JP2001173578A - スクロール圧縮機 - Google Patents

スクロール圧縮機

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JP2001173578A JP36234999A JP36234999A JP2001173578A JP 2001173578 A JP2001173578 A JP 2001173578A JP 36234999 A JP36234999 A JP 36234999A JP 36234999 A JP36234999 A JP 36234999A JP 2001173578 A JP2001173578 A JP 2001173578A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塩素を含まない代替冷媒を用いても、旋回ス
クロールのオルダムリングを利用した支持構造部の寿命
低下を防止することにある。 【解決手段】 旋回スクロールを固定スクロールに対し
て自転させずに旋回運動させるように支持し案内する自
転規制部材が焼結鉄にて形成され、この自転規制部材の
表面はスチーム処理を施して機械加工された後に窒化処
理が施されていることにより上記目的を達成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は主として業務用およ
び家庭用の冷凍空調に使用されるスクロール圧縮機に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】冷凍空調用の電動圧縮機としては、レシ
プロ式のもの、ロータリー式など多種多様のものがある
が、いずれの方式も家庭用、業務用の冷凍空調の分野で
使用されてきている。中でもスクロール圧縮機について
は、高効率、低騒音、低振動という特長を活かして実用
化されてきた。
【0003】スクロール圧縮機に用いられるスクロール
圧縮機構は、よく知られているように、渦巻き曲線をな
して形成したラップを持った固定スクロールと旋回スク
ロールとを噛み合わせて双方間に幾つかの圧縮室を形成
し、この各圧縮室が旋回スクロールの旋回運動によっ
て、吸い込み口に通じて冷媒を吸い込む外周部から、吐
出口に通じる中央部に移動しながら容積が縮小して冷媒
を圧縮し、圧縮した冷媒を吐出口から吐出する。
【0004】前記旋回スクロールが前記冷媒の圧縮のた
めに、自転せずに旋回運動するように支持し案内する自
転規制部材をなすオルダムリングで支持し、このオルダ
ムリングは前記案内のために移動できるよう固定部材と
の間で一定方向に移動しこれと直交する方向に旋回スク
ロールとの間で移動する。
【0005】従って、オルダムリングは固定部材および
旋回スクロールの双方との間で摺動する。これら旋回ス
クロール、固定スクロール、固定部材およびオルダムリ
ングの全てが鉄系材料で形成されている。
【0006】一方、冷媒には特定フロンR12や指定フ
ロンR22を用いていた。特定フロンはそれ以前の冷媒
である二硫化硫黄やメチルクロライドと比べて、化学的
に安定で可燃性、毒性がなく、理想的な冷媒として広く
利用され、長年に亘って使用されてきた。
【0007】ところが近年では、特定フロンが分子中に
塩素原子を含み、これがオゾン層の破壊を引き起こすこ
とが確かめられ、代替フロンの開発および使用が図られ
ている。
【0008】そのための実用性の高い代替冷媒として、
塩素を含まないHFC(HydroFluoro Ca
rbon)といった冷媒が挙げられている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、代替冷媒を用
いると、代替冷媒は塩素を含まないため従来の特定フロ
ンのような潤滑性は望めない。このため、摺動条件が厳
しくなり、前記従来のような旋回スクロールのオルダム
リングによる支持構造では、固定部材および旋回スクロ
ールとの間の摺動面に摩耗が生じやすく支持構造部の寿
命が低下する。これは、前記支持構造部のオルダムリン
グ、旋回スクロールおよび固定部材の相互間が代替冷媒
による潤滑性が望めないために一部油膜が切れた境界潤
滑状態になりやすく、この境界潤滑状態になっている部
分で、双方が鉄系材料どうしの供金構造であることによ
って凝着が生じることに原因していると考えられてい
る。
【0010】このような支持構造部の寿命低下は、密閉
型圧縮機のようなメンテナンスフリーでしかも長寿命で
運転されるものの場合、前記支持構造部の寿命が即圧縮
機全体の寿命となるため特に問題であり、実用に耐えな
い。
【0011】本発明は上記のような問題を解決すること
を課題とし、塩素を含まない代替冷媒を用いても旋回ス
クロールのオルダムリングを利用した支持構造部による
寿命低下の問題のないスクロール圧縮機を提供すること
を主たる目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、旋回スクロールを固定スクロールに対し
て自転させずに旋回運動させるように支持し案内する自
転規制部材が焼結鉄にて形成され、かつ自転規制部材の
表面はスチーム処理を施して機械加工された後に窒化処
理が施されていることを特徴としている。
【0013】このような構成では、オルダムリング等の
自転規制部材を旋回スクロールおよび固定部材の双方の
潤滑不良による凝着を防止するために、焼結鉄よりなる
自転規制部材がスチーム処理による封孔効果で硬度が増
した状態で機械加工を受けているので機械加工時の外力
による歪みが抑制されて、機械加工が高精度に達成さ
れ、固定部材と旋回スクロールとの間で過不足なく摺動
条件を満足して旋回スクロールを高精度に支持、案内し
圧縮性能の向上を図ると共に過剰摺動による寿命の低下
を防止することができる。
【0014】さらに、この高精度な機械加工面が窒化処
理層によって耐摩耗性が向上するうえ鉄でない異種材料
面とされて固定部材および旋回スクロールの双方に対し
異種材料同士の摺接となり相互が境界潤滑状態の部分で
凝着するようなことを回避するので耐久性が向上され
る。これらにより旋回スクロールをオルダムリング等の
自転規制部材により自転を防止する支持構造部の寿命が
向上され、塩素を含まない代替冷媒を用いても支持構造
部による寿命低下も防止される。
【0015】また、本発明では、前記オルダムリング等
の自転規制部材に窒化処理を施した後、さらに酸化処理
を施したものとすることができる。
【0016】このような構成では、自転規制部材の窒化
処理層の表面が酸化処理によるポーラス化した酸化層を
有していることによりオイルの保持力が向上されるの
で、上記のような耐摩耗性の高い異種材料面を高い潤滑
性を持って相手材との摺動に供して相手材とより凝着し
にくいものとなる。
【0017】また、本発明では、前記酸化処理による酸
化層が2μm以下に設定するのが好適である。
【0018】このようにすると、自転規制部材におい
て、酸化処理を施すことで形成される酸化層の厚さを2
μm以下にしたので、酸化膜が窒化処理による耐磨耗性
を損なわない程度に存在することができその存在量に比
例した潤滑性を発揮することができる。
【0019】本発明のそれ以上の目的及び特徴は、以下
の詳細な説明及び図面によって明らかになる。本発明の
各特徴は、可能な限りにおいて、それ単独で、あるいは
種々な組み合わせで複合して用いることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明におけるいくつかの
好適な実施の形態について図1〜5図を参照しながら説
明し、本発明の理解に供する。
【0021】ただし、本発明は、以下の実施の形態に限
定されず、また、特に限定的な記載がない限りは、本発
明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではなく、
単なる説明例にすぎない。
【0022】(実施の形態1)図1、図2に示される本
実施の形態1は、冷凍空調用横向き設置型のスクロール
圧縮機の場合における一例である。
【0023】主な構成として、冷媒として弗化炭素水素
系冷媒群のうち少なくとも1種または2種以上を混合し
た混合冷媒を使用するもので、密閉容器1の内部に、電
動機2と、この電動機2により駆動される旋回スクロー
ル3と固定スクロール4との間で前記冷媒を圧縮するス
クロール圧縮機構5とを配し、旋回スクロール3を固定
スクロール4に対して自転させずに旋回運動させるよう
に固定スクロール4と固定部材7との間で支持案内する
自転規制部材としてのオルダムリング6を有している。
このオルダムリング6は、前記支持案内を高精度に耐久
性良く行うために表面処理をし、かつそれによって表面
が固定部材7および旋回スクロール3の双方と異種材料
となるようにしている。このオルダムリング6は、それ
に替わる1つまたは複数の部材による他の形式の自転防
止部材を用いることもできる。
【0024】本実施の形態が横向き設置型のものである
ことにより、密閉容器1内の図面上左右の一方である右
部にスクロール圧縮機構5が、密閉容器1内の左部に圧
縮機構5を駆動する電動機2が、最左部には下部のオイ
ル溜め8内のオイル8aを潤滑対象部へオイル供給路1
0を通じて送り出すオイルガイド9がそれぞれ設けられ
ている。
【0025】固定部材7は電動機2のロータ2aに直結
されたクランク軸16を圧縮機構5側で軸受けする主軸
受部材をなしクランク軸16の反対側を軸受する副軸受
部材31と対をなし電動機2のステータ2bと共に密閉
容器1内に固定されている。固定スクロール4は、固定
部材7の反電動機2側に図示しないボルトにより固定さ
れ、旋回スクロール3は固定スクロール4と固定部材7
との間で固定スクロールと噛み合い双方間に幾つかの圧
縮室11を形成する。クランク軸16は固定部材7に軸
支されている部分で旋回スクロール3との偏心連結部3
2をなし、この偏心連結部32により旋回スクロール3
をオルダムリング6による支持案内と共に旋回駆動す
る。この旋回駆動で圧縮室11は、吸込口12に通じる
中央側から吐出口13に通じる内周側に移動されながら
容積を縮小して冷媒の吸入、圧縮、吐出を行う。冷媒は
密閉容器1外に延びる吸込管15から吸込口12へと吸
引する。圧縮した冷媒は吐出口13から密閉容器1内に
吐出し、密閉容器1外に延びる吐出管14から空調用の
図示しない冷凍サイクルに供給した後、前記吸込管15
に戻して循環させ、冷凍サイクルを実行する。
【0026】前記自転規制部材としてのオルダムリング
6は図2に示すように、旋回スクロール3に対向する側
の面の直径線上2カ所に突起17が、また固定部材7と
対向する側の面の直径線上2カ所に突起18がそれぞれ
設けられ、双方の配列が互いに直角な方向に向くように
なっている。
【0027】オルダムリング6の突起18は、固定部材
7の直径線上2カ所に設けられた半径方向の溝20と嵌
め合ってオルダムリング6がこの突起18の並ぶ方向に
移動できるように支持され、また突起17は、旋回スク
ロール3の直径線上2カ所に設けられた半径方向の溝1
9と嵌め合って、旋回スクロール3がこの突起17が並
ぶ方向に移動できるように支持される。
【0028】これによって、旋回スクロール3はクラン
ク軸16による偏心駆動に際し自転せずに旋回運動でき
るように支持案内される。このときオルダムリングは固
定部材7および旋回スクロール3との間で互いに直交す
る方向に摺動し合う。なお偏心連結部32は、1つの例
として旋回スクロール3の偏心位置にある突起3aをク
ランク軸16の主軸16aの半径方向に摺動できるよう
に保持された摺動子21に嵌め合わされて構成してい
る。
【0029】上記の各部材や手段の配置と、支持および
駆動、吸込み圧縮して吐出する流体の案内構造等の具体
的な構成は、本発明の要件を満足する範囲でどのように
構成されていてもよいのは勿論である。
【0030】前記冷凍サイクルに用いられる冷媒は、弗
化炭素水素系冷媒群のうち少なくとも1種または2種以
上を混合した混合冷媒であって、塩素を含まず環境を破
壊しない。しかし、密閉容器1内に吐出される冷媒は各
機械摺動部の細部にまで及ぶことができるが、塩素を含
まないために潤滑性は望めず、オルダムリング6と旋回
スクロール3および固定部材7との双方との間の摺動部
に境界潤滑状態が生じていることがある。
【0031】本実施の形態おいて、オルダムリング6等
の自転規制部材は、焼結鉄にて形成され、この自転規制
部材をなすオルダムリング6の表面を、スチーム処理を
施して機械加工された後に窒化処理を施こしている。
【0032】図3に示すように、自転規制部材としての
オルダムリング6を旋回スクロール3および固定部材7
の双方の潤滑不良による凝着を防止するために、焼結鉄
よりなるこのオルダムリング6がスチーム処理されてス
チーム処理層23が形成される。
【0033】このことによる封孔効果で硬度が増した状
態で機械加工を受けているので機械加工時の外力による
歪みが抑制されて、機械加工が高精度に達成されて、固
定スクロール4と旋回スクロール3との間で過不足なく
摺動条件を満足して旋回スクロール3を高精度に支持、
案内し圧縮性能の向上を図ると共に過剰摺動による寿命
の低下を防止することができるようになる。
【0034】さらに、図4に示すように、この高精度な
機械加工面が窒化処理による窒化処理層24によって耐
摩耗性が向上するうえ鉄でない異種材料面とされて固定
スクロール4および旋回スクロール3の双方に対し異種
材料同士の摺接となり相互が境界潤滑状態の部分で凝着
するようなことを回避するのでより耐久性が向上するこ
とになる。
【0035】これらにより旋回スクロール3をオルダム
リング6等の自転規制部材により自転を防止する支持構
造部の寿命が向上し、塩素を含まない代替冷媒を用いて
も支持構造部による寿命低下も防止される。
【0036】なお、この構成において、図3に示すよう
にオルダムリング6の表面にスチーム処理によるスチー
ム処理層23を施し、機械加工による精密加工後におい
て、さらに、熱処理前としてフッ素加工処理し、ガス窒
化等の窒化処理を施し、図4に示すような窒化処理層2
4を形成して表面的に材料を異ならせてもよい。
【0037】これにより、オルダムリング6はスチーム
処理層23により封孔処理され硬度が上昇し、精密加工
での歪みが抑制され加工精度が向上し、さらに前記前処
理であるフッ素加工処理により、オルダムリング表面を
浄化および活性化させ、窒化処理層24によって耐摩耗
性の高い異種材料面を形成するので、さらなる長寿命化
を図ることができる。
【0038】1つの実施形態として、オルダムリング6
は鉄系焼結材、旋回スクロール3はアルミニウム系金属
よりなり、固定部材7は鉄系金属よりなるものである。
【0039】また、オルダムリング6のスチーム処理
は、500℃〜600℃の温度のスチームにて行われる
とよい。処理時間は1時間〜100時間が適当である。
【0040】このようにしたスチーム処理層23は酸化
皮膜ができ硬度が向上し、精密加工による歪みを十分に
防止することができる。
【0041】オルダムリング6の窒化処理に対する前処
理は、例えばフッ素窒素雰囲気中で300℃〜400℃
の温度で、10分〜100時間が適当である。このよう
にした前処理により、オルダムリング6の金属面の浄化
・活性化し、後の熱処理を容易にすることができる。
【0042】さらに、オルダムリング6の窒化処理は例
えばアンモニアガス雰囲気中で400℃±50℃の温度
で、1時間〜100時間加熱して処理するとよい。
【0043】このようにした窒化処理層24により、旋
回スクロール3および固定部材7との機械摺動部が潤滑
不良によって凝着することを十分に防止することができ
る。
【0044】(実施の形態2)図5に示される実施の形
態2は、前記オルダムリング6等の自転規制部材に窒化
処理を施した後、さらに酸化処理を施したものである。
【0045】これにより、オルダムリング6等の自転規
制部材において窒化処理層24の表面が酸化処理による
ポーラス化した酸化処理層25を有していることにより
オイルの保持力が向上されるので、上記のような耐摩耗
性の高い異種材料面を高い潤滑性を持って相手材との摺
動に供して相手材とより凝着しにくいものとなる。
【0046】また、オルダムリング6はさらに高い異種
材料面を形成するため耐摩耗性に優れ、旋回スクロール
3のオルダムリング6を利用した支持構造部22の寿命
が向上し、塩素を含まない代替冷媒を用いても支持構造
部22による寿命低下を防止することができる。
【0047】この酸化処理は、例えば窒素および空気雰
囲気中で400℃±50℃の温度で、1時間〜100時
間加熱して処理するとよい。このようにした酸化処理層
25は、窒化処理層24の内側に形成され、オイル8a
の保持力を向上させるため、旋回スクロール3および固
定部材7との機械摺動部が潤滑不良によって凝着するこ
とを防止することができる。
【0048】(実施の形態3)本実施形態3は、図5に
示されるように、前記酸化処理による酸化層が2μm以
下に設定するのが好適である。
【0049】このようにすると、自転規制部材におい
て、酸化処理を施すことで形成される酸化処理層25の
厚さを2μm以下にしたので、酸化膜が窒化処理による
耐磨耗性を損なわない程度に存在することができその存
在量に比例した潤滑性を発揮することができ、耐摩耗性
が向上し、旋回スクロール3および固定部材7との機械
摺動部が潤滑不良によって凝着することを防止し、長寿
命化を図ることができる。
【0050】以上の説明は、旋回スクロール3がアルミ
で、固定部材7が鉄系材料について述べているが、旋回
スクロール3が鉄系で、固定部材7がアルミなど種々の
組合せについても有効である。
【0051】
【発明の効果】本発明のスクロール圧縮機によれば、オ
ルダムリング等の自転規制部材を旋回スクロールおよび
固定部材の双方の潤滑不良による凝着を防止するため
に、焼結鉄よりなる自転規制部材がスチーム処理による
封孔効果で硬度が増した状態で機械加工を受けているの
で機械加工時の外力による歪み抑制されて、機械加工が
高精度に達成され、固定部材と旋回スクロールとの間で
過不足なく摺動条件を満足して旋回スクロールを高精度
に支持、案内し圧縮性能の向上を図ると共に過剰摺動に
よる寿命の低下を防止することができる。
【0052】さらに、この高精度な機械加工面が窒化処
理層によって耐摩耗性が向上するうえ鉄でない異種材料
面とされて固定部材および旋回スクロールの双方に対し
異種材料同士の摺接となり相互が境界潤滑状態の部分で
凝着するようなことを回避するので耐久性が向上され
る。これらにより旋回スクロールをオルダムリング等の
自転規制部材により自転を防止する支持構造部の寿命が
向上され、塩素を含まない代替冷媒を用いても支持構造
部による寿命低下も防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を示すスクロール圧縮機の
断面図である。
【図2】図1における圧縮機の要部の分解斜視部であ
る。
【図3】図2におけるオルダムリングの加工前の改質処
理状態を示す断面図である。
【図4】図2におけるオルダムリングの加工後の改質処
理後の状態を示す断面図である
【図5】本発明の実施形態2および3としてのスクロー
ル圧縮機のオルダムリング改質処理状態を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 密閉容器 2 電動機 2a 回転子 2b 固定子 3 旋回スクロール 4 固定スクロール 5 圧縮機構 6 オルダムリング 7 固定部材 8 オイル溜め 8a オイル 9 オイルガイド 10 オイル供給路 11 圧縮室 12 吸込口 13 吐出口 14 吐出管 15 吸込管 16 クランク軸 16aクランク軸主軸 17 突起 18 突起 19 溝 20 溝 21 摺動子 22 支持構造部 23 スチーム処理層 24 窒化処理層 25 酸化処理層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江住 元隆 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 佐々 卓士 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3H029 AA02 AA15 AA21 AB03 BB44 CC03 CC05 CC08 CC38 3H039 AA02 AA06 AA12 BB05 CC02 CC16 CC36

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒として弗化炭素水素系冷媒群のうち
    少なくとも1種または2種以上を混合した混合冷媒を使
    用し、密閉容器の内部に、電動機により駆動される旋回
    スクロールと固定スクロールとを噛み合せて、この双方
    のスクロール間の圧縮室で前記冷媒を吸入し、圧縮し、
    吐出するようにしたスクロール圧縮機において、前記旋
    回スクロールを固定スクロールに対して自転させずに旋
    回運動させるように支持し案内する自転規制部材が焼結
    鉄にて形成され、この自転規制部材の表面はスチーム処
    理を施して機械加工された後に窒化処理が施されている
    ことを特徴としたスクロール圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記自転規制部材は窒化処理を施した
    後、酸化処理が施されていることを特徴とした請求項1
    記載のスクロール圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記酸化処理による酸化層が2μm以下
    であることを特徴とした請求項2記載のスクロール圧縮
    機。
  4. 【請求項4】 前記自転規制部材は機械加工後の熱処理
    前としてフッ素加工が施されていることを特徴とした請
    求項1記載のスクロール圧縮機。
  5. 【請求項5】 前記自転規制部材はオルダムリングであ
    ることを特徴とした請求項1〜4いずれかに記載のスク
    ロール圧縮機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008261261A (ja) * 2007-04-11 2008-10-30 Hitachi Appliances Inc 摺動部材及びそれを用いたスクロール型電動圧縮機

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008261261A (ja) * 2007-04-11 2008-10-30 Hitachi Appliances Inc 摺動部材及びそれを用いたスクロール型電動圧縮機

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