JP3566791B2 - 密閉型圧縮機 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、主として冷凍サイクルに用いられる密閉型圧縮機に係り、特に冷媒として弗化炭素水素系冷媒群のうち少なくとも1種または2種以上を混合した混合冷媒、つまり代替冷媒を使用する場合に好適な密閉型圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通常、密閉型圧縮機は、密閉容器の内部に前記混合冷媒と相溶性のあるオイルを封入し、冷媒を吸入して圧縮する圧縮機構と、前記オイルを各機械摺動部に供給するオイルポンプと、これらを駆動軸によって駆動する電動機とが配されている。また、圧縮機構で冷媒を圧縮するときに駆動軸に発生する力を支持するラジアル型の転がり軸受や滑り軸受の外、駆動軸の軸方向のガタツキを防止する程度のスラスト負荷を支持するスラスト受部も設けられている。
【0003】
ラジアル軸受は特に大きな負荷が掛かるので、駆動軸の軸線方向の複数箇所に設けられる。駆動軸の圧縮機構と連結されない側の端部を支持するラジアルタイプの転がり軸受は、駆動軸上に設けた鉄系金属の支持部材によって固定部材との間に支持されて、必要な支持機能を発揮している。
【0004】
一方、冷媒には特定フロンR12や指定フロンR22を用いていた。特定フロンはそれ以前の冷媒である二酸化硫黄やメチルクロライドと比べて、化学的に安定で可燃性、毒性がなく、理想的な冷媒として広く利用され、長年に亘って使用されてきた。
【0005】
ところが近時では、特定フロンが分子中に塩素原子を含み、これがオゾン層の破壊を引き起こすことが確かめられ、代替フロンの開発および使用が図られている。
【0006】
実用性の高い代替冷媒として、塩素を含まないHFC(Hydro Fluoro Carbon)と云った冷媒が挙げられている「油空圧技術’94.6.」(日本工業出版発行)。
【0007】
ところで、代替冷媒は塩素を含まないので従来の特定フロンのような潤滑性は望めない。このため、密閉容器に封入するオイルは、代替冷媒と相溶性のあるものが特に要求される。密閉容器に封入されているオイルは、圧縮機構から密閉容器内に吐出されてくる代替冷媒によって攪拌されるし、電動機の回転子によっても攪拌される。このとき、オイルは代替冷媒と相溶性があることによって、密閉容器内に吐出される冷媒によく随伴し各機械摺動部の細部にまでよく及ぶので、オイルポンプによるオイルの供給と相まって、潤滑性能が向上する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような条件にて密閉型圧縮機を運転し冷凍サイクルを実行していると、前記した転がり軸受の支持部材が腐食してスラッジが生じることがときとしてある。このようなことがあると運転不良の原因になり、メンテナンスフリーな密閉型圧縮機では信頼性の上で特に問題である。
【0009】
これにつき、種々に実験し検討した結果、代替冷媒と相溶性のあるオイルとしてエステル油を用いているのが原因していることが判明した。密閉容器の密閉時に水分が侵入していたり、密閉後に何らかの理由で水分が発生するようなことがあると、エステル油はこの水分により加水分解されて脂肪酸を生成する。支持部材はこの脂肪酸によって腐食されてスラッジを生じる。
【0010】
本発明は上記のような問題を解消することを課題とし、代替冷媒をこれに相溶なエステル油とともに用いても、軸受の支持部材が腐食せず信頼性の高い密閉型圧縮機を提供することを目的とするものである。
【0011】
請求項1、6の発明は、冷媒として弗化炭素水素系冷媒群のうち少なくとも1種または2種以上を混合した混合冷媒を使用し、密閉容器の内部に前記混合冷媒と相溶性のあるオイルを封入し、冷媒を吸入して圧縮する圧縮機構と、前記オイルを各機械摺動部に供給するオイルポンプと、これらを駆動軸によって駆動する電動機とが配され、前記駆動軸の圧縮機構と連結しない側の端部を支持する軸受が、駆動軸上に設けられて前記軸受を圧縮機構と反対側から受止める支持部材と、前記軸受を嵌め合せて圧縮機構側から受止める固定部材と、の間に支持されている密閉型圧縮機において、
請求項1の発明は特に、前記支持部材は冷媒気体の循環経路に配し、鉄系金属でその表面に耐酸性処理層を形成したものであり、代替冷媒と相溶性のあるオイルがエステル油であって加水分解により脂肪酸を生成し、これが前記軸受の支持部材に触れても、支持部材の表面が耐酸性処理層を有していることにより腐食されることはなく、スラッジは生じないし、従来通りの材質である鉄系金属の支持部材にて必要強度も満足するので、信頼性の高いものとなる。
【0012】
請求項6の発明は特に、前記支持部材をセラミック製としたものであり、代替冷媒と相溶性のあるオイルがエステル油であって加水分解により脂肪酸を生成し、これが前記軸受の支持部材に触れても、支持部材が耐酸性を有するセラミックであるので腐食されることはなく、スラッジは生じないし、従来の金属製支持部材に劣らない機械的強度が得られるので、信頼性の高いものとなる。また、型成形によって容易に低コストで部品を製作することができるし、種々の形状に形成したい場合に有利である。
【0013】
請求項1の発明において、支持部材の表面に形成する耐酸性処理層は、
請求項2の発明では窒化層であり、
請求項3の発明では窒化クロム層であり、
請求項4の発明は樹脂材料層であり、
請求項5の発明はセラミックス層であり、
いずれの発明も請求項1の発明を達成する。
【0014】
【実施の形態】
以下、本発明の密閉型圧縮機の幾つかの実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0015】
(実施の形態1)
図1〜図3に示す本発明の第1の実施の形態は冷凍サイクルに用いられる密閉型圧縮機である。図1にその全体を示しているが、冷媒として弗化炭素水素系冷媒群のうち少なくとも1種または2種以上を混合した混合冷媒を使用し、密閉容器1の内部に前記混合冷媒と相溶性のあるオイルとしてのエステル油7を封入し、冷媒を吸入して圧縮する圧縮機構2と、前記オイル7を各機械摺動部に供給するオイルポンプ17と、これらを駆動軸であるクランク軸6によって駆動する電動機3とが配され、前記クランク軸6の圧縮機構2と連結しない側の端部を支持する軸受としての転がり軸受12が、図2に示すようにクランク軸6上に設けた例えば鉄系金属の支持部材としてのワッシャ43、44によって固定部材である副軸受部材11との間に支持されている。特に、前記ワッシャ43、44の表面には図3に示すように耐酸性処理層としての窒化層45を形成してある。転がり軸受12は他のタイプのものを採用してもよいし、支持部材はワッシャ43、44以外のものでも必要な支持を達成し、本願発明の課題を有しているものであれば本発明の対象となる。
【0016】
このような支持構造は図1に示す本実施の形態のように横設タイプの圧力容器を構成する密閉容器1の場合に好適である。しかし、特に横設タイプのものに限られることはなく、縦向き設置型のものにも適用できる。
【0017】
具体的には横設型であることに対応して、密閉容器1の内部の一端側に圧縮機構2が設けられている。この圧縮機構2を駆動する電動機3の固定子4が密閉容器1の中央部に位置して密閉容器1の側周壁の内面に固定され、電動機3の前記固定子4に対応する回転子5にはクランク軸6が結合され、これの軸線がほぼ水平になるように配されている。密閉容器1の前記副軸受部材11から端部側の下部がオイル溜7a、上部が冷媒気体の密閉容器1外への吐出室21となっており、副軸受部材11の潤滑油溜7に面する側に前記クランク軸6の他端部で駆動されるオイルポンプ17を設けてねじ止めしている。オイルポンプ17は前記潤滑油溜7aに吸込口17aが開口し、クランク軸6に縦通形成された潤滑孔6aに吐出口17bが通じている。
【0018】
クランク軸6の圧縮機構2と連結される側の端部に主軸8を有し、この主軸が密閉容器1内に固定された主軸受部材10によって滑り軸受9を介し支承され、主軸受部材10の外側に圧縮機構2を配してこれをねじで固定している。副軸受部材11は板金加工して形成した凹部11a内に転がり軸受12を嵌め合わせてこれの外輪12aの外周を保持し、かつ外輪12aを圧縮機構2の側から受止めている。これに対し前記ワッシャ43、44は、クランク軸6の環状溝6bに嵌め付けたスナップリング13の圧縮機構2の側に当接して転がり軸受12の内輪12bを圧縮機構2と反対側から受止めている。この外輪12aと内輪12bとの互いに反対側からの受止めによって、転がり軸受12をクランク軸6の軸線方向に保持している。
【0019】
ワッシャ43、44は前記のような軸受保持のためには1つでもよい。本実施の形態では、2つのワッシャ43、44を設けることにより双方の間に金属製の波型ワッシャ15を挟み込んで、この波形ワッシャ15を軸線方向にチャージし弾性力を持たせてある。
【0020】
以上の滑り軸受9および前記転がり軸受12は、クランク軸6の回転運動によって圧縮機構2が冷媒を圧縮する際に前記クランク軸6に発生する力を支持するもので、転がり軸受12は特に大きな負荷を受けるが、前記支持構造によって安定な回転を保証し、前記波型ワッシャ15の弾性力によってクランク軸6の軸線方向の振動を抑える。
【0021】
クランク軸6の主軸8には圧縮機構2を旋回駆動するための半径方向に摺動する摺動子46が設けられ、潤滑孔6aは吐出口17bからこの摺動子46の部分にまで達している。オイルポンプ17によって吐出されたオイルは潤滑孔6aを通じて先ず滑り軸受9や摺動子46の部分に供給されてその部分を潤滑する。また、滑り軸受9の部分は通路23や各部の隙間を介して密閉容器1内と圧縮機構2内とに通じており、圧縮機構2の各摺動部にも供給されてこれらをも潤滑する。
【0022】
オイルポンプ17のケーシング17cのクランク軸6の他端部が貫通している部分のまわりには、図1、図2の(a)および(b)に示すようなクランク軸6に対するスラスト受部41を設け、クランク軸6に軸方向のガタツキが生じないようにしている。
【0023】
なお、電動機3の回転子5はこれの中心が固定子4の中心よりも潤滑油ポンプ17の側に所定量偏って位置するように設けることにより、回転子5に対する固定子4からの磁気作用によって回転子5と一体化されているクランク軸6を圧縮機構2の側に引き寄せ、前記スラスト受部41に働くクランク軸6のスラスト負荷をより軽減することができ、クランク軸6がスラスト受部側に自重が働くような縦向き設置型のものでは特に有効である。しかし、このようにするかどうかは自由である。
【0024】
圧縮機構2は固定スクロール2aと可動スクロール2bとを備え、固定スクロール2aが前記主軸受部材10にねじ固定されて鏡板をなし、この固定スクロール2aと主軸受部材10との間に可動スクロール2bを収容して固定スクロール2aと噛み合わせるとともに、可動スクロール2bと主軸受部材10との間に設けたオルダムリング47によって可動スクロール2bを自転せずに旋回運動できるように支持されている。そして可動スクロール2bは自身に一体形成した受動軸2cを前記摺動子46に嵌め合わされて、クランク軸6が回転したとき摺動子46とオルダムリング47とを介して旋回駆動される。
【0025】
固定スクロール2aと可動スクロール2bとは前記互いの噛合いによって相互間に幾つかのポケット2dを形成するようにしている。可動スクロール2bが旋回運動されると、ポケット2dは固定スクロール2aの外周に設けられる吸込口24に通じたときに圧縮機の吸入管18からの冷媒気体を受け入れて固定スクロール2aの中央に設けられる吐出口19の側に移動する。この移動によってポケット2dは容積が次第に縮小されて受け入れている冷媒気体を圧縮して行き、ポケット2dが吐出口19に通じたときこれを吐出する。吐出された冷媒気体は吐出口19から密閉容器1内に吐出され電動機側方通路20を経て吐出室21に達し、この吐出室21に設けられた吐出管22を通り圧縮機の外に吐出される。
【0026】
これによって、クランク軸6の回転運動により圧縮機構2が働くと、冷媒気体を吸入して圧縮することを繰り返し行い冷凍サイクルを実行することができる。
【0027】
冷媒気体は弗化炭素水素系冷媒群のうち少なくとも1種または2種以上を混合した混合冷媒を代替冷媒として採用しており、塩素を含まないので環境を破壊しない。このような冷媒の具体例としては、特定フロンHCFC22に近い沸点を持つHFCやFCが考えられる。
【0028】
一方、オイル7は前記冷媒気体と相溶性のあるエステル油であり、圧縮機構2に供給したオイル7および滑り軸受9の部分から密閉容器1内に出たオイルは、前記圧縮機構2に吸い込まれ圧縮して密閉容器1内に吐出される冷媒によって攪拌され、かつ電動機3の回転子5によっても攪乱されて、冷媒に随伴する。このようなエステル油の具体例としては、脂肪酸エステルや炭酸エステルが考えられる。
【0029】
上記オイル7の冷媒への随伴によって、電動機側方通路20を経て吐出室21へ向かう冷媒はオイル7を含んでおり、このオイル7を自身の流れによって持ち運び前記転がり軸受12に供給するのでこれを適度に潤滑することができる。吐出室21は密閉容器1内を邪魔板25により区画して形成され、吐出管22へ流入しようとする冷媒が邪魔板25に衝突することより気液分離が行われて、冷媒に含んでいたオイル7が適度に分離され下部のオイル溜7aに回収される。
【0030】
ところでオイル7はエステル油であり、密閉容器1の密閉時に水分が侵入していたり、密閉後に何らかの理由で水分が発生するようなことがあると、この水分によってオイル7が加水分解を受けて脂肪酸を生成し、これが前記支持部材であるワッシャ43、44の表面にも触れることがある。
【0031】
しかし、この表面には前記したように耐酸処理層としての窒化層45を形成してあり耐酸性を有するので、脂肪酸と触れても腐食されることはなく、スラッジは生じないし、従来通りの材質、例えば本実施の形態の場合のように鉄系金属の支持部材にて必要強度も満足するので、信頼性の高いものとなる。
【0032】
窒化層45を形成するには、例えばアンモニアガス雰囲気中で、500℃〜600℃の温度で、1時間〜100時間加熱して処理するとよい。処理温度は高い程窒化層45の硬度が向上し、これによっても長寿命化が図れる。従って、処理温度の設定によって表面硬度を調節することができる。
【0033】
(実施の形態2)
図4は本発明の第2の実施の形態を示している。このものは、第1の実施の形態と同様な構造を有する密閉型圧縮機において、支持部材であるワッシャ43、44の表面に窒化クロム層51を形成している。この窒化クロム層51も耐酸性を有しているので第1の実施の形態のものと同様な作用効果を発揮する。また、窒化クロム層51は硬度および耐摩耗性にも優れるので、この面でもさらなる長寿命化が達成される。
【0034】
窒化クロム層51の形成は物理蒸着によって行うことができる。
【0035】
(実施の形態3)
図5は本発明の第3の実施の形態を示している。このものは、第1の実施の形態と同様な構造を有する密閉型圧縮機において、支持部材であるワッシャ43、44の表面にセラミックス層53を形成している。このセラミックス層53も耐酸性を有しているので第1の実施の形態のものと同様な作用効果を発揮する。また、セラミックス層53は高硬度で耐摩耗性に優れているので、この面でもさらなる長寿命化が達成される。セラミックス層53の形成は物理蒸着によって行える。
【0036】
(実施の形態4)
図6は本発明の第4の実施の形態を示している。このものは、第1の実施の形態と同様な構造を有する密閉型圧縮機において、支持部材であるワッシャ43、44の表面に樹脂材料層54を形成している。この樹脂材料層54も耐酸性を有しているので、第1の実施の形態のものと同様な作用効果を発揮する。また、樹脂材料層54は塗布やインサート成形によって容易にかつ安価に形成でき、低コスト化に有利である。
【0037】
なお、各実施の形態では、ワッシャ43、44のみに耐酸性処理層を設けたり、その全体を耐酸性材料としたが、必要に応じて、他の部材例えば波型ワッシャ等にも同様な対策を実施することができる。
【0038】
図7は本発明の第4の実施の形態を示している。このものは、第1の実施の形態と同様な構造を有する密閉型圧縮機において、支持部材であるワッシャ43、44をセラミック製のものと代替している。従って、ワッシャ43、44自体が耐酸性を有しているので、腐食されることはなく、スラッジは生じないし、従来の金属製支持部材に劣らない機械的強度が得られるので、信頼性の高いものとなる。また、型成形によって容易に低コストで部品を製作することができるし、種々の形状に形成したい場合に有利である。
【0039】
なお、各実施の形態では、ワッシャ43、44のみに耐酸性処理層を設けたり、その全体を耐酸性材料としたが、必要に応じて、他の部材例えば波型ワッシャ等にも同様な対策を実施することができる。
【0040】
請求項1の発明によれば、代替冷媒と相溶性のあるオイルがエステル油であって加水分解により脂肪酸を生成し、これが前記軸受の支持部材に触れても、支持部材の表面が耐酸性処理層を有していることにより腐食されることはなく、スラッジは生じないし、従来通りの材質である鉄系金属の支持部材にて必要強度も満足するので、信頼性の高いものとなる。
【0041】
上記支持部材の表面に形成する耐酸性処理層は、
請求項2の発明では窒化層であり、
請求項3の発明では窒化クロム層であり、
請求項4の発明は樹脂材料層であり、
請求項5の発明はセラミックス層であり、
いずれの発明も請求項1の発明を達成する。
【0042】
請求項6の発明は、代替冷媒と相溶性のあるオイルがエステル油であって加水分解により脂肪酸を生成し、これが前記軸受の支持部材に触れても、支持部材が耐酸性を有するセラミックであるので腐食されることはなく、スラッジは生じないし、従来の金属製支持部材に劣らない機械的強度が得られるので、信頼性の高いものとなる。また、型成形によって容易に低コストで部品を製作することができるし、種々の形状に形成したい場合に有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態としての密閉型圧縮機を示す断面図である。
【図2】図1の圧縮機の要部拡大図である。
【図3】図2のワッシャの拡大断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態を示す密閉型圧縮機のワッシャの拡大断面図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態を示す密閉型圧縮機のワッシャの拡大断面図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態を示す密閉型圧縮機のワッシャの拡大断面図である。
【図7】本発明の第5の実施の形態を示す密閉型圧縮機のワッシャの拡大断面図である。
【符号の説明】
1 密閉容器
2 圧縮機構
3 電動機
6 クランク軸
7 オイル
11 副軸受部材
12 転がり軸受
17 オイルポンプ
44、45 ワッシャ
46 窒化層
51 窒化クロム層
53 セラミックス層
54 樹脂材料層

Claims (6)

  1. 冷媒として弗化炭素水素系冷媒群のうち少なくとも1種または2種以上を混合した混合冷媒を使用し、密閉容器の内部に前記混合冷媒と相溶性のあるオイルを封入し、冷媒を吸入して圧縮する圧縮機構と、前記オイルを各機械摺動部に供給するオイルポンプと、これらを駆動軸によって駆動する電動機とが配され、前記駆動軸の圧縮機構と連結しない側の端部を支持する軸受が、駆動軸上に設けられて前記軸受を圧縮機構と反対側から受止める支持部材と、前記軸受を嵌め合せて圧縮機構側から受止める固定部材との間に支持されている密閉型圧縮機において、
    前記支持部材は冷媒気体の循環経路に配し、鉄系金属でその表面に耐酸性処理層を形成したことを特徴とする密閉型圧縮機。
  2. 耐酸性処理層は、窒化層である請求項1に記載の密閉型圧縮機。
  3. 耐酸性処理層は、窒化クロム層である請求項1に記載の密閉型圧縮機。
  4. 耐酸性処理層は、樹脂材料層である請求項1に記載の密閉型圧縮機。
  5. 耐酸性処理層は、セラミックス層である請求項1に記載の密閉型圧縮機。
  6. 冷媒として弗化炭素水素系冷媒群のうち少なくとも1種または2種以上を混合した混合冷媒を使用し、密閉容器の内部に前記混合冷媒と相溶性のあるオイルを封入し、冷媒を吸入して圧縮する圧縮機構と、前記オイルを各機械摺動部に供給するオイルポンプと、これらを駆動軸によって駆動する電動機とが配され、前記駆動軸の圧縮機構と連結しない側の端部を支持する軸受が、駆動軸上に設けられて前記軸受を圧縮機構と反対側から受止める支持部材と、前記軸受を嵌め合せて圧縮機構側から受止める固定部材と、の間に支持されている密閉型圧縮機において、
    前記支持部材は冷媒気体の循環経路に配し、セラミックス製としたことを特徴とする密閉型圧縮機。
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