JP2001181230A - 酢酸の製造方法 - Google Patents

酢酸の製造方法

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JP2001181230A
JP2001181230A JP2000344533A JP2000344533A JP2001181230A JP 2001181230 A JP2001181230 A JP 2001181230A JP 2000344533 A JP2000344533 A JP 2000344533A JP 2000344533 A JP2000344533 A JP 2000344533A JP 2001181230 A JP2001181230 A JP 2001181230A
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iridium
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Lesley Ann Key
アン キイ レズリー
David John Law
ジョン ロウ ディビッド
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BP Chemicals Ltd
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    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
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    • C07C51/10Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by reaction with carbon monoxide
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 改良された酢酸の製造方法を提供する。 【解決手段】 一酸化炭素を一酸化炭素をメタノールお
よび/またはその反応性誘導体と、イリジウムカルボニ
ル化触媒、沃化メチル、酢酸メチル、水および酢酸から
なる液体反応組成物中にて反応させることからなり、反
応組成物中にはイリジウム1グラム原子当たり10モル
未満の量にて多座酸化ホスフィン化合物をさらに存在さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は酢酸の製造方法、特
にイリジウム触媒および沃化メチル助触媒の存在下での
カルボニル化による酢酸の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】イリジウム触媒のカルボニル化プロセス
によるカルボン酸の製造は公知であって、たとえばEP
−A−0786447号、EP−A−0643034号
およびEP−A−0752406号に記載されている。
【0003】EP−A−0786447号は、イリジウ
ムカルボニル化触媒とハロゲン化ヒドロカルビルと水と
カルボニル化反応生成物とからなる液体反応組成物にて
一酸化炭素をカルボニル化性反応体および/またはその
エステル誘導体と反応させる方法を記載しており、液体
反応組成物は2〜8重量%の濃度の水と1〜20重量%
の範囲の濃度のハロゲン化ヒドロカルビルと1.0〜6
0重量%の範囲の濃度のカルボニル化しうる反応体のエ
ステル誘導体とを含むことを特徴とする。
【0004】EP−A−0643034号はメタノール
もしくはその反応性誘導体のカルボニル化による酢酸の
製造方法を記載しており、この方法はメタノールもしく
はその反応性誘導体をカルボニル化反応器にて液体反応
組成物中で一酸化炭素と接触させることからなり、液体
組成物は(a)酢酸と、(b)イリジウム触媒と、
(c)沃化メチルと、(d)少なくとも有限量の水と、
(e)酢酸メチルと、(f)促進剤としてルテニウムお
よびオスニウムの少なくとも1種とを含むことを特徴と
する。
【0005】EP−A−0752406号は、(1)メ
タノールおよび/またはその反応性誘導体と一酸化炭素
とをイリジウムカルボニル化触媒、沃化メチル助触媒,
有限濃度の水、酢酸、酢酸メチルおよび少なくとも1種
の促進剤からなる液体反応組成物を含有するカルボニル
化反応器に連続供給し;(2)メタノールおよび/また
はその反応性誘導体を液体反応組成物中で一酸化炭素と
接触させて酢酸を生成させ;(3)酢酸を液体反応組成
物から回収することからなる酢酸の製造方法を記載して
おり、この方法は反応の過程全体にわたり液体反応組成
物中に(a)6.5重量%以下の濃度の水、(b)1〜
35重量%の範囲の濃度の酢酸メチル、および(c)4
〜20重量%の範囲の濃度の沃化メチルを連続維持する
ことを特徴とする。
【0006】カルボニル化プロセスにおける多座キレー
ト化用燐もしくは砒素リガンドの使用は、たとえばそれ
ぞれロジウムおよびイリジウム触媒のカルボニル化プロ
セスにおけるその使用を記載しているUS4,102,
920号およびUS4,102,921号から公知であ
る。
【0007】ロジウム触媒のカルボニル化プロセスにお
ける酸化ホスフィン促進剤の使用はUS5,817,8
69号およびEP−A−0114703号から公知であ
る。
【0008】すなわち、US5,817,869号はア
ルカリ金属ハロゲン化物を使用せずに酢酸を製造する方
法に関するものであり、これはメタノールもしくは酢酸
メチルを約200〜約1200ppmのロジウム含有成
分と、約20〜約80重量%の酢酸、約0.6〜36重
量%の沃化メチル、約0.5〜約10重量%の酢酸メチ
ルからなる液体反応媒体とを含有するカルボニル化系の
存在下に一酸化炭素と接触させることからなり、前記接
触は式RM=Oの少なくとも1種の五価の第VA族酸
化物の存在下に行い、前記酸化物は約60:1より大の
ロジウムに対する第VA族酸化物の濃度にて存在させる
と共に水は約4〜約12重量%の量にて添加される。
【0009】EP−A−0114703号はロジウム化
合物、沃化物および/または臭化物の供給源と促進剤と
しての燐、砒素もしくはアンチモン含有化合物との存在
下にアルコールを一酸化炭素と反応させるカルボン酸お
よび/またはエステルの製造方法に関するものであり、
反応を式
【化7】 [式中、Xは燐、砒素もしくはアンチモンを示し、Yは
酸素、硫黄もしくはセレンを示し、aおよびbは互いに
独立して0もしくは1であり、Rは水素または未置換
もしくは置換炭化水素基を示し、RおよびRはそれ
ぞれ未置換もしくは置換炭化水素基を示し、或いはaお
よびbは0であり、RおよびRはXと一緒になって
複素環式基を形成し、Rは水素または未置換もしくは
置換炭化水素基を示す]の化合物の存在下、或いは式I
の化合物と炭化水素沃化物もしくは臭化物、アシル沃化
物もしくは臭化物または沃化水素もしくは臭化水素との
錯体の存在下に行うことを特徴とする。示した式Iの化
合物の例は
【化8】 および
【化9】 を包含する。
【0010】EP−A−0114703号によれば、こ
の方法で促進剤として使用する式Iの化合物の量は広範
囲(たとえばロジウム1グラム原子当たり0.1〜30
0モルの範囲)で変化することができる。ロジウム1グ
ラム原子当たり1〜200モル、特に10〜100モル
の使用が好適であると言われる。EP−A−01147
03号の促進剤は、ロジウムカルボニル化触媒系の活性
を向上させることに向けられる。
【0011】解決すべき技術問題は、酢酸を製造するた
めの改良カルボニル化法を提供することである。驚くこ
とに今回、酢酸を製造するためのイリジウム触媒のカル
ボニル化法にて少量の多座酸化ホスフィン化合物を用い
ることにより、生成される副生物プロピオン酸、その先
駆体および誘導体の量が減少すると共に所望酢酸への選
択率も増大することが突き止められた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、生成
される副生物のプロピオン酸、その先駆体および誘導体
の量を減少させると共に所望酢酸への選択率を増大させ
る酢酸の改良製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】従って本発明によれば、
一酸化炭素をメタノールおよび/またはその反応性誘導
体と、イリジウムカルボニル化触媒、沃化メチル、酢酸
メチル、水および酢酸からなる液体反応組成物にて反応
させることによる酢酸の製造方法が提供され、この方法
は反応組成物中にイリジウム1グラム原子当たり10モ
ル未満の量における多座酸化ホスフィン化合物をも存在
させることを特徴とする。
【0014】本発明の方法は、上記技術問題をイリジウ
ム1グラム原子当たり10モル未満の量の多座酸化ホス
フィン化合物の使用により解決し、副生物プロピオン酸
とその先駆体(たとえば沃化エチルおよび酢酸エチル)
とその誘導体(たとえばプロピオン酸メチルおよびプロ
ピオン酸エチル)との生成量を減少させると共に所望酢
酸へのこの方法の選択率を増大させる。
【0015】多座酸化ホスフィン化合物は式:
【化10】 [式中、Q、Q、QおよびQは独立してC
10アルキル、C〜C15アリール基、C〜C
10アルコキシもしくはC〜C15アリールオキシ基
であって、必要に応じ−NO、−OH、−CN、−S
H、−OCHおよび−COHよりなる群から選
択される置換基により置換され、Zは二価の飽和もしく
は不飽和ヒドロカルビル基、好ましくは−(CH
−であり、ここでxは1〜6、好ましくは1〜3の整数
であり、Z基は必要に応じC〜C アルキル、C
〜C15アリール、C〜C10アルコキシ、C〜C
15アリールオキシ基もしくはOH基により置換するこ
とができる]により示すことができる。Zが不飽和ヒド
ロカルビル基である場合、これはたとえばC(す
なわち
【化11】 とすることができ、必要に応じ−NO、−OH、−C
N、−SOH、−OCH、−COH、C〜C
10アルキル、C〜C15アリール、C〜C
ルコキシおよびC〜C15アリールオキシ基よりなる
群から選択される置換基により置換することができる。
式(II)の適する多座酸化ホスフィン化合物は次の通
りである: (Ph)P(O)−CH−P(O)(Ph) IIa (Ph)P(O)−(CH−P(O)(Ph) IIbおよび (Ph)P(O)−(CH−P(O)(Ph) IIc [ここでPhはフェニル基を示す]。
【0016】さらに多座酸化ホスフィン化合物は式:
【化12】 [式中、Q、Q、QおよびQは独立してC
10アルキル、C〜C15アリール基、C〜C
10アルコキシもしくはC〜C15アリールオキシ基
であって、必要に応じ−NO、−OH、−CN、−S
H、−OCHおよび−COHよりなる群から選
択される置換基により置換され、Z′およびZ″は独立
して二価の飽和もしくは不飽和ヒドロカルビル基、好ま
しくはそれぞれ−(CHx′−および−(CH
x″−であり、ここでx′およびx″は独立して1〜
6、好ましくは1〜2の整数であり;Z′およびZ″基
は必要に応じ独立してC〜C10アルキル、C〜C
15アリール、C〜C10アルコキシ、C〜C15
アリールオキシ基もしくはOH基により置換することが
できる]により示すこともできる。Z′もしくはZ″が
不飽和ヒドロカルビル基である場合、これはたとえばC
(すなわち
【化13】 とすることができ、これは必要に応じ−NO、−O
H、−CN、−SOH、−OCH、−COH、C
〜C10アルキル、C〜C15アリール、C〜C
10アルコキシおよびC〜C15アリールオキシ基よ
りなる群から選択される置換基により置換することがで
きる。
【0017】さらに多座酸化ホスフィン化合物は式:
【化14】 [式中、Q、Q10、Q11、Q12、Q13および
14は独立してC〜C10アルキル、C〜C15
アリール基、C〜C10アルコキシもしくはC 〜C
15アリールオキシ基であって、必要に応じ−NO
−OH、−CN、−SOH、−OCHおよび−CO
Hよりなる群から選択される置換基により置換するこ
とができ、Z′″は三価の飽和ヒドロカルビル基、たと
えば(−CHCCHである]によって示すこと
もできる。
【0018】多座酸化ホスフィン化合物は、反応組成物
中にイリジウム1グラム原子当たり0.5モルより多い
量にて存在させることができる。好ましくは、多座酸化
ホスフィン化合物を反応組成物中にイリジウム1グラム
原子当たり少なくとも1モルかつイリジウム1グラム原
子当たり10モル未満の量にて存在させる。
【0019】本発明の方法において、イリジウムカルボ
ニル化触媒は好ましくは液体反応組成物中にイリジウム
として測定し400〜5000ppmの範囲、より好ま
しくはイリジウムとして測定し500〜3000ppm
の範囲の濃度にて存在させる。多座酸化ホスフィン化合
物の存在により生ずるカルボニル化速度の減少は、イリ
ジウム触媒の濃度を増大して相殺することができる。
【0020】液体反応組成物におけるイリジウム触媒
は、液体反応組成物に可溶性である任意のイリジウム含
有化合物を含むことができる。イリジウム触媒は、液体
反応組成物に溶解する或いは可溶性型まで変換しうる任
意適する形態でカルボニル化反応用の液体反応組成物に
添加することができる。
【0021】本発明の方法において、液体反応組成物に
おける沃化メチル助触媒の濃度は好ましくは5〜16重
量%の範囲である。
【0022】本発明の方法において、メタノールの適す
る反応性誘導体は酢酸メチル、ジメチルエーテルおよび
沃化メチルを包含する。メタノールとその反応性誘導体
との混合物を本発明の方法で反応体として使用すること
ができる。好ましくはメタノールおよび/または酢酸メ
チルを反応体として使用する。少なくとも幾分かのメタ
ノールおよび/またはその反応性誘導体は、酢酸生成物
もしくは溶剤との反応により液体反応組成物中にて酢酸
メチルまで変換され、従って酢酸メチルとして存在す
る。本発明の方法において、液体反応組成物における酢
酸メチルの濃度は好ましくは1〜30重量%、より好ま
しくは5〜25重量%の範囲である。
【0023】たとえばメタノール反応体と酢酸生成物と
の間のエステル化反応により液体反応組成物には水がそ
の場で生成しうる。少量の水は、メタンおよび水を生成
するメタノールの水素化により生成することもできる。
水をカルボニル化反応器に液体反応組成物の他の成分と
一緒に或いは別途に導入することができる。水は反応器
から抜き取られた反応組成物の他の成分から分離するこ
とができ、また調節量で循環させて液体反応組成物にお
ける所要濃度の水を維持することもできる。液体反応組
成物における水濃度は好適には1〜15重量%、好まし
くは1〜6.5重量%の範囲である。
【0024】好ましくは本発明の方法においては、少な
くとも1種の促進剤を反応組成物中に存在させる。本発
明の方法において、多座酸化ホスフィンの有利な作用は
促進剤の存在下に一層大となることが判明した。適する
促進剤は好ましくはルテニウム、オスミウム、レニウ
ム、カドミウム、水銀、亜鉛、ガリウム、インジウムお
よびタングステンよりなる群から選択され、より好まし
くはルテニウムおよびオスミウムよりなる群から選択さ
れ、特に好ましくはルテニウムである。好ましくは促進
剤を、液体反応組成物におけるその溶解度の限界までの
有効量にて存在させ、かつ/または液体プロセス流を酢
酸回収段階からカルボニル化反応器へ循環させる。促進
剤は好ましくは液体反応組成物中に0.5:1〜15:
1の範囲の促進剤:イリジウムのモル比にて存在させ
る。多座酸化ホスフィン化合物の存在により生ずるカル
ボニル化速度の減少は、存在させる場合は促進剤の濃度
を増加させて相殺することができる。
【0025】促進剤は、液体反応組成物に可溶性である
任意適する促進剤金属含有化合物を含むことができる。
促進剤は、液体反応組成物に溶解し或いは可溶性型まで
変換しうる任意適する形態にてカルボニル化反応用の液
体反応組成物に添加することができる。
【0026】好ましくはイリジウム−および促進剤−含
有化合物は、反応を阻止しうるイオン性沃化物をその場
で生成もしくは発生する不純物(たとえばアルカリもし
くはアルカリ土類金属または他の金属塩)を含まない。
【0027】たとえば(a)腐食性金属(特にニッケ
ル、鉄およびクロム)および(b)その場で四級化しう
るホスフィンもしくは窒素含有化合物またはリガンドの
ようなイオン性汚染物は、これらがIを液体反応組成
物中に発生させて反応速度に悪影響を与えることにより
反応に対し悪作用を及ぼすので、液体反応組成物中に最
小値に保たねばならない。たとえばモリブデンのような
或る種の腐食性金属汚染物はIの発生を受けにくいこ
とが判明した。反応速度に悪影響を与える腐食性金属
は、適する耐腐食性の製造材料を用いて最小化させるこ
とができる。同様に、たとえばアルカリ金属沃化物(た
とえば沃化リチウム)のような汚染物も最小に保つべき
である。腐食性金属および他のイオン性不純物は、適す
るイオン交換樹脂床の使用により反応組成物または好ま
しくは触媒循環流を処理して減少させることができる。
この種のプロセスはUS4007130号に記載されて
いる。好ましくは、イオン性汚染物はこれらが500p
pmのI、好ましくは250ppm未満のIを液体
反応組成物中に発生する濃度よりも低く保たれる。
【0028】一酸化炭素反応体は実質的に純粋とするこ
とができ、或いはたとえば二酸化炭素、メタン、窒素、
貴ガス、水およびC〜Cパラフィン系炭化水素のよ
うな不活性不純物を含有することもできる。一酸化炭素
供給物および水性ガスシフト反応により現場で発生する
水素の存在は、その存在が水素化生成物の形成をもたら
しうるので、好ましくは低く保たれる。すなわち一酸化
炭素反応体における水素の量は好ましくは1モル%未
満、より好ましくは0.5モル%未満、さらに好ましく
は0.3モル%未満であり、かつ/またはカルボニル化
反応器における水素の分圧は好ましくは1x10N/
分圧、より好ましくは5x10N/m未満、さ
らに好ましくは3x10N/m未満である。反応器
における一酸化炭素の分圧は好適には1x10N/m
〜7x10N/m、好ましくは1x10N/m
〜3.5x10N/m、より好ましくは1x10
N/m〜1.5x10N/mである。
【0029】好適にはカルボニル化反応の全圧力は1x
10N/m〜2x10N/m の範囲、好ましく
は1.5x10N/m〜1x10N/m、より
好ましくは1.5x10N/m〜5x10N/m
である。
【0030】カルボニル化反応の温度は好適には100
〜300℃の範囲、好ましくは150〜220℃の範囲
である。一座酸化ホスフィン化合物の存在により生ずる
カルボニル化速度の減少は、反応温度を上昇させて相殺
することができる。
【0031】本発明の方法は好ましくは連続法として行
われる。
【0032】酢酸生成物は、カルボニル化反応器から蒸
気および/または液体を抜き取ると共に抜き取られた材
料から酢酸を回収することにより、液体反応組成物から
回収することができる。好ましくは酢酸は、液体反応組
成物をカルボニル化反応器から連続的に抜き取ると共に
酢酸を抜き取られた液体反応組成物から1つもしくはそ
れ以上のフラッシュおよび/または分別蒸留段階により
回収して液体反応組成物から回収され、前記蒸留段階で
は酢酸を液体反応組成物の他の成分(たとえばイリジウ
ム触媒、沃化メチル助触媒、促進剤、酢酸メチル、未反
応メタノール、水および酢酸溶剤(これは反応器に循環
させて液体反応組成物におけるその濃度を維持すること
ができる)から分離する。酢酸生成物回収段階に際しイ
リジウム触媒の安定性を維持するには、カルボニル化反
応器まで循環させるイリジウムカルボニル化触媒を含有
したプロセス流における水を少なくとも0.5重量%の
濃度に維持すべきである。
【0033】本発明の方法は当業界で知られた、たとえ
ばEP−A−0786447号、EP−A−06430
34号、EP−A−0752406号およびEP−A−
0749948号(これらの内容を参考のためここに引
用する)に記載されたカルボニル化反応条件を用いて行
うことができる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、実施例を参照して例示の目
的でのみ本発明をさらに説明する。
【0035】一般的反応方法 撹拌器と液体注入設備とが装着された300cmのジ
ルコニウム製オートクレーブを一連のバッチ式オートク
レーブ実験につき用いた。オートクレーブを窒素により
4x10N/mまで圧力試験し、次いで一酸化炭素
により1x10 N/mまで3回フラッシュさせた。
メチルエステル(一般に酢酸メチル(約48.0g))
と酢酸(約70.0g)と沃化メチル(約8.9g)と
水(約10.0g)とよりなる初期充填物をオートクレ
ーブに入れ、次いでこれを一酸化炭素により4x10
N/mまでパージすると共に、揮発物を喪失しないよ
うゆっくり排気した。次いで一酸化炭素(約4〜5x1
N/m)をオートクレーブに入れ、次いでこれを
撹拌(1500rpm)しながら190℃まで加熱し
た。触媒溶液を、HIrCl溶液(22.26%I
r w/w)と水(約6.0g)と酢酸(約6.0g)
とで液体注入ラインに導入し、一酸化炭素の過圧で熱オ
ートクレーブまで注入して、オートクレーブ圧力を2.
8x10N/mにした。
【0036】バラスト容器からの一酸化炭素圧力の低下
により反応速度を監視し、典型的には7x10N/m
まで充填した。オートクレーブの圧力および温度を、
圧力および冷却剤制の御弁により反応全体にわたり一定
の2.8x10N/mおよび190℃に維持した。
バラスト圧力における低下が5分間当たり1x10
/m未満になった際に反応を停止させた。
【0037】オートクレーブを冷却すると共に慎重に排
気した後、液体成分を放出させ、液体生成物および副生
物につき公知の確立されたガスクロマトグラフィー法に
より分析した。
【0038】液体副生物は、ヒューレット・パッカード
6820Mk2ガスクロマトグラフにおけるCB wa
x52カラムを用いるガスクロマトグラフィーにより測
定した。検出された成分を外部標準に対する成分ピーク
の積算により定量し、1,000,000重量部(pp
m)として現す。
【0039】メタノールから酢酸へのカルボニル化から
の主たる液体副生物はプロピオン酸である。その先駆体
(沃化エチルおよび酢酸エチル)も生成する。連続法に
おいて、これら先駆体は循環流にてカルボニル化反応器
に循環させ、プロピオン酸への分解速度が除去速度に均
衡する定常状態の濃度まで蓄積する。バッチ法において
は、これら先駆体が分解されずに液体反応組成物にプロ
ピオン酸が蓄積し、これらを実験の終了時点で測定する
ことができる。バッチ式カルボニル化実験の終了時に測
定されるプロピオン酸およびその先駆体の量の減少は、
連続法にて酢酸生成物と共に回収される副生物プロピオ
ン酸の量も減少することを示すと予想される。
【0040】バッチ式反応において、「全」プロピオン
酸はプロピオン酸とその先駆体((ppmプロピオン酸
まで変換される(酢酸エチルおよび沃化エチル))の合
計として規定され、バッチ反応の冷却液体生成物で検出
されると共に、ppmにて現される。
【0041】全プロピオン酸=ppmプロピオン酸+
(ppm沃化エチルx(74.08/155.97))
+(ppm酢酸エチルx(74.08/88.1
1))。 これは、プロピオン酸およびその先駆体と沃化エチルと
酢酸エチルのバッチ式実験の際の積算生成を示す。エタ
ノールおよびアセトアルデヒドも極めて少量で生成し、
これらは無視することができる。
【0042】反応経過における所定時点でのガス吸収の
度を用いて、カルボニル化速度を特定反応器組成物(低
温脱ガス容積に基づく全反応器組成物)における1時間
当たり低温脱ガス組成物1リットルにつき消費された反
応体のモル数(モル/l/hr)として計算した。
【0043】酢酸メチル濃度は反応の過程で出発組成物
から計算し、酢酸メチルの1モルが消費一酸化炭素の各
1モルにつき消費されたと仮定した。オートクレーブの
ヘッドスペースにおける有機成分については考慮しなか
った。
【0044】カルボニル化反応の速度を監視すると共に
実験の際の反応成分の濃度を計算することにより、カル
ボニル化プロセスがバッチ式実験における任意の特定時
点で計算された全反応組成物と同一である液体反応組成
物を定常状態下に維持しながら連続操作されたかどうか
を予想するカルボニル化反応の速度を判定することがで
きる。バッチ式実験にて、「反応組成」と言う用語は、
低温脱ガス状態にてオートクレーブ内の各成分の全組成
を意味する。バッチ式実験と連続操作との間の主たる相
違点は、バッチ式実験にて液相と気相との間の反応成分
の分割につき成分濃度を計算する際に許容度を設けなか
った点である。この分割に基づき、反応条件下にバッチ
式反応にて液相に存在する各反応成分の濃度は全反応組
成に類似するが同一でなかった。特に、たとえば沃化メ
チルおよび酢酸メチルのような反応組成物における一層
揮発性の成分は全反応組成物におけるよりも液体反応組
成物にて若干低く濃縮されたのに対し、水濃度はこれら
2種の間で匹敵するものであった。従って、所定の全反
応組成物にてバッチ式実験で計算された速度は、バッチ
式全反応組成物と同一である液体組成物で操作する連続
法における速度と同様である。さらに、プロセス変動値
(たとえば水濃度)を変化させてバッチ式実験で観察さ
れた傾向は、連続式実験で観察された傾向に匹敵した。
【0045】実験A 酢酸メチル(48.10g)と酢酸(68.99g)と
水(9.94g)と沃化メチル(8.84g)とが充填
されたオートクレーブを用いて基礎実験を行った。触媒
溶液はイリジウム溶液(46.9%HIrCl、5
3.1%水、1.457g)と酢酸(6.5g)および
水(6.5g)とで構成した。
【0046】一酸化炭素吸収に基づく反応の速度は1
2.5%酢酸メチルの計算反応組成にて9.4モル/l
/hrであると測定され、実質的に全酢酸メチルが消費
されるまで定常的に減少した。酢酸への変換率は消費酢
酸メチルに基づき86%であった。プロピオン酸先駆体
の分析は260ppmの全プロピオン酸生成を示した。
低温排気ガスにおける気体副生物はH、4.5ミリモ
ル;CO、5.1ミリモル;CH、7.4ミリモル
であつた。
【0047】これは、多座酸化ホスフィンを存在させな
かったので本発明による実施例でない。
【0048】実施例1 実験Aを反復したが、ただし充填物は酢酸メチル(4
8.53g)と酢酸(70.30g)と水(10.0
g)と沃化メチル(8.918g)と1,3ビス−ジフ
ェニルホスフィノプロパンジオキサイド(1.5g)と
で構成した。触媒溶液はHIrCl溶液(上記と同
様、1.374g)と水(6.03g)と酢酸(6.0
1g)とで構成した。12.5%酢酸メチルの計算反応
組成における反応の速度は6.6モル/l/hrである
と測定された。酢酸への変換率は消費酢酸メチルに基づ
き87%であった。プロピオン酸先駆体の分析は144
ppmの全プロピオン酸生成を示した。低温排気ガスに
おける気体副生物はH、3.2ミリモル;CO
4.2ミリモル;CH、7.6ミリモルであった。
【0049】これはイリジウム触媒1グラム原子当たり
2モルの1,3ビス−ジフェニルホスフィノプロパンジ
オキサイド(dpppo)の使用の例であり、液体およ
び気体副生物の減少を示す。
【0050】実施例2 実験Aを反復したが、ただし充填物は酢酸メチル(4
8.68g)と酢酸(70.0g)と水(10.0g)
と沃化メチル(8.904g)と1,2ビス−ジフェニ
ルホスフィノエタンジオキサイド(1.5g)とで構成
した。触媒溶液はHIrCl溶液(上記と同様、
1.365g)と水(6.03g)と酢酸(6.01
g)とで構成した。12.5%酢酸メチルの計算反応組
成における反応の速度は7.0モル/l/hrであると
測定された。酢酸への変換率は消費酢酸メチルに基づき
84%であった。プロピオン酸先駆体の分析は173p
pmの全プロピオン酸生成を示した。低温排気ガスにお
ける気体副生物はH、3.1ミリモル;CO、3.
6ミリモル;CH、5.9ミリモルであった。
【0051】これは、液体および気体副生物を減少させ
るべくイリジウム触媒1グラム原子当たり2モルの1,
2ビス−ジフェニルホスフィノエタンジオキサイド(d
ppeo)の使用の例である。
【0052】実験B 実験Aを反復したが、ただし充填物は酢酸メチル(4
8.73g)と酢酸(70.0g)と水(10.01
g)と沃化メチル(8.91g)とRu(CO)
(3.65g)とで構成した。触媒溶液はHIrCl
溶液(上記と同様、1.3843g)と水(6.01
g)と酢酸(6.00g)とで構成した。12.5%酢
酸メチルの計算反応組成における反応の速度は22.6
モル/l/hrであると測定され、実質的に全酢酸メチ
ルが消費されるまで定常的に減少した。酢酸への変換率
は消費酢酸メチルに基づき87%であった。プロピオン
酸先駆体の分析は298ppmの全プロピオン酸生成を
示した。低温排気ガスにおける気体副生物はこの実験で
は分析しなかったが、反復実験においては次の通りであ
った:H、2.1ミリモル;CO、3.0ミリモ
ル;CH、4.5ミリモル。
【0053】これは、多座酸化ホスフィンを存在させな
かったので本発明による実施例でない。
【0054】実施例3 実験Aを反復したが、充填物は酢酸メチル(48.50
g)と酢酸(70.02g)と水(10.0g)と沃化
メチル(8.937g)とRu(CO)(3.6
7g)と1,3ビス−ジフェニルホスフィノプロパンジ
オキサイド(1.5g)とで構成した。触媒溶液はH
IrCl溶液(上記と同様、1.371g)と水
(6.0g)と酢酸(6.0g)とで構成した。12.
5%酢酸メチルの計算反応組成における反応の速度は2
0.2モル/l/hrであると測定された。酢酸への変
換率は消費酢酸メチルに基づき84%であった。プロピ
オン酸先駆体の分析は131ppmの全プロピオン酸生
成を示した。低温排気ガスにおける気体副生物はH
2.0ミリモル;CO、2.8ミリモル;CH
5.1ミリモルであった。
【0055】これは、液体および気体副生物を減少させ
るべくルテニウム促進剤の存在下におけるイリジウム触
媒1グラム原子当たり2モルの1,3ビス−ジフェニル
ホスフィノプロパンジオキサイド(dpppo)の使用
の例である。
【0056】実施例4 実験Aを反復したが、充填物は酢酸メチル(48.54
g)と酢酸(70.02g)と水(10.0g)と沃化
メチル(8.933g)とRu(CO)(3.7
g)と1,2ビス−ジフェニルホスフィノエタンジオキ
サイド(1.5g)とで構成した。触媒溶液はHIr
Cl溶液(上記と同様、1.377g)と水(6.0
g)と酢酸(6.0g)とで構成した。12.5%酢酸
メチルの計算反応組成における反応の速度は22.1モ
ル/l/hrであると測定された。酢酸への変換率は消
費酢酸メチルに基づき84%であった。プロピオン酸先
駆体の分析は113ppmの全プロピオン酸生成を示し
た。低温排気ガスにおける気体副生物はH、1.8ミ
リモル;CO、3.1ミリモル;CH、4.8ミリ
モルであった。
【0057】これは、液体および気体副生物を減少させ
るべくルテニウム促進剤の存在下におけるイリジウム触
媒1グラム原子当たり2モルの1,2ビス−ジフェニル
ホスフィノエタンジオキサイド(dppeo)の使用の
例である。
【0058】実施例5 実験Aを反復したが、充填物は酢酸メチル(48.54
g)と酢酸(70.02g)と水(10.0g)と沃化
メチル(8.933g)とRu(CO)(3.7
g)と1,1,1−トリス−(ジフェニルホスフィノ)
エタントリオキサイド(1.5g)とで構成した。触媒
溶液はHIrCl溶液(上記と同様、1.377
g)と水(6.0g)と酢酸(6.0g)とで構成し
た。12.5%酢酸メチルの計算反応組成における反応
の速度は23.3モル/l/hrであると測定された。
酢酸への変換率は消費酢酸メチルに基づき93%であっ
た。プロピオン酸先駆体の分析は160ppmの全プロ
ピオン酸生成を示した。低温排気ガスにおける気体副生
物はH、2.7ミリモル;CO、3.0ミリモル;
CH、5.4ミリモルであった。
【0059】これは、液体および気体副生物を減少させ
るべくルテニウム促進剤の存在下におけるイリジウム触
媒1グラム原子当たり2モルの1,1,1−トリス−
(ジフェニルホスフィノ)エタントリオキサイド(td
peo)の使用の例である。
【0060】これら結果を下表に要約する。
【0061】註:プロピオン酸生成はイリジウムおよび
イリジウム/ルテニウム触媒のカルボニル化における酢
酸メチルの90%変換率を越えて急速に増大するので、
バッチ式反応からの一層正確な比較は90%変換率未満
で終了した実験にて見られる。
【0062】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 レズリー アン キイ イギリス国、エイチユー12 8エヌキュ ー、イースト ライディング オブ ヨー クシャー、ハル、ヘドン、インマンズ ロ ード 85 (72)発明者 ディビッド ジョン ロウ イギリス国、エイチユー17 0キューエ フ、イースト ヨークシャー、ベバリー、 スメドリー クロース 15

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一酸化炭素をメタノールおよび/または
    その反応性誘導体と、イリジウムカルボニル化触媒、沃
    化メチル、酢酸メチル、水および酢酸からなる液体反応
    組成物にて反応させることによる酢酸の製造方法におい
    て、反応組成物中にはイリジウム1グラム原子当たり1
    0モル未満の量にて多座酸化ホスフィン化合物をも存在
    させることを特徴とする酢酸の製造方法。
  2. 【請求項2】 多座酸化ホスフィン化合物をイリジウム
    1グラム原子当たり0.5モルより多い量にて反応組成
    物中に存在させる請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 多座酸化ホスフィン化合物をイリジウム
    1グラム原子当たり少なくとも1モルかつイリジウム1
    グラム原子当たり10モル未満の量にて反応組成物中に
    存在させる請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 多座酸化ホスフィン化合物を式: (a) 【化1】 [式中、Q、Q、QおよびQは独立してC
    10アルキル、C〜C15アリール基、C〜C
    10アルコキシもしくはC〜C15アリールオキシ基
    であって、必要に応じ−NO、−OH、−CN、−S
    H、−OCHおよび−COHよりなる群から選
    択される置換基により置換され、Zは二価の飽和もしく
    は不飽和ヒドロカルビル基であり、ここでxは1〜6の
    整数であり、Z基は必要に応じC〜C10アルキル、
    〜C15アリール、C〜C10アルコキシ、C
    〜C15アリールオキシ基もしくはOH基により置換す
    ることができる]; (b) 【化2】 [式中、Q、Q、QおよびQは独立してC
    10アルキル、C〜C15アリール基、C〜C
    10アルコキシもしくはC〜C15アリールオキシ基
    であって、必要に応じ−NO、−OH、−CN、−S
    H、−OCHおよび−COHよりなる群から選
    択される置換基により置換され、Z′およびZ″は独立
    して二価の飽和もしくは不飽和ヒドロカルビル基であ
    り、ここでx′およびx″は独立して1〜6の整数であ
    り、Z′およびZ″基は必要に応じ独立してC〜C
    10アルキル、C〜C15アリール、C〜C10
    ルコキシ、C〜C15アリールオキシ基もしくはOH
    基により置換することができる];および (c) 【化3】 [式中、Q、Q10、Q11、Q12、Q13および
    14は独立してC〜C10アルキル、C〜C15
    アリール基、C〜C10アルコキシもしくはC 〜C
    15アリールオキシ基であって、必要に応じ−NO
    −OH、−CN、−SOH、−OCHおよび−CO
    Hよりなる群から選択される置換基により置換され、
    Z′″は三価の飽和ヒドロカルビル基である]よりなる
    群から選択する請求項1〜3のいずれか一項に記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 多座酸化ホスフィン化合物を(Ph)
    P(O)−CH−P(O)(Ph)、(Ph)
    (O)−(CH−P(O)(Ph)および(P
    h)P(O)−(CH−P(O)(Ph)
    [ここでPhはフェニル基を示す]よりなる群から選
    択する請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 少なくとも1種の促進剤を反応組成物中
    に存在させる請求項1〜5のいずれか一項に記載の方
    法。
  7. 【請求項7】 少なくとも1種の促進剤をルテニウム、
    オスミウム、レニウム、カドミウム、水銀、亜鉛、ガリ
    ウム、インジウムおよびタングステンよりなる群から選
    択する請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 少なくとも1種の促進剤を0.5:1〜
    15:1の範囲の促進剤:イリジウムのモル比にて反応
    組成物中に存在させる請求項6または7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 一酸化炭素をメタノールおよび/または
    その反応性誘導体と、イリジウムカルボニル化触媒、沃
    化メチル、酢酸メチル、水、酢酸および多座酸化ホスフ
    ィン化合物からなる液体反応組成物にて反応させること
    からなる酢酸の製造方法における多座酸化ホスフィン化
    合物の使用において、前記多座酸化ホスフィン化合物を
    イリジウム1グラム原子当たり10モル未満の量で反応
    組成物中に存在させて、生成する副生物プロピオン酸、
    その先駆体および誘導体の量を減少させることを特徴と
    する多座酸化ホスフィン化合物の使用。
  10. 【請求項10】 多座酸化ホスフィン化合物をイリジウ
    ム1グラム原子当たり0.5モルより多い量にて反応組
    成物中に存在させる請求項9に記載の使用。
  11. 【請求項11】 多座酸化ホスフィン化合物が式: (a) 【化4】 [式中、Q、Q、QおよびQは独立してC
    10アルキル、C〜C15アリール基、C〜C
    10アルコキシもしくはC〜C15アリールオキシ基
    であって、必要に応じ−NO、−OH、−CN、−S
    H、−OCHおよび−COHよりなる群から選
    択される置換基により置換され、Zは二価の飽和もしく
    は不飽和ヒドロカルビル基であり、ここでxは1〜6の
    整数であり、Z基は必要に応じC〜C10アルキル、
    〜C15アリール、C〜C10アルコキシ、C
    〜C15アリールオキシ基もしくはOH基により置換す
    ることができる]; (b) 【化5】 [式中、Q、Q、QおよびQは独立してC
    10アルキル、C〜C15アリール基、C〜C
    10アルコキシもしくはC〜C15アリールオキシ基
    であって、必要に応じ−NO、−OH、−CN、−S
    H、−OCHおよび−COHよりなる群から選
    択される置換基により置換され、Z′およびZ″は独立
    して二価の飽和もしくは不飽和ヒドロカルビル基であ
    り、ここでx′およびx″は独立して1〜6の整数であ
    り、Z′およびZ″基は必要に応じ独立してC〜C
    10アルキル、C〜C15アリール、C〜C10
    ルコキシ、C〜C15アリールオキシ基もしくはOH
    基により置換することができる];および (c) 【化6】 [式中、Q、Q10、Q11、Q12、Q13および
    14は独立してC〜C10アルキル、C〜C15
    アリール基、C〜C10アルコキシもしくはC 〜C
    15アリールオキシ基であって、必要に応じ−NO
    −OH、−CN、−SOH、−OCHおよび−CO
    Hよりなる群から選択される置換基により置換され、
    Z′″は三価の飽和ヒドロカルビル基である]よりなる
    群から選択される請求項9または10に記載の使用。
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