JP2001181756A - 複合材料とその製造方法及び用途 - Google Patents

複合材料とその製造方法及び用途

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JP2001181756A
JP2001181756A JP37268299A JP37268299A JP2001181756A JP 2001181756 A JP2001181756 A JP 2001181756A JP 37268299 A JP37268299 A JP 37268299A JP 37268299 A JP37268299 A JP 37268299A JP 2001181756 A JP2001181756 A JP 2001181756A
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copper
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copper oxide
alloy
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Kazutaka Okamoto
和孝 岡本
Yasuo Kondo
保夫 近藤
Noriyuki Watabe
典行 渡部
Junya Kaneda
潤也 金田
Kiyomitsu Suzuki
清光 鈴木
Teruyoshi Abe
輝宜 阿部
Yasuhisa Aono
泰久 青野
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】半導体装置の放熱基板及びリードフレーム等に
適用が可能な低熱膨張係数と高熱伝導率を有し、曲げ加
工,打抜き加工性に優れた銅複合材料及びその製造方法
並びに半導体装置を提供する。 【解決手段】本発明は、Cu2O を10〜55体積%含
み、好ましくは、室温から300℃における熱膨張係数
が8×10-6〜16×10-6/℃で、熱伝導率が100
〜380W/m・kである銅複合材料を銅又は銅合金で
被覆した複合材料と、これを冷間又は熱間加工プロセス
により延伸する製造方法及びそれを用いた半導体装置用
放熱板とリードフレーム並びに半導体装置にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、銅又は銅合金で被
覆した低熱膨張・高熱伝導性を有する銅・酸化銅からな
る複合材料及びそれを用いた半導体装置等の各種用途に
関する。
【0002】
【従来の技術】電子デバイスによる電力やエネルギーの
変換,制御に関連した技術、特にオン,オフモードで用
いられる電力用電子デバイスとその応用技術としての電
力変換システムがパワーエレクトロニクスである。
【0003】電力変換のため、各種のオン,オフ機能を
持つ電力用半導体素子が用いられている。この半導体素
子としては、pn接合体を内蔵し、一方向のみの導電性
をもつ整流ダイオードをはじめ、種々のpn接合の組合
せ構造により、サイリスタ,バイボーラトランジスタ,
MOSFET等が実用化され、更には絶縁ゲート型バイ
ポーラトランジスタ(IGBT)やゲート信号によりタ
ーンオフ機能を併せもつゲートターンオフサイリスタ
(GTO)も開発されている。
【0004】これらの電力用半導体素子は、通電により
発熱し、その高容量化,高速化に伴い発熱量も増大する
傾向にある。発熱に起因する半導体素子の特性劣化,短
寿命化を防止するためには、放熱部を設け、半導体素子
及びその近傍での温度上昇を抑制する必要がある。銅
は、熱伝導率が393W/m・kと大きく、かつ低価格
であるため、放熱部材として一般に用いられている。し
かし、電力用半導体素子を備える半導体装置の放熱部材
は、熱膨張率が4.2×10-6/℃ のSiと接合される
ため、熱膨張率がこれに近い放熱部材が望まれる。銅は
熱膨張率が17×10-6/℃と大きいため、半導体素子
との半田接合性は好ましくなく、MoやWといった熱膨
張率がSiと近い材料を放熱部材として用いたり、半導
体素子と放熱部材の間に設けたりしている。
【0005】一方、電子回路を一つの半導体チップ上に
集積させた集積回路(IC)は、その機能に応じてメモ
リー,ロジック,マイクロプロセッサ等に分類される。
これらは電力用半導体素子に対し、電子用半導体素子と
呼ばれる。これらの半導体素子の集積度や演算速度は年
々増加し、それに伴い発熱量も増大するため、熱放散の
高効率化が要求されている。ところで、一般に電子用半
導体素子は、外気から遮断して故障や劣化を防止する目
的で、パッケージ内に収納されている。この多くは、半
導体素子がセラミックスにダイボンディングされ、密封
されているセラミックスパッケージ及び樹脂で封止され
ているプラスチックパッケージである。また、高信頼
性,高速化に対応するために、複数個の半導体装置を一
つの基板上に搭載したマルチチップモジュール(MC
M)やシステムLSIも製造されている。
【0006】プラスチックパッケージは、リードフレー
ムと半導体素子の端子がボンディングワイヤにより接続
され、これを樹脂で封止する構造になっている。近年
は、半導体素子の発熱量の増大に伴い、リードフレーム
に熱放散性を持たせたパッケージや熱放散のための放熱
板を搭載するパッケージも出現している。熱放散のため
には、熱伝導率の大きい銅系のリードフレームや放熱板
が多用されているが、Siとの熱膨張差による不具合が
懸念されている。
【0007】一方、セラミックスパッケージは、配線が
プリントされたセラミック基板上に半導体素子が搭載さ
れ、金属やセラミックスのキャップで密封する構造を持
つ。さらに、セラミック基板にはCu−MoやCu−W
の複合材料あるいはコバール合金などが接合され、放熱
板としてして用いられているが、それぞれの材料におい
て低熱膨張化あるいは高熱伝導化とともに加工性の向
上、低コストが要求されている。
【0008】MCMはSi,金属、あるいはセラミック
スの基板上に形成された薄膜配線に複数個の半導体素子
をベアチップで搭載し、これをセラミックスパッケージ
に入れ、リッドで封止する構造を持つ。放熱性が要求さ
れる場合には、パッケージに放熱板や放熱フィンを設置
する。金属製の基板材料として、銅やアルミニウムが使
用されており、これらは熱伝導度が高いという長所を持
つが、熱膨張係数が大きく半導体素子との整合性が悪
い。このため、低信頼性MCMの基板にはSiや窒化ア
ルミニウム(AlN)が用いられている。また、放熱板
はセラミックスパッケージと接合されるため、熱膨張率
の点でパッケージ材料と整合性が良く、熱伝導率が大き
な材料が望まれている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、半導体
素子を搭載した半導体装置は、いずれもその動作におい
て熱を発生し、蓄熱されると半導体素子の機能を損ねる
恐れがある。このため、発生する熱を外部に放散するた
めの熱伝導性に優れた放熱板が必要となる。放熱板は、
直接あるいは絶縁層を介して半導体素子と接合されるた
め、熱伝導性だけでなく、熱膨張の点でも半導体素子と
の整合性が要求される。
【0010】現在用いられている半導体素子は、主にS
i及びGaAsである。これらの熱膨張係数は、それぞ
れ2.6×10-6〜3.6×10-6/℃,5.7×10-6
〜6.9×10-6/℃である。これらに近い熱膨張係数を
もつ放熱板材料には、従来よりAlN,SiC,Mo,
W,Cu−W等が知られているが、これらは単一材料で
あるため、熱伝達係数と熱伝導率を任意にコントロール
する事は困難であるとともに、加工性に乏しくコストが
高いという問題がある。
【0011】最近になって、放熱板材料としてAl−S
iCが提案されている。これはAlとSiCの複合材で
あり、両成分の比率を変えることによって熱伝達係数及
び熱伝導率を広範囲にコントロールできるが、加工性が
非常に悪く、コストが高いという問題がある。特開平8
−78578 号公報にはCu−Mo焼結合金、特開平9−181
220 号公報にはCu−W−Ni凝結合金、特開平9−209
058号公報にはCu−SiC焼結合金、特開平9−15773
号公報にはAl−SiCが提案されている。これらの従
来公知の粉末冶金法による複合材は、両成分の比率を変
えることによって熱膨張率及び熱伝導率を広範囲にコン
トロールできるが、塑性加工性が低く、薄板の製造が困
難であり、さらに粉末製造に関わるコスト高,製造工程
の増加等の問題がある。さらに今後のモジュールの高集
積化,多層化,小型化等を考慮すると、放熱部材は単純
な平板のみではなく、複雑形状が要求される。しかし、
これらの材料は曲げ加工や打抜き加工が難しく、複雑形
状を付与することは難しい。
【0012】本発明は、低熱膨張・高熱伝導性の部分と
冷間加工性に優れた部分を併せ持つ複合材料及びそれを
用いた半導体装置とその放熱板並びにリードフレームを
提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々検討
を重ねた結果、高電気伝導,高熱伝導,高冷間加工性の
Cu相と低熱膨張・高熱伝導性のCu−Cu2O 複合相
を複合化することにより、上記問題点を解決できること
を見いだした。
【0014】本発明は、酸化銅を分散した銅又は銅合金
からなる酸化銅分散複合材料が銅または銅合金で被われ
ていることを特徴とする複合材料にある。銅または銅合
金と酸化銅の複合相からなる部分は、酸化銅が5〜55
体積%であることが望ましい。酸化銅の体積分率を5〜
55体積%とすることにより熱伝導率は380〜100W
/m・K、熱膨張率は16〜8ppm /Kと制御可能であ
り、目的の仕様にあわせればよい。また前記銅合金は銅
とFe,Cr等の不可避不純物からなり、酸化銅はその
90%以上が第一酸化銅が好ましい。Fe,Crは10
mass%を上限とする。
【0015】本発明は、酸化銅を分散した銅又は銅合金
からなる部材を、銅または銅合金で被い、又はそれらの
中空容器内に挿入した後、冷間又は熱間にて塑性加工す
ることにより内層と外層を接合・複合化することを特徴
とする製造方法にある。このとき、銅または銅合金と酸
化銅とを有する部材は、粉体,焼結体または鋳造体であ
る。すなわち、粉体の場合は、銅または銅合金粉と酸化
銅粉であればよい。また焼結体の場合は、前記粉体を6
00〜1000℃で数時間仮焼結したもの、もしくは前
記粉体を冷間プレスあるいは冷間等方プレス後、800
〜1000℃で3時間程度焼結したもの、または前記粉
体を800〜1000℃で熱間プレスあるいは熱間等方
プレスしたものの何れかでよい。鋳造体の場合は、銅ま
たは銅合金と酸化銅とを溶解した溶湯を銅又は銅合金の
中空容器に鋳湯して冷却,凝固させればよい。特に、純
銅容器に注湯するのがよい。また原料として用いる酸化
銅は第一酸化銅(Cu2O )または第二酸化銅(Cu
O)のいずれでもよい。銅または銅合金からなる部分
と、銅または銅合金と酸化銅の複合相からなる部分の接
合は、熱間加工により行う。熱間加工は鍛造,スエージ
ング,圧延,押出し等の何れの加工法によるものであっ
てもよく、加工温度は600〜1000℃が望ましく、
加工後の相対密度は100%となる。加工率は1パス毎
に数%程度がよく、10%以上では割れが発生する可能
性がある。また加工後、歪みを除去するために、400
℃×1時間程度の焼鈍を行うとよい。
【0016】本発明は、銅と酸化銅を有する複合材料の
製造方法において、銅または銅合金と酸化銅の複合相か
らなる部分を、銅または銅合金で鋳ぐるんだ後、冷間又
は熱間にて塑性加工することを特徴とする製造方法にあ
る。なお、銅または銅合金と酸化銅の複合相は前記焼結
体もしくは鋳造体の何れでもよい。また熱間加工は前記
と同様である。
【0017】さらに本発明は、塑性加工後に延伸方向に
垂直な面で前記複合材料をスライスし、曲げ加工や打抜
き加工を施すことにより、半導体装置用放熱板,通電部
材及びリードフレームを作製できる点にある。曲げ加工
や打抜き加工は特に銅または銅合金相で行うことによ
り、クラックの発生を防止できる.また、最終形状に加
工した後、その表面にAu,Ni,Pd,Cr,Al,
Sn,Sn−Pbめっき層を形成してもよい。
【0018】
【発明の実施の形態】(実施例1)表1に本発明に関わ
る実施状況をまとめて示す。特に、本発明における複合
材料は銅又は銅合金部分と、銅又は銅合金に酸化銅を分
散した複合材部分とが別個の領域を一体に形成すること
により、通電部材又はリードフレームとして半導体素子
を搭載する領域を通電として用いる領域とを分けた構造
とした複合材料とするのが好ましい。No.1は複合相の
組成はCu−20vol.%Cu2O であり、Cu溶湯にC
uOを添加し1250℃に加熱溶融した後、純Cuの中
空角型容器に鋳造した。鋳造後、鍛造機を用いて鍛造し
た。また前記複合材料は鍛造の際に上下に平板からなる
パンチにより間接的に加工を受ける。鍛造温度は800
℃であり、1回毎の加工率は3%とし、鍛造方向は1回
毎に90度回転させた。最終的に鍛造を10回行い、そ
の後400℃×1時間の焼鈍を行い、歪みを除去した。
【0019】
【表1】
【0020】No.2は複合相の組成はCu−30vol.%
Cu2O であり、Cu粉末とCuO粉末の混合粉を、純
Cuの中空角型容器に挿入し、脱気しながら加圧成形し
た後に他端を封止した後、圧延機を用いて圧延した。ま
た前記複合材料は上下のロールにより加工を受ける。圧
延温度は900℃であり、1パス毎の加工率は3%と
し、圧延方向は1パス毎に逆方向とした。最終的に圧延
率50%まで行い、その後400℃×1時間の焼鈍を行
い、歪みを除去した。
【0021】No.3は複合相の組成はCu−40vol.%
Cu2O であり、Cu粉末とCuO粉末の混合粉をあら
かじめ冷間プレスした後、700℃×2時間の仮焼結を
行い、純Cuの中空円筒容器に挿入した後、スエージン
グ機を用いて加工した。また前記複合材料はダイスによ
り加工を受ける。スエージング温度は950℃であり、
1パス毎の断面減少率は5%とし、スエージング方向は
1パス毎に逆方向とした。最終的に断面減少率80%ま
で行い、その後400℃×1時間の焼鈍を行い、歪みを
除去した。銅の被覆は6〜10mmで、内部の複合材料は
55mm角であった。
【0022】No.4は複合相の組成はCu−50vol.%
Cu2O であり、Cu粉末とCuO粉末の混合粉をあら
かじめ冷間プレスした後、700℃×1時間,800℃
×1時間,950℃×1時間の焼結を行い、純Cuの中
空角型容器に挿入した、脱気後に他端を封止した後、押
出し機を用いて加工した。また前記複合材料はダイスに
より加工を受ける。押出し温度は950℃であり、1パ
ス毎の断面減少率は5%とし、押出し方向は1パス毎に
逆方向とした。最終的に断面減少率50%まで行い、そ
の後400℃×1時間の焼鈍を行い、歪みを除去した。
【0023】いずれの試料も、熱間加工後に、延伸方向
に平行な面でスライスした後の外観を観察した結果、銅
からなる部分と銅と酸化銅の複合相からなる部分が複合
化された。
【0024】また、熱間加工後に、延伸方向に垂直な面
でスライスした後の、両相の接合界面のミクロ組織を観
察したその結果、銅からなる部分と銅と酸化銅の複合相
からなる部分の境界にはクラック等は観察されず、完全
に接合していた。
【0025】また、図1に示すように、No.4の延伸方
向に平行な断面のミクロ組織(100倍)は、延伸方向41
に平行に酸化銅が配向している。No.4を熱間加工後
に、延伸方向に垂直な面でスライスした後の、複合相の
延伸方向41の熱伝導率をレーザーフラッシュ法で測定
した結果、208W/m・Kであった。酸化銅は棒径が
95%以上のものが20μm以下で、アスペクト比は1
〜20で、ほとんどが1〜10である。
【0026】(実施例2)図2は、実施例1のNo.3を
その延伸方向に垂直な面でスライスした後、機械加工に
より不要な部分を切断した後、銅からなる部分を冷間に
て曲げ加工して作製した通電部材54を用いたパワーモ
ジュールである。IGBTなどの半導体パワー素子52
は本発明の複合材料を通電部材54の上に半田51で接
合されている。本実施例における通電部材54は棒状の
酸化銅が平板面に沿って一方向に並んで形成されてお
り、酸化銅を含む複合材料全体が純銅で被われた薄板に
よって形成されている。半導体パワー素子は導線53を
介して本発明の複合材料製通電部材54及びCu製通電
部材55に結線されている。半導体パワー素子52と通
電部材54及び55は、樹脂56で封止されている。通
電部材は前記のごとく銅からなる部分62と銅と酸化銅
の複合相からなる部分61からなる。したがって、半導
体パワー素子52がある部分は熱膨張係数が10ppm /
℃の銅と酸化銅の複合相61であり、低熱膨張のため半
田51による接合部の信頼性が向上する。また半導体パ
ワー素子52がない部分でも、曲げ加工が容易であると
ともに、半導体パワー素子52から発生する熱を直ちに
外部へ放散できる。このように通電部材54はヒートシ
ンクの役割も担っている。
【0027】本発明に係る樹脂封止半導体装置は、樹脂
及び70重量%以上、好ましくは80〜95重量%の球
形石英粉を含む組成物により封止され、前記樹脂はエポ
キシ樹脂を主とし、シリコーン重合体を前記エポキシ樹
脂100重量部当り20重量部以下、好ましくは10重
量部以下(但し、0重量部を含む)を含む樹脂が好まし
く、特に面付実装型樹脂封止半導体装置が好ましい。
【0028】更に、本発明は、前述の組成物を用いてト
ランスファ成形するのが好ましい。球状石英粉はその9
0重量%以上が0.5〜100μm の粒径を有するこ
と、その粒度分布がRRS粒度線図で表示した場合に直
線で、その勾配nが0.6〜0.95であること、封止硬
化物の線膨張係数が1.3×10-5/℃以下が好まし
い。
【0029】本発明で用いる球状の溶融石英粉は、予め
所定の粒度分布に粉砕した溶融石英粉を、プロパン,ブ
タン,アセチレン,水素などの可燃性ガスを燃料とする
溶射装置から発生させた高温火炎中に一定量ずつ供給し
て溶融して球形化し、冷却したものが好ましい。
【0030】本発明で用いるシリコーン重合体は、アミ
ノ基,カルボキシル基,エポキシ基,水酸基,ピリミジ
ン基等の官能基を末端あるいは側鎖に持つポリジメチル
シロキサンである。
【0031】前記の常温で固体のエポキシ樹脂は、半導
体封止用材料として一般に用いられているクレゾールノ
ボラック型エポキシ樹脂,フェノールノボラック型エポ
キシ樹脂,ビスフェノールA型エポキシ樹脂等を指し、
硬化剤としてフェノールノボラックやクレゾールノボラ
ック等のノボラック樹脂,無水ピロメリット酸や無水ベ
ンゾフェノン等の酸無水物等を用い、さらに硬化促進
剤,可撓化剤,カップリング剤,着色剤,難燃化剤,離
型剤等を必要に応じて配合することができる。
【0032】このエポキシ樹脂組成物は、各素材を70
〜100℃に加熱した二軸ロールや押出機で混練し、ト
ランスファプレスで金型温度160〜190℃,成形圧
力30〜100kg/cm2,硬化時間1〜3分で成形する
ことができる。
【0033】充填材としてn=0.95 の球状充填材を
用い、表2に示すエポキシ樹脂組成物を80℃に加熱し
た二軸ロールで10分間混練した。
【0034】
【表2】
【0035】本実施例によれば、用いられる半導体封止
用樹脂組成物が、流動性に優れ、硬化後の線膨張係数が
小さく、弾性率も小さいので、半導体素子との線膨張係
数の差によって生じる熱応力を小さくすることができ、
耐クラック性及び接続信頼性に優れた面付実装型樹脂封
止半導体装置が得られる優れた効果を有する。
【0036】(実施例3)図3は実施例2に示した通電
部材54に代えて銅からなる部分62と銅と酸化銅の複
合相からなる部分61からなる通電部材54の断面図と
平面図を示すものである。したがって、半導体パワー素
子52がある部分は熱膨張係数が10ppm/℃の銅と酸
化銅の複合相61であり、低熱膨張のため半田51によ
る接合部の信頼性が向上する。また半導体パワー素子5
2がない部分は、銅62であるため、曲げ加工が容易で
あるとともに、半導体パワー素子52から発生する熱を
直ちに外部へ放散できる。このように通電部材54はヒ
ートシンクの役割も担っている。
【0037】この通電部材54の製造方法は実施例1と
同様に行うことができる。
【0038】(実施例4)図4は本発明の複合材料No.
4の銅からなる部分71を打抜き加工してピン74及び
回路73を形成した後、曲げ加工して作製したリードフ
レームである。銅と酸化銅の複合相からなる部分72は
打抜き加工できないが、その周囲にある銅の部分で打抜
き、パターンを形成したものである。複合相72の部分
は熱膨張係数が8ppm /℃であり、低熱膨張であるた
め、たとえば複合相72上にチップを半田により搭載し
た場合、チップとの熱膨張差が小さく、さらに複合相7
2は熱伝導率が208W/m・Kであるためチップで発
生した熱を直ちに銅71に放散し、半田部での接合の信
頼性が向上する。また複合相72上にレーザーダイオー
ドを搭載した場合、レーザーダイオードとの熱的整合性
が向上し、光素子の信頼性が向上する。
【0039】
【発明の効果】本発明の銅複合材料は、高熱伝導,高電
気伝導,高冷間加工性を有するCu相と、高熱伝導,低
熱膨張性を有するCu−Cu2O 複合相からなる傾斜組
織を有しており、Siチップがマウントされる部位は複
合相でチップとの熱膨張に整合性を取り、曲げ加工や打
抜き加工が必要な部位をCu相とすることにより、複雑
形状付与及び熱膨張係数,熱伝導率制御が可能であるた
め、半導体装置等に搭載される放熱板やリードフレーム
として広範囲にわたって適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る試料No.4の延伸方向
に平行な面のミクロ組織を示す光学顕微鏡写真。
【図2】本発明の実施例2に係るIGBTモジュールの
断面図。
【図3】本発明の実施例2に係るIGBTモジュールの
通電部材の断面及び平面図。
【図4】本発明の実施例3に係るリードフレームの模式
図。
【符号の説明】
51…半田、52…半導体パワー素子、53…導線、5
4,55…通電部材、56…樹脂、61,72…酸化銅
の複合相からなる部分、62,71…銅からなる部分、
73…回路、74…ピン。
フロントページの続き (72)発明者 渡部 典行 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 金田 潤也 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 鈴木 清光 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 阿部 輝宜 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 青野 泰久 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 Fターム(参考) 5F036 AA01 BB01 BB08 BD01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化銅を分散した銅又は銅合金からなる酸
    化銅分散複合材料が銅又は銅合金で被覆されていること
    を特徴とする複合材料。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記被覆を除いた部分
    の前記酸化銅が5〜55体積%であることを特徴とする
    複合材料。
  3. 【請求項3】酸化銅を分散した銅又は銅合金からなる酸
    化銅分散複合材料が銅又は銅合金で被われた部分と銅又
    は銅合金との部分とが一体に接合してなることを特徴と
    する複合材料。
  4. 【請求項4】酸化銅を分散した銅又は銅合金からなる部
    材を銅または銅合金で被い、熱間又は冷間にて塑性加工
    することを特徴とする複合材料の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項4において、前記部材は加圧成形
    体,焼結体又は鋳造材のいずれかであることを特徴とす
    る複合材料の製造方法。
  6. 【請求項6】銅または銅合金からなる容器内に銅または
    銅合金と酸化銅とを含む溶湯を注湯し、凝固させること
    を特徴とする複合材料の製造方法。
  7. 【請求項7】請求項8において、前記凝固させた前記複
    合材料を冷間又は熱間にて塑性加工することを特徴とす
    る複合材料の製造方法。
  8. 【請求項8】請求項1〜3のいずれかに記載の複合材料
    よりなることを特徴とする半導体装置用放熱板。
  9. 【請求項9】請求項1〜3のいずれかに記載の複合材料
    よりなることを特徴とする半導体装置用通電部材。
  10. 【請求項10】請求項1〜3のいずれかに記載の複合材
    料よりなることを特徴とするリードフレーム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7674401B2 (en) * 2001-12-18 2010-03-09 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Method of producing a thin conductive metal film

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