概略図である。
【図6】本発明の第二の実施形態としての制振装置を示
す平面図である。
【図7】図6におけるVI−VI断面図に相当する図で
ある。
【符号の説明】
10,54 制振装置 12 質量体 14 ゴムマウント 22 本体ゴム弾性体 40 マウント中心軸 42 分割ゴムブロック 44 弾性主軸 47a〜47b 水平基準方向 50 ストッパ部 52 支持枠体 64 ストッパ金具

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築構造物に固設された支持部材に対し
    てマス部材をバネ部材で弾性支持せしめることにより、
    該建築構造物に対する副振動系を構成する制振装置にお
    いて、 前記マス部材をコンクリート材によって形成すると共
    に、該マス部材から略鉛直方向に突出して、前記支持部
    材側に固設された当接部材に対して水平方向で離間して
    対向位置せしめられるストッパ部を、該コンクリート材
    によって一体成形したことを特徴とする建築構造物の制
    振装置。
  2. 【請求項2】 建築構造物に固設された支持部材に対し
    てマス部材をバネ部材で弾性支持せしめることにより、
    該建築構造物に対する副振動系を構成する制振装置にお
    いて、 前記マス部材をコンクリート材によって形成すると共
    に、金属製のストッパ部材を該コンクリート材に埋設
    し、該ストッパ部材の一部を該マス部材から略鉛直方向
    に突出せしめて、前記支持部材側に固設された当接部材
    に対して水平方向で離間して対向位置せしめられるスト
    ッパ部を形成したことを特徴とする建築構造物の制振装
    置。
  3. 【請求項3】 前記バネ部材を、ゴムマウントによって
    構成すると共に、該ゴムマウントの少なくとも一つにお
    いて互いに直交する軸直角方向のばね定数を異ならせた
    請求項1又は2に記載の建築構造物の制振装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009113277A1 (ja) * 2008-03-10 2009-09-17 株式会社Ihi 既設構造物用制振装置設置方法、及び、該方法に用いる制振装置
JP2018168583A (ja) * 2017-03-29 2018-11-01 トヨタホーム株式会社 建物のダンパー取付構造
JP2020070642A (ja) * 2018-10-31 2020-05-07 株式会社石井鐵工所 飛来物防護機能を有するタンク用屋根構造

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