JPH0932770A - 密閉型圧縮機 - Google Patents
密閉型圧縮機Info
- Publication number
- JPH0932770A JPH0932770A JP18129795A JP18129795A JPH0932770A JP H0932770 A JPH0932770 A JP H0932770A JP 18129795 A JP18129795 A JP 18129795A JP 18129795 A JP18129795 A JP 18129795A JP H0932770 A JPH0932770 A JP H0932770A
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- JP
- Japan
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- end plate
- main shaft
- refrigerant
- sintered iron
- hermetic compressor
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、密閉型圧縮機において(特にHF
C冷媒を使用した圧縮機)下記構成により、下端板間の
耐摩耗性を改善することにより信頼性を向上させたもの
である。 【構成】 本発明は、下端板8の材質を合金焼結鉄とす
る。
C冷媒を使用した圧縮機)下記構成により、下端板間の
耐摩耗性を改善することにより信頼性を向上させたもの
である。 【構成】 本発明は、下端板8の材質を合金焼結鉄とす
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷凍装置または、空気
調和機において、冷媒ガスの圧縮を行なう密閉型圧縮機
に関するものである。
調和機において、冷媒ガスの圧縮を行なう密閉型圧縮機
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の圧縮機を図4を用いて説明する。
図4は、圧縮機の縦断面図である。
図4は、圧縮機の縦断面図である。
【0003】図4において、1は密閉容器であり、冷凍
機油2を封入している。3は電動機、4は圧縮機構部で
あり、電動機3の駆動力を圧縮機構部4に伝える主軸
5、シリンダ6、シリンダ6の両端を閉塞する上端板7
と下端板8などより構成される。
機油2を封入している。3は電動機、4は圧縮機構部で
あり、電動機3の駆動力を圧縮機構部4に伝える主軸
5、シリンダ6、シリンダ6の両端を閉塞する上端板7
と下端板8などより構成される。
【0004】このような圧縮機構の摺動部において、摩
耗が問題とされるのは主軸5と下端板8の端面間であ
る。主軸5と下端板9との接触部9は、主軸5の回転に
ともない摺動するが、この摺動部は、他の摺動部、たと
えば主軸5と上端板7や下端板8の内周の摺動部と異な
り、冷凍機油2が直接供給されないため、供給量が多く
は望めず、しばしば摩耗をおこしていた。
耗が問題とされるのは主軸5と下端板8の端面間であ
る。主軸5と下端板9との接触部9は、主軸5の回転に
ともない摺動するが、この摺動部は、他の摺動部、たと
えば主軸5と上端板7や下端板8の内周の摺動部と異な
り、冷凍機油2が直接供給されないため、供給量が多く
は望めず、しばしば摩耗をおこしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような密閉型圧縮
機の冷媒としては、従来ジクロフルオロメタン(以下C
FC12と称する)やハイドロジフルオロメタン(以下
HCFC22と称する)が主に用いられている。また、
密閉容器1内に封入される冷凍機油2に関しては、CF
C12やHCFC22に対して相溶性のあるナフテン系
やパラフィン系鉱油が用いられてきた。
機の冷媒としては、従来ジクロフルオロメタン(以下C
FC12と称する)やハイドロジフルオロメタン(以下
HCFC22と称する)が主に用いられている。また、
密閉容器1内に封入される冷凍機油2に関しては、CF
C12やHCFC22に対して相溶性のあるナフテン系
やパラフィン系鉱油が用いられてきた。
【0006】これらの冷媒や冷凍機油は、密閉容器1内
を直接循環するため圧縮機構部においては耐摩耗性を有
することが必要である。
を直接循環するため圧縮機構部においては耐摩耗性を有
することが必要である。
【0007】最近、上述した冷媒等の大気放出がオゾン
層破壊につながり、人体や生体系に深刻な影響を与える
ことが明らかになったため、CFC12やHCFC22
は段階的に使用が制限され、将来は全廃することが決定
している。
層破壊につながり、人体や生体系に深刻な影響を与える
ことが明らかになったため、CFC12やHCFC22
は段階的に使用が制限され、将来は全廃することが決定
している。
【0008】このような状況下にあって、代替冷媒とし
て1,1,1,2−テトラフルオロエタン(以下HFC
134aと称する)、ペンタフルオロエタン(以下HF
C125と称する)、ハイドロジフロロメタン(以下H
FC32と称する)や、これらの混合冷媒等が開発され
ている。
て1,1,1,2−テトラフルオロエタン(以下HFC
134aと称する)、ペンタフルオロエタン(以下HF
C125と称する)、ハイドロジフロロメタン(以下H
FC32と称する)や、これらの混合冷媒等が開発され
ている。
【0009】これらのHFC134a,HFC125,
HFC32の冷媒はオゾン破壊係数が低い反面、CFC
12やHCFC22に用いられた冷凍機油である鉱油に
はほとんど相溶しない。このため、HFC134a,1
25,32または、それらの混合冷媒等を冷媒圧縮機の
冷媒として使用する場合は、冷凍機油としてこれらの冷
媒と相溶するエステル系、エーテル系、フッ素系油の検
討が試みられている。
HFC32の冷媒はオゾン破壊係数が低い反面、CFC
12やHCFC22に用いられた冷凍機油である鉱油に
はほとんど相溶しない。このため、HFC134a,1
25,32または、それらの混合冷媒等を冷媒圧縮機の
冷媒として使用する場合は、冷凍機油としてこれらの冷
媒と相溶するエステル系、エーテル系、フッ素系油の検
討が試みられている。
【0010】しかしながら、冷媒としてCFC12やH
CFC22にかわってHFC134a,HFC125,
HFC32を用い冷凍機油としてこれらの冷媒と相溶性
のあるポリアルキレングリコール系油やポリエステル系
油を用いた冷媒圧縮機の場合、上述した圧縮機構部4の
摺動材として使用されているねずみ鋳鉄、特殊鋳鉄、ス
テンレス鋼の耐摩耗性が低下し、長期間安定して冷媒圧
縮機を運転することができないといった問題が生じてい
る。
CFC22にかわってHFC134a,HFC125,
HFC32を用い冷凍機油としてこれらの冷媒と相溶性
のあるポリアルキレングリコール系油やポリエステル系
油を用いた冷媒圧縮機の場合、上述した圧縮機構部4の
摺動材として使用されているねずみ鋳鉄、特殊鋳鉄、ス
テンレス鋼の耐摩耗性が低下し、長期間安定して冷媒圧
縮機を運転することができないといった問題が生じてい
る。
【0011】これは、従来の冷媒としてCFC12やH
CFC22を用いた場合、構成元素のひとつである塩素
(C1)原子が金属基材のFe原子と反応して耐摩耗性
のよい塩化鉄膜を形成するのに対し、HFC134a,
HFC125,HFC32等を用いた場合、これらの化
合物の中に塩素原子が存在しないために塩化鉄のような
潤滑膜が形成されず、潤滑作用が低下することが原因の
一つである。
CFC22を用いた場合、構成元素のひとつである塩素
(C1)原子が金属基材のFe原子と反応して耐摩耗性
のよい塩化鉄膜を形成するのに対し、HFC134a,
HFC125,HFC32等を用いた場合、これらの化
合物の中に塩素原子が存在しないために塩化鉄のような
潤滑膜が形成されず、潤滑作用が低下することが原因の
一つである。
【0012】さらに、従来の鉱物油系冷凍機油には環状
化合物が含まれており油膜形成能力が比較的高かったの
に対し、HFC134a,HFC125,HFC32と
相溶する冷凍機油は鎖状化合物が主体であり、厳しい摺
動条件では適切な油膜厚さを保つことができないことも
耐摩耗性を低下させている。
化合物が含まれており油膜形成能力が比較的高かったの
に対し、HFC134a,HFC125,HFC32と
相溶する冷凍機油は鎖状化合物が主体であり、厳しい摺
動条件では適切な油膜厚さを保つことができないことも
耐摩耗性を低下させている。
【0013】このようにCFC12、HCFC22に替
わる新たな冷媒であるHFC134a、HFC125,
HFC32を用い、これらの冷媒と相溶性を有する冷凍
機油を使用した冷媒圧縮機においては、負荷の高い場合
のみならず通常負荷の場合でも厳しい摺動条件になり特
に主軸5と下端板9間の接触部9の摩耗が大きな課題に
なってきた。
わる新たな冷媒であるHFC134a、HFC125,
HFC32を用い、これらの冷媒と相溶性を有する冷凍
機油を使用した冷媒圧縮機においては、負荷の高い場合
のみならず通常負荷の場合でも厳しい摺動条件になり特
に主軸5と下端板9間の接触部9の摩耗が大きな課題に
なってきた。
【0014】本発明はこのような課題を解決するため発
明されたものであり、特にHFC系の冷媒を用いた通常
負荷においても摺動条件の厳しい主軸5と下端板8間の
摺動を下端板8の耐摩耗性を向上させることによって、
信頼性を向上し、長寿命化を図った冷媒圧縮機を提供す
ることを目的とする。
明されたものであり、特にHFC系の冷媒を用いた通常
負荷においても摺動条件の厳しい主軸5と下端板8間の
摺動を下端板8の耐摩耗性を向上させることによって、
信頼性を向上し、長寿命化を図った冷媒圧縮機を提供す
ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1に下端板
の材質を焼結鉄とし、しかもMo、Niを加え、合金組
織とした。
の材質を焼結鉄とし、しかもMo、Niを加え、合金組
織とした。
【0016】代表的な成分は、Mo:0.5%,Ni:
4%,C:0.5%,その他:Feとする。
4%,C:0.5%,その他:Feとする。
【0017】第2に下端板の材質を焼結鉄とし、しかも
焼結鉄の空孔に樹脂を含浸した。第3に下端板の材質を
焼結鉄とし、しかも焼結鉄の空孔に樹脂がPTFEとす
る。
焼結鉄の空孔に樹脂を含浸した。第3に下端板の材質を
焼結鉄とし、しかも焼結鉄の空孔に樹脂がPTFEとす
る。
【0018】第4に下端板の材質を焼結鉄とし、しかも
焼結鉄の空孔に固体潤滑剤を混入したPTFEを含浸し
た。
焼結鉄の空孔に固体潤滑剤を混入したPTFEを含浸し
た。
【0019】以上の構成を特徴とし、特に、HFCを冷
媒として用い、前記冷媒と相溶性を有する冷凍機油を使
用した圧縮機に適用するものである。
媒として用い、前記冷媒と相溶性を有する冷凍機油を使
用した圧縮機に適用するものである。
【0020】
【作用】第1に下端板の材質を焼結鉄とし、しかもM
o、Niを加え、合金組織とした。本構成によって、摺
動特性が特に凝着の発生を防ぐことができる。
o、Niを加え、合金組織とした。本構成によって、摺
動特性が特に凝着の発生を防ぐことができる。
【0021】焼結鉄の代表的な成分は、Mo:0.5
%,Ni:4%,C:0.5%,その他:Feとする。
%,Ni:4%,C:0.5%,その他:Feとする。
【0022】第2に下端板の材質を焼結鉄とし、しかも
焼結鉄の空孔に樹脂を含浸した。本構成によって、通常
焼結鉄に特有の空孔が埋まることになる。運転条件の負
荷が高くなる場合、潤滑油が空孔内に逃げ、油膜が形成
しにくくなり摩耗発生の原因になっていた。空孔に樹脂
を含浸することによって、油膜が破断しにくくなり、摩
耗の発生を防ぐことができる。
焼結鉄の空孔に樹脂を含浸した。本構成によって、通常
焼結鉄に特有の空孔が埋まることになる。運転条件の負
荷が高くなる場合、潤滑油が空孔内に逃げ、油膜が形成
しにくくなり摩耗発生の原因になっていた。空孔に樹脂
を含浸することによって、油膜が破断しにくくなり、摩
耗の発生を防ぐことができる。
【0023】第3に下端板の材質を焼結鉄とし、しかも
焼結鉄の空孔に樹脂がPTFEとする。本構成によっ
て、焼結鉄の空孔による油膜の破断を防ぐとともに、P
TFE自身の自己潤滑性によって耐摩耗性を、さらに向
上させることができる。
焼結鉄の空孔に樹脂がPTFEとする。本構成によっ
て、焼結鉄の空孔による油膜の破断を防ぐとともに、P
TFE自身の自己潤滑性によって耐摩耗性を、さらに向
上させることができる。
【0024】第4に下端板の材質を焼結鉄とし、しかも
焼結鉄の空孔に固体潤滑剤を混入したPTFEを含浸し
た。本構成によって、焼結鉄の空孔による油膜の破断を
防ぐとともに、PTFE自身およびPTFEに混入され
た固体潤滑剤の自己潤滑性によって耐摩耗性を、さらに
向上させることができる。
焼結鉄の空孔に固体潤滑剤を混入したPTFEを含浸し
た。本構成によって、焼結鉄の空孔による油膜の破断を
防ぐとともに、PTFE自身およびPTFEに混入され
た固体潤滑剤の自己潤滑性によって耐摩耗性を、さらに
向上させることができる。
【0025】以上の構成を特徴とし、特に、HFCを冷
媒として用い、前記冷媒と相溶性を有する冷凍機油を使
用した圧縮機に適用するものであり、運転時における下
端板と主軸間の摺動部の摩耗を改善し信頼性を向上させ
るものである。
媒として用い、前記冷媒と相溶性を有する冷凍機油を使
用した圧縮機に適用するものであり、運転時における下
端板と主軸間の摺動部の摩耗を改善し信頼性を向上させ
るものである。
【0026】
【実施例】図4は、従来例の圧縮機の縦断面図である
が、本発明の実施例と構造は同一であるため、本図を使
って構造の説明を行なう。
が、本発明の実施例と構造は同一であるため、本図を使
って構造の説明を行なう。
【0027】密閉容器1に冷凍機油2を封入し、前記密
閉容器1内に電動機3とその電動機3の回転を伝える主
軸5と主軸5を支持する上端板7、下端板8を有する圧
縮機構部4を配する。
閉容器1内に電動機3とその電動機3の回転を伝える主
軸5と主軸5を支持する上端板7、下端板8を有する圧
縮機構部4を配する。
【0028】冷凍機油2は、従来の冷媒CFC12,H
CFC22の場合は、一般にナフテン系あるいはパラフ
ィン系鉱油、アルキルベンゼン系のものが使用されてき
た。HFC系の冷媒の場合は、冷媒の相溶性のあるエー
テル系、エステル系オイルが封入される。
CFC22の場合は、一般にナフテン系あるいはパラフ
ィン系鉱油、アルキルベンゼン系のものが使用されてき
た。HFC系の冷媒の場合は、冷媒の相溶性のあるエー
テル系、エステル系オイルが封入される。
【0029】主軸5の回転により、主軸5に設けられて
いるオイルポンプにより、冷凍機油2が摺動部を潤滑す
るようになっている。
いるオイルポンプにより、冷凍機油2が摺動部を潤滑す
るようになっている。
【0030】しかしながら、前記主軸5と前記下端板8
の接触する接触部9には、上端板7、下端板8と主軸5
内周間のように冷凍機油2が直接供給されていないた
め、特に圧縮機が過負荷あるいは高温で運転された時
や、潤滑性能の低下する冷媒がHFCの場合は、潤滑が
不十分となり、主軸5と下端板8間の接触部9に凝着等
の摩耗が発生し、信頼性を低下させる。
の接触する接触部9には、上端板7、下端板8と主軸5
内周間のように冷凍機油2が直接供給されていないた
め、特に圧縮機が過負荷あるいは高温で運転された時
や、潤滑性能の低下する冷媒がHFCの場合は、潤滑が
不十分となり、主軸5と下端板8間の接触部9に凝着等
の摩耗が発生し、信頼性を低下させる。
【0031】そこで、第1に前記下端板の材質を焼結鉄
とし、しかも、その成分を代表的に、Mo:0.5%,
Ni:4%,C:0.5%,その他:Feとする。こう
した場合、マクロ的にみれば、図1のような組織にな
る。ここで、10は合金フェライト層、11はフェライ
トとセメンタイトが針葉状になったパーライトち密層、
12セメンタイトが分断しているパーライト層、黒く見
える層はスチーム層13である。従来の組織では、M
o、Niといった合金元素がなかったため、パーライト
ち密層11とパーライト層12のみであった。それに比
較し、本発明の組織では、合金フェライト層10が存在
し、しかも図で点で示した部分が合金となっている部分
であり、組織がち密でありしかも硬度が高い。
とし、しかも、その成分を代表的に、Mo:0.5%,
Ni:4%,C:0.5%,その他:Feとする。こう
した場合、マクロ的にみれば、図1のような組織にな
る。ここで、10は合金フェライト層、11はフェライ
トとセメンタイトが針葉状になったパーライトち密層、
12セメンタイトが分断しているパーライト層、黒く見
える層はスチーム層13である。従来の組織では、M
o、Niといった合金元素がなかったため、パーライト
ち密層11とパーライト層12のみであった。それに比
較し、本発明の組織では、合金フェライト層10が存在
し、しかも図で点で示した部分が合金となっている部分
であり、組織がち密でありしかも硬度が高い。
【0032】図3は、摺動部の接触状態を微視的に描い
たものである。各摺動部は、図に示す通り点で接触して
いる。負荷が上がったり、潤滑状態が悪化すると、接触
点が高温となり、金属が溶融し、溶融した点から脱落す
るといった、いわゆる凝着部16が発生する。この対策
としては、摺動部の片側の硬度を上げるか、溶融するの
を防ぐため、組織あるいは金属成分を変更することが効
果的である。本発明の第1の発明では、両方の効果を得
るものである。
たものである。各摺動部は、図に示す通り点で接触して
いる。負荷が上がったり、潤滑状態が悪化すると、接触
点が高温となり、金属が溶融し、溶融した点から脱落す
るといった、いわゆる凝着部16が発生する。この対策
としては、摺動部の片側の硬度を上げるか、溶融するの
を防ぐため、組織あるいは金属成分を変更することが効
果的である。本発明の第1の発明では、両方の効果を得
るものである。
【0033】第2の発明では、図2に示す通り下端板8
の材質を焼結鉄にし、樹脂15を含浸したものである。
焼結鉄の場合、鉄分を圧縮し焼き固めたものであるた
め、図1に示すように、空孔14が存在する。前記空孔
14は、下端板7の加工表面にも存在し、摺動部の負荷
が上昇した場合、冷凍機油2が入り込むことによって、
潤滑膜が切れ、凝着摩耗が発生することになる。焼結鉄
に樹脂15を含浸することによって油膜を確保すること
ができる。
の材質を焼結鉄にし、樹脂15を含浸したものである。
焼結鉄の場合、鉄分を圧縮し焼き固めたものであるた
め、図1に示すように、空孔14が存在する。前記空孔
14は、下端板7の加工表面にも存在し、摺動部の負荷
が上昇した場合、冷凍機油2が入り込むことによって、
潤滑膜が切れ、凝着摩耗が発生することになる。焼結鉄
に樹脂15を含浸することによって油膜を確保すること
ができる。
【0034】第3に焼結鉄に樹脂を含浸する。前記樹脂
をPTFEとする。この場合、空孔14にPTFEより
油膜の破断を防ぐとともに、PTFE自身の自己潤滑性
によって耐摩耗性をさらに向上させることができる。
をPTFEとする。この場合、空孔14にPTFEより
油膜の破断を防ぐとともに、PTFE自身の自己潤滑性
によって耐摩耗性をさらに向上させることができる。
【0035】第4に下端板の材質を焼結鉄とし、しかも
焼結鉄の空孔に固体潤滑剤を混入したPTFEを含浸し
た。本構成によって、焼結鉄の空孔による油膜の破断を
防ぐとともに、PTFE自身およびPTFEに混入され
た固体潤滑剤の自己潤滑性によって耐摩耗性を、さらに
向上させることができる。
焼結鉄の空孔に固体潤滑剤を混入したPTFEを含浸し
た。本構成によって、焼結鉄の空孔による油膜の破断を
防ぐとともに、PTFE自身およびPTFEに混入され
た固体潤滑剤の自己潤滑性によって耐摩耗性を、さらに
向上させることができる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、特に冷媒が過負荷
あるいは高温で運転された場合や潤滑性能の低下する冷
媒がHFCの場合は、潤滑が不十分となり、主軸5と下
端板8間の接触部9に凝着等の摩耗が発生するのを防
ぎ、信頼性を向上させた圧縮機を実現するものである。
あるいは高温で運転された場合や潤滑性能の低下する冷
媒がHFCの場合は、潤滑が不十分となり、主軸5と下
端板8間の接触部9に凝着等の摩耗が発生するのを防
ぎ、信頼性を向上させた圧縮機を実現するものである。
【図1】本発明の実施例の組織図
【図2】本発明の実施例の組織図
【図3】凝着摩耗の機構図
【図4】従来実施例の密閉型圧縮機の縦断面図
1 密閉容器 3 電動機 4 圧縮機構部 5 主軸 6 シリンダ 7 上端番 8 下端板 9 下端板 15 樹脂
Claims (6)
- 【請求項1】密閉容器に電動機とその電動機の回転を伝
える主軸とその主軸を支持する上端板と下端板を有する
圧縮機構部を配し、前記下端板の材質を焼結鉄とし、し
かも成分にMo、Niを加え、合金組織としたことを特
徴とする密閉型圧縮機。 - 【請求項2】密閉容器に電動機と、その電動機の回転を
伝える主軸とその主軸を支持する上端板と下端板を有す
る圧縮機構部を配し、前記下端板の材質を焼結鉄とし、
しかも焼結の空孔に樹脂を含浸したことを特徴とする密
閉型圧縮機。 - 【請求項3】塩素原子を含まないHFC(ハイドロ フ
ルオロ カーボン)を単体あるいは混合して冷媒として
使用し、冷凍機油は、前記冷媒に相溶する冷凍機油を密
閉容器内に封入して、冷凍・空調システムを構成する密
閉型圧縮機で、前記密閉容器に電動機とその電動機の回
転を伝える主軸とその主軸を支持する上端板・下端板を
有する圧縮機構部を配し、前記下端板の材質を焼結鉄と
し、しかも成分にMo、Niを加え、合金組織としたこ
とを特徴とする密閉型圧縮機。 - 【請求項4】塩素原子を含まないHFC(ハイドロ フ
ルオロ カーボン)を単体あるいは混合して冷媒として
使用し、冷凍機油は、前記冷媒に相溶する冷凍機油を密
閉容器内に封入して、冷凍・空調システムを構成する密
閉型圧縮機で、前記密閉容器に電動機とその電動機の回
転を伝える主軸とその主軸を支持する上端板・下端板を
有する圧縮機構部を配し、前記下端板の材質を焼結鉄と
し、しかも焼結の空孔に樹脂を含浸したことを特徴とす
る密閉型圧縮機。 - 【請求項5】樹脂がPTFEである請求項2または4い
ずれか1項記載の密閉型圧縮機。 - 【請求項6】焼結空孔に固体潤滑剤を混入したPTFE
を含浸した請求項5記載の密閉型圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18129795A JPH0932770A (ja) | 1995-07-18 | 1995-07-18 | 密閉型圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18129795A JPH0932770A (ja) | 1995-07-18 | 1995-07-18 | 密閉型圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0932770A true JPH0932770A (ja) | 1997-02-04 |
Family
ID=16098224
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18129795A Pending JPH0932770A (ja) | 1995-07-18 | 1995-07-18 | 密閉型圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0932770A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001042656A1 (fr) * | 1999-12-07 | 2001-06-14 | Daikin Industries, Ltd. | Piece poreuse pour refrigerateur, procede de fabrication de ladite piece et refrigerateur |
US6299424B1 (en) | 1997-09-18 | 2001-10-09 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Sliding member and refrigerating compressor using the same |
JP2007327497A (ja) * | 2007-07-17 | 2007-12-20 | Toshiba Kyaria Kk | 圧縮機 |
JP2016176382A (ja) * | 2015-03-19 | 2016-10-06 | 富士電機株式会社 | 摺動部材及びその製造方法、並びに圧縮機 |
-
1995
- 1995-07-18 JP JP18129795A patent/JPH0932770A/ja active Pending
Cited By (5)
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