JP2001098791A - 建築構造物の制振装置 - Google Patents

建築構造物の制振装置

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JP2001098791A
JP2001098791A JP27459199A JP27459199A JP2001098791A JP 2001098791 A JP2001098791 A JP 2001098791A JP 27459199 A JP27459199 A JP 27459199A JP 27459199 A JP27459199 A JP 27459199A JP 2001098791 A JP2001098791 A JP 2001098791A
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building structure
mass
plastic
vibration damping
damping device
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JP27459199A
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Takashi Uchiyama
高 内山
Isao Natsubori
功 夏堀
Masaaki Hirano
正明 平野
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】建築構造物に装着され、水平方向の振動に対し
て制振効果を発揮する制振装置において、建築構造物に
対して衝撃的な力が及ぼされるのを回避し得るマス部材
の変位量の制限機構を簡単な構造で実現し、それによ
り、過大振動の入力に起因する建築構造物への悪影響を
有効に防止することを目的とする。 【解決手段】質量体12と建築構造物(支持枠体52)
の間に塑性部材50を配設することにより、塑性部材5
0の塑性変形を利用して、当接による衝撃を吸収乃至は
軽減させつつ、質量体12の変位量を有利に制限し得
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、住宅や軽量鉄骨の事務所等の建
築構造物に対する副振動系を構成して、主振動系たる建
築構造物に対して動的吸振効果を発揮し得る建築構造物
用の制振装置に係り、特に、一時的に過大な振動荷重が
及ぼされた際における装置本体および建築構造物の保護
機構を備えた、新規な構造の建築構造物用制振装置に関
するものである。
【0002】
【背景技術】建築構造物では、交通振動や風等の外力が
加振力として作用することによって水平方向の振動が発
生する場合がある。特に、近年では、一般住宅や軽量鉄
骨の事務所等でも二階建てや三階建てが多くなってきて
おり、それらの住宅や軽量鉄骨の事務所等では、構造
上、二階や三階の振動が大きくなり易いために、交通振
動による微震動が、居住生活(例えば就寝時)や仕事中
等における不快音や不快振動等の原因として問題となっ
てきている。
【0003】そこで、建築構造物における振動の低減装
置の一種として、従来、高層ビルやタワー等の高層建築
物の揺れを軽減するためのダンパ装置が、幾つか提案さ
れており、例えば、特開平8−338467号公報に
は、付加質量を建築構造物に対してゴムマウントで弾性
支持せしめることによってダンパ装置を構成したものが
開示されている。
【0004】ところで、このようなダンパ装置において
は、一般住宅用や軽量鉄骨の事務所用等でも数百kg〜1
000kgに達する程の大きな質量のマス部材が採用され
ることとなり、そのために、例えば地震等の一時的な過
大振動が入力されてマス部材の変位量が大きくなると、
大きな運動エネルギが発生し、建築構造物に対して悪影
響を及ぼすおそれがある。
【0005】また、建築構造物用のダンパ装置は、一般
に、チューニング周波数が数Hz〜数十Hzと比較的低く、
ゴムマウントのばね定数が小さく設定されることから、
大きな質量を有するマス部材の変位量が大きくなると、
ゴムマウントの座屈や損傷等が生ずるおそれもある。
【0006】なお、このような問題に対処するために、
マス部材と建築構造物の間に剛性の当接部を設けて、か
かる剛性当接部における当接によりマス部材の建築構造
物に対する水平方向の相対的変位量を制限するストッパ
機構を構成することも考えられる。しかしながら、その
ようなストッパ機構では、マス部材の過大な変位は回避
されるものの、ストッパ機構によるマス部材の変位規制
時に衝撃的な力が建築構造物に及ぼされることとなり、
それによって建築構造物に対して衝撃的な振動や構造上
の悪影響等がおよぼされるおそれがあるために、未だ十
分な解決策ではなかったのである。
【0007】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、建築構造物用の制振装置において、地震等
の一時的な過大振動の入力時に、建築構造物に対して衝
撃的な力が及ぼされるのを回避しつつ、マス部材の変位
量を制限することが出来、それによって、過大振動の入
力に起因する建築構造物への悪影響が効果的に回避され
得る、マス部材の変位量の制限機構を簡単な構造をもっ
て実現することにある。
【0008】
【解決手段】以下、このような課題を解決するために為
された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各
態様は、任意の組み合わせで採用可能である。また、本
発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限
定されることなく、明細書全体および図面に記載され、
或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る
発明思想に基づいて認識されるものであることが理解さ
れるべきである。
【0009】本発明の第一の態様は、建築構造物に対し
てマス部材をバネ部材で弾性支持せしめることにより、
該建築構造物に対する副振動系を構成する制振装置にお
いて、前記マス部材と前記建築構造物の間に塑性の当接
部材を設けて、マス部材の建築構造物に対する水平方向
の相対変位量が予め設定された許容量を越えた際に、か
かる塑性当接部材がマス部材と建築構造物の間で当接
し、該マス部材が該建築構造物に対して該塑性当接部材
の塑性変形を伴って相対変位せしめられるようにしたこ
とを、特徴とする。
【0010】このような本態様に従う構造とされた制振
装置においては、マス部材と建築構造物の間に水平方向
の過大な相対変位が生ぜしめられると、それらマス部材
と建築構造物の間で塑性当接部材が当接せしめられる。
そして、マス部材と建築構造物との間の相対変位に伴っ
て塑性当接部材が塑性変形せしめられて、この塑性当接
部材の塑性変形によってマス部材の運動エネルギが吸
収,軽減されるのであり、それによって、マス部材の変
位量が、建築構造物への衝撃力の伝達を回避しつつ、緩
衝的且つ有利に抑制乃至は制限されることとなる。
【0011】さらに、本態様に従う構造とされた制振装
置においては、マス部材と建築構造物の間に、適当な塑
性材からなる塑性当接部材を配設するだけの簡単な構造
によって、上述の如き、優れた衝撃吸収作用を伴うマス
部材の過大変位抑制効果が達成されるのであり、コスト
性および製作性にも極めて優れている。
【0012】また、本発明の第二の態様は、前記第一の
態様に従う構造とされた制振装置において、前記マス部
材と前記建築構造物の間に剛性の当接部を設けて、かか
る剛性当接部における当接によりマス部材の建築構造物
に対する水平方向の相対的変位量を制限するストッパ機
構を構成し、且つマス部材が建築構造物に対して水平方
向に相対変位した際に、かかる剛性当接部が当接するま
での相対変位量領域で、前記塑性当接部材が当接して塑
性変形せしめられるようにしたことを、特徴とする。
【0013】このような本態様に従う構造とされた制振
装置においては、マス部材の変位量がストッパ機構によ
って確実に制限されて、マス部材の過大変位に起因する
ゴムマウントの座屈等の不具合の発生がより有効に防止
され得る。また、ストッパ機構によるマス部材の変位量
が制限されるまでの変位領域で、塑性当接部材の塑性変
形に伴うエネルギ吸収作用により、マス部材の運動エネ
ルギ(振動エネルギ)が吸収,軽減されることから、ス
トッパ機構によるマス部材の変位量制限時に建築構造物
に及ぼされる衝撃力が軽減されることとなり、建築構造
物の損傷等が可及的に回避され得るのである。
【0014】なお、前記第一又は第二の態様において、
塑性当接材は、マス部材と建築構造物の間で水平方向に
離間して対向配置せしめられ、マス部材の建築構造物に
対する相対変位量が大きくなった場合に当接して、それ
自体の塑性変形に基づいてマス部材の変位を緩衝的に許
容しつつ、マス部材の運動エネルギを有効に吸収するも
のであれば良く、具体的には、例えば金等の貴金属など
も特性的に有効であるが、コスト性等の点から、鉛やは
んだ等の鉛系合金などが、柔軟で延性に富み、且つ弾性
限度が低いこと等から好適に採用される。また、前記第
二の態様において、剛性当接材は、マス部材の建築構造
物に対する相対変位量を確実に制限し得るだけの剛性強
度を有する部材であれば良く、例えば、鋼材等を用いて
有利に形成され得る。
【0015】また、前記第一又は第二の態様において、
塑性当接部材は、マス部材と建築構造物の少なくとも一
方の側に設けられて、他方の側への当接により塑性変形
し得るものであれば良く、その具体的な構造や形状等
は、何等、限定されるものでない。例えば、かかる塑性
当接材として、中実の板状体や棒状体の他、中空のパイ
プ構造体等も採用可能である。
【0016】そこにおいて、本発明の第三の態様は、前
記第一又は第二の態様に従う構造とされた制振装置にお
いて、前記マス部材を、鉛直方向で相互に重ね合わせら
れた複数枚の板状分割マスによって構成する一方、該マ
ス部材の外周部分における周上の複数箇所に前記塑性当
接部材を配設し、該塑性当接部材を用いてそれら複数枚
の板状分割マスを重ね合わせ方向に挟圧して相互に固定
すると共に、該塑性当接部材を該マス部材から前記建築
構造物に向かって突出させて、該建築構造物に対して水
平方向で離間して対向位置せしめたことを、特徴とす
る。
【0017】このような本態様に従う構造とされた制振
装置においては、マス部材が、鉛直方向で相互に重ね合
わせられて固定された複数枚の板状分割マスによって構
成されていることから、重ね合わせられる板状分割マス
の枚数を変更することによりマス部材の質量、ひいては
制振装置のチューニング周波数を容易に調節することが
出来る。また、複数枚の板状分割マスを別々に搬入,設
置して、目的とするマス部材を、制振装置の装着場所で
組み立てることが出来ることから、マス部材の搬入や設
置を容易に行なうことが出来る。更にまた、複数枚の板
状分割マスを、各毎に順次ゴムマウント上に載置してマ
ス部材を組み立てることが可能であり、それによって、
マス部材の設置に際しての傾き等によるゴムマウントへ
の偏荷重が軽減乃至は回避され得ることから、マス部材
の設置に際してのゴムマウントの座屈変化も有利に防止
されるのである。なお、板状分割マスとしては、鉄等の
金属板が好適に採用され得、例えば、鋼板を適当な大き
さに切断したものを用いることも可能である。
【0018】また、本態様に従う構造とされた塑性当接
部材を採用すれば、複数枚の板状分割マスの固定部材を
利用して、塑性当接部材を構成することが可能となり、
部品点数の減少による構造の更なる簡略化が図られ得
る。また、マス部材の外周部分の複数箇所に塑性当接部
材を配したことにより、各一つの塑性当接部材が建築構
造物に対して一方向だけで当接されるものでも、全体と
してマス部材の変位量を複数の水平方向で緩衝的に制限
することが出来るのであり、特に、そのように各一つの
塑性当接部材が建築構造物に対して一方向だけで当接し
て塑性変形する構造を採用すれば、塑性変形した塑性当
接部材が、その後、通常的な防振すべき振動の入力時に
不必要に当接することに起因する制振効果の阻害も容易
に回避することが出来る。
【0019】また、本発明の第四の態様は、前記第一乃
至第三の何れかの態様に従う構造とされた制振装置にお
いて、前記建築構造物と前記マス部材の何れか一方の側
から他方の側に向かって、前記塑性当接部材を鉛直方向
に突設すると共に、それら建築構造物とマス部材の他方
の側に、該塑性当接部材が差し込まれる当接穴を設け
て、該塑性当接部材の外周面と該当接穴の内周面を周方
向の全周に亘って水平方向で離間して対向位置せしめた
ことを、特徴とする。このような構造の塑性当接部材を
採用すれば、一つの塑性当接部材によって、マス部材に
おける各種の水平方向の過大変位に対して、何れも緩衝
的な抑制効果が有効に発揮されるのであり、複数の水平
方向でマス部材の変位量を緩衝的に制限したい場合で
も、少ない塑性当接部材によって目的を達成することが
可能となる。
【0020】また、本発明の第五の態様は、前記第一乃
至第四の何れかの態様に従う構造とされた制振装置にお
いて、前記バネ部材を、前記建築構造物と前記マス部材
の何れか一方に取り付けられる第一の取付部材と他方に
取り付けられる第二の取付部材を本体ゴム弾性体で連結
したゴムマウントの複数個によって構成すると共に、該
ゴムマウントにおける第一の取付部材と第二の取付部材
に対して、鉛直方向に延びるマウント中心軸を挟んだ両
側において該マウント中心軸に対して略対称となる傾斜
方向で対向する一対の傾斜対向面を設け、それら一対の
傾斜対向面間に前記本体ゴム弾性体を配設せしめて、各
対向する傾斜対向面を該本体ゴム弾性体で連結したこと
を、特徴とする。
【0021】このような本態様に従う構造とされた制振
装置にあっては、そこに採用されているゴムマウントに
おいて、第一の取付部材と第二の取付部材の間への水平
方向の荷重が入力された際、マウント中心軸を挟んで両
側に傾斜対向面が位置せしめられた方向では、それら傾
斜対向面間に配された本体ゴム弾性体に有効な圧縮/引
張応力が生ぜしめられることとなる一方、それに直交す
る水平方向では、本体ゴム弾性体に専ら剪断応力が生ぜ
しめられる。それ故、かかるゴムマウントにおいては、
互いに直交する二つの水平方向(マウント中心軸に直角
な方向)で大きなばね比を設定することが出来るのであ
る。従って、各ゴムマウントの配設方向をマウント中心
軸まわりで変更することにより、制振装置における特定
の水平方向でのバネ部材のばね定数、ひいては制振装置
の特定の水平方向でのチューニング周波数を、大きな自
由度をもって容易に調節することが出来るのであり、ま
た、制振装置において互いに直交する水平方向での特定
の二方向において、バネ部材におけるばね特性比、ひい
ては制振装置のチューニング周波数比をも、大きな自由
度をもって容易に調節することが可能となるのである。
なお、マウント中心軸とは、一般に、本体ゴム弾性体に
対して安定した弾性変形が生ぜしめられる荷重入力方向
であって、通常は弾性主軸方向となる。
【0022】また、このようなゴムマウントにおいて
は、傾斜対向面が設けられていない水平方向(マウント
中心軸に直交する方向)でばね定数が小さくされている
が、マス部材の過大変位量が塑性当接部材とストッパ機
構によって緩衝的に且つ確実に制限されることから、ゴ
ムマウントにおける座屈が有利に防止されるのであり、
それによって、ゴムマウントの大きなばね比に基づく制
振装置の優れたチューニング自由度を、一層有利に且つ
安定して享受することが可能となる。
【0023】なお、本態様に従う構造とされた制振装置
においては、各ゴムマウントの中心軸回りの取付方向を
安定して設定するために、第一の取付部材と第二の取付
部材の少なくとも一方を、建築構造物またはマス部材に
対して位置決め固定する固定手段が好適に採用される。
更にまた、本態様に従う構造とされた制振装置において
採用されるゴムマウントの数や配設形態等は特に限定さ
れるものでなく、また、採用されるゴムマウントの全て
を、第一の態様に従う構造のゴムマウントとする必要は
なく、他の構造のゴムマウントを組み合わせてバネ部材
を構成することも可能である。
【0024】また、本態様で採用されるゴムマウントに
おいて、マウント中心軸に対する各傾斜対向面の対向中
心軸の傾斜角度は、特に限定されるものでなく、要求さ
れる軸直角方向のバネ比のチューニング範囲等に応じ
て、かかるチューニング範囲が大きい程傾斜角度が大き
く設定される。そこにおいて、マウント中心軸を挟んで
一対の傾斜対向面が位置せしめられた両側は、マウント
中心軸を挟んで相互にばね特性が対称となるように設定
されることが望ましい。また、本態様で採用されるゴム
マウントにおいて、第一及び第二の取付部材の建築構造
物やマス部材に対する取付構造は、特に限定されるもの
でないが、例えば、マウント中心軸上に延びて建築構造
物やマス部材に対して螺着構造等で取り付けられる取付
軸を設けることが望ましく、特に、かかる取付軸の回り
にゴムマウントを回転させることにより、ゴムマウント
の取付方向を調節可能とすることによって、ゴムマウン
トの取付方向の調節作業が容易となる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に具体的に明ら
かにするために、本発明の具体的な実施例を、図面を参
照しつつ、詳細に説明する。
【0026】先ず、図1〜2には、本発明に従う構造と
された建築構造物用の制振装置10が示されている。こ
の制振装置10は、マス部材としての質量体12と、質
量体12を弾性支持するバネ部材としての複数個(本実
施形態では四個)のゴムマウント14から構成されてい
る。そして、このような制振装置10は、建築構造物に
おいて、例えば、二階建て住宅や三階建住宅における屋
根裏空間に収容配置され、二階や三階の天井を構成する
構造部材に対して、複数個のゴムマウント14を介して
質量体12を弾性支持せしめることにより装着されるよ
うになっている。
【0027】より詳細には、質量体12は、金属やコン
クリート等の高比重材から形成されており、例えば、鉄
系や鉛系の金属等から形成されたもの等が好適に採用さ
れる。この質量体12の形状は特に限定されるものでは
なく、一般に板形形状が有利に採用され、さらに、高さ
寸法が幅寸法より小さく且つ高さ寸法が一定の板形形状
であって複数の対称軸をもつ、矩形平板形状、多角形平
板形状、円形平板形状形状等のものがより望ましい。特
に、本実施形態では、圧延加工等で高さ寸法が一定とさ
れた鋼板を矩形平板形状に切断加工して形成した板状分
割マス16の複数枚が、鉛直方向に重ね合わされて質量
体12が構成されている。
【0028】すなわち、本実施形態では、図6に示され
ているように、質量体12を構成する複数の板状分割マ
ス16の複数箇所(外周縁部分における各辺の中央部
分)に、各板状分割マス16の全てに亘って板厚方向に
貫設された取付孔54が形成されており、それら各取付
孔54にそれぞれ締結ボルト56が挿通されている。そ
して、それら各締結ボルト56の軸方向上下端部にそれ
ぞれナット58,60が螺着されることにより、かかる
締結ボルト56で複数枚の板状分割マス16が束ねられ
て、重ね合わせ方向に締め付けられて相互に一体的に連
結固定されているのである。
【0029】この質量体12の質量は、装着される主振
動系である建築構造物の質量、振動状態、構造強度等を
考慮して適宜に設定されるものであり、例えば、一般的
な二〜三階建て住宅で100〜1000kg程度、また
は、それ以上の総重量が設定される。なお、ここでいう
総重量とは、全ての質量体12の質量であって、目的と
する制振効果や住宅構造等を考慮して、単一の制振装置
10を装着する場合には、その制振装置10を構成する
一つの質量体12の質量であり、複数の制振装置10を
用いて副振動系を構成する場合には、それら全ての制振
装置10を構成する各質量体12の質量合計として認識
される。
【0030】一方、ばね部材としてのゴムマウント14
は、本実施形態では図3〜4に示されているように、第
一の取付部材としての第一の取付金具18と、第二の取
付部材としての第二の取付金具20が鉛直方向に所定距
離を隔てて対向配置されていると共に、それらの対向面
間に本体ゴム弾性体22が介装され、以て、両金具1
8,20が本体ゴム弾性体22で弾性連結された構成と
されている。そこにおいて、第一の取付金具18は、矩
形平板形状の上板24と、矩形平板形状をその中央部分
で谷折りにされ、斜め上方(図3中上側)へ立ち上がる
両翼部27,27を有する略V字形形状の下板26から
形成されており、上板24の下面の両端部分と、下板に
おける両翼部27,27の両端部上面とが重ね合わされ
て溶着されて、第一の取付金具18が形成されている。
更に、第一の取付金具18には、第一の取付ボルト28
が、そのネジ部を上板24の中央部分に設けられた中央
挿入孔30に鉛直下方から上方に向かって差し込まれ
て、ボルト頭部32を上板24の下面に重ね合わせて溶
着することによって固着されている。そして、この第一
の取付ボルト28によって、ゴムマウント14における
第一の取付金具18が質量体12側へ取り付けられてい
る。
【0031】すなわち、本実施形態では、図1に示され
ているように、第一の取付金具18が質量体12に対し
て固着されていると共に、第二の取付金具20が後述す
る支持枠体52に対して固着されている。なお、本実施
形態では、第一の取付ボルト28が、最下層の板状分割
マス16に挿通されてナット48でねじ止め固定されて
いると共に、重ね合わされた他の板状分割マス16に
は、ナット取付用の取付孔49が設けられている。
【0032】また、図3〜4に示されているように、第
二の取付金具20は、プレス加工等により形成された一
枚の平板形状の鋼材から形成され、曲げ加工等により、
中央部分の中央平板部34と、中央平板部34を挟んで
長手方向両側が斜め上方(第一の取付金具18側)に向
かって立ち上げられた両傾斜板部36,36を有する形
状とされている。更に、第二の取付金具20には、第二
の取付ボルト38が、そのネジ部を鉛直方向上方から下
方に向かって、第二の取付金具20における中央平板部
34に設けられた中央挿通孔37に挿通されると共に、
ボルト頭部39の下面と第二の取付金具20の上面が重
ね合わされて溶着されている。そして、この第二の取付
ボルト38によって、ゴムマウント14における第二の
取付金具20が建築構造物側(支持枠体52)へ固定さ
れている。
【0033】また、本体ゴム弾性体22には、中央部分
をマウント中心軸40に直交する方向に貫通して延びる
中央空所35が設けられて、該本体ゴム弾性体22が実
質的に二分割されており、第一の取付金具18の下板2
6の両翼部27,27下面と、第二の取付金具20にお
ける両傾斜板部36,36上面に加硫接着されてそれら
を弾性連結する分割ゴムブロック42,42から、本体
ゴム弾性体22が構成されている。
【0034】更に、本実施形態においては、各分割ゴム
ブロック42には、各弾性主軸44方向の略中央部分に
おいて、分割ゴムブロック42の断面よりも一回り大き
な平板形状を有する拘束プレート46,46が、各弾性
主軸44に直交して広がる状態で配設されている。な
お、この拘束プレート46,46は、少なくとも分割ゴ
ムブロック42,42よりも硬質の例えば鋼板等の金属
材で形成されており、各分割ゴムブロック42に加硫接
着されていると共に、中央部分には、拘束プレート46
を挟んだ両側に分割状態で位置する各分割ゴムブロック
42を相互に連結せしめる貫通孔が形成されている。
【0035】なお、両分割ゴムブロック42,42の両
弾性主軸44,44は、何れもゴムマウント14のマウ
ント中心軸40を挟んで傾斜させられており、それによ
って、ゴムマウント14が異方性をもつようにされてい
る。即ち、ゴムマウント14に対して図3中左右方向に
入力される振動に対しては、本体ゴム弾性体22に圧縮
または引張変形が生ぜしめられることにより、ばね定数
が大きくされると共に、図3の紙面に垂直な方向に入力
される振動は、本体ゴム弾性体22に対して専らせん断
方向の力となり、ばね定数が小さくされるため、それに
より、直交する二つの水平方向で、本体ゴム弾性体22
のばね比を大きく異ならせることが可能となっている。
なお、各分割ゴムブロック42における各弾性主軸44
のマウント中心軸40に対する傾斜角度は、特に限定さ
れるものではなく、傾斜角度をさらに大きくまたは小さ
く設定し、本体ゴム弾性体22の圧縮/ 引張方向でばね
定数をより大きくまたは小さくしてゴムマウント14の
直交する水平方向二方向でのばね比を変更する等、目的
とする制振特性を考慮して適宜に設定される。また、各
弾性主軸44のマウント中心軸40に対する傾斜角度
は、マウント中心軸40を挟んだ両側で対称形状とする
ことが望ましい。このような一対の傾斜対向面を本体ゴ
ム弾性体22に形成することにより、各ゴムマウント1
4が水平方向の直交する二方向に対して異なる防振特性
を安定して発揮できるようになっている。
【0036】また、本実施形態では、図2に示されてい
るように、4個のゴムマウント14a〜dが、矩形平板
形状の質量体12における四隅部分に対して、それぞれ
取り付けられている。また一方、ゴムマウント14の第
二の取付金具20側は、図1に示されているように、第
二の取付ボルト38により、住宅の最上階の天井の構造
部材に取り付けられて固設される取付部材としての支持
枠体52に対してナット51で締め付けられて固着され
ている。なお、支持枠体52は、本実施形態では、鉄鋼
の圧延加工材等を用いて形成されており、一対の溝形鋼
80,80を互いに平行に所定距離を隔てて配すると共
に、かかる一対の溝形鋼80,80の対向面間に跨って
延びる別の一対の溝形鋼82,82を互いに所定距離を
隔てて平行に組み合わせて、前者(80,80)と後者
(82,82)の当接面を溶着することによって構成さ
れている。これにより、建築構造物の構造部材に対し
て、質量体12が、4個のゴムマウント14を介して、
弾性的に取り付けられているのであり、以て、質量体1
2をマス部材とし、4個のゴムマウント14をバネ部材
とする一つの振動系が構成され、この振動系によって、
建築構造物からなる主振動系に対する副振動系として機
能する制振装置(TMD)10が構成されている。
【0037】なお、かかる制振装置10の装着状態下で
は、質量体12が、水平方向に広がる状態で支持されて
いると共に、各ゴムマウント14は、何れも、そのマウ
ント中心軸40が鉛直方向に延びる状態で配設されてい
る。また、以下の説明では、ばね定数が最小値となる水
平方向(図3において紙面に垂直な方向)を、ゴムマウ
ント14における水平基準方向という。
【0038】更にまた、このようなゴムマウント14を
複数個用いて副振動系を構成することにより、それらの
取付位置や取付方向等によって制振装置10のチューニ
ングが可能となる。例えば、図5には、複数個(本実施
形態では4個)配設されたゴムマウント14a〜dの取
付例が示されている。これらのゴムマウント14a〜d
は、質量体12における直交する二方向の対称軸である
X軸とY軸に対して対称になる位置に取り付けられてい
る。具体的には、X軸を挟んで14aと14bおよび1
4cと14dがそれぞれ対称となる位置に取り付けられ
ていると共に、Y軸を挟んで14aと14cおよび14
bと14dがそれぞれ対称となる位置に取り付けられて
いる。なお、本実施形態では両対称軸X,Yと質量体1
2の慣性主軸とが一致させられている。また、質量体1
2とゴムマウント14からなる弾性支持系の鉛直方向の
弾性主軸が質量体12の重心を通るように設定されてい
る。
【0039】各ゴムマウント14a〜dの取付方向は、
両対称軸X,Yに関して対称とされており、具体的に
は、14aの水平基準方向47aと対称軸Xとの交角X
aおよび14bの水平基準方向47bと対称軸Xとの交
角Xbが等しく、14cの水平基準方向46cと対称軸
Xとの交角Xcおよび14dの水平基準方向47dと対
称軸Xとの交角Xdが等しくなるように設定されてい
る。また、14bの水平基準方向47bと対称軸Yとの
交角Ybおよび14dの水平基準方向47dと対称軸Y
との交角Ydが等しく、14aの水平基準方向47aと
対称軸Yとの交角Yaと14cの水平基準方向47cと
対称軸Yとの交角Ycが等しくなるように設定されてい
る。
【0040】このように各ゴムマウント14の取付位置
や取付方向が設定されることにより、各ゴムマウント1
4の取付方向を変更した場合でも、質量体12とゴムマ
ウント14で構成される副振動系全体の弾性主軸が質量
体12の対称軸X,Y上に維持されるようになってい
る。そして、制振装置10を制振対象である建築構造物
に装着する際、その建築構造物の構造や制振特性等を考
慮しつつ、制振目的とする主な振動の入力方向が質量体
12を対称軸X,Yに平行になるように装着方向が設定
される。これにより、制振装置10全体の弾性主軸方向
に沿って制振目的とする主な振動が入力されることとな
り、それらの振動に対する有効な制振効果が安定して発
揮され得るのである。
【0041】また、複数のゴムマウント14をそれぞれ
マウント中心軸40まわりに回転可能に取り付けること
により、それらの取付方向によって制振装置10に構成
される副振動系全体としてのばね比を調節、変更可能と
することが出来る。具体的には、例えば、対称軸Xと1
4aの水平基準方向47aとの交角Xaおよび対称軸X
と14bの水平基準方向47bとの交角Xb、そして対
称軸Xと14cの水平基準方向47cとの交角Xcおよ
び対称軸Xと14dの水平基準方向47dとの交角Xd
を大きくすると、質量体12の対称軸Xに平行な水平方
向に入力される振動に対して、制振装置10全体のばね
定数を大きく設定出来るため高周波振動に有効な振動絶
縁効果を得ることが出来、それら交角Xaおよび交角X
bそして交角Xcと交角Xdを小さくすれば、制振装置
10全体のばね定数を小さく設定することができるよう
になっており、質量体12のもう一方の対称軸Yについ
ても同様に設定可能である。要するに、このようなゴム
マウント14を採用すれば、質量体12の両対称軸X,
Yに対して、各ゴムマウント14の取付方向をマウント
中心軸40のまわりで変更することによって、ゴムマウ
ント14を交換しなくても、制振装置10が、制振目的
とする周波数に合わせて容易に且つ大きな自由度でチュ
ーニング可能とされているのである。
【0042】さらに、本実施形態の制振装置10には、
質量体12の各辺の外周縁部の中間部分(本実施形態で
は四箇所)に塑性の当接部材としての塑性部材50が設
けられている(図1〜2参照)。この塑性部材50は、
例えば、鉛等の塑性材で形成され、形状は特に限定され
るものでないが、適当な当接面積を確保出来、有効に塑
性変形させられる形状が、コスト性や製作性等を考慮し
つつ適宜に採用される。
【0043】具体的には、本実施形態では、塑性部材5
0は、図6〜7に示されているように、直方体形状を有
しており、また、その側面の長手方向中間部分には質量
体12への取付部材として取付座板53が溶着されてい
る。なお、取付座板53の塑性部材50への固着隅部に
対して図7中下方から補強部材84,84を溶着すれば
取付座板53を塑性部材50に一層強固に取り付けるこ
とが出来る。
【0044】そして、かかる塑性部材50は、質量体1
2の各辺の中央部分において、それぞれ、外周面に重ね
合わされて、質量体12から鉛直下方に延び出して配設
されている。また、取付座板53の取付面55が質量体
12の下面に重ね合わされ、該取付座板53に設けられ
たボルト孔62に対して、板状分割マス16を締結する
締結ボルト56が挿通されており、この締結ボルト56
で取付座板53が板状分割マス16と共締めされること
によって、取付座板53ひいては塑性部材50が質量体
12に対して固定的に取り付けられている。そして、塑
性部材50が、質量体12から鉛直下方に突出せしめら
れた部分において、支持枠体52の外周面に対して水平
方向で所定距離:αを隔てて対向配置されており、以
て、ゴム弾性体14の弾性変形に基づいて質量体12が
水平方向に所定距離:αだけ変位せしめられた際、質量
体12に固着された塑性部材50が、支持枠体52に対
して当接するようになっている。また、塑性部材50
は、支持枠体52に当接すると、それ自体が塑性変形せ
しめられ、かかる塑性変形に基づいて、質量体12にお
ける距離:α以上の水平方向変位が許容されるようにな
っている。要するに、質量体12の水平方向の変位量が
小さい間は、ゴムマウント14の弾性変形のみに基づい
て、質量体12の変位が許容されると共に、質量体12
の水平方向の変位量が、予め設定された所定距離:αを
越えた領域では、ゴムマウント14の弾性変形と塑性部
材50の塑性変形を伴って、質量体12の変位が許容さ
れるようになっているのである。
【0045】さらに、本実施形態では、質量体12と建
築構造物との相対変位量をより確実に制限する手段とし
て、剛性のストッパ部材等で構成されたストッパ機構も
合わせて採用可能である。この剛性のストッパ部材は、
例えば、鋼材等で形成されて、塑性部材50と同様に、
質量体12に固着されると共に、下方に突出する部分が
支持枠体52に対して水平方向で所定距離を隔てて対向
位置せしめられた構造のものが有利に採用される。な
お、かかるストッパ部材の形状やその具体的な取付位置
は、特に限定されるものではないが、塑性部材50によ
って制限される質量体12の変位量よりも更に大きな変
位量を生ぜしめる程のエネルギーをもった振動が入力さ
れた際、より確実に質量体12の変位を制限し得るよう
に適宜に設定されて、質量体と建築構造物の間に配設さ
れる。
【0046】このように、塑性部材50と剛性のストッ
パ部材を併用する場合には、所定のストロークを超える
振幅の振動に対して、塑性部材50が衝撃的な力を吸収
乃至は軽減させるように塑性部材50と支持枠体52の
対向距離:αが設定されると共に、ストッパ部材と支持
枠体52の対向距離が、それ以上の大きさとなるよう
に、相互の装着位置が設定される。
【0047】例えば、図8には、ストッパ部材の一具体
例としてのストッパ金具57が示されている。このスト
ッパ金具57は、鉄鋼等の剛性材で形成されて略矩形平
板形状を有しており、長手方向中間部分には、クランク
状の屈曲部が形成されていると共に、平板形状の鋼材か
らなる取付座板61が一方の面上に突出して溶着固定さ
れている。そして、取付座板61が、質量体12の下面
に重ね合わされて、質量体12の厚さ方向に挿通された
ボルト68やこのボルト68の上下端部に螺着されたナ
ット71,73によって、質量体12と共締めされるこ
とにより、ストッパ金具57が、質量体12の各辺外周
縁部において、上述の如き塑性部材50とは独立して異
なる位置に取り付けられている。また、そのような取付
状態下、ストッパ金具57は、その上側部分が質量体1
2の外周面に密接して重ね合わされていると共に、その
下側部分が質量体12から鉛直下方に突出せしめられて
おり、この突出部分78が、支持枠体52に対して水平
方向に所定距離:βを隔てて対向位置せしめられてい
る。特に、本実施形態では、ストッパ金具57の長手方
向中間部分に形成された屈曲部により、ストッパ金具5
7の突出部分78と支持枠体52の対向面間距離:β
が、塑性部材50と支持枠体52の対向面間距離:αよ
りも大きく設定されている。
【0048】また、このようなストッパ部材の別の具体
例として、図9に示されているように、質量体12に固
設された塑性部材50の外周縁部に、剛性のストッパ金
具59を重ね合わせ、ストッパ金具59と塑性部材50
との対向面間に、塑性部材50が塑性変形させられるだ
けの当接スペース:γを、塑性部材50と支持枠体52
の対向面間距離:αよりも大きく設定して、塑性部材5
0を介して質量体12に取り付けることも可能である。
【0049】上述のような制振装置10を採用すれば、
地震等の過大な水平方向の振動のエネルギーが、塑性部
材50の支持枠体52への当接によって起こる塑性変化
により、有効に吸収乃至は緩和されることとなり、過大
な振動荷重の入力による建築構造物やゴムマウントへの
悪影響が有利に軽減乃至は防止される。
【0050】しかも、かかる制振装置10においては、
減衰器等の複雑な構造を採用しなくても、過大な振動荷
重入力時における優れたエネルギ吸収性能が発揮される
のであり、優れたコスト性および製作性が達成される。
【0051】さらに、塑性部材50と、本実施形態の制
振装置10においては、剛性のストッパ金具57,59
を併用することで、建築構造物に対する質量体12の最
大変位量が、より一層、確実に制限され、それにより、
ゴムマウント14の座屈等もより有効に回避または軽減
される。また、かかるストッパ金具57,59を併用す
れば、これらストッパ金具57,59のストッパ機能が
発揮されるまでに、塑性部材50が支持枠体52へ当接
し、塑性部材50自体の塑性変化により、当接時の衝撃
を吸収乃至は軽減する構造とされるため、ストッパ金具
57,59に伝達される振動荷重が緩和されることとな
る。このため、ゴムマウント14やストッパ金具57,
59ひいては制振装置10全体の耐久性の向上も達成出
来るのである。
【0052】また、本実施形態の制振装置10において
は、マス部材としての質量体12が複数枚の板状分割マ
ス16で形成されていることから、簡単な構造で質量体
12の重量が高精度に調節可能とされており、質量体1
2のチューニングも容易にでき、製作性にも優れてい
る。更に、各板状分割マス16を一枚づつ質量体12を
設置,搬入できることから、作業効率の向上も達成され
得ると共に、設置,搬入時におけるゴムマウント14の
座屈等も防止できるため、耐久性の更なる向上も図られ
得る。
【0053】また、本実施形態の制振装置10において
は、ばね部材として異方性を有するゴムマウント14を
複数個用いたことにより、ゴムマウント14の何れも交
換,変更することなく、制振装置10における防振すべ
き振動の入力方向となる2つの弾性主軸方向でのばね定
数比、ひいてはそれら2つの弾性主軸方向でのチューニ
ング周波数比を調節,変更することが出来るのである。
特に、全てのゴムマウント14の取付方向を連動させて
変更するようにすれば、ゴムマウント14の取付方向の
変更による副振動系の固有振動数のチューニング幅が、
より大きく確保されるといった利点もある。
【0054】さらに、かかる制振装置10においては、
マス部材としての質量体12とバネ部材としてのゴムマ
ウント14を、建築構造物の種類や構造等を考慮して、
予め概略的に設定しておくことによって、それら質量体
12とゴムマウント14の何れも、交換することなく、
装着される建築構造物の種類や環境等を考慮して、単に
ゴムマウント14の取付方向(設置方向)を変更するだ
けで、問題となっている振動に応じてチューニング周波
数を調節することが出来るのであり、それによって、有
効な制振効果を、容易に且つ高精度に、しかも低コスト
で得ることが可能となるのである。このことは、特に、
制振装置10を設置した後に、経年変化等の影響でチュ
ーニングが変わった場合に極めて有効であり、再チュー
ニングによって最適チューニング状態が容易に実現,維
持され得るのである。
【0055】なお、上述の如く、一種類のゴムマウント
14を用い、その取付方向を変更することによって調節
することの出来る、制振装置10の固有振動数の範囲
は、使用するゴムマウント14が有するばね特性によっ
て限界がある。そこで、制振装置10においてより大き
なチューニング自由度を得るためには、予め、互いに異
なるばね特性を有するゴムマウント14を複数種類準備
しておき、例えば住宅の構造等を考慮して、その中から
適当なばね特性を有するゴムマウント14を選択して採
用することが望ましい。これにより、ゴムマウント14
自体のばね特性の選択と、ゴムマウント14の取付方向
の調節とを、互いに組み合わせて最適値を選定すること
により、制振装置10の固有振動数を極めて広い範囲で
設定することが可能となり、以て、多種類の建築構造物
に対して、有効な制振効果を発揮し得る制振装置10
を、効率的に提供することが可能となるのである。
【0056】特に、本実施形態に従う構造とされた制振
装置10においては、上述の如き特定構造のゴムマウン
ト14を採用したことにより、水平方向において互いに
直交する二方向でのバネ比を十分に大きく確保しつつ、
主に剪断変形が生ぜしめられる方向(図4中、上下方
向)でも、本体ゴム弾性体22の肉厚寸法を大きく設定
することが出来るのであり、それ故、例えば、制振装置
10の設置に際して質量体12を載置する場合等に大き
な荷重が作用した場合でも、本体ゴム弾性体22の座屈
変形等が有利に防止され得る。
【0057】次に、図10〜11には、本発明において
採用され得る第二の実施形態としての建築構造物用制振
装置64が示されている。なお、以下の実施形態では、
前記第一の実施形態と同様な構造とされた部材および部
位について同一の符号を付することにより、それらの詳
細な説明を省略する。
【0058】すなわち、本実施形態の制振装置64で
は、質量体12の下面中央部分において一つの塑性部材
66が、ボルト67等の固着手段で質量体12に一体的
に固定され、建築構造物側へ向かって鉛直下方向に突設
されている。この塑性部材66の形状は特に限定される
ものではないが、何れの方向にも当接面積が有利に確保
できるものが望ましく、多角形角柱形状や、さらに望ま
しくは円柱形状のものが好適に採用される。
【0059】また、質量体12と支持枠体52の対向面
間には、支持枠体52の上面に当接プレート68が重ね
合わされて配設されている。この当接プレート68は、
鋼材等で形成されており、形状や配設形態は特に限定さ
れるものではないが、設置スペースやコスト性、製造性
等を考慮して適宜に設定され、例えば、本実施形態で
は、切断加工により矩形板形状とされた圧延鋼板が採用
されている。そして、当接プレート68は、ゴムマウン
ト14における第二の取付金具20の下面と支持枠体5
2の上面とで狭持され、第二の取付ボルト38で、支持
枠体52に固定的に取り付けられている。さらに、当接
プレート68の中央部分には、質量体12に突設された
塑性部材66に対応する位置に、塑性部材66の外周面
より所定寸法大きい口径を有する当接穴70が設けられ
ており、この当接穴70に塑性部材66が軸方向に貫通
して挿入されている。また、塑性部材66の外周面と当
接プレート68の当接穴70の対向面間には、周方向の
全周に亘って所定間隔のクリアランス(図10中:α)
が形成されるようにそれら塑性部材66と当接プレート
68の相互の配設位置が設定されている。
【0060】さらにまた、質量体12の各辺の外周縁部
中間部分には、剛性のストッパ部材としてのストッパ金
具72が設けられ、これらにより、質量体12と建築構
造物の間の相対変位量を制限するストッパ機構が形成さ
れている。ストッパ金具72の形状や質量体12への取
付数や取付位置は、特に限定されるものではないが、例
えば、本実施形態では、図12に示されているように、
溝形鋼を適当な長さに切断して形成されたストッパ金具
本体72の側面の長手方向中間部分に、取付部材として
の取付座板75が溶着されている。そして、この取付金
具72は、図10〜11に示されているように、質量体
12の各辺の中央部分(本実施形態では四箇所)におい
て、それぞれ外周面に重ね合わされて、質量体12から
鉛直下方に延び出して配設されている。また、取付座板
75の取付面76が質量体12の下面に重ね合わされ、
取付座板75に設けられたボルト孔62に挿通され、板
状分割マス16を締結するボルト56や上下ナット5
8,60によって板状分割マス16と共締めされること
によって、取付座板75ひいてはストッパ金具72が質
量体12に対して固定的に取り付けられている。また、
ストッパ金具72と当接プレート68および支持枠体5
2が当接させられる対向面間には、所定距離のクリアラ
ンス(図10中:β)が形成されるように、それらスト
ッパ金具72と当接プレート68および支持枠体52の
相互の配設位置が設定されている。
【0061】なお、塑性部材66と当接穴70の対向方
向のクリアランス:αは、防振しようとする振動の入力
時におけるマス部材(質量体12)の振幅を考慮して、
当該振幅よりも大きくなるように設定される。また、ス
トッパ金具72と当接プレート68および支持枠体52
が当接する方向のクリアランス:βは、αよりも更に大
きく、質量体12の変位によってゴムマウント14が座
屈しない程度に設定される。具体的には、例えば、交通
振動等を防振しようとする主たる振動とする場合には、
防振すべき主たる振動の入力時のマス部材(質量体1
2)の変位量(例えば1mm程度)に対して、塑性・当接
部材クリアランスが、その2〜10倍、より好ましくは
3〜5倍に設定され、また、ストッパ・当接部材間クリ
アランスが、その5〜20倍、より好ましくは7〜15
倍に設定される。
【0062】このような本実施形態における制振装置6
4の装着状態下においては、前記実施形態の制振装置1
0において、塑性部材50の採用によって得られた直交
する2つの水平方向に入力される振動に対してそのエネ
ルギーを吸収乃至は軽減し得る効果に加えて、塑性部材
66が、その外周部分の全方向で当接穴70に当接させ
られるため、直交する二方向以外の水平方向に入力され
る過大な振動荷重に対しても有効な衝撃吸収、緩和効果
が発揮され得るのである。また、前記実施形態に比し
て、剛性のストッパ金具72の形状が簡略化でき、製作
性やコスト性の更なる向上が図られ得る。さらに、スト
ッパ金具72の質量体12への取付数や取付位置が、大
きな自由度をもって調整可能とされ得るため、塑性部材
66を採用しつつ、各振動入力方向に要求されるストッ
パ機能によって、ストッパ金具72の取付数や配設状態
が容易に変更可能とされ得、一時的な過大振動の入力等
によるゴムマウントの変形や座屈が防止乃至は軽減され
ひいては制振装置64全体の耐久性の向上が図られ得る
のである。
【0063】また、本実施形態の制振装置64において
は、前記実施形態に比して1つの塑性部材66を採用す
ることにより、上述の如き複数の振動入力方向での衝撃
吸収効果等が得られるため、その構造を簡略化でき、製
作性が向上させられ得ると共に、制振装置64全体のコ
ンパクト化も図られ得、限られた屋根裏空間等において
も設置スペースが有利に確保出来るのである。
【0064】以上、本発明の実施形態について詳述して
きたが、これらはあくまでも例示であって、本発明は、
これらの実施形態における具体的記載によって、何等、
限定的に解釈されるものではない。
【0065】例えば、塑性の当接部材として採用される
塑性部材の配設形態は、何等限定されるものでない。具
体的には、例えば、塑性部材を固定した固定プレート等
を建築構造物に固設して、かかる塑性部材を、建築構造
物側から質量体に向かって突設させ、質量体がその変位
に伴って、建築構造物側の塑性部材に当接させられるよ
うな構造も採用可能である。
【0066】また、ストッパ金具の配設状態も限定され
るものではなく、ストッパ金具が固設された固設プレー
トを建築構造物に固設したり、当接プレートや支持枠体
にストッパ金具を固設すること等により、建築構造物側
から質量体側へ向かってストッパ金具を突設させてもよ
い。さらにまた、塑性部材とストッパ金具の両方を、質
量体または建築構造物側の同じ側に突設させる必要はな
く、相互に別の側から突設させることも可能である。
【0067】また、マス部材として採用される質量体と
しては、複数枚の板状分割マスに限定されるものではな
く、一体物の質量体を採用することも可能であり、その
材質としても、金属の他、モルタルやコンクリート等を
採用しても良い。
【0068】更にまた、ばね部材としての各ゴムマウン
トの数や配設形態等は、何等限定されるものでなく、V
字型マウント以外、各種のマウントが採用可能である。
特に、マウント中心軸回りで異方性を有しないマウント
のみを用いたり、或いはそのようなゴムマウントを上述
の如きゴムマウントと併用することも可能である。な
お、異方性のゴムマウントを利用し、その取付方向によ
ってばね定数をチューニングする場合には、それらのい
くつかのゴムマウントを中心軸まわりに回転可能にし、
他のゴムマウントを回転不能としても良い。
【0069】なお、本体ゴム弾性体における拘束プレー
トの配設数は限定されるものでなく、例えば、分割ゴム
ブロックにおいてマウント中心軸方向に沿って離間して
複数枚設けることも可能であり、また、そのような拘束
プレートを設けないことも可能である。
【0070】また、ゴムマウントの取付方向は限定され
るものでなく、前記実施形態における各ゴムマウントに
おいて、鉛直方向(マウント中心軸方向)上下を反対に
して、第一の取付金具を支持枠体に取り付けると共に、
第二の取付金具を質量体に取り付けても良い。更にま
た、ゴムマウントの取付方向を維持するために、第一,
第二の取付金具の少なくとも一方を、質量体または支持
枠体(建築構造物)に対して位置決め固定するための、
ボルトやピン等の取り外し可能な固定手段を採用するこ
とも可能である。
【0071】さらに、本発明に係る制振装置において
は、質量体の建築構造物(支持枠体)に対する変位に際
して減衰力を及ぼし得る減衰装置も、必要に応じて採用
可能である。
【0072】また、制振装置の配設位置も、建築構造物
における最上階の天井部分の他、床下部分等、建築構造
物の構造や振動モード等を考慮して、適宜に変更可能で
ある。
【0073】加えて、本発明は、1階建や2階建以上の
一般住宅の他、事務所,倉庫やビル,タワー等、各種の
建築構造物用の制振装置に対して、何れも適用可能であ
ることは、言うまでもない。
【0074】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更,修正,改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限
り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであること
は、言うまでもない。
【0075】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
に従う構造とされた制振装置においては、マス部材と建
築構造物の間に塑性の当接部材を設けることによって、
水平方向の過大な振動の入力時にその衝撃を吸収乃至は
緩和しつつ、マス部材の建築構造物に対する変位量を緩
衝的に制限することが出来たのであり、以て、過大な振
動荷重の入力に起因する建築構造物への悪影響が有利に
回避され得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態としての制振装置を示
す縦断面図であって、図2におけるI−I断面に相当す
る図である。
【図2】図1に示された制振装置の平面図である。
【図3】図1に示された制振装置に採用されているゴム
マウントの正面図である。
【図4】図3に示されたゴムマウントの平面図である。
【図5】図1に示された制振装置の平面概略図である。
【図6】図2におけるVI−VI断面図である。
【図7】図1に示された制振装置に採用されている塑性
部材の斜視図である。
【図8】図1に示された制振装置に合わせて採用可能な
ストッパ機構の実施例を示す要部拡大図である。
【図9】図1に示された制振装置に合わせて採用可能な
ストッパ機構の別の実施例を示す要部拡大図である。
【図10】本発明の第二の実施形態としての制振装置を
示す縦断面図であって、図11中のX−X断面に相当す
る図である。
【図11】図10に示された制振装置の平面図である。
【図12】図10に示された制振装置を構成するストッ
パ機構に採用されるストッパ金具の斜視図である。
【符号の説明】
10,64 制振装置 12 質量体 14 ゴムマウント 16 板状分割マス 22 本体ゴム弾性体 40 マウント中心軸 42 分割ゴムブロック 44 弾性主軸 50,66 塑性部材 52 支持枠体 57,59,72 ストッパ金具 68 当接プレート 70 当接穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平野 正明 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内 Fターム(参考) 3J048 AA01 BA03 BF02 DA01 EA38 3J059 AA04 BA64 BC06 DA16 GA50

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築構造物に対してマス部材をバネ部材
    で弾性支持せしめることにより、該建築構造物に対する
    副振動系を構成する制振装置において、 前記マス部材と前記建築構造物の間に塑性の当接部材を
    設けて、マス部材の建築構造物に対する水平方向の相対
    変位量が予め設定された許容量を越えた際に、かかる塑
    性当接部材がマス部材と建築構造物の間で当接し、該マ
    ス部材が該建築構造物に対して該塑性当接部材の塑性変
    形を伴って相対変位せしめられるようにしたことを特徴
    とする制振装置。
  2. 【請求項2】 前記マス部材と前記建築構造物の間に剛
    性の当接部を設けて、かかる剛性当接部における当接に
    よりマス部材の建築構造物に対する水平方向の相対的変
    位量を制限するストッパ機構を構成し、且つマス部材が
    建築構造物に対して水平方向に相対変位した際に、かか
    る剛性当接部が当接するまでの相対変位量領域で、前記
    塑性当接部材が当接して塑性変形せしめられるようにし
    た請求項1に記載の制振装置。
  3. 【請求項3】 前記マス部材を、鉛直方向で相互に重ね
    合わせられた複数枚の板状分割マスによって構成する一
    方、該マス部材の外周部分における周上の複数箇所に前
    記塑性当接部材を配設し、該塑性当接部材を用いてそれ
    ら複数枚の板状分割マスを重ね合わせ方向に挟圧して相
    互に固定すると共に、該塑性当接部材を該マス部材から
    前記建築構造物に向かって突出させて、該建築構造物に
    対して水平方向で離間して対向位置せしめた請求項1又
    は2に記載の制振装置。
  4. 【請求項4】 前記建築構造物と前記マス部材の何れか
    一方の側から他方の側に向かって、前記塑性当接部材を
    鉛直方向に突設すると共に、それら建築構造物とマス部
    材の他方の側に、該塑性当接部材が差し込まれる当接穴
    を設けて、該塑性当接部材の外周面と該当接穴の内周面
    を周方向の全周に亘って水平方向で離間して対向位置せ
    しめた請求項1乃至3の何れかに記載の制振装置。
  5. 【請求項5】 前記バネ部材を、前記建築構造物と前記
    マス部材の何れか一方に取り付けられる第一の取付部材
    と他方に取り付けられる第二の取付部材を本体ゴム弾性
    体で連結したゴムマウントの複数個によって構成すると
    共に、該ゴムマウントにおける第一の取付部材と第二の
    取付部材に対して、鉛直方向に延びるマウント中心軸を
    挟んだ両側において該マウント中心軸に対して略対称と
    なる傾斜方向で対向する一対の傾斜対向面を設け、それ
    ら一対の傾斜対向面間に前記本体ゴム弾性体を配設せし
    めて、各対向する傾斜対向面を該本体ゴム弾性体で連結
    した請求項1乃至4の何れかに記載の制振装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011027165A (ja) * 2009-07-24 2011-02-10 Tanaka Seishin Kozo Kenkyusho:Kk 制振装置

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