JP2001033605A - 反射体及びそれを用いた反射部材 - Google Patents

反射体及びそれを用いた反射部材

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JP2001033605A
JP2001033605A JP11207264A JP20726499A JP2001033605A JP 2001033605 A JP2001033605 A JP 2001033605A JP 11207264 A JP11207264 A JP 11207264A JP 20726499 A JP20726499 A JP 20726499A JP 2001033605 A JP2001033605 A JP 2001033605A
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reflector
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polymer film
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Satoshi Kawamoto
悟史 川本
Yumi Goto
優実 後藤
Shin Fukuda
福田  伸
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 透明高分子フィルム10、チタン20、銀薄
膜層30からなる反射体およびそれを用いた反射部材。 【効果】 本発明の反射体を用いることにより、透明高
分子フィルム10と銀薄膜層30の界面において起こ
る、光熱劣化(熱により加速される光劣化で、劣化部分
が赤紫色に変色する)を抑えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、反射率の高い銀を
用いた反射体及びそれを用いた反射部材に関する。更に
詳しくは、耐光性、耐熱性に優れた銀を用いた反射体及
びそれを用いた反射部材に関する。本発明の反射体およ
び反射部材の使用例としては、液晶表示装置のバックラ
イトのランプリフレクター、プリンター及びファックス
等に用いられる反射鏡、蛍光灯の反射傘、ストロボの反
射傘、コンパクトの鏡等が挙げられるが、これ以外にも
ほとんどすべての光反射体を挙げることができる。
【0002】
【従来の技術】銀は可視光域及び赤外域に高い反射率を
持ち、また電気及び熱の伝導率が金属中で最大であるこ
とから、可視光線反射材料及び熱線反射材料、電気配線
材料として注目されている。一般的に、大気中で酸化す
ることはないが、大気中の亜硫酸ガス、硫黄と反応し黒
色の硫化銀を生成する。また、オゾンと反応し黒色の酸
化銀(AgO)を生成する。
【0003】大気による銀の硫化を防止する方法として
は、銀を合金化する方法が知られている。例えば、電気
接点用には、3〜40wt%のCuを含む銀が、また、
Cdを含む銀が、更には10wt%のAuを含む銀が用
いられている。また、歯科用には25wt%のPdと1
0wt%のCuを含む銀が、装飾用には5〜20wt%
のCuを含む銀が用いられている。また、銀の実用性能
に関しては「貴金属の実際知識」山本勇三編著、東洋経
済新報社 昭和57年 頁72〜153に詳しく述べら
れている。
【0004】その他の硫化防止方法としては、銀を金属
層または金属酸化物層、金属硫化物層、合金層、下塗り
樹脂層、保護樹脂層により被覆する方法が知られてい
る。例えばガラス上に銀を成膜した後に、CuとSnか
らなる合金層を積層し、更に樹脂層を積層することによ
り銀の腐食を防止し、また、耐スクラッチ性を高める方
法が知られている(特開昭49−107547)。ま
た、本発明者等においても、銀薄膜層の両面にアルミ、
チタン等からなる金属層を用いることにより、銀薄膜層
の光、熱、ガス等による腐食を防止することができるこ
とが示されている(特開平1−279201)。
【0005】近年、反射体として銀を用いた高反射率の
反射体が液晶表示装置のバックライト部のランプリフレ
クターを中心に、蛍光灯の反射傘等に用いられている。
これらはPET(ポリエチレンテレフタレート)/銀薄
膜層/接着剤層/アルミ板の層構成からなるいわゆる反
射板(銀反射板)や、PET/銀薄膜層/接着剤層/ア
ルミ薄膜層/PET/光遮蔽層からなるいわゆる反射シ
ート(銀反射シート)である。これらは、透明高分子フ
ィルムであるPETと接着剤層で銀を被覆することによ
り従来からの問題点であった大気曝露による銀の硫化、
酸化を防止し、高反射率を維持することに成功した。た
とえば上記銀反射板および銀反射シートを80℃の恒温
槽中に1000時間放置したが、硫化等による黒色、黄
色の変色は観察されず、また反射率も低下しなかった。
また60℃、85%RHの恒温恒湿槽に1000時間放
置したが同様に変色及び反射率の低下は観察されなかっ
た。
【0006】近年、Q−PANEL社(米国)のQUV
試験器を用いて、上記銀反射板及び銀反射シートの紫外
線照射試験を行ったところ、反射面が赤紫色に変色する
という結果を得た。これらはこれまでに一般的に知られ
ていた銀の硫化、酸化による黒色、黄褐色、黄色といっ
た色とは明らかにことなり、またPETフィルム自身の
紫外線劣化による黄変とも異なっていた。そこで光照射
下において起こる銀薄膜の反射率低下を光劣化と呼ぶこ
とにした。これらに対して我々は、波長380nmから
300nmにおける光線の透過率が、10%以下である
可撓性の基板の片面に銀を含む金属薄膜を積層すること
により、可視光線での反射率を著しく低下することな
く、光(紫外線)、熱などに対する耐久性を改善した反
射体(特開平5−162227)を提供してきた。
【0007】透明高分子フィルム/銀からなる反射体の
紫外線劣化に関して更に検討を行ったところ、驚くべき
ことに、紫外線を除いた可視光照射においても同様に赤
紫色に変色することを見いだした。更に該可視光による
光劣化は、常温では非常にゆっくりと進行するものの、
高温下では急速に進行することが分かった。よって今後
この劣化を光熱劣化と呼ぶ。
【0008】図1に光熱劣化したサンプルの断面透過電
子顕微鏡写真(断面TEM写真)を示す。サンプルはP
ET/Agからなる反射体であり、照射強度500mW
/cm2、サンプル温度100℃の促進劣化試験(光熱
劣化促進試験)を300時間行ったものである。PET
と銀の界面において、直径数十nmの粒子が観察され
た。また、粒子はPET中に侵入していることが分かっ
た。粒子を電子線プローブマイクロアナライザー(EP
MA)にて分析したところ銀であることが分かった。
【0009】光熱劣化の特徴を以下にまとめる。(1)
光熱劣化は高分子フィルムと銀薄膜層の界面に特有の劣
化である。(2)EPMAにて光熱劣化部分を分析した
ところ、従来の銀の劣化で検出された硫黄、塩素、酸素
が検出されなかった。(3)高分子フィルムと銀薄膜層
の界面以外の銀薄膜部分では劣化が観察されない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、本発明者ら
が見いだした光熱劣化による反射体の変色を防止するこ
とを目的とする。更に詳しくは、高温下の光照射におい
て顕著に観察される反射体の変色を防止し、光照射後も
90%以上の反射率を維持することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明者ら
は、かかる問題を解決するために、鋭意研究を重ねた結
果、透明高分子フィルムと銀薄膜層とからなる反射体に
おいて、透明高分子フィルムと銀薄膜層の間に4価で存
在し、ルチルやアナターゼに類似した歪んだ八面体配位
構造をとるチタンを用いることにより光熱劣化を防止で
きることを見出した。本発明はかかる知見によりなされ
るに至ったものである。すなわち、本発明は、 (1)少なくとも、透明高分子フィルム(A)、チタン
(B)、銀薄膜層(C)からなる構成ABCの透明高分
子フィルム(A)側を反射面とする反射体であり、該透
明高分子フィルム側より測定した反射率が90%以上で
あり、該チタンが4価として存在し、ルチルやアナター
ゼに類似した歪んだ八面体配位構造をとっていることを
特長とする反射体、 (2)(1)に記載の反射体の銀薄膜層(C)側を支持
体に接着剤層を介して積層してなる反射部材、 (3)(2)に記載の反射部材からなる液晶表示装置用
のランプリフレクターに関するものである。
【0012】先ず、添付図面について説明するに、図2
は本発明の最も簡単な反射体の構造断面図であり、図3
は図2に示した反射体と金属板50とを接着剤層40を
介してラミネートして作製した反射部材の構造断面図で
ある。図6は本発明の反射部材の使用例の一例を示す概
略図である。ここでは液晶表示装置のバックライトでの
使用例を示した。ランプ80を囲むように使用されてい
るのが本発明の反射部材(ランプリフレクター)70で
ある。
【0013】我々がここで言う反射体とは、反射体に入
射する光を元の媒質に戻す物体のことであり、主にここ
では可視領域の光の90%以上を、元の媒質に戻す物体
のことであり、更に好ましくは可視領域の光の92%以
上を元の媒質に戻す物体のことである。図2を用いて本
発明の反射体による反射の概略を説明すると、透明高分
子フィルム10側から入射した光は、そのほとんどが透
明高分子フィルム10及びチタン20を通過し、銀薄膜
層30に達し、銀薄膜層30で反射し、チタン20及び
透明高分子フィルム10を透過し、再び元の媒質中に戻
る。
【0014】図3に示した反射部材の製造方法として
は、透明高分子フィルム10の片面にチタンを付着さ
せ、更に該チタン付着面に銀薄膜層を形成し、該銀薄膜
層面に接着剤層40を塗布し、該接着剤層と金属板50
とをラミネートする方法があげられる。接着剤層と金属
板とのラミネートは接着剤塗布後に続けて行うのが一般
的であるが、これ以外にも、塗布工程とラミネート工程
を分離して行うことができる。例えば熱可塑性のポリエ
ステル系接着剤を用いた際には、塗布済みの接着剤を熱
ロールで溶融させることにより、任意の時点にラミネー
トを行うことができる。
【0015】本発明における透明高分子フィルムには、
ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ
スチレン(PS)、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテル
エーテルケトン(PEEK)、ポリカーボネート(P
C)、ポリイミド(PI)、三酢酸セルロース系樹脂、
ポリアリレート系樹脂、ポリスルホン系樹脂、フッ素系
樹脂等が使用できるが、必ずしもこれらに限定されるわ
けではなく、透明であり、ある程度ガラス転移温度が高
いものであれば使用できる。
【0016】透明高分子フィルムの厚みには限定的な値
はないが、好ましくは10〜200μm程度が、より好
ましくは10〜100μm程度が、更により好ましくは
25〜50μm程度が用いられる。使用する透明高分子
フィルムの光学特性は、波長550nmの光線透過率が
80%以上であることが好ましい。より好ましくは、波
長500〜600nmの範囲の光に対して光線透過率が
80%以上であり、更に好ましくは波長400〜800
nmの範囲の光に対して光線透過率が80%以上であ
る。光線透過率が80%よりも低いと、反射体とした時
の反射率が90%を下回り、反射体としての性能上好ま
しくない。なお、銀の耐光性を向上させるために透明高
分子フィルムが紫外線を吸収する特性を有することが好
ましいことは、本発明者らが既に開示している(US−
5276600)。
【0017】銀薄膜層の形成法は、湿式法および乾式法
がある。湿式法とはメッキ法の総称であり、溶液から銀
を析出させ膜を形成する方法である。具体例を挙げると
すれば、銀鏡反応等がある。一方、乾式法とは、真空成
膜法の総称であり、具体的に例示するとすれば、抵抗加
熱式真空蒸着法、電子ビーム加熱式真空蒸着法、イオン
プレーティング法、イオンビームアシスト真空蒸着法、
スパッタ法等がある。とりわけ、本発明には連続的に成
膜するロールツロール方式が可能な真空成膜法が好まし
く用いられる。
【0018】真空蒸着法では銀の原材料を電子ビーム、
抵抗加熱、誘導加熱等で溶融させ、蒸気圧を上昇させ、
好ましくは0.1mTorr(約0.01Pa)以下で
基材表面に蒸着させる。この際に、アルゴン等のガスを
0.1mTorr(約0.01Pa)以上導入させ、高
周波もしくは直流のグロー放電を起こしてもよい。
【0019】スパッタ法には、DCマグネトロンスパッ
タ法、RFマグネトロンスパッタ法、イオンビームスパ
ッタ法、ECRスパッタ法、コンベンショナルRFスパ
ッタ法、コンベンショナルDCスパッタ法等を使用し得
る。スパッタ法においては、原材料は銀の板状のターゲ
ットを用いればよく、スパッタガスには、ヘリウム、ネ
オン、アルゴン、クリプトン、キセノン等を使用し得る
が、好ましくはアルゴンが用いられる。ガスの純度は、
99%以上が好ましいが、より好ましくは99.5%以
上である。
【0020】銀薄膜層の厚さは、70nm〜300nm
が好ましく、より好ましくは100nm〜200nmで
ある。あまり薄いと銀の膜厚が十分でないために透過す
る光が存在し反射率が低下する。一方、厚すぎる場合に
は反射率は上昇せず飽和傾向を示す上に、銀の資源を有
効に利用するという観点からも好ましくない。
【0021】銀薄膜層には、性能に害を及ぼさない程度
の、金、銅、ニッケル、鉄、コバルト、タングステン、
モリブデン、タンタル、クロム、インジュウム、マンガ
ン、チタン、アルミ等の金属不純物が含まれてもよい。
使用する銀層の純度は99%以上が好ましく、より好ま
しくは99.9%以上、更により好ましくは99.99
%以上である。
【0022】本発明において膜厚の測定は、触針粗さ
計、繰り返し反射干渉計、マイクロバランス、水晶振動
子法等があるが、水晶振動子法では成膜中に膜厚が測定
可能なので所望の膜厚を得るのに適している。また、前
もって成膜の条件を定めておき、試料基材上に成膜を行
い、成膜時間と膜厚の関係を調べた上で、成膜時間によ
り膜を制御する方法もある。
【0023】チタンの形成法は、乾式法が好ましく用い
られる。乾式法とは、真空成膜法の総称であり、具体的
に例示するとすれば、抵抗加熱式真空蒸着法、電子ビー
ム加熱式真空蒸着法、イオンプレーティング法、イオン
ビームアシスト真空蒸着法、スパッタ法等がある。とり
わけ、本発明には連続的に成膜するロールツロール方式
が可能な真空成膜法が好ましく用いられる。
【0024】チタンの付着量は、好ましくは5×1014
原子/cm2乃至1×1016原子/cm2であり、より好
ましくは1×1015原子/cm2乃至8×1015原子/
cm 2であり、更により好ましくは2×1015原子/c
2乃至6×1015原子/cm 2である。チタンの量があ
まり少なすぎると本発明の目的とする光熱劣化に対する
十分な効果が得られない。またあまり多すぎると、初期
反射率が低下し、反射体として好ましくない。
【0025】チタンの付着量は、膜厚モニター等で測定
できるが、一般的には連続膜である100nm程度の膜
を形成した際に要した時間を参考に、計算で求めること
ができる。具体的には、t(秒)間ある特定の条件にて
形成したチタンの膜厚がD(nm)であったとすると、
該チタンの密度ρ(g/cm3)、原子量Mから、付着
したチタンの量N(原子/cm2)は、N=D×ρ×
6.02×1016/Mで求めることができる。従って、
所望であるところの、チタン量n(原子/cm2)を透
明高分子フィルム表面に付着させるには、同条件にてt
×(n/N)秒間処理を行えばよいことになる。また、
水晶式の膜厚モニターを使用する場合、測定周波数の減
少がδf(Hz)であったときに、付着したチタンの量
がN(原子/cm2)であれば、実際にn(原子/c
2)だけのチタンを付着させるのに必要な周波数の減
少はδf×(n/N)で計算できる。
【0026】実際の計算例を示すと、PET表面にスパ
ッタリングにてチタンを100nm形成した。この時1
000秒間の時間を要した。付着したチタンの量は上記
式より約6×1017原子/cm2である。従って、該チ
タンを同条件のスパッタリングにて3×1015原子/c
2付着させるためには、1000秒×(3×1015
子/cm2)/(6×1017原子/cm2)=5秒より、
5秒間処理をすればよいことになる。
【0027】透明高分子フィルム表面に付着したチタン
量は、X線光電子分光法(XPS)、ラザフォード後方
散乱分光法(RBS)、付着金属を溶解させた後に行う
誘導結合プラズマ(ICP)発光分光法、2次イオン質
量分析法(SIMS)、レーザー誘起蛍光分光法(LI
F)、蛍光X線分析法(XRF)等で調査が可能であ
る。実際の定量は、ICPやRBSが好ましく用いられ
るが、実用的にはXPSが好ましい。XPSで実際に測
定する時には、光電子の脱出深さを考慮して付着金属量
の評価を行う。例えば、XPSによるチタンの表面濃度
が、80%であったとする。光電子の平均的な脱出深さ
は、2原子層であるから、3×1015(2原子層)×
0.8=2.4×1015原子/cm2の原子が付着して
いると評価できる。なお、XPSの測定値を前もってI
CPにより校正しておくことで測定精度が向上する。
【0028】チタンの状態分析については非破壊で測定
が行えるX線吸収微細構造(XAFS)分析を用いた。XAFS
の原理と得られる情報は以下のように説明できる。原子
がX線のエネルギーを吸収すると内殻電子が殻の束縛を
離れ、光電子として飛び出して行く。この時の遷移状態
や、近傍の原子との干渉効果がスペクトルに微細構造を
作り出し、注目元素の状態あるいは構造を決定すること
ができる。また、この吸収エネルギーは元素に固有であ
るため、多成分系の試料でも特定元素のみの情報を得る
ことができる。ルチルとアナターゼは酸化チタンであ
る。酸化チタンには、鉱物のルチル、板チタン石(ブル
ッカイト)、鋭錐石(アナターゼ)に対応する3種の変
態が存在する。いずれもチタンに酸素が6配位した歪ん
だ8面体の稜が共有された構造をとるが、ルチルは正方
晶系でルチル型構造を、板チタン石型は斜方晶系を、鋭
錐石(アナターゼ)は正方晶系をとる。
【0029】透明高分子フィルム、チタン、銀薄膜層か
らなる反射体の銀薄膜層面に、クロム、ニッケル、チタ
ン、アルミニウム、モリブデン、タングステン等の単金
属もしくは合金、またはインコネル、インコロイ、モネ
ル、ハステロイ、ステンレス、ジェラルミン等の合金層
を10nm〜30nm積層することは銀薄膜層の保護や
フィルムの滑り性向上のため有効である。また、透明高
分子フィルム表面に、コロナ放電処理、グロー放電処
理、表面化学処理、粗面化処理等を行うことは、チタン
及び銀薄膜層の高分子フィルムへの密着性を向上させる
手段として当業者が用いる常套手段であろう。
【0030】かくして作製された反射体及び反射部材の
反射率は、好ましくは90%以上であり、より好ましく
は92%以上であり、更に好ましくは94%以上であ
る。なお、本発明において反射率は特に明記しない限り
550nmの波長の光に対しての値をいうものとする。
【0031】本発明で支持体(金属板または高分子シー
ト等)とのラミネートに用いられる接着剤(粘着剤も含
む)としては、ポリエステル系接着剤、アクリル系接着
剤、ウレタン系接着剤、シリコン系接着剤、エポキシ系
接着剤、メラミン系接着剤等があげられるが、必ずしも
これらの種類に限定されるわけではなく、実用上の接着
強度があれば良い。接着強度としては180度ピール強
度の測定値が100g/cmあれば十分であり、好まし
くは500g/cmであり、より好ましくは1000g
/cmである。あまりに密着強度が小さいと、反射体と
して曲率半径1〜5mm程度に曲げた時に、透明高分子
フィルム側が金属板または高分子シートより浮き上がる
等の事態を引き起こすのであまり好ましくない。
【0032】接着剤層の厚みとしては、0.5μm〜5
0μmが好ましく、より好ましくは1μm〜20μmで
あり、更に好ましくは2μm〜10μmである。あまり
に厚すぎると材料費の点からコスト増となり好ましくな
い。あまりに薄すぎると十分な接着強度が得られない。
【0033】接着剤の塗布方法としては、バーコート
法、メイヤーバーコート法、リバースコート法、グラビ
アコート法、ダイコート法等があげられるが、これらは
使用する接着剤の種類、粘度、塗布量、塗布速度、得ら
れる面状態等を考慮して選定される。
【0034】本発明の反射体には、銀薄膜層と反対側の
透明高分子フィルム上に透明な保護層を設けても良い。
このような保護層により、反射シートの表面硬度、耐光
性、耐ガス性、耐水性など外的環境因子の影響をさらに
抑制することができる。このような保護層の形成に利用
できる物質の例としては、例えば、ポリメタクリル酸メ
チルなどのアクリル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、
ポリメタアクリルニトリル樹脂、エチルシリケ−トより
得られる重合体などの珪素樹脂、ポリエステル樹脂、フ
ッ素樹脂などの有機物質の他に酸化珪素、酸化亜鉛、酸
化チタンなどの無機物質が有用であり、特に400nm
以下、好ましくは380nm以下の波長の光をカット
し、好ましくは10%以下にカットする能力を有するも
のを積層することは銀層の光劣化(紫外線劣化)を防止
する上で好ましい。
【0035】透明保護層の形成方法としては、コ−ティ
ング、フィルムのラミネ−トなど、既存の方法があげら
れる。また、この透明保護層の膜厚は、光反射能を低下
させず、かつ可撓性を損なわない範囲で、保護効果を発
揮する必要があり、その材料、用途に応じて適宜変更し
て用いられる。
【0036】支持体として用いられる金属板としては、
アルミ板、アルミ合金板、真鍮板、ステンレス板、鋼板
等が上げられるが、必ずしもこれらに限定されるわけで
はなく、反射部材の用途により選択される。例えば、ア
ルミは軽量かつ加工性に優れ、また熱伝導率が高くそれ
にかかる熱を効果的に大気中に逃がすことができるた
め、ノートパソコンなどのLCDのバックライトに用い
られる反射部材に好適に利用できる。アルミ合金は軽量
かつ機械的強度が強いことから、構造部材を兼ねる反射
部材に好適に利用できる。ステンレスは機械的強度が高
度にあり、また耐食性にすぐれているので、屋外で使用
される反射部材をはじめ、材料の薄板化が必要な用途に
好適に用いられる。真鍮(黄銅)、すなわち銅亜鉛合金
は機械的強度の強いことに加え、はんだづけが容易なた
めアースを必要とする反射部材に好適に用いられる。鋼
板は安価であることから、コストを優先する用途である
蛍光灯用反射傘等に好適に用いられる。
【0037】支持体としての金属板の厚みは、コスト低
減及び曲げやすさの観点からは薄い方が好ましく、銀薄
膜層などとラミネートする際の取扱いの容易さや形状保
持性の観点からは、厚い方が良い。金属板の好ましい厚
みは0.05mm〜5mmであり、さらに好ましくは
0.1mm〜1mmであり、よりさらに好ましくは0.
2mm〜0.8mmである。
【0038】支持体に用いられる高分子フィルムとして
は、二軸延伸ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレ
−ト(PET)、ポリエチレンナフタレ−ト(PE
N)、ポリブチレンテレフテレ−ト(PBT)、アクリ
ル樹脂、メタアクリル樹脂、ポリエーテルサルホン(P
ES)、ポリエ−テルエ−テルケトン(PEEK)、ポ
リアリレ−ト、ポリエ−テルイミド、ポリイミドなどの
ホモポリマ−またはコポリマ−があげられる。特に好ま
しくは、ポリエチレンテレフタレートフィルムであり、
該高分子フィルムが最外層である場合には外観上白色の
ものが好まれる。また該高分子フィルムの厚みは、コス
ト低減及び、曲げ易さからは薄い方が好ましく、銀薄膜
層等とラミネートする際の取扱い(ハンドリング)性及
び形状保持性からは、厚みは厚い方が良い。好ましいフ
ィルムの厚みは、5μm〜500μm、さらに好ましく
は10μm〜200μmであり、15μm〜100μmが
好ましく用いられる。
【0039】本発明品である反射体の構成、及び組成の
代表的な評価方法を以下に説明する。銀薄膜層、接着剤
層、支持体の各部の厚さは、その断面を透過型電子顕微
鏡(TEM)で観察することで直接測定できる。高分子
フィルムの材料分析は、赤外分光(IR)を行うことに
よりできる。また、接着剤の材料分析は銀薄膜層と支持
体を引き剥して接着剤を露出させ、適当な溶媒にそれを
溶かした試料を作製し、その赤外分光(IR)を行うこ
とできる。銀薄膜層及び支持体の材料分析は、蛍光X線
分光(XRF)によりできる。さらに、X線マイクロア
ナライザ(EPMA)では蛍光X線分光より微細な部分
の元素分析が行える。また、銀薄膜層の形成された高分
子フィルムを、接着剤層から引き剥し銀薄膜層を露出さ
せれば、オージェ電子分光法(AES)により組成分
析、及び深さプロファイルをとることで厚さも知ること
ができる。本発明品である反射体の耐光性、耐熱性評価
を、下記の光熱劣化促進試験により行った。
【0040】光熱劣化促進試験(光促進劣化試験とも言
う)の照射光としては、390nm以下の波長の光を除
いた、照射強度500mW/cm2の擬似太陽光を用い
る。擬似太陽光とは屋外での晴天時の太陽光と同様なス
ペクトルを持つ光である。具体的には、キセノンランプ
に光学フィルムターを組み合わせて疑似太陽光スペクト
ルを得るのである。さらに、UVカットフィルターによ
り、390nm以下の波長の光をカットする。こうして
得られた光の照射強度をサンプル表面でおよそ500m
W/cm2 とし、光熱劣化促進試験を行った。この様に
することにより産業上問題となる透明高分子フィルムと
銀薄膜との界面で発生する光劣化を短時間で発生させる
ことが可能なのである。
【0041】光熱劣化促進試験の照射光は、390nm
以下の波長の光を除いた、照射強度500mW/cm2
の疑似太陽光であると書いたが、より詳細には透過限界
波長が390nmのUVカットフィルターを用いて紫外
線をカットした照射強度500mW/cm2の疑似太陽
光である。
【0042】透過限界波長とは、例えば透過率がA%に
なる波長と、透過率がB%になる波長の中間値で表され
ていることが多く(例えば透過率が72%になる波長と
5%になる波長の中間の波長を言う)、これらの値と実
質的に除かれる波長の値が異なることは当業者の知ると
ころである。
【0043】図4に本発明において用いられた、透過限
界波長が390nmのUVカットフィルターを通して得
られた疑似太陽光のスペクトルの一例を示す。このスペ
クトル図より、今回用いた照射光は、実質的には360
nm以下の紫外光を除いた光であるということもでき
る。
【0044】透過限界波長が390nmのUVカットフ
ィルターとしてはシグマ光機(株)のシャープカットフ
ィルター品番SCF−50S−39L(透過限界波長3
90nm、波長360nmにおける透過率が1%以下)
が、また、東芝化成工業(株)のシャープカットフィル
ター L−39(透過限界波長390nm、波長360
nmにおける透過率が1%以下)がある。光学特性にお
いてはほぼ同様であり、どちらを用いても同様の試験結
果が得られている。
【0045】光熱劣化促進試験はサンプルに上記光を照
射すると共に、さらにサンプルを100℃に加熱して行
った。100℃に加熱することにより更に劣化を促進さ
せた。加熱は、サンプルを保持したアルミ板の下に板状
のヒーターを設置し、このヒーターを温調機で制御する
ことで行った。温調はアルミ板上に密着させた熱電対に
より温度を測定し行った。
【0046】
【実施例】以下実施例を用いて本発明について説明す
る。光熱劣化促進試験は、390nm以下の波長の光を
除いた照射強度500mW/cm2の擬似太陽光を用い
て行った。また、反射体は100℃に加熱した。光源に
は山下電装(株)のソーラシミュレータ型式YSS−5
05Hを用いた。また、東芝化成工業(株) シャープ
カットフィルター L−39を用いて、390nm以下
の波長の光を除いた。反射体の反射率は、日立自動自記
分光光度計(U−3400)に150φ積分球を設置し
測定した。標準サンプル(リファレンス)には酸化アル
ミニウムからなる標準白色板を用いた。透明高分子フィ
ルムの全光線透過率(平行光線透過率+拡散透過率)は
日立自動自記分光光度計(U−3400)に150φ積
分球を設置し、サンプルを積分球の試料側光束入口に固
定し測定した。
【0047】〔実施例1〕透明高分子フィルム(帝人
(株)製ポリエステルフィルム、テトロンフィルムタイ
プHB3、厚さ25μm、全光線透過率=88.2%)
の片面にDCマグネトロンスパッタリング法にてチタン
を、続いて銀を形成した。チタンは付着量が3×1015
原子/cm2となるように、また銀は膜厚が150nm
となるようにスパッタリング時間を調整した。
【0048】〔比較例1〕実施例1においてチタンを形
成しない以外は、同様に行った。上記実施例および比較
例の初期反射率、光熱劣化促進試験300時間後反射率
を表1に示す。これより、実施例1において光熱劣化が
防止されていることが分かる。
【0049】
【表1】
【0050】更に実施例1について、X線吸収微細構造
分析(XAFS)を行った。図5にXAFSにより得ら
れたスペクトルの一例を示す。図には実施例1(図中の
Filmに相当)の他比較のためにチタン(図中のTi
metalに相当)及び酸化チタンのアナターゼ(図
中のAnataseに相当)、ルチル(図中のRuti
leに相当)のスペクトルも記載した。尚、XAFS測
定で得られたスペクトルは、スペクトル間の比較を行う
ため、バックグラウンドの除去及び、規格化を行った。
4960〜4970eV間に存在するピーク、また、そ
れより高エネルギー側でのスペクトルの立ちあがり位
置、及びスペクトル形状全体の比較から実施例1より得
られたスペクトルはルチル及びアナターゼに類似してい
ることが分かる。ルチル及びアナターゼ中のチタンは4
価で6つの酸素が配位した歪んだ8面体構造をとってい
ることから、よって実施例1におけるチタンも上記構造
に非常に近い構造を取っていることが分かる。
【0051】
【発明の効果】透明高分子フィルム(A)と銀薄膜層
(C)との界面に4価として存在し、ルチルやアナター
ゼに類似した歪んだ八面体配位構造をとっているチタン
を用いることにより、上記透明高分子フィルムと銀薄膜
層の界面においておこる、光熱劣化を抑えることができ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】光熱劣化したサンプルの断面透過電子顕微鏡写
真(断面TEM写真)
【図2】本発明の最も簡単な反射体の構造断面図
【図3】本発明の最も簡単な反射部材の構造断面図
【図4】本発明において用いられた、透過限界波長が3
90nmのUVカットフィルターを通して得られた疑似
太陽光のスペクトルの一例
【図5】X線吸収微細構造分析(XAFS)により得ら
れたスペクトルの一例
【図6】本発明の反射体の使用例の一例を示す概略図
【符号の説明】
10 透明高分子フィルム 20 チタン 30 銀薄膜層 40 接着剤層 50 金属板 60 導光板 70 反射部材(ランプリフレクター) 80 ランプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H042 DA04 DA11 DA15 DA17 DA18 DA20 DA21 DC02 DC04 DE04 2H091 FA14Z FA41Z FB08 FB13 FC02 FC06 FC25 FC27 FD15 GA17 LA03 LA04 5G435 AA12 EE27 FF03 FF08 GG24 HH02 HH08 KK07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、透明高分子フィルム
    (A)、チタン(B)、銀薄膜層(C)からなる構成A
    BCの透明高分子フィルム(A)側を反射面とする反射
    体であり、該透明高分子フィルム側より測定した反射率
    が90%以上であり、該チタンが4価として存在し、ル
    チルやアナターゼに類似した歪んだ八面体配位構造をと
    っていることを特長とする反射体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の反射体の銀薄膜層
    (C)側を支持体に接着剤層を介して積層してなる反射
    部材。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の反射部材からなる液晶
    表示装置用のランプリフレクター。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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