JP2001177230A - はんだ付け装置 - Google Patents

はんだ付け装置

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JP2001177230A
JP2001177230A JP35436899A JP35436899A JP2001177230A JP 2001177230 A JP2001177230 A JP 2001177230A JP 35436899 A JP35436899 A JP 35436899A JP 35436899 A JP35436899 A JP 35436899A JP 2001177230 A JP2001177230 A JP 2001177230A
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soldered
wiring board
solder
printed wiring
plate
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JP35436899A
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English (en)
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Osamu Yamamoto
修 山本
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Nihon Den Netsu Keiki Co Ltd
Original Assignee
Nihon Den Netsu Keiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 搬送されてくるプリント配線板に鉛フリーは
んだの溶融はんだの噴流波を接触させてはんだ付けを行
う際、はんだ濡れ性を向上させることが可能なはんだ付
け装置を実現する。 【解決手段】 溶融はんだ2を吹き口体5の吹き口6か
ら垂直方向に、かつ、プリント配線板8の搬送方向Aに
対して逆方向にのみ噴流させる。そして、吹き口体5の
後板11に密接させてパネルヒータ13を設けて、プリ
ント配線板8の溶融はんだ2を加熱して、所定時間溶融
状態を保持することによって、はんだ濡れ性を向上させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品を搭載し
たプリント配線板のような板状の被はんだ付けワークの
被はんだ付け部に溶融はんだの噴流波を供給すること
で、前記被はんだ付け部のはんだ付けを行うはんだ付け
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板をはんだ付けする際に、
そのはんだ付け品質の重要な指標として、被はんだ付け
部の濡れがある。すなわち、プリント配線板と電子部品
の被はんだ付け部がはんだで十分に濡れていることが、
この被はんだ付け部の良好な電気的接続性と十分な強度
の機械的接続性とを満足する上で必要である。
【0003】一方で、廃棄された電子機器が酸性雨等を
浴びることで、そこに使用されているプリント配線板等
のはんだから鉛の溶出が促進され、鉛毒によって環境汚
染を生じることが問題となっている。そのため、鉛を使
用しない鉛フリーはんだとその鉛フリーはんだを使用し
たはんだ付け技術の開発が進められている。しかし、鉛
フリーはんだは一般的に濡れ性が悪い。
【0004】はんだ濡れ性を表す指標として、その濡れ
速度をウェッティングバランス法によって測定した際の
ゼロクロスタイムがある。すなわち、ゼロクロスタイム
が小さい程被はんだ付け部へのはんだの濡れ広がり速度
が速いことを意味しており、良好なはんだ濡れ性が得ら
れることの1つの指標となる。
【0005】しかし、先にも説明したように、鉛フリー
はんだは一般的にこのゼロクロスタイムが鉛を使用した
Pb−Snはんだに比較して長い(例えば、「鉛フリー
はんだの測定器による濡れ性評価実例」エレクトロニク
ス実装技術1999.8 VOL.15 No.8
(株)技術調査会:特に第41頁の表3および表4,図
1,第42頁の図2 参照)。すなわち、被はんだ付け
部に十分にはんだ濡れを生じるために要する時間が長い
のである。
【0006】濡れ性改善技術としては、はんだ付けに、
極めて流速の速いジェット噴流波を使用して、プリント
配線板の被はんだ付け部と溶融はんだとの相対速度を高
めることによりはんだ濡れ性が改善できることが従来か
ら知られている。
【0007】例えば、特開平10−135620号公報
には、溶融はんだを噴流させるノズルを水平に近い角度
に設けて噴流の「飛び出し角度θl」を小さくし、溶融
はんだの流速が70cm/秒〜60cm/秒もの高速の
噴流波を形成してはんだ付けを行う技術が開示されてい
る(同公報の段落〔0067〕を参照)。なお、同公報
においては、ブリッジ現象を解消することに目的の重点
をおいて説明されている。
【0008】また、プリント配線板の被はんだ付け部と
噴流波との接触時間を長くすることによってもはんだ濡
れ性が改善できることが従来から知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】溶融はんだの噴流波に
プリント配線板を接触させてはんだ付けを行う場合、予
めこのプリント配線板の被はんだ付け面あるいは被はん
だ付け部にフラックスを塗布することが行われる。
【0010】これにより、被はんだ付け部の酸化物を還
元除去するとともに被はんだ付け部およびはんだを覆っ
てその酸化を防止し、かつ溶融はんだの表面張力を低下
させ、被はんだ付け部のはんだ濡れ性を向上させること
が目的である。なお、フラックスは、プリント配線板と
噴流波とが接触するとこの噴流波の熱により活性化して
その機能が発現する。
【0011】一方で、例えば前記特開平10−1356
20号公報に開示されているような極めて流速の速いジ
ェット噴流波を使用してプリント配線板に溶融はんだを
供給すると、噴流波とプリント配線板とが接触した際に
このプリント配線板に塗布されたフラックスを急速に流
し落としてしまう。そのため、このはんだ付け方法では
フラックス塗布量を通常よりも多くする必要がある。
【0012】また、プリント配線板の搬送速度を遅くす
る等の手段によりこのプリント配線板と噴流波との接触
時間を長くしても同様であり、この場合においてもフラ
ックス塗布量を通常よりも多くする必要がある。
【0013】他方で、はんだ付けを終了したプリント配
線板に残るフラックス残渣は、その後に、プリント配線
板の絶縁性を低下させる等の問題を生じるため、はんだ
付け後に洗浄等によりこのフラックス残渣を除去するこ
とが望ましい。しかし、オゾン層保護の必要から電気的
絶縁性や洗浄性に優れた不活性洗浄液すなわちフロンの
使用ができなくなったため、はんだ付け後のプリント配
線板の洗浄工程を省略できるはんだ付け技術が開発され
た。
【0014】すなわち、フラックス塗布量を少なくして
も極めて良好なはんだ付けを行うことができる技術であ
り、この技術によればはんだ付け後にプリント配線板に
残るフラックス残渣も極めて少なくできる。
【0015】この技術は、低酸素濃度の不活性ガス雰囲
気中ではんだ付けを行う技術である。このはんだ付け技
術を使用したはんだ付け工程においては、低酸素濃度の
不活性ガス雰囲気により被はんだ付け部やはんだの酸化
が僅かにしか進行しないため、フラックス塗布量が少な
くても良いのである。
【0016】このように、はんだ付け後のプリント配線
板に残るフラックス残渣量は少ない程良いのである。し
かし、鉛フリーはんだの濡れ性を改善するために極めて
流速の速いジェット噴流波を使用したり、プリント配線
板と噴流波との接触時間を長くする等の手段を使用して
良好なはんだ付け性を得るためには、プリント配線板へ
のフラックス塗布量も多くする必要があり、その結果と
してはんだ付け後のフラックス残渣も多くなりやすい問
題がある。すなわち、フラックス中の固形分がプリント
配線板上に残存し易くなる問題がある。
【0017】本発明の目的は、極めて流速の速い噴流波
を使用したり、プリント配線板と噴流波との接触時間を
長くすることなく、はんだ濡れ性を向上させることがで
きるはんだ付け装置を実現することによって、例えば鉛
フリーはんだを使用しても良好なはんだ付け性を得るこ
とができるようにすることにある。併せて、良好なはん
だ濡れ性を確保しつつはんだ付け後のフラックス残渣を
増大させることがないはんだ付け装置を実現することに
ある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明のはんだ付け装置
は、溶融はんだの噴流波から板状の被はんだ付けワーク
すなわちプリント配線板が離脱した後も、予め決めた所
定の時間に渡って被はんだ付け部に供給された溶融はん
だを溶融状態に保持できるように構成したところに特徴
がある。
【0019】(1)溶融はんだの供給手段から前記溶融
はんだの供給を受けて吹き口体の吹き口上に噴流波を形
成し、前記噴流波に板状の被はんだ付けワークを搬送手
段で搬送しながら接触させて前記板状の被はんだ付けワ
ークのはんだ付けを行うはんだ付け装置であり、次のよ
うに構成する。
【0020】すなわち、前記吹き口体はその吹き口が垂
直方向を向いて設けられるとともに、前記吹き口から前
記板状の被はんだ付けワークの搬送方向に対して逆方向
にのみ前記溶融はんだを流して前記逆方向にのみ前記噴
流波を形成する構成とし、かつ前記板状の被はんだ付け
ワークに供給された前記溶融はんだを所定の時間にわた
って溶融状態に保持するためのヒータを前記板状の被は
んだ付けワークの搬送方向側の前記吹き口体の後板部分
に密接する位置に前記板状の被はんだ付けワークの搬送
方向に沿って設けるように構成する。
【0021】この構成により、溶融はんだの噴流波と板
状の被はんだ付けワークとが離脱する点を前記吹き口体
の後板近傍に形成することができるようになる。そし
て、噴流波から離脱したプリント配線板は、直ちにこの
溶融はんだの噴流波による加熱から前記吹き口体の後板
部分に密接する位置にこの板状の被はんだ付けワークの
搬送方向に沿って設けたヒータにより絶え間なく加熱さ
れ続け、その被はんだ付け部に供給された溶融はんだを
溶融状態に保持し続ける。
【0022】そして、この溶融状態に保持されている間
も被はんだ付け部へのはんだ濡れが持続して進行し、良
好なはんだ濡れを得ることができる。したがって、ゼロ
クロスタイムの長い鉛フリーはんだを使用しても良好な
はんだ濡れ性を得ることができる。
【0023】また、噴流波と板状の被はんだ付けワーク
とが離脱した後において被はんだ付け部の溶融はんだを
溶融状態に保持させているので、フラックス塗布量を増
加させる必要がなく、はんだ付け後に板状の被はんだ付
けワークに残るフラックス残渣も少なくすることができ
る。
【0024】(2)前記(1)のはんだ付け装置におい
て、前記ヒータにパネルヒータを使用し、かつ前記板状
の被はんだ付けワークと噴流波とが離脱する点の位置と
ヒータの前端位置との間の前記板状の被はんだ付けワー
クの搬送方向における距離が10mm以下となるように
構成する。
【0025】溶融はんだの噴流波から離脱した板状の被
はんだ付けワークには、その被はんだ付け部に溶融はん
だが供給されているが、この溶融はんだは噴流波から離
脱すると急速に温度低下して固化する。すなわち、噴流
波から離脱した板状の被はんだ付けワークは噴流波から
の給熱を受けられなくなり、自然放熱により急速に温度
低下して固化するのである。
【0026】板状の被はんだ付けワークの被はんだ付け
部に供給された溶融はんだを溶融状態に保持するために
は、噴流波以外の熱源から直ちに給熱する必要がある。
したがって、噴流波からプリント配線板が離脱した直後
の位置にヒータを設ける必要がある。すなわち、前記
(1)に説明したように、吹き口体の後板部分に密接す
る位置にヒータを設ける必要がある。
【0027】そしてこの密接する位置としては、板状の
被はんだ付けワークと噴流波とが離脱する点の位置とパ
ネルヒータの前端の位置との間の搬送方向における距離
が概ね10mm以下になるように設ければ良い。
【0028】そしてこの距離よりも長いと、板状の被は
んだ付けワークに供給された溶融はんだがパネルヒータ
上に到達する前に一旦固化してしまい、その後にパネル
ヒータから給熱して再溶融させるには多量の融解熱が必
要となって容易に溶融しないばかりかこの板状の被はん
だ付けワークが高温に維持されている時間ばかりが無意
味に長くなり、この板状の被はんだ付けワークに与える
熱ストレスが大きくなる。また、被はんだ付け部に供給
された溶融はんだが一旦固化してしまうため、大きな濡
れ性改善は望めない。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明のはんだ付け装置は、次の
ような実施形態例において実施することができる。
【0030】(1)実施形態例−1 図1を参照して、本発明にかかるはんだ付け装置の実施
形態例−1を説明する。
【0031】図1は、本発明のはんだ付け装置の実施形
態例−1を説明するための側断面図である。
【0032】すなわち、はんだ槽1には図示しないヒー
タにより加熱されて溶融状態の溶融はんだ2が収容さ
れ、この溶融はんだ2をチャンバ3に設けたポンプ4に
より吹き口体5へ供給して吹き口6から噴流させ、この
吹き口6上に溶融はんだ2の噴流波7を形成するように
構成されている。
【0033】搬送コンベア9は多数の電子部品(不図
示)を搭載したプリント配線板8を矢印A方向へ搬送し
て前記吹き口6上の噴流波7にその被はんだ付け面(す
なわちその被はんだ付け部)8aを接触させる手段であ
り、図1の例では仰角θでプリント配線板8を搬送する
ように設備されている。
【0034】このはんだ付け装置の吹き口体5は、図1
の左側(プリント配線板の搬送方向Aから見て前側)の
前板10、右側(プリント配線板の搬送方向から見ての
後側)の後板11およびこの前板10と後板11とを両
側から挟んでいる図示しない側板によって構成され、そ
の吹き口部5aはホーン形状で、吹き口6を形成し、そ
の向きは湾曲しつつも垂直方向に向けてある。
【0035】そして、ホーン形状の前記吹き口部5aに
続いて前板10によりトレイ部10aを構成し、ホーン
形状の吹き口部5aから噴流した溶融はんだ2をトレイ
部10aの方向すなわちプリント配線板8の搬送方向A
とは逆方向にのみ流して噴流波7を形成するように構成
してある。
【0036】一方、パネルヒータ13が吹き口体5の後
板11に密接する位置に、この位置からプリント配線板
8の搬送方向Aに沿って設けてある。
【0037】以上のように構成することにより、噴流波
7と搬送されるプリント配線板8とが離脱する離脱点1
2の位置とパネルヒータ13の前端位置13aとの間隔
gを10mm以下になるように構成することができる。
【0038】パネルヒータ13に赤外線パネルヒータを
使用した場合、前記間隔gが10mm以上になると、プ
リント配線板8の被はんだ付け部8aに供給された溶融
はんだ2が放熱により急速に温度低下して一旦固化して
しまう。固化を防ぐために最も良いのはこのパネルヒー
タ13を吹き口体5の後板11に密着させることであ
る。
【0039】しかし、プリント配線板8に接触しないパ
ネルヒータ13によりその被はんだ付け部8aに供給さ
れた溶融はんだ2を溶融状態に維持するためには、この
溶融はんだ2の温度よりも高い温度にこのパネルヒータ
13の表面温度を維持する必要があり、両者の温度制御
を乱調なく行うために、この両者をわずかに離間(密接
する位置に)させておくことが好ましい。
【0040】すなわち、一旦固化した溶融はんだ2を再
溶融させるためには融解熱を供給する必要があり、その
間プリント配線板8に搭載された多数の電子部品を再溶
融に要する長い時間に渡って高温に暴露することになっ
て、この電子部品に対する熱ストレスが大きくなるので
好ましくない。
【0041】なお、図示しないが、はんだ槽1の溶融は
んだ2の温度制御装置とパネルヒータ13の表面温度制
御装置とは別々に設けてある。また、このパネルヒータ
13は吹き口体5の後板11側の電力密度が大きく、プ
リント配線板8の搬送方向Aに沿って電力密度が徐々に
小さくなるように構成してある。すなわち、プリント配
線板8の温度を徐々に低下させるように構成してある。
【0042】一例として、プリント配線板8とパネルヒ
ータ13の前端位置13aとの間隔dを約10mmに設
定した場合に、プリント配線板8に供給された溶融はん
だ2を溶融状態に維持するためにはこのパネルヒータ1
3の表面温度を約300℃程度に維持する必要がある。
【0043】以上のように構成することにより、噴流波
7から離脱したプリント配線板8は、パネルヒータ13
により加熱され続け、その被はんだ付け部8aに供給さ
れた溶融はんだ2を溶融状態に保持し続ける。そして、
この溶融状態に保持されている間も被はんだ付け部8a
へのはんだ濡れが持続して進行し、良好なはんだ濡れを
得ることができる。そのため、ゼロクロスタイムの長い
鉛フリーはんだを使用しても、良好なはんだ濡れ性を得
ることができるようになる。
【0044】また、噴流波7と板状の被はんだ付けワー
ク8とが離脱した後に被はんだ付け部8aの溶融はんだ
2を溶融状態に保持させているので、フラックス塗布量
を増加させる必要がなく、従来と同様のフラックス塗布
量で良好なはんだ付け性が得られ、はんだ付け後のフラ
ックス残渣が増加することもない。
【0045】(2)その他の実施形態例図2を参照し
て、本発明にかかるはんだ付け装置のその他の実施形態
例を説明する。
【0046】図2は、本発明のはんだ付け装置のその他
の実施形態例を説明するための側断面図である。なお、
図1において示したはんだ槽、チャンバおよびポンプは
省略して図示していない。
【0047】すなわち、図2に示すはんだ付け装置は、
吹き口体5の吹き口部5aが直立した形状であり、トレ
イ部10aは上向きに傾斜して設けてある。そのため、
吹き口体5の後板11は平板的形状であり、吹き口部5
aの先端においてプリント配線板8の搬送方向Aに対し
て逆方向に傾斜させた構成としてある。
【0048】そのため、図示しないポンプから供給され
た溶融はんだ2は、吹き口部5aからトレイ部10aへ
向かってのみ流れ、溶融はんだ2の噴流波7を形成す
る。そして、図2に例示するように、搬送コンベア9で
搬送されるプリント配線板8と吹き口6上の噴流波7と
を接触させると、その離脱点12を吹き口体5の後板1
1近傍に位置するように構成することができる。
【0049】一方、吹き口体5の後板11に密接する位
置に、前記(1)で説明したパネルヒータ13と同様の
パネルヒータ13を設けてある。したがって、図2に例
示するように、この例においてもプリント配線板8と噴
流波7とが離脱する離脱点12とパネルヒータ13の前
端位置13aとの間隔gを10mm以下にすることがで
きる。
【0050】次に、図3に示すはんだ付け装置は、吹き
口体5の吹き口部5aが先端の尖ったノズル形状に構成
してあり、この吹き口部5aから噴流する溶融はんだ2
は、図3に例示するようにプリント配線板8の搬送方向
Aに対して逆方向を指向するように構成してある。
【0051】吹き口体5の前板10は、補助板18に長
孔16とねじ17とにより矢印C方向へ位置調節可能に
設けてあり、この補助板18は同様にして基板21に長
孔19とねじ20とにより矢印B方向に位置調節可能に
設けてある。すなわち、吹き口体5の前板10は矢印C
方向および矢印B方向にその位置を調節することが可能
であり、これにより、吹き口部5aの幅やこの吹き口6
から噴流する溶融はんだ2の指向性を調節する仕組みで
ある。
【0052】そして、吹き口体5の後板11に密接する
位置に、前記(1)で説明したパネルヒータ13と同様
のパネルヒータ13を設けてある。そして、図3に例示
するように、搬送コンベア9で搬送されるプリント配線
板8と吹き口6上の噴流波7とを接触させると、その離
脱点12を吹き口体5の後板11近傍に位置するように
構成することができる。したがって、図3に例示するよ
うに、この例においてもプリント配線板8と噴流波7と
が離脱する離脱点12とパネルヒータ13の前端位置1
3aとの間隔gを10mm以下にすることができる。
【0053】これらの図1および図2、図3に例示した
はんだ付け装置のように、吹き口体5の吹き口6の方向
を垂直方向に向け、さらにプリント配線板8の搬送方向
Aに対して逆方向にのみ溶融はんだ2を流して噴流波7
を形成し、この吹き口6上の噴流波7にプリント配線板
8を接触させる構成とする。これにより、プリント配線
板8と噴流波7とが離脱する離脱点12を吹き口体5の
後板11近傍に位置させることが可能となる。
【0054】他方で、吹き口体5の後板11に密接する
位置にパネルヒータ13を設ける。具体的には先に説明
したプリント配線板8と噴流波7とが離脱する離脱点1
2とパネルヒータ13の前端位置13aとの間隔が10
mm以下となるように、このパネルヒータ13をこのプ
リント配線板8の搬送方向Aに沿って配設する。
【0055】これにより、このプリント配線板8が噴流
波7から離脱しても、その被はんだ付け部8aに供給さ
れた溶融はんだ2を溶融状態に保持することが可能とな
り、このパネルヒータ13上においてその溶融状態を保
持し続けることができるようになる。
【0056】また、吹き口体5の吹き口6は、幾分湾曲
した形状であったり、幾分傾斜した形状であっても良
い。基本的に概ね垂直方向を向いていて、しかも吹き口
部5aから噴流した溶融はんだ2をプリント配線板8の
搬送方向Aに対して逆方向にのみ流して噴流波7を形成
する構成であればよいのである。
【0057】具体的には、吹き口体5の吹き口6の角度
が45°以上の角度となるように構成すればよい。すな
わち、吹き口6の角度が45°以上の吹き口体5によっ
て形成される、相対的に流速が遅い噴流波(特開平10
−135620号公報に開示された技術に対比して)に
おいても、十分な作用が得られる。
【0058】さらに好ましくは、この噴流波7と搬送コ
ンベア9によって搬送されるプリント配線板8との離脱
点12が、吹き口体5の後板11近傍位置に形成される
構成であると良い。
【0059】このように構成することによってのみ、パ
ネルヒータ13に溶融はんだ2が被る等の障害を生じる
ことなく、プリント配線板8と噴流波7との離脱点12
の極近傍に、すなわち10mm以下の位置にパネルヒー
タ13を位置させ、プリント配線板8の被はんだ付け部
8aに供給された溶融はんだ2を溶融状態に保持し続け
ることができるようになるのである。
【0060】なお、図示はしないが、はんだ槽1内の溶
融はんだ2の温度を制御する温度制御装置とパネルヒー
タ13の表面温度を制御する温度制御装置とは別々に設
けてあり、それぞれ目的とする温度に維持できるように
構成されている。
【0061】そのため、温度の異なる溶融はんだ2がパ
ネルヒータ13上に被るとこのパネルヒータ13の温度
制御にその都度乱調を生じて、目的とする表面温度に保
持することができなくなる。
【0062】
【実施例】まず、図4を参照して、図1に示したはんだ
付け装置のパネルヒータの構成例を説明する。
【0063】図4は、この実施例において使用したパネ
ルヒータの構成を説明するための図である。
【0064】そして、図1に例示したはんだ付け装置を
使用して、プリント配線板の加熱プロファイルを測定し
た。
【0065】すなわち、このパネルヒータ13はアルミ
板22に設けたヒータ挿通孔23にシーズヒータ24を
挿通して形成したものであり、全長L=75mmで、各
シーズヒータ24間の間隔はLl=22.5mm、L2
=32.5mm、Le=10mmである。すなわち、パ
ネルヒータ13を構成するアルミ板22においてパネル
ヒータ13の電力密度に勾配を設けるように構成してあ
る。
【0066】また、各シーズヒータ24の定格電力は
0.5kWであり、パネルヒータ13の表面には図示し
ない温度センサを設けてある。そして、この温度センサ
およびシーズヒータ24は図示しない温度制御装置に接
続して使用し、このパネルヒータ13の表面温度を目的
とする温度に調節できるように構成してある。
【0067】なお、温度センサを設ける位置は、図4に
おいて左側に配設したシーズヒータ24の近傍が良い。
この位置に温度センサを設けることにより、図4におい
てパネルヒータ13の左側を基準にして右側へ向けてそ
の表面温度に下降勾配を設けることができる。そして、
図4に例示したパネルヒータ13の左端を前端位置13
aとして、図1の吹き口体5の後板11に密接する位置
に設けて使用した。また、プリント配線板8の被はんだ
付け部8aが存在する下面とパネルヒータ13との間隔
d(図1参照)は約10mmに設定した。
【0068】ところで、図1には図示していないが、通
常のはんだ付け手順では、はんだ槽1を設けてあるはん
だ付け工程の前段に予備加熱工程を設けてある。これに
より、プリント配線板8が溶融はんだ2の噴流波7に接
触した際の急激な温度上昇幅を小さくし、このプリント
配線板8および搭載されている電子部品に与えるヒート
ショックを抑制する。また、予め塗布されているフラッ
クスの溶媒を揮発させて乾燥させるとともに、溶融はん
だ2の噴流波7に接触する前に前置的にフラックスを活
性化させておくことが目的である。
【0069】以上のような構成のはんだ付け装置におい
て、溶融はんだ2の温度を250℃に、パネルヒータ1
3の前端位置13a(図4の左側)の表面温度を300
℃に設定し、プリント配線板8の搬送速度をlm/mi
nに設定してはんだ付けを行い、その際の加熱プロファ
イルを測定した。使用したはんだはSn―Ag―Cu系
で融点210℃の鉛フリーはんだである。
【0070】次に、図5を参照して本実施形態例−1の
はんだ付け装置を用いてはんだ付けを行う際の被はんだ
付け部の加熱プロファイルを説明する。
【0071】図5は、本実施形態例−1の構成例におい
て、プリント配線板を実際にはんだ付けした際の被はん
だ付け部の加熱プロファイルである。
【0072】図5において、横軸は時間を表し、縦軸は
温度を表している。また、プロファイル線の実線はパネ
ルヒータ13を使用しない場合の加熱プロファイルであ
り、点線はパネルヒータ13を使用した場合の加熱プロ
ファイルである。
【0073】図5においては、予めフラックスを塗布さ
れたプリント配線板8の被はんだ付け部8aは予備加熱
工程で約120℃に加熱され、続いてはんだ付け工程で
溶融はんだ2の噴流波7に接触して250℃に加熱され
溶融はんだ2が供給される。噴流波7への接触時間は約
2secであり、パネルヒータ13を使用しない場合に
は、噴流波7から離脱すると一旦約210℃に急速に温
度低下し、この温度で融解熱を放出するとその後も急速
に温度低下を生じ、約100℃以下ではゆっくりと自然
冷却する。
【0074】他方、パネルヒータ13を使用すると、噴
流波7への接触時間約2secを経過した後、すなわち
噴流波7から離脱した後約5secにわたって被はんだ
付け部8aの温度が250℃〜240℃程度に保持され
続ける。
【0075】すなわち、噴流波7に接触している約2s
ec間に被はんだ付け部8aに溶融はんだ2が供給され
続け、その後の約5sec間は被はんだ付け部8aに供
給された溶融はんだ2は溶融状態を保持し続けている。
そして、パネルヒータ13からの給熱を受けられなくな
ると、先と同様に一旦約210℃に急速に温度低下し、
この温度で融解熱を放出するとその後も急速に温度低下
を生じ、約100℃以下ではゆっくりと自然冷却する。
【0076】このように、本発明のはんだ付け装置で
は、プリント配線板8の被はんだ付け部8aに供給され
た溶融はんだ2を、このプリント配線板8が溶融はんだ
2の噴流波7から離脱した後においても溶融状態に保持
し続けることが可能となり、この間においても被はんだ
付け部8aにおけるはんだ濡れが持続して進行する。し
たがって、ゼロクロスタイムの比較的長い鉛フリーはん
だを使用しても、被はんだ付け部8aにおけるはんだ濡
れを向上させることができる。
【0077】また、プリント配線板8が溶融はんだ2の
噴流波7に接触している時間を延長して長くする必要が
ないので、このプリント配線板8に塗布するフラックス
量を増量する必要がない。したがって、はんだ付け後の
プリント配線板8に残るフラックス残渣が増えることも
なく、このフラックス残渣による絶縁不良等も発生し難
くなる。
【0078】なお、本実施例の場合においては、パネル
ヒータ13の表面温度を300℃以上に保持することに
よって、被はんだ付け部8aに供給された溶融はんだ2
を溶融状態に保持することが可能であった。
【0079】しかし、極端に高い表面温度に設定する
と、プリント配線板8、ひいてはその被はんだ付け部8
aの温度が過度に上昇し、この過昇によりプリント配線
板8自体や搭載されている電子部品に対するヒートショ
ックが増大するので、できるだけ被はんだ付け部8aの
温度は溶融はんだ2の温度よりも極端に上昇しないよう
に調節すことが必要である。
【0080】
【発明の効果】以上のように本発明のはんだ付け装置に
よれば、板状の被はんだ付けワーク、すなわちプリント
配線板の被はんだ付け部に供給された溶融はんだを、溶
融はんだの噴流波からプリント配線板が離脱した後にお
いても持続して溶融状態に保持することが可能となり、
これにより、溶融はんだの噴流波とプリント配線板との
接触時間を延長することなく、被はんだ付け部のはんだ
濡れ性を向上させることができる。また、きわめて高速
のジェット噴流波を使用することなく、被はんだ付け部
のはんだ濡れ性を向上させることができる。
【0081】したがって、フラックス塗布量を増大させ
ることなく被はんだ付け部のはんだ濡れ性を向上させる
ことが可能となり、はんだ付け後に残るフラックス残渣
も少なく維持することができる。また、鉛フリーはんだ
のようにゼロクロスタイムの長いはんだを使用しても、
良好なはんだ濡れ性を得ることができるようになる。そ
の結果、十分にはんだに濡れた板状の被はんだ付けワー
ク、すなわちプリント配線板を製造することが可能とな
り、信頼性の高いプリント配線板ひいては信頼性の高い
電子機器を得ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のはんだ付け装置の実施形態例−1を説
明するための側断面図である。
【図2】本発明のはんだ付け装置のその他の実施形態例
を説明するための側断面図である。
【図3】本発明のはんだ付け装置のその他の実施形態例
を説明するための側断面図である。
【図4】本実施形態例−1において使用したパネルヒー
タの構成を説明するための図である。
【図5】本実施形態例−1の構成例においてプリント配
線板を実際にはんだ付けした際の被はんだ付け部の加熱
プロファイルである。
【符号の説明】
1 はんだ槽 2 溶融はんだ 3 チャンバ 4 ポンプ 5 吹き口体 5a 吹き口部 6 吹き口 7 噴流波 8 プリント配線板 8a 被はんだ付け部 9 搬送コンベア 10 前板 10a トレイ部 11 後板 12 離脱点 13 パネルヒータ 13a 前端位置 16 長孔 17 ねじ 18 補助板 19 長孔 20 ねじ 21 基板 22 アルミ板 23 ヒータ挿通孔 24 シーズヒータ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融はんだの供給手段から前記溶融はん
    だの供給を受けて吹き口体の吹き口上に噴流波を形成
    し、前記噴流波に板状の被はんだ付けワークを搬送手段
    で搬送しながら接触させて前記板状の被はんだ付けワー
    クのはんだ付けを行うはんだ付け装置であって、 前記吹き口体はその吹き口が垂直方向を向いて設けられ
    るとともに前記吹き口から前記板状の被はんだ付けワー
    クの搬送方向に対して逆方向にのみ前記溶融はんだを噴
    流して前記逆方向にのみ噴流波を形成する構成とし、 かつ前記板状の被はんだ付けワークに供給された前記溶
    融はんだを所定の時間にわたって溶融状態に保持するた
    めのヒータを前記板状の被はんだ付けワークの搬送方向
    側の前記吹き口体の後板部分に密接する位置に前記板状
    の被はんだ付けワークの搬送方向に沿って設けたことを
    特徴とするはんだ付け装置。
  2. 【請求項2】 前記ヒータにパネルヒータを使用し、か
    つ前記板状の被はんだ付けワークと前記噴流波とが離脱
    する点の位置とパネルヒータの前端位置との間の前記板
    状の被はんだ付けワークの搬送方向における距離が10
    mm以下であることを特徴する請求項1記載のはんだ付
    け装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1303853C (zh) * 2001-07-09 2007-03-07 松下电工株式会社 浸焊方法及浸焊装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN1303853C (zh) * 2001-07-09 2007-03-07 松下电工株式会社 浸焊方法及浸焊装置

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