JP2001172557A - 管内面補修用エポキシ樹脂塗料 - Google Patents

管内面補修用エポキシ樹脂塗料

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JP2001172557A
JP2001172557A JP36171399A JP36171399A JP2001172557A JP 2001172557 A JP2001172557 A JP 2001172557A JP 36171399 A JP36171399 A JP 36171399A JP 36171399 A JP36171399 A JP 36171399A JP 2001172557 A JP2001172557 A JP 2001172557A
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JP
Japan
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weight
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pigment
polyepoxide
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JP36171399A
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English (en)
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Isao Yumiza
勇雄 弓座
Akira Yamamoto
山本  明
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Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】塗装仕上がり性に優れた管内面補修用エポキシ
樹脂塗料を開発する。 【解決手段】 50℃以下で液状で且つ25℃では10
0mPa・s以上の粘度を持つエポキシ当量100〜6
00のポリエポキシド基体樹脂(A)、必要に応じて5
0℃以下で液状で且つ25℃では100mPa・s未満
の粘度を持つポリエポキシド希釈剤(A’)、ポリアミ
ド系硬化剤(B)、繊維素顔料(C)、及びシリカ粉末
顔料(D)を含有する無溶剤2液硬化型エポキシ樹脂塗
料であることを特徴とする管内面補修用エポキシ樹脂塗
料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な管内面補修用
エポキシ樹脂塗料に係わる。
【0002】
【従来の技術】 近年、長年使用されている一般建築物
や一戸建において、台所用排水管、洗面所排水管、浴室
配水管、及びトイレ配水管等で使用されている雑排水被
覆金属管は排水により被覆が剥がれるとともに金属管が
腐食し排水が漏れたりするといった問題点が多く見られ
るようになってきた。
【0003】従来、排水が漏れた金属管に対しては修理
を必要とする接続部分の管や継手を新しい物に取替える
ことにより対処していたが、建物によっては接続部分が
建物の内部に組み込まれているために切り離しができず
補修が不可能なものがあった。
【0004】この様な金属管の補修においては、古くな
った金属管を取替えずに、例えば、金属管(金属管内部
にポリ塩化ビニル等のプラスチックをライニング被覆し
たものも含む)内部をサンドブラスト等の前処理を行な
って金属管内部の塗膜や錆等を除去した後、エポキシポ
リアミン硬化型樹脂塗料を塗装する方法が考えられてい
る。
【0005】しかしながら、従来のエポキシポリアミン
硬化型樹脂塗料では、金属管内部の腐食孔を十分に埋め
ることが出来ず、また、腐食によって金属管が薄くなっ
た部分を十分に被覆塗装することが出来ないので、再工
事を行なって管を取替えるといった面倒な工事が必要に
なるといった問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】 本発明は、古くなっ
た金属管内面の塗料を開発することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】 本発明者等は、上記し
た問題点を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特
に、無溶剤型液状エポキシ硬化系塗料に着目し、特定の
条件を満たす塗料が特に金属管内面の孔食を補修するこ
とができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明は、1、50℃以下で液状で
且つ25℃では100mPa・s以上の粘度を持つエポ
キシ当量100〜600のポリエポキシド基体樹脂
(A)、必要に応じて50℃以下で液状で且つ25℃で
は100mPa・s未満の粘度を持つポリエポキシド希
釈剤(A’)、ポリアミド系硬化剤(B)、繊維素顔料
(C)、及びシリカ粉末顔料(D)を含有する無溶剤2
液硬化型エポキシ樹脂塗料であることを特徴とする管内
面補修用エポキシ樹脂塗料、2、ポリエポキシド基体樹
脂(A)、必要に応じてポリエポキシド希釈剤
(A’)、繊維素顔料(C)、及びシリカ粉末顔料
(D)を含有する30℃での粘度が500〜5000m
Pa・sの範囲、30℃でのTi値(チクソトロピック
インデックス値)が2〜8の範囲である基剤(I)と
ポリアミド系硬化剤(B)、繊維素顔料(C)、及びシ
リカ粉末顔料(D)を含有する30℃での粘度が500
〜5000mPa・sの範囲、30℃でのTi値が2〜
8の範囲である基剤(II)とを混合してなる塗料であ
り、但し上記基剤(I)及び基剤(II)に配合する繊
維素顔料(C)は基剤(I)又は基剤(II)のどちら
か一方もしくは両方に配合できることを特徴とする上記
1に記載の管内面補修用エポキシ樹脂塗料、3、基剤
(I)が、ポリエポキシド基体樹脂(A)、必要に応じ
てポリエポキシド希釈剤(A’)の総合計量100重量
部に対して、繊維素顔料(C)0.1〜20重量部、及
びシリカ粉末顔料(D)0.1〜20重量部を配合して
なることを特徴とする上記1又は2に記載の管内面補修
用エポキシ樹脂塗料、4、基剤(II)が、ポリアミド
系硬化剤(B)100重量部に対して、繊維素顔料
(C)0.1〜20重量部、及びシリカ粉末顔料(D)
0.1〜30重量部を配合してなることを特徴とする上
記1乃至3のいずれか1に記載の管内面補修用エポキシ
樹脂塗料、5、基剤(I)及び基剤(II)との配合割
合が、基剤(I)100重量部に対して基剤(II)3
0〜150重量部であることを特徴とする上記1乃至4
のいずれか1に記載の管内面補修用エポキシ樹脂塗料に
係わる。
【0009】
【発明の実施の形態】 以下、本発明塗料について、さ
らに詳細に説明する。
【0010】本発明塗料で使用するポリエポキシド基体
樹脂(A)は、50℃以下、好ましくはー40℃〜40
℃で液状で且つ25℃では100mPa・s以上、好ま
しくは100mPa・s〜20000mPa・sの粘度
を持つエポキシ当量100〜600、好ましくは110
〜500のポリエポキシド基体樹脂(A)である。ま
た、ポリエポキシド基体樹脂(A)は平均分子量が約3
20〜1000のものを使用することが好ましい。
【0011】ポリエポキシド基体樹脂(A)が50℃以
下で液状でないものを使用すると管内面塗装が困難とな
る。また、粘度が25℃で100mPa・s未満のもの
を使用すると管内面に塗装した塗料が孔食部を通して管
外部に漏れ易くなり補修が十分でないといった欠点があ
る。エポキシ当量が100未満のものを使用すると塗料
の硬化が速すぎるために管内部や孔食部を十分に被覆す
ることができないといった欠点があり、一方、600を
超えると塗料の硬化が遅すぎるために孔食部を通して管
外部に漏れ易くなり補修が十分でないといった欠点があ
る。
【0012】ポリエポキシド基体樹脂(A)としては、
例えば、ビスフェノ−ル〜エピクロルヒドリン型エポキ
シ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹
脂、アクリルエポキシ樹脂など従来から公知のエポキシ
樹脂を使用することができるが、低温硬化性、防食性、
耐水性などの観点から、特にビスフェノ−ル〜エピクロ
ルヒドリン型エポキシ樹脂を使用することが好ましい。
ビスフェノ−ル〜エピクロルヒドリン型エポキシ樹脂の
具体例として、商品名として、例えば、エポト−トYD
−128(東都化成社製)、エピコ−ト812、同左8
15、同左828、同左834(以上、油化シェルエポ
キシ(株)社製)、アラルダイト502、同左600
5、同左6010、同左6020、同左6030、同左
6040、同左6060(チバ・ガイギ−社製)、DE
R−332、同左331(ダウ・ケミカル社製)等のビ
スフェノ−ル〜エピクロルヒドリン型エポキシ樹脂を挙
げることができる。
【0013】本発明塗料において必要に応じて使用でき
るポリエポキシド希釈剤(A’)は、50℃以下、好ま
しくはー40℃〜40℃で液状で且つ25℃では100
mPa・s未満、好ましくは7mPa・s〜100mP
a・sの粘度を持つポリエポキシド希釈剤である。ま
た、該希釈剤はエポキシ当量60〜200、好ましくは
60〜150、数平均分子量120〜300、好ましく
は130〜200のものがよい。
【0014】ポリエポキシド希釈剤(A’)が50℃以
下で液状でないものを使用すると管内面塗装が困難とな
る。
【0015】また、粘度が25℃で100mPa・sを
超えると希釈効果が少なくなる。また、エポキシ当量が
60未満のものを使用すると塗料の硬化が速すぎるため
に管内部や孔食部を十分に被覆することができないので
好ましくない、一方、200を超えると塗料の硬化が遅
すぎるために孔食部を通して管外部に漏れ易くなり補修
が十分でないので好ましくない。
【0016】該ポリエポキシド希釈剤(A’)として
は、従来から公知のものを使用することができる。具体
的には、例えば、エチレングリコールジグリシジルエー
テル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、
プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロ
ピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロプレ
ングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジ
オ−ルジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコール
ジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグ
リシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、
ジグリセリンテトラグリシジルエーテル、トリメチロー
ルプロパントリグリシジルエーテル、スピログリコール
ジグリシジルエーテル、2,6−ジグリシジルフェニル
エーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、トリ
グリシジルイソシアヌレート、ジグリシジルアミン、ジ
グリシジルベンジルアミン、フタル酸ジグリシジルエス
テル、ビスフェノ−ルAジグリシジルエーテル、ブタジ
エンジオキサイド等が挙げられる。
【0017】また、商品名としては、例えば、アデカグ
リシロールED−503、同左ED−506、同左ED
−513、同左ED−523、同左ED−505(以
上、アデカアーガス株式会社製、商品名)等が挙げられ
る。
【0018】本発明塗料で使用するポリアミド系硬化剤
(B)としては、従来から公知の50℃以下の温度で液
状のポリアミド系硬化剤を使用することができる。ポリ
アミン系化合物としては、例えば、脂肪族ポリアミン、
脂環族ポリアミン、及び芳香族ポリアミンを使用するこ
とができる。具体的には、例えば、エチレンジアミン、
ジエチレントリアミン、ペンタメチルジエチレントリア
ミン、トリエチレンジアミン、ジメチルアミノプロピル
アミン、ジエチレントリアミン、イソホロンジアミン、
メチルイミノビスプロピルアミン、ジメチルベンジルア
ミン、ベンゾトリアゾ−ル、フェニレンジアミン、及び
これらのポリアミンをエポキシ樹脂などで変性したもの
(例えば、アンカ−ミン1618、商品名、イソホロン
ジアミンエポキシ樹脂アダクト、アンカ−ケミカル社
製)などを挙げることができる。また、商品名として
は、例えば、アデカハードナー EH−210、同左E
H−217、同左EH−220、同左EH−227、同
左EH−252、同左EH−253、同左EH−253
−9(以上、アデカアーガス株式会社製、商品名、変性
脂肪族ポリアミン系硬化剤)等が挙げられる。
【0019】これらの中でも、特に低温硬化性、防食
性、耐水性などの観点から、特に脂肪族ポリアミン系化
合物が好ましい。
【0020】本発明塗料で使用する繊維素顔料(C)
は、理論強度に近いきわめて高い引張強さをもった針状
の単結晶性の物質であるウイスカを使用することが好ま
しい。ウイスカーを形成する物質としては、金属、無機
化合物、半導体、炭素などが知られている。ウイスカー
には、固体表面から素材と同じ物質が自然成長したもの
のほか、蒸気相の凝縮、溶液からの析出、化合物の還元
や熱分解などの相変化に伴って成長したものなどがあ
る。ウイスカーは、工業的には、化学反応を用いた気相
からの晶出現象などを利用して作成され、例えば、チタ
ン酸カリウムのウイスカーの場合、焼成法、溶融法、水
熱法、フラックス法、融体法など各種の製造法が知られ
ている。本発明で使用するウイスカーは、繊維径2μm
以下で、かつ、繊維長250μm以下のものが好まし
い。
【0021】ウイスカーには、例えば、チタン酸カリウ
ム、ホウ酸アルミニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、硫
酸カルシウム、ホウ酸マグネシウム、ホウ酸チタン酸カ
リウム、マグネシウムオキシサルフェート(MgSO4
・5Mg(OH)2 ・3H2O)等が挙げられる。
【0022】本発明塗料で使用するシリカ粉末(D)
は、平均粒径が0.001〜10μm、特に好ましくは
0.01〜3.0μmのものが好ましい。該シリカ粉末
の市販品としては、例えば、エロジル200、同左38
0(日本アエロジル社製、商品名、平均粒子径0.08
μm)、キャボシルTS−720(キャボット社製、商
品名、平均粒子径 0.014μm)等が挙げられる。
【0023】本発明塗料は、上記した基体樹脂成分
(A)、必要に応じて希釈剤成分(A’)、硬化剤成分
(B)、繊維素顔料成分(C)、シリカ粉末顔料(D)
を含有する塗料であって、その配合割合は、基体樹脂成
分(A)と必要に応じて希釈剤成分(A’)との配合割
合は基体樹脂成分(A)100重量部に対して希釈剤成
分(A’)が0〜100重量部、好ましくは1〜20重
量部の範囲である。
【0024】また、硬化剤成分(B)は基体樹脂成分
(A)及び必要に応じて希釈剤成分(A’)のエポキシ
基1個に対して硬化剤のアミノ基が0.1〜10個、好
ましくは0.5〜5個の範囲が望ましい。繊維素顔料成
分(C)は基体樹脂成分(A)及び必要に応じて希釈剤
成分(A’)の合計量100重量部に対して0.1〜1
0重量部、好ましくは0.5〜8重量部の範囲が望まし
い。
【0025】シリカ粉末顔料成分(D)は基体樹脂成分
(A)及び必要に応じて希釈剤成分(A’)の合計量1
00重量部に対して0.2〜20重量部、好ましくは
0.5〜15重量部の範囲が望ましい。繊維素顔料成分
(C)が上記した範囲を下回ると強靭な塗膜が形成され
なくなり、一方、上記した範囲を上回ると塗膜の耐蝕
性、耐水性等の性能が低下する。また、シリカ粉末顔料
成分(D)が上記した範囲を下回ると塗料のTi値が低
下し管内面の孔食を埋める性能が低下し、一方、上記し
た範囲を上回ると塗料の流動性が低下して平滑な塗膜が
形成できないといった欠点がある。
【0026】本発明塗料において、特にポリエポキシド
基体樹脂(A)、必要に応じてポリエポキシド希釈剤
(A’)、繊維素顔料(C)、及びシリカ粉末顔料
(D)を含有する30℃での粘度が500〜5000m
Pa・s、好ましくは1000〜3000mPa・sの
範囲、30℃でのTi値(チクソトロピック インデッ
クス値)が2〜8、好ましくは3〜6の範囲である基剤
(I)とポリアミド系硬化剤(B)、繊維素顔料
(C)、及びシリカ粉末顔料(D)を含有する30℃で
の粘度が800〜2500mPa・s、好ましくは50
0〜5000mPa・sの範囲、30℃でのTi値が2
〜8、好ましくは3〜6の範囲である硬化剤(II)と
を混合してなる塗料であり、但し上記基剤(I)及び基
剤(II)に配合する繊維素顔料(C)は基剤(I)又
は基剤(II)のどちらか一方もしくは両方に配合でき
る塗料を使用することが好ましい。
【0027】上記した(A)、(A’)、(B)、
(C)及び(D)の各成分は上記したものと同様のもの
を使用することができる。
【0028】基剤(I)において、30℃での粘度が5
00mPa・s未満になると孔食部から管外部に漏れる
塗料の量が多くなり孔食部を十分に被覆することができ
なくなり、一方、5000mPa・sを超えると管の塗
装膜厚が厚くなりすぎるといった欠点がある。
【0029】また、基剤(I)において30℃でのTi
値(チクソトロピック インデックス値)が2未満にな
ると孔食部から管外部に漏れる塗料の量が多くなり孔食
部を十分に被覆することができなくなり、一方、8を超
えると管の孔食内部を被覆することができなくなるとい
った欠点がある。
【0030】基剤(I)を構成する各成分の配合割合
は、ポリエポキシド基体樹脂(A)、必要に応じてポリ
エポキシド希釈剤(A’)の総合計量100重量部に対
して、シリカ粉末顔料(D)が0.1〜20重量部、好
ましくは0.2〜15重量部の範囲が望ましい。シリカ
粉末顔料(D)が0.1重量部未満になると塗料のTi
値が低下し管内面の孔食を埋める性能が低下し、一方、
20重量部を上回ると塗料の流動性が低下して平滑な塗
膜が形成できないといった欠点がある。
【0031】上記繊維素顔料(C)は基剤(I)もしく
は基剤(II)のいずれか一方もしくは両方に含有する
ことができる。
【0032】該繊維素顔料(C)を基剤(I)又は基剤
(II)に配合する場合には、基剤(I)又は基剤(I
I)の100重量部に対して0.1〜20重量部、好ま
しくは0.5〜10重量部の範囲である。
【0033】繊維素顔料成分(C)が上記した範囲を下
回ると強靭な塗膜が形成されなくなり、一方、上記した
範囲を上回ると塗膜の耐蝕性、耐水性等の性能が低下す
る。
【0034】基剤(II)において、30℃での粘度が
500mPa・s未満になると孔食部から管外部に漏れ
る塗料の量が多くなり孔食部を十分に被覆することがで
きなくなり、一方、5000mPa・sを超えると管の
孔食内部を被覆することができなくなるといった欠点が
ある。
【0035】また、基剤(II)において30℃でのT
i値(チクソトロピック インデックス値)が2未満に
なると孔食部から管外部に漏れる塗料の量が多くなり孔
食部を十分に被覆することができなくなり、一方、8を
超えると管の孔食内部を被覆することができなくなると
いった欠点がある。
【0036】基剤(II)を構成する各成分の配合割合
は、ポリアミド系硬化剤(B)100重量部に対して、
シリカ粉末顔料(D)が0.1〜30重量部、好ましく
は0.5〜20重量部の範囲が望ましい。シリカ粉末顔
料(D)が0.1重量部未満になると塗料のTi値が低
下し管内面の孔食を埋める性能が低下し、一方、30重
量部を上回ると塗料の流動性が低下して平滑な塗膜が形
成できないといった欠点がある。
【0037】基剤(I)及び基剤(II)との配合割合
は、基剤(I)100重量部に対して基剤(II)30
〜150重量部、好ましくは50〜120重量部の範囲
が望ましい。基剤(II)と基剤(II)の配合割合が
上記した範囲を外れると硬化性が低下し管内面の孔食部
を埋めることが難しくなるので好ましくない。
【0038】本発明塗料において、上記した以外にチタ
ン白顔料、カーボンブラック顔料等の着色顔料を必要に
応じて配合することができる。これらの顔料の配合量は
塗料の粘度、Ti値が上記した範囲に入るように適宜選
択して配合すればよいが、通常、(A)、(A’)及び
(B)の硬化性樹脂成分100重量部に対して0〜10
重量部、好ましくは1〜8重量部の範囲が望ましい。
【0039】また、該着色顔料は基剤(I)及び/又は
基剤(II)に適宜配合することができる。
【0040】また、本発明塗料において、(C)、
(D)や上記した着色顔料等の顔料以外に必要に応じて
体質顔料を配合することができる。該体質顔料として
は、従来から公知のもの、例えば、バリタ粉、沈降性硫
酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシム、クレー、珪
藻土、タルク、炭酸マグネシウム、アルミナホワイト、
グロスホワイト、マイカ粉などが挙げられる。これらの
体質顔料の配合量は塗料の粘度、Ti値が上記した範囲
に入るように適宜選択して配合すればよいが、通常、
(A)、(A’)及び(B)の硬化性樹脂成分100重
量部に対して0〜150重量部、好ましくは1〜100
重量部の範囲が望ましい。
【0041】また、該体質顔料は基剤(I)及び/又は
基剤(II)に適宜配合することができる。
【0042】更に、本発明塗料において、上記した成分
以外にも、必要に応じて流動性調整剤、ハジキ防止剤、
垂れ止め剤、顔料分散剤、硬化触媒、その他の樹脂等を
配合することができる。
【0043】本発明において、Ti値(チクソトロピッ
ク インデックス値)は回転粘度計による非ニュ−トン
性の評価に示されているTI(Thixotropy index:B型
粘度計 回転数2rpm/20rpmにおける粘度の比
率)を測定したものである。
【0044】本発明塗料は、の管内面補修用塗料として
使用される。該金属製配水管は、従来から、例えば、台
所用排水管、洗面所排水管、浴室配水管、及びトイレ配
水管等で使用されている雑排水被覆管を必要に応じて塗
装前に管の内面に付着した錆、旧塗膜や排水による堆積
物等があればこのものを除去(例えば、砂、水等の研磨
剤を使用してブラスト処理等)してもよいし、また、必
要に応じて化学的な前処理をおこなったものも使用する
ことができる。
【0045】排水管の口径としては、排水管用として一
般的に使用されている15〜500mm(直径)のもの
を使用することができる。
【0046】また、本発明塗料を排水管の内面に塗装す
る方法としては、従来から公知の塗装方法により塗装す
ることができる。該塗装方法としては、例えば、回転霧
化式ガンを管内面に挿入して塗料を霧化することにより
塗装することができる。
【0047】塗装膜厚は通常100〜5000μm、好
ましくは1000〜4000μmの範囲である。塗装膜
厚が100μm未満になると管の防食効果が十分に発揮
できない、一方、5000を超えると経済的に不利であ
る。
【0048】塗装後の塗膜は、塗装後1日以下程度もし
くは3時間以下程度の乾燥で十分と考える。
【0049】排水用被塗装管入口から無溶剤型液状エポ
キシ硬化系塗料を仕込み、次いで該入口から圧縮空気を
吹込むことにより被塗装管の内面に塗料を被覆すること
ができる。
【0050】
【実施例】 以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を
詳細に説明する。なお、本発明は下記した実施例に限定
されるものではない。
【0051】実施例1 基剤(I)−1:エピコート828EL(油化シェルエ
ポキシ株式会社製、商品名、ポリエポキシド、1200
〜1400Pa・s/25℃、エポキシ当量186〜1
90)90g、アデカグリシロールED−503(アデ
カアーガス株式会社製、商品名、25mPa・s/25
℃、エポキシ当量165)10g、モスハイジ(宇部興
産株式会社製、商品名、塩基性硫酸マグネシウム、粒子
長10〜100μm、粒子径1μm以下、ウイスカ)
0.5g、エロジル200(日本アエロジル株式会社
製、シリカ粉末)3g、二酸化チタン顔料10gをペブ
ルミルで分散混合したもの。基剤(I)−1は粘度30
℃で約1900Pa・s、Ti値30℃で5.0であっ
た。
【0052】基剤(II)−1:アデカハードナーEH
−217(アデカアーガス株式会社製、商品名、45P
a・s/25℃、アミン価730)100g、モスハイ
ジ(上記と同様)4g、エロジル200(上記と同様)
4g、重質炭酸カルシウム90gをペブルミルで分散混
合したもの。基剤(II)−1は粘度30℃で約120
0Pa・s、Ti値30℃で5.1であった。
【0053】上記で得られた基剤(I)−1を100g
と基剤(II)−1を100gとを混合し実施例1の塗
料を得た。
【0054】実施例1の塗料をすばやく補修が必要な古
い被塗物(口径30mm、長さ1mで腐食孔が9mmの
鉄管)の内面に膜厚が約3000μmになるように回転
霧化塗装した後、20℃で3時間硬化させて試験用塗装
管を作成した。
【0055】得られた塗装管を適当な大きさに切断して
孔部以外の塗装仕上り外観を調べた結果、ピンホ−ル、
泡、ワレ、タレなどの異常がなく良好であった。また、
孔部の仕上がり外観においては、塗料が管の孔部を完全
に充填しており、そしてピンホ−ル、泡、ワレなどの異
常がなく良好であった。
【0056】比較例1 上記エピコート828ELを100g及び上記アデカハ
ードナーEH−217を50g配合したものを実施例1
と同様の方法で試験用塗装管を作成した。
【0057】得られた塗装管を適当な大きさに切断して
孔部以外の塗装仕上り外観を調べた結果、タレを生じ悪
かった。また、孔部の仕上がり外観においては、塗料が
管の孔部から管外部に多量に漏れ外観が悪かった。
【0058】
【発明の効果】 本発明塗料によれば、塗料として特定
の原料を配合して得られる特定の粘度、粘性を有する塗
料を使用することから、該塗料を補修が必要とされる排
水管内面に塗装した際に、管内面にピンホ−ル、泡、ワ
レなどの塗膜異常がなく、更に管内面の孔食部において
も孔食部を隙間なく充填させ、しかも管外面に塗料が多
量に漏れたりしない塗膜外観に優れ、更に耐食性、耐水
性などの排水管に要求される性能を十分に満足させるこ
とができるといった顕著な効果を発揮するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D075 AG00 CA48 DA15 DA27 DB02 DC05 EA05 EB33 EB45 EB56 4J038 DB022 DB061 DB071 DB202 DB221 DB261 DB392 HA246 HA376 HA436 HA446 HA476 JB04 JB05 JB07 JB35 KA03 KA06 KA08 KA19 KA20 MA15 NA03 PB05 PB06 PC02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 50℃以下で液状であり、且つ25℃で
    は100mPa・s以上の粘度を持つエポキシ当量10
    0〜600のポリエポキシド基体樹脂(A)、必要に応
    じて50℃以下で液状で且つ25℃では100mPa・
    s未満の粘度を持つポリエポキシド希釈剤(A’)、ポ
    リアミド系硬化剤(B)、繊維素顔料(C)、及びシリ
    カ粉末顔料(D)を含有する無溶剤2液硬化型エポキシ
    樹脂塗料であることを特徴とする管内面補修用エポキシ
    樹脂塗料。
  2. 【請求項2】 ポリエポキシド基体樹脂(A)、必要に
    応じてポリエポキシド希釈剤(A’)、繊維素顔料
    (C)、及びシリカ粉末顔料(D)を含有する30℃で
    の粘度が500〜5000mPa・sの範囲、30℃で
    のTi値(チクソトロピック インデックス値)が2〜
    8の範囲である基剤(I)とポリアミド系硬化剤
    (B)、繊維素顔料(C)、及びシリカ粉末顔料(D)
    を含有する30℃での粘度が500〜5000mPa・
    sの範囲、30℃でのTi値が2〜8の範囲である基剤
    (II)とを混合してなる塗料であり、但し上記基剤
    (I)及び基剤(II)に配合する繊維素顔料(C)は
    基剤(I)又は基剤(II)のどちらか一方もしくは両
    方に配合できることを特徴とする請求項1に記載の内面
    補修用エポキシ樹脂塗料。
  3. 【請求項3】 基剤(I)が、ポリエポキシド基体樹脂
    (A)、必要に応じてポリエポキシド希釈剤(A’)の
    総合計量100重量部に対して、繊維素顔料(C)0.
    1〜20重量部、及びシリカ粉末顔料(D)0.1〜2
    0重量部を配合してなることを特徴とする請求項1又は
    2に記載の管内面補修用エポキシ樹脂塗料。
  4. 【請求項4】 基剤(II)が、ポリアミド系硬化剤
    (B)100重量部に対して、繊維素顔料(C)0.1
    〜20重量部、及びシリカ粉末顔料(D)0.1〜30
    重量部を配合してなることを特徴とする請求項1乃至3
    のいずれか1項に記載の管内面補修用エポキシ樹脂塗
    料。
  5. 【請求項5】 基剤(I)及び基剤(II)との配合割
    合が、基剤(I)100重量部に対して基剤(II)3
    0〜150重量部であることを特徴とする請求項1乃至
    4のいずれか1項に記載の管内面補修用エポキシ樹脂塗
    料。
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