JP2001179593A - 金属管体外周面のバフ仕上装置とそれを用いたバフ仕上方法 - Google Patents

金属管体外周面のバフ仕上装置とそれを用いたバフ仕上方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オートバイ用のマフラ等の金属管体の外周面
を、研磨跡が問題とならない程度に高精度な加工面をも
って、機械加工によって自動的に最終仕上げすることの
出来るバフ仕上装置を提供すること。 【解決手段】 金属管体14を軸方向両端部で保持して
中心軸回りに回転駆動せしめると共に、研磨車16とバ
フ車18を、金属管体14の中心軸に対してそれぞれ異
なる方向で、且つ互いに異なる方向に延びる回転中心
軸:Xa′,Xb′の回りに回転駆動せしめて、研磨車
16による荒仕上げと、バフ車18による最終仕上げ
を、それぞれの研磨方向を金属管体14の中心軸と異な
る方向で、且つ互いに異ならせて、施すようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、オートバイのマフラや、車両,
船舶,建築構造物等のエクステリアなどに用いられる金
属管体の外周面を、優れた光沢性を与えて最終仕上げす
ることの出来るバフ仕上装置およびバフ仕上方法に関す
るものである。
【0002】
【背景技術】オートバイのマフラや車両,船舶,建築構
造物等のエクステリアなどに用いられる金属管体には、
装飾的な目的等から、人間の目によって傷等を認識でき
ない程度に高度な平滑性や光沢性が要求されることとな
り、特に近年においては、高級指向化等に伴って、その
要求の程度が更に高度化してきている。そして、そのた
めに、そのような金属管体の外周面には、高度な研磨加
工による仕上げを施す必要がある。
【0003】ところで、従来から、鉄鋼やアルミニウム
合金等の金属製の管体の外周面に光沢を与えて最終仕上
げする研磨装置としては、工作物である金属管体を研磨
車や調整車,受け板で支えて、金属管体の円筒外周面を
研磨するようにした芯なし研削盤(センタレス)が知ら
れている。ところが、このような芯なし研削盤では、そ
れ程高度な平滑性や光沢性を得ることが出来なかったの
であり、また、金属管体を研磨車や調整車等で回転駆動
及び軸方向移動させる必要があることから、長尺の金属
管体しか加工することが出来ず、それ故、例えば、オー
トバイのマフラ等の仕上研磨には、要求精度上の理由と
作動機構上の理由から、到底、採用することが出来なか
った。
【0004】一方、米国特許第5658187号公報に
は、研磨ロールの回転中心軸の方向を一軸回りに揺動さ
せつつ、金属管体の外周面に当接させる構造の研磨装置
が提案されている。しかしながら、この研磨装置におい
ても、金属管体をガイドロールや搬送ロールで回転駆動
及び軸方向移動させる必要から、長尺の金属管体しか加
工することが出来ないという点では、芯なし研削盤と同
じ問題点を有していた。また、仕上面の平滑性や光沢性
に関しても、芯なし研削盤よりは高度な性能を得ること
が可能であるものの、研磨ロールの揺動に伴って、金属
管体の外周面上での研磨ロールのバタツキ(振動)が発
生し易く、研磨ロールの金属管体に対する当接状態が安
定し難い等の問題があり、未だ、要求される精度レベル
を達成し得るものではなかったのである。
【0005】また、特開昭54−82791号公報に
は、管体の外周面を両側下方からローラで支持せしめる
と共に、管体の軸方向両端部で中心軸を位置決めする一
方、管体の中心軸に対する直交面上に延びる直交軸を回
転中心軸として回転駆動せしめられる研磨材によって鏡
面研磨する方法が開示されている。しかしながら、この
ような鏡面研磨方法においては、鏡面研磨の精度が、鏡
面研磨前における管体表面の下地状態によって大きな影
響を受けるために、目的とする加工精度を得ることが難
しく、それに加えて、管体を支持するローラと管体表面
の間に研磨粉等が噛み込んで管体表面に傷が発生し易い
という問題があり、十分な精度の管体表面を安定して得
ることが難しかったのである。
【0006】それ故、従来では、例えばオートバイのマ
フラの外周面の仕上加工は、専ら、人間による手作業に
よって行なっていたのであり、具体的には、バフ盤等を
用いて、水平方向に延びる回転中心軸回りに回転駆動せ
しめた研磨ホイールやバフホイールに対して、作業者が
直接に手で持ったマフラの外周面を当接させながら回転
や軸方向送りを手作業で行なうことによって外周面への
仕上加工を行なっていた。
【0007】ところが、このような人間による作業は、
生産効率の向上が極めて困難でコスト的にも大きな負担
となることが避けられない。しかも、作業に極めて高度
な熟練を要するために、人手不足等が大きな問題となる
場合があり、また、熟練度によって製品の品質等にばら
つきが発生し、安定した品質を確保することが難しいと
いう大きな問題があった。
【0008】それに加えて、特に、研磨作業によって多
くの研磨くず等の粉塵が発生するために、作業環境が極
めて悪くなり易く、塵肺などの発生率が高くなるおそれ
がある等といった、健康上の極めて重大な問題も危惧さ
れていたのである。
【0009】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、金属管体の外周面を、人手によらずに機械
的に優れた平滑性と光沢性を与えて最終仕上げすること
が出来ると共に、オートバイのマフラ等の短尺の金属管
体も安定して加工することの出来る、新規なバフ仕上装
置と新規なバフ仕上方法を提供することにある。
【0010】
【解決手段】以下、前述の如き課題を解決するために為
された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各
態様は、任意の組み合わせで採用可能である。また、本
発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限
定されることなく、明細書全体および図面に記載され、
或いはそれらの記載から当業者が把握することのできる
発明思想に基づいて認識されるものであることが理解さ
れるべきである。
【0011】先ず、金属管体外周面のバフ仕上装置に関
する本発明の第一の態様は、(a)金属管体の軸方向両
端部を保持して、該金属管体を中心軸回りに回転可能に
支持する管体支持手段と、(b)該管体支持手段によっ
て支持された金属管体を中心軸回りに回転駆動する管体
回転駆動手段と、(c)研磨車を回転可能に、且つ前記
金属管体に対する接近/離隔方向に相対移動可能に支持
する研磨車支持手段と、(d)該研磨車支持手段によっ
て支持された研磨車を、その回転中心軸回りに回転駆動
する研磨車回転駆動手段と、(e)前記研磨車の外周面
を該金属管体の外周面に対して略一定の圧力で当接させ
る研磨車当接圧調節手段と、(f)前記金属管体と前記
研磨車を、該金属管体の中心軸方向に相対移動せしめる
研磨車送り手段と、(g)バフ車を回転可能に、且つ前
記研磨車とは独立して該金属管体に対する接近/離隔方
向に相対移動可能に支持するバフ車支持手段と、(h)
該バフ車支持手段によって支持されたバフ車を、その回
転中心軸回りに回転駆動するバフ車回転駆動手段と、
(i)前記バフ車の外周面を該金属管体の外周面に対し
て略一定の圧力で当接させるバフ車当接圧調節手段と、
(j)前記金属管体と前記バフ車を、該金属管体の中心
軸方向に相対移動せしめるバフ車送り手段と、(k)前
記研磨車の回転中心軸の前記金属管体に対する傾斜角度
と、前記バフ車の回転中心軸の前記金属管体に対する傾
斜角度を、互いに独立して調節設定可能として、それら
研磨車の回転中心軸とバフ車の回転中心軸を、互いに異
なる方向で、且つ該金属管体の中心軸に対してそれぞれ
異なる方向に設定せしめ得る角度調節手段とを、備え、
前記金属管体を中心軸回りに回転せしめつつ、前記研磨
車と前記バフ車をそれぞれの回転中心軸回りに回転せし
めて該金属管体の外周面に順次に当接させつつ、該金属
管体と該研磨車および該バフ車を該金属管体の中心軸方
向に相対移動させることにより、該金属管体の外周面に
対して荒仕上げと最終仕上げを順次に施すようにしたこ
とを、特徴とする。
【0012】このような本態様に従う構造とされたバフ
仕上装置においては、(1)荒仕上げする研磨車の回転
中心軸と、最終仕上げするバフ車の回転中心軸を、何れ
も金属管体の中心軸と異なる各一定方向に設定すると共
に、(2)それら研磨車の回転中心軸とバフ車の回転中
心軸を、互いに異なる方向に設定することが出来るので
あり、それら(1)と(2)の相乗的効果によって、金
属管体に対して、金属管体の外周面を、極めて優れた平
滑性と光沢性をもって、安定してバフ仕上げすることを
可能と為し得たのである。
【0013】なお、このような技術的効果が発揮される
理由は、未だ十分に明らかにされておらず、また、それ
を明らかにすることが本発明の目的ではないが、本発明
者等が検討した結果によれば、(イ)研磨車による荒仕
上げの方向とバフ車による荒仕上げの方向を、何れも、
金属管体の回転方向から異ならせたことにより、管体の
周方向の傷の発生が防止され得ることと、(ロ)円筒状
の管体外周面では周方向の傷が人眼の目視によって最も
認識され易く、軸方向や傾斜方向の傷が視認され難いと
いう事実、更に、(ハ)荒仕上げの加工方向と最終仕上
げの加工方向を互いに異ならせたことにより、荒仕上げ
の加工傷と最終仕上げの加工傷が相殺的に軽減され得る
こと、等の相乗的作用に基づくものと推考される。
【0014】しかも、本態様に従う構造とされたバフ仕
上装置においては、研磨車およびバフ車の傾斜角度を一
定としたことにより、研磨車およびバフ車の金属管体へ
の当接圧を安定して保つことが出来ると共に、バフ車が
金属管体に対して不安定に踊るようなことがなく、研磨
方向も安定して保つことが出来るのであり、それによっ
て、一層優れた研磨面の精度の安定性が実現され得るの
である。
【0015】また、本態様に従う構造とされたバフ仕上
装置は、金属管体を、その外周面をロール等で支持せし
めることなく、軸方向両端部で支持せしめたことも、特
徴の一つとする。そして、これによって、金属管体の外
周面と支持ロール等との当接面間への研磨粉等の噛み込
みなどに起因する傷等の発生を完全に回避せしめ得たの
であり、より高精度な研磨面を、一層安定して得ること
が可能となったのである。しかも、金属管体を軸方向両
端部で強固に支持することが出来ることから、例えばオ
ートバイマフラ等を、その内部に消音器を組み込んだ後
の完成品の状態で、最終的な工程においてバフ研磨して
仕上げることが出来るのであり、それによって、消音器
の組み込み等の作業に際しての傷の発生も除去されて、
不良品の発生を最小限に抑えることが出来るといった利
点もある。
【0016】そして、このような本態様に従う構造とさ
れたバフ仕上装置によれば、精度上の理由から従来では
手作業でしか行うことが出来なかったオートバイマフラ
のバフ仕上げを、機械加工によって行うことが可能とな
ったのであり、しかも、従来では5分以上を必要として
いた手作業でのバフ仕上げが、僅か2〜3分での機械加
工によって同等以上の精度で実現可能とされ得たのであ
って、かかる事実からも、本態様に係るバフ仕上装置
が、格別顕著な技術的効果を有することが明らかであ
る。
【0017】また、特にオートバイマフラの如く、ステ
ンレス製の管体のバフ仕上げに際しては、圧延等で成形
された平板をロールやプレスで曲げ加工して突き合わせ
溶接することによって得られた素管を、そのまま、特別
な下地加工を施すことなく、本態様に係るバフ仕上装置
にセットし、研磨車による荒仕上げとバフ車によるバフ
仕上げを施すことによって、実際に、そのまま製品とし
て採用することが可能となる程度に、鏡面程の表面にま
で仕上げることが出来るのである。
【0018】しかも、本態様に従う構造とされたバフ仕
上装置においては、角度調節手段によって、研磨車およ
びバフ車の各回転中心軸の金属管体の中心軸方向に対す
る傾斜角度を適宜に調節設定することが可能とされてい
ることから、金属管体や研磨車およびバフ車の材質や、
金属管体と研磨車およびバフ車の各回転速度や相対的な
回転数比等に応じて、高精度な管体仕上げ面が得られる
ように、研磨車およびバフ車の回転中心軸の傾斜方向
を、適宜に変更調節して、最適状態に設定することが出
来るのである。
【0019】なお、本態様において、管体支持手段は、
金属管体のバフ加工面となる外周面に当接することな
く、金属管体を軸方向両端部分で保持するものであれば
良く、例えば、同一中心軸上で回転可能に支持された一
対の支持軸をシリンダ機構等で軸方向に相対移動せしめ
て、それら支持軸間で金属管体の軸方向両端部を挟んで
固定的に支持せしめる機構や、或いは同一中心軸上で回
転可能に支持された一対の支持軸を、金属管体の軸方向
両端部にエア吸着やネジ固定等によって固定的に取り付
けて支持せしめる機構等によって、有利に実現され得
る。特に、本態様では、このように金属管体を、軸方向
一方の側だけの片持ち状態でなく、軸方向の両端部分で
保持せしめたことにより、加工面となる外周面をローラ
等で支えることなく、金属管体を研磨車およびバフ車の
当接圧に抗して、一つの中心軸上に安定して支持するこ
とができるのである。
【0020】また、本態様において、管体回転駆動手段
や研磨車回転駆動手段,バフ車回転駆動手段としては、
例えば各種の電動モータを用いたものが好適に採用され
得、より好適には、金属管体の材質や外径寸法、要求仕
上精度等に応じて、回転速度を調節,設定することので
きるものが用いられる。更にまた、本態様において、研
磨車やバフ車の材質や構造は、被加工材である金属管体
の材質や要求される加工精度等に応じて、適宜に選択さ
れるべきであり、特に限定されるものでないが、例え
ば、バフ車としては、綿や麻等を用いた公知の布バフが
何れも採用され得る一方、研磨車としては、バフ車と同
様な材質の布バフの他、研磨紙や焼結材等を用いた各種
の公知の研磨ディスクが採用可能である。
【0021】また、本発明の第二の態様は、前記第一の
態様に従う構造とされたバフ仕上装置であって、前記角
度調節手段において、前記研磨車の回転中心軸と前記バ
フ車の回転中心軸を、何れも、前記金属管体の中心軸に
直交する管軸直交面に対して±20度の範囲で傾斜させ
て、且つ相互に異なる傾斜角度で設定したことを、特徴
とする。このような本態様に従えば、金属管体における
研磨車やバフ車による研磨傷が、一層認識され難くなっ
て、より高精度なバフ仕上を効率的に行うことが可能と
なる。なお、本態様において、より好ましくは、研磨車
の回転中心軸とバフ車の回転中心軸が、何れも、金属管
体の中心軸に直交する管軸直交面に対して±10度の範
囲で傾斜設定される。
【0022】更にまた、本発明の第三の態様は、前記第
一又は第二の態様に従う構造とされたバフ仕上装置であ
って、前記角度調節手段において、前記研磨車の回転中
心軸と前記バフ車の回転中心軸を、前記金属管体の中心
軸に対して直交する管軸直交面を挟んで相互に反対側に
傾斜設定せしめるようにしたことを、特徴とする。この
ような本態様に従えば、金属管体における研磨車やバフ
車による研磨傷が、一層認識され難くなって、より高精
度なバフ仕上を効率的に行うことが可能となる。
【0023】また、本発明の第四の態様は、前記第一乃
至第三の何れかの態様に従う構造とされたバフ仕上装置
において、前記金属管体の中心軸方向で該金属管体に対
して相対移動可能にベース部材を設け、該ベース部材に
よって前記研磨車と前記バフ車を共に支持せしめて、そ
れら研磨車とバフ車を該金属管体に対して一体的に軸方
向に相対移動させることにより、前記研磨車送り手段お
よび前記バフ車送り手段を構成する一方、該ベース部材
に対して該研磨車と該バフ車を該金属管体に対してそれ
ぞれ独立して接近/離隔方向に相対移動せしめる案内機
構を設けて前記研磨車支持手段および前記バフ車支持手
段を構成したことを、特徴とする。このような本態様に
従えば、ベース部材を金属管体の中心軸と平行な方向に
移動せしめることによって、研磨車送り手段およびバフ
車送り手段による研磨車およびバフ車と金属管体の相対
移動が有利に実現され得る。また、案内機構によって研
磨車とバフ車を金属管体に対して独立して接近/離隔方
向に相対移動させることにより、それら研磨車とバフ車
を、択一的に、順次、金属管体に対して当接させて荒仕
上げと最終仕上げを行うことが出来る。
【0024】かかる第四の態様において、特に好適に
は、金属管体の中心軸が軸方向および軸直角方向で位置
固定とされる一方、研磨車およびバフ車の回転中心軸
が、金属管体の中心軸方向および該金属管体に対する接
近/離隔方向に変位可能とされる。このような構造によ
れば、長尺の金属管体を加工に際して動かす必要がない
ことから、加工に際しての装置の作動や加工精度の安定
化が一層有利に達成され得る。また、金属管体の中心軸
を位置固定に支持せしめるに際しては、金属管体とその
中心軸回りの回転駆動系を支持せしめて、金属管体の中
心軸方向に移動および位置決め固定可能に配設された管
体支持台が、好適に採用され得る。このような位置調節
可能な管体支持台を設けることによって、例えば金属管
体の長さ寸法等に応じて、加工前に、金属管体を、研磨
車やバフ車に対して中心軸方向で有利な位置に相対位置
決めすることが出来るのであり、それによって、作業性
の向上が図られ得る。
【0025】本態様において、当接圧調節手段として
は、例えば、研磨車やバフ車の金属管体への当接圧をス
トレンゲージやロードセル,圧電素子等の各種センサで
直接に計測して、予め設定された一定の当接圧となるよ
うに、研磨車やバフ車と金属管体の接近/離隔方向の相
対位置をフィードバック制御等によって調節する当接圧
制御機構も採用可能であるが、その他、研磨車やバフ車
が金属管体に当接した後のそれら両者の更なる接近方向
への相対移動距離を直接に、或いは当接圧の伝達経路上
に配設せしめた弾性部材の弾性変形量等によって間接的
に測定し、かかる当接後の相対移動距離が予め設定され
た範囲内に収まるように、研磨車やバフ車と金属管体の
接近/離隔方向の相対位置をフィードバック制御する当
接圧制御機構も、好適に採用され得る。
【0026】すなわち、かかる当接圧制御機構は、例え
ば、前記第一乃至第四の何れかの態様に従う構造とされ
たバフ仕上装置であって、前記研磨車支持手段におい
て、前記金属管体に対する接近方向に駆動変位せしめら
れる研磨車押圧部材を設けて、該研磨車押圧部材の金属
管体に対する接近方向の駆動力を、研磨車当接用弾性部
材を介して、前記研磨車に及ぼすことにより、該研磨車
を該金属管体に当接させる一方、該研磨車当接用弾性部
材の弾性変形量が、予め設定された目標値となるよう
に、該研磨車押圧部材の位置を調節するようにした、本
発明の第五の態様によって、有利に実現され得る。或い
はまた、前記第一乃至第五の何れかの態様に従う構造と
されたバフ仕上装置であって、前記バフ車支持手段にお
いて、前記金属管体に対する接近方向に駆動変位せしめ
られるバフ車押圧部材を設けて、該バフ車押圧部材の金
属管体に対する接近方向の駆動力を、バフ車当接用弾性
部材を介して、前記バフ車に及ぼすことにより、該バフ
車を該金属管体に当接させる一方、該バフ車当接用弾性
部材の弾性変形量が、予め設定された目標値となるよう
に、該バフ車押圧部材の位置を調節するようにした、本
発明の第六の態様によって、有利に実現され得る。
【0027】このような本発明の第五或いは第六の態様
に従う構造とされたバフ仕上装置においては、研磨車当
接用弾性部材やバフ車当接用弾性部材を介して、研磨車
やバフ車に対して、金属管体への当接力が及ぼされるこ
とから、例えば金属管体の異形等によって金属管体の処
理面の位置が急激に変化した場合でも、研磨車当接用弾
性部材やバフ車当接用弾性部材の弾性変形によって実質
的に時間的遅れ無く対応し得て、研磨車やバフ車による
金属管体の処理状態が安定して維持され得るのである。
【0028】しかも、研磨車当接用弾性部材やバフ車当
接用弾性部材の弾性変形量に基づいて当接力を測定する
ことが出来ることから、金属管体の表面形状が変化した
場合でも、金属管体に対する研磨車やバフ車の当接基準
点をリセットする必要がなく、所期の当接力を連続的に
測定および制御することが可能となるのである。要する
に、本発明の第五或いは第六の態様においては、研磨車
やバフ車に対して当接力を及ぼす伝達経路上に配設せし
めた研磨車当接用弾性部材やバフ車当接用弾性部材の弾
性変形量を監視し、かかる弾性変形量が目標値となるよ
うに、研磨車押圧部材やバフ車押圧部材の位置を、位置
制御や駆動力制御で調節することによって、高価でしか
も小圧力値の検出が難しいピエゾ等を用いた圧力センサ
による当接圧制御に比して、研磨車やバフ車を簡単な構
造で安定して制御することが出来るのである。
【0029】なお、本態様において、研磨車当接用弾性
部材やバフ車当接用弾性部材としては、何れも、当接力
の作用領域でフックの法則が成立する弾性を有するもの
が、制御の容易性等の点から望ましく、例えば、適当な
ばね係数を有するコイルスプリングや皿ばね等の金属ば
ねや樹脂ばね、或いは適当な弾性係数を有するゴム弾性
体等が好適に採用される。また、研磨車押圧部材やバフ
車押圧部材の位置を調節するための駆動手段としては、
例えば、電動モータとギヤやねじ等の伝動機構を用いた
駆動系の他、シリンダ機構を用いた駆動系等が好適に採
用され得る。
【0030】また、前記第五又は第六の態様におけるフ
ィードバック制御は、例えば、センサ等によって検出し
た研磨車当接用弾性部材やバフ車当接用弾性部材の弾性
変形量と、予め設定された目標値とを、それぞれ電気信
号として比較し、その差に基づいて、研磨車押圧部材や
バフ車押圧部材の位置を調節する制御信号を駆動手段に
出力するようにしたフィードバック制御装置によって、
有利に実現され得る。そこにおいて、研磨車当接用弾性
部材やバフ車当接用弾性部材の弾性変形量に関して予め
設定される目標値を、所定のストローク範囲で設定する
と共に、その設定ストローク範囲を外れた場合に前記研
磨車押圧部材やバフ車押圧部材の位置を調節することが
望ましい。このように研磨車当接用弾性部材やバフ車当
接用弾性部材の弾性変形量の目標値を所定の許容範囲
(設定ストローク範囲)をもって設定されることによ
り、研磨車押圧部材やバフ車押圧部材の制御が容易とな
ると共に、安定化することとなる。また、このようなフ
ィードバック制御装置を採用することにより、例えば、
研磨車当接用弾性部材やバフ車当接用弾性部材の弾性変
形量が設定ストローク範囲を越えた場合に、研磨車当接
用押圧部材やバフ車当接用押圧部材の位置を予め設定さ
れた所定量だけ変更することによって、フィードフォワ
ード的な当接力の制御形態を加味して当接力を調節する
ことも出来るのであり、それによって、当接力が急激に
変化した場合等における追従性の向上も可能となる。
【0031】なお、前記第五又は第六の態様において、
研磨車当接用弾性部材やバフ車当接用弾性部材の弾性変
形量の測定は、例えば、ポテンショメータや差動トラン
ス,半導体磁気抵抗素子変位計や光電動素子変位計等の
従来から公知の距離センサを用いて直接に測定すること
も可能であるが、その他、リミットスイッチ等を用い
て、研磨車当接用弾性部材やバフ車当接用弾性部材の弾
性変形量が設定ストローク範囲の上限を越えた点と下限
を越えた点で検出することによって、研磨車当接用弾性
部材やバフ車当接用弾性部材の弾性変形量の測定を行
い、それら弾性部材の弾性変形量が設定ストローク範囲
を越えた場合に、研磨車押圧部材やバフ車押圧部材の位
置を予め設定された所定量だけ変更するようにしても良
い。
【0032】また、本発明の第七の態様は、前記第一乃
至第六の何れかの態様に従う構造とされたバフ仕上装置
において、前記管体回転駆動手段と、前記研磨車回転駆
動手段と、前記研磨車送り手段と、前記バフ車回転駆動
手段と、前記バフ車送り手段を、それぞれ制御すること
により、前記金属管体の回転速度と、前記バフ車の回転
速度と、それら研磨車およびバフ車と金属管体の軸方向
の相対移動速度を、予めパターン的に設定することの出
来る駆動制御手段を設けたことを、特徴とする。このよ
うな本態様に従う構造とされた仕上装置においては、金
属管体の材質や要求される加工精度等に応じて、研磨車
やバフ車による研磨条件を適宜に、且つ容易に調節設定
することが出来ることから、より広い要求特性に容易に
対処することが可能となる。また、例えば、研磨車やバ
フ車を金属管体に対して軸方向に複数回往復して相対移
動させることによって、荒仕上げと最終仕上げの少なく
とも一方を複数回行なうに際して、各回毎に異なる研磨
条件を設定することなども可能となる。なお、研磨車や
バフ車による研磨を複数回(複数ストローク)行なう場
合には、同一の送り軸方向だけで研磨車やバフ車を金属
管体に当接させて研磨を施すことが望ましく、それによ
って、金属管体外周面における研磨跡の発生を一層有利
に軽減乃至は防止することが出来る。
【0033】また、本発明の第八の態様は、前記第一乃
至第七の何れかの態様に従う構造とされたバフ仕上装置
において、前記バフ車が当接せしめられた前記金属管体
の外周面及び/又は内周面に対して冷却エアを供給する
エア供給手段を設けたことを、特徴とする。このような
本態様に従う構造とされたバフ仕上装置においては、バ
フ研磨部位における金属管体の高熱化が軽減乃至は回避
されて、熱変色が防止されることから、金属管体の品質
が有利に維持されると共に、加工速度の高速化による加
工効率の向上も実現可能となる。なお、冷却エアとして
は、常温空気等を採用することも可能であるが、好適に
は、常温よりも低温のエア、例えば0℃程度かそれ以下
の温度の冷却エアを採用することが望ましい。また、金
属管体の外周面に冷却エアを供給する場合には、冷却エ
アによって研磨粉を吹き飛ばすことも出来、それによっ
て、研磨精度の更なる向上にも資することとなる。
【0034】さらに、金属管体外周面のバフ仕上方法に
関する本発明の第一の態様は、前記第一乃至第八の何れ
かの態様に従う構造とされたバフ仕上装置を用いて、前
記金属管体を中心軸回りに回転せしめると共に、前記研
磨車をその回転中心軸回りに回転せしめて、該研磨車の
外周面を該金属管体の外周面に当接せしめつつ、該金属
管体と該研磨車を該金属管体の中心軸方向に相対移動さ
せることにより、該金属管体の外周面を荒仕上げした後
に、前記バフ車をその回転中心軸回りに回転せしめて、
該バフ車の外周面を中心軸回りに回転せしめられた該金
属管体の外周面に当接せしめつつ、該金属管体と該バフ
車を該金属管体の中心軸方向に相対移動させることによ
り、該金属管体の外周面を最終仕上げするに際して、前
記研磨車の回転中心軸と、前記バフ車の回転中心軸を、
何れも前記金属管体の中心軸に対して異なる方向で、且
つ該金属管体の中心軸方向に対して直交する管軸直交面
を挟んで相互に反対側に各一定角度傾斜設定すること
を、特徴とする。
【0035】このような本発明に係る第一の態様の方法
に従えば、上記のバフ仕上装置に係る本発明の説明から
も理解されるように、金属管体の外周面における研磨跡
を、人間の目視によって認識し難い程度に抑えて、金属
管体の外周面を優れた平滑性と光沢性をもって仕上げる
ことが出来るのである。そして、特に、本発明は、従来
では実現されていなかった、オートバイマフラの仕上加
工の自動化を、初めて可能と為し得るのであって、それ
により、従来では不可欠と考えられていた人手によるバ
フ加工が不要とされることから、人間の作業環境の向上
に対して、多大な貢献を為し得るのである。
【0036】特に、本発明方法に従えば、圧延鋼板や押
出鋼管によって製造されたステンレス製のオートバイマ
フラ等を、未処理の状態から、研磨車による荒仕上げと
バフ車による最終仕上げによって、製品表面まで仕上げ
ることが出来る。また、一般的なステンレス製のオート
バイマフラ等に対しては、研磨車とバフ車の材質や金属
管体に対する当接圧、更にそれらの回転数等を適当に調
節することにより、研磨車による研磨加工と、バフ車に
よるバフ研磨加工とを、金属管体に対して軸方向に僅か
一回だけ施すことにより、要求される精度の製品表面ま
で仕上げることが出来るのであり、多くても金属管体に
対して軸方向に数回の研磨加工とバフ研磨加工を施すだ
けで、最終仕上げまで行うことが出来るのである。
【0037】なお、本態様において、ステンレス等の硬
質の金属管体を、従来から採用されている材質の研磨車
とバフ車を用いて加工するに際しては、金属管体の回転
速度を800±500回転/分に設定すると共に、前記
研磨車およびバフ車の回転速度を2200±800回転
/分に設定することが、望ましい。このような回転速度
を採用することによって、研磨車やバフ車による加工の
効率と精度の更なる向上が図られ得る。なお、金属管体
の回転速度が300回転/分よりも小さくなると、金属
管体に焼けや変色等の熱害が発生するおそれがあり、1
300回転/分よりも大きくなると駆動系の負担が大き
くなったり、精度保持が難しくなり易いという問題があ
る。また、研磨車やバフ車の回転速度が1400回転/
分よりも小さくなると、管体外周面に対して目視され易
い研磨跡が発生し易くなる傾向があり、3000回転/
分よりも大きくなると、金属管体に焼けや変色等の熱害
が発生するおそれがある。なお、より好ましくは、外径
寸法が50〜300mmとされたステンレス材からなる金
属管体を、外径寸法が100〜500mmとされた布バフ
車で最終仕上する一般的な場合において、金属管体の回
転速度が800±300回転/分に設定されると共に、
バフ車の回転速度を2200±500回転/分に設定さ
れる。また、その際、金属管体とバフ車の軸方向の相対
変位速度は、300〜3000mm/分程度に設定するこ
とが望ましい。このような回転速度や送り速度を採用す
ることによって、一層優れたバフ研磨面を得ることが可
能となる。
【0038】また、金属管体外周面のバフ仕上方法に関
する本発明の第二の態様は、前記第一の態様に従うバフ
仕上方法において、研磨車やバフ車を金属管体に対して
軸方向に複数回往復して相対移動させることによって、
荒仕上げと最終仕上げの少なくとも一方を金属管体の軸
方向に複数回行なうに際して、研磨車やバフ車の回転中
心軸の金属管体の中心軸に対する傾斜角度を、各回毎に
変更設定せしめることを、特徴とする。このような本態
様に従えば、研磨車やバフ車による研磨加工によって発
生する金属管体外周面における研磨跡を一層有利に軽減
乃至は防止することが出来る。
【0039】なお、研磨車やバフ車の回転中心軸の傾斜
角度の変更設定が、電動モータ等を用いて自動的に行わ
れるようになっている場合には、複数回施される荒仕上
げ及び/又は最終仕上げに際して、各回毎に設定される
研磨車やバフ車の回転中心軸の傾斜角度を、予め装置の
制御機構に記憶させておき、シーケンス制御によって、
研磨車やバフ車の回転中心軸の傾斜角度を各回毎に異な
る値に自動設定することが望ましい。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に具体的に明ら
かにするために、本発明の実施形態について、図面を参
照しつつ、詳細に説明する。
【0041】先ず、図1には、本発明の一実施形態とし
てのバフ仕上装置10の平面図が示されていると共に、
図2には、その正面図が示されている。また、図3に
は、図1における縦断面の要部説明図が示されていると
共に、図4には、図2における左側面の要部説明図が示
されている。このバフ仕上装置10は、大型の略矩形ブ
ロック形状の構造体であるベッド12を備えており、こ
のベッド12上において、被加工物である金属管体14
が水平方向に延びる中心軸回りに回転可能に支持されて
いる一方、研磨車16とバフ車18が、鉛直方向に延び
る回転中心軸の回りに回転可能に支持されている。そし
て、金属管体14を中心軸回りに回転駆動せしめる一
方、研磨車16とバフ車18を、回転中心軸回りに回転
駆動せしめて、順次一つずつ金属管体14の外周面に当
接させながら金属管体14の軸方向に移動させることに
より、金属管体14の荒仕上げと最終仕上げを行なうよ
うになっている。
【0042】より詳細には、ベッド12上における一方
の長辺側端部(図1中の下側部分に位置する装置手前側
部分)には、長辺方向(図1中の左右方向)に直線的に
延びる二本の第一のガイドレール20,20が敷設され
ており、この第一のガイドレール20,20によって長
手矩形平板形状のワーク支持台22が支持されて、第一
のガイドレール20,20上を移動可能に配設されてい
る。また、第一のガイドレール20,20間には、長手
方向一方の端部(図1中の左側端部)に位置して、第一
のボールねじ軸24が軸方向に移動不能に配設されて、
手動ハンドル26で回転可能とされていると共に、この
第一のボールねじ軸24に螺着された第一のボールねじ
ナット28が、ワーク支持台22の下面に固着されてい
る。これにより、手動ハンドル26の回転操作によっ
て、ワーク支持台22をベッド12の長辺方向に往復変
位させることが出来るようになっているのである。な
お、ワーク支持台22には、手動ハンドル26の側方に
位置して、移動方向外方に延び出す位置決め板30が固
設されており、この位置決め板30に貫設された長穴3
2に挿通された固定ボルト34を、ベッド12に固設さ
れた固定板36に螺着して締め付けることにより、ベッ
ド12上でのワーク支持台22の位置を固定的に位置決
めすることが出来るようになっている。
【0043】また、ワーク支持台22上には、長手方向
両側で対向位置して右側支持軸38と左側支持軸40が
同一中心軸上に配設されている。右側支持軸38は、ワ
ーク支持台22上に固設された右側軸受台42によって
中心軸回りに回転可能に支持されていると共に、その軸
方向一端側(図2中の右端側)が変速機44の出力軸に
連結されており、以て、ワーク回転モータ46によっ
て、伝動ベルト47と変速機44を介して回転駆動され
るようになっている。また、右側支持軸38の軸方向他
端側には、被加工物としての金属管体14の右端面に対
応した受面形状を備えた右アタッチメント50がボルト
固定されている。なお、ワーク回転モータ46や変速機
44は、架台48によってワーク支持台22上に固設さ
れている。
【0044】また一方、左側支持軸40は、ワーク支持
台22上に載置された移動台52に固設された左側軸受
台42によって中心軸回りに回転可能に支持されてい
る。そこにおいて、移動台52は、ワーク支持台22の
長手方向に敷設されたガイドレール54上に載置され
て、ガイドレール54に沿って移動可能に支持されてお
り、ワーク支持台22上に固設された駆動シリンダ機構
56のピストンロッド58が移動台52に固定されるこ
とにより、かかる駆動シリンダ機構56によって移動台
52がワーク支持台22の長手方向に往復駆動されるよ
うになっている。そして、移動台52がワーク支持台2
2上で移動せしめられることにより、移動台52で支持
された左側支持軸40が、右側支持軸38と同一の中心
軸上で、右側支持軸38に対して接近/離隔方向に往復
変位されるようになっているのである。また、左側支持
軸40の軸方向右端側には、金属管体14の左端面に対
応した受面形状を備えた左アタッチメント60がボルト
固定されている。
【0045】これにより、移動台52をワーク支持台2
2上で左側に移動せしめて、左側支持軸40を右側支持
軸38から離隔位置せしめた状態下で、それら左右両支
持軸40,38の対向面間に金属管体14を配置し、そ
の後、駆動シリンダ56で左側支持軸40を右側支持軸
38側に接近駆動させることにより、金属管体14を左
右支持軸40,38間で軸方向に挟持せしめて軸方向両
端部で保持するようになっている。また、かかる保持状
態下では、金属管体14が、左右支持軸40,38の中
心軸に一致せしめられた中心軸回りで回転可能に支持せ
しめられることとなり、ワーク回転モータ46によって
金属管体14が中心軸回りに回転駆動されるようになっ
ている。また、このように回転駆動可能に支持された金
属管体14は、手動ハンドル26を操作してワーク支持
台22を駆動することにより、ワーク回転モータ46等
の駆動系と共に、ベッド12の長手方向で位置調節可能
とされているのである。
【0046】一方、ベッド12上における他方の長辺側
部分(図1中の上側部分に位置する装置奥側部分)に
は、ワーク支持台22を案内する前記第一のガイドレー
ル20,20と平行に延びる一対の第二のガイドレール
62,62が敷設されており、この第二のガイドレール
62,62によって大型の矩形平板形状を有するベース
部材としてのベースプレート64が支持されて、第二の
ガイドレール62,62上を移動可能に配設されてい
る。また、第二のガイドレール62,62間には、長手
方向一方の端部(図1中の右側端部)から他方の端部側
に延びる状態で第二のボールねじ軸66が軸方向に移動
不能に配設されていると共に、この第二のボールねじ軸
66に螺着された第二のボールねじナット68が、ベー
スプレート64の下面に固着されている。そして、第二
のボールねじ軸66を、その軸方向一端部に装着された
軸方向送りモータ70で回転駆動することにより、ベー
スプレート64をベッド12の長辺方向、換言すればベ
ッド12上に支持された前記金属管体14の中心軸方向
に往復変位させることが出来るようになっているのであ
る。
【0047】また、ベースプレート64上には、移動方
向両側(図1中の左右両側)に位置して、移動方向に対
して直交する方向(図1中の上下方向)にそれぞれ直線
的に延びる一対の第三のガイドレール72,72と一対
の第四のガイドレール74,74が、敷設されている。
そして、第三のガイドレール72,72によってバフ車
支持台76が支持されて、第三のガイドレール72,7
2上を移動可能に配設されていると共に、第四のガイド
レール74,74によって研磨車支持台78が支持され
て、第四のガイドレール74,74上を移動可能に配設
されている。要するに、バフ車支持台76と研磨車支持
台78は、共にベースプレート64で支持されてベッド
12の長手方向(図1中の左右方向)に一体的に移動せ
しめられるようになっていると共に、ベッド12の幅方
向(図1中の上下方向)では、ベースプレート64上で
相互に独立して移動可能とされているのである。
【0048】また、バフ車支持台76には、鉛直上方に
延び出す支柱79が固設されており、この支柱79によ
って、バフ車軸受体80とバフ車駆動モータ81が固定
的に支持されている。バフ車軸受体80は、中心軸回り
に回転可能に支持されて鉛直方向に延びる回転軸82を
備えており、この回転軸82の下端部にバフ車18がボ
ルト等で固定されることにより、バフ車18を鉛直方向
に延びる回転中心軸:Xbの回りに回転可能に支持する
ようになっている。そして、バフ車軸受体80の回転軸
82が、バフ車駆動モータ81により、伝動ベルト85
を介して回転駆動されることによって、バフ車18が回
転駆動せしめられるようになっているのである。なお、
バフ車18の外周面84は、回転中心軸:Xbを中心と
する略回転円筒体形状とされている。
【0049】また一方、研磨車支持台78は、バフ車支
持台76と略同じ構造とされており、研磨車支持台78
から鉛直上方に延び出して固着された支柱86を備えて
いると共に、この支柱86によって、研磨車軸受体88
と研磨車駆動モータ90が固定的に支持されている。研
磨車軸受体88は、中心軸回りに回転可能に支持されて
鉛直方向に延びる回転軸92を備えており、この回転軸
92の下端部に研磨車16がボルト等で固定されること
により、研磨車16を鉛直方向に延びる回転中心軸:X
aの回りに回転可能に支持するようになっている。そし
て、研磨車軸受体88の回転軸92が、研磨車駆動モー
タ90により、伝動ベルト96を介して回転駆動される
ことによって、研磨車16が回転駆動せしめられるよう
になっているのである。なお、研磨車16の外周面94
は、回転中心軸:Xaを中心とする略回転円筒体形状と
されている。
【0050】なお、本実施形態では、バフ車18と研磨
車16の軸方向中心が、金属管体14の中心軸を含む水
平面内に位置せしめられるように設定されている。ま
た、バフ車18と研磨車16は、何れも、バフ車支持台
76または研磨車支持台78の前面側(図1中の下側)
に配設されており、金属管体14の軸直角方向の側面に
対して対向配置されている。更に、バフ車支持台76と
研磨車支持台78が相互に独立して移動せしめられるこ
とにより、バフ車18と研磨車16は、互いに独立して
金属管体14に対する接近/離隔方向に移動可能とされ
ている。
【0051】これにより、バフ車18を回転駆動せしめ
つつ、バフ車支持台76を前方に移動させることによっ
て、バフ車18の外周面を金属管体14の外周面に当接
せしめて、金属管体14をバフ車で研磨することが出来
るようになっているのであり、また、研磨車16を回転
駆動せしめつつ、研磨車支持台78を前方に移動させる
ことによって、研磨車16の外周面を金属管体14の外
周面に当接せしめて、金属管体14を研磨車で研磨する
ことが出来るようになっているのである。また、そのよ
うにバフ車18または研磨車16が当接せしめられる金
属管体14を中心軸回りに回転せしめると共に、バフ車
18または研磨車16を金属管体14に当接せしめた状
態下で、ベースプレート64を一方向に移動させること
により、バフ車18または研磨車16の金属管体14に
対する当接位置を軸方向に移動させて、金属管体14の
全外周面を研磨することが出来、以て、金属管体14の
外周面に対して、研磨車16による荒仕上げと、バフ車
18による最終仕上げを施すことが出来るようになって
いるのである。
【0052】そこにおいて、研磨車16の回転中心軸:
Xaを回転可能に支持する研磨車軸受体88が、支柱8
6に対して、回転中心軸:Xaに直交して、第四のガイ
ドレール74,74と平行に水平方向に延びる傾動中心
軸:Yaの回りで、鉛直線を挟んだ両側に亘って所定角
度だけ揺動可能に取り付けられている。そして、図3に
仮想線で示されているように、傾動中心軸:Yaの回り
で研磨車軸受体88を鉛直方向から、角度:αだけ傾動
させることにより、回転軸92に取り付けられた研磨車
16の外周面94の回転方向が、水平方向、即ち金属管
体14の中心軸方向に対して角度:αだけ傾斜設定され
るようになっているのであり、金属管体14における研
磨車16による研磨方向が、金属管体14の中心軸に対
して傾斜せしめられるようになっている。特に、本実施
形態では、研磨車軸受体88が、支柱86に対して、傾
動中心軸:Yaの回りで、鉛直線を挟んだ両側でそれぞ
れα≦20度の範囲に傾動設定可能とされている。ま
た、研磨車軸受体88は、支柱86に対して、複数本の
固定ボルト97によって、任意の傾動角度を設定せしめ
た状態で、解除可能に固定されるようになっている。な
お、図面上に明示はされていないが、研磨車軸受体88
乃至は支柱86における固定ボルト97の挿通孔は、傾
動中心軸:Yaの回りに延びる円弧形状とされているこ
とにより、研磨車軸受体88の傾動中心軸:Ya回りで
の支柱86に対する傾動が許容されるようになってい
る。
【0053】更にまた、バフ車18の支持系も、上述の
研磨車16の支持系と同様に構成されている。即ち、バ
フ車18の回転中心軸:Xbを回転可能に支持するバフ
車軸受体80が、支柱79に対して、回転中心軸:Xb
に直交して、第三のガイドレール72,72と平行に水
平方向に延びる傾動中心軸:Ybの回りで、鉛直線を挟
んだ両側に亘って所定角度だけ揺動可能に取り付けられ
ている。そして、図3に仮想線で示されているように、
傾動中心軸:Ybの回りでバフ車軸受体80を鉛直方向
から、角度:βだけ傾動させることにより、回転軸82
に取り付けられたバフ車18の外周面84の回転方向
が、水平方向、即ち金属管体14の中心軸方向に対して
角度:βだけ傾斜設定されるようになっているのであ
り、金属管体14におけるバフ車18による研磨方向
が、金属管体14の中心軸に対して傾斜せしめられるよ
うになっている。特に、本実施形態では、バフ車軸受体
80が、支柱79に対して、傾動中心軸:Ybの回り
で、鉛直線を挟んだ両側でそれぞれβ≦20度の範囲に
傾動設定可能とされている。また、バフ車軸受体80
は、支柱79に対して、複数本の固定ボルト99によっ
て、任意の傾動角度を設定せしめた状態で、解除可能に
固定されるようになっている。なお、図面上に明示はさ
れていないが、バフ車軸受体80乃至は支柱79におけ
る固定ボルト99の挿通孔は、傾動中心軸:Ybの回り
に延びる円弧形状とされていることにより、バフ車軸受
体80の傾動中心軸:Yb回りでの支柱79に対する傾
動が許容されるようになっている。
【0054】一方、バフ車支持台76および研磨車支持
台78の金属管体14に対する接近/離隔方向の駆動
は、ベースプレート64の移動方向両側に装着されたバ
フ車用当接装置98と研磨車用当接装置100によって
各別に行なわれるようになっている。
【0055】これらの当接装置98,100は、何れ
も、ベースプレート64上に立設された一対の固定板1
02,104を備えており、それらの固定板102,1
04間には、二本のガイドロッド106,106が掛け
渡されて、バフ車支持台76および研磨車支持台78の
移動方向に延びるように配設されている。そして、固定
板102,104の対向面間に可動板108が配設され
ており、可動板108にガイドロッド106,106が
挿通されることによって、可動板108がガイドロッド
106,106に案内されて、ベースプレート64上を
バフ車支持台76および研磨車支持台78の移動方向に
移動可能とされている。
【0056】また、各当接装置98,100において
は、ベースプレート64上に第三のボールねじ軸110
が、ガイドロッド106と平行に配設されて、軸方向に
移動不能に支持されており、この第三のボールねじ軸1
10に螺合された第三のボールねじナット112が、可
動板108に固着されている。そして、第三のボールね
じ軸110が当接用モータ114で回転駆動されること
により、可動板108が、ベースプレート64上で、バ
フ車支持台76および研磨車支持台78の移動方向に往
復移動せしめられるようになっている。
【0057】また一方、バフ車支持台76および研磨車
支持台78には、それぞれ、支柱79,86から側方に
突出する伝動板116が固設されており、この伝動板1
16が、可動板108の前方(金属管体14の配設側)
に離隔して対向配置されている。そして、この伝動板1
16に対して、可動板108から前方に向かって突設さ
れた保持ロッド118が遊挿されている。また、保持ロ
ッド118には、当接用弾性部材としてのコイルスプリ
ング120が外挿されて、可動板108と伝動板116
の間に配設されている一方、保持ロッド118の先端部
分は、伝動板116を貫通して突出されていると共に、
その突出先端部分に対して抜止ナット122が螺着固定
されて、保持ロッド118が伝動板116から抜け出し
不能に保持されている。
【0058】これにより、コイルスプリング120が、
可動板108と伝動板116の間で所定量だけ圧縮され
た状態で配設保持されており、コイルスプリング120
の付勢力により、可動板108と伝動板116が離隔方
向に常時付勢された状態で連結されているのであり、伝
動板116の可動板108からの離隔方向への相対変位
量が、伝動板116の抜止ナット122への当接によっ
て制限される一方、伝動板116の可動板108に対す
る接近方向への相対変位量が、コイルスプリング120
の圧縮変形に基づいて許容されるようになっている。
【0059】そして、このような構造とされた当接装置
98,100においては、当接用モータ114で第三の
ボールねじ軸110を回転駆動せしめて第三のボールね
じナット112のねじ送り作用で可動板108を前方に
変位させることにより、その変位力がコイルスプリング
120を介して伝動板116に伝達され、以て、バフ車
支持台76および研磨車支持台78が前方に駆動される
ようになっている。また、バフ車支持台76および研磨
車支持台78が前方に駆動される結果、バフ車18およ
び研磨車16が、ワーク支持台22上に支持された金属
管体14の外周面に当接されることとなり、コイルスプ
リング120の圧縮ばね力に対応する大きさの当接圧を
もって、かかるバフ車18および研磨車16の各外周面
94,84が、金属管体14の外周面に圧接されるよう
になっているのである。
【0060】なお、特に本実施形態では、伝動板116
が、バフ車支持台76および研磨車支持台78における
各支柱79,86に取り付けられることにより、バフ車
支持台76および研磨車支持台78に対する駆動力の伝
達位置が、バフ車18および研磨車16の金属管体14
に対する当接位置と略同じ高さに設定されている。ま
た、固定板102と可動板108の間には、可動板10
8の移動位置を後退側移動端と前進側移動端でそれぞれ
検出するリミットスイッチ機構124が装着されてお
り、このリミットスイッチ機構124によって、ベース
プレート64上でのバフ車支持台76および研磨車支持
台78の移動範囲が制限されるようになっている。
【0061】また、本実施形態では、バフ車18および
研磨車16の金属管体14に対する当接圧が、コイルス
プリング120によって及ぼされる付勢力に基づいて発
揮されるようになっている。そして、コイルスプリング
120の圧縮変形量を調節することによって、かかる当
接圧が目的とする略一定の大きさとなるように制御され
るようになっている。
【0062】すなわち、伝動板116には、ポテンショ
メータ等の距離センサ126が装着されており、距離セ
ンサ126の測定子128の突出先端部が、保持ロッド
118の先端部分に対して抜止ナット122で締付固定
された測定板130に当接せしめされている。そして、
伝動板116が抜止ナット122へ当接することにより
規定された、可動板108と伝動板116の図示の相対
位置を初期位置として、初期位置から、可動板108が
前方(図5中の右側)に駆動されることにより、コイル
スプリング120の圧縮変形に伴って、可動板108が
伝動板116に対して相対的に接近変位せしめられた際
に、保持ロッド118が伝動板116から前方に突出せ
しめられる分だけ、保持ロッド118の先端部に固設さ
れた測定板130が伝動板116から前方に離隔せしめ
られて、距離センサ126の測定子128が測定板13
0の移動量だけ延び出されることとなる。その結果、伝
動板116の可動板108に対する相対移動距離、ひい
てはコイルスプリング120の圧縮変形量が、かかる距
離センサ126によって測定されるようになっているの
である。
【0063】そして、この距離センサ126によって測
定されるコイルスプリング120の圧縮変形量が、予め
設定された所定の範囲、例えば10〜30mmの範囲に維
持されるように、図示しない当接圧コントローラで当接
用モータ114が制御されて、可動板108の位置を調
節することにより、コイルスプリング120に及ぼされ
る圧縮力、ひいてはバフ車18および研磨車16の金属
管体14に対する当接圧が調節されるようになってい
る。
【0064】ここにおいて、かかるコイルスプリング1
20の圧縮変形量の制御は、具体的には、例えば、距離
センサ126によって検出されるコイルスプリング12
0の圧縮変形量を制御装置134によって監視し、かか
る圧縮変形量が、設定値入力装置132から入力された
圧縮変形許容量である10〜30mmの範囲内にある場合
には、可動板108を変位させることなく、10〜30
mmを外れたら、予め設定された一定距離だけ、例えば圧
縮変形許容量の半分である15mmだけ、後方または前方
に変位させるように、制御装置134から出力される駆
動信号によって当接用モータ114を回転駆動せしめて
可動板108を移動させること等によって、有利に為さ
れ得る。
【0065】なお、上述の説明から明らかなように、本
実施形態においては、ワーク支持台22上に設置された
左右支持軸40,38を含んで管体支持手段が構成され
ていると共に、ワーク回転モータ46や変速機44を含
んで管体回転駆動手段が構成されている。また、ベース
プレート64上に移動可能に設置されたバフ車支持台7
6とバフ車軸受体80を含んでバフ車支持手段が構成さ
れていると共に、バフ車支持台76にて支持されたバフ
車駆動モータ81を含んでバフ車回転駆動手段が構成さ
れている。更にまた、ベースプレート64上でバフ車支
持台76を駆動せしめるバフ車用当接装置98を含んで
バフ車当接圧調節手段が構成されていると共に、ベース
プレート64とベースプレート64をベッド12上で移
動せしめる軸方向送りモータ70を含んでバフ車送り手
段が構成されている。更に、ベースプレート64上に移
動可能に設置された研磨車支持台78と研磨車軸受体8
8を含んで研磨車支持手段が構成されていると共に、研
磨車支持台78にて支持された研磨車駆動モータ90を
含んで研磨車回転駆動手段が構成されている。また、ベ
ースプレート64上で研磨車支持台78を駆動せしめる
研磨車用当接装置100を含んで研磨車当接圧調節手段
が構成されていると共に、ベースプレート64とベース
プレート64をベッド12上で移動せしめる軸方向送り
モータ70を含んで研磨車送り手段が構成されている。
更にまた、研磨車軸受体88を、支柱86に対して、傾
動中心軸:Yaの回りで、傾動可能に位置決め支持せし
める傾動角度の設定機構と、バフ車軸受体80を、支柱
79に対して、傾動中心軸:Ybの回りで、傾動可能に
位置決め支持せしめる傾動角度の設定機構とを、含ん
で、研磨車16の回転中心軸:Xaとバフ車18の回転
中心軸:Xbを、金属管体14の中心軸に対して直交す
る鉛直面を挟んで相互に反対側に傾斜設定することの出
来る角度調節手段が構成されている。
【0066】次に、上述の如き構造とされたバフ仕上装
置10を用いて、金属管体14の外周面を研磨仕上げす
る作業について説明を加える。なお、金属管体14とし
ては、例えば、オートバイ用のマフラ等が対象となり、
消音器を組み込んだ状態のものも対象となり得る。
【0067】かかる研磨仕上げに際しては、バフ仕上装
置10の作動制御装置を構成する設定値入力装置132
によって、研磨車16やバフ車18の金属管体14への
当接圧、または当接圧に対応するコイルスプリング12
0の圧縮量の許容範囲を入力して、当接力制御装置13
4における目標値として設定する。
【0068】また、研磨車軸受体88の支柱86に対す
る傾動角度:αと、バフ車軸受体80の支柱79に対す
る傾動角度:βを、それぞれ、調節して固定的に設定す
ることにより、研磨車16の回転中心軸:Xaとバフ車
18の回転中心軸:Xbを、金属管体14の中心軸に対
して、互いに異なる角度で傾斜設定せしめる。ここにお
いて、好適には、図3に仮想線で示されているように、
金属管体14の中心軸に直交する鉛直面を挟んで相互に
反対側に、研磨車16の回転中心軸:Xa′の傾斜方向
とバフ車18の回転中心軸:Xb′の傾斜方向を設定す
る。
【0069】更にまた、金属管体14を左右支持軸4
0,38間に配して駆動シリンダ56を作動させること
により、金属管体14をワーク支持台22上に支持せし
めると共に、手動ハンドル26を操作してワーク支持台
22を移動させることにより、金属管体14を、その長
さ寸法等を考慮して、ベッド12上の略中央等の適当な
場所に位置決めする。また、軸方向送りモータ70を作
動させて、ベースプレート64を始端側(例えば、図1
におけるベッド12の長手方向の左端側)に位置せしめ
る。更に、バフ車用当接装置98および研磨車用当接装
置100において、それぞれ当接用モータ114を作動
させることにより、ベースプレート64上でバフ車支持
台76および研磨車支持台78を後退位置(バフ車18
および研磨車16が金属管体14から最も離隔する位
置)に位置せしめる。
【0070】そして、ワーク回転モータ46を作動させ
て金属管体14を中心軸回りに回転せしめる一方、研磨
車駆動モータ90を作動させて研磨車16を回転中心
軸:Xa′の回りに回転せしめる。続いて、研磨車用当
接装置100において、当接用モータ114を作動させ
て、研磨車16の外周面94を金属管体14の外周面に
当接させると共に、その当接圧を、研磨車用当接装置1
00および当接力制御装置134によって、予め設定さ
れた値となるように調節する。そして、軸方向送りモー
タ70を作動させてベースプレート64を金属管体14
の軸方向に移動させることにより、研磨車16の当接位
置を金属管体14の軸方向一端部から他端部まで変位さ
せる。
【0071】これにより、金属管体14の外周面が、軸
方向一端部から他端部まで次第に研磨されて、軸方向に
一回だけストロークさせることによって、金属管体14
を全面に亘って荒仕上げすることが出来るのである。な
お、金属管体14の材質や、要求される荒仕上加工精度
等に応じて、研磨車16として各種のものを採用するこ
とが可能であり、例えば、布バフの他、砥粒材と母材を
焼成した研磨ディスクなどが、適宜に採用可能であり、
具体的には、ステンレス鋼の金属管体14に対する荒仕
上加工に際しては、例えば♯1000〜♯3000程
度、より好ましくは♯2000〜♯2500程度の砥粒
を用いたものが好適に採用される。
【0072】さらに、荒仕上加工の完了後、続いて、金
属管体14に対する最終仕上加工を行なう。それには、
先ず、ベースプレート64と研磨車支持台78およびバ
フ車支持台76を前述の如き初期位置に戻して、研磨車
駆動モータ90を停止せしめた後、バフ車駆動モータ8
1を作動させてバフ車18を回転中心軸:Xb′の回り
に回転せしめる。続いて、バフ車用当接装置98におい
て、当接用モータ114を作動させて、バフ車18の外
周面84を金属管体14の外周面に当接させると共に、
その当接圧を、バフ車用当接装置98によって、予め設
定された値となるように調節する。そして、軸方向送り
モータ70を作動させてベースプレート64を金属管体
14の軸方向に移動させることにより、バフ車18の当
接位置を金属管体14の軸方向一端部から他端部まで変
位させる。
【0073】これにより、荒仕上された金属管体14の
外周面が、軸方向一端部から他端部まで次第にバフ研磨
されて、軸方向に一回だけストロークさせることによっ
て、金属管体14を全面に亘って最終仕上げすることが
出来るのである。なお、金属管体14の材質や、要求さ
れる最終仕上精度等に応じて、バフ車18の材質として
各種のものを採用することが可能であるが、例えば、綿
を縫い合わせること等によって製造されたものなどが好
適に採用される。
【0074】なお、上述の如き研磨車16による荒仕上
加工や、バフ車18による最終仕上加工に際しては、適
当な研磨剤が適宜に採用され得る。具体的には、例え
ば、液状研磨剤を、バフ車18や研磨車16に染み込ま
せたり、研磨部位に外部から供給する他、固形研磨剤
を、バフ車18や研磨車16,金属管体14の表面に塗
布することによって、採用される。
【0075】また、金属管体14や研磨車16,バフ車
18の回転速度や送り速度は、それら金属管体14や研
磨車16,バフ車18の材質の他、要求される精度等に
応じて適宜に設定されるものであって、特に限定される
ものでないが、例えば、オートバイ用マフラとして用い
られるステンレス鋼からなる100〜200mmφの金属
管体14を、外径寸法が200〜400mmとされた♯2
000〜2500の研磨車16や綿製のバフ車18で最
終仕上げする一般的な場合には、金属管体の回転速度を
800±200回転/分に設定すると共に、研磨車16
の回転速度を2000±250回転/分に設定し、バフ
車18の回転速度を2200±250回転/分に設定す
ることが望ましい。また、ベースプレート64の移動に
よる研磨車16やバフ車18の金属管体14に対する軸
方向の相対送り速度は、例えば、500〜2000mm/
分程度に設定することが望ましい。このような回転数や
送り速度に設定することによって、金属管体14の焼け
に起因する変色等を不良を有利に防止することが出来る
と共に、優れた加工効率(加工サイクル)が実現され得
るのである。
【0076】そこにおいて、上述の如き構造とされたバ
フ仕上装置10においては、荒仕上加工に際しての研磨
車16の金属管体14に対する研磨方向と、最終仕上加
工に際してのバフ車18の金属管体に対する研磨方向と
を、互いに異なる任意の方向に設定することが出来るの
であり、それによって、目視にて研磨跡等を殆ど確認で
きない程に極めて優れた表面性状が有利に実現され得る
のである。
【0077】特に、本実施形態では、研磨車16の回転
中心軸:Xa′とバフ車18の回転中心軸:Xb′を、
金属管体14の中心軸に直交する管軸直交面を挟んだ反
対側に傾斜設定したことにより、一層高精度な管体表面
状態を得ることが出来るのである。要するに、研磨車1
6の回転中心軸:Xa′とバフ車18の回転中心軸:X
b′を、金属管体14の中心軸に直交する管軸直交面を
挟んだ反対側に傾斜設定することにより、金属管体14
の回転方向(周方向)に対する研磨車16やバフ車18
の研磨方向(回転方向)の傾斜角度を何れも出来るだけ
大きく、即ち90度に近い相対傾斜角度に保ちつつ、そ
れら研磨車16とバフ車18の回転中心軸:Xa′,X
b′の相対的な角度差を大きく設定することが出来るの
であり、それによって、研磨車16による荒仕上げに際
しての研磨傷と、バフ車18による最終仕上げに際して
の研磨傷が相殺的に軽減されることによる仕上げ精度の
向上効果と、それら研磨車16やバフ車18による管周
方向への研磨傷が防止されることによる仕上精度の向上
効果とが、相乗的に発揮され得るのである。
【0078】また、上述の構造とされたバフ仕上装置1
0においては、研磨車16とバフ車18を、同一のベー
スプレート64で支持せしめて、金属管体14に対し
て、一体的に変位せしめるようになっていることから、
装置構造が簡単であることは勿論、作動機構が簡略化さ
れて作動精度の向上も達成され得るのである。
【0079】しかも、研磨加工に際して、金属管体14
が軸方向両端部で保持されることから、中心軸のブレが
防止されて安定した研磨加工が実現されると共に、外周
面をローラ等で支持する必要がないことから、研磨粉の
噛み込み等に起因する金属管体14の外周面への傷等の
発生が有利に防止されて、より優れた加工精度が実現さ
れ得るのである。
【0080】しかも、金属管体14を軸方向両端部を支
持せしめたことにより、金属管体14を、中心軸のブレ
を回避しつつ中心軸回りに高速回転することが出来るの
であり、それによって、研磨効率(加工サイクル)の向
上だけでなく、金属管体14の研磨に際しての焼け不良
の発生防止も有利に達成され得る。
【0081】また、本実施形態では、バフ車18や研磨
車16の金属管体14への当接圧を調節する当接装置9
8,100において、コイルスプリング120が採用さ
れており、コイルスプリング120の圧縮量を所定範囲
に維持することによってバフ車18や研磨車16の金属
管体14への当接圧が制御されるようになっていること
から、圧力センサ等に比して一般に安価な距離センサを
用いて当接圧をコントロールすることが出来る。しか
も、コイルスプリング120の弾性係数を適当に調節す
ることにより、距離センサ126の検出精度そのものを
上げることなく、当接圧の調節精度を有利に確保するこ
とが出来るといった利点もある。また、コイルスプリン
グ120による付勢力が、常時、当接圧として及ぼされ
ることから、例えば単なるバフ車18や研磨車16の位
置制御による当接圧の制御に比べて、安定した当接圧が
維持されることとなり、研磨精度を一層有利に且つ安定
して得ることが可能となる。
【0082】さらに、本実施形態のバフ仕上装置10に
おいては、金属管体14を支持せしめるワーク支持台2
2が、ベッド12に対して金属管体14の軸方向で位置
調節可能とされていることから、金属管体14の軸方向
長さの違い等にも有利に対応することが出来るといった
利点もある。
【0083】以上、本発明の実施形態について詳述して
きたが、これはあくまでも例示であって、本発明は、か
かる実施形態における具体的な記載によって、何等、限
定的に解釈されるものでない。
【0084】例えば、研磨車16やバフ車18の各回転
中心軸:Xa,Xbの傾動角度は、前記実施形態におけ
る具体的な記載によって限定されるものでない。例え
ば、研磨車16の回転中心軸:Xaを、金属管体14の
中心軸に直交する平面に対して何れか一方の側にα≠0
で傾斜設定する一方、バフ車18の回転中心軸:Xb
を、金属管体14の中心軸に直交する平面上にβ=0で
設定しても良い。そして、β=0乃至はβ≒0とするこ
とによって、最終仕上げに際してのバフ研磨の方向が管
軸方向に近づけられる結果、研磨傷が一層目視され難く
なるという利点がある。
【0085】また、前記実施形態では図示されていなか
ったが、例えば、左右支持軸40,38を貫通してエア
給排孔を形成することにより、金属管体14の内部に冷
却エアを供給したり、或いは、ベースプレート64にエ
ア吐出口を支持せしめて、金属管体14への研磨部位に
冷却エアを供給することも有効である。
【0086】更にまた、ベースプレート64をベッド1
2に固定する一方、研磨加工に際してワーク支持台22
をベッド12に対して長手方向に移動させることによ
り、金属管体14を、研磨車16やバフ車18に対して
軸方向に移動せしめるようにしても良い。
【0087】加えて、前記実施形態では、オートバイ用
のマフラに研磨仕上加工を施す場合について説明した
が、本発明は、その他、例えば自動車や建築物,船舶等
のエクステリアに用いられる金属管体、或いは静電複写
機やプリンタ等に採用されるアルミニウム合金等の金属
製シリンダなど、各種の金属管体に対する最終仕上加工
に際して、何れも有利に適用され得ることは、勿論であ
る。
【0088】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を
加えた態様において実施され得るものであり、また、そ
のような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、
何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、
言うまでもない。
【0089】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
に従えば、金属管体の外周面に対する最終仕上加工を高
精度に且つ安定して施すことが出来るのであり、特に、
研磨車による荒仕上げとバフ車による最終仕上げを、金
属管体に対して異なる方向で、且つ管軸方向に対して何
れも傾斜した方向に施すようにしたことによって、研磨
跡を目視によって問題とならない程度まで抑えることが
可能となったのである。
【0090】特に、本発明によれば、従来では専ら人手
に頼っていた金属管体外周面の仕上加工を、機械的に自
動加工することができるのであり、かかる点において、
本発明は、上述の如き技術的意義に加えて、従来、健康
を害するおそれがある程に悪い環境下での作業を必要と
していたバフ仕上加工を自動化せしめて、労働条件乃至
は労働環境を大幅に改善し得る点において、社会的にも
多大な意義を有しているのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのバフ仕上装置を概
略的に示す平面図である。
【図2】図1に示されたバフ仕上装置の正面図である。
【図3】図1に示されたバフ仕上装置の要部を拡大して
示す部分縦断説明図である。
【図4】図2における左側面の要部を拡大して示す説明
図である。
【図5】図1に示されたバフ仕上装置に採用されてい
る、当接圧調節装置に関する本発明の一実施形態を概略
的に示す要部拡大説明図である。
【符号の説明】
10 バフ仕上装置 14 金属管体 16 研磨車 18 バフ車 38 右側支持軸 40 左側支持軸 46 ワーク回転モータ 64 ベースプレート 70 軸方向送りモータ 76 バフ車支持台 78 研磨車支持台 80 バフ車軸受体 81 バフ車駆動モータ 88 研磨車軸受体 90 研磨車駆動モータ 98 バフ車用当接装置 100 研磨車当接装置 114 当接用モータ 126 距離センサ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属管体の軸方向両端部を保持して、該
    金属管体を中心軸回りに回転可能に支持する管体支持手
    段と、 該管体支持手段によって支持された金属管体を中心軸回
    りに回転駆動する管体回転駆動手段と、 研磨車を回転可能に、且つ前記金属管体に対する接近/
    離隔方向に相対移動可能に支持する研磨車支持手段と、 該研磨車支持手段によって支持された研磨車を、その回
    転中心軸回りに回転駆動する研磨車回転駆動手段と、 前記研磨車の外周面を該金属管体の外周面に対して略一
    定の圧力で当接させる研磨車当接圧調節手段と、 前記金属管体と前記研磨車を、該金属管体の中心軸方向
    に相対移動せしめる研磨車送り手段と、 バフ車を回転可能に、且つ前記研磨車とは独立して該金
    属管体に対する接近/離隔方向に相対移動可能に支持す
    るバフ車支持手段と、 該バフ車支持手段によって支持されたバフ車を、その回
    転中心軸回りに回転駆動するバフ車回転駆動手段と、 前記バフ車の外周面を該金属管体の外周面に対して略一
    定の圧力で当接させるバフ車当接圧調節手段と、 前記金属管体と前記バフ車を、該金属管体の中心軸方向
    に相対移動せしめるバフ車送り手段と、 前記研磨車の回転中心軸の前記金属管体に対する傾斜角
    度と、前記バフ車の回転中心軸の前記金属管体に対する
    傾斜角度を、互いに独立して調節設定可能として、それ
    ら研磨車の回転中心軸とバフ車の回転中心軸を、互いに
    異なる方向で、且つ該金属管体の中心軸に対してそれぞ
    れ異なる方向に設定せしめ得る角度調節手段とを、備
    え、前記金属管体を中心軸回りに回転せしめつつ、前記
    研磨車と前記バフ車をそれぞれの回転中心軸回りに回転
    せしめて該金属管体の外周面に順次に当接させつつ、該
    金属管体と該研磨車および該バフ車とを該金属管体の中
    心軸方向に相対移動させることにより、該金属管体の外
    周面に対して荒仕上げと最終仕上げを順次に施すように
    したことを特徴とする金属管体外周面のバフ仕上装置。
  2. 【請求項2】 前記角度調節手段において、前記研磨車
    の回転中心軸と前記バフ車の回転中心軸を、何れも、前
    記金属管体の中心軸に直交する管軸直交面に対して±2
    0度の範囲で傾斜させて、且つ相互に異なる傾斜角度で
    設定した請求項1に記載のバフ仕上装置。
  3. 【請求項3】 前記角度調節手段において、前記研磨車
    の回転中心軸と前記バフ車の回転中心軸を、前記金属管
    体の中心軸に直交する管軸直交面を挟んで相互に反対側
    に傾斜設定せしめるようにした請求項1又は2に記載の
    バフ仕上装置。
  4. 【請求項4】 前記金属管体の中心軸方向で該金属管体
    に対して相対移動可能にベース部材を設け、該ベース部
    材によって前記研磨車と前記バフ車を共に支持せしめ
    て、それら研磨車とバフ車を該金属管体に対して一体的
    に軸方向に相対移動させることにより、前記研磨車送り
    手段および前記バフ車送り手段を構成する一方、該ベー
    ス部材に対して該研磨車と該バフ車を該金属管体に対し
    てそれぞれ独立して接近/離隔方向に相対移動せしめる
    案内機構を設けて前記研磨車支持手段および前記バフ車
    支持手段を構成した請求項1乃至3の何れかに記載のバ
    フ仕上装置。
  5. 【請求項5】 前記管体回転駆動手段と、前記研磨車回
    転駆動手段と、前記研磨車送り手段と、前記バフ車回転
    駆動手段と、前記バフ車送り手段を、それぞれ制御する
    ことにより、前記金属管体の回転速度と、前記研磨車の
    回転速度と、該研磨車の該金属管体に対する軸方向の相
    対移動速度と、前記バフ車の回転速度と、該バフ車の該
    金属管体に対する軸方向の相対移動速度を、予めパター
    ン的に設定する駆動制御手段を設けた請求項1乃至4の
    何れかに記載のバフ仕上装置。
  6. 【請求項6】 前記研磨車支持手段において、前記金属
    管体に対する接近方向に駆動変位せしめられる研磨車押
    圧部材を設けて、該研磨車押圧部材の金属管体に対する
    接近方向の駆動力を、研磨車当接用弾性部材を介して、
    前記研磨車に及ぼすことにより、該研磨車を該金属管体
    に当接させる一方、該研磨車当接用弾性部材の弾性変形
    量が、予め設定された目標値となるように、該研磨車押
    圧部材の位置を調節するようにした請求項1乃至5の何
    れかに記載のバフ仕上装置。
  7. 【請求項7】 前記バフ車支持手段において、前記金属
    管体に対する接近方向に駆動変位せしめられるバフ車押
    圧部材を設けて、該バフ車押圧部材の金属管体に対する
    接近方向の駆動力を、バフ車当接用弾性部材を介して、
    前記バフ車に及ぼすことにより、該バフ車を該金属管体
    に当接させる一方、該バフ車当接用弾性部材の弾性変形
    量が、予め設定された目標値となるように、該バフ車押
    圧部材の位置を調節するようにした請求項1乃至6の何
    れかに記載のバフ仕上装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7の何れかに記載のバフ仕
    上装置を用いて、前記金属管体を中心軸回りに回転せし
    めると共に、前記研磨車をその回転中心軸回りに回転せ
    しめて、該研磨車の外周面を該金属管体の外周面に当接
    せしめつつ、該金属管体と該研磨車を該金属管体の中心
    軸方向に相対移動させることにより、該金属管体の外周
    面を荒仕上げした後に、前記バフ車をその回転中心軸回
    りに回転せしめて、該バフ車の外周面を中心軸回りに回
    転せしめられた該金属管体の外周面に当接せしめつつ、
    該金属管体と該バフ車を該金属管体の中心軸方向に相対
    移動させることにより、該金属管体の外周面を最終仕上
    げするに際して、 前記研磨車の回転中心軸と、前記バフ車の回転中心軸
    を、何れも前記金属管体の中心軸に対して異なる方向
    で、且つ該金属管体の中心軸方向に対して直交する管軸
    直交面を挟んで相互に反対側に各一定角度傾斜設定する
    ことを特徴とする金属管体外周面のバフ仕上方法。
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