JP5262437B2 - 砥石のツルーイング方法および研削加工方法 - Google Patents

砥石のツルーイング方法および研削加工方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5262437B2
JP5262437B2 JP2008217870A JP2008217870A JP5262437B2 JP 5262437 B2 JP5262437 B2 JP 5262437B2 JP 2008217870 A JP2008217870 A JP 2008217870A JP 2008217870 A JP2008217870 A JP 2008217870A JP 5262437 B2 JP5262437 B2 JP 5262437B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
grinding
workpiece
grindstone
outer peripheral
peripheral surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008217870A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010052071A (ja
Inventor
徹 小野▲崎▼
恒 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JTEKT Corp
Original Assignee
JTEKT Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JTEKT Corp filed Critical JTEKT Corp
Priority to JP2008217870A priority Critical patent/JP5262437B2/ja
Publication of JP2010052071A publication Critical patent/JP2010052071A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5262437B2 publication Critical patent/JP5262437B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Grinding Of Cylindrical And Plane Surfaces (AREA)
  • Grinding-Machine Dressing And Accessory Apparatuses (AREA)

Description

本発明は、砥石の研削面の幅より狭い幅を有する工作物の外周面を研削面により研削加工する砥石のツルーイング方法およびその砥石を用いた研削加工方法に関するものである。
一般的な円筒研削盤での外周円筒面研削加工(以下、単に研削加工という)に用いられる砥石は、特許文献1にも記載されているように、砥石における砥石層の外周面に形成される研削面は、工作物の外周面との接触部が直線となるように円筒状に形成されている。円筒研削盤により研削加工する際は、工作物が支持されているテーブルを移動させて、工作物の外周面を砥石の外周面に対向する位置に位置決めする。そして、砥石が支持されている砥石台を移動させて砥石の外周研削面により工作物の外周面をプランジ研削加工する。
特開2002−187049号公報(段落0029,0035、図2)
上記従来技術では、工作物の幅が砥石の研削面の幅より狭い場合、工作物の外周面と端面部とのなす角部に研削焼けが発生することがある。ここで、この研削焼けの発生について新たな知見を見出したので以下説明する。図1(C)に示す砥石1の砥石層1bに形成された研削面1ba幅B1より狭い幅BWを有する工作物Wの外周面Waを研削面1baにより研削加工すると、図1(D)に示すように工作物Wの外周面Waに発生する熱流束(外周面Waの面圧×外周面Waの周速)Pの分布は、工作物Wの外周面Waと端面Wbとのなす角部Wcが最も大きく(Pa)、外周面Waの中央部が最も小さい(Pb)2次曲線的の分布となる。この熱流束Pは、時間当たりの発熱量を示しており、工作物Wの角部Wcが最も発熱することになるため、かかる角部Wcに研削焼けが発生し易くなる。
本発明は、砥石の研削面の幅より狭い幅を有する工作物の外周面を研削面により研削加工する際に、工作物の外周面と端面部とのなす角部に研削焼けを発生させないように研削面をツルーイングする砥石のツルーイング方法およびその砥石を用いた研削加工方法を提供することである。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、外周に研削面が形成されており、前記研削面の幅より狭い幅を有し、回転駆動される工作物の外周面を前記研削面によりプランジ研削加工する砥石の前記研削面をツルーイングするツルーイング方法において、前記工作物の外周面と端面部とのなす角部が前記プランジ研削加工時にそれぞれ接触する前記研削面の接触部分が、前記両角部との接触圧力を低下させるために凸状の曲率を持つように前記研削面をツルーイングすることである。
請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1に記載のツルーイング方法において、前記研削面の前記工作物の角部との接触点と、前記研削面の前記工作物を研削加工する部分の最大直径部との径方向距離が、前記工作物の直径の公差範囲の1/2以内となるように前記研削面をツルーイングすることである。
請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項1又は2に記載のツルーイング方法によってツルーイングされた砥石を用いて工作物の外周面を研削加工する研削加工方法において、前記研削面の凸状の曲率を持つ部分が前記工作物の角部とそれぞれ対向する接触開始位置に前記砥石を軸方向に位置決めし、前記工作物と前記砥石とを径方向に相対移動させて前記工作物の外周面を前記研削面でプランジ加工し、続いて前記研削面の前記工作物を研削加工する部分の最大直径部が前記工作物の一方側の角部を通過するまで前記工作物と前記砥石を軸方向に相対移動させて前記工作物の外周面を前記研削面でトラバース研削加工し、前記研削面の最大直径部が前記工作物の他方側の角部を通過するまで前記工作物と前記砥石を軸方向に相対移動させて前記工作物の外周面を前記研削面でトラバース研削加工することである。
請求項1に係る発明によれば、外周に形成された研削面の幅より狭い幅を有する工作物の外周面を研削面により研削加工する砥石の研削面を、研削加工時に工作物の角部に研削焼けが発生しないようにツルーイングすることができる。即ち、工作物の外周面と端面部とのなす角部がそれぞれ接触する研削面の接触部分が凸状の曲率を持つように研削面がツルーイングされるので、工作物の角部が研削面の接触部分と接触する接触圧力を低減することができる。これにより、工作物の角部の熱流束を低減することができるので、かかる角部の研削焼けを防止することができ、工作物の品質を向上させることができる。また、工作物の角部の研削焼けを防止することができるので、研削能率を高めて研削サイクルタイムを短縮させることができ、研削加工コストを抑えることができる。
請求項2に係る発明によれば、研削面の工作物の角部との接触点と、前記研削面の前記工作物を研削加工する部分の最大直径部との径方向距離が、前記工作物の直径の公差範囲の1/2以内となるように前記研削面をツルーイングするので、研削加工後の工作物の径方向の寸法誤差を公差範囲に収めることができる。
請求項3に係る発明によれば、砥石の研削面で工作物の外周面をプランジ研削加工する際、工作物の外周面と両端面部とのなす両角部がそれぞれ接触する砥石の研削面の接触部分が凸状の曲率を持つように研削面がツルーイングされているので、工作物の両角部が研削面の接触部分と接触する接触圧力を低減することができる。これにより、工作物の両角部の熱流束を低減することができるので、かかる両角部の研削焼けを防止することができ、工作物の品質を向上させることができる。また、工作物の両角部の研削焼けを防止することができるので、研削能率を高めて研削サイクルタイムを短縮させることができ、研削加工コストを抑えることができる。そして、砥石の研削面で工作物の外周面をプランジ研削加工した後に、研削面の工作物を研削加工する部分の最大直径部が工作物の一方側の角部を通過するまで工作物と砥石を軸方向に相対移動させ、続いて研削面の最大直径部が工作物の他方側の角部を通過するまで工作物と砥石を軸方向に相対移動させて工作物の外周面を研削面でトラバース研削加工するので、研削加工後の工作物の径方向の加工精度および円筒度をさらに高めることができる。
以下、本発明の実施の形態に係る砥石のツルーイング方法を図面に基づいて説明する。
図1(A)は、本実施の形態の砥石のツルーイング方法によってツルーイングされた砥石を示す断面図、同図(B)は、同図(A)の砥石により研削加工したときの熱流束分布を示す図、同図(C)は、従来の砥石のツルーイング方法によってツルーイングされた砥石を示す断面図、同図(D)は、同図(C)の砥石により研削加工したときの熱流束分布を示す図である。
図1(A)に示すように、本実施の形態の砥石のツルーイング方法によってツルーイングされた砥石25は、工作物Wの円筒状の外周面Waを研削する外周円筒面研削加工用砥石である。この砥石25は、円盤状の金属製もしくはCFRP製のコア25aの外周に径方向断面が円環状の砥石層25bが形成された構成となっている。砥石層25bは、例えば超砥粒であるCBN砥粒をビトリファイドボンドで結合して形成された径方向断面が円弧状の複数の砥石チップをコア25aの外周面に貼付することにより形成されている。
そして、砥石層25bの外周面に形成された研削面25baは、軸方向断面が凸状の円弧形状となるように形成されている。この円弧形状は、工作物Wの外周面Waと端面Wbとのなす角部Wcが研削面25baと接触する点を接触点25bxとしたとき、この接触点25bxと研削面25baの工作物Wを研削加工する部分の最大直径部25bcとの径方向距離Lが、工作物Wの外周面Waの直径の公差範囲の1/2(直径の公差を+b,−aとすると(b+a)/2)以内となるように研削面25baがツルーイングされる。本実施の形態では、最大直径部25bcは研削面25baの中央点である。このような構成の砥石25は高速回転され、工作物Wの外周面Waを砥石層25bの研削面25baで研削加工する。
ここで、背景技術で説明したように、図1(C)に示す従来の砥石1で工作物Wを研削加工すると、砥石1の研削面1baが軸方向断面が直線状となるようにツルーイングされているので、工作物Wの外周面Waが砥石1の研削面1baの接触部分と接触する接触圧力は、工作物Wの角部Wcの方が中央部より極めて高くなる。これにより、図1(D)に示すように、研削加工時に工作物Wの外周面Waに発生する熱流束(外周面Waの面圧×外周面Waの周速)Pの分布は、工作物Wの角部Wcが極めて大きく(Pa)、外周面Waの中央部が最も小さい(Pb)2次曲線の分布となる。この熱流束Pは、時間当たりの発熱量を示しており、工作物Wの角部Wcが最も発熱することになるので、かかる角部Wcに研削焼けが発生し易くなる。
しかし、図1(A)に示す本実施の形態の砥石のツルーイング方法によってツルーイングされた砥石25の研削面25baは、軸方向断面が凸状の円弧形状となるように形成されている。従って、砥石25の砥石層25bに形成された研削面25bcによって、研削面25bcの幅B25より狭い幅BWを有する工作物Wの外周面Waを研削加工すると、工作物Wの角部Wcが接触する砥石25の研削面25baの接触部分25bbが凸状の曲率を持つように研削面25baがツルーイングされているので、工作物Wの角部Wcが研削面25baの接触部分25bbと接触する接触圧力が著しく低減する。そして、図1(B)に示すように、研削加工時に工作物Wの外周面Waに発生する熱流束Pの分布も、工作物Wの角部Wcが最も大きく(PA)、外周面Waの中央部が最も小さい(PB)2次曲線的の分布となるが、砥石25での研削加工により発生する工作物Wの角部Wcの熱流束PAは従来の砥石1での研削加工により発生する工作物Wの角部Wcの熱流束Paよりも大幅に小さくなる。これにより、工作物Wの角部Wcの研削焼けを防止することができ、工作物Wの品質を向上させることができる。また、工作物Wの角部Wcの研削焼けを防止することができるので、工作物Wの外周面Waの周速を上げて研削能率を高めて研削サイクルタイムを短縮させることができ、研削加工コストを抑えることができる。
この理由は、従来のように砥石1の研削面1baを軸方向断面が直線形状となるようにツルーイングすると、工作物Wの角部Wcが研削面1baに押圧されたとき、研削面1baの角部Wcの接触部分が局部的に集中して変形されるのに対し、本実施の形態のように工作物Wの角部Wcが接触する砥石25の研削面25baの接触部分25bbが凸状の曲率を持つように研削面25baをツルーイングすると、研削面25baの角部Wcとの接触部分25bbに凸状の曲率があるため、工作物Wの角部Wcが砥石25の研削面25baに押圧されたとき、研削面25baの角部Wcの接触部分の変形が緩和されるためである。
また、工作物Wの外周面Waと端面Wbとのなす角部Wcが研削面25baと接触する点を接触点25bxとしたとき、この接触点25bxと研削面25baの工作物Wを研削加工する部分の最大直径部25bcとの径方向距離Lが、工作物Wの直径の公差範囲の1/2以内となる円弧形状に研削面25baをツルーイングしているため、研削加工後の工作物Wの径方向の寸法誤差を公差範囲に収めることができ、工作物Wの研削加工精度を高水準に維持することができる。
図2は、本実施の形態の砥石のツルーイング方法およびその砥石を用いた研削加工方法を実施可能な円筒研削盤10の全体を示すもので、円筒研削盤10のベッド11上には、テーブル12が水平なZ軸方向に移動可能に案内支持され、サーボモータ13によりボールねじを介してZ軸方向に移動される。テーブル12上には主軸台15と心押台16とが対向して配置され、主軸台15と心押台16との間に工作物WがZ軸方向と平行な軸線の回りに回転可能にセンタ支持されるようになっている。主軸台15には、主軸駆動モータ17によって回転駆動される主軸18が回転可能に軸承され、工作物Wは主軸18に駆動金具等を介して連結され、回転駆動される。
また、ベッド11上には、砥石台20がテーブル12の移動方向と直交する水平なX軸方向に移動可能に支持され、サーボモータ21によりボールねじを介してX軸方向に移動される。砥石台20には砥石軸22が主軸18と平行な軸線の回りに回転可能に軸承され、砥石駆動モータ23によりベルト伝動機構を介して回転駆動される。砥石軸22の先端には、外周に研削面25baが形成される砥石25が取付けられている。砥石台20には、砥石25と工作物Wもしくはツルーイングロール30との接触によって発生する弾性波を検出するAEセンサ26が備えられている。
主軸台15の砥石台20側の側面には、砥石25をツルーイングするツルーイングロール30を回転可能に備えたツルーイングユニット31が配設されている。ツルーイングユニット31は、主軸台15に取付けられたハウジング33と、ハウジング33に砥石25と平行な水平軸線の回りに回転可能に配置されたツルア軸34と、ツルア軸34を回転駆動するビルトインモータ32とを有し、ツルア軸34の先端部には、砥石25をツルーイングする薄幅のツルーイングロール30が取付けられている。
研削盤10を制御するCNC装置51は、中央処理装置52と、種々の制御値およびプログラムを記憶するメモリ53と、インターフェィス54、55から主に構成されている。メモリ53には、研削加工プログラム、ツルーイングプログラム、接触検出位置データ、ツルーイング切込み量データ、ならびに砥石径データ、砥石幅データ等、研削加工サイクルおよびツルーイングサイクルを実行するのに必要な種々のデータが記憶されている。CNC装置51には、入力装置56を介して種々のデータが入力されるようになっており、入力装置56は、データの入力等を行うためのキーボード、データの表示を行うCRT等の表示装置を備えている。また、CNC装置51には、AEセンサ26からの検出信号が増幅器59を介して入力されるようになっている。
CNC装置51は、X軸モータ駆動ユニット57を介して砥石台20をX軸方向へ移動させるX軸サーボモータ21に駆動信号を与えるとともに、Z軸モータ駆動ユニット58を介してテーブル12をZ軸方向へ移動させるZ軸サーボモータ13に駆動信号を与えるようになっている。また、CNC装置51は、砥石25による工作物Wの加工本数をカウントし、加工本数が予め定められた値に達するとツルーイング動作の開始を指令する。
この円筒研削盤10によって本実施の形態の砥石のツルーイング方法によって砥石25の砥石層25bの外周面に軸方向断面が凸状の円弧形状の研削面25baをツルーイングするには、先ず砥石25を砥石軸22の先端に装着する。CNC装置51は2軸同時制御してX軸サーボモータ21とZ軸サーボモータ13とに駆動信号を送出し、砥石25の外周面を軸方向断面が円弧状の研削面25baとなるようにツルーイングロール30でツルーイングするために砥石台20とテーブル12とを相対的に移動させる。この円弧形状は、工作物Wの外周面Waと端面Wbとのなす角部Wcが研削面25baと接触する点を接触点25bxとしたとき、この接触点25bxと研削面25baの工作物Wを研削加工する部分の最大直径部25bcとの径方向距離Lが、工作物Wの外周面Waの直径の公差範囲の1/2以内となるものである。
なお、ツルーイングは、テーブル12のZ軸方向の移動によりツルーイングロール30が砥石層25bの端部から離脱する毎に砥石台20をX軸方向に前進させて砥石25に対してツルーイングロール30に切込みを付与しながら砥石台20とテーブル12とを前述のように相対的に移動させることを数回繰り返して行われる。
なお、砥石25のツルーイングは、上述の方法に限定されるものではなく、ツルア軸34の先端に、研削面25baの凸状の円弧形状と合致する凹状の円弧形状に軸方向断面が形成された総型のツルーイングロールを装着し、この総型のツルーイングロールが砥石25の外周面と対向するようにテーブル12をZ軸方向に移動させ、砥石台20をX軸方向に前進させて砥石25の外周面を軸方向断面が円弧状の研削面25baとなるように総型のツルーイングロールでツルーイングしてもよい。
また、上記実施の形態では、工作物Wの外周面Waと端面部Wbとのなす角部Wcが接触する研削面25baの接触部分25bbが凸状の曲率を持つように研削面25baをツルーイングするために、研削面25baを軸方向断面が凸状の円弧形状となるようにツルーイングしているが、研削面25baを軸方向断面が凸状の放物線形状などの適宜曲線となるようにツルーイングしてもよい。さらに、工作物Wの角部Wcと接触する研削面25baの接触部分25bbが凸状の曲率を持つ曲線となり、研削面25baの中央部分が直線となるように研削面25baをツルーイングしてもよい。
上記実施の形態では、工作物の外周面と端面部とのなす角部は、工作物Wの外周面Waと端面Wbとのなす角部Wcであるが、工作物の外周面端部に面取りがなされている場合は、角部は工作物の外周面と面取り部とのなす角部となる。
次に、上述の砥石25を装着した円筒研削盤10によって本実施の形態の研削加工方法を実施する研削加工サイクルについて図3に示すフローチャートに基づいて説明する。
まず、CNC装置51の中央処理装置52は、研削加工動作の開始指令に基づいて、ステップ102において、工作物Wを回転駆動するとともに、Z軸サーボモータ13を駆動してテーブル12をZ軸方向に移動制御し、砥石層25bの研削面25baの凸状先端25bcが工作物Wの外周面Waの幅中央に位置する接触開始位置に位置決めする。次いで、ステップ104において、X軸サーボモータ21を駆動して砥石台20をテーブル12側に向かってX軸方向に早送り速度で前進させる。
ステップ106においては、砥石層25bの研削面25baの凸状先端25bcと工作物Wの外周面Waの幅中央との接触によるAE信号が砥石台20に備えられたAEセンサ26から出力されたか否かが判断され、AEセンサ26からAE信号が出力されていない場合(判断結果がN0の場合)には、ステップ104に戻ってX軸サーボモータ21による砥石台20の早送り速度での前進動作が続行される。
図4(A)の一点鎖線で示すように、砥石層25bの研削面25baの中央点(凸状先端)25bcと工作物Wの外周面Waの幅中央との接触によりAEセンサ26からAE信号が出力されると、ステップ106における判断結果がYESになり、ステップ108において、砥石台20は研削送り速度で所定位置まで前進され、工作物Wの外周面Waをプランジ研削加工する。これにより、工作物Wは、図4(A)の二点鎖線で示すように、所定寸法に研削加工される。このとき、砥石層25bの研削面25baは軸方向断面が円弧形状となるようにツルーイングされて工作物Wの角部Wcとの接触部分25bbに曲率があるため、かかる研削面25baの接触部分25bbとの接触圧力を低下させて図1(B)に示すように熱流束PAを低減することができ、かかる角部Wcの研削焼けを防止することができる。
続いて、ステップ110において、Z軸サーボモータ21によりテーブル12を+Z軸方向に所定量トラバースさせて砥石25により工作物Wをトラバース研削加工し、ステップ112において、Z軸サーボモータ21によりテーブル12を−Z軸方向に所定量トラバースさせて砥石25により工作物Wをトラバース研削加工する。本例では図4(B)の一点鎖線で示すように、+Z軸方向の所定量は、工作物Wの幅BWの1/2以上、すなわち砥石層25bの凸状先端25bcが工作物Wの幅中央から図示右側の角部Wcより外側に僅かに外れるまでの距離(BW/2+α)であり、−Z軸方向の所定量は、工作物Wの幅BW以上の距離、すなわち砥石層25bの凸状先端25bcが上記トラバース位置から工作物Wの図示左側の角部Wcより外側に僅かに外れるまでの距離(BW+2α)である。これにより、工作物Wは、砥石25により外周面Waを全幅Bに渡って所定寸法にトラバース研削加工されるので、外周面Waを所定寸法の直径に高精度に高い円筒度で研削加工される。
上記実施の形態では、円筒研削盤10に装着した上記砥石25によって工作物Wの円筒面Waを研削加工したが、本実施の形態の研削加工方法は、カム研削盤やプランクピン研削盤等に上記砥石25を装着し、カム又はクランクピンを研削加工するときにも適用可能である。
上記実施の形態では、砥石層25bの研削面25baの中央点25bcを最大直径部とし、この中央点25bcと工作物Wの外周面Waの幅中央とを一致させてプランジ研削加工を行った後に、テーブル12を工作物Wの幅BWの1/2以上+Z軸方向に移動させ、続いて工作物Wの幅BW以上−Z軸方向に移動させているが、砥石の研削面の工作物を研削加工する部分の最大直径部が研削面の中央部でない場合は、工作物と砥石とを径方向に相対移動させて工作物の外周面を研削面でプランジ研削加工した後に、前記最大直径部が工作物の一方側の角部を通過するまで工作物と砥石を軸方向に相対移動させて工作物の外周面を研削面でトラバース研削加工し、続いて前記最大直径部が工作物の他方側の角部を通過するまで工作物と砥石を軸方向に相対移動させて工作物の外周面を研削面でトラバース研削加工するようにする。
(A)は、本実施形態の砥石を示す断面図、同図(B)は、同図(A)の砥石により研削加工したときの接触圧力分布を示す図、同図(C)は、従来の砥石を示す断面図、同図(D)は、同図(C)の砥石により研削加工したときの接触圧力分布を示す図である。 図1の砥石が装着可能な円筒研削盤の全体を示す図である。 図2の円筒研削盤の研削加工サイクルを示すフローチャートである。 図2の円筒研削盤の研削加工サイクル時の砥石の研削加工を示す図である。
符号の説明
10・・・円筒研削盤、20・・・砥石台、25・・・砥石、25b・・・砥石層、25ba・・・砥石層の外周面(研削面)、25bb・・・砥石層の接触部分、25bc・・・砥石層の中央点(凸状先端)、25bx・・・砥石層の接触点、W・・・工作物、Wa・・・工作物の外周面、Wb・・・工作物の端面、Wc・・・工作物の角部。

Claims (3)

  1. 外周に研削面が形成されており、前記研削面の幅より狭い幅を有し、回転駆動される工作物の外周面を前記研削面によりプランジ研削加工する砥石の前記研削面をツルーイングするツルーイング方法において、
    前記工作物の外周面と端面部とのなす角部が前記プランジ研削加工時にそれぞれ接触する前記研削面の接触部分が、前記両角部との接触圧力を低下させるために凸状の曲率を持つように前記研削面をツルーイングすることを特徴とする砥石のツルーイング方法。
  2. 請求項1に記載のツルーイング方法において、前記研削面の前記工作物の角部との接触点と、前記研削面の前記工作物を研削加工する部分の最大直径部との径方向距離が、前記工作物の直径の公差範囲の1/2以内となるように前記研削面をツルーイングすることを特徴とする砥石のツルーイング方法。
  3. 請求項1又は2に記載のツルーイング方法によってツルーイングされた砥石を用いて工作物の外周面を研削加工する研削加工方法において、
    前記研削面の凸状の曲率を持つ部分が前記工作物の角部とそれぞれ対向する接触開始位置に前記砥石を軸方向に位置決めし、前記工作物と前記砥石とを径方向に相対移動させて前記工作物の外周面を前記研削面でプランジ研削加工し、
    続いて前記研削面の前記工作物を研削加工する部分の最大直径部が前記工作物の一方側の角部を通過するまで前記工作物と前記砥石を軸方向に相対移動させて前記工作物の外周面を前記研削面でトラバース研削加工し、
    前記研削面の最大直径部が前記工作物の他方側の角部を通過するまで前記工作物と前記砥石を軸方向に相対移動させて前記工作物の外周面を前記研削面でトラバース研削加工することを特徴とする研削加工方法。
JP2008217870A 2008-08-27 2008-08-27 砥石のツルーイング方法および研削加工方法 Expired - Fee Related JP5262437B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008217870A JP5262437B2 (ja) 2008-08-27 2008-08-27 砥石のツルーイング方法および研削加工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008217870A JP5262437B2 (ja) 2008-08-27 2008-08-27 砥石のツルーイング方法および研削加工方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010052071A JP2010052071A (ja) 2010-03-11
JP5262437B2 true JP5262437B2 (ja) 2013-08-14

Family

ID=42068542

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008217870A Expired - Fee Related JP5262437B2 (ja) 2008-08-27 2008-08-27 砥石のツルーイング方法および研削加工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5262437B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000000760A (ja) * 1998-06-16 2000-01-07 Shin Etsu Handotai Co Ltd 円筒砥石のツルーイング方法及び該ツルーイング方法により形成された円筒砥石を用いた半導体ウエーハの研削方法
JP2005014171A (ja) * 2003-06-27 2005-01-20 Toyoda Mach Works Ltd 研削方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010052071A (ja) 2010-03-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4648219B2 (ja) 歯車研削盤
KR100373116B1 (ko) 오목측부를갖는캠의연마방법및장치
WO2007072879A1 (ja) 砥石修正装置
EP1839809B2 (en) Grinding method and grinding machine
JPS6258870B2 (ja)
JP4140574B2 (ja) 凹面を有するカムを研削する方法および装置
JP5125391B2 (ja) 旋回装置およびそれを備えた円筒研削盤
JP5383556B2 (ja) 歯車研削用砥石のツルーイング方法及び歯車研削盤
JP2005254333A (ja) 円筒研削盤及び研削方法
JP5056066B2 (ja) ワークのジャーナル部の研削方法
JP5262437B2 (ja) 砥石のツルーイング方法および研削加工方法
JP2008307633A (ja) 工作物の研削方法
JP5668486B2 (ja) ツルーイング方法および研削盤
JP2014133296A (ja) テーパ面エッジ部のセンタレス研削方法およびセンタレス研削装置
JP5603303B2 (ja) アンギュラ研削方法およびアンギュラ研削装置
JP2008149389A (ja) センタレス研削方法、及びセンタレス研削装置
JP6006144B2 (ja) レンズ加工装置、レンズ加工方法、及びレンズ加工用工具
JP4313090B2 (ja) Cvtシーブ面の研削方法およびその研削治具
JP3834493B2 (ja) 複合研削方法及び装置
JP6107348B2 (ja) 内面研削盤
JPH05162005A (ja) バイト成形機能付き旋盤
JPH06134668A (ja) 研削盤
JP2003103462A (ja) 2個の砥石台を有する研削盤におけるツルーイング装置
JPH09253989A (ja) 研削方法
JP4151594B2 (ja) 工作物の回転軸方向傾斜面の研削方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110801

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120720

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130205

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130314

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130402

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130415

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5262437

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees