JP3919421B2 - はんだ付け方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品を搭載したプリント配線板のような板状の被はんだ付けワークをSn−Zn系の溶融はんだに接触させることで、該被はんだ付けワークの被はんだ付け部のはんだ付けを行うはんだ付け方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
廃棄された電子機器に使用されているプリント配線板から、酸性雨等に促進されて鉛(Pb)が溶けだして地下水等を汚染し、その毒性が人体に影響を与えることが問題となっている。そのため、従来プリント配線板のはんだ付けに使用されていたSn−Pb(錫−鉛)系はんだに代わって鉛を使用しない鉛フリーはんだとその鉛フリーはんだを使用したはんだ付け技術の開発が進められている。
【0003】
鉛フリーはんだとして有力視されているはんだは、Sn−Ag−Cu(錫−銀−銅)系はんだやSn−Ag−Bi(錫−銀−ビスマス)系はんだ、Sn−Cu(錫−銅)系はんだである。しかし、これらのはんだはリフトオフ現象を生じてはんだ付け不良を生じやすい問題がある。また、融点(210℃〜220℃程度)が高く、従来のSn−Pb系はんだに比較してはんだ付け温度を250℃〜260℃程度の高い温度ではんだ付けする必要があり、プリント配線板とそこに搭載されている電子部品に従来以上に熱ストレスを与える問題がある。さらに、これらのはんだは−般的に高価である。
【0004】
他方で、Sn−Zn系はんだは、融点(190℃〜200℃程度)が低く、リフトオフ現象を生じることもなく、はんだ付け強度が大きく、安価である等々の特徴を有している。(例えば、「鉛フリーはんだ本格採用を見据えたソルダリングマテリアル&プロセス」(「エレクトロニクス実装技術1999臨時増刊号」の第44頁〜第53頁 株式会社 技術調査会)の表2(同第45頁)を参照)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
Sn−Zn系はんだをリフローはんだ付け方法において使用する例はある。例えば、「Sn−Zn系鉛フリーソルダペースト」(「エレクトロニクス実装技術1999 臨時増刊号」の第74頁〜第77頁 株式会社 技術調査会)に開示されている。
【0006】
しかし、Znは活性であり安定な酸化膜を形成するため、プリント配線板の被はんだ付けランド等の銅(Cu)に対する濡れ性が悪くなりやすく、フローはんだ付け方法においてはその使用例は無く、その使用は諦められていた。
【0007】
本発明者は、酸素濃度の低い(予備加熱工程において1000ppm以下、はんだ付け工程において500ppm以下)不活性ガス雰囲気では、十分なはんだ濡れ性が得られることを見いだした。
【0008】
しかし、Sn−Zn系はんだは粘りが強く張力も大きいため、スルーホール内およびその上方のランドヘのはんだ上がりが悪い(いわゆるスルーホールのはんだ上がりが悪い)問題がある。
【0009】
本発明の目的は、Sn−Zn系はんだを使用してプリント配線板のフローはんだ付けを行う際に、スルーホールヘのはんだ上がりが良好となるはんだ付け方法を確立することによって、はんだ付け不良を発生することなく、かつ、そのはんだ付け部の信頼性が高いプリント配線板を安価に製造することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のはんだ付け方法は、Sn−Zn系はんだを使用してフローはんだ付けを行う際に、はんだの温度およびプリプリント配線板と溶融はんだの噴流波との接触態様を規定したところに特徴がある。
【0011】
(1)スルーホールを有する被はんだ付けワークを予備加熱工程で予備加熱を行った後にはんだ付け工程において前記スルーホールに溶融したSn−Zn系はんだの噴流波を接触させることによりこの噴流波からのみ前記被はんだ付けワークのスルーホールに前記Sn−Zn系はんだを供給して前記スルーホール内およびその上方のランドヘ前記Sn−Zn系はんだを濡れ上がらせるはんだ付け方法であって、
前記予備加熱工程と前記はんだ付け工程に不活性ガスを供給して前記予備加熱工程の酸素濃度を1000 ppm 以下の不活性ガス雰囲気に前記はんだ付け工程の酸素濃度を500 ppm 以下の不活性ガス雰囲気にしておいて前記Sn−Zn系はんだの噴流波の温度を210℃以上250℃以下の範囲内とし前記被はんだ付けワークのスルーホールとSn−Zn系はんだの噴流波との接触時間を1.5秒以上としたはんだ付け方法である。
【0013】
すなわち、Sn−Zn系はんだで十分なはんだ濡れ性を得るための条件と、スルーホール内およびその上方のランドへSn−Zn系はんだを濡れ上がらせる条件とにより、Sn−Zn系はんだを噴流波に用いても被はんだ付け部に十分なはんだ付け濡れ性が得られるとともに十分なスルーホール上がりを得ることができる。
【0014】
(2)スルーホールを有する被はんだ付けワークを予備加熱工程で予備加熱を行った後にはんだ付け工程において前記スルーホールに溶融したSn−Zn系はんだの噴流波であって主に鉛直方向に動圧が作用する噴流波と水平方向に動圧が作用する噴流波とに少なくともそれぞれ1回接触させることによりこの噴流波からのみ前記被はんだ付けワークのスルーホールに前記Sn−Zn系はんだを供給して前記被はんだ付けワークのスルーホール内およびその上方のランドヘ前記Sn−Zn系はんだを濡れ上がらせるはんだ付け方法であって、
前記予備加熱工程と前記はんだ付け工程に不活性ガスを供給して前記予備加熱工程の酸素濃度を1000 ppm 以下の不活性ガス雰囲気に前記はんだ付け工程の酸素濃度を500 ppm 以下の不活性ガス雰囲気にしておいて前記Sn−Zn系はんだの噴流波の温度を210℃以上250℃以下の範囲内としさらに前記鉛直方向に動圧が作用する噴流波との接触時間を1.2秒以上とし前記水平方向に動圧が作用する噴流波との接触時間を2.5秒以上としたはんだ付け方法である。
【0016】
すなわち、Sn−Zn系はんだで十分なはんだ濡れ性を得るための条件と、スルーホール内及びその上方のランドへSn−Zn系はんだを濡れ上がらせる条件とにより、Sn−Zn系はんだを噴流波に用いても主に鉛直方向に動圧が作用する噴流波と主に水平方向に動圧が作用する噴流波とを使用して,微細な被はんだ付け部に確実にSn−Zn系はんだを供給することができるとともに、スルーホール上がりのよいはんだ付けを行うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明のはんだ付け方法は、次のような実施形態例において実施することができる。
(1)構成
本発明に係るはんだ付け方法の実施形態例の一例を図1を参照して説明する。
【0018】
図1は、本発明のはんだ付け装置の実施形態例を説明する縦断面図である。なお、N2 ガス供給系はシンボル図で示してある。
【0019】
すなわち、多数の電子部品を搭載したプリント配線板1を搬送する搬送コンベアは、仰角搬送(搬送仰角θ1 )の第1の搬送コンベア2と俯角搬送(搬送俯角θ2 )の第2の搬送コンベア3とにより構成してあり、これらの搬送コンベア2,3を覆うようにトンネル状チャンバ4を設けてある。このトンネル状チャンバ4の縦断面は、図1にも示すように「へ」の字状に構成してあり、水平面から搬入口5の高さと搬出口6の高さが同じ高さになるように構成してある。このように、搬入口5の高さと搬出口6の高さが同じ高さになるように構成することにより、はんだ付け装置を他の装置と連繋してインラインで使用することが容易となる。
【0020】
また、「へ」の字状の頂部の第1の搬送コンベア2と第2の搬送コンベア3との移載部に設けた搬送コンベアの昇降装置(図示は省略)により、搬送仰角θ1 および搬送俯角θ2 を併せて可変し調節できるように構成してある。なお、第1,第2の搬送コンベア2と3の接続部分やトンネル状チャンバ4の接続部分に対応する部分は折曲げ角度が可変に構成されている。
【0021】
第1および第2の搬送コンベア2,3は、図示はしてないが、プリント配線板1の両側端部を保持する保持爪を備え、両側端部側に設けられ平行2条に構成されたコンベアフレームから成る。なお、幅の異なるプリント配線板を保持できるように、通常は一方のコンベアフレームがプリント配線板1の幅方向に移動し調節できるように構成されている。図中の矢印Aはプリント配線板の搬送方向を示している。
【0022】
また、第1の搬送コンベア2に沿ってトンネル状チャンバ4内に、プリント配線板1の予備加熱工程17を構成するプリヒータ7とはんだ付け工程18を構成するはんだ槽8とが配設してある。
【0023】
予備加熱工程17のプリヒータ7は、予めフラックスが塗布されたプリント配線板1の予備加熱を行い、フラックスの前置的活性化とプリント配線板1および搭載電子部品(不図示)に与えるヒートヒョックを軽減するために設けられている。
【0024】
また、はんだ付け工程18のはんだ槽8には図示しないヒータにより加熱されて溶融状態のSn−Zn系はんだ(Sn−9Znはんだ)が溶融はんだ9として収容してあり、この溶融はんだ9を第1のポンプ10により第1の吹き口体12に送出して第1の噴流波13を形成する。また、第2のポンプ11により第2の吹き口体14に送出して第2の噴流波15を形成する。そして、これら噴流波13,15をプリント配線板1の下方側の面すなわち被はんだ付け部が存在する被はんだ付け面に接触させることによりこの被はんだ付け部に溶融はんだ9を供給し、はんだ付けを行う。
【0025】
また、プリヒータ7は、トンネル状チャンバ4内に設けられている。しかし、はんだ槽8は、トンネル状チャンバ4に開口4aを設けてこの開口4aから第1の噴流波13と第2の噴流波15とをトンネル状チャンバ4内に位置するように構成してある。なお、トンネル状チャンバ4の封止を維持するため、トンネル状チャンバ4に設けた開口4aにはスカー卜4bを設け、このスカート4bをはんだ槽8の溶融はんだ9中に浸漬して完全な封止を実現している。
【0026】
また、トンネル状チャンバ4内には、トンネルの長手方向すなわち搬送コンベア2,3の搬送方向Aに沿って、多数の板状部材すなわち抑止板16を設けてある。そしてこの抑止板16は、その板面が搬送コンベア2,3の搬送方向Aに対して直交するように設けてある。すなわち、この抑止板16によりトンネル状チャンバ4内にラビリンス流路を形成し、該トンネル状チャンバ4内に不要な雰囲気流動が生じないように構成してある。
【0027】
なお、この抑止板16は、トンネル状チャンバ4の上壁から搬送コンベア2,3に向けて下向きに設けられていると共に、トンネル状チャンバ4の下壁から搬送コンベア2,3に向けて上向きに設けられている。
【0028】
トンネル状チャンバ4内に不活性ガスであるN2 ガスを供給するノズル20は、搬送方向Aから見てはんだ槽8の後段側の抑止板16間に設けてあり、流量調節弁21および流量計22によって目的とするN2 ガス供給流量に調節できるように構成してある。N2 ガスは、ボンベやPSA方式のN2 ガス供給装置23から供給され、開閉弁24および不純物を除去するフィルタ25、目的とする供給圧力に調節する圧力制御弁26を介して前記流量調節弁21に供給される。圧力計27は圧力モニタ用である。
【0029】
2 ガス供給流量は、図示しない酸素濃度計によりトンネル状チャンバ4内の酸素濃度を測定し、例えば、プリント配線板1と溶融はんだ9の噴流波13,15とが接触する領域であるはんだ付け工程18の雰囲気をサンプリングして測定し、目的の酸素濃度になるように流量調節弁21を調節して設定する。
【0030】
さらに、必要があれば破線で示したように、予備加熱工程17のプリヒータ7近傍に同様にしてN2 ガス供給用のノズル20を設けるように構成し、このプリヒータ7近傍の雰囲気の酸素濃度を酸素濃度計で測定するように構成してもよい。
【0031】
また、図示しないが、予め大気とN2 ガスとを混合して、目的とする酸素濃度の雰囲気を各ノズル20に供給すると、酸素濃度が数1000ppm程度のN2 ガス雰囲気を容易に形成することができる。
(2)作動
被はんだ付け部のある下方側の面すなわち被はんだ付け面に予めフラックスを塗布したプリント配線板1を、図1に示すはんだ付け装置の搬入口5から搬入すると、第1の搬送コンベア2の保持爪(図示せず)に両側端部を保持されて、搬送仰角θl で搬送方向Aに搬送される。
【0032】
そして、プリヒータ7により例えばその被はんだ付け部が約100℃程度に予備加熱され、続いて、プリント配線板1の下方側の面すなわち被はんだ付け面を、温度が例えば約240℃程度の第1の噴流波13および第2の噴流波15に接触させ、その被はんだ付け部に溶融はんだを供給してはんだ付けを行う。
【0033】
その後、プリント配線板1はトンネル状チャンバ4の頂部で第2の搬送コンベア3に移載され、搬送俯角θ2 で搬送されて搬出口6から搬出され、はんだ付けが完了する。
【0034】
この一連のはんだ付け工程は、低酸素濃度のN2 ガス雰囲気中で行われる。すなわち、N2 ガス供給用のノズル20から供給されるN2 ガスにより、トンネル状チャンバ4内が低酸素濃度のN2 ガス雰囲気になる。
【0035】
【実施例】
本発明者は、酸素濃度の低い(予備加熱工程17において1000ppm以下、はんだ付け工程18において500ppm以下)不活性ガス雰囲気では、十分なはんだ濡れ性が得られることを見いだした。
【0036】
しかも、Sn−Zn系はんだでは従来のSn−Pb系はんだよりも低い温度で固相温度に近い温度であっても、十分なはんだ濡れ性が得られることを見いだした。これにより、プリント配線板およびそこに搭載されている電子部品に与える熱ストレスを大幅に小さくすることができる。
【0037】
図2は、溶融はんだ9の温度に対する不濡れの発生数を示す図である。なお、この試験に使用したプリント配線板1は、表面実装部品を搭載した被はんだ付けランド数790箇所の試験用プリント配線板である。また、このプリント配線板1の搬送速度VA は0.8m/minであり、搬送仰角θ1 は5°、予備加熱温度TP は110℃、予備加熱工程17の酸素濃度DP は1000ppm、はんだ付け工程18の酸素濃度DH は500ppm、噴流波が接触する接触幅WC は2cmであり、その被はんだ付け部が噴流波と接触している時間は約1.5secである。
【0038】
図2からも明らかなように、溶融はんだ9の温度が210℃以上で不濡れ不良が解消され、良好な濡れ性を得ることができることが判る。他方で、従来のSn−Pb系はんだやSn−Ag系のPbフリーはんだでは、溶融はんだ9の温度を250℃〜260℃程度にしないと、不濡れ不良が発生し易いことが知られている。しかし、上述したところからSn−Zn系はんだでは210℃〜250℃の従来よりも低い温度で良好なはんだ付けを行うことができる。
【0039】
また、本発明者は、プリント配線板1と噴流波15との接触時間を従来よりも十分に大きくすることで、スルーホール上がりが悪いとされていたSn−Zn系はんだの十分なスルーホール上がりを得ることができることを見いだした。
【0040】
図3および図4は、溶融はんだ9のスルーホール上がりを試験した結果を示すものであり、図1において、溶融はんだ9の温度を240℃、試験用プリント配線板1の搬送速度VA は0.8m/min、搬送仰角θ1 は5°で試験を行った結果である。
【0041】
そして図3は、孔径4mmで孔の長さ12mmの2個の噴流孔31を備えた吹き口32から溶融はんだ9を上方へ向かって噴流させ、波高約8mmの鉛直動圧系の噴流波33を形成させた場合のスルーホール上がりを試験した態様とその結果を図示したもので、(a),(b),(c)のように噴流孔31の間隔の異なる吹き口を用意することで幅の異なる噴流波33についてスルーホール上がりを試験したものである。そして、図3の(a)はプリント配線板1と噴流波33との接触幅WC が約lcmの場合を示し、(b)はプリント配線板1と噴流波33との接触幅WC が約1.5cmの場合を示し、(c)はプリント配線板1と噴流波33との接触幅WC が約2cmの場合を示している。なお、34はスルーホールで長さが1.6mmの場合であり,35は固化したはんだを示す。
【0042】
このように、プリント配線板に鉛直方向の噴流動圧が加えられる噴流波33の場合においては、接触時間を1.5sec以上とすることによって、図3の(c)のスルーホール34の固化したはんだ35のように十分なスルーホール上がりを得ることができる。
【0043】
また、図4は、比較的吹き口幅が広く該吹き口の幅を可変できるように構成された吹き口から溶融はんだを噴流させ、波高約10mmの水平動圧系の噴流波40を形成させた場合のスルーホール上がりを試験した態様とその結果を図示したもので、図4の(a)はプリント配線板1と噴流波40との接触幅WC が約lcmの場合を示し、(b)はプリント配線板1と噴流波40との接触幅WC が約2cmの場合を示し、(c)はプリント配線板1と噴流波40との接触幅WC が約3cmの場合を示している。なお、図4において36は固定部材、37は回動可能部材で、軸38を中心に回動し、固定部材36とで吹き口39を形成しており、回動可能部材37の回動により接触幅WC を変化させることができる。
【0044】
このように、プリント配線板1の板面方向と同じ方向の水平方向に動圧が作用する噴流波40の場合においては、接触時間を概ね2sec以上とすることによって、十分なスルーホール上がりを得ることができる。
【0045】
また、1次のはんだ付け工程を図3に示すような鉛直方向に動圧が作用する噴流波で行い、2次のはんだ付け工程を図4に示すような水平方向に動圧が作用する噴流波で行う場合には、1次のはんだ付け工程において図3の(b)に示すようにスルーホール34の端面まで溶融はんだが上がっていれば、2次のはんだ付け工程において接触時間を2.5秒以上とすることにより十分なスルーホール上がりを得られることを確認している。これは、1次のはんだ付け工程においてスルーホール34内に入ったはんだを2次のはんだ付け工程において再溶融させる必要があるために、2次の接触時間を多くする必要があるからである。
【0046】
このようにはんだ付け条件を設定することによって、スルーホール上がりが悪いとされていたSn−Zn系はんだを使用して十分なスルーホール上がりを得ることができるようになり、品質の良いプリント配線板のはんだ付けを行うことができるようになる。
【0047】
【発明の効果】
以上のように本発明のはんだ付け方法によれば、従来はフローはんだ付けには向いていないと判断されていたSn−Zn系はんだを使用して十分なはんだ濡れ性を得つつスルーホール内及びその上方のランドへSn−Zn系はんだを濡れ上がらせることができるようになり、品質の良いプリント配線板のフローはんだ付けを行うことができるようになる。
【0048】
しかも、従来のSn−Pbはんだよりも低いはんだ温度ではんだ付けを行うことが可能であり、プリント配線板およびそこに搭載されている電子部品に対する熱ストレスを従来よりも低くすることができる。また、被はんだ付け部にリフトオフ現象を生じることもない。
【0049】
従って、はんだ付け品質とその信頼性の高いプリント配線板を安価に製造することができようになり、生活の必須のインフラとなっている電子機器を、安価に入手ししかも安心して使用することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のはんだ付け方法の実施形態例の一例を説明するためのはんだ付け装置の縦断面図である。
【図2】はんだ付け工程における温度に対する不濡れ数を示す図である。
【図3】本発明に用いる鉛直動圧系の噴流波を形成させた場合のスルーホール上がりの結果を示す図である。
【図4】本発明に用いる水平動圧系の噴流波を形成させた場合のスルーホール上がりの結果を示す図である。
【符号の説明】
1 被はんだ付けワーク(プリント配線板)
2 第1の搬送コンベア
3 第2の搬送コンベア
4 トンネル状チャンバ
4a 開口
4b スカート
5 搬入口
6 搬出口
7 プリヒータ
8 はんだ槽
9 溶融はんだ
10 第1のポンプ
11 第2のポンプ
12 第1の吹き口体
13 第1の噴流波
14 第2の吹き口体
15 第2の噴流波
16 抑止板
17 予備加熱工程
18 はんだ付け工程
20 ノズル(ガス供給口体)
21 流量調節弁
22 流量計
23 N2 ガス供給装置
24 開閉弁
25 フィルタ
26 圧力制御弁
27 圧力計
31 噴流口
32 吹き口
33 噴流波
34 スルーホール
35 固化したはんだ
36 固定部材
37 回動可能部材
38 軸
39 吹き口
40 噴流波

Claims (2)

  1. スルーホールを有する被はんだ付けワークを予備加熱工程で予備加熱を行った後にはんだ付け工程において前記スルーホールに溶融したSn−Zn系はんだの噴流波接触させることによりこの噴流波からのみ前記被はんだ付けワークのスルーホールに前記Sn−Zn系はんだを供給して前記スルーホール内およびその上方のランドヘ前記Sn−Zn系はんだを濡れ上がらせるはんだ付け方法であって、
    前記予備加熱工程と前記はんだ付け工程に不活性ガスを供給して前記予備加熱工程の酸素濃度を1000 ppm 以下の不活性ガス雰囲気に前記はんだ付け工程の酸素濃度を500 ppm 以下の不活性ガス雰囲気にしておいて前記Sn−Zn系はんだの噴流波の温度を210℃以上250℃以下の範囲内とし前記被はんだ付けワークのスルーホールとSn−Zn系はんだの噴流波との接触時間を1.5秒以上としたことを特徴とするはんだ付け方法。
  2. スルーホールを有する被はんだ付けワークを予備加熱工程で予備加熱を行った後にはんだ付け工程において前記スルーホールに溶融したSn−Zn系はんだの噴流波であって主に鉛直方向に動圧が作用する噴流波と水平方向に動圧が作用する噴流波とに少なくともそれぞれ1回接触させることによりこの噴流波からのみ前記被はんだ付けワークのスルーホールに前記Sn−Zn系はんだを供給して前記被はんだ付けワークのスルーホール内およびその上方のランドヘ前記Sn−Zn系はんだを濡れ上がらせるはんだ付け方法であって、
    前記予備加熱工程と前記はんだ付け工程に不活性ガスを供給して前記予備加熱工程の酸素濃度を1000 ppm 以下の不活性ガス雰囲気に前記はんだ付け工程の酸素濃度を500 ppm 以下の不活性ガス雰囲気にしておいて前記Sn−Zn系はんだの噴流波の温度を210℃以上250℃以下の範囲内としさらに前記鉛直方向に動圧が作用する噴流波との接触時間を1.2秒以上とし前記水平方向に動圧が作用する噴流波との接触時間を2.5秒以上としたことを特徴とするはんだ付け方法。
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