JPH04311695A - 圧縮機用摺動材および圧縮機 - Google Patents

圧縮機用摺動材および圧縮機

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JPH04311695A
JPH04311695A JP7919791A JP7919791A JPH04311695A JP H04311695 A JPH04311695 A JP H04311695A JP 7919791 A JP7919791 A JP 7919791A JP 7919791 A JP7919791 A JP 7919791A JP H04311695 A JPH04311695 A JP H04311695A
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JP
Japan
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compressor
sliding
oil
phosphate
roller
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JP7919791A
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Toshikazu Sakai
寿和 境
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Refrigeration Co
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01CROTARY-PISTON OR OSCILLATING-PISTON MACHINES OR ENGINES
    • F01C21/00Component parts, details or accessories not provided for in groups F01C1/00 - F01C20/00
    • F01C21/10Outer members for co-operation with rotary pistons; Casings
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C29/00Component parts, details or accessories of pumps or pumping installations, not provided for in groups F04C18/00 - F04C28/00
    • F04C29/02Lubrication; Lubricant separation
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C2210/00Fluid
    • F04C2210/26Refrigerants with particular properties, e.g. HFC-134a

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  • Mechanical Engineering (AREA)
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  • Sliding-Contact Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は冷凍冷蔵装置や空調機等
に用いられる圧縮機およびその摺動材に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、クロロフルオロカーボン(以下C
FCと称する)の影響によるオゾン層破壊及び地球の温
暖化等の環境問題が注目されている。このような観点よ
り、冷媒であるCFCの使用量削減が、極めて重要なテ
ーマとなってきている。従来、CFCとして使用されて
来た完全ハロゲン化炭素化合物は、少なくとも水素を1
個以上含むハロゲン化炭素化合物に代替化が図られつつ
ある。
【0003】さらに具体的には、代表的なCFC冷媒で
あるジクロロジフルオロメタン(以下R12と称する)
は、オゾン破壊に対する影響の少ない水素を2個含むハ
ロゲン化炭素化合物である1、1、1、2テトラフルオ
ロエタン(以下R134aと称する)への変更が検討さ
れている。
【0004】ところが、R134aを適用する場合種々
の課題が発生する。例えば、1978年10月発行のD
uPont社の  Research  Disclo
sureの記載によれば、R134aは従来のどのよう
な油とも相溶性が悪く全ての温度域で二層分離を生じ、
唯一グリコール系油にのみ溶解する。しかし、グリコー
ル系油は電気絶縁性が劣るためモータ部を内蔵する冷蔵
庫用圧縮機等の密閉型圧縮機への適用が困難である。
【0005】そこで、その後エステル系油を中心に検討
が進んでいる。例えば、米国特許4851144号  
においてエステル系油とグリコール系油の混合物がR1
34aに溶解することが示されている。そして、最近の
研究ではエステル系油単品でもR134aに溶解するも
のが見出され、その適用検討が推進されている。例えば
、Pudue CFC Conferance1990
年7月開催の予稿集p190〜195で報告されている
。さらに、エステル系油での問題点であった加水分解特
性の改善のために、加水分解しても二酸化炭素しか発生
しないようなカーボネート構造を有するような新種のエ
ステル系油も提案されつつある。
【0006】ここで、図面を参照しながら従来の冷媒R
12用圧縮機およびその摺動材の一例について説明する
。図5に従来の圧縮機の断面図を示す。5は圧縮機であ
る。6は密閉シェル、7は密閉シェル6に焼ばめされた
ステータ、8はステータ7と一対でモータを構成するロ
ータ、9はロータ8に焼ばめされたシャフトである。 また18はシャフト9の偏心部に組み込まれたローラ、
11はローラ18を収納するシリンダ、12はシャフト
9の主軸受、13はシャフト9の副軸受、14は副軸受
13に圧入されまた密閉シェル6に溶接された吸入管で
ある。図6は図5のB−B断面図であり、ベーン15が
シリンダ11の溝内に収納されかつその先端部がローラ
18の外周部と摺接している。
【0007】次にその動作について説明する。ステータ
7とロータ8で構成するモータによりシャフト9が回転
し、これに伴ってローラ18が偏心回転することにより
、吸入管14を通ってシリンダ11内に導入された冷媒
ガスR12が圧縮される。また、シャフト9が回転する
ことによりシャフト9の外周に形成されたらせん溝9a
のポンプ効果で密閉シェル6の底部にある潤滑油(鋼油
)19が給油管17を通ってシャフト9、主軸受12、
副軸受13に供給され、さらに各部のクリアランスを通
って機械部全体へ供給される。
【0008】また、従来の圧縮機に用いられた摺動材は
次のとおりである。ベーン15は硬度がロックウェルC
スケールで55〜65の高速度工具鋼、ローラ18は硬
度がロックウェルCスケールで45〜55の鋳鉄、シャ
フト9および主軸受12、副軸受13、シリンダ11は
硬度がビッカースで160〜250の鋳鉄より形成して
いる。図4に従来の鋳鉄製摺動材の断面図を示す。20
は鋳鉄製摺動材、21は摺動面、22は摺動材20の内
部に分散している黒鉛である。この構成により摺動面2
1に露出する黒鉛22自身の個体潤滑作用や、黒鉛22
に若干含浸している潤滑油19の潤滑作用により摺動面
の潤滑を助けている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
様な構成は、従来の冷媒R12とナフテン系鉱油を前提
に考えられており、冷媒R134aとエステル系油やグ
リコール系油を使用した場合は次の様な問題が生じる。 エステル系油やグリコール系油は、水との親和性が高く
ナフテン系鉱油の数十から数百倍の水分を含む。また、
これら油は含酸素極性基であるエステル結合やエーテル
結合をもつ。従って、圧縮機が高温で使われ、油が加水
分解あるいは熱分解の化学反応を起こした場合、有機酸
が発生し易い。そして、その反応で生じた酸が触媒作用
を持ち、さらに多量の酸や有害物質を生じさせる(参照
文献:潤滑第23巻第1号  p30  平野他、およ
び冷凍第65巻756号  p1047  銅屋他)。
【0010】そして、これらの多量の有機酸が機械部、
特に厳しい金属接触を伴うベーン先端部とローラ外周の
摺動面で、摺動面を形成する金属と直接反応し、有機酸
塩やこれらの重合物が生成する。この結果、有機酸塩お
よびこれらの重合物が冷凍システム配管中で析出分離し
、流路抵抗となりシステム性能を低下させるなどの耐久
性低下を招く。
【0011】一方、生成した有機酸等はエステル系油や
グリコール系油に比べて吸着性が高いため、摺動面に付
着して潤滑効果を示す場合もあるが、面圧等の負荷条件
が厳しくなると有機酸等は容易に摺動面より脱落し、有
機酸等の吸着により活性となった金属同志が接触して著
しい凝着摩耗が生じる。この結果、厳しい摺動に伴う発
熱により前記有機酸の発生が促進され、冷凍システム配
管中での有機酸塩およびこれらの重合物の詰まり現象が
顕著になる。
【0012】従って、このような反応性、吸着性の高い
有機酸等が多量に発生する環境下では、金属面への吸着
性の低い黒鉛や黒鉛に含浸された潤滑油では効果がなく
、摺動部の著しい凝着摩耗や油の劣化過程で生じる有機
酸塩およびこれらの重合物の詰まり現象を防ぐことはで
きない。
【0013】そこで、このような摩耗や油の劣化が生じ
難い圧縮機仕様が望まれていた。本発明は上記課題に鑑
み、冷媒R134aを使用する圧縮機に対してベ−ンと
ロ−ラの摩耗を抑制する摺動材仕様を提案し圧縮機の耐
久性を向上させるものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の圧縮機用摺動材は、理論密度比が0.8〜0
.95であり、硬度がロックウェルCスケールで10〜
45である鉄系焼結材を素材とし、前記焼結材の気孔中
にリン酸エステル系極圧剤を含浸してなるものである。
【0015】また、本発明の圧縮機は、圧縮機の構成要
素としてシャフトとローラとシリンダとベーンとからな
り、前記ローラを本発明の圧縮機用摺動材である空孔中
にリン酸エステル系極圧剤を含浸した焼結材より形成し
たものである。
【0016】
【作用】本発明は上記した構成によって、摺動部の摩耗
を防止し、その結果、凝着等の異常発熱による油の分解
、重合反応を抑制し圧縮機の耐久性を向上させるもので
ある。
【0017】
【実施例】以下本発明の第一の実施例について図面を参
照しながら説明する。
【0018】図1に本発明の第一の実施例の圧縮機用摺
動材の断面図を示す。1は圧縮機用摺動材、2は摺動面
、3は摺動材1の内部の空孔、4は空孔3に含浸された
リン酸トリクレジルである。ここで、摺動材1はニッケ
ル4重量%、銅2重量%、モリブデン0.5重量%、炭
素0.8重量%を含む理論密度比0.85の鉄系焼結材
より形成されており、焼き入れ焼き戻し処理により硬度
をロックウェルCスケールで35に調整している。また
、100℃で10時間かけてリン酸トリクレジル4を約
1重量%真空含浸した。
【0019】この構成により、摺動面2で摩耗を伴う厳
しい摺動が発生した時、空孔3に含浸されたリン酸エス
テル系極圧剤であるリン酸トリクレジル4が摺動面2に
浸み出ることによって、摺動面2に供給されリン酸トリ
クレジル4およびその分解物であるリン酸系化合物や塩
素系化合物が摺動面2を形成する金属の表面と直接反応
して吸着し潤滑効果を発揮する。従って、エステル系油
やグリコール系油およびこれらの分解物である有機酸よ
りも強固に摺動面2を保護し、金属同志の接触を回避し
正常な摺動を維持するとともに、有機酸と金属の反応を
抑え有機酸塩等の発生を防止する。
【0020】以上のように本実施例によれば、リン酸エ
ステル系極圧剤を空孔内部に含浸した鉄系焼結材で形成
された摺動材は、反応性、吸着性の高い有機酸等が多量
に発生する場合や、供給されている潤滑油が切れた場合
や、潤滑油の潤滑性能が低い場合等の摩耗防止に有効で
ある。
【0021】なお、本実施例では硬度をロックウェルC
スケールで35としたが、これは面圧や相手材との相性
によりロックウェルCスケールで10〜45の範囲で調
整すれば良い。
【0022】また、本実施例では焼結素材の理論密度比
を0.85、リン酸エステル系極圧剤の含浸量を約1重
量%としたが、理論密度比は0.8〜0.95、含浸量
は0.5〜3重量%が望ましい。リン酸エステル系極圧
剤は0.5重量%程度の小量でも摩耗防止効果があるの
で、焼結材の理論密度比を小さくして含浸量を3重量%
以上としても焼結材の硬度が低下するだけで良い結果は
得られない。
【0023】また、本実施例ではR12やR134a等
のフロン系ガスや鉱油およびグリコール系合成油、エス
テル系合成油とのコンパチビリティに優れている点より
、リン酸エステル系極圧剤としてリン酸トリクレジルを
選択した。しかし、リン酸トリクレジルに比べて100
℃での粘度の低いリン酸トリ−2−エチルヘキシル、リ
ン酸ジ−2−エチルヘキシルフェニル、リン酸2−エチ
ルヘキシルジフェニルをの群より選ばれた少なくとも1
種を用いれば、同じ効果を保ちながらより容易に含浸さ
せることができる。
【0024】以下本発明の他の実施例について図面を参
照しながら説明する。図2に本発明の他の実施例を示す
圧縮機の断面図を示す。5は圧縮機である。6は密閉シ
ェル、7は密閉シェル6に焼ばめされたステータ、8は
ステータ7と一対でモータを構成するロータ、9はロー
タ8に焼ばめされたシャフトである。また10はシャフ
ト9の偏心部に組み込まれたローラ、11はローラ10
を収納するシリンダ、12はシャフト9の主軸受、13
はシャフト9の副軸受、14は副軸受13に圧入されま
た密閉シェル6に溶接された吸入管である。図3は図2
のA−A断面図であり、ベーン15がシリンダ11の溝
内に収納されかつその先端部がローラ10の外周部と摺
接している。
【0025】次にその動作について説明する。ステータ
7とロータ8で構成するモータによりシャフト9が回転
し、これに伴ってローラ10が偏心回転することにより
、吸入管14を通ってシリンダ11内に導入された冷媒
ガスR134aが圧縮される。また、シャフト9が回転
することによりシャフト9の外周に形成されたらせん溝
9aのポンプ効果で密閉シェル6の底部にある潤滑油(
エステル系油)16が給油管17を通ってシャフト9、
主軸受12、副軸受13に供給され、さらに各部のクリ
アランスを通って機械部全体へ供給される。
【0026】ここで、ローラ10は銅3重量%、モリブ
デン0.5重量%、炭素1.1重量%を含む理論密度比
0.9の鉄系焼結材より形成されており、高周波焼き入
れ処理により硬度をロックウェルCスケールで35に調
整している。また、100℃で8時間かけてリン酸トリ
クレジルを約0.5重量%真空含浸した。また、ベーン
15は高速度工具鋼(JIS:SKH51)により形成
されており、焼き入れ焼き戻し処理により硬度をロック
ウェルCスケールで60に調整している。
【0027】従って、圧縮機の耐久性試験を実施したの
で以下に説明する。耐久性試験条件は、被圧縮ガスR1
34a、エステル系合成冷凍機油、圧縮機上部温度13
0℃、絶対圧力約0.2MPaの吸入圧力、絶対圧力約
2MPaの吐出圧力であり、約6ケ月間連続運転した後
ローラ外周の摩耗量を測定し実機での効果を確認した。
【0028】高速度工具鋼(JIS:SKH51、硬度
HRC60)で形成した従来のベーンと鋳鉄(JIS:
FC30、硬度HRC50)で形成した従来のローラと
を用いた仕様では、ローラ外周部とベーン先端部の摺動
面で凝着摩耗が発生し、摺動面の面粗度5〜8μmRZ
、ローラ外周摩耗量55μm、ベーン先端摩耗175μ
mの著しい摩耗を示した。また、エステル系合成冷凍機
油は黒変し、全酸価上昇等の著しい劣化や冷凍システム
配管詰まりの原因となる多量の有機酸鉄の存在が確認さ
れた。従って、この結果は適用不可と判断する。
【0029】一方、本実施例である高速度工具鋼(JI
S:SKH51、硬度HRC60)で形成したベーンと
リン酸トリクレジルを含浸した焼結材で形成したのロー
ラとを用いた仕様では、ローラ外周部とベーン先端部の
摺動面に凝着摩耗は発生せず、摺動面の面粗度0.5〜
1μmRZ、ローラ外周摩耗量3〜5μm、ベーン先端
摩耗5〜7μmの正常摩耗を示した。また、他の摺動部
にも異常は認められず、エステル系合成冷凍機油も比較
的変色、劣化が少ないことから、この結果は良好である
と判断する。
【0030】この結果より、エステル系合成冷凍機油の
加水分解や酸化劣化、熱劣化の反応の過程、あるいはこ
れらの分解物と金属イオンとの反応物の生成の過程に、
摺動部の摩耗が関与していることがわかる。これは、異
常摩耗により発熱量が増大したり、触媒活性の強い金属
面が露出する等によるものと考える。従って、エステル
系合成油等に比べて金属面への吸着能力の高いリン酸系
の極圧剤が有効に働いたものと推定する。また、特にベ
ーンとローラの接触部の摩耗を防止することが前記油劣
化の改善に効果が大きいこともわかった。
【0031】以上のように本実施例によれば、リン酸ト
リクレジルを空孔内部に含浸した鉄系焼結材で形成され
たローラを用いることにより、R134aを被圧縮ガス
とするような潤滑性の低い雰囲気下で摺動する場合の摩
耗防止に有効であり、圧縮機の耐久性を向上させること
がわかった。
【0032】また、本実施例ではリン酸トリクレジルを
空孔内部に含浸した鉄系焼結材で形成されたローラを用
いたが、他の摺動部品、例えばベーンを同じ摺動材で形
成しても同様の効果が期待できる。
【0033】また、本実施例で使用したリン酸トリクレ
ジルは、極圧添加剤としてエステル系合成冷凍機油に添
加することにより同様の効果が期待できるが、冷凍機油
に薄めて使用するため本実施例に比べると多量の添加が
必要であり、R134aとの相溶性が悪いためにシステ
ム内で分離する等の問題が生じる可能性がある。
【0034】また、本実施例ではリン酸エステル系極圧
剤としてリン酸トリクレジルを選択したが、リン酸トリ
クレジルに比べて100℃での粘度の低いリン酸トリ−
2−エチルヘキシル、リン酸ジ−2−エチルヘキシルフ
ェニル、リン酸2−エチルヘキシルジフェニルをの群よ
り選ばれた少なくとも1種を用いれば、同じ効果を保ち
ながらより容易に含浸させることができる。
【0035】
【発明の効果】以上のように本実施例によれば、リン酸
エステル系極圧剤を空孔内部に含浸した鉄系焼結材で形
成された摺動材は、反応性、吸着性の高い有機酸等が多
量に発生する場合や、供給されている潤滑油が切れた場
合や、潤滑油の潤滑性能が低い場合等の摩耗防止に有効
である。
【0036】また、リン酸エステル系極圧剤を空孔内部
に含浸した鉄系焼結材で形成されたローラを用いること
により、R134aを被圧縮ガスとするような潤滑性の
低い雰囲気下で摺動する場合の摩耗防止に有効であり、
油の劣化反応の抑制及び有機酸塩等の析出の抑制を図り
、圧縮機の耐久性を向上させるものである。
【0037】なお、本実施例では潤滑油としてエステル
系合成油を使用した場合の効果を説明したが、前記した
ようにグリコ−ル系油も同様な劣化反応が起こることか
ら、ほぼ同じ効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例における摺動材の断面図
【図2】本発明の第二の実施例における圧縮機の断面図
【図3】図2のA−A線断面図
【図4】従来例における摺動材の断面図
【図5】従来例
における圧縮機の断面図
【図6】図5のB−B線断面図
【符号の説明】
1      圧縮機用摺動材 3      空孔 4      リン酸トリクレジル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  理論密度比が0.8〜0.95であり
    、硬度がロックウェルCスケールで10〜45である鉄
    系焼結材を素材とし、前記焼結材の空孔中にリン酸エス
    テル系極圧剤を含浸してなる圧縮機用摺動材。
  2. 【請求項2】  リン酸エステル系極圧剤として、リン
    酸トリクレジル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リ
    ン酸ジ−2−エチルヘキシルフェニル、リン酸2−エチ
    ルヘキシルジフェニルの群より選ばれた少なくとも1種
    を0.5〜3重量%含浸することを特徴とする請求項1
    記載の圧縮機用摺動材。
  3. 【請求項3】  冷媒1、1、1、2テトラフルオロエ
    タンからなる被圧縮ガスと、圧縮機の構成要素としてシ
    ャフトと、請求項1記載の圧縮機用摺動材で形成され前
    記シャフトの偏心部に取り付けられたローラと、前記ロ
    ーラを収納するシリンダと、前記シリンダの溝内に収納
    されかつその先端部が前記ローラの外周と摺接するベー
    ンとを備えてなる圧縮機。
JP7919791A 1991-04-11 1991-04-11 圧縮機用摺動材および圧縮機 Pending JPH04311695A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996013666A1 (fr) * 1994-10-31 1996-05-09 Daikin Industries, Ltd. Compresseur rotatif et machine frigorifique
JPH09303264A (ja) * 1996-05-10 1997-11-25 Matsushita Electric Ind Co Ltd 冷凍機用圧縮機
EP1239155A4 (en) * 1999-12-07 2004-06-02 Daikin Ind Ltd POROUS PART FOR REFRIGERATOR, METHOD FOR MANUFACTURING SUCH PART, AND REFRIGERATOR

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