JP2001298266A - はんだ付け方法 - Google Patents

はんだ付け方法

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JP2001298266A
JP2001298266A JP2000113016A JP2000113016A JP2001298266A JP 2001298266 A JP2001298266 A JP 2001298266A JP 2000113016 A JP2000113016 A JP 2000113016A JP 2000113016 A JP2000113016 A JP 2000113016A JP 2001298266 A JP2001298266 A JP 2001298266A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリント配線板のはんだ付けに、鉛フリーは
んだが開発されているが、その1つであるSn−Zn系
はんだは融点が低く、リフトオフ現象の発生が少なく、
安価である等の利点がある。しかし、Znは活性であ
り、安定な酸化膜を形成して、はんだ濡れ性が悪くなり
やすく、また、粘りや張力が大きくスルーホールのはん
だ上がりが悪く、フローはんだ付けをする方法が無かっ
た。 【解決手段】 プリント配線板1を低酸素濃度の不活性
ガス雰囲気中でSn−Zn系はんだを用いてフローはん
だ付けをする。このとき溶融はんだの噴流波の温度を2
10℃以上250℃以下の範囲内とし、かつ被はんだ付
けワークと溶融したSn−Zn系はんだとの接触時間を
1.5秒以上とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品を搭載し
たプリント配線板のような板状の被はんだ付けワークを
Sn−Zn系の溶融はんだに接触させることで、該被は
んだ付けワークの被はんだ付け部のはんだ付けを行うは
んだ付け方法に関する。
【0002】
【従来の技術】廃棄された電子機器に使用されているプ
リント配線板から、酸性雨等に促進されて鉛(Pb)が
溶けだして地下水等を汚染し、その毒性が人体に影響を
与えることが問題となっている。そのため、従来プリン
ト配線板のはんだ付けに使用されていたSn−Pb(錫
−鉛)系はんだに代わって鉛を使用しない鉛フリーはん
だとその鉛フリーはんだを使用したはんだ付け技術の開
発が進められている。
【0003】鉛フリーはんだとして有力視されているは
んだは、Sn−Ag−Cu(錫−銀−銅)系はんだやS
n−Ag−Bi(錫−銀−ビスマス)系はんだ、Sn−
Cu(錫−銅)系はんだである。しかし、これらのはん
だはリフトオフ現象を生じてはんだ付け不良を生じやす
い問題がある。また、融点(210℃〜220℃程度)
が高く、従来のSn−Pb系はんだに比較してはんだ付
け温度を250℃〜260℃程度の高い温度ではんだ付
けする必要があり、プリント配線板とそこに搭載されて
いる電子部品に従来以上に熱ストレスを与える問題があ
る。さらに、これらのはんだは−般的に高価である。
【0004】他方で、Sn−Zn系はんだは、融点(1
90℃〜200℃程度)が低く、リフトオフ現象を生じ
ることもなく、はんだ付け強度が大きく、安価である等
々の特徴を有している。(例えば、「鉛フリーはんだ本
格採用を見据えたソルダリングマテリアル&プロセス」
(「エレクトロニクス実装技術1999臨時増刊号」の
第44頁〜第53頁 株式会社 技術調査会)の表2
(同第45頁)を参照)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】Sn−Zn系はんだを
リフローはんだ付け方法において使用する例はある。例
えば、「Sn−Zn系鉛フリーソルダペースト」(「エ
レクトロニクス実装技術1999 臨時増刊号」の第7
4頁〜第77頁 株式会社 技術調査会)に開示されて
いる。
【0006】しかし、Znは活性であり安定な酸化膜を
形成するため、プリント配線板の被はんだ付けランド等
の銅(Cu)に対する濡れ性が悪くなりやすく、フロー
はんだ付け方法においてはその使用例は無く、その使用
は諦められていた。
【0007】本発明者は、酸素濃度の低い(予備加熱工
程において1000ppm以下、はんだ付け工程におい
て500ppm以下)不活性ガス雰囲気では、十分なは
んだ濡れ性が得られることを見いだした。
【0008】しかし、Sn−Zn系はんだは粘りが強く
張力も大きいため、スルーホール内およびその上方のラ
ンドヘのはんだ上がりが悪い(いわゆるスルーホールの
はんだ上がりが悪い)問題がある。
【0009】本発明の目的は、Sn−Zn系はんだを使
用してプリント配線板のフローはんだ付けを行う際に、
スルーホールヘのはんだ上がりが良好となるはんだ付け
方法を確立することによって、はんだ付け不良を発生す
ることなく、かつ、そのはんだ付け部の信頼性が高いプ
リント配線板を安価に製造することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のはんだ付け方法
は、Sn−Zn系はんだを使用してフローはんだ付けを
行う際に、はんだの温度およびプリプリント配線板と溶
融はんだの噴流波との接触態様を規定したところに特徴
がある。
【0011】(1)スルーホールを有する被はんだ付け
ワークを低酸素濃度の不活性ガス雰囲気中でSn−Zn
系はんだの溶融はんだの噴流波に接触させて前記被はん
だ付けワークの被はんだ付け部に前記Sn−Zn系はん
だを供給して下記の条件ではんだ付けを行うはんだ付け
方法である。
【0012】すなわち、溶融はんだの噴流波の温度を2
10℃以上250℃以下の範囲内とし、この溶融したS
n−Zn系はんだと被はんだ付けワークとの接触時間を
1.5秒以上とする。
【0013】これにより、Sn−Zn系はんだを使用し
ても被はんだ付け部に十分なはんだ付け濡れ性が得られ
るとともに十分なスルーホール上がりを得ることができ
る。
【0014】(2)スルーホールを有する被はんだ付け
ワークを低酸素濃度の不活性ガス雰囲気中でSn−Zn
系はんだの溶融はんだの主に鉛直方向に動圧が作用する
噴流波と水平方向に動圧が作用する噴流波とに少なくと
もそれぞれ1回接触させて該被はんだ付けワークの被は
んだ付け部に前記Sn−Zn系はんだを供給して下記の
条件ではんだ付けを行うはんだ付け方法である。
【0015】すなわち、Sn−Zn系はんだの温度を2
10℃以上250℃以下の範囲内とし、さらに鉛直方向
に動圧が作用する噴流波との接触時間を1.2秒以上と
し、水平方向に動圧が作用する噴流波との接触時間を
2.5秒以上とする。
【0016】これにより、主に鉛直方向に動圧が作用す
る噴流波と主に水平方向に動圧が作用する噴流波とを使
用して,微細な被はんだ付け部に確実にSn−Zn系は
んだを供給することができるとともに、スルーホール上
がりのよいはんだ付けを行うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明のはんだ付け方法は、次の
ような実施形態例において実施することができる。 (1)構成 本発明に係るはんだ付け方法の実施形態例の一例を図1
を参照して説明する。
【0018】図1は、本発明のはんだ付け装置の実施形
態例を説明する縦断面図である。なお、N2 ガス供給系
はシンボル図で示してある。
【0019】すなわち、多数の電子部品を搭載したプリ
ント配線板1を搬送する搬送コンベアは、仰角搬送(搬
送仰角θ1 )の第1の搬送コンベア2と俯角搬送(搬送
俯角θ2 )の第2の搬送コンベア3とにより構成してあ
り、これらの搬送コンベア2,3を覆うようにトンネル
状チャンバ4を設けてある。このトンネル状チャンバ4
の縦断面は、図1にも示すように「へ」の字状に構成し
てあり、水平面から搬入口5の高さと搬出口6の高さが
同じ高さになるように構成してある。このように、搬入
口5の高さと搬出口6の高さが同じ高さになるように構
成することにより、はんだ付け装置を他の装置と連繋し
てインラインで使用することが容易となる。
【0020】また、「へ」の字状の頂部の第1の搬送コ
ンベア2と第2の搬送コンベア3との移載部に設けた搬
送コンベアの昇降装置(図示は省略)により、搬送仰角
θ1および搬送俯角θ2 を併せて可変し調節できるよう
に構成してある。なお、第1,第2の搬送コンベア2と
3の接続部分やトンネル状チャンバ4の接続部分に対応
する部分は折曲げ角度が可変に構成されている。
【0021】第1および第2の搬送コンベア2,3は、
図示はしてないが、プリント配線板1の両側端部を保持
する保持爪を備え、両側端部側に設けられ平行2条に構
成されたコンベアフレームから成る。なお、幅の異なる
プリント配線板を保持できるように、通常は一方のコン
ベアフレームがプリント配線板1の幅方向に移動し調節
できるように構成されている。図中の矢印Aはプリント
配線板の搬送方向を示している。
【0022】また、第1の搬送コンベア2に沿ってトン
ネル状チャンバ4内に、プリント配線板1の予備加熱工
程17を構成するプリヒータ7とはんだ付け工程18を
構成するはんだ槽8とが配設してある。
【0023】予備加熱工程17のプリヒータ7は、予め
フラックスが塗布されたプリント配線板1の予備加熱を
行い、フラックスの前置的活性化とプリント配線板1お
よび搭載電子部品(不図示)に与えるヒートヒョックを
軽減するために設けられている。
【0024】また、はんだ付け工程18のはんだ槽8に
は図示しないヒータにより加熱されて溶融状態のSn−
Zn系はんだ(Sn−9Znはんだ)が溶融はんだ9と
して収容してあり、この溶融はんだ9を第1のポンプ1
0により第1の吹き口体12に送出して第1の噴流波1
3を形成する。また、第2のポンプ11により第2の吹
き口体14に送出して第2の噴流波15を形成する。そ
して、これら噴流波13,15をプリント配線板1の下
方側の面すなわち被はんだ付け部が存在する被はんだ付
け面に接触させることによりこの被はんだ付け部に溶融
はんだ9を供給し、はんだ付けを行う。
【0025】また、プリヒータ7は、トンネル状チャン
バ4内に設けられている。しかし、はんだ槽8は、トン
ネル状チャンバ4に開口4aを設けてこの開口4aから
第1の噴流波13と第2の噴流波15とをトンネル状チ
ャンバ4内に位置するように構成してある。なお、トン
ネル状チャンバ4の封止を維持するため、トンネル状チ
ャンバ4に設けた開口4aにはスカー卜4bを設け、こ
のスカート4bをはんだ槽8の溶融はんだ9中に浸漬し
て完全な封止を実現している。
【0026】また、トンネル状チャンバ4内には、トン
ネルの長手方向すなわち搬送コンベア2,3の搬送方向
Aに沿って、多数の板状部材すなわち抑止板16を設け
てある。そしてこの抑止板16は、その板面が搬送コン
ベア2,3の搬送方向Aに対して直交するように設けて
ある。すなわち、この抑止板16によりトンネル状チャ
ンバ4内にラビリンス流路を形成し、該トンネル状チャ
ンバ4内に不要な雰囲気流動が生じないように構成して
ある。
【0027】なお、この抑止板16は、トンネル状チャ
ンバ4の上壁から搬送コンベア2,3に向けて下向きに
設けられていると共に、トンネル状チャンバ4の下壁か
ら搬送コンベア2,3に向けて上向きに設けられてい
る。
【0028】トンネル状チャンバ4内に不活性ガスであ
るN2 ガスを供給するノズル20は、搬送方向Aから見
てはんだ槽8の後段側の抑止板16間に設けてあり、流
量調節弁21および流量計22によって目的とするN2
ガス供給流量に調節できるように構成してある。N2
スは、ボンベやPSA方式のN2 ガス供給装置23から
供給され、開閉弁24および不純物を除去するフィルタ
25、目的とする供給圧力に調節する圧力制御弁26を
介して前記流量調節弁21に供給される。圧力計27は
圧力モニタ用である。
【0029】N2 ガス供給流量は、図示しない酸素濃度
計によりトンネル状チャンバ4内の酸素濃度を測定し、
例えば、プリント配線板1と溶融はんだ9の噴流波1
3,15とが接触する領域であるはんだ付け工程18の
雰囲気をサンプリングして測定し、目的の酸素濃度にな
るように流量調節弁21を調節して設定する。
【0030】さらに、必要があれば破線で示したよう
に、予備加熱工程17のプリヒータ7近傍に同様にして
2 ガス供給用のノズル20を設けるように構成し、こ
のプリヒータ7近傍の雰囲気の酸素濃度を酸素濃度計で
測定するように構成してもよい。
【0031】また、図示しないが、予め大気とN2 ガス
とを混合して、目的とする酸素濃度の雰囲気を各ノズル
20に供給すると、酸素濃度が数1000ppm程度の
2ガス雰囲気を容易に形成することができる。 (2)作動 被はんだ付け部のある下方側の面すなわち被はんだ付け
面に予めフラックスを塗布したプリント配線板1を、図
1に示すはんだ付け装置の搬入口5から搬入すると、第
1の搬送コンベア2の保持爪(図示せず)に両側端部を
保持されて、搬送仰角θl で搬送方向Aに搬送される。
【0032】そして、プリヒータ7により例えばその被
はんだ付け部が約100℃程度に予備加熱され、続い
て、プリント配線板1の下方側の面すなわち被はんだ付
け面を、温度が例えば約240℃程度の第1の噴流波1
3および第2の噴流波15に接触させ、その被はんだ付
け部に溶融はんだを供給してはんだ付けを行う。
【0033】その後、プリント配線板1はトンネル状チ
ャンバ4の頂部で第2の搬送コンベア3に移載され、搬
送俯角θ2 で搬送されて搬出口6から搬出され、はんだ
付けが完了する。
【0034】この一連のはんだ付け工程は、低酸素濃度
のN2 ガス雰囲気中で行われる。すなわち、N2 ガス供
給用のノズル20から供給されるN2 ガスにより、トン
ネル状チャンバ4内が低酸素濃度のN2 ガス雰囲気にな
る。
【0035】
【実施例】本発明者は、酸素濃度の低い(予備加熱工程
17において1000ppm以下、はんだ付け工程18
において500ppm以下)不活性ガス雰囲気では、十
分なはんだ濡れ性が得られることを見いだした。
【0036】しかも、Sn−Zn系はんだでは従来のS
n−Pb系はんだよりも低い温度で固相温度に近い温度
であっても、十分なはんだ濡れ性が得られることを見い
だした。これにより、プリント配線板およびそこに搭載
されている電子部品に与える熱ストレスを大幅に小さく
することができる。
【0037】図2は、溶融はんだ9の温度に対する不濡
れの発生数を示す図である。なお、この試験に使用した
プリント配線板1は、表面実装部品を搭載した被はんだ
付けランド数790箇所の試験用プリント配線板であ
る。また、このプリント配線板1の搬送速度VA は0.
8m/minであり、搬送仰角θ1 は5°、予備加熱温
度TP は110℃、予備加熱工程17の酸素濃度DP
1000ppm、はんだ付け工程18の酸素濃度DH
500ppm、噴流波が接触する接触幅WC は2cmで
あり、その被はんだ付け部が噴流波と接触している時間
は約1.5secである。
【0038】図2からも明らかなように、溶融はんだ9
の温度が210℃以上で不濡れ不良が解消され、良好な
濡れ性を得ることができることが判る。他方で、従来の
Sn−Pb系はんだやSn−Ag系のPbフリーはんだ
では、溶融はんだ9の温度を250℃〜260℃程度に
しないと、不濡れ不良が発生し易いことが知られてい
る。しかし、上述したところからSn−Zn系はんだで
は210℃〜250℃の従来よりも低い温度で良好なは
んだ付けを行うことができる。
【0039】また、本発明者は、プリント配線板1と噴
流波15との接触時間を従来よりも十分に大きくするこ
とで、スルーホール上がりが悪いとされていたSn−Z
n系はんだの十分なスルーホール上がりを得ることがで
きることを見いだした。
【0040】図3および図4は、溶融はんだ9のスルー
ホール上がりを試験した結果を示すものであり、図1に
おいて、溶融はんだ9の温度を240℃、試験用プリン
ト配線板1の搬送速度VA は0.8m/min、搬送仰
角θ1 は5°で試験を行った結果である。
【0041】そして図3は、孔径4mmで孔の長さ12
mmの2個の噴流孔31を備えた吹き口32から溶融は
んだ9を上方へ向かって噴流させ、波高約8mmの鉛直
動圧系の噴流波33を形成させた場合のスルーホール上
がりを試験した態様とその結果を図示したもので、
(a),(b),(c)のように噴流孔31の間隔の異
なる吹き口を用意することで幅の異なる噴流波33につ
いてスルーホール上がりを試験したものである。そし
て、図3の(a)はプリント配線板1と噴流波33との
接触幅WC が約lcmの場合を示し、(b)はプリント
配線板1と噴流波33との接触幅WC が約1.5cmの
場合を示し、(c)はプリント配線板1と噴流波33と
の接触幅WC が約2cmの場合を示している。なお、3
4はスルーホールで長さが1.6mmの場合であり,3
5は固化したはんだを示す。
【0042】このように、プリント配線板に鉛直方向の
噴流動圧が加えられる噴流波33の場合においては、接
触時間を1.5sec以上とすることによって、図3の
(c)のスルーホール34の固化したはんだ35のよう
に十分なスルーホール上がりを得ることができる。
【0043】また、図4は、比較的吹き口幅が広く該吹
き口の幅を可変できるように構成された吹き口から溶融
はんだを噴流させ、波高約10mmの水平動圧系の噴流
波40を形成させた場合のスルーホール上がりを試験し
た態様とその結果を図示したもので、図4の(a)はプ
リント配線板1と噴流波40との接触幅WC が約lcm
の場合を示し、(b)はプリント配線板1と噴流波40
との接触幅WC が約2cmの場合を示し、(c)はプリ
ント配線板1と噴流波40との接触幅WC が約3cmの
場合を示している。なお、図4において36は固定部
材、37は回動可能部材で、軸38を中心に回動し、固
定部材36とで吹き口39を形成しており、回動可能部
材37の回動により接触幅WC を変化させることができ
る。
【0044】このように、プリント配線板1の板面方向
と同じ方向の水平方向に動圧が作用する噴流波40の場
合においては、接触時間を概ね2sec以上とすること
によって、十分なスルーホール上がりを得ることができ
る。
【0045】また、1次のはんだ付け工程を図3に示す
ような鉛直方向に動圧が作用する噴流波で行い、2次の
はんだ付け工程を図4に示すような水平方向に動圧が作
用する噴流波で行う場合には、1次のはんだ付け工程に
おいて図3の(b)に示すようにスルーホール34の端
面まで溶融はんだが上がっていれば、2次のはんだ付け
工程において接触時間を2.5秒以上とすることにより
十分なスルーホール上がりを得られることを確認してい
る。これは、1次のはんだ付け工程においてスルーホー
ル34内に入ったはんだを2次のはんだ付け工程におい
て再溶融させる必要があるために、2次の接触時間を多
くする必要があるからである。
【0046】このようにはんだ付け条件を設定すること
によって、スルーホール上がりが悪いとされていたSn
−Zn系はんだを使用して十分なスルーホール上がりを
得ることができるようになり、品質の良いプリント配線
板のはんだ付けを行うことができるようになる。
【0047】
【発明の効果】以上のように本発明のはんだ付け方法に
よれば、従来はフローはんだ付けには向いていないと判
断されていたSn−Zn系はんだを使用して品質の良い
プリント配線板のフローはんだ付けを行うことができる
ようになる。
【0048】しかも、従来のSn−Pbはんだよりも低
いはんだ温度ではんだ付けを行うことが可能であり、プ
リント配線板およびそこに搭載されている電子部品に対
する熱ストレスを従来よりも低くすることができる。ま
た、被はんだ付け部にリフトオフ現象を生じることもな
い。
【0049】従って、はんだ付け品質とその信頼性の高
いプリント配線板を安価に製造することができようにな
り、生活の必須のインフラとなっている電子機器を、安
価に入手ししかも安心して使用することができるように
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のはんだ付け方法の実施形態例の一例を
説明するためのはんだ付け装置の縦断面図である。
【図2】はんだ付け工程における温度に対する不濡れ数
を示す図である。
【図3】本発明に用いる鉛直動圧系の噴流波を形成させ
た場合のスルーホール上がりの結果を示す図である。
【図4】本発明に用いる水平動圧系の噴流波を形成させ
た場合のスルーホール上がりの結果を示す図である。
【符号の説明】
1 被はんだ付けワーク(プリント配線板) 2 第1の搬送コンベア 3 第2の搬送コンベア 4 トンネル状チャンバ 4a 開口 4b スカート 5 搬入口 6 搬出口 7 プリヒータ 8 はんだ槽 9 溶融はんだ 10 第1のポンプ 11 第2のポンプ 12 第1の吹き口体 13 第1の噴流波 14 第2の吹き口体 15 第2の噴流波 16 抑止板 17 予備加熱工程 18 はんだ付け工程 20 ノズル(ガス供給口体) 21 流量調節弁 22 流量計 23 N2 ガス供給装置 24 開閉弁 25 フィルタ 26 圧力制御弁 27 圧力計 31 噴流口 32 吹き口 33 噴流波 34 スルーホール 35 固化したはんだ 36 固定部材 37 回動可能部材 38 軸 39 吹き口 40 噴流波
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B23K 31/02 310 B23K 31/02 310G // B23K 101:42 101:42 (72)発明者 守屋 祥一 東京都大田区下丸子2丁目27番1号 日本 電熱計器株式会社内 Fターム(参考) 4E080 AA01 AB02 BA07 CA03 CB03 CB04 5E319 AC01 BB01 CC25 CC28 CC58 CD28 CD31 CD35 GG03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スルーホールを有する被はんだ付けワー
    クを低酸素濃度の不活性ガス雰囲気中でSn−Zn系は
    んだの溶融はんだの噴流波に接触させて前記被はんだ付
    けワークの被はんだ付け部に前記Sn−Zn系はんだを
    供給してはんだ付けを行うはんだ付け方法において、 前記溶融はんだの噴流波の温度を210℃以上250℃
    以下の範囲内とし、前記被はんだ付けワークと溶融した
    Sn−Zn系はんだとの接触時間を1.5秒以上とした
    ことを特徴とするはんだ付け方法。
  2. 【請求項2】 スルーホールを有する被はんだ付けワー
    クを低酸素濃度の不活性ガス雰囲気中でSn−Zn系は
    んだの溶融はんだの主に鉛直方向に動圧が作用する噴流
    波と水平方向に動圧が作用する噴流波とに少なくともそ
    れぞれ1回接触させて該被はんだ付けワークの被はんだ
    付け部に前記Sn−Zn系はんだを供給してはんだ付け
    を行うはんだ付け方法において、 前記Sn−Zn系はんだの溶融はんだの温度を210℃
    以上250℃以下の範囲内とし、さらに前記鉛直方向に
    動圧が作用する噴流波との接触時間を1.2秒以上とし
    前記水平方向に動圧が作用する噴流波との接触時間を
    2.5秒以上としたことを特徴とするはんだ付け方法。
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