JP2001174613A - 反射部材 - Google Patents
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Abstract
接着層/支持体からなる反射体を用いた反射部材におい
て、折り曲げ加工後の耐光熱性を向上させる。 【解決手段】少なくとも、透明高分子フィルム(A)、
銀薄膜層(B)、裏面金属層(C)、接着層(D)、支
持体(E)を順に形成し、裏面金属層(C)に主として
室温において体心立方の結晶構造を有する金属またはそ
れらの合金を用いる。より好ましくは、主としてバナジ
ウム、もしくはモリブデン、もしくはタングステン、も
しくはこれらを含む合金を用いる。
Description
用いた反射部材に関する。更に詳しくは、打ち抜き加
工、折り曲げ加工を施した後も、耐光性、耐熱性に優れ
た反射部材に関する。
クライトのランプリフレクター、プリンター及びFAX
等に用いられる反射鏡、蛍光灯の反射傘、ストロボの反
射傘等に使用される。これら以外にもほとんど全ての光
反射部材に用いることができる。
の反射体が液晶表示装置のバックライト部のランプリフ
レクターを中心に、蛍光灯の反射傘等に用いられてい
る。これらはポリエチレンテレフタレート(PET)フ
ィルム/銀薄膜層/接着層/アルミ板からなるいわゆる
銀反射板や、PETフィルム/銀薄膜層/白塗装/接着
層/アルミ薄膜層/PETフィルム/光遮蔽層からなる
いわゆる銀反射シートである。これらは、透明高分子フ
ィルムであるPETフィルムと接着剤層により銀薄膜層
を被覆することにより、従来からの問題点であった大気
曝露による銀の硫化、酸化を防止し、高反射率を維持し
ている。たとえば上記銀反射板、銀反射シートを80℃
の恒温槽中に1000時間放置したが、硫化等による黒
色、黄色の変色は観察されず、反射率も低下しなかっ
た。60℃、85%RHの恒温恒湿槽に1000時間放
置しても、同様に黒化及び反射率の低下は観察されなか
った。
のQUV試験機を用いて、上記銀反射板及び銀反射シー
トの紫外線照射試験を行ったところ、反射面が赤紫色に
変色した。これらは一般的に知られていた銀の硫化、酸
化による黒色、黄褐色、黄色といった色とは異なり、P
ETフィルム自身の紫外線劣化による黄変とも異なって
いた。我々は、波長380nmから300nmにおける
光線の透過率が10%以下である可撓性の基板(PET
フィルム)の片面に銀を含む金属薄膜を積層することに
より、可視光線での反射率を著しく低下することなく、
紫外線に対する耐久性を改善した(特開平5−1622
27、US−5276600)。
射においても同様の変色が起きることを見出した。この
変化は、常温では非常に進行が遅いものの、高温下では
急速に進行することがわかった。つまり、光と熱によっ
て起きる変色であり、これを光熱劣化と呼ぶことにし
た。我々は、透明高分子フィルムの片面に、金属を含む
プラズマによる表面処理を施した後、該処理面に銀薄膜
層を形成することで変色を防止できることを見出し開示
している(特開平09−150482)。
化、大画面化、高輝度化が進められており、これを受け
てLCD用のバックライトではランプの高輝度化、部材
の高密度化が進んでいる。
は、例えば平板の反射体を打ち抜き加工し、穴開け加工
し、折り曲げ加工することでリフレクター形状を形成し
ている。近年、リフレクターの小型化・加工形状の複雑
化が進み、折り曲げ加工時の曲げ径がきつくなってい
る。
たところ、平面部と比較して光熱劣化が早く進むことが
わかった。
っ張り応力によりひび割れていることがわかった。
ックライトのランプリフレクター等に用いられる折り曲
げ加工を施した反射部材において、光、熱による変色を
抑制することを目的とする。
題を解決するため、鋭意検討した結果、透明高分子フィ
ルム、銀薄膜層、裏面金属層とを順に積層した反射フィ
ルムが引っ張り試験後も高い耐光性を持つことを見出
し、更にこれらをLCD用バックライトのランプリフレ
クター等に用いられる折り曲げ加工を施した反射部材に
適用したところ、折り曲げ加工部分の光熱劣化を抑制で
きることを見いだした。本発明はかかる知見によりなさ
れるに至ったものである。
透明高分子フィルム(A)、銀薄膜層(B)、裏面金属
層(C)、接着層(D)、支持体(E)からなる構成A
BCDEの透明高分子フィルム(A)側を反射面とする
反射部材で、裏面金属層(C)が主として室温において
体心立方の結晶構造を有する金属もしくはこれらを含む
合金からなる反射部材、または、(2)(1)に記載の
反射体の裏面金属層(C)が、主としてバナジウム、も
しくはモリブデン、もしくはタングステン、もしくはこ
れらを含む合金からなる反射部材、または、(3)裏面
金属層(C)の厚さが5〜50nmである、(1)又は
(2)に記載の反射部材、または、(4)打ち抜き加工
および折り曲げ加工を行うことを特徴とする(1)〜
(3)に記載の反射部材、または、(5)透明高分子フ
ィルム(A)側を内側に折り曲げ加工し、光源を覆うよ
う設置してしようすることを特徴とする(1)〜(3)
記載の反射部材、を要旨とするものである。
に、図1は本発明の反射部材の構造断面図である。ここ
で言う反射部材とは、入射した光を元の媒質に戻す反射
体を用いた部材のことであり、主にここでいう反射体は
可視領域の光の80%以上を元の媒質に戻す物体のこと
であり、更に好ましくは可視領域の光の90%以上を元
の媒質に戻す物体のことである。図1を用いて本発明の
反射部材による反射の概略を説明すると、透明高分子フ
ィルム10側から入射した光は、そのほとんどが透明高
分子フィルム10を透過し、銀薄膜層20に達し、銀薄
膜層20で反射し、透明高分子フィルム10を透過し、
再び元の媒質中に戻る。
は、透明高分子フィルム10上に銀薄膜層20、裏面金
属層30を形成する。こうして得られた反射フィルム
の、裏面金属層面に接着層40を塗布し、接着剤面と支
持体50をラミネートする方法が挙げられる。ラミネー
トは接着剤塗布後に続けて行うのが一般的であるが、こ
れ以外にも、塗布工程とラミネート工程を分離して行う
ことができる。例えば熱可塑性のポリエステル系接着剤
を用いた際には、塗布済みの接着剤を熱ロール等で溶融
させることにより、任意の時点にラミネートを行うこと
ができる。
材料は、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(P
S)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエ
ーテルスルホン(PES)、ポリカーボネート(P
C)、三酢酸セルロース系樹脂、ポリアリレート系樹
脂、ポリスルホン系樹脂等が使用できるが、必ずしもこ
れらに限定されるわけではなく、透明で、ある程度ガラ
ス転移温度が高いものならば使用できる。
はないが、25〜100μm程度が好ましく用いられ
る。使用する高分子フィルムの光学特性は、波長550
nmの光線透過率が80%以上であることが好ましい。
より好ましくは、波長500〜700nmの範囲の光に
対して光線透過率が80%以上であり、更に好ましくは
波長350〜750nmの範囲の光に対して光線透過率
が80%以上である。光線透過率が80%よりも低い
と、反射部材とした時の反射率が90%を下回り、反射
部材としての性能上好ましくない。
子フィルムが紫外線を吸収する特性を有することが好ま
しいことは、本発明者らが既に開示している(特開平5
−162227、US−5276600)。また、銀薄
膜層を透明高分子フィルム上に設ける際に、透明高分子
フィルム表面に、コロナ放電処理、グロー放電処理、表
面化学処理、粗面化処理等を行うことは、銀薄膜層と高
分子フィルムの密着性を向上させる手段として当業者が
用いる常套手段であろう。
分子フィルムの銀薄膜層成膜面に、金属を含むプラズマ
による表面処理を施し、続けて銀を成膜することが、反
射体の耐光熱性を向上させる上で好ましいことは、本発
明者らが既に開示している(特開平09−15048
2)。
および乾式法がある。湿式法とはメッキ法の総称であ
り、溶液から銀または金属を析出させ膜を形成する方法
である。具体例を挙げるとすれば、銀鏡反応等がある。
一方、乾式法とは、真空成膜法の総称であり、具体的に
例示するとすれば、抵抗加熱式真空蒸着法、電子ビーム
加熱式真空蒸着法、イオンプレーティング法、イオンビ
ームアシスト真空蒸着法、スパッタ法等がある。とりわ
け、本発明には連続的に成膜するロールツロール方式が
可能な真空成膜法が好ましく用いられる。
子ビーム、抵抗加熱、誘導加熱等で溶融させ、蒸気圧を
上昇させ、好ましくは0.1mTorr(約0.01P
a)以下で基材表面に蒸着させる。この際に、アルゴン
等のガスを0.1mTorr(約0.01Pa)以上導
入させ、高周波もしくは直流のグロー放電を起こしても
よい。
タ法、rfマグネトロンスパッタ法、イオンビームスパ
ッタ法、ECRスパッタ法、コンベンショナルrfスパ
ッタ法、コンベンショナルDCスパッタ法等を使用し得
る。スパッタ法においては、原材料は銀または金属の板
状のターゲットを用いればよく、スパッタガスには、ヘ
リウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン等を
使用し得るが、好ましくはアルゴンが用いられる。ガス
の純度は、99%以上が好ましいが、より好ましくは9
9.5%以上である。
が好ましく、より好ましくは100nm〜200nmで
ある。70nmよりあまり薄いと、銀の膜厚が十分でな
いために、透過する光が存在し、反射率が低下する。一
方、膜厚が300nmを越えてあまり厚くしても反射率
は上昇せず、飽和傾向を示す上に、銀層の高分子フィル
ムに対する密着性が低下するので好ましくない。銀薄膜
層には、性能に害を及ぼさない程度の、金、銅、ニッケ
ル、鉄、コバルト、タングステン、モリブデン、タンタ
ル、クロム、インジウム、マンガン、チタン、アルミ等
の金属が含まれてもよい。
計、繰り返し反射干渉計、マイクロバランス、水晶振動
子法等があるが、水晶振動子法では成膜中に膜厚が測定
可能なので所望の膜厚を得るのに適している。また、前
もって成膜の条件を定めておき、試料基材上に成膜を行
い、成膜時間と膜厚の関係を調べた上で、成膜時間によ
り膜を制御する方法もある。
た後、裏面金属層を形成する。これは、折り曲げ加工後
の光熱劣化抑制のほか、銀薄膜層の保護やフィルムの滑
り性向上の効果がある。
心立方の結晶構造を有する金属もしくはこれらを含む合
金が好ましく使用される。室温において体心立方の結晶
構造を有する金属は、バリウム、クロム、ヨーロピウ
ム、鉄、リチウム、モリブデン、ニオブ、ルビジウム、
ナトリウム、タンタル、タングステン、バナジウムが挙
げられる。これらの金属のうち、成膜が容易なものを使
用することが好ましい。より好ましくは、バナジウム、
もしくはモリブデン、もしくはタングステン、もしくは
これらを含む合金を使用する。これらの金属は、スパッ
タ法にて容易に成膜することができる。
ては、V−10Ti−5Cr,Vanstar−9、モ
リブデン合金としては、Mo−0.5Ti,TZC,T
ZM、タングステン合金としてはW−2ThO2,W−
0.53Hf−0.01C,W−20Ta−12Mo,
W−1.7Hf,W−25Re等が挙げられる。
好ましい。5nmよりあまり薄いと、膜厚が十分でない
ために、折り曲げ加工後の光熱劣化抑制効果が低下す
る。あまりに厚すぎると材料費の点からコスト増となり
好ましくない。裏面金属層は厚さが薄いうえ、外気に直
接曝されることから、使用した金属の種類によっては、
金属状態ではなく、酸化物等に変化するが、問題なく使
用される。
とのラミネートに用いられる接着剤(粘着剤も含む)と
しては、ポリエステル系接着剤、アクリル系接着剤、ウ
レタン系接着剤、シリコン系接着剤、エポキシ系接着剤
等が挙げられるが、これらの種類に限定されるわけでは
なく、実用上の接着強度があれば良い。接着強度として
は180度剥離で測定して100g/cmあれば十分で
あり、好ましくは500g/cmであり、より好ましく
は1000g/cmである。100g/cmに達しない
場合には、反射体として曲率半径1〜5mm程度に曲げ
た時に、透明高分子フィルム側が高分子基板より浮き上
がる等の事態を引き起こすのであまり好ましくない。
μmが好ましく、より好ましくは、1μm〜20μmで
あり、更に好ましくは2μmから10μmである。あま
りに厚すぎると材料費の点からコスト増となり好ましく
ない。あまりに薄すぎると十分な接着強度が得られな
い。接着剤の塗布方法としては、バーコート法、メイヤ
ーバーコート法、リバースコート法、グラビアコート
法、ダイコート法等があげられるが、これらは使用する
接着剤の種類、粘度、塗布量、塗布速度、得られる面状
態等を考慮して選定される。
あげられるが、形状保持性を考慮すると、特に金属板が
好適に利用される。支持体として用いられる金属板とし
ては、アルミ板、アルミ合金板、真鍮板、ステンレス
板、鋼鈑等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定され
るわけではなく、反射部材の用途により選択される。例
えば、アルミは軽量かつ加工性に優れ、また熱伝導率が
高くそれにかかる熱を効果的に大気中に逃がすことがで
きるため、ノートパソコンなどのLCDのバックライト
に用いられる反射部材に好適に利用できる。アルミ合金
は軽量かつ機械的強度が強いことから、構造部材を兼ね
る反射部材に好適に利用できる。ステンレスは機械的強
度が大きく、また耐食性に優れているので、屋外で使用
される反射部材をはじめ、材料の薄板化が必要な用途に
好適に用いられる。真鍮(黄銅)、すなわち銅亜鉛合金
は機械強度の大きいことに加え、はんだづけが容易なた
めアースを必要とする反射部材に好適に用いられる。鋼
板は安価であることから、コストを優先する用途である
蛍光灯用反射傘に好適に用いられる。
及び曲げやすさの観点からは薄いほうが好ましく、反射
フィルムなどとのラミネートする際の容易さや形状保持
性の観点からは厚い方が良い。金属板の好ましい厚みは
0.05mm〜5mmであり、さらに好ましくは0.1
mm〜0.8mmである。
の透明高分子フィルム上に透明な保護層を設けても良
い。このような保護層により、反射シートの表面硬度、
耐光性、耐ガス性、耐水性など外的環境因子の影響をさ
らに抑制することができる。このような保護層の形成に
利用できる物質の例としては、例えば、ポリメタクリル
酸メチルなどのアクリル樹脂、ポリアクリロニトリル樹
脂、ポリメタアクリルニトリル樹脂、エチルシリケ−ト
より得られる重合体などの珪素樹脂、ポリエステル樹
脂、フッ素樹脂などの有機物質の他に酸化珪素、酸化亜
鉛、酸化チタンなどの無機物質が有用であり、特に40
0nm以下、好ましくは380nm以下の波長の光を1
0%以下にカットする能力を有するものを積層すること
は銀層の光劣化(紫外線劣化)を防止する上で好まし
い。
ング、フィルムのラミネ−トなど、既存の方法が挙げら
れる。また、この透明保護層の膜厚は、光反射能を低下
させず、かつ可撓性を損なわない範囲で、保護効果を発
揮する必要があり、その材料、用途に応じて適宜変更し
て用いられる。
材は、例えば平面状の板材から所望の型に打ち抜き加
工、穴開け加工し、続いて折り曲げ加工することによっ
て製造することができる。折り曲げ加工は直線縁に沿っ
て板材を曲げる加工方法である。例えばプレスを用いた
V形曲げ・U形曲げが、またタンゼントベンダーを用い
た折り畳み曲げが使用される。
側を内側に折り曲げ加工し光源を覆うように設置して使
用する反射部材としては、例えば液晶表示装置のバック
ライトのランプリフレクター、プリンター及びFAX等
に用いられる反射鏡、蛍光灯の反射傘、ストロボの反射
傘が挙げられる。
レクターは、図2に示すようにランプ(冷陰極管)を覆
うように設置して用いられ、その断面はU字型又はコの
字型が用いられていることが多い。こうして得られた反
射部材について光照射試験を行った。試験サンプルとし
て、折り曲げ加工してランプリフレクターの形状にした
ものを使用しても良いが、ランプリフレクターの形状は
LCD用バックライトの機種により様々であるため、評
価が困難である。そこで曲げ加工の代わりに、接着剤を
塗布する前の反射フィルムを引張試験機で引っ張り、光
照射試験のサンプルとした。反射フィルムを引っ張った
割合が大きいほど、曲げ径を小さく加工した時と対応し
ていると考える。 光照射試験の照射光としては、39
0nm以下の波長の光を除いた、照射強度500mW/
cm2の擬似太陽光を用いた。擬似太陽光とは屋外での
晴天時の太陽光と同様なスペクトルを持つ光である。こ
れに390nm以下の波長の光をカットするUVカット
フィルターを用いた。こうして得られた光の照射強度を
サンプル表面でおよそ500mW/cm2 とし、光照射
試験を行った。
子フィルム側から照射すると共に、さらにサンプルを1
00℃に調温して行った。調温は、サンプルを保持した
アルミ板の下に板状のヒーターを設置し、このヒーター
を温調機で制御することで行った。温度測定はアルミ板
上に熱電対を設置し行った。
る。光照射試験は、390nm以下の波長の光を除いた
照射強度500mW/cm 2の擬似太陽光を用いて行っ
た。反射体は100℃に調温した。光源には山下電装
(株)のソーラシミュレータ 型式YSS−505Hを
用いた。また、東芝化成工業(株)シャープカットフィ
ルター L−39を用いて、390nm以下の波長の光
を除いた。
3400)に150φ積分球を設置し測定した。標準サ
ンプル(リファレンス)には酸化アルミニウムからなる
標準白色板を用いた。なお、本発明において反射率は5
50nmの波長の光に対しての値をいうものとする。
(株)製ポリエステルフィルム、テトロンフィルムタイ
プHB3、厚さ25μm、全光線透過率=88.1
%、)上にDCマグネトロンスパッタ法で、純度99.
99%の銀をターゲットとし、純度99.5%のアルゴ
ンをスパッタガスとして、銀を膜厚150nmになるよ
うに形成した。そのフィルムをスパッタ装置から取り出
すことなく、さらに純度99.9%のタングステンをタ
ーゲットとし、タングステンを10nm厚積層して反射
フィルムを得た。波長550nmにおける反射率は、9
5.0%であった。得られた試料を幅1cmの短冊状に
切断し、東洋精機製STROGRAPH−M1(20k
gロードセル使用)を用いて、クロスヘッドスピードを
毎分5mm、上下のチャック間距離を6cmにして、T
D方向に20%引っ張った。
フィルムに銀を成膜し、そのフィルムをスパッタ装置か
ら取り出すことなく、純度99.9%のモリブデンをタ
ーゲットとし、純度99.5%のアルゴンをスパッタガ
スとして、さらにモリブデンを10nm厚積層して反射
フィルムを得た。波長550nmにおける反射率は、9
3.0%であった。得られた試料を実施例1と同様の方
法で引っ張った。
フィルムに銀を成膜し、そのフィルムをスパッタ装置か
ら取り出すことなく、純度99.9%のバナジウムをタ
ーゲットとし、純度99.5%のアルゴンをスパッタガ
スとして、さらにチタンを10nm厚積層して反射フィ
ルムを得た。波長550nmにおける反射率は、96.
5%であった。得られた試料を実施例1と同様の方法で
引っ張った。
(株)製ポリエステルフィルム、テトロンフィルムタイ
プHB3、厚さ25μm、全光線透過率=88.1
%、)上にDCマグネトロンスパッタ法で、純度99.
99%の銀をターゲットとし、純度99.5%のアルゴ
ンをスパッタガスとして、銀を膜厚150nmになるよ
うに形成して反射フィルムを得た。波長550nmにお
ける反射率は、95.1%であった。得られた試料を実
施例1と同様の方法で引っ張った。
フィルムに銀を成膜し、そのフィルムをスパッタ装置か
ら取り出すことなく、純度99.99%のアルミニウム
をターゲットとし、純度99.5%のアルゴンをスパッ
タガスとして、さらにアルミニウムを10nm厚積層し
て反射フィルムを得た。波長550nmにおける反射率
は、95.6%であった。得られた試料を実施例1と同
様の方法で引っ張った。
フィルムに銀を成膜し、そのフィルムをスパッタ装置か
ら取り出すことなく、純度99.9%のインジウムをタ
ーゲットとし、純度99.5%のアルゴンをスパッタガ
スとして、さらにインジウムを10nm厚積層して反射
フィルムを得た。波長550nmにおける反射率は、8
9.3%であった。得られた試料を実施例1と同様の方
法で引っ張った。
サンプルについて、光照射試験を行った。試験中、経時
で反射率測定を行った。反射率が初期反射率の1/2に
なる時間(反射率半減時間)と引っ張り率について図3
に示す。
膜した場合と比較して、実施例1〜3では、試料を引っ
張った後、光照射試験による反射率の半減に要する時間
が長いことがわかる。また、比較例2、3では、実施
例、比較例1よりも反射率半減時間が短くなっている。
タングステン、モリブデン、バナジウムを使用すると、
光熱劣化の進行が抑制されていることがわかる。
サンプルについて、透明高分子フィルム(A)、銀薄膜
層(B)、裏面金属層(C)、接着層(D)、支持体
(E)からなる構成ABCDEの反射部材を作製し(比
較例1は構成ABDEの反射部材)、透明高分子フィル
ム(A)側を内側にして折り曲げ加工した。これらをL
CD用バックライトのランプリフレクターに用いたとこ
ろ、比較例1〜3に比べ実施例1〜3では、光と熱によ
る変色が抑制されていることが確認できた。
体心立方の結晶構造を有する金属もしくはこれらを含む
合金からなる裏面金属層(C)を積層することで、折り
曲げ加工後の光熱劣化の進行を抑制することができた。
図
示す図
Claims (5)
- 【請求項1】 少なくとも、透明高分子フィルム
(A)、銀薄膜層(B)、裏面金属層(C)、接着層
(D)、支持体(E)からなる構成ABCDEの透明高
分子フィルム(A)側を反射面とする反射部材で、裏面
金属層(C)が主として室温において体心立方の結晶構
造を有する金属もしくはこれらを含む合金からなる反射
部材。 - 【請求項2】 請求項1に記載の反射部材の裏面金属層
(C)が、主としてバナジウム、もしくはモリブデン、
もしくはタングステン、もしくはこれらを含む合金から
なる反射部材。 - 【請求項3】裏面金属層(C)の厚さが5〜50nmで
ある、請求項1又は2に記載の反射部材。 - 【請求項4】打ち抜き加工および折り曲げ加工を行うこ
とを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の反射部
材。 - 【請求項5】透明高分子フィルム(A)側を内側に折り
曲げ加工し、光源を覆うように設置することを特徴とす
る請求項1〜3いずれかに記載の反射部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36253599A JP2001174613A (ja) | 1999-12-21 | 1999-12-21 | 反射部材 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|
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ID=18477109
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JP36253599A Pending JP2001174613A (ja) | 1999-12-21 | 1999-12-21 | 反射部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009117352A (ja) * | 2007-10-08 | 2009-05-28 | Hung-Yi Tsai | 高照明効率の光反射構造を備えた照明器具 |
JP2012053382A (ja) * | 2010-09-03 | 2012-03-15 | Konica Minolta Opto Inc | 太陽熱発電用光反射フィルム及び太陽熱発電用反射装置 |
KR20180087267A (ko) * | 2015-11-27 | 2018-08-01 | 플란제 에스이 | 코팅된 연성 부품 |
-
1999
- 1999-12-21 JP JP36253599A patent/JP2001174613A/ja active Pending
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