JP5053303B2 - 防振装置 - Google Patents

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Description

この発明は、冷却塔や、冷凍機、発電機、空調機の室外機、配管・ダクト等設備機器などの振動が発生する振動機器と、床、基礎、土台などの支持体との間に介在させて振動を吸収し、振動機器から支持体へ伝わる振動を低減し、振動で周囲の建物に取り付けられているガラスなどの面材が共振して鳴るような騒音等を防止する防振装置に関するものである。
この種の防振装置として、例えば、特許文献1には、矩形の金属板からなる基礎固定用部材2と、その基礎固定用部材2を覆いかぶすように設けられた矩形の金属カップ状の振動源取付用部材3と、基礎固定用部材2と振動源取付用部材3との間に介設されたコイルスプリングからなるアイソレータ4と、基礎固定用部材2と振動源取付用部材3とが所定距離以上離間しないように緊結すると共に、振動源取付用部材3の変位を鉛直方向に案内する緊結案内部材(いわゆるストッパ)と、を備え、この緊結案内部材(ストッパ)を、基礎固定用部材2から振動源取付用部材3側に突出したボルト材からなる案内ロッド7と、それを止め付けるダブルナットからなるストッパナット18とから構成し、更に、振動源取付用部材3に、案内ロッド7を挿通するロッド挿通孔12を形成して、案内ロッド7とロッド挿通孔12の周縁との間に、それらの接触を規制して振動源取付用部材3からの基礎固定用部材2への振動伝達を阻止する樹脂材からなる環状防振材20を設けて、振動源取付用部材3が横揺れしても、環状防振材20が圧縮に抵抗し、横方向の変位を小さく抑えることができる防振装置1が開示されている(特許文献1の段落0021〜0029、図1,3等参照)。
しかし、特許文献1に記載の防振装置では、振動機器の振動に対しては、横方向の変位を小さく抑えることができるかもしれないが、地震時に作用する水平力などについては考慮されていない。つまり、地震時に、防振装置が支持する振動機器に急激に変動する水平加速度が入力されて、防振装置に強い水平力が働いた場合には、緊結案内部材である案内ロッド7に、せん断力だけでなく、基礎固定用部材2と振動源取付用部材3とが相対的にズレる(水平変位を起こす)ことにより、案内ロッド7の基端部分に曲げモーメントが作用する。それに加え、地震の縦揺れによりストッパナット18に振動源取付用部材3が当接することで案内ロッド7の基端部分には引張力も同時に作用する。そのため、案内ロッド7の鋼材(ボルト材)が破断したり、破断に至らなくても降伏して永久歪として蓄積されてしまい、地震後に防振装置が当初と同等の防振機能を発揮できなかったりするという問題がある。
特開2005−188594号公報(第4〜6頁、図1,3)
そこで、この発明は、前記のような従来の問題点を解決し、防振装置が支持する振動機器に地震時に強い水平力が作用しても、壊れたり、故障したりせず、地震後も当初と同等の防振機能を発揮することができる防振装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、基礎などの支持体に取り付けられるベースプレートと、該ベースプレート上方に配置され、振動機器が取り付けられるカバープレートと、これらのプレート間に嵌挿され、上下方向に弾性変形可能な吸振部材と、前記ベースプレートと前記カバープレートとが所定距離以上離間しないように緊結すると共に、前記吸振部材で支持されるカバープレートの変位を鉛直方向に案内する緊結案内部材と、を備え、振動機器の振動が支持体へ伝達されるのを低減する防振装置において、前記ベースプレート又は前記カバープレートのいずれか一方のプレートから他方のプレートに向けて突設された凸部と、この凸部と反対側のプレートから一方のプレートに向けて突設され、前記凸部の側面から一定距離だけ水平方向に離間して前記凸部を遊嵌する嵌合部と、を有し、前記ベースプレートと前記カバープレートとの相対的な水平移動を一定距離以内に拘束する耐震機構が、前記吸振部材を間に挟むように左右一対設けられていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の防振装置において、前記緊結案内部材は、吸振部材を間に挟むように少なくとも左右二対以上設けられ、前記耐震機構は、この左右いずれかの前記緊結案内部材同士の間にそれぞれ配置されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の防振装置において、凸部は、少なくとも側面が鉛直面で構成されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の防振装置において、凸部と嵌合部との間に緩衝材を介在させたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の防振装置において、緩衝材は、帯状の合成ゴムからなり、凸部の突端側の側面に沿って貼着されていることを特徴とする。
請求項1及び2の発明によれば、前記のように、基礎などの支持体に取り付けられるベースプレートと、該ベースプレート上方に配置され、振動機器が取り付けられるカバープレートと、これらのプレート間に嵌挿され、上下方向に弾性変形可能な吸振部材と、前記ベースプレートと前記カバープレートとが所定距離以上離間しないように緊結すると共に、前記吸振部材で支持されるカバープレートの変位を鉛直方向に案内する緊結案内部材と、を備え、振動機器の振動が支持体へ伝達されるのを低減する防振装置において、前記ベースプレート又は前記カバープレートのいずれか一方のプレートから他方のプレートに向けて突設された凸部と、この凸部と反対側のプレートから一方のプレートに向けて突設され、前記凸部の側面から一定距離だけ水平方向に離間して前記凸部を遊嵌する嵌合部と、を有し、前記ベースプレートと前記カバープレートとの相対的な水平移動を一定距離以内に拘束する耐震機構が、前記吸振部材を間に挟むように左右一対設けられているので、地震時の水平力によりベースプレートとカバープレートとが水平変位することにより生じる曲げモーメントは、耐震機構が主に負担することとなる。そのため、緊結案内部材を構成する鋼材(ボルト材)の基端部に曲げモーメントが集中して、その部分が曲げ破壊(破断)したり、その部分の鋼材が降伏して曲がったまま戻らなかったりすることがない。このため、地震が来ても、壊れたり、故障したりせず、地震後も当初と同等の防振機能を発揮することができる。
また、凸部と嵌合部との当接により確実にベースプレートとカバープレートとの相対的な水平移動を一定距離以内に拘束して、この凸部と嵌合部とを有する耐震機構で地震時に働く曲げモーメントを負担することができる。このため、緊結案内部材が曲げ破壊したり、曲がったまま戻らなかったりすることがなく、地震後も当初と同等の防振機能を発揮することができる。
請求項3の発明によれば、請求項1又は2に記載の防振装置において、凸部は、少なくとも側面が鉛直面で構成されているので、前記効果に加え、凸部の側面と、この側面から一定距離だけ水平方向に離間した嵌合部の内面とが、水平力に対して垂直面となっており、地震時の水平力により凸部と嵌合部が当接した際に上下方向に分力が発生せず、地震時の水平力によって緊結案内部材に引張力が作用することを防ぐことができる。このため、より一層、地震後も当初と同等の防振機能を発揮することができる。
請求項4の発明によれば、請求項1ないし3のいずれかに記載の防振装置において、凸部と嵌合部との間に緩衝材を介在させているので、つまり、凸部の外側面か嵌合部の内側面かのいずれかに、緩衝材を固着しているので、凸部と嵌合部が当接する際の衝撃を緩衝材で吸収することができ、地震時に防振装置が破壊したり、故障したりするおそれをより一層少なくすることができる。請求項5の発明によれば、請求項4に記載の防振装置において、緩衝材は、帯状の合成ゴムからなり、凸部の突端側の側面に沿って貼着されているので、緩衝材の取り付けを容易に行うことができる。
この発明の一実施の形態に係る防振装置の斜視図である。 図1の分解斜視図である。 図1の平面図である。 図3のIV矢視正面図である。 図3のV−V線に沿う鉛直線切断断面図である。 図3のVI−VI線に沿う鉛直線切断断面図である。 図4のVII−VII線に沿う水平線切断断面図である。 同上の防振装置のカバープレート単品を底面から見た斜視図である。
この発明の一実施の形態を、添付図面を参照して説明する。
図1〜8は、この発明の一実施の形態を示すものであり、図中の符号1は、防振装置を指している。この防振装置1は、図(特に、図1,2参照)に示すように、底面側となるベースプレート2と、このベースプレート上方に配置され、上面側となるカバープレート3と、これらの間に嵌挿される複数(この実施の形態では4個)の吸振部材5と、ベースプレート2とカバープレート3とが所定距離以上離間しないように緊結すると共に、吸振部材5の付勢力で支持されているカバープレート3の変位を鉛直方向に案内する複数(この実施の形態では前後一対のものが左右に設けられており計4個)の緊結案内部材6と、ベースプレート2とカバープレート3との相対的な水平移動を一定距離以内に拘束する複数(この実施の形態では左右一対計2個)の耐震機構7と、から主に構成されており、ベースプレート2を床、基礎、土台などの支持体に据え付け、上面側となるカバープレート3上に振動が発生する冷却塔や、冷凍機、発電機、空調機の室外機、配管・ダクト等設備機器などの振動機器を取り付けて、振動機器から支持体へ伝わる振動を吸収して低減し、振動で周囲の建物に取り付けられているガラスなどの面材が共振して鳴るような騒音等を防止する防振機能を有している。
ベースプレート2は、図(特に、図2参照)に示すように、略矩形の金属平板(この実施の形態ではSS400(引張り強度400N/mm2の一般構造用圧延鋼材))からなるベースプレート本体20にプレス加工、パンチング加工、切削加工などの所定の加工を施して溶融亜鉛メッキで仕上げたものであり、後述の吸振部材5を係止する複数(この実施の形態では左右2対の計4箇所)のダボ孔21や、後述の緊結案内部材6を留め付ける複数(この実施の形態では左右2対の計4箇所)のボルト貫通孔22、H鋼などの鋼材からなる支持体へ据え付けるための複数の鋼材取付け用孔23、アンカーボルトに取り付けるための複数のアンカーボルト用長孔24などが形成されている。
また、ボルト貫通孔22の周囲は、後述のストッパボルト60のボルト頭が底面から飛び出ないように、上部に突き出た円錐台状にプレス加工されており、左右2対のボルト貫通孔22のそれぞれの中間付近には、後述の耐震機構7の角筒状の2つの凸部70が鉛直上方へ向けて突設されている。
鋼材取付け用孔23は、ベースプレート2の四隅付近に計4個設けられ、H鋼などの鋼材からなる比較的精度誤差の少ない支持体へ取り付ける際に使用する孔である。アンカーボルト用長孔24は、ベースプレート2に左右一対計2個(図3参照)設けられ、コンクリート基礎などの現場施工される比較的精度誤差の大きい支持体に埋め込まれたアンカーボルトを挿通して防振装置を取り付けるための孔であり、アンカーボルトの設置誤差を吸収するため図に示すように、長穴形状に形成され、長い方を調整代として用いるものである。
カバープレート3は、図(特に、図2、図8参照)に示すように、金属板(この実施の形態ではFCD450(引張り強度450N/mm2のダクタイル鋳鉄))からなるカバープレート本体30に切削加工などの所定の加工を施して溶融亜鉛メッキで仕上げたものであり、このカバープレート本体30は、底面が開口した略箱型の後述の4つの吸振部材5を収容する上蓋部30aと、この上蓋部30aの左右(図3参照)両脇から張り出した一対の鍔部30bと、各鍔部30bの中央部分が矩形状に隆起し、後述の耐震機構7を収容する耐震機構収容部30cと、から構成されている。また、上蓋部30aの頂部上面には、振動機器の脚部を据え付けるためのネジ溝が切削された5箇所の溝孔31が穿設され、鍔部30bには、緊結案内部材6が貫通する4箇所の貫通孔32が設けられている。
そして、溝孔31の裏面には、図8に示すように、補強用のリブが複数の溝孔31孔に亘って連設形成され、振動機器から伝達される支圧力に耐えられるようになっている。
なお、溝孔31のネジ溝を保護するため、図2(図3では一点鎖線で示している。)に示すように、製品出荷時には、5箇所の溝孔31の上からアルミコーティングされた防滴ステッカー33を貼着しておくことが好ましい。
吸振部材5は、図2及び図6に示すように、吸振体である硬鋼線(SW−C)からなるコイルスプリング50と、このコイルスプリング50の下半分程を収容して前記ベースプレート2の所定位置に係止する底部が縮径閉塞した円筒状の吸振体カバー51と、コイルスプリング50とカバープレート3とが直接接触して軋み音等の発生を防止する合成ゴム(この実施の形態ではEPDM)からなる薄い円盤状(φ52mm)のゴムシート52と、から構成され、振動機器の振動を吸収する機能を有し、図3及び図7に示すように、カバープレート3の上蓋部30aの四隅の下方、且つ、ベースプレート2のダボ孔21の上方に計4箇所に設置されている。この吸振体カバー51の底面には、ダボ51a(図6参照)が下方に向けて突設され、このダボ51aがダボ孔21に嵌合することで、コイルスプリング50が水平方向にズレないようにベースプレート2の所定位置に係止されている。また、この実施の形態では、コイルスプリング50には、防錆処理としてエポキシ粉体塗装が施されている。
緊結案内部材6は、図2,4,6に示すように、4本のストッパボルト60(この実施の形態ではSS400のM16−70L)と、このストッパボルト60をベースプレート2のボルト貫通孔22にねじ止めして据え付ける4つの据付ナット61と、コイルスプリング50に付勢されているカバープレート3がベースプレート2から所定距離以上に離れないように緊結するための4つ又は8つのストッパナット62と、このストッパナット62とカバープレート3との間に装着され、ストッパナット62とカバープレート3とが振動により接触する際の振動音を防止する合成ゴム(NR/SBR)からなるゴムブッシュ63と、据付ナット61のワッシャー64と、から構成され、カバープレート3の可動域をストッパナット62で所定距離以内に規制するいわゆるストッパ機能と、ストッパボルト60の軸線に沿ってカバープレート3の変位を鉛直方向に案内する機能を併せ持っている。
この据付ナット61及びストッパナット62は、ストッパボルト60と螺合する一般圧延鋼材からなる市販のナットで構わないが、ストッパナット62は、図(特に、図1参照)に示したように、振動等で緩まないようにするため、ダブルナットとすることが望ましい。また、ゴムブッシュ63は、図6に示すように、ストッパボルト62のボルト軸に外嵌され、ストッパボルト62とカバープレート3とが直接接触しないようにする作用もあり、振動機器の振動によりカバープレート3とストッパボルト60とが接触して損傷しないように保護する機能も有している。
耐震機構7は、図5に示すように、左右一対の2つの機構からなり、耐震機構収容部30cの下方において、ベースプレート2の板面から垂直(鉛直)上方に向けて突設するよう溶接された断面略正方形の角筒状の2つの凸部70と、カバープレート3の鋳造時に耐震機構収容部30cの下部にカバープレート3と一体に成形された凸部70より一回り大きい断面略正方形の角筒状の2つの嵌合部71と、から主に構成されている。この嵌合部71の内面は、凸部70の側面から遊び部分となる一定距離の間隙分(L)(図5参照)だけ水平方向に離間しており、即ち、嵌合部71が凸部70を遊嵌しており、地震時などに、カバープレート3に取り付けられた振動機器に水平力が作用した場合、遊び部分である離間距離L(図5参照)がなくなって凸部70の外部側面と嵌合部71の内面とが当接することでベースプレート2とカバープレート3との相対的な水平移動を阻止し、凸部70の側面と嵌合部71の内面との離間距離L以内となるように前記相対的な水平移動を拘束・規制する機能を有している。
なお、遊び部分である凸部70の側面と嵌合部71の内面との離間距離Lは、ストッパボルト60の弾性変形可能な範囲に設定しておくことは云うまでもない。
このため、カバープレート3がベースプレート2に対して水平方向にズレることにより、緊結案内部材6のストッパボルト60の基端部(ストッパボルト60のボルト頭付近や据付ナット61付近のストッパボルト60のボルト軸や、ベースプレート2など)に曲げモーメントが作用して、ストッパボルト60やベースプレート2などが曲げ破壊したり、曲げ降伏したりするのを防ぐことができる。
また、凸部70の突端の側面に沿って合成ゴムからなる帯状の緩衝材72が巻回・貼着されており、この緩衝材72で、カバープレート3とベースプレート2とが衝突する際の衝撃を吸収できるようになっている。この実施の形態に係る緩衝材72は、幅15mm、長さ110mm、厚さ3mm程度の大きさのものが使用されている。
なお、この緩衝材72は、嵌合部71の内面に貼着されていてもよく、更に、貼着に限らず何らかの手段により凸部と嵌合部との間に介在するよう固着されていればよい。
以上のように、耐震機構7として、左右一対の凸部70と嵌合部71とからなる2つの機構を設けたものを例に挙げて説明したが、少なくとも1つの凸部と1つの嵌合部からなる耐震機構を有していれば、この発明の課題を解決することができることは明らかである。また、凸部70は、部材断面が正方向の角筒状のものを例に挙げて説明したが、外部側面が鉛直面、即ち、水平力の作用方向と垂直な面となっていればよく、例えば、円筒状、多角形のものや、内部が充実した角柱状、多角形柱状、円柱状のものであってもよい。同様に、嵌合部71も、断面正方向の角筒状のものに限られず、少なくとも内面が凸部70の外部側面から一定距離離間していればよく、凸部70の外部側面の形状に応じた鉛直面を形成する筒状のものであればよい。
しかし、曲げ応力が作用する凸部70や嵌合部71は、部材断面が中空状(角筒状や円筒状を含む)になっている方が部材の断面積に比べて断面係数Z1が大きくなるため曲げ剛性の点で有利であり、軽量とすることができ、コスト上も好ましい。例えば、直径2cmの丸鋼の場合、2cm角で厚さ2mmの角パイプと断面係数は同等であるが、角パイプは、丸鋼の重量の半分以下となる。また、直径3cmの丸鋼の場合、3.5cm角、厚さ2mmの角パイプで同等の曲げ強度にすることができ、重量は、約1/3で済む。
なお、参考のため、断面係数Z1の算出式を数1に、断面係数Z2の算出式を数2に記載しておく。
ちなみに、この実施の形態に係るストッパボルト60(M−16ボルト)の断面係数は、0.26であり、この実施の形態に係る凸部70の断面係数は、2.33である。
Figure 0005053303
ここで、Z1:断面が正方形の角筒状の部材の断面係数、A:断面が正方形の角筒の一辺の外径、a:断面が正方形の角筒の一辺の内径をそれぞれ示す。
Figure 0005053303
ここで、Z2:断面が円形のボルト材の断面係数、d:ボルト材の呼び径、π:円周率をそれぞれ示す。
このように、従来の防振装置のようにボルト材に曲げ応力を負担させる場合と比べて、この実施の形態に係る防振装置1のように断面形状が筒状の部材に曲げ応力を負担させる場合の方が、明らかに曲げ剛性上有利である。
以上説明した実施の形態に係る防振装置1によれば、地震時に、支持する振動機器に強い水平力が作用しても、耐震機構7でベースプレート2とカバープレート3との相対的な水平移動を一定距離以内に拘束するので、地震時の水平力によりカバープレート3がベースプレート2に対して水平変位することにより緊結案内部材6を構成するストッパボルト60の基端部(ボルト頭と軸部の周辺)に曲げモーメントが集中することがない。そのため、ストッパボルト60の基端部が曲げ破壊(破断)したり、降伏して曲がったまま戻らなかったりすることがない。よって、地震が来ても、壊れたり、故障したりせず、地震後も当初(製品出荷時)と同等の防振機能を発揮することができる。
以上のように、この発明の実施の形態に係る防振装置を説明してきたが、あくまでも一例を示すものであり、云うまでもなく、図面で示した各構成の形状や材質等は、その実施に際しては特許請求の範囲に記載した範囲内で、任意に設計変更・修正ができるものである。特に、ベースプレートとカバープレートの形状は、実施の形態で示した形状に限定されるものではなく、ベースプレートとカバープレートとの間に吸振部材(吸振体)が嵌挿され、緊結案内部材で、カバープレートを緊結・案内している防振装置にはこの発明を適用することができる。
なお、吸振体として、コイルスプリングを例に挙げて説明したが、吸振体は、板バネなどのバネ材に限らず弾性ゴムなどの上下方向に弾性変形可能な部材で、振動機器の振動を吸収できるものであればよい。
1 防振装置
2 ベースプレート
3 カバープレート
5 吸振部材
50 コイルスプリング(吸振部材)
6 緊結案内部材
60 ストッパボルト
62 ストッパナット
7 耐震機構
70 凸部
71 嵌合部
72 緩衝材

Claims (5)

  1. 基礎などの支持体に取り付けられるベースプレートと、該ベースプレート上方に配置され、振動機器が取り付けられるカバープレートと、これらのプレート間に嵌挿され、上下方向に弾性変形可能な吸振部材と、前記ベースプレートと前記カバープレートとが所定距離以上離間しないように緊結すると共に、前記吸振部材で支持されるカバープレートの変位を鉛直方向に案内する緊結案内部材と、を備え、振動機器の振動が支持体へ伝達されるのを低減する防振装置において、
    前記ベースプレート又は前記カバープレートのいずれか一方のプレートから他方のプレートに向けて突設された凸部と、この凸部と反対側のプレートから一方のプレートに向けて突設され、前記凸部の側面から一定距離だけ水平方向に離間して前記凸部を遊嵌する嵌合部と、を有し、前記ベースプレートと前記カバープレートとの相対的な水平移動を一定距離以内に拘束する耐震機構が、前記吸振部材を間に挟むように左右一対設けられていることを特徴とする防振装置。
  2. 請求項1に記載の防振装置において、前記緊結案内部材は、吸振部材を間に挟むように少なくとも左右二対以上設けられ、前記耐震機構は、この左右いずれかの前記緊結案内部材同士の間にそれぞれ配置されていることを特徴とする防振装置
  3. 請求項1又は2に記載の防振装置において、前記凸部は、少なくとも側面が鉛直面で構成されていることを特徴とする防振装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の防振装置において、前記凸部と前記嵌合部との間に緩衝材を介在させたことを特徴とする防振装置。
  5. 請求項4に記載の防振装置において、前記緩衝材は、帯状の合成ゴムからなり、前記凸部の突端側の側面に沿って貼着されていることを特徴とする防振装置。
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