JP2001180246A - 車両用空調装置 - Google Patents
車両用空調装置Info
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- JP2001180246A JP2001180246A JP37301699A JP37301699A JP2001180246A JP 2001180246 A JP2001180246 A JP 2001180246A JP 37301699 A JP37301699 A JP 37301699A JP 37301699 A JP37301699 A JP 37301699A JP 2001180246 A JP2001180246 A JP 2001180246A
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Abstract
適性を維持し、長時間エンジンを停止することのできる
車両用空調装置を提供する。 【解決手段】 エアコンコントロールユニット8は、エ
ンジン2が停止した際に、搭乗者の快適性を維持可能な
最低目標吹出温度(TAO−A)を設定し、空気の吹出温
度Tが最低目標吹出温度(TAO−A)以下となる毎にウ
ォータポンプ電圧VWPを1Vずつ上昇させて冷却水の流
量を所定値ずつ増加させ、ウォータポンプ電圧VWPが所
定電圧(12V)となった後、吹出温度Tが最低目標吹
出温度(TAO−A)以下となる毎にエアミックスドア4
2を制御してヒータコア41を通過する空気の割合を所
定値ずつ増加させ、バイパス通路44を通過する空気が
零となった後、吹出温度Tが最低目標吹出温度(TAO−
A)以下となる毎に遠心式送風機12の送風能力を所定
値ずつ低下させる。
Description
も空調の快適性を継続可能な車両用空調装置に関する。
ては、アイドリング時やコーストダウン時等のようなエ
ンジン出力不要時に、燃費向上等を目的としてエンジン
の停止制御が行われる。
コンプレッサの動力源をエンジンの出力軸から得ると共
に、ヒータコアの熱源をエンジンの冷却水から得ること
が一般的である。しかしながら、このような空調装置
は、夏期等の高温下において空調時にエンジンが停止す
ると吹出風温が急激に上昇することがあり、又、冬季等
の低温下において空調時にエンジンが停止すると吹出風
温が急激に低下することがある。従って、このような場
合、空調装置による快適性を維持するためにはエンジン
を早期に再始動する必要があり、エンジン出力不要時に
おけるエンジン停止状態を長時間維持することが困難で
あった。
629号公報には、エンジン停止時に空調ケース内の空
気の流通を強制的に内気循環モードとすることにより、
冷却用熱交換器(或いは暖房用熱交換器)で奪われる冷
熱(或いは暖熱)を低減しながら空調を行う技術が開示
されている。すなわち、このような技術によれば、冷却
用熱交換器(或いは暖房用熱交換器)で奪われる冷熱
(或いは暖熱)を低減することにより、エンジンを停止
可能な時間を延長することができる。そして、空調負荷
が所定空調負荷よりも大きくなったとき、エンジンを駆
動するようになっている。
開平10−258629号公報に記載された技術のよう
に、エンジン停止時に空調ケース内の空気の流通を内気
循環モードに変更するだけの制御では、エンジン停止可
能な時間を十分に延長することが困難となることがあ
る。すなわち、上記技術では、エンジン停止時にも目標
吹出温度を維持するため、熱交換器で奪われる熱量を十
分に低減することが困難なことがある。
で、空調による快適性を維持したまま長時間エンジンを
停止することのできる車両用空調装置を提供することを
目的とする。
め、本発明による第1の車両用空調装置は、空気流を発
生させる送風手段と、エンジンの冷却水回路中に設けら
れ上記エンジンを熱源とするヒータコアと、上記ヒータ
コアをバイパスするバイパス通路と、上記ヒータコアを
通過する空気と上記バイパス通路を通過する空気の割合
を変更するエアミックスドアと、を空調ダクト内に備
え、上記空調ダクトから吹き出される空気の目標吹出温
度を設定するともにこの目標吹出温度に基づいて少なく
とも上記送風手段および上記エアミックスドアを制御し
て暖房制御を行う空調制御手段を備えた車両用空調装置
において、上記空調制御手段は、エンジンが停止した際
に、搭乗者の快適性を維持可能な温度であって上記目標
吹出温度よりも低い最低目標吹出温度を設定し、上記空
調ダクトから吹き出される空気の吹出温度が上記最低目
標吹出温度以下となる毎に、上記エアミックスドアを制
御して上記ヒータコアを通過する空気の割合を所定値ず
つ増加させ、上記バイパス通路を通過する空気が零とな
った後、上記吹出温度が上記最低目標吹出温度以下とな
る毎に、上記送風手段による風量を所定値ずつ低下させ
ることを特徴とする。
は、空気流を発生させる送風手段と、エンジンにより駆
動される冷凍サイクルのエバポレータと、エンジンの冷
却水回路中に設けられ上記エンジンを熱源とするヒータ
コアと、上記ヒータコアをバイパスするバイパス通路
と、上記ヒータコアを通過する空気と上記バイパス通路
を通過する空気の割合を変更するエアミックスドアと、
を空調ダクト内に備え、上記空調ダクトから吹き出され
る空気の目標吹出温度を設定するともにこの目標吹出温
度に基づいて少なくとも上記送風手段および上記エアミ
ックスドアを制御して冷房制御を行う空調制御手段を備
えた車両用空調装置において、上記空調制御手段は、エ
ンジンが停止した際に、搭乗者の快適性を維持可能な温
度であって上記目標吹出温度よりも高い最高目標吹出温
度を設定し、上記空調ダクトから吹き出される空気の吹
出温度が上記最高目標吹出温度以上となる毎に、上記エ
アミックスドアを制御して上記ヒータコアを通過する空
気の割合を所定値ずつ減少させ、上記ヒータコアを通過
する空気が零となった後、上記吹出温度が上記最高目標
吹出温度以上となる毎に、上記送風手段による風量を所
定値ずつ低下させることを特徴とする。
施の形態を説明する。図面は本発明の実施の一形態に係
わり、図1,2は空調制御ルーチンを示すフローチャー
ト、図3は空調装置の概略構成図、図4は空調装置の制
御系を示すブロック図、図5はエンジン停止時における
吹出風温の経時変化を示す図表、である。
を併用するハイブリッド車のパワーユニットを示す。こ
のパワーユニット1は、エンジン2とトランスミッショ
ンユニット3とを備え、このトランスミッションユニッ
ト3のケース本体4内に、エンジン2に直結されて起動
及び発電・動力アシストを担う発電機を兼用するモータ
(発電兼用モータ)5と、図示しない前後進切換装置の
機能を制御し、発進・後進時の駆動力になるとともに減
速エネルギーの回生を担う走行用モータ6と、変速及び
トルク増幅を行って走行時の動力変換機能を担う変速機
7と、が配設されている。
ッドコントロールユニット(以下HEV_ECU)8
(図4参照)によって制御される。すなわち、このHE
V_ECU8は、走行条件に応じてシリーズ走行モード
とパラレル走行モードとを切り換える制御を行うととも
に、アイドル時やコーストダウン時等に必要に応じてエ
ンジン2を停止する制御を行う。
れる空調装置のエアコンユニット10は、車室内に空調
空気を導く空気通路を形成する空調ダクト11と、この
空調ダクト11内に空気流を発生させる送風手段として
の遠心式送風機12と、空調ダクト11内を流れる空気
を冷却して車室内を冷房するための冷凍サイクル13
と、空調ダクト11内を流れる空気を加熱して車室内を
暖房するための冷却水回路14と、を備えて構成されて
いる。
気を取り入れるための内気吸込口15と、車室外空気を
取り入れるための外気吸込口16と、が形成され、さら
に、これらの近傍にはインテークドア17が設けられて
いる。
ら構成されるインテークドアアクチュエータ18(図4
参照)によって回動され、これにより、内,外気吸込口
15,16が選択的に開閉されて空調ダクト11への空
気の吸込モードが内気循環モード或いは外気導入モード
に設定されるようになっている。
ェイス吹出口19、フット吹出口20、デフロスタ吹出
口21が設けられ、これらの各吹出口19,20,21
がフェイスダクト22、フットダクト23、デフロスタ
ダクト24にそれぞれ連通されている。
口19,20,21の近傍に、吹出口切換ドア25,2
6が設けられている。これら吹出口切換ドア25,26
は、図示しないアクチュエータによってそれぞれ回動さ
れ、これにより各吹出口22,23,24が選択的に開
閉されて吹出風のモードが切り換えられるようになって
いる。
体的に形成されたスクロールケースに回転自在に収容さ
れた遠心式ファン27と、この遠心式ファン27を回転
駆動するブロワモータ28と、を備えて構成されてい
る。ブロワモータ28は、印加されるブロワ端子電圧に
応じてその回転速度が可変制御され、これにより、遠心
式ファン27による送風量が制御される。
駆動されて冷媒を圧縮するコンプレッサ30と、圧縮さ
れた冷媒を凝縮液化させるコンデンサ31と、凝縮液化
された冷媒を気液分離して液冷媒のみを下流側に流すレ
シーバ32と、液冷媒を減圧膨張させるエキスパンショ
ンバルブ33と、減圧膨張された冷媒を蒸発気化させる
エバポレータ34と、を備え、これらが冷媒配管等を介
して環状に接続されて要部が構成されている。
2からコンプレッサ30への回転動力の伝達を断続可能
な電磁クラッチ35が設けられている。また、エバポレ
ータ34は、遠心式送風機12の下流で、空調ダクト1
1内の空気通路を全面塞ぐように配設され、自身を通過
する空気を冷却するとともに除湿するようになってい
る。
ジャケットで暖められた冷却水を電動式のウォータポン
プ40によって循環させる回路で、ラジエータ、サーモ
スタット(何れも図示せず)及び、ヒータコア41を有
して構成されている。そして、この冷却水回路14で
は、ウォータジャケットから排出された冷却水をラジエ
ータに導いて冷却するとともに、上記冷却水の一部を空
調装置10の暖房用熱源としてヒータコア41に導く。
流で、空調ダクト11内の空気通路を部分的に塞ぐよう
に配設され、ヒータコア41が配設されていない他の部
分はバイパス通路44として形成されている。また、ヒ
ータコア41の上流側にはエアミックスドア42が配設
されている。このエアミックスドア42は、サーボモー
タ等から構成されるエアミックスドアアクチュエータ4
3(図4参照)によって回動され、その停止位置によっ
て、ヒータコア41を通過する空気量とバイパス通路を
通過する空気量との割合が可変制御されるようになって
いる。
ついて説明する。図4に示すように、上記空調装置の制
御を行う制御手段としてのエアコンコントロールユニッ
ト(以下、エアコンECU)50には、ヒータコア41
に流入する冷却水の温度を検出する水温センサ55、車
室内の空気温度(内気温)を検出する内気温センサ5
6、エバポレータ34の空気冷却度合を検出するエバ後
風温センサ57、エアミックスドア42の下流側に配設
されて空調ダクト11から車室内に吹き出す空気温度
(吹出温度T)を検出する吹出風温センサ58、車室外
の空気温度(外気温)を検出する外気温センサ59、エ
アミックスドア42の回動位置(エアミックスポジショ
ン)を検出するエアミックスポジションセンサ60、イ
ンテークドア17の回動位置(インテークポジション)
を検出するインテークポジションセンサ61等の各セン
サ類が接続され、上記各センサ類によるセンサ信号が入
力されるようになっている。
ECU8が接続され、エンジン2の作動状態に関する情
報が入力されるようになっている。その一方で、エアコ
ンECU50は、必要に応じて、HEV_ECU8に対
するエンジン2の始動要求を行うようになっている。
クドアアクチュエータ18、ブロワモータ28、電磁ク
ラッチ35、ウォータポンプ40、エアミックスドアア
クチュエータ43等の各アクチュエータ類が、駆動回路
65,66,67,68,69を介してそれぞれ接続さ
れ、必要に応じて上記各アクチュエータ類を駆動するよ
うになっている。
について、図1,2に示す空調制御ルーチンに従って説
明する。このルーチンは所定時間毎に実行されるもの
で、ステップS101では、先ず、各センサ類によるセ
ンサ信号、HEV_ECU8からのエンジン2の状態を
示す信号、操作パネル(図示せず)からのスイッチ信号
等の情報を読み込んだ後、ステップS102に進む。
停止状態であるか否かを調べ、エンジン2が停止状態で
ない場合にはステップS103に進み、エアコンユニッ
ト10の通常時制御(エンジン駆動時制御)を行った後
ルーチンを抜ける。
ず、各センサ類55〜61から入力されるセンサ信号や
操作パネルから入力されるスイッチ信号等に基づき、目
標吹出温度TAOを算出する。さらに、この目標吹出温度
TAOに基づいて、インテークドア17のドア位置(内,
外気の吸込口モード)、ブロワ電圧VB、電磁クラッチ
35のON/OFF、ウォータポンプ電圧VWP、エアミ
ックスドア42のドア位置等を設定し、これらの設定値
に基づき各アクチュエータを駆動する。これにより、エ
アコンユニット10は、吹出温度Tが目標吹出温度TAO
となるよう制御される。具体的には、この通常時制御で
は、目標吹出温度TAOに対して、吹出温度Tが例えば±
0.1〜0.2℃の温度範囲内となるように制御され
る。
ンジン2が停止状態であると判断されると、ステップS
104に進み、例えば外気温度が20℃以上であるか否
かを調べる。
外気温度が20℃よりも低い場合には、暖房制御を行う
べく、ステップS105に進む。
制御がエンジン停止後の初回の制御であるか否かを示す
フラグFを調べ、F=1である場合には、この暖房制御
が初回の制御ではないと判断してステップS107にジ
ャンプする。
ラグF=0である場合には、この暖房制御がエンジン停
止後の初回の制御であると判断してステップS106に
進み、上記フラグFを”1”に設定すると共に、このエ
ンジン停止時暖房制御を行う際の初期設定を行った後、
ステップS107に進む。
設定として、エンジン停止直前のエアミックスドア42
のドア位置及びブロワ電圧VBをそのままそれぞれの初
期値として設定し、ウォータポンプ電圧VWPの初期値を
5Vに設定する。さらに、ステップS106では、エン
ジン2の停止直前の通常時制御における目標吹出温度T
AOよりも低い最低目標吹出温度(TAO−A)を設定す
る。ここで、最低目標吹出温度(TAO−A)は、搭乗者
の快適性を維持可能な温度に設定されるもので、例えば
目標吹出温度TAOよりも1℃低い温度に設定される。
プ電圧VWPが12V以上であるか否かを調べ、ウォータ
ポンプ電圧VWPが12V以下である場合には、ステップ
S108に進む。
最低目標吹出温度(TAO−A)よりも高いか否かを調
べ、吹出温度Tが最低目標吹出温度(TAO−A)よりも
高い場合にはそのままルーチンを抜ける。
度Tが最低目標吹出温度(TAO−A)以下である場合に
はステップS109に進み、ウォータポンプ電圧VWPを
1V上昇させた後、ルーチンを抜ける。
制御では、吹出温度Tが最低目標吹出温度(TAO−A)
以下となる毎に、ウォータポンプ電圧VWPを1Vずつ上
昇させてヒータコア41に流入される冷却水の流量を暫
時増加させることにより、エンジン停止時における冷却
水温低下に伴う暖房能力の低下を補い、吹出温度Tを最
低目標吹出温度(TAO−A)以上に維持する。
以上となると、ステップS107からステップS110
に進む。ステップS110では、エアミックスドア42
がHULL HOT側であるか否か、すなわち、バイパス通路4
4を通過する空気量が零となっているか否かを調べ、エ
アミックスドア42がHULL HOT側でない場合にはステッ
プS111に進む。
最低目標吹出温度(TAO−A)よりも高いか否かを調
べ、吹出温度Tが最低目標吹出温度(TAO−A)よりも
高い場合にはそのままルーチンを抜ける。
度Tが最低目標吹出温度(TAO−A)以下である場合に
はステップS112に進み、エアミックスドア42を所
定の回動角(1step)だけHOT側に移動させた後、
ルーチンを抜ける。
制御では、吹出温度Tが最低目標吹出温度(TAO−A)
以下となる毎に、エアミックスドア42を1stepず
つHOT側に移動させてヒータコア41を通過する空気の
割合を暫時増加させることにより、エンジン停止時にお
ける冷却水温低下に伴う暖房能力の低下を補い、吹出温
度Tを最低目標吹出温度(TAO−A)以上に維持する。
側となると、ステップS110からステップS113に
進む。ステップS113では、ブロワ電圧VBが(ブロ
ワ電圧初期値−2)V以下であるか否かを調べ、ブロワ
電圧VBが(ブロワ電圧初期値−2)Vよりも高い場合
にはステップS114に進む。
最低目標吹出温度(TAO−A)よりも高いか否かを調
べ、吹出温度Tが最低目標吹出温度(TAO−A)よりも
高い場合にはそのままルーチンを抜ける。
度Tが最低目標吹出温度(TAO−A)以下である場合に
はステップS115に進み、ブロワ電圧VBを0.5V
低下させた後、ルーチンを抜ける。
制御では、吹出温度Tが最低目標吹出温度(TAO−A)
以下となる毎に、ブロワ電圧VBを0.5Vずつ低下さ
せて遠心式送風機12による風量を低下させヒータコア
41が奪われる熱量を低減することにより、エンジン停
止時における吹出温度Tを最低目標吹出温度(TAO−
A)以上に維持可能な時間を延長する。
期値−2)V以下となると、ステップS113からステ
ップS116に進み、HEV_ECU8に対してエンジ
ン始動要求を行い、ステップS117に進み、フラグF
を”0”とした後、ルーチンを抜ける。
場合には、搭乗者の快適性を維持可能な温度であって目
標吹出温度TAOよりも低い最低目標吹出温度(TAO−
A)を設定し、空調ダクト11から吹き出される空気の
吹出温度Tが最低目標吹出温度(TAO−A)以下となる
毎にウォータポンプ電圧VWPを1Vずつ上昇させて冷却
水の流量を所定値ずつ増加させ、ウォータポンプ電圧V
WPが所定電圧(12V)となった後、空調ダクト11か
ら吹き出される空気の吹出温度Tが最低目標吹出温度
(TAO−A)以下となる毎にエアミックスドア42を制
御してヒータコア41を通過する空気の割合を所定値ず
つ増加させ、バイパス通路44を通過する空気が零とな
った後、吹出温度Tが最低目標吹出温度(TAO−A)以
下となる毎に遠心式送風機12の送風能力を所定値ずつ
低下させることにより、搭乗者に違和感を与えることな
く、快適性を維持したまま長時間にわたってエンジン2
を停止させることができる。
0の暫時制御、エアミックスドア42の暫時制御、遠心
式送風機の暫時制御を順次行って吹出温度Tを最低目標
吹出温度(TAO−A)以上に維持することにより、エン
ジン2の停止時に冷却水回路14に蓄えられた冷却水の
暖熱を効率よく消費してエンジン2の停止時間を長時間
継続することができる。このとき、図5(a)に示すよ
うに、吹出温度Tは、その変化量が徐々に減衰されなが
ら最低目標吹出温度(TAO−A)側に徐々に収束するの
で、搭乗者に対して吹出温度Tが低下することによる違
和感を与えることなく、搭乗者の快適性を維持したま
ま、車室内温度を制御することができる。
気温度が20℃以上である場合には、冷房制御を行うべ
く、ステップS118に進む。
制御がエンジン停止後の初回の制御であるか否かを示す
フラグFが”1”であるか否かを調べ、F=1である場
合には、この冷房制御が初回の制御ではないと判断して
ステップS120にジャンプする。
=0である場合には、この冷房制御がエンジン停止後の
初回の制御であると判断してステップS119に進み、
上記フラグFを”1”に設定すると共に、このエンジン
停止時冷房制御を行う際の初期設定を行った後、ステッ
プS120に進む。
ジン停止直前のエアミックスドア42のドア位置及びブ
ロワ電圧VBをそのままそれぞれの初期値として設定
し、ウォータポンプ電圧VWPを所定の低電圧に設定す
る。さらに、ステップS119では、エンジン2停止直
前の通常時制御における目標吹出温度TAOよりも高い最
高目標吹出温度(TAO+A)を設定する。ここで、最高
目標吹出温度(TAO+A)は、搭乗者の快適性を維持可
能な温度であって、例えば目標吹出温度TAOよりも1℃
高い温度に設定される。なお、エンジン停止時冷房制御
においてウォータポンプ電圧VWPを低電圧駆動する理由
は、エンジン停止時に急激に吹出温度Tが低下すること
を防止するためである。
温よりも高いか否かを調べ、外気温が内気温よりも高い
場合にはステップS121に進み、インテークドア17
を切り換えて空調ダクト11への空気の吸込モードを内
気循環モードとしてステップS123に進む一方、外気
温が内気温以下である場合にはステップS122に進
み、インテークドア17を切り換えて空調ダクト11へ
の空気の吸込モードを外気導入モードとしてステップS
123に進む。
2において、上述のように空調ダクト11への空気の吸
い込みモードを切り換えることにより、エバポレータ3
4が不要に奪われる冷熱を最小限に抑える。
ドア42がHULL COOL側であるか否か、すなわち、ヒー
タコア41を通過する空気量が零となっているか否かを
調べ、エアミックスドア42がHULL COOL側でない場合
にはステップS124に進む。
最高目標吹出温度(TAO+A)よりも低いか否かを調
べ、吹出温度Tが最高目標吹出温度(TAO+A)よりも
低い場合にはそのままルーチンを抜ける。
度Tが最高目標吹出温度(TAO+A)以上である場合に
はステップS125に進み、エアミックスドア42を所
定の回動角(1step)だけCOOL側に移動させた後、
ルーチンを抜ける。
制御では、吹出温度Tが最高目標吹出温度(TAO+A)
以上となる毎に、エアミックスドア42を1stepず
つCOOL側に移動させてヒータコア41を通過する空気の
割合を暫時減少させることにより、エンジン停止時にお
けるエバポレータ34の温度上昇に伴う冷房能力の低下
を補い、吹出温度Tを最高目標吹出温度(TAO+A)以
下に維持する。
L側となると、ステップS123からステップS126
に進む。ステップS126では、ブロワ電圧VBが(ブ
ロワ電圧初期値−2)V以下であるか否かを調べ、ブロ
ワ電圧VBが(ブロワ電圧初期値−2)Vよりも高い場
合にはステップS127に進む。
最高目標吹出温度(TAO+A)よりも低いか否かを調
べ、吹出温度Tが最高目標吹出温度(TAO+A)よりも
低い場合にはそのままルーチンを抜ける。
度Tが最高目標吹出温度(TAO+A)以上である場合に
はステップS128に進み、ブロワ電圧VBを0.5V
低下させた後、ルーチンを抜ける。
制御では、吹出温度Tが最高目標吹出温度(TAO+A)
以下となる毎に、ブロワ電圧VBを0.5Vずつ低下さ
せて遠心式送風機12による風量を低下させエバポレー
タ34が奪われる冷熱を低減することにより、エンジン
停止時における吹出温度Tを最高目標吹出温度(TAO+
A)以上に維持可能な時間を延長する。
期値−2)V以下となると、ステップS126からステ
ップS116に進み、HEV_ECU8に対してエンジ
ン始動要求を行い、ステップS117に進み、フラグF
を”0”とした後、ルーチンを抜ける。
感は、吹出風量によるものが大きいことに対処し、上記
ステップS128で低下させるブロワ電圧VBの下げ幅
を小さく設定してもよい。また、同様の理由により、ス
テップS126からステップS116に進む際の電圧値
を(ブロワ電圧初期値−2)V以上に設定してもよい。
場合には、搭乗者の快適性を維持可能な温度であって目
標吹出温度TAOよりも高い最低目標吹出温度(TAO+
A)を設定し、空調ダクト11から吹き出される空気の
吹出温度Tが最低目標吹出温度(TAO+A)以上となる
毎にエアミックスドア42を制御してヒータコア41を
通過する空気の割合を所定値ずつ減少させ、ヒータコア
41を通過する空気が零となった後、吹出温度Tが最高
目標吹出温度(TAO+A)以上となる毎に遠心式送風機
12の送風能力を所定値ずつ低下させることにより、搭
乗者に違和感を与えることなく、快適性を維持したまま
長時間にわたってエンジン2を停止させることができ
る。
42の暫時制御、遠心式送風機の暫時制御を順次行って
吹出温度Tを最高目標吹出温度(TAO+A)以上に維持
することにより、エンジン2の停止時にエバポレータ3
4に蓄えられた冷熱を効率よく消費してエンジン2の停
止時間を長時間継続することができる。このとき、図5
(b)に示すように、吹出温度Tは、その変化量が徐々
に減衰されながら最高目標吹出温度(TAO+A)側に徐
々に収束するので、搭乗者に対して吹出温度Tが上昇す
ることによる違和感を与えることなく、搭乗者の快適性
を維持したまま、車室内温度を制御することができる。
暖房制御においては、ウォータポンプ電圧VWPを低電圧
駆動することにより、エンジン停止後に急激に吹出温度
Tが低下することを防止することができ、搭乗者の快適
性を維持することができる。
のエンジン停止時における空調制御の一例について説明
したが、本発明はこれに限られるものではなく、例え
ば、エンジンのみで駆動する車両等にも適用が可能であ
る。
調吹出風温を急激に変化させることなく快適性を維持
し、長時間エンジンを停止することのできる車両用空調
装置を提供することができる。
示す図表
Claims (2)
- 【請求項1】 空気流を発生させる送風手段と、エンジ
ンの冷却水回路中に設けられ上記エンジンを熱源とする
ヒータコアと、上記ヒータコアをバイパスするバイパス
通路と、上記ヒータコアを通過する空気と上記バイパス
通路を通過する空気の割合を変更するエアミックスドア
と、を空調ダクト内に備え、 上記空調ダクトから吹き出される空気の目標吹出温度を
設定するともにこの目標吹出温度に基づいて少なくとも
上記送風手段および上記エアミックスドアを制御して暖
房制御を行う空調制御手段を備えた車両用空調装置にお
いて、 上記空調制御手段は、エンジンが停止した際に、搭乗者
の快適性を維持可能な温度であって上記目標吹出温度よ
りも低い最低目標吹出温度を設定し、 上記空調ダクトから吹き出される空気の吹出温度が上記
最低目標吹出温度以下となる毎に、上記エアミックスド
アを制御して上記ヒータコアを通過する空気の割合を所
定値ずつ増加させ、 上記バイパス通路を通過する空気が零となった後、上記
吹出温度が上記最低目標吹出温度以下となる毎に、上記
送風手段による風量を所定値ずつ低下させることを特徴
とする車両用空調装置。 - 【請求項2】 空気流を発生させる送風手段と、エンジ
ンにより駆動される冷凍サイクルのエバポレータと、エ
ンジンの冷却水回路中に設けられ上記エンジンを熱源と
するヒータコアと、上記ヒータコアをバイパスするバイ
パス通路と、上記ヒータコアを通過する空気と上記バイ
パス通路を通過する空気の割合を変更するエアミックス
ドアと、を空調ダクト内に備え、 上記空調ダクトから吹き出される空気の目標吹出温度を
設定するともにこの目標吹出温度に基づいて少なくとも
上記送風手段および上記エアミックスドアを制御して冷
房制御を行う空調制御手段を備えた車両用空調装置にお
いて、 上記空調制御手段は、エンジンが停止した際に、搭乗者
の快適性を維持可能な温度であって上記目標吹出温度よ
りも高い最高目標吹出温度を設定し、 上記空調ダクトから吹き出される空気の吹出温度が上記
最高目標吹出温度以上となる毎に、上記エアミックスド
アを制御して上記ヒータコアを通過する空気の割合を所
定値ずつ減少させ、 上記ヒータコアを通過する空気が零となった後、上記吹
出温度が上記最高目標吹出温度以上となる毎に、上記送
風手段による風量を所定値ずつ低下させることを特徴と
する車両用空調装置。
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