JP7395973B2 - 研削装置 - Google Patents

研削装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7395973B2
JP7395973B2 JP2019204308A JP2019204308A JP7395973B2 JP 7395973 B2 JP7395973 B2 JP 7395973B2 JP 2019204308 A JP2019204308 A JP 2019204308A JP 2019204308 A JP2019204308 A JP 2019204308A JP 7395973 B2 JP7395973 B2 JP 7395973B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
grinding
ground
contact
pushing force
contacts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019204308A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021074834A (ja
Inventor
良太 川井
明 渡邉
吉宏 水谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JTEKT Corp
Original Assignee
JTEKT Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JTEKT Corp filed Critical JTEKT Corp
Priority to JP2019204308A priority Critical patent/JP7395973B2/ja
Publication of JP2021074834A publication Critical patent/JP2021074834A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7395973B2 publication Critical patent/JP7395973B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、レスト装置を備えた研削装置に関する。
砥石が取り付けられ砥石を回転させる砥石台と、軸状の研削対象物を回転可能に保持する主軸台と、を備え、回転する砥石を軸方向に移動させつつ研削対象物を研削する研削装置が知られている。このような研削装置として、砥石により研削対象物を研削する際に、接触子を研削対象物に押し付けて研削対象物のたわみを抑制するレスト装置を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許第2602965号公報
従来の研削装置では、砥石がレスト装置の接触子と対向する位置を通過する際に、研削による研削対象物の外径変化、すなわち研削済み部分と未研削部分との間の段差の影響により、研削対象物と接触子とが非接触となる瞬間が生じ、研削対象物に接触子が再度接触する際に研削対象物が振動して加工精度が悪化する場合があった。
そこで、本発明は、研削時における研削対象物の外径変化の影響による加工精度の悪化を抑制可能な研削装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決することを目的として、砥石が取り付けられ、前記砥石を回転させる砥石台と、軸状の研削対象物を回転可能に保持する主軸台と、を備え、前記砥石と前記研削対象物とを軸方向に相対移動させつつ前記砥石により前記研削対象物を研削する研削装置であって、軸方向に並んで配置され、前記砥石により前記研削対象物を研削する際に、前記研削対象物に押し付けられ前記研削対象物のたわみを抑制する第1及び第2の接触子を有するレスト装置と、前記レスト装置を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記第1及び第2の接触子の合計の押込み力を一定に維持しつつ、前記砥石と前記研削対象物との相対移動に伴って、前記第1及び第2の接触子の押込み力をそれぞれ増減する接触子制御部を有し、前記砥石と前記研削対象物とを軸方向に相対移動させつつ前記砥石により前記研削対象物を研削するトラバース研削を、研削方向を反転させつつ複数回繰り返して前記研削対象物を研削するように構成されており、前記接触子制御部は、前記トラバース研削の研削開始時に、前記第1及び第2の接触子のうちトラバース研削終了位置側の接触子の押込み力を、前記第1及び第2の接触子のうちトラバース研削開始位置側の接触子の押込み力よりも大きくし、前記砥石が前記研削対象物と接している研削部分の研削方向前方の端部が前記トラバース研削開始位置側の接触子を通過した後で、かつ、前記トラバース研削終了位置側の接触子を通過している際に、前記トラバース研削終了位置側の接触子の押込み力が次第に小さくなるに伴い、前記トラバース研削開始位置側の接触子の押込み力を次第に大きく制御する、研削装置を提供する。
本発明によれば、研削時における研削対象物の外径変化の影響による加工精度の悪化を抑制可能な研削装置を提供できる。
本発明の一実施の形態に係る研削装置の模式図である。 研削対象物の回転軸方向に沿って見た場合の第1及び第2レスト装置の構成例を示す概略構成図である。 (a)~(d)は、第1及び第2接触子の動作を説明する図である。 第1及び第2の接触子の押込み力、およびその合計の押込み力の時間変化の一例を示すグラフ図である。 研削時の制御フローの一例を示すフロー図である。
[実施の形態]
本発明の実施の形態について、図1乃至図5を参照して説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明を実施する上での好適な具体例として示すものであり、技術的に好ましい種々の技術的事項を具体的に例示している部分もあるが、本発明の技術的範囲は、この具体的態様に限定されるものではない。
(研削装置の全体構成)
図1は、本実施の形態に係る研削装置の模式図である。図1に示すように、研削装置1は、砥石2が取り付けられ、砥石2を回転させる砥石台3と、砥石2の回転軸と平行な方向(研削対象物7の軸方向)に移動可能に設けられたテーブル8と、軸状の研削対象物7を回転可能に保持する主軸台4及び心押台5と、研削時に研削対象物のたわみを抑制するためのレスト装置6と、レスト装置6を制御する制御装置20と、を備えている。
砥石台3及び主軸台4は、ベッド10上に載置されている。研削装置1では、砥石台3は、砥石2の回転軸と垂直な方向(砥石2の切込方向)に移動可能に設けられている。砥石台3は、サーボモータ30、エンコーダ31、図略のボールネジを介して砥石2の切込方向に送り制御されている。主軸台4は、心押台5と対向配置されており、研削対象物7を主軸台4と心押台5とで挟み込むことで、研削対象物7を回転可能に支持するように構成されている。
レスト装置6、主軸台4及び心押台5は、テーブル8上に載置されている。研削装置1では、砥石台3を移動させて砥石2を研削対象物7に近づけ、回転する砥石2を研削対象物7に切り込んだ状態で、テーブル8を移動させることで、砥石2と研削対象物7とを軸方向に相対移動させつつ、回転する砥石2により研削対象物7を研削するように構成されている。テーブル8は、サーボモータ40、エンコーダ41、図略のボールネジを介して研削対象物7の軸方向に送り制御されている。研削対象物7は、その長手方向に垂直な断面が円形状である長尺物である。
(レスト装置6)
図2は、研削対象物7の回転軸線に沿って軸方向から見たレスト装置6の構成例を研削対象物7及び砥石2の一部と共に示す模式図である。図2では、砥石2及び研削対象物7の回転方向を矢印で示している。以下の説明において、「上」「下」とは、鉛直方向の上下をいうものとする。
レスト装置6は、砥石2により研削対象物7を研削する際に、砥石2の負荷により研削対象物7がたわんでしまうことを抑制するためのものである。レスト装置6は、主軸台4及び心押台5と共にテーブル8上に載置されており、研削対象物7との相対位置が一定の位置となるようにテーブル8に固定されている。レスト装置6は、研削対象物7の軸方向中央部を支持するように設けられている。
本実施の形態では、レスト装置6は、第1の接触子(シュー)11aを有する第1のレスト装置6aと、第2の接触子(シュー)11bを有する第2のレスト装置6bと、を有している。第1及び第2の接触子11a,11bは、軸方向に並んで配置されており、砥石2により研削対象物7を研削する際に、研削対象物7に押し付けられ研削対象物7のたわみを抑制する役割を果たす。
本実施の形態では、第1及び第2のレスト装置6a,6bは、研削対象物7の軸方向視において砥石2とは反対側に配置された第1のレスト機構部61と、第1のレスト機構部61よりも下方に配置された第2のレスト機構部62と、テーブル8に取り付けられた支持体63と、をそれぞれ有している。第1及び第2のレスト機構部61,62は、支持体63に支持されている。
第1のレスト機構部61は、支持体63に固定された第1のケース部材611と、第1のケース部材611に固定された第1のサーボモータ612と、カップリング613を介して第1のサーボモータ612の出力軸612aに連結されたボールねじシャフト614と、ボールねじシャフト614の外周に配置されたボールねじナット615と、ボールねじシャフト614の回転によりボールねじナット615と共に進退移動する第1の作動部材616と、第1の作動部材616にボルト113を介して取り付けられた接触子111とを有している。接触子111は、研削対象物7における砥石2側とは反対側の外周面に接する接触面111aを有している。
第1のサーボモータ612は、第1の作動部材616を動作させるアクチュエータであり、制御装置20から供給されるモータ電流によってトルクを発生し、ボールねじシャフト614を回転駆動する。ボールねじナット615は、第1のケース部材611に対して回り止めされており、第1の作動部材616は、ボールねじシャフト614の回転軸線に沿って直線移動可能に第1のケース部材611に案内支持されている。第1のサーボモータ612によってボールねじシャフト614が一方向に回転駆動されると、第1の作動部材616が研削対象物7に向かって前進し、接触子111が研削対象物7の軸方向中央部に当接する。また、ボールねじシャフト614が逆方向に回転駆動されると、接触子111が研削対象物7から離間する。
第2のレスト機構部62は、第1のケース部材611よりも下方で支持体63に固定された第2のケース部材621と、第2のケース部材621に固定された第2のサーボモータ622と、カップリング623を介して第2のサーボモータ622の出力軸622aに連結されたボールねじシャフト624と、ボールねじシャフト624の外周に配置されたボールねじナット625と、ボールねじシャフト624の回転によりボールねじナット625と共に進退移動するロッド626と、ロッド626の進退移動に伴って、支持体63に設けられた支持軸631を中心として回動する第2の作動部材627と、第2の作動部材627にボルト114を介して取り付けられた接触子112とを有している。接触子112は、研削対象物7の下端部における外周面に接する接触面112aを有している。
第2のサーボモータ622は、第2の作動部材627を動作させるアクチュエータであり、制御装置20から供給されるモータ電流によってトルクを発生し、ボールねじシャフト624を回転駆動する。ボールねじナット625は、第2のケース部材621に対して回り止めされており、ロッド626は、ボールねじシャフト624の回転軸線に沿って直線移動可能に第2のケース部材621に案内支持されている。ロッド626と第2の作動部材627とは、ピボット軸629によって回動可能に連結されている。第2のサーボモータ622によってボールねじシャフト624が一方向に回転駆動されると、ロッド626が第2のケース部材621から突出して第2の作動部材627が支持軸631を中心として回動し、接触子112が研削対象物7の軸方向中央部に当接する。また、ボールねじシャフト624が逆方向に回転駆動されると、接触子112が研削対象物7から離間する。なお、第2のレスト機構部62は必須ではなく、省略可能である。
第1及び第2の接触子11a,11b(接触子111,112)は、超硬性の材料からなり、例えばダイヤモンドの微粒子を焼結したダイヤモンド焼結体であるダイヤモンドコンパックスを第1及び第2の接触子11a,11bの材料として好適に用いることができる。
また、研削装置1は、第1及び第2の接触子11a,11b(接触子111,112)の研削対象物7への押込み力を検出するための押込み力検出部23を備えている。本実施の形態では、押込み力検出部23を、サーボモータ612,622を駆動する電流の電流値(すなわち動力)を検出するように構成した。本実施の形態では、押込み力検出部23を制御装置20に搭載しているが、これに限らず、制御装置20とは別体に構成されていてもよい。また、本実施の形態では、サーボモータ612,622の電流値を検出するように押込み力検出部23を構成したが、これに限らず、例えば、押込み力検出部23としてひずみゲージや荷重測定器等を用いてもよい。ひずみゲージや荷重測定器等を用いる場合、ひずみゲージや荷重測定器を、接触子111と第1の作動部材616との間、あるいは接触子112と第2の作動部材627との間に設けることができる。
(制御装置20)
制御装置20は、演算素子、メモリ、記憶装置、インターフェイス、ソフトウェア等を適宜組み合わせて実現される。制御装置20は、接触子制御部21、記憶部22、及び押込み力検出部23を有している。
接触子制御部21は、砥石2の研削対象物7への切込時に、サーボモータ612,622を駆動して予め設定された位置(第2接触子11bは砥石2を切込量だけ切込んだ後に得られる研削対象物7の加工径に対応する位置。第1接触子11aは砥石2を切込量だけ切込む前の研削対象物7の外周径に対応する位置)に第1及び第2接触子11a,11b(接触子111,112)をそれぞれ移動させ、接触子11a,11bにより研削対象物7を支持させる。この状態で、砥石2が研削対象物7に対して軸方向に相対移動され、研削対象物7のトラバース研削が行われることになる。以下、砥石2の切込み時に移動させる接触子11a,11bの位置を研削開始時位置という。研削開始時位置は、あらかじめ設定され記憶部22に記憶されている。接触子制御部21は、サーボモータ612,622の出力軸612a,622aの回転量を検出するエンコーダの検出値に基づいて接触子11a,11bの位置を制御する。
研削装置1では、砥石2を研削対象物7に対して軸方向における一の方向に相対移動させて1パス目のトラバース研削を行った後、砥石2を1パス目と同じ切込量だけさらに切込み、砥石2を研削対象物7に対して軸方向における他の方向に相対移動させて2パス目のトラバース研削を行う。同様にして、研削対象物7の両端で1パス目の切込量と同じ切込量を砥石2に与え、トラバース研削を繰り返し、研削対象物7の研削加工を行う。すなわち、研削装置1では、砥石2と研削対象物7とを軸方向に相対移動させつつ砥石2により研削対象物7を研削するトラバース研削を、研削方向を反転させつつ複数回繰り返して研削対象物7を研削するように構成されている。接触子制御部21は、トラバース研削の際中に、砥石2の切込量と等しい距離だけ第2接触子11b(または第1接触子11a)を前進させて、接触子11a,11bによる押込み力を一定に保つように構成されている。
本実施の形態に係る研削装置1では、接触子制御部21は、第1及び第2の接触子11a,11bの合計の押込み力を一定に維持しつつ、砥石2と研削対象物7の相対移動に伴って、第1及び第2の接触子11a,11bの押込み力をそれぞれ増減するように構成されている。
より詳細には、接触子制御部21は、トラバース研削開始時に、トラバース研削終了位置側の接触子11b(または11a)の押込み力を、トラバース研削開始位置側の接触子11a(または11b)の押込み力よりも大きくし、砥石2が研削対象物7と接している研削部分の研削方向前方の端部(以下、砥石2の研削前方側端部という)がトラバース研削開始位置側の接触子11a(または11b)を通過した後で、かつ、トラバース研削終了位置側の接触子11b(または11a)を通過している際に、トラバース研削終了位置側の接触子11b(または11a)の押込み力が小さくなるにつれて、トラバース研削開始位置側の接触子11a(または11b)の押込み力を、次第に大きく制御する。
図3(a)~(d)は、第1及び第2接触子11a,11bの動作を説明する図である。まず、図3(a)に示すように、接触子制御部21は、トラバース研削開始時に、砥石2の研削対象物7への切込と共に、第1及び第2の接触子11a,11bを研削開始時位置へと移動(前進)させる。つまり、砥石2を切込量だけ切込んだ後に得られる研削対象物7の加工径に対応する位置へ第2接触子11b(または第1接触子11a)を移動させ、砥石2を切込量だけ切込む前の研削対象物7の外周径に対応する位置へ第1接触子11a(または第2接触子11b)を移動させる。これにより、トラバース研削終了位置側の接触子(ここでは第2の接触子11b)の押込み力は、トラバース研削開始位置側の接触子(ここでは第1の接触子11a)の押込み力よりも大きくなる。トラバース研削開始位置側の接触子(ここでは第1の接触子11a)の押込み力が大きいと、トラバース研削時の研削対象物7の外径変化の影響(段差への落ち込み)によって研削対象物7が振動し加工精度が悪化してしまうおそれがあるため、トラバース研削開始位置側の接触子(ここでは第1の接触子11a)の押込み力は、できるだけ小さいことが望ましく、研削対象物7に触れている程度とすることが望ましい。この時点では、研削対象物7の支持はほぼ第2の接触子11bによって行われている。
その後、図3(b)に示すように、砥石2を軸方向に移動させトラバース研削を行う。その際、接触子制御部21は、砥石2の研削前方側端部がトラバース研削開始位置側の接触子(ここでは第1の接触子11a)を通過した後で、かつ、トラバース研削終了位置側の接触子(ここでは第2の接触子11b)を通過している際に、トラバース研削開始位置側の接触子(ここでは第1の接触子11a)の押込み力を次第に大きくし、トラバース研削終了位置側の接触子(ここでは、第2の接触子11b)の押込み力は研削対象物7の外周径の減少とともに次第に低下する。砥石2の研削前方側端部がトラバース研削終了位置側の接触子(ここでは第2の接触子11b)を通過した後は、トラバース研削終了位置側の接触子(ここでは第2の接触子11b)の押込み力は、できるだけ小さいことが望ましく、研削対象物7に触れている程度とすることが望ましい。
すなわち、砥石2の研削前方側端部が第2の接触子11bを通過している際に、第1の接触子11aを前進させると共に、第2の接触子11bに接している研削対象物7の外周径が減少し、研削対象物7の支持を第2の接触子11bから第1の接触子11aへと切り替える。この際、図4に示すように、第1及び第2の接触子11a,11bの合計の押込み力を一定に維持することで、研削対象物7を一定の押込み力で保持することが可能になる。2パス目の砥石2の切込量だけ切込んだ後に得られる研削対象物7の加工径に対応する位置に第1の接触子11aを移動させる。
1パス目の研削が終了すると、図3(c)に示すように、砥石2を1パス目の切込量と同じ切込量だけ切込む。この時点で、研削対象物7は研削終了位置側の第1の接触子11aによって支持されている。その後、砥石2を研削対象物7に対して軸方向に相対移動させて2パス目のトラバース研削を行う。この際、砥石2の研削前方側端部が第1の接触子11aを通過している際に、第2の接触子11bを前進させると共に、第1の接触子11aに接している研削対象物7の外周径が減少し、研削対象物7の支持を第1の接触子11aから第2の接触子11bへと切り替える。3パス目以降も同様の制御を繰り返す。
本実施の形態では、各パスのトラバース研削開始時において、トラバース研削開始位置側の接触子11a(または11b)を研削対象物7に触れさせて微小ながら押込み力を発生させているため、トラバース研削開始位置側の接触子11a(または11b)の押込み力の変化により、砥石2の研削前方側端部がトラバース研削終了位置側の接触子11b(または11a)を通過していることを検出することが可能である。すなわち、本実施の形態では、接触子制御部21は、押込み力検出部23で検出したトラバース研削開始位置側の接触子11a(または11b)の押込み力の変化を基に、砥石2の研削前方側端部がトラバース研削終了位置側の接触子11b(または11a)を通過していることを検出するように構成されている。ただし、これに限らず、砥石2の研削前方側端部を検出する手段(あるいは、テーブル8の位置を検出する手段(エンコーダ41))を設け、砥石2の研削前方側端部が所定の位置(積極的に支持している接触子を通過している位置)となった時点で、研削対象物7を支持する接触子11a,11bを切り替えるようにしてもよい。
また、第1及び第2の接触子11a,11bの押込み力の合計値については、予め設定され記憶部22に記憶されていてもよいが、最適な押込み力は砥石2の切込量や研削対象物7の材質や外径等によって異なってくる。そのため、第1及び第2の接触子11a,11bの使用初期に研削開始時位置に第1及び第2の接触子111,112を移動させた際の押込み力の合計値を、目標押込み力として記憶部22に記憶し、第1及び第2の接触子11a,11bの押込み力の合計値が記憶部22に記憶された目標押込み力となるように、接触子11a,11bを制御することが望ましい。本実施の形態では、初回のトラバース研削時(1パス目のトラバース研削時)に予め設定された研削開始時位置に第1及び第2の接触子111,112を移動させた際の押込み力を押込み力検出部23により検出すると共に、当該押込み力の合計値、つまり初期の押込み力の合計値を、目標押込み力として記憶部22に記憶するようにし、第1及び第2の接触子11a,11bの押込み力の合計値が記憶部22に記憶された目標押込み力となるように、接触子11a,11bを制御するようにした。
図2では、第1及び第2のレスト装置6a,6bが、第1のレスト機構部61と第2のレスト機構部62とをそれぞれ有する場合について示しているが、2つの第1のレスト機構部61と、2つの第2のレスト機構部62とは、それぞれ個別に目標押込み力(押込み力の合計値)が設定され、それぞれ個別に接触子11a,11bの制御が行われる。つまり、2つの第1のレスト機構部61と、2つの第2のレスト機構部62とは、異なる目標押込み力が設定され、第1及び第2の接触子11a,11bの押込み力の合計値が一定の目標押込み力で維持されるように、研削対象物7を支持する接触子11a,11bの切り替え制御がそれぞれ行われる。ただし、これに限定されず、例えば、比較的押込み力が大きくなる第1のレスト機構部61のみに、接触子11a,11bの切り替え制御が行われてもよい。
(制御フロー)
図5は、研削時の制御フローの一例を示すフロー図である。図5に示すように、主軸台4に研削対象物7をセットした後に、ステップS1にて、接触子制御部21が、砥石2の切込と共に、記憶部22に設定された1パス目のトラバース研削時における研削開始時位置へと第1及び第2の接触子11a,11bを前進させる(図3(a)参照)。この際、トラバース研削開始位置側の接触子11a(または11b)の押込み力は微小とし、トラバース研削終了位置側の接触子11b(または11a)で研削対象物7を支持するようにする。
その後、ステップS2にて、第1及び第2の接触子11a,11bを研削開始時時位置へと前進させた際の初期の押込み力(ここではサーボモータ612,622の電流値)を押込み力検出部23によりそれぞれ検出し、その合計の押込み力を目標押込み力として記憶部22に記憶する。その後、ステップS3にて、砥石2を横送りしつつ1パス目のトラバース研削を開始する。
その後、ステップS4にて、砥石2の研削前方側端部がトラバース研削終了位置側の接触子11b(または11a)を通過しているかを判定する。ステップS4でNOと判定された場合、ステップS4を繰り返し、トラバース研削を継続する。ステップS4でYESと判定された場合、ステップS5にて、トラバース研削開始位置側の接触子11a(または11b)を前進させると共に、トラバース研削終了位置側の接触子11b(または11a)に接している研削対象物7の外周径が減少し、研削対象物7を支持する接触子11a,11bを切り替える(図3(b)、図3(d)参照)。この際、両接触子11a,11bの押込み力の合計値が一定(記憶部22に記憶された目標押込み力)となるように、両接触子11a,11bの制御が行われる。
その後、ステップS6にて、今回のパスのトラバース研削が終了したかを判定する。ステップS6でNOと判定された場合、ステップS6を繰り返し、トラバース研削を継続する。ステップS6でYESと判定された場合、ステップS7にて、最終パスのトラバース研削が終了したかを判定する。ステップS7でNOと判定された場合、ステップS8にて、砥石2を切込量だけ切込み、ステップS3に戻り、最終パスのトラバース研削を開始する(図3(c)参照)。ステップS7でYESと判定された場合、研削を終了する。
(実施の形態の作用及び効果)
以上説明したように、本実施の形態に係る研削装置1では、レスト装置6が、軸方向に並んで配置された第1及び第2の接触子11a,11bを有しており、第1及び第2の接触子11a,11bの合計の押込み力を一定に維持しつつ、砥石2と研削対象物7との相対移動に伴って、第1及び第2の接触子11a,11bの押込み力をそれぞれ増減可能に構成している。
このように構成することで、砥石2の研削前方側端部の位置に応じて、研削対象物7を支持する接触子11a,11bを切り替えて、段差が発生する研削前方側端部で研削対象物7を支持しないようにすることが可能になり、段差の影響で研削対象物7が振れてしまい加工精度が悪化してしまうことを抑制可能になる。
(付記)
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、これらの実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態では、第1の接触子11aを駆動する第1のレスト装置6aと第2の接触子11bを駆動する第2のレスト装置6bとが別体に構成される場合ついて説明したが、第1のレスト装置6aと第2のレスト装置6bとが一体に構成されていてもよい。
また、上記実施の形態では、第1の接触子11aと第2の接触子11bの2つ(2対)の接触子を有する場合について説明したが、3つ以上(3対以上)の接触子を有していてもよい。この場合、砥石2の研削前方側端部が通過する位置で接触子による支持が行われないように、研削対象物7を支持する接触子を適宜切り替えるように構成すればよい。
さらに、上記実施の形態では、サーボモータで接触子11a,11bを駆動する場合について説明したが、これに限らず、例えば、接触子11a,11bの駆動を油圧または空圧のシリンダで行ってもよい。この場合、シリンダの駆動圧によって押込み力を制御することも可能である。
1…研削装置 2…砥石
3…砥石台 4…主軸台
5…心押台 6…レスト装置
6a…第1のレスト装置 6b…第2のレスト装置
61…第1のレスト機構部 611…第1のケース部材
612…第1のサーボモータ 612a…出力軸
613…カップリング 614…ボールねじシャフト
615…ボールねじナット 616…第1の作動部材
62…第2のレスト機構部 621…第2のケース部材
622…第2のサーボモータ 622a…出力軸
623…カップリング 624…ボールねじシャフト
625…ボールねじナット 626…ロッド
627…第2の作動部材 629…ピボット軸
63…支持体 631…支持軸
7…研削対象物 8…テーブル
10…ベッド 11…接触子
11a…第1の接触子 11b…第2の接触子
111,112…接触子 111a,112a…接触面
20…制御装置 21…接触子制御部
22…記憶部 23…押込み力検出部

Claims (3)

  1. 砥石が取り付けられ、前記砥石を回転させる砥石台と、
    軸状の研削対象物を回転可能に保持する主軸台と、を備え、
    前記砥石と前記研削対象物とを軸方向に相対移動させつつ前記砥石により前記研削対象物を研削する研削装置であって、
    軸方向に並んで配置され、前記砥石により前記研削対象物を研削する際に、前記研削対象物に押し付けられ前記研削対象物のたわみを抑制する第1及び第2の接触子を有するレスト装置と、
    前記レスト装置を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記第1及び第2の接触子の合計の押込み力を一定に維持しつつ、前記砥石と前記研削対象物との相対移動に伴って、前記第1及び第2の接触子の押込み力をそれぞれ増減する接触子制御部を有し、
    前記砥石と前記研削対象物とを軸方向に相対移動させつつ前記砥石により前記研削対象物を研削するトラバース研削を、研削方向を反転させつつ複数回繰り返して前記研削対象物を研削するように構成されており、
    前記接触子制御部は、前記トラバース研削の研削開始時に、前記第1及び第2の接触子のうちトラバース研削終了位置側の接触子の押込み力を、前記第1及び第2の接触子のうちトラバース研削開始位置側の接触子の押込み力よりも大きくし、前記砥石が前記研削対象物と接している研削部分の研削方向前方の端部が前記トラバース研削開始位置側の接触子を通過した後で、かつ、前記トラバース研削終了位置側の接触子を通過している際に、前記トラバース研削終了位置側の接触子の押込み力が次第に小さくなるに伴い、前記トラバース研削開始位置側の接触子の押込み力を次第に大きく制御する、
    研削装置。
  2. 前記第1及び第2の接触子の前記研削対象物への押込み力をそれぞれ検出する押込み力検出部を備え、
    前記接触子制御部は、前記押込み力検出部で検出した前記トラバース研削開始位置側の接触子の押込み力の変化を基に、前記砥石が前記研削対象物と接している研削部分の研削方向前方の端部が前記トラバース研削終了位置側の接触子を通過していることを検出する、
    請求項に記載の研削装置。
  3. 前記接触子制御部は、前記砥石の前記研削対象物への切込時に、予め設定された位置に前記第1及び第2の接触子を移動させるように構成され、
    前記接触子制御部は、前記接触子の使用初期の研削時に前記第1及び第2の接触子を前記予め設定された位置に移動させた際の押込み力を前記押込み力検出部により検出し、当該押込み力の合計値を目標押込み力として記憶部し、前記第1及び第2の接触子の合計の押込み力が、前記目標押込み力となるように前記第1及び第2の接触子を制御する、
    請求項に記載の研削装置。
JP2019204308A 2019-11-11 2019-11-11 研削装置 Active JP7395973B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019204308A JP7395973B2 (ja) 2019-11-11 2019-11-11 研削装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019204308A JP7395973B2 (ja) 2019-11-11 2019-11-11 研削装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021074834A JP2021074834A (ja) 2021-05-20
JP7395973B2 true JP7395973B2 (ja) 2023-12-12

Family

ID=75897810

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019204308A Active JP7395973B2 (ja) 2019-11-11 2019-11-11 研削装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7395973B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005169530A (ja) 2003-12-09 2005-06-30 Nissan Motor Co Ltd 研削盤及び研削方法
JP2005537140A (ja) 2002-07-17 2005-12-08 エルビン・ユンカー・マシーネンファブリーク・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング 弾性の受けを用いた、回転するローラを研削するための方法および装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005537140A (ja) 2002-07-17 2005-12-08 エルビン・ユンカー・マシーネンファブリーク・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング 弾性の受けを用いた、回転するローラを研削するための方法および装置
JP2005169530A (ja) 2003-12-09 2005-06-30 Nissan Motor Co Ltd 研削盤及び研削方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021074834A (ja) 2021-05-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5353586B2 (ja) 工作機械および加工方法
JPS6258870B2 (ja)
WO2014002624A1 (ja) 研削加工装置およびその制御方法
JPH08252753A (ja) 研削装置
JP7395973B2 (ja) 研削装置
JP7326843B2 (ja) 研削方法及び研削盤
JPS59134618A (ja) 歯面研削盤
JP2002120147A (ja) 円筒研削盤
JP2005254333A (ja) 円筒研削盤及び研削方法
JPH0890408A (ja) 研削方法
JP2002001656A (ja) トラバース円筒研削盤および長尺丸棒状のワークの円筒研削方法
JP7363393B2 (ja) 研削装置
JP3148034B2 (ja) ギアホーニング加工方法及び装置
JP5262577B2 (ja) 研削加工方法および研削盤
JP7417281B2 (ja) センタレス研削盤
JP3099678B2 (ja) オンラインロール研削装置及びその制御方法
JP2007260809A (ja) 砥石車のツルーイング方法および装置
JP2513342B2 (ja) 研削力制御研削におけるリトラクション研削方法および研削装置
JP2005059141A (ja) 研削方法および研削盤の制御装置
WO2023047437A1 (ja) 加工推定装置
WO2024075284A1 (ja) 接触動剛性算出システム、加工推定装置及び加工システム
JPS6161753A (ja) 高硬度表面工作物の研削方法
JP6135288B2 (ja) 研削盤
WO2023058107A1 (ja) 加工装置
JP2588285B2 (ja) 芯取加工方法および芯取加工機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221013

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230626

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230704

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230718

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20231031

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231113

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7395973

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150