JP2005254333A - 円筒研削盤及び研削方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】加工時間の短縮化を図ることができるばかりでなく、汎用性に優れ、しかも、ワークに撓みが生じ難い円筒研削盤及び研削方法を提供する。
【解決手段】回転駆動されると共に、回転するワークに対してワークの軸方向及び径方向に相対的に移動駆動される砥石車を備え、該砥石車によってワークの周面を研削加工する円筒研削盤であって、前記ワークWの同一円周上の複数箇所を同時に研削加工する複数の砥石車Ta,Tbを備える。また、回転するワークに対して、回転する砥石車をワークの軸方向及び径方向に相対的に移動させ、該砥石車によってワークの周面を研削加工する研削方法であって、複数の砥石車Ta,Tbによって、前記ワークWの同一円周上の複数個所を同時に研削加工する。
【選択図】図1

Description

本発明は、円筒研削盤及び研削方法に関するものであり、詳しくは、回転駆動されると共に、回転するワークに対してワークの軸方向及び径方向に相対的に移動駆動される砥石車を備え、該砥石車によってワークの周面を研削加工する円筒研削盤、及び、回転するワークに対して、回転する砥石車をワークの軸方向及び径方向に相対的に移動させ、該砥石車によってワークの周面を研削加工する研削方法に関するものである。
円筒研削盤は、回転駆動されると共に、回転するワークに対してワークの軸方向及び径方向に相対的に移動駆動される砥石車を備え、該砥石車によってワークの周面を研削加工するものである。ここで、一般的な円筒研削盤では、具備する砥石車が一つであり、単一の砥石車によってワークの周面を研削加工するものとなっている。
上記の背景技術は、一般的な事項であり、本願出願人は、出願時において、この背景技術を特定する記載がなされた文献を特に知見していない。
ところで、近年においては、自動車業界、各種産業機械業界、建設業界等の種々の業界におけるコストダウンや納期短縮の強い要請に伴い、部品の加工時間の短縮化が要望されるのであるが、単一の砥石車によってワークの周面の研削加工を行う円筒研削盤では、この加工時間の短縮化の要望に十分に応じることができない。
なお、円筒研削盤の中には、ワークの軸方向に離間する複数箇所を同時に研削加工する複数の砥石車を具備するものもあり、このような円筒研削盤を用いることで、加工時間の短縮化を図ることはできる。しかしながら、上記円筒研削盤は、ワークの軸方向に離間する複数箇所を同時に研削加工するものであるため、加工可能なワークが、軸方向に離間する複数の加工対象面を有するものに限られ、汎用性に劣るものである。また、砥石車によってワークの周面を研削加工する際には、ワークに砥石車が押し付けられため、砥石車からの押圧力がワークの径方向に加わるのであるが、軸方向に離間する複数箇所を同時に研削加工すると、研削加工が施される複数箇所から同一方向の押圧力が加わり、ワークに撓みが生じ易い。特に、ワークが長尺状であると、大きな撓みを生じ易い。よって、上記円筒研削盤では、ワークに撓みが生じないようにするために、振れ止め装置等の機器を別途に設けなければならず、円筒研削盤全体が大掛かりな構造となってしまう。
本発明は、上記実状を鑑みてなされたものであり、加工時間の短縮化を図ることができるばかりでなく、汎用性に優れ、しかも、ワークに撓みが生じ難い円筒研削盤及び研削方法の提供を課題とする。
上記課題を解決するために本発明の採った主要な手段は、まず、円筒研削盤としては、
「回転駆動されると共に、回転するワークに対してワークの軸方向及び径方向に相対的に移動駆動される砥石車を備え、該砥石車によってワークの周面を研削加工する円筒研削盤であって、
前記ワークの同一円周上の複数箇所を同時に研削加工する複数の砥石車を備えることを特徴とする円筒研削盤」
である。
上記構成の円筒研削盤では、複数の砥石車によってワークの周面の研削加工を行うため、加工時間の短縮化を図ることができる。
また、複数の砥石車は、ワークの同一円周上の複数箇所を研削加工するものであるため、ワークにおいて、複数の砥石車により同時に研削加工が施される部位は、同一の加工対象面となる。よって、周面に加工対象面を有する広範のワークを対象に研削加工することができ、汎用性に優れるものとなる。
さらに、研削加工に際しては、複数の砥石車によってワークの複数箇所に、ワークの径方向の押圧力が加わるのであるが、押圧力が加わる箇所は、ワークの同一円周上の異なる箇所であるため、押圧力の方向は相互に異なる。よって、軸方向に離間する複数箇所に同一方向の押圧力が加わる場合に比して、ワークに撓みが生じ難くなる。
なお、複数の砥石車によって研削加工する箇所を、90°を超える角度で離間する箇所とすると、複数箇所からワークの径方向に加わる押圧力のベクトルが、夫々、相互に反する成分を有するものとなり、押圧力の一部が打ち消される。よって、より一層、ワークに撓みを生じ難くすることができ、好適である。
このように、上記構成の円筒研削盤によれば、加工時間の短縮化を図ることができるばかりでなく、汎用性に優れるものとするができ、しかも、ワークに撓みを生じ難くすることができる。
上述した手段において、
「前記各砥石車は、夫々、同一方向に回転駆動され、前記ワークの同一円周上における等角度間隔の複数箇所を同時に研削加工するものであることを特徴とする円筒研削盤」
としてもよい。
ここで、複数の砥石車によって同時に研削加工するワークの等角度間隔の箇所については、例えば二つの砥石車を具備する態様では、ワークの周面における180°の角度で離間する部位、すなわち、ワークの周面において対向する部位とすればよく、三つ以上の砥石車を具備する態様では、等角度ピッチで離間する部位とすればよい。
複数の砥石車によって同時に研削加工するワークの複数箇所を、ワークの同一円周上における等角度間隔の複数箇所とすると、複数箇所からワークの径方向に加わる押圧力が、総合的に打ち消される。よって、研削加工時には、ワーク全体として、ワークの径方向に押圧力が加わらないこととなり、ワークに撓みを、より一層、生じ難くすることができる。
ところで、砥石車によってワークの周面を研削加工する際には、ワークの径方向の押圧力が加わるばかりでなく、ワークの周面と砥石車の周面とが相対的に移動して研削加工が行われるため、ワークと砥石車との接触部分である研削作用部分において、ワークの接線方向に研削力が加わり、この研削力によってワークに撓みが生じることもある。そこで、上記構成では、複数の砥石車を、同一方向に回転させることとする。これにより、ワークの周面において、同一円周上の複数の研削作用部分に加わる接線方向の研削力が総合的に打ち消され、研削加工時には、ワーク全体として、ワークの接線方向の研削力が加わらないこととなる。よって、この点からも、ワークに撓みを、より一層、生じ難くすることができる。
また、このように各砥石車を同一方向に回転させると、ワークの周面における研削加工が施される全ての研削作用部分においては、アップカット研削或いはダウンカット研削の同一態様の研削が行われることになり、各砥石車による研削態様を統一させることもできる。
上述した手段において、
「各砥石車の動力を監視する砥石車動力監視手段を備えることを特徴とする円筒研削盤」
としてもよい。
ここで、砥石車動力監視手段は、砥石車の回転駆動力や、砥石車のワークに対する移動駆動力等、適宜の動力を監視するものであればよい。なお、研削加工時においては、研削抵抗が負荷されることから、砥石車を駆動させるための動力が増加する。よって、砥石車動力監視手段は、換言すれば、砥石車を駆動させるために必要な動力の変化を監視するものでもある。
各砥石車の動力を監視することで、円筒研削盤自体に、以下のような種々の機能を付与することができ、円筒研削盤としての利便性を向上させることができる。
例えば、砥石車を回転駆動させるモーター等の回転駆動装置の動力を監視する態様では、監視結果に基き、各砥石車の回転駆動力が等しくなるように、プランジカット研削であれば、各砥石車の研削送り速度を制御し、トラバースカットであれば、各砥石の切り込み量を制御する。これにより、研削加工時に各砥石車からワークに加わる押圧力や研削力等の研削応力を同等化させることができ、各砥石車から加わる研削応力を打ち消させることで、ワークに撓みを生じ難くする場合に、これを適確に実現することができる。
また、砥石車による研削加工が進行して、研削抵抗がなくなった状態は、研削加工が実質的に終了した状態である。この時の砥石車の位置情報によって、ワークの寸法をある程度把握することができるのであるが、単一の砥石車から得られる単一の情報によっては、砥石車の外径寸法精度やワークに対する砥石車の位置精度の誤差により、ワークの正確な寸法を把握し難い。これに対して、複数の砥石車から複数の情報を得ることとすれば、ワークの寸法を高精度で把握することが可能となる。よって、ワークの寸法を直接的に測定する定寸装置を設けなくても、各砥石車の回転駆動力を監視することで、ワークの寸法を高精度に測定することができる。
一方、砥石車をワークに対して移動駆動させるモーター等の移動駆動装置の動力を監視する態様でも、監視結果に基き、各砥石車の移動駆動力が等しくなるように制御すれば、上述と同様に、各砥石車から加わる研削応力を打ち消させることで、ワークに撓みを生じ難くする場合に、これを適確に実現することができる。また、各砥石車の移動駆動力を監視しつつ各砥石車の複数の位置情報を得ることで、上述と同様に、ワークの寸法を高精度に測定することができる。
上述した手段において、
「前記ワークの端部を支持すると共にワークを回転駆動させる一対の主軸を備えることを特徴とする円筒研削盤」
としてもよい。
一般的な円筒研削盤では、ワークの一端側を主軸によって支持すると共に回転駆動させ、ワークの他端側については、芯押し台によって回転自在に支持するだけの構造となっているが、主軸によってワークの片側だけに回転駆動力を与えることとすると、ワークに捩れを生じ、真円度や真直度等の寸法精度が低下する場合がある。特に、長尺状のワークを研削加工する場合や、ワークを高速回転させて研削加工する場合には、この問題が顕著に生じる。また、複数の砥石車によってワークの共通する加工対象面を同時に研削加工する上述の通りの円筒研削盤では、複数の砥石車によってワークの接線方向に多大な研削力が負荷されるため、ワークに捩れが生じ易く、しかも、長尺状のワークにおいて研削対象面が主軸から離れていると、ワークに大きな捩れが生じる。
そこで、上記構成の円筒研削盤では、ワークの両端を主軸によって回転駆動させることとする。これにより、ワークに捩れを生じ難くすることができ、研削加工の寸法精度を向上させることができる。
次に、研削方法としては、
「回転するワークに対して、回転する砥石車をワークの軸方向及び径方向に相対的に移動させ、該砥石車によってワークの周面を研削加工する研削方法であって、
複数の砥石車によって、前記ワークの同一円周上の複数個所を同時に研削加工することを特徴とする研削方法」
である。
このような研削方法によれば、上述した円筒研削盤と同様に、加工時間の短縮化を図ることができるばかりでなく、汎用性に優れ、しかも、ワークに撓みを生じ難くすることができる。
上述した手段において、
「前記ワークの同一円周上における等角度間隔の複数箇所を、同一方向に回転する複数の砥石車によって同時に研削加工することを特徴とする研削方法」
としてもよい。
このような研削方法によれば、上述した円筒研削盤と同様に、ワークに撓みを、より一層、生じ難くすることができる。
上述の通り、本発明によれば、加工時間の短縮化を図ることができるばかりでなく、汎用性に優れ、しかも、ワークに撓みが生じ難い円筒研削盤及び研削方法を提供することができる。
次に、本発明に係る円筒研削盤及び研削方法の実施形態の一例を、図面に従って詳細に説明する。
図1に、円筒研削盤10の一例を示す。この円筒研削盤10は、ベッド20と、ベッド20上にZ軸方向に移動自在に搭載されたワークテーブル30と、このワークテーブル30上に搭載された左右一対の主軸台31a,31bと、ワークテーブル30の前後に対向配置され、X軸方向に移動自在に搭載された二つの砥石台40a,40bとを備えるものである。
ワークテーブル30は、サーボモーターや送りねじ機構等を用いて構成された公知の移動駆動装置(図示省略)によって、ベッド20上にてZ軸方向に移動駆動されるものである。また、左右一対の主軸台31a,31bは、夫々、ワークWを支持すると共にワークWを回転駆動させる主軸32a,32bを備えるものである。なお、各主軸32a,32bは、主軸台31a,31bに内蔵されたモーター等の回転駆動装置(図示省略)によって回転駆動される。
また、一方の主軸32aには、ダイヤモンド砥石等を用いて円盤状に形成されたツルア33が装着されている。このツルア33は、後述する二つの砥石車Ta,Tbの研削面をツルーイングするものであり、主軸32aと共に回転駆動されるものである。このように、ワークWを支持する主軸32a自体にツルア33を設けると、砥石車Ta,Tbに対するツルア33の位置精度として、砥石車Ta,Tbに対するワークWの位置精度と同等な精度を確保することができ、砥石車Ta,Tbをツルーイングする際において、ツルーイング精度を向上させることができる。
ワークテーブル30の前後に対向配置された各砥石台40a,40bは、夫々、CBN砥石等の適宜の砥石材料を用いて外周面が研削面となるように円盤状に形成された砥石車Ta,Tbと、各砥石車Ta,Tbを支承する砥石軸41a,41bと、各砥石軸41a,41bを回転自在に支持する軸頭42a,42bと、各砥石軸41a,41bを回転駆動させるモーター等の回転駆動装置(図示省略)とを備えるものである。また、これら各砥石台40a,40bは、サーボモーターや送りねじ機構等を用いて構成された公知の移動駆動装置(図示省略)によって、ベッド20上にて、夫々個別に、X軸方向に移動駆動されるものである。
ところで、詳細は省略するが、この円筒研削盤10は、加工プログラムの実行により数値制御にてワークWを加工するものであり、CPU、ROM、RAM、ハードディスク等を有するコンピュータを用いて構成された公知のCNC制御装置(図示省略)を備えている。そして、ワークテーブル30のZ軸方向の駆動、各砥石台40a,40bの夫々のX軸方向の駆動、各砥石軸41a,41bの回転駆動、各主軸32a,32bの回転駆動等、各種機器の駆動は、CNC制御装置によって制御される。ここで、CNC制御装置のハードディスクには、ワークWの加工に際して実行される加工プログラム、各砥石車Ta,Tbのツルーイングに際して実行されるツルーイングプログラム、各砥石車Ta,Tbの動力を監視し、この監視結果に基いて適宜の機器の駆動制御を行う監視制御プログラム等の種々のプログラムが格納されており、このCNC制御装置を用いて、後述する各砥石車Ta,Tbの動力を監視する砥石車動力監視手段51(図3参照)が構成されている。
次に、この円筒研削盤10の作動態様を、研削方法と共に説明する。この円筒研削盤10では、図2に示すように、ワークWの外周面の共通する研削対象面において、二つの砥石車Ta,Tbを、夫々、研削送り速度にてX軸方向に移動駆動させて、所謂「プランジカット研削」によって、ワークWの研削対象面に、二つの砥石車Ta,Tbによる同時の研削加工が施される。
ワークWは、その軸心WOを回転中心として、両端の主軸32a,32bによって回転駆動(矢印A)され、このワークWの外周面において、同一円周上の等角度間隔で離間する2箇所、より具体的には、ワークWの外周面において、180°の間隔で離間し、ワークWの軸心WOを挟んで相互にする対向する部位となる2箇所に、夫々、砥石車Ta,Tbを接触させ、この接触部分を研削作用部分Sa,Sbとして、研削加工が施される。ここで、各砥石車Ta,Tbは、ワークWの回転方向に対して同一方向に回転駆動(矢印B,C)されており、ワークWの研削対象面においては、同方向の研削態様であるアップカット研削が行われる。
このような研削加工では、各砥石車Ta,Tbによる研削作用部分Sa,Sbにおいて、ワークWの径方向に、砥石車Ta,Tbからの押圧力F1a,F2bが加わり、しかも、ワークWの外周面の接線方向に、研削に際しての研削力F2a,F2bが加わるのであるが、一方の砥石車Taによる押圧力F1a及び研削力F2aと、他方の砥石車Tbによる押圧力F1b及び研削力F2bとは、ワークWに対して相互に反する力となり、互いに打ち消される。このため、研削加工に際しては、ワークW全体に研削応力が加わらない状態となり、ワークWに撓みが生じ難くなる。
ところで、本例の円筒研削盤では、図3に示すように、CNC制御装置50の機能的構成の一部を用いて、二つの砥石車Ta,Tbによる研削加工時において、砥石車動力監視手段51によって、各砥石車Ta,Tbの動力60a,60bを監視することとしてあり、砥石車動力監視手段51の監視結果に基いて、駆動制御手段52によって、各砥石車Ta,Tbの駆動装置61a,61bの駆動を制御することとしてある。具体的に、本例では、砥石車動力監視手段51を、各砥石車Ta,Tbの動力として、砥石軸41a,41bを回転駆動させるモーター等の回転駆動装置の動力(W:ワット)を監視するものとしてあり、駆動制御手段52を、砥石車Ta,Tbの駆動装置61a,61bとして、各砥石台40a,40bを夫々個別にX軸方向に移動駆動させる移動駆動装置の駆動を制御するものとしてある。そして、各砥石車Ta,Tbの切れ味の差異等によって、各砥石車Ta,Tbの研削作用部分に加わる押圧力や研削力等の研削応力に差異を生じた場合に、この研削応力の差異をなくすように、各砥石車Ta,Tbの研削送り速度を変更する等、X軸方向の移動駆動装置の駆動を制御する。これにより、研削応力の負荷によってワークWに撓みが生じることを、適確に防止することができる。
また、各砥石車Ta,Tbによる研削加工が実質的に終了すると、研削抵抗がなくなり、各砥石車Ta,Tbを定速で回転させるために必要な動力は減少する。よって、この動力の減少を監視して、研削加工の終了を判定すると共に、この状態におけるワークWに対する各砥石車Ta,Tbの位置から、ワークの寸法を高精度に割り出すこととしてもよい。
なお、砥石車Ta,Tbの動力として、各砥石車Ta,TbをX軸方向に移動駆動させる移動駆動装置を構成するサーボモーター等の駆動装置の動力や送りねじ機構の動力を監視することとしてもよい。また、砥石台40a,40bにおけるベッド20との摺接部分にリニアスケール等の測定装置を設けて、この測定装置での測定値を監視することで、砥石車Ta,Tbの動力を監視することとしてもよい。
ところで、本例の円筒研削盤10では、複数の砥石車Ta,Tbによって、ワークWの共通する研削対象面を同時に研削加工するため、ワークW自体に撓みが生じ難く、また、ワークWを、左右一対の主軸32a,32bによって両端にて回転駆動させるため、ワークWに捩れが生じ難い。よって、一般的な円筒研削盤であると、ワークWの回転数を600rpm未満に設定することが余儀なくされるのであるが、この円筒研削盤10では、600rpm以上、或いは、2倍の1200rpm以上、さらには3倍の1800rpm以上にまで、ワークWの回転数を高速化することができる。このため、複数の砥石車Ta,Tbによる同時加工によって加工時間の短縮化を図ることができるばかりでなく、ワークWを高速回転させることでも、加工時間の短縮化を図ることができる。
なお、上記のように、600rpm以上、或いは、1200rpm以上、さらには1800rpm以上にまでワークWを高速回転させるためには、主軸32a,32bの芯振れを抑制しなければならないといった問題を新たに生じる。そこで、主軸32a,32bを主軸台31a,31bに回転自在に支持するための構造として、ボールベアリングやメタル軸受け等の軸受けではなく、軸と軸受けとの間に、直径にて0.01〜0.1mm、好適には0.03〜0.05mmの間隙を設け、この間隙に流体を流通させることで、流体圧によって軸を回転自在に支持することとする所謂「流体軸受け」を採用するのが好適である。
以上、本発明に係る円筒研削盤及び研削方法の一例を説明したが、本発明に係る円筒研削盤及び研削方法はこれに限らず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。例えば、3つ以上の複数の砥石車によって、ワークの同一円周上の複数箇所、より好適には、ワークの同一円周上において等角度間隔で離間する複数箇所を、同時に研削加工することとしてもよい。また、研削方向としては、アップカット研削に限らず、ダウンカット研削であってもよく、研削態様としては、プランジカット研削に限らず、トラバースカット研削であってもよい。さらには、ワークの研削対象面は、ワークの周面であればよく、外周面に限らず、内周面であってもよい。
本発明に係る円筒研削盤の一例の概略を示す平面図である。 複数の砥石車によってワークを研削加工する状態を示す説明図である。 CNC制御装置の機能的構成の一部を示すブロック図である。
符号の説明
Ta 砥石車
Ta 砥石車
W ワーク
10 円筒研削盤
20 ベッド
30 ワークテーブル
31a 主軸台
31b 主軸台
32a 主軸
32b 主軸
33 ツルア
40a 砥石台
40b 砥石台
41a 砥石軸
41b 砥石軸
42a 軸頭
42b 軸頭
50 CNC制御装置
51 砥石車動力監視手段
52 駆動制御手段
60a 砥石車Ta動力
60b 砥石車Tb動力
61a 砥石車Ta駆動装置
61b 砥石車Tb駆動装置

Claims (6)

  1. 回転駆動されると共に、回転するワークに対してワークの軸方向及び径方向に相対的に移動駆動される砥石車を備え、該砥石車によってワークの周面を研削加工する円筒研削盤であって、
    前記ワークの同一円周上の複数箇所を同時に研削加工する複数の砥石車を備えることを特徴とする円筒研削盤。
  2. 前記各砥石車は、夫々、同一方向に回転駆動され、前記ワークの同一円周上における等角度間隔の複数箇所を同時に研削加工するものであることを特徴とする請求項1に記載の円筒研削盤。
  3. 各砥石車の動力を監視する砥石車動力監視手段を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の円筒研削盤。
  4. 前記ワークの端部を支持すると共にワークを回転駆動させる一対の主軸を備えることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一つに記載の円筒研削盤。
  5. 回転するワークに対して、回転する砥石車をワークの軸方向及び径方向に相対的に移動させ、該砥石車によってワークの周面を研削加工する研削方法であって、
    複数の砥石車によって、前記ワークの同一円周上の複数個所を同時に研削加工することを特徴とする研削方法。
  6. 前記ワークの同一円周上における等角度間隔の複数箇所を、同一方向に回転する複数の砥石車によって同時に研削加工することを特徴とする請求項5に記載の研削方法。
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