JP2001172504A - 硬化性組成物および硬化性導電性組成物 - Google Patents

硬化性組成物および硬化性導電性組成物

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JP2001172504A
JP2001172504A JP36289699A JP36289699A JP2001172504A JP 2001172504 A JP2001172504 A JP 2001172504A JP 36289699 A JP36289699 A JP 36289699A JP 36289699 A JP36289699 A JP 36289699A JP 2001172504 A JP2001172504 A JP 2001172504A
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isobutylene
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JP36289699A
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Takao Manabe
貴雄 眞鍋
Hidenari Tsunemi
常深  秀成
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】分子中少なくとも1個のアルケニル基を有する
イソブチレン系重合体を主成分とする付加型硬化性組成
物および硬化性導電性組成物から得られる硬化物は、脆
く、強度、伸び特性に問題があった。 【解決手段】(A)分子中に少なくとも1個のヒドロシ
リル化反応可能なアルケニル基を有するイソブチレン系
重合体、(B)少なくとも2種の分子中に2個以上のヒ
ドロシリル基を有する化合物、(C)ヒドロシリル化触
媒からなる硬化性組成物および、(A)〜(C)成分に
導電性付与物質を必須成分として含有させてなる硬化性
導電性組成物を用いることにより、上記目的を達成する
に至った。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は硬化性組成物および
硬化性導電性組成物に関する。さらに詳しくは、分子中
に少なくとも1個のヒドロシリル化反応可能なアルケニ
ル基を有するイソブチレン系重合体、少なくとも2種の
分子中に2個以上のヒドロシリル基を有する化合物、ヒ
ドロシリル化触媒を必須成分として含有させてなる硬化
性組成物、および、上記成分に導電性付与物質を必須成
分として含有させてなる硬化性導電性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】アルケニル基含有イソブチレン系重合
体、ヒドロシリル基を含有する化合物、ヒドロシリル化
触媒による硬化性組成物および、上記成分に導電性付与
物質を含有させた硬化性導電性組成物はすでに特許公開
され公知である。しかしながら、この硬化性組成物およ
び硬化性導電性組成物から得られる硬化物は脆く、強度
や伸び特性が必ずしも良好ではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる実状
を鑑みてなされたものであり、得られる硬化物の脆さ、
強度、伸び特性を改善することが可能となる硬化性組成
物および硬化性導電性組成物を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく鋭意研究を重ね、ヒドロシリル化反応可能な
アルケニル基を有するイソブチレン系重合体、ヒドロシ
リル基を有する化合物及びヒドロシリル化触媒といった
成分からなる硬化性組成物において、分子中に2個以上
のヒドロシリル基を有する化合物を少なくとも2種以上
用いることで、得られる硬化物のタック性を増大させる
ことなく、強度、伸び特性の改善が可能となることを見
出し、本発明をなすに至った。
【0005】すなわち、本発明は、 (A)分子中に少なくとも1個のヒドロシリル化反応可
能なアルケニル基を有するイソブチレン系重合体 (B)少なくとも2種以上の分子中に2個以上のヒドロ
シリル基を有する化合物 (C)ヒドロシリル化触媒からなる硬化性組成物に関す
るものである。
【0006】また、本発明は、上記(A)〜(C)成分
からなる硬化性組成物に(D)成分として、導電性付与
物質を必須成分として含有させてなる硬化性導電性組成
物に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に用いる(A)成分は、分
子中に少なくとも1個のヒドロシリル化反応可能なアル
ケニル基を有するイソブチレン系重合体である。
【0008】ここで、アルケニル基とは、ヒドロシリル
化反応に対して活性のある炭素−炭素2重結合を含む基
であれば特に制限されるものではない。アルケニル基と
しては、ビニル基、アリル基、メチルビニル基、プロペ
ニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等の
脂肪族不飽和炭化水素基、シクロプロペニル基、シクロ
ブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基
等の環式不飽和炭化水素基、メタクリル基等が挙げられ
る。本発明における(A)成分は、上記ヒドロシリル化
反応可能なアルケニル基を重合体末端に導入されている
ことが望ましい。このようにアルケニル基が重合体末端
にあるときは、最終的に形成される硬化物の有効網目鎖
量が多くなり、高強度のゴム状硬化物が得られやすくな
るなどの点から好ましい。
【0009】本発明に用いる(A)成分のイソブチレン
系重合体とは、重合体の骨格をなす単量体単位が主とし
てイソブチレン単位からなるものを意味する。この場
合、単量体のすべてがイソブチレン単位から形成されて
いても良く、イソブチレンと共重合性を有する単量体単
位をイソブチレン系重合体の好ましくは50%(重量
%、以下同様)以下さらに好ましくは30%以下、特に
好ましくは20%以下の範囲で含有していても良い。但
し、これら重合体骨格において、耐湿性、耐候性、耐熱
性の観点から、芳香環以外の炭素−炭素不飽和結合を実
質的に含有しない、該アルケニル基を除く主鎖を構成す
る繰り返し単位が飽和炭化水素から構成されることが特
に好ましい。また、本発明中(A)成分として用いるイ
ソブチレン系重合体には、本発明の目的が達成される範
囲でブタジエン、イソプレン、1,13−テトラデカジ
エン、1,9−デカジエン、1,5−ヘキサジエンのよ
うなポリエン化合物のごとき重合後2重結合が残るよう
な単位単量体を少量、好ましくは10%以下の範囲で含
有させても良い。
【0010】このようなイソブチレン系重合体の主鎖骨
格をなす共重合成分の具体例としては、例えば1−ブテ
ン、2−ブテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル
−1−ブテン、ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、
ヘキセン、ビニルシクロヘキサン、メチルビニルエ−テ
ル、エチルビニルエ−テル、イソブチルビニルエ−テ
ル、スチレン、α−メチルスチレン、ジメチルスチレ
ン、p−t−ブトキシスチレン、p−ヘキセニルオキシ
スチレン、p−アリロキシスチレン、p−ヒドロキシス
チレン、β−ピネン、インデン、ビニルジメチルメトキ
シシラン、ビニルトリメチルシラン、ジビニルジメトキ
シシラン、ジビニルジメチルシラン、1,3−ジビニル
−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、トリビ
ニルメチルシラン、テトラビニルシラン、アリルジメチ
ルメトキシシラン、アリルトリメチルシラン、ジアリル
ジメトキシシラン、ジアリルジメチルシラン、γ−メタ
クリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メ
タクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン等
が挙げられる。
【0011】アルケニル基含有イソブチレン系重合体の
調製方法としては、例えば、共有結合性Cl基を有する
イソブチレン系重合体にアルケニル基を導入する方法が
挙げられる。共有結合性Cl基を有するイソブチレン系
重合体にアルケニル基を導入する方法に特に制限はない
が、例えば、アルケニルフェニルエーテル類とポリマー
のCl基との間でフリーデルクラフツ反応を行う方法、
アリルトリメチルシラン等とポリマーのCl基とをルイ
ス酸存在下で置換反応させる方法、および種々のフェノ
ール類とポリマーのCl基とのフリーデルクラフツ反応
を行い水酸基を導入した後にさらに前記のアルケニル基
導入方法を行う方法などが挙げられる。
【0012】次に、ポリマーの重合中にアルケニル基を
導入する方法について説明する。
【0013】ポリマーの重合中にアルケニル基を導入す
る方法としては、例えば、開始剤、連鎖移動剤、触媒の
存在下で、イソブチレンを含むカチオン重合性モノマー
をカチオン重合させる反応系にアリルトリメチルシラン
を添加して、アリル末端を有するイソブチレン系重合体
を製造する方法がある。
【0014】ここで、例えば、開始剤兼連鎖移動剤とし
ては、ハロゲン原子および芳香環炭素に結合している炭
素原子を有する化合物または第3級炭素原子に結合して
いるハロゲン原子を有する化合物を使用することができ
る。触媒としてはルイス酸を使用することができる。
【0015】同様に、1,9−デカジエンのような非共
役ジエン類もしくはp−ヘキセニルオキシスチレンのよ
うなアルケニルオキシスチレン類を重合反応系に添加す
る方法も可能である。
【0016】ここで、カチオン重合触媒として用いられ
得るルイス酸としては、一般式MX’n(Mは金属原
子、X’はハロゲン原子)で表される化合物(例えば、
BCl 3、Et2AlCl、EtAlCl2、AlCl3
SnCl4、TiCl4、VCl 5、FeCl3、およびB
3など)が挙げられるが、これらに限定されない。こ
れらのルイス酸のうち、BCl3、SnCl4、BF3
どが好ましく、更に好ましくは、TiCl4である。ル
イス酸の使用量は開始剤兼連鎖移動剤のモル数に対し
0.1〜10倍が好ましく、更に好ましくは2〜5倍で
ある。
【0017】本発明の(B)成分であるヒドロシリル基
を有する化合物としては、分子内に2個以上のケイ素原
子結合水素原子を含有するものであれば、制限はない。
ここで、ヒドロシリル基とはSi−H結合を有する基を
表わすが、本発明においては、同一ケイ素原子(Si)
に水素原子(H)が2個結合している場合は、ヒドロシ
リル基2個と計算する。
【0018】(B)成分としては、ポリオルガノハイド
ロジェンシロキサンが好ましいものの一つとして挙げら
れる。ここで言うポリオルガノハイドロジェンシロキサ
ンとは、ケイ素原子上に炭化水素基あるいは水素原子を
有するシロキサン化合物を指す。その構造について具体
的に示すと、
【0019】
【化1】 などで示される鎖状、環状のものや、これらのユニット
を2個以上有する
【0020】
【化2】 などで示されるものが挙げられる。
【0021】またこれら(B)成分の使用にあたって
は、(A)成分や(C)成分との相溶性、あるいは系中
における分散安定性がよいものが好ましい。特に系全体
の粘度が低い場合には、(B)成分として上記各成分と
の相溶性の低いものを使用すると、相分離が起こり硬化
不良を引き起こすことがある。また、分散性助剤とし
て、微粉末シリカ等の粒径の小さいフィラーを配合して
もよい。(A)成分、(C)成分との相溶性、あるいは
分散安定性が比較的良好なものとして具体的に示すと、
【0022】
【化3】 などが挙げられる。
【0023】また、本発明における(B)成分の使用量
としては、(A)成分のアルケニル基の総量に対して、
(B)成分のケイ素原子結合水素原子が0.8〜5.0
当量となるように使用することが好ましい。上記(A)
成分のアルケニル基総量に対して(B)成分のケイ素原
子結合水素原子が0.8に満たない場合、架橋が不十分
となることがある。また、5.0を越える場合には、硬
化後に残留するケイ素原子結合水素原子の影響により物
性が大きく変化することが問題となる。特にこの影響を
抑制したい場合には1.0〜2.0当量となるように
(B)成分を用いることが好ましい。
【0024】また、(B)成分においては、分子中のヒ
ドロシリル基の数が少なくなるほど、架橋密度が小さく
なり、得られる硬化物の脆さ、伸び特性を改善すること
ができるが、同時にタック性の増大を招き、問題とな
る。タック性の増大を招かないために、用いるヒドロシ
リル基含有化合物の少なくとも1種は、分子内に4個以
上のヒドロシリル基を有することが好ましい。
【0025】本発明の(C)成分であるヒドロシリル化
触媒については、特に制限はなく、任意のものが使用で
きる。具体的に例示すれば、塩化白金酸、白金の単体、
アルミナ、シリカ、カ−ボンブラック等の担体に固体白
金を担持させたもの;白金ービニルシロキサン錯体{例
えば、Ptn(ViMe2SiOSiMe2Vi)n、P
t〔(MeViSiO)4m};白金ーホスフィン錯体
{例えば、Pt(PPh34、Pt(PBu34};白
金ーホスファイト錯体{例えば、Pt〔P(OP
h)34、Pt〔P(OBu)34(式中、Meはメチ
ル基、Buはブチル基、Viはビニル基、Phはフェニ
ル基を表し、n、mは整数を表す)、Pt(acac)
2、また、Ashbyらの米国特許第3159601及
び3159662号明細書中に記載された白金−炭化水
素複合体、並びにLamoreauxらの米国特許第3
220972号明細書中に記載された白金アルコラ−ト
触媒も挙げられる。
【0026】また、白金化合物以外の触媒の例として
は、RhCl(PPh33、RhCl 3、Rh/Al
23、RuCl3、IrCl3、FeCl3、AlCl3
PdCl2・2H2O、NiCl2、TiCl4、等が挙げ
られる。これらの触媒は単独で使用してもよく、2種以
上併用しても構わない。触媒活性の点から塩化白金酸、
白金−オレフィン錯体、白金−ビニルシロキサン錯体、
Pt(acac)2等が好ましい。触媒量としては特に
制限はないが、(A)成分中のアルケニル基1molに
対して10-1〜10-8molの範囲で用いるのがよい。
好ましくは10-2〜10-6molの範囲で用いるのがよ
い。また、ヒドロシリル化触媒は、一般に高価で腐食性
であり、また、水素ガスを大量に発生して硬化物が発泡
してしまう場合があるので10-1モル以上用いない方が
よい。
【0027】本発明の(D)成分は、イソブチレン系重
合体を主成分とする組成物から得られる硬化物に導電性
を付与するための成分である。本発明の(D)成分であ
る導電性付与物質としては、カーボンブラックや金属酸
化物、金属微粉末、さらには、第4級アンモニウム塩、
カルボン酸基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸
エステル基などを有する有機化合物もしくは重合体、エ
ーテルエステルイミド、もしくはエーテルイミド重合
体、エチレンオキサイド−エピハロヒドリン共重合体、
メトキシポリエチレングリコールアクリレートなどで代
表される導電性ユニットを有する化合物、または高分子
化合物などの帯電防止剤といった化合物などがあげられ
るが、これらに限定されるものではない。また、導電性
付与物質は単独で用いてもよく、2種以上を併用しても
よい。
【0028】(D)成分の添加量は、(A)成分の重合
体100重量部に対し(D)成分全体で0.1〜200
重量部、さらには1〜100重量部用いることが好まし
い。添加量が少なすぎると、得られる導電性材料の導電
性にバラツキが出やすくなり、また、添加量が多くなり
すぎると組成物の流動性が損なわれ、加工性の低下を招
き、また、得られる導電性材料の硬度が高くなる。ま
た、用いる導電性付与物質の種類あるいは添加量によっ
ては、ヒドロシリル化反応を阻害するものがあるため、
導電性付与物質のヒドロシリル化反応に対する影響を考
慮しなければならない。また、導電性付与物質は、表面
を各種カップリング剤等で表面を処理してもよい。
【0029】また、本発明の硬化性組成物および硬化性
導電性組成物には、粘度や硬度を調整する目的で軟化
剤、可塑剤を添加してもよい。軟化剤、可塑剤の使用量
は(A)成分100重量部に対して、150重量部以下
が好ましい。それ以上の添加量になると、ブリード等の
問題を生じる可能性がある。
【0030】また、本発明の硬化性組成物および硬化性
導電性組成物には貯蔵安定性を改良する目的で、貯蔵安
定性改良剤を使用することができる。この貯蔵安定性改
良剤としては、本発明の(B)成分の保存安定剤として
知られている通常の安定剤であり、所期の目的を達成す
るものであればよく、特に限定されるものではない。具
体的には、脂肪族不飽和結合を含有する化合物、有機リ
ン化合物、有機硫黄化合物、窒素含有化合物、スズ系化
合物、有機過酸化物等を好適に用いることができる。さ
らに具体的には、2−ベンゾチアゾリルサルファイド、
ベンゾチアゾール、チアゾール、ジメチルアセチレンダ
イカルボキシレート、ジエチルアセチレンダイカルボキ
シレート、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキ
シアニソール、ビタミンE、2−(4−モルフォジニル
ジチオ)ベンゾチアゾール、3−メチル−1−ブテン−
3−オール、アセチレン性不飽和基含有オルガノシロキ
サン、エチレン性不飽和基含有オルガノシロキサン、ア
セチレンアルコール、3−メチル−1−ブチル−3−オ
ール、ジアリルフマレート、ジアリルマレエート、ジエ
チルフマレート、ジエチルマレエート、ジメチルマレエ
ート、2−ペンテンニトリル、2,3−ジクロロプロペ
ン等が挙げられるが、これらに限定されるわけではな
い。
【0031】また、本発明の硬化性組成物および硬化性
導電性組成物には、各種充填剤、接着性付与剤などの各
種機能性付与剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、界
面活性剤、溶剤、シリコン化合物を適宜添加してよい。
前記接着性付与剤としては、各種シランカップリング剤
が例示される。特にエポキシ基、メタクリロイル基、ビ
ニル基等の官能基を有するシランカップリング剤は、硬
化性に及ぼす影響も小さく、接着性の発現にも効果が大
きく使いやすい。但し、使用できるシランカップリング
剤としては、これらに限定されるものではない。
【0032】本発明においては、貴金属触媒を用いたア
ルケニル基に対するSi−H基の付加反応によって硬化
性組成物が硬化するので、硬化速度が非常に速く、ライ
ン生産を行う上で好都合である。特に、熱硬化させる温
度は、80℃〜180℃の範囲内が好ましい。
【0033】
【実施例】以下の実施例に基づき本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定される
ものではない。 (実施例1)(A)成分としては、特開平9−7161
1に記載されている方法に準じて合成した下記の構造を
示す化合物A(分析値は表1に示す)を使用した。
【0034】
【表1】
【0035】
【化4】 まず、(A)成分100gと酸化防止剤としてMARK
AO−50(旭電化製)1gの均一混合物に、(B)
成分として下記に構造を示す化合物B1
【0036】
【化5】 を(A)成分100重量部に対し1.3g、更に、もう
一種の(B)成分として下記に構造を示す化合物B2
【0037】
【化6】 を7.0g、(C)成分としてビス(1,3−ジビニル
−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン)白金錯
体触媒(17.9×10-5mmol/μL、キシレン溶
液)を57μL及び貯蔵安定性改良剤としてジメチルマ
レートを38μLを秤量し、均一混合した。該組成物を
真空脱泡撹拌装置(シーテック(株)製)で60分間脱
泡を行った。この配合物をテフロンシートを敷いたアル
ミの金型枠に充填した後、150℃、30分間加熱の条
件でプレス成形し、評価用のシート状硬化物を得た。得
られたシート状硬化物を2(1/3)号型用型枠で打ち
抜き、温度23℃、湿度65±56%の恒温恒湿条件
下、引張り速度200mm/min、チャック間距離2
0mmで島津オートグラフAG−2000Aを用いて、
破断強度および最大伸びを測定・評価した。また、同時
に評価用シートのタック性を手触りで評価した。タック
性の評価に関しては、タック性の小さいものから順に、
○、△、×の三段階での評価とした。配合表および評価
結果を表2に示す。
【0038】
【表2】 (実施例2)実施例1記載の処方について、化合物B1
およびB2の配合量を、それぞれ2.0g、3.5gに
変えて配合し、あとは同様に評価用シートを作成し、同
様の評価を行った。配合表及び結果を表2に示す。 (実施例3)実施例1記載の処方について、化合物B1
およびB2の配合量を、それぞれ2.6g、2.3gに
変えて配合し、あとは同様に評価用シートを作成し、同
様の評価を行った。配合表及び結果を表2に示す。 (実施例4)実施例1記載の処方について、(B)成分
として、化合物B2の配合量を4.7g、および、下記
に構造を示す化合物B3の配合量を2.7g配合し、あ
とは同様に評価用シートを作成し、評価を行った。配合
表及び結果を表2に示す。
【0039】
【化7】 (実施例5)(A)成分100gに対して、(D)成分
としてカーボンブラック(旭カーボン社製 #35G)
20重量部、可塑剤として飽和炭化水素系プロセスオイ
ル(出光興産製 PW−380)20重量部、および酸
化防止剤としてMARK AO−50(旭電化製)1重
量部を混合し、ロールにて3回混練した。この混合物
に、(B)成分として、化合物B1およびB2を、それ
ぞれ1.3g、7.0g加え、ついで、(C)成分とし
てビス(1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメ
チルジシロキサン)白金錯体触媒(17.9×10-5
mol/μL、キシレン溶液)を57μL及び貯蔵安定
性改良剤としてジメチルマレートを38μLを秤量し、
均一混合した。該組成物を真空脱泡撹拌装置(シーテッ
ク(株)製)で60分間脱泡を行った。この配合物をテ
フロンシートを敷いたアルミの金型枠に充填した後、1
50℃、30分間加熱の条件でプレス成形し、評価用の
シート状硬化物を得た。この評価用シートについて、実
施例1と同様の各種評価を行った。配合表および結果を
表2に示す。 (比較例1)実施例1記載の処方について、(B)成分
として、化合物B1を5.3gを配合し、あとは同様に
評価用シートを作成し、評価を行った。配合表及び結果
を表2に示す。 (比較例2)実施例1記載の処方について、(B)成分
として、化合物B1を3.9gを配合し、あとは同様に
評価用シートを作成し、評価を行った。配合表及び結果
を表2に示す。 (比較例3)実施例1記載の処方について、(B)成分
として、化合物B2を9.2gを配合し、あとは同様に
評価用シートを作成し、評価を行った。配合表及び結果
を表2に示す。 (比較例4)実施例1記載の処方について、(B)成分
として、化合物B3を5.4gを配合し、あとは同様に
評価用シートを作成し、評価を行った。配合表及び結果
を表2に示す。 (比較例5)(A)成分100gに対して、(D)成分
としてカーボンブラック(旭カーボン社製 #35G)
20重量部、可塑剤として飽和炭化水素系プロセスオイ
ル(出光興産製 PW−380)20重量部、および酸
化防止剤としてMARK AO−50(旭電化製)1重
量部を混合し、ロールにて3回混練した。この混合物
に、(B)成分として、化合物B1を、それぞれ5.3
g加え、ついで、(C)成分としてビス(1,3−ジビ
ニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン)白
金錯体触媒(17.9×10-5mmol/μL、キシレ
ン溶液)を57μL及び貯蔵安定性改良剤としてジメチ
ルマレートを38μLを秤量し、均一混合した。該組成
物を真空脱泡撹拌装置(シーテック(株)製)で60分
間脱泡を行った。この配合物をテフロンシートを敷いた
アルミの金型枠に充填した後、150℃、30分間加熱
の条件でプレス成形し、評価用のシート状硬化物を得
た。この評価用シートについて、実施例1と同様の各種
評価を行った。配合表および結果を表2に示す。
【0040】
【発明の効果】本発明により、少なくとも2種の分子中
に2個以上のヒドロシリル基を有する化合物を用いるこ
とで、タック性を増大させることなく、硬化物の強度、
伸び特性を改善することが可能となった。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の成分(A)〜(C)を必須成分と
    してなる硬化性組成物。 (A)分子中に少なくとも1個のヒドロシリル化反応可
    能なアルケニル基を有するイソブチレン系重合体 (B)少なくとも2種の分子中に2個以上のヒドロシリ
    ル基を有する化合物 (C)ヒドロシリル化触媒
  2. 【請求項2】 (A)成分の重合体中、ヒドロシリル化
    反応可能なアルケニル基が分子末端に含有されてなる請
    求項1に記載の硬化性組成物。
  3. 【請求項3】 (A)成分のイソブチレン系重合体の分
    子量が、2000〜30000である請求項1または2
    に記載の硬化性組成物。
  4. 【請求項4】 (A)成分の重合体中、イソブチレンに
    起因する繰り返し単位の総量が50重量%以上である請
    求項1〜3のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
  5. 【請求項5】 (B)成分の分子中にヒドロシリル基を
    有する化合物が、平均して1分子中に2個以上のヒドロ
    シリル基を含有するポリオルガノハイドロジェンシロキ
    サンである請求項1〜4のいずれか1項に記載の硬化性
    組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5記載の硬化性組成物に
    (D)成分として、導電性付与物質を必須成分として含
    有させてなる硬化性導電性組成物。
  7. 【請求項7】 (D)成分の導電性付与物質の少なくと
    も1種がカーボンブラックである請求項6記載の硬化性
    導電性組成物。
  8. 【請求項8】 (D)成分の導電性付与物質が、カーボ
    ンブラックと無機系フィラーからなる請求項6または7
    記載の硬化性導電性組成物。
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