JP2001181542A - 孔版印刷用エマルションインキ - Google Patents
孔版印刷用エマルションインキInfo
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Abstract
を向上させ、かつインキの浸透が早く、色材定着性に優
れたものとする。 【解決手段】 孔版印刷用エマルションインキに、少な
くともアルキル変性カルボキシビニルポリマーおよび/
またはカルボキシビニルポリマーと、油相成分と硼砂を
含有させる。
Description
ションインキに関し、詳しくは油相と水相との間で液晶
構造を形成する乳化剤を含まない孔版印刷用エマルショ
ンインキに関するものである。
部を介して原紙の一方の側より他方の側へインキを移動
させることにより、紙などの被印刷物面に印刷を行うも
のである。孔版印刷に用いられるインキは、取扱い適性
や印刷適性といった作業適性、乾燥性、色、被膜強度、
各種耐性といった被膜特性といったさまざまな観点から
改良がなされている。
印刷エマルションインキが多数提案されている。例え
ば、特開平6−49401号には、界面活性剤のHLB
(親水性親油性バランス)を3〜5.5とし、かつ水相
を増粘したエマルションインキが提案されている。特開
平6−145576号には、HLBが7以下であって、
脂肪酸の炭素数が12〜24のソルビトール脂肪酸エス
テルを0.5〜5.0%油相に含有したエマルションイ
ンキが提案されている。特開平6−220383号に
は、HLBが0.1〜3.0である乳化剤と5.0〜1
5.0である乳化剤の2種類を油相に含有させたエマル
ションインキが提案されている。また、特開平6−32
9970号には、HLBが1.5〜3.0のソルビタン
脂肪酸エステルまたはグリセリン脂肪酸エステルが含有
されているエマルションインキが提案されている。さら
に特開平7−150091号には、HLBが10以下の
非イオン系乳化剤を含む油相中に水溶性マグネシウム塩
を有するエマルションインキが提案されている。
インキの貯蔵安定性を向上させるための手段として非イ
オン系乳化剤を用いており、その中でも特にポリグリセ
リン脂肪酸エステルの液晶形成能を利用したものがその
主流を占めている。
(疎水性)すなわち両親媒性のバランスによって2相界
面に吸着され、界面の自由エネルギー(あるいは表面張
力)を著しく低下させることによりエマルションの製造
を容易にしている。乳化剤の多くは、2相界面に単分子
膜で吸着されてエマルションを形成するが、上述したポ
リグリセリン脂肪酸エステルは、2相界面に多分子膜す
なわち、W/O型エマルションインキの水相(O/W型
エマルションインキの場合には油相)の周りにポリグリ
セリン脂肪酸エステルが積層を形成するように連なっ
て、いわゆる液晶構造を形成する。このため、極めて安
定性の高いエマルションインキを得ることができると考
えられる。
用して貯蔵安定性を高めたエマルションインキは貯蔵安
定性は得られるものの、液晶構造であるために水分が蒸
発しにくく印刷時の紙への浸透が遅いという問題があ
る。一般に、印刷物は印刷後直ちに重なり合う状態とな
るため、紙への浸透が遅ければ乾燥に時間がかかり、印
刷物の裏面にインキが付着する裏移りや印刷物同士がく
っつきあうブロッキングなどのトラブルの発生につなが
る。
に、インキの粘度と、水相の界面張力と、水相の離脱性
(紙へインクが移行した場合の油相からの水相の分離)
によって決定され、紙へのエマルションインキの浸透を
向上させるためには、エマルションインキの粘度を低
く、水相の界面張力を低く、水相の界面からの離脱を早
くする必要がある。しかし、エマルションインキが液晶
構造を形成していると、インキの粘度は高くなり、積層
した分子膜により水相の界面張力は高くなり、水相の界
面からの離脱はかなり遅くなるため、紙への浸透は極め
て遅くなる。すなわち、油相と水相との間で液晶構造を
形成する乳化剤を利用して貯蔵安定性が高められたエマ
ルションインキは、貯蔵安定性は良くても印刷時の紙へ
の浸透が悪くなる。一方、紙への浸透を良くするために
は液晶の形成力を弱くする必要があるが、この場合には
貯蔵安定性が悪くなり、従来の乳化剤では、貯蔵安定性
の向上と印刷時の紙への良好な浸透という2つの特性を
兼ね備えたエマルションインキを得ることは困難であ
る。
り、貯蔵安定性が良好であり、かつインキの浸透が早
く、色材定着性に優れたエマルションインキを提供する
ことを目的とするものである。
ルションインキは、少なくとも、アルキル変性カルボキ
シビニルポリマーおよび/またはカルボキシビニルポリ
マーと、油相成分と、水相成分とを含むことを特徴とす
るものである。
は、アルキル変性カルボキシビニルポリマーおよびカル
ボキシビニルポリマーのいずれかを単独で用いてもよい
し、また2種類を適宜組み合わせて用いてもよい。
ル酸が重合した酸性高分子化合物であり、また、このカ
ルボキシビニルポリマーは、カルボキシビニルポリマー
塩であってもよい。アルキル変性カルボキシビニルポリ
マーは、上述のカルボキシビニルポリマーの親水基の一
部を疎水基としたことにより得られる乳化能を有する高
分子化合物である。アルキル変性カルボキシビニルポリ
マーおよびカルボキシビニルポリマーは、市販品の中か
ら自由に選択することが可能であるが、粘度の経時変化
の少ない安定性の高いものを用いることが好ましい。
よびカルボキシビニルポリマーそのもの自体は、通常、
酸性に傾いている。一方、一般に孔版印刷用エマルショ
ンインキは、ほぼ中性に維持されている。従って、本発
明の孔版印刷用エマルションインキにおいては、アルキ
ル変性カルボキシビニルポリマーおよびカルボキシビニ
ルポリマーの酸性を中和させることが好ましく、中和剤
としては硼砂、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ア
ンモニアなどのアルカリを用いることができるが、イン
キの定着性という観点からは硼砂を添加することが好ま
しい。硼砂とはナトリウムの含水ホウ酸塩鉱物で、化学
組成は Na2B4O7・10H2O で表される。
0.001〜2重量%であることが好ましく、より好ま
しくは0.05〜1.0重量%、さらには0.1〜0.
5重量%であることが好ましい。
ーおよび/または前記カルボキシビニルポリマーの含有
量は、配合するカルボキシビニルポリマーおよびアルキ
ル変性カルボキシビニルポリマーの種類や、単独で用い
るか組合せて用いるかにかかわらず、インキ全量に対し
て0.01〜1重量%であることが好ましく、より好ま
しくは0.1〜0.6重量%、さらには0.2〜0.4
重量%であることが好ましい。
して20〜40重量%であることが好ましく、より好ま
しくは25〜38重量%、さらには30〜36重量%で
あることが、また、前記水相成分の含有量は、インキ全
量に対して60〜80重量%であることが好ましく、よ
り好ましくは62〜75重量%、さらには64〜70重
量%の油中水滴(W/O)型エマルションであることが
好ましい。
は、アルキル変性カルボキシビニルポリマーおよび/ま
たはカルボキシビニルポリマーを含有させたので、貯蔵
安定性がよく、かつ印刷時の紙への浸透が良好で、色材
定着性に優れたエマルションインキとすることができ
る。
構造を形成する乳化剤では、貯蔵安定性の向上と印刷時
の紙への良好な浸透という2つの特性を兼ね備えたエマ
ルションインキを得ることは困難であったが、本発明の
孔版印刷用エマルションインキに含まれるアルキル変性
カルボキシビニルポリマーおよび/またはカルボキシビ
ニルポリマーは、安定でチキソトロピー性の強いエマル
ションを形成することができるので、エマルションイン
キの貯蔵安定性を向上させることができるとともに、液
晶構造をとらないので紙などの被印刷物に対するエマル
ションインキの浸透性を極めて良好なものとすることが
できる。
よび/またはカルボキシビニルポリマーがこのような安
定でチキソトロピー性の強いエマルションを形成するこ
とができるのは、油相と水相の2相界面でマイクロカプ
セル状のエマルションを形成しているためと考えられ
る。また、このマイクロカプセル状のエマルションは、
紙にインキが移行すると速やかに崩壊するので、水相の
界面からの離脱は早くなるため、インキの浸透が良く、
しかも色材の定着性を向上させることが可能となる。
マーおよび/またはカルボキシビニルポリマーの添加量
により、エマルションサイズを1μ〜5mm程度まで容
易に選択することができるので、アルキル変性カルボキ
シビニルポリマーおよび/またはカルボキシビニルポリ
マーインキを所定量用いることにより、インキを所望の
粘度に調整することが極めて容易となる。
キの被印刷物への浸透を高めるためには、インキの粘度
を下げて界面張力、特に水相の界面張力を小さくすると
いったことが行われるが、本発明の孔版印刷用エマルシ
ョンインキに硼砂を添加した場合には、水相の界面張力
を小さくすることが容易となり、さらに浸透性を向上さ
せることができる。
することにより、より上記の効果を得ることができる。
説明する。本発明の孔版印刷用エマルションインキは、
少なくともアルキル変性カルボキシビニルポリマーおよ
び/またはカルボキシビニルポリマーと、油相成分、水
相成分とからなる。
よびカルボキシビニルポリマーは、いずれかを単独で用
いてもよいし、また2種類を適宜組み合わせて用いても
よい。
は、例えばカーボポール(Carbopol)シリーズ
(BFGoodrich社製)、AqupecHV−5
01シリーズ(住友精化製)、ジュンロンPWシリーズ
(日本純薬製)、ハイビスワコーシリーズ(和光純薬
製)や、カルボキシビニルポリマーカルシウム・カリウ
ム塩であるユニセーフECT−203(日本油脂製)を
あげることができ、特にカーボポール(Carbopo
l)シリーズを好ましく用いることができる。
マーの市販品としては、例えばペミュレン(Pemul
en)TR−1、ペミュレンTR−2(いずれもBFG
oodrich社製)等を好ましく用いることができ
る。
有させることができる。但し、水相成分に着色剤を含有
させる場合には、油相成分から着色剤を除くことができ
る。
樹脂、アルキド変性フェノール樹脂、ロジンエステル樹
脂、ロジン変性アルキド樹脂、ロジン変性フェノール樹
脂、アルキド樹脂、石油樹脂、油脂化合物、変性油脂化
合物、ギルソナイト、ポリブタジエン、水添ポリブタジ
エン、アクリル樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノ
ール樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、エポキ
シ樹脂、セルロース樹脂等を用いることが好ましい。油
相成分中の樹脂は、着色剤の分散性をより向上させ、印
刷用紙にこれらを固着する作用を有する。これらの樹脂
のヨウ素価は、特に制限されるものではないが、ヨウ素
価が100よりも大きくなると、孔版印刷インキが速く
乾燥固化してしまい目詰まりの原因となり、またインキ
安定性という観点からすれば100以下であることが好
ましい。
ることが知られている溶媒であれば不揮発性溶剤、揮発
性溶剤いずれも使用することができ、不揮発性溶剤とし
てはたとえばモーターオイル、スピンドル油、マシン
油、流動パラフィン、アロマフリーソルベント等の鉱物
油系の溶剤、オリーブ油、大豆油、ココナツ油、トール
油、ひまし油、脱水ひまし油、サフラワー油等の植物油
を用いることができる。また揮発性溶剤としては、芳香
族炭化水素系溶剤、脂肪族炭化水素系溶剤、芳香族炭化
水素および脂肪族炭化水素の混合溶剤、パラフィン系炭
化水素溶剤、イソパラフィン系炭化水素溶剤、ナフテン
系炭化水素溶剤等があげられる。孔版印刷は、その汎用
性から学校、官公庁等の一般消費者向けが多いため、安
全性や衛生面からは、これらの溶媒中の中でも脂肪族系
炭化水素がより好ましい。
宜混合して用いてもよい。混合して用いる場合として
は、例えば、スピンドル油と脂肪族炭化水素系溶剤との
混合用媒、スピンドル油と脂肪族炭化水素系溶剤とひま
し油等があげられる。不揮発性溶剤と揮発性溶剤を適宜
混合して用いる場合には、不揮発性溶剤/揮発性溶剤の
混合割合は、エマルションインキの油相と水相の配合比
率により異なるが、重量比で50〜95/50〜5重量
%の範囲とすることが好ましい。
染料を用いることができ、顔料としては、例えばアゾ
系、フタロシアニン系、染料系、縮合多環系、ニトロ
系、ニトロソ系等の有機顔料(ブリリアントカーミン6
B、レーキレッドC、ウォッチングレッド、ジスアゾイ
エロー、ハンザイエロー、フタロシアニンブルー、フタ
ロシアニングリーン、アルカリブルー、アニリンブラッ
クなど)の他、コバルト、鉄、クロム、銅、亜鉛、鉛、
チタン、バナジウム、マンガン、ニッケルなどの金属
類、金属酸化物、および硫化物、並びに、ファーネスカ
ーボンブラック、ランプブラック、チャンネルブラック
などのカーボンブラック類、黄土、群青、紺青などの無
機顔料が用いられる。
質顔料を含有させてもよい。体質顔料としては、従来公
知のものを採用することができ、水に不溶な微粒子であ
れば得に限定されるものではない。例えば、白土、タル
ク、クレー、ケイソウ土、炭酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、酸化チタン、アルミナホワイト、シリカ、カオリ
ン、マイカ、水酸化アルミニウムなどの無機微粒子、ポ
リアクリル酸エステル、ポリウレタン、ポリエステル、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ
塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリシロキサン、フェ
ノール樹脂、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂など
の有機微粒子またはこれらの共重合体からなる微粒子を
利用することができる。
には、水、硼砂の他、電解質、水蒸発抑制剤、水溶性高
分子、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、pH調整剤等を適
宜溶解または混合して用いることができる。また、油相
成分に着色剤を含有させない場合には、水相成分に含有
させることができ、用いる着色剤としては、上記油相成
分で用いたものと同様の着色剤を用いることができる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明する。
リマ化成(株)製)17重量部、着色剤としてカーボン
ブラックMA−100(三菱化学(株)製)6重量部、
溶媒として4号ソルベントAF−4(日石三菱(株)
製)11.5重量部、アルキル変性カルボキシルビニル
ポリマーとしてペミュレンTR−2(BFGoodri
ch社製)0.01重量部を充分混合し、三本ロールミ
ルにて分散し、これを油相とした。次いで、この油相
に、イオン交換水65.48重量部に硼砂(和光純薬)
0.01重量部を混合した水相を混合しながら添加して
乳化を行い、W/O型の孔版印刷用エマルションインキ
を得た。
以外は、実施例1と同様にしてW/O型の孔版印刷用エ
マルションインキを得た。
以外は、実施例1と同様にしてW/O型の孔版印刷用エ
マルションインキを得た。
ニルポリマーのかわりに、カルボキシルビニルポリマー
としてカーボポール980(BFGoodrich社
製)を用い、配合を表1に示す配合とした以外は、実施
例1と同様にしてW/O型の孔版印刷用エマルションイ
ンキを得た。
かじめAF−4(日石三菱(株)製)に溶解した石油樹
脂ARCON P-115(荒川化学(株)製)を用い、
配合を表1に示す配合とした以外は、実施例1と同様に
してW/O型の孔版印刷用エマルションインキを得た。
かじめAF−4(日石三菱(株)製)に溶解した石油樹
脂ARCON P-115(荒川化学(株)製)を用い、
配合を表1に示す配合とした以外は、実施例4と同様に
してW/O型の孔版印刷用エマルションインキを得た。
0のかわりに、銅フタロシアニンGFR(大日本インキ
(株)製)を用い、配合を表1に示す配合とした以外
は、実施例1と同様にしてW/O型の孔版印刷用エマル
ションインキを得た。
ニルポリマーのかわりに、カルボキシルビニルポリマー
としてカーボポール980(BFGoodrich社
製)を用い、配合を表1に示す配合とした以外は、実施
例7と同様にしてW/O型の孔版印刷用エマルションイ
ンキを得た。
のかわりに、乳化剤としてヘキサグリセリン5オレート
(HG−5O;日光ケミカルズ(株)製)を用い、配合
を表2に示す配合とした以外は、実施例1と同様にして
W/O型の孔版印刷用エマルションインキを得た。
ン6オレート(HG−6O;日光ケミカルズ(株)製)
を用い、配合を表2に示す配合とした以外は、比較例1
と同様にしてW/O型の孔版印刷用エマルションインキ
を得た。
ンPR15(HG−PR−15;日光ケミカルズ(株)
製)を用い、配合を表2に示す配合とした以外は、比較
例1と同様にしてW/O型の孔版印刷用エマルションイ
ンキを得た。
0のかわりに、銅フタロシアニンGFR(大日本インキ
(株)製)を用い、配合を表2に示す配合とした以外
は、比較例2と同様にしてW/O型の孔版印刷用エマル
ションインキを得た。
ン5オレート(HG−5O;日光ケミカルズ(株)製)
を用い、配合を表2に示す配合とした以外は、比較例4
と同様にしてW/O型の孔版印刷用エマルションインキ
を得た。
ンPR15(HG−PR−15;日光ケミカルズ(株)
製)を用い、配合を表2に示す配合とした以外は、比較
例4と同様にしてW/O型の孔版印刷用エマルションイ
ンキを得た。
6で得られたW/O型の孔版印刷用エマルションインキ
の貯蔵安定性を、70℃促進試験(10週間)、50℃
促進試験(10週間)、12時間毎に50℃−20℃で
貯蔵するサイクル試験(10日間)それぞれにより評価
した。評価は、目視によりインキに分離が見られない場
合を○、多少でも油はきが見られた場合を×とした。
得られたW/O型の孔版印刷用エマルションインキを用
いて、孔版印刷機リソグラフFR395(理想科学工業
(株)製)により孔版印刷を行った。印刷用紙は理想用
紙薄口(理想科学工業(株)指定商品)とした。印刷
後、室温にて1日印刷した用紙を放置した。その後、ク
ロックメーターにて擦り、目視により観察して擦れが殆
ど無い場合を○、擦れが目立つ場合を×とした。結果を
表3に示す。
刷用エマルションインキは、貯蔵安定性がよい場合には
インキの定着性が悪く(比較例1,2,4,5)、また
インキの定着性がよい場合には貯蔵安定性が悪く(比較
例3,6)、貯蔵安定性とインキの定着性の双方を満足
させるエマルションインキを得ることはできなかった。
しかし、本発明の孔版印刷用エマルションインキは、ア
ルキル変性カルボキシビニルポリマーおよび/またはカ
ルボキシビニルポリマーにより貯蔵安定性を向上させて
いるので、貯蔵安定性がよく、かつインキの定着性のよ
い孔版印刷用エマルションインキを得ることができた。
ルションインキの場合のみについて示したが、O/W型
エマルションインキの場合においても同様に適用するこ
とができる。また、実施例にはアルキル変性カルボキシ
ビニルポリマーおよびカルボキシビニルポリマーをそれ
ぞれ単独で用いた例のみを示したが、アルキル変性カル
ボキシビニルポリマーとカルボキシビニルポリマーを適
宜混合した場合にも同様の効果を得ることができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 少なくとも、アルキル変性カルボキシビ
ニルポリマーおよび/またはカルボキシビニルポリマー
と、油相成分と、水相成分とを含むことを特徴とする孔
版印刷用エマルションインキ。 - 【請求項2】 前記インキがさらに硼砂を含むものであ
ることを特徴とする請求項1記載の孔版印刷用エマルシ
ョンインキ。 - 【請求項3】 前記硼砂の含有量が0.001〜2重量
%であることを特徴とする請求項2記載の孔版印刷用エ
マルションインキ。 - 【請求項4】 前記アルキル変性カルボキシビニルポリ
マーおよび/または前記カルボキシビニルポリマーの含
有量が0.01〜1重量%であることを特徴とする請求
項1、2または3記載の孔版印刷用エマルションイン
キ。 - 【請求項5】 前記油相成分の含有量が20〜40重量
%で前記水相成分の含有量が60〜80重量%の、油中
水滴(W/O)型エマルションであることを特徴とする
請求項1から4いずれか1項記載の孔版印刷用エマルシ
ョンインキ。
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