JP2001180938A - リチウム−マンガン系複合酸化物及びその製造方法 - Google Patents

リチウム−マンガン系複合酸化物及びその製造方法

Info

Publication number
JP2001180938A
JP2001180938A JP37252499A JP37252499A JP2001180938A JP 2001180938 A JP2001180938 A JP 2001180938A JP 37252499 A JP37252499 A JP 37252499A JP 37252499 A JP37252499 A JP 37252499A JP 2001180938 A JP2001180938 A JP 2001180938A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lithium
manganese
composite oxide
boron
borate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP37252499A
Other languages
English (en)
Inventor
Munetoshi Yamaguchi
宗利 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Mining and Smelting Co Ltd filed Critical Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
Priority to JP37252499A priority Critical patent/JP2001180938A/ja
Publication of JP2001180938A publication Critical patent/JP2001180938A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来よりも電池特性に優れたリチウム−マン
ガン系複合酸化物及び該酸化物を正極材料として有する
リチウム二次電池を提供する。 【解決手段】 リチウム、マンガン、アルミニウム及び
/又はマグネシウム、硼素及び酸素を含んで成るリチウ
ム−マンガン系複合酸化物を製造する際に、硼素源とし
て硼酸リチウムを使用する。このようにして製造した複
合酸化物をリチウム二次電池の正極2の材料として使用
する。硼素源として硼酸リチウムを使用するため、リチ
ウム−マンガン骨格のリチウムが溶出しても前記硼酸リ
チウムで置換されるため構造欠陥が生ずることがなく、
電池性能が高いまま維持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウム二次電池
等に使用できるリチウム−マンガン系複合酸化物及びそ
の製造方法更に該複合酸化物を使用するリチウム二次電
池に関し、より詳細には複合酸化物中のリチウムの構造
欠陥を解消し、高温保存性や高温サイクル特性等の電池
の高温特性を向上させた複合酸化物とその製造方法及び
該複合酸化物を使用するリチウム二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のパソコンや電話等のポータブル化
やコードレス化の急速な進歩によりそれらの駆動用電源
としての二次電池(蓄電池)の需要が高まっている。中
でもリチウム二次電池は最も小型でかつ高エネルギー密
度を有するため特に期待されている。前記駆動用電源と
してのリチウム二次電池の正極材料として、コバルト酸
リチウム(LiCoO2 )、ニッケル酸リチウム(Li
NiO2 )、マンガン酸リチウム(LiMn2 4 )等
が使用される。これらの複合酸化物は、リチウムに対し
4V以上の電位を有していることから、高エネルギー密
度を有する電池となり得る。
【0003】上記各複合酸化物のうち、コバルト酸リチ
ウム及びニッケル酸リチウムは理論容量が280 mAh/
g程度であるのに対し、マンガン酸リチウムはその理論
容量は148 mAh/g程度と小さいが、原料となるマン
ガン酸化物が豊富で安価であること及びニッケル酸リチ
ウムの場合のように充電時に熱的安定性がなくなったり
することがないという利点を有している。しかしながら
このマンガン酸リチウムは、高温においてマンガンが溶
出しやすく、高温保存性や高温サイクル特性等の高温に
おける電池性能が劣っているという欠点があった。この
ような欠点を解消するために、添加物質として硼素(特
開平4−237970号公報及び特開平8−195200号公報等)
やアルミニウム、クロム、鉄、ニッケル、コバルト、カ
ルシウム及びマグネシウム等(特開平11−240721号公
報)を使用して正極材料を湿式法で製造し該正極材料の
高温特性を改善することが試みられている。後者の方法
では、金属の炭酸塩、硝酸塩あるいは有機金属錯体を使
用して正極材料が製造されている。しかしこのようにし
て得られる正極材料の高温特性も十分満足できるもので
はない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】更にこのような正極材
料は二次電池として複数回使用した後の容量維持率及び
容量回復率が低く、二次電池として満足できる性能を有
しているとは言いがたく、更なる改良が望まれている。
本発明者らは、添加元素の種類や原料化合物の特性や熱
処理温度等を種々検討した結果、本発明に到達したもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、Lix Mn
(2-y) y 4 ・nLi2 4 7 で示されるリチウム
−マンガン系複合酸化物(Mはアルミニウム及び/又は
マグネシウム、1<x≦1.1 、0<y≦0.2 、0.002 ≦
n≦0.05)、及び該複合酸化物を正極活物質として含有
するリチウム二次電池、及び、リチウム、マンガン、ア
ルミニウム及び/又はマグネシウム、硼素及び酸素を含
んで成るリチウム−マンガン系複合酸化物の製造方法に
おいて、硼素源として硼酸リチウムを使用することを特
徴とするリチウム−マンガン系複合酸化物の製造方法、
及びLix Mn(2-y) y 4 ・nLi2 4 7 で示
されるリチウム−マンガン系複合酸化物の製造方法にお
いて、硼素源として硼酸リチウムを使用し、焼成を700
〜850 ℃で行うことを特徴とする製造方法である。
【0006】以下本発明を詳細に説明する。本発明は、
硼素を含有するリチウム−マンガン系複合酸化物、特に
リチウム二次電池の正極材料として使用される複合酸化
物の製造用硼素源として硼酸リチウムを使用することを
特徴としている。一般に硼酸リチウムは酸化リチウムと
酸化硼素の混合物で、メタ硼酸リチウム(LiB
2 )、四硼酸リチウム(Li2 4 7 )、五硼酸リ
チウム(LiB 5 8 )及び過硼酸リチウム(Li2
2 5 )等の各種形態で存在する。本発明ではこれらの
中の任意の硼酸リチウムを添加物質として使用できる
が、なかでも四硼酸リチウムの使用が望ましい。
【0007】本発明者らは種々検討の結果、従来の硼素
を含有するリチウム−マンガン系複合酸化物を製造の際
には、硼素源としての硼素を硼酸(特開平11−240721号
公報)あるいは酸化硼素又は硼酸アンモニウム(特開平
8−195200号公報)等の形で添加しており、硼酸イオン
がリチウム−マンガン構造中のリチウムと反応してリチ
ウムを溶出させて構造欠陥を生じさせることを見出し
た。これに対し、本発明のように硼素源として硼酸リチ
ウムを使用すると、硼酸リチウムが解離して硼酸イオン
がリチウム−マンガン構造中のリチウムと反応しても対
イオンであるリチウムが反応したリチウムと置換されて
元の構造に戻るので構造欠陥は生じない。
【0008】本発明のリチウム−マンガン系複合酸化物
は、リチウム、マンガン、アルミニウム及び/又はマグ
ネシウム、硼素及び酸素を含んで成り、例えばLix
(2 -y) y 4 ・nLi2 4 7 (Mはアルミニウ
ム及び/又はマグネシウム、1<x≦1.1 、0<y≦0.
2 、0.002 ≦n≦0.05)の組成を有し、nLi2 4
7 は、nLiBO2 、nLiB5 8 又はnLi2 2
5 )と置換可能で、いずれにしてもリチウムの一部が
硼酸リチウムとして存在している。従って前述の通り添
加される硼酸リチウム中のリチウムイオンがリチウム−
マンガン中のリチウムと置換しても同じリチウムである
ため、リチウム−マンガン系に構造欠陥が生ずることが
なく、従って電池特性が高く維持される。Lix のxを
1<x≦1.1 とする理由は、1以下であるとリチウムを
硼素が置換することになり、低温(20℃)での容量維持
率が低く、高温(60℃)での電池特性が悪くなるからで
あり、一方1.1 を超えると過剰なリチウムがアルミニウ
ム又はマグネシウム化合物と副相を生成し、20℃での放
電容量及び60℃での電池特性が共に低下するからであ
る。
【0009】又My のyを0<y≦0.2 とするのは、0
であるとマンガンの価数が低下し、又0.2 を超えるとア
ルミニウム又はマンガンの固溶が充分でなくなり、特に
20℃での放電容量が低く、いずれの場合も低温及び高温
での電池特性が低下するからである。Mつまりアルミニ
ウム及び/又はマグネシウムは酸化物として添加するこ
とが望ましい。本発明ではマンガン源として二酸化マン
ガン(γ−MnO2 、β−MnO2 )を使用することが
望ましく、この他に三酸化二マンガン(Mn2 3 )も
使用できる。二酸化マンガンの使用が好ましいのは、二
酸化マンガンがリチウムの一次電池用正極材料として使
用され、リチウムを構造内に取り込みやすく、更に電解
二酸化マンガンではタップ密度を大きくしやすいからで
ある。なお二酸化マンガンをマンガン原料とする場合に
リチウム原料として水酸化リチウムを使用するとロータ
リーキルンで焼成を行うと、炉芯管への付着が大きくな
り過ぎて操作性が低下し、しかもこのようにして得られ
るマンガン酸リチウムは一般に電池性能が低いため好ま
しくない。
【0010】最も望ましいマンガンとリチウムの組合せ
は、二酸化マンガンと炭酸リチウムである。使用するマ
ンガン化合物の比表面積は50〜100 m2/gが望ましく、50
m2/g未満であるとアルミニウム又はマグネシウムの固溶
が均一でなく高温 (60℃) の電池特性が悪くなる傾向が
あり、一方100 m2/gを超えるとアルミニウム又はマグネ
シウムの固溶が充分でなく低温 (20℃) での放電容量が
低く又高温 (60℃) での電池特性が悪くなる傾向がある
からである。
【0011】前述の硼酸リチウムは、これらの材料つま
りマンガン化合物、リチウム化合物及び必要に応じてア
ルミニウム化合物及びマグネシウム化合物を混合した後
に加えても前記化合物の混合時に添加して同時に混合し
ても良い。該硼酸リチウムの添加量は前記化合物の総量
に対して0.2 〜1.0 重量%が好ましい。これらの各化合
物は、より大きな接触面積を得るために、混合前又は混
合後に粉砕することが望ましい。
【0012】秤量及び混合された各原料はそのまま又は
造粒後に使用する。造粒は、湿式法でも乾式法でも良
く、例えば押し出し造粒、転動造粒、流動造粒、混合造
粒、噴霧乾燥造粒、加圧成形造粒、あるいはロールを使
用するフレーク造粒で行うことができる。次いでこの混
合物の焼成を焼成炉内で行う。焼成温度は700 〜850 ℃
とすることが望ましい。これは700 ℃未満であるとマン
ガン化合物とリチウム化合物の反応が充分でないことが
あり、電池特性が低下することがあるからであり、又85
0℃を超えると一旦生成した複合酸化物の分解が起こる
ことがあり、同様に電池特性が低下することがあるから
である。
【0013】この焼成に使用される望ましい炉として
は、ロータリーキルンや静置炉が挙げられ、このような
炉の中で1時間以上、好ましくは5〜20時間焼成するこ
とにより所定のリチウム−マンガン系複合酸化物が得ら
れる。このようにして製造されるリチウム−マンガン系
複合酸化物は、導電剤と結着剤と混合及び成形してリチ
ウム電池等の正極物質とすることができる。又負極側の
材料としてはリチウム自身やカーボン等のリチウムを吸
蔵及び脱蔵できる材料が好ましく使用できる。前記リチ
ウム−マンガン系複合酸化物を使用して構成されるリチ
ウム電池等の二次電池は、リチウム−マンガン構造にお
けるリチウムの溶出に起因する金属置換が生じないた
め、多数サイクル後においても電池性能の劣化が少な
く、二次電池としての優れた特性を有している。
【0014】
【発明の実施の形態】図面に基づいて本発明のリチウム
−マンガン系複合酸化物を正極物質として使用するリチ
ウム二次電池の実施形態を説明する。図1は、本発明の
リチウム−マンガン系複合酸化物を正極物質として使用
するコイン型のリチウム二次電池の縦断面図である。
【0015】皿状の形状を有する耐有機電解液性のステ
ンレス鋼製ケース1の内面には、硼酸リチウムを硼素源
として使用するリチウム−マンガン系複合酸化物である
正極材料を導電剤や結着剤と混合し成型した正極2が集
電体(図示略)を介して設置され、該正極2の上面には
周縁部が下向きに折り曲げられ折り曲げられた先端が前
記ケース1の内面に接触する区画板3が当接している。
前記ケース1の周縁上部は更に内向きに折り曲げられて
ケース1周縁部に空間が形成され、該空間内に固定用樹
脂4が充填され、その内面側は前記区画板3の下向き折
り曲げ部の外面に接触している。この固定用樹脂4内に
は周縁部に複数の段部が形成された蓋体5の周縁部が挿
入固定され、該蓋体5の下面と前記区画板3の間には粉
末状炭素等を導電剤や結着剤で固めた負極6が集電体
(図示略)を介して設置されている。
【0016】このような構成から成るリチウム二次電池
のケース1及び蓋体5をそれぞれ正極端子及び負極端子
として使用して通電すると充電され、充電後に両端子間
に抵抗を接続すると、バッテリとして機能する。このと
きに正極材料として実質的に構造欠陥を有しない材料を
使用しているため、放電容量、容量維持率及び容量回復
率に優れたリチウム二次電池が提供できる。
【0017】次に本発明のリチウム−マンガン系複合酸
化物の製造方法の実施例を記載するが、該実施例は本発
明を限定するものではない。
【0018】実施例1 二酸化マンガン(表面積:80m2/g)と、炭酸リチウ
ム、水酸化アルミニウムを、Li:Mn:Al=1.05:1.90:
0.10のモル比になるように秤量し混合後、硼酸リチウム
をこの混合物に対して0.5 重量%添加してボールミルで
混合し、電気炉中750 ℃で焼成し、解砕してリチウム−
マンガン系複合酸化物を生成させた。このリチウム−マ
ンガン系複合酸化物を正極活物質としてコイン型電池を
作成し、放電試験を行った。該放電試験は、充電電圧4.
3 V、放電電圧3.0 Vで20℃における初期放電容量(m
Ah/g)、15サイクル時での容量維持率(%)、60℃
における15サイクル時での容量維持率(%)、60℃で10
日間充電保存したときの容量回復率(%)を測定したと
ころ、表1に示す通り順に118 mAh/g、99.1%、9
0.2%及び91.7%であった。
【0019】
【表1】
【0020】実施例2 二酸化マンガンの比表面積を50m2/gとしたこと以外は
実施例1と同一条件で実施例1と同様の4種類の性能を
測定し、その結果を表1に示した。
【0021】実施例3 二酸化マンガンの比表面積を100 m2/gとしたこと以外
は実施例1と同一条件で実施例1と同様の4種類の性能
を測定し、その結果を表1に示した。
【0022】実施例4 電気炉中での焼成温度を700 ℃としたこと以外は実施例
1と同一条件で実施例1と同様の4種類の性能を測定
し、その結果を表1に示した。
【0023】実施例5 電気炉中での焼成温度を850 ℃としたこと以外は実施例
1と同一条件で実施例1と同様の4種類の性能を測定
し、その結果を表1に示した。
【0024】実施例6 水酸化アルミニウムの代わりに酸化アルミニウムを使用
して同様のモル比になるようにしたこと以外は実施例1
と同様の4種類の性能を測定し、その結果を表1に示し
た。
【0025】実施例7 金属間のモル比をLi:Mn:Al=1.02:1.90:0.10のモル
比になるようにしたこと以外は実施例1と同一条件で実
施例1と同様の4種類の性能を測定し、その結果を表1
に示した。
【0026】実施例8 金属間のモル比をLi:Mn:Al=1.10:1.90:0.10になる
ようにしたこと以外は実施例1と同一条件で実施例1と
同様の4種類の性能を測定し、その結果を表1に示し
た。
【0027】実施例9 金属間のモル比をLi:Mn:Al=1.05:1.95:0.05になる
ようにしたこと以外は実施例1と同一条件で実施例1と
同様の4種類の性能を測定し、その結果を表1に示し
た。
【0028】実施例10 金属間のモル比をLi:Mn:Al=1.05:1.80:0.20になる
ようにしたこと以外は実施例1と同一条件で実施例1と
同様の4種類の性能を測定し、その結果を表1に示し
た。
【0029】実施例11 二酸化マンガンの比表面積を40m2/gとしたこと以外は
実施例1と同一条件で実施例1と同様の4種類の性能を
測定し、その結果を表1に示した。
【0030】実施例12 二酸化マンガンの比表面積を110 m2/gとしたこと以外
は実施例1と同一条件で実施例1と同様の4種類の性能
を測定し、その結果を表1に示した。
【0031】実施例13 電気炉中での焼成温度を600 ℃としたこと以外は実施例
1と同一条件で実施例1と同様の4種類の性能を測定
し、その結果を表1に示した。
【0032】実施例14 電気炉中での焼成温度を900 ℃としたこと以外は実施例
1と同一条件で実施例1と同様の4種類の性能を測定
し、その結果を表1に示した。
【0033】実施例15 金属間のモル比をLi:Mn:Al=1.00:1.90:0.10のモル
比になるようにしたこと以外は実施例1と同一条件で実
施例1と同様の4種類の性能を測定し、その結果を表1
に示した。
【0034】実施例16 金属間のモル比をLi:Mn:Al=1.15:1.90:0.10のモル
比になるようにしたこと以外は実施例1と同一条件で実
施例1と同様の4種類の性能を測定し、その結果を表1
に示した。
【0035】実施例17 金属間のモル比をLi:Mn:Al=1.05:1.75:0.25のモル
比になるようにしたこと以外は実施例1と同一条件で実
施例1と同様の4種類の性能を測定し、その結果を表1
に示した。
【0036】比較例1 硼酸リチウムを添加しなかったこと以外は実施例1と同
一条件で実施例1と同様の4種類の性能を測定し、その
結果を表1に示した。
【0037】
【表2】
【0038】比較例2 硼酸リチウムの代わりに等モルの硼酸を添加したこと以
外は実施例1と同一条件で実施例1と同様の4種類の性
能を測定し、その結果を表1に示した。
【0039】比較例3 金属間のモル比をLi:Mn:Al=1.05:2.00:0のモル比
になるようにしたこと以外は実施例1と同一条件で実施
例1と同様の4種類の性能を測定し、その結果を表1に
示した。
【0040】実施例1〜17及び比較例1〜3の実験結果
から次のことが分かる。実施例1と比較例1は硼素源が
硼酸リチウム(実施例1)であること及び硼酸(比較例
1)であること以外は他の全ての条件が同一である。両
者を比較すると、それぞれ20℃における初期放電容量
(mAh/g)は118と100 、20℃での15サイクル時の
容量維持率(%)は99.1と91.0、60℃における15サイク
ル時での容量維持率(%)は90.2と80.0、60℃で10日間
充電保存したときの容量回復率(%)は91.7と77.0であ
り、いずれも実施例1のコイン型電池の特性の方が優っ
ていた。
【0041】更に二酸化マンガンの比表面積が50〜100
m2/gの場合(例えば実施例1〜10)とその範囲を外れる
場合(実施例11及び12)を比較すると、測定した4種の
性能全てにおいて比表面積が50〜100 m2/gの場合が優っ
ており、使用する二酸化マンガンの比表面積は50〜100
m2/gであると電池特性の向上が著しいことが分かった。
更に焼成温度が700 〜850 ℃の場合(例えば実施例1〜
10)とその範囲を外れる場合(実施例13温度14)を比較
すると、測定した4種の性能全てにおいて焼成温度が70
0 〜850 ℃の場合が優っており、焼成温度が700 〜850
℃であると電池特性の向上が著しいことが分かった。又
アルミニウム及び/又はマグネシウムを含まないと(比
較例3)、各種性能が低下することも分かった。
【0042】
【発明の効果】本発明は、Lix Mn(2-y) y 4
nLi2 4 7 で示されるリチウム−マンガン系複合
酸化物(Mはアルミニウム及び/又はマグネシウム、1
<x≦1.1 、0<y≦0.2 、0.002 ≦n≦0.05)(請求
項1)、及び該リチウム−マンガン系複合酸化物を正極
材料として使用するリチウム二次電池(請求項2)であ
る。これらの発明では、組成物中で硼素が硼酸リチウム
(Li2 4 O)として固定され、つまり硼素源である
硼酸イオンがリチウムと結合して硼酸リチウムを形成
し、該硼酸リチウムの解離により生成するリチウムイオ
ンが、リチウム−マンガン骨格のリチウムと置換しても
同じイオンであるため構造欠陥が生ずることがなく、従
ってリチウム−マンガン系複合酸化物自体の有する高い
電池性能が維持される。
【0043】更に本発明は、リチウム、マンガン、アル
ミニウム及び/又はマグネシウム、硼素及び酸素を含ん
で成るリチウム−マンガン系複合酸化物の製造方法にお
いて、硼素源として硼酸リチウムを使用することを特徴
とするリチウム−マンガン系複合酸化物の製造方法(請
求項3)である。従来法でリチウム−マンガン系複合酸
化物を製造すると、焼成時に存在する硼酸等の硼素源に
よりリチウム−マンガン骨格中のリチウムが溶出し他の
イオンで置換されて構造欠陥が生じるのに対し、本発明
方法では硼素源として硼酸リチウムを使用して前述の通
りリチウムが溶出してもリチウムにより置換されるた
め、実質的に構造欠陥が生ずることがなく、高性能のリ
チウム−マンガン系複合酸化物を提供できる。
【0044】この製造方法で焼成を700 〜850 ℃で行う
と(請求項4)、同様に各種電池性能が向上する。又請
求項1の複合化合物の製造を硼素源及びマンガン源とし
てそれぞれ硼酸リチウム及びマンガン化合物を使用し、
焼成を700 〜850 ℃で行う(請求項5)と、最良の電池
性能を有するリチウム−マンガン系複合酸化物が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリチウム−マンガン系複合酸化物を正
極物質として有するリチウム二次電池を例示する縦断面
図。
【符号の説明】
1 ケース 2 正極 3 区画板 4 固定用樹脂 5 蓋体 6 負極

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Lix Mn(2-y) y 4 ・nLi2
    4 7 で示されるリチウム−マンガン系複合酸化物(M
    はアルミニウム及び/又はマグネシウム、1<x≦1.1
    、0<y≦0.2 、0.002 ≦n≦0.05)。
  2. 【請求項2】 Lix Mn(2-y) y 4 ・nLi2
    4 7 で示されるリチウム−マンガン系複合酸化物を正
    極活物質として含有することを特徴とするリチウム二次
    電池(Mはアルミニウム及び/又はマグネシウム、1<
    x≦1.1 、0<y≦0.2 、0.002 ≦n≦0.05)。
  3. 【請求項3】 リチウム、マンガン、アルミニウム及び
    /又はマグネシウム、硼素及び酸素を含んで成るリチウ
    ム−マンガン系複合酸化物の製造方法において、硼素源
    として硼酸リチウムを使用することを特徴とするリチウ
    ム−マンガン系複合酸化物の製造方法。
  4. 【請求項4】 焼成を700 〜850 ℃で行うようにした請
    求項3に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 Lix Mn(2-y) y 4 ・nLi2
    4 7 で示されるリチウム−マンガン系複合酸化物(こ
    こでMはアルミニウム及び/又はマグネシウム、1<x
    ≦1.1 、0<y≦0.2 、0.002 ≦n≦0.05)の製造方法
    において、硼素源及びマンガン源としてそれぞれ硼酸リ
    チウム及びマンガン化合物を使用し、焼成を700 〜850
    ℃で行うことを特徴とするリチウム−マンガン系複合酸
    化物の製造方法。
JP37252499A 1999-12-28 1999-12-28 リチウム−マンガン系複合酸化物及びその製造方法 Pending JP2001180938A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP37252499A JP2001180938A (ja) 1999-12-28 1999-12-28 リチウム−マンガン系複合酸化物及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP37252499A JP2001180938A (ja) 1999-12-28 1999-12-28 リチウム−マンガン系複合酸化物及びその製造方法

Related Child Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003427057A Division JP3763537B2 (ja) 2003-12-24 2003-12-24 リチウム−マンガン系複合酸化物及びリチウム二次電池
JP2003427056A Division JP4069066B2 (ja) 2003-12-24 2003-12-24 リチウム−マンガン系複合酸化物の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001180938A true JP2001180938A (ja) 2001-07-03

Family

ID=18500593

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP37252499A Pending JP2001180938A (ja) 1999-12-28 1999-12-28 リチウム−マンガン系複合酸化物及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001180938A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004186149A (ja) * 2002-11-22 2004-07-02 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd Liイオン二次電池用正極材料
WO2010084855A1 (ja) * 2009-01-20 2010-07-29 戸田工業株式会社 非水電解液二次電池用正極活物質およびその製造方法、非水電解液二次電池
JP2011216214A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Nichia Corp 非水電解質二次電池用正極活物質及び非水電解質二次電池

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004186149A (ja) * 2002-11-22 2004-07-02 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd Liイオン二次電池用正極材料
JP4676691B2 (ja) * 2002-11-22 2011-04-27 三井金属鉱業株式会社 Liイオン二次電池用正極材料
WO2010084855A1 (ja) * 2009-01-20 2010-07-29 戸田工業株式会社 非水電解液二次電池用正極活物質およびその製造方法、非水電解液二次電池
JP2010192428A (ja) * 2009-01-20 2010-09-02 Toda Kogyo Corp 非水電解液二次電池用正極活物質およびその製造方法、非水電解液二次電池
US9505631B2 (en) 2009-01-20 2016-11-29 Toda Kogyo Corporation Positive electrode active material for secondary batteries with nonaqueous electrolytic solution, process for the production of the active material, and secondary batteries with nonaqueous electrolytic solution
JP2011216214A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Nichia Corp 非水電解質二次電池用正極活物質及び非水電解質二次電池

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20020070495A (ko) 비수성 전해질 2차 전지와 그 양극활성 물질
JPH09175825A (ja) ゾル−ゲル法を利用した複合酸化物の製造方法
JP3661183B2 (ja) 非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法
JPH1064516A (ja) リチウム電池
JP4274630B2 (ja) スピネル型マンガン酸リチウムの製造方法
WO2000061495A1 (fr) Procede de preparation de manganate de lithium possedant une structure de spinelle
JP4069066B2 (ja) リチウム−マンガン系複合酸化物の製造方法
JPH09265984A (ja) 非水電解液二次電池
JP2004175609A (ja) リチウムイオン電池の正極に用いるコバルト酸リチウム、その製造方法およびリチウムイオン電池
KR100454238B1 (ko) 마그네슘-니켈 산화물이 포함된 리튬유황이차전지용 양극및 이를 포함하는 리튬유황이차전지
JP2002308627A (ja) スピネル型マンガン酸リチウムの製造方法
JP3441652B2 (ja) リチウム二次電池用正極材料の製造方法
JP4055269B2 (ja) マンガン酸化物及びその製造方法、並びにマンガン酸化物を用いたリチウムマンガン複合酸化物及びその製造方法
JPH10241682A (ja) リチウム二次電池用の正極活物質およびその製造方法
JP2001180938A (ja) リチウム−マンガン系複合酸化物及びその製造方法
CN109616642B (zh) 复合正极材料、其制备方法及锂离子电池
JP3763537B2 (ja) リチウム−マンガン系複合酸化物及びリチウム二次電池
JP3487941B2 (ja) 非水電解液電池用正極活物質の製造方法
JP3620744B2 (ja) リチウム二次電池用活物質の製造方法
JP3407880B2 (ja) リチウム二次電池用スピネル型正極材料及び製造方法
JP2000294239A (ja) スピネル型マンガン酸リチウムの製造方法
JP2797526B2 (ja) リチウム二次電池用正極活物質の製造法
JP2001196062A (ja) マンガン酸リチウム混成体及びこれを用いたリチウム二次電池
JP2001180939A (ja) スピネル型マンガン酸リチウムの製造方法
JP2002187722A (ja) 非水電解質二次電池とその正極活物質および製造方法