JP2000327919A - 高温での貯蔵安定性に優れる硬化性組成物 - Google Patents

高温での貯蔵安定性に優れる硬化性組成物

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JP2000327919A
JP2000327919A JP11137253A JP13725399A JP2000327919A JP 2000327919 A JP2000327919 A JP 2000327919A JP 11137253 A JP11137253 A JP 11137253A JP 13725399 A JP13725399 A JP 13725399A JP 2000327919 A JP2000327919 A JP 2000327919A
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JP11137253A
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Takao Manabe
貴雄 眞鍋
Masafumi Sakaguchi
雅史 坂口
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】分子中に少なくとも1個のアルケニル基を有す
る飽和炭化水素系重合体あるいはポリオキシアルキレン
系重合体等に貯蔵安定性改良剤を加えた付加型硬化性組
成物の高温での貯蔵安定性については必ずしも十分では
なかった。 【解決手段】(A)分子中に少なくとも1個のヒドロシ
リル化反応可能なアルケニル基を有する飽和炭化水素系
重合体および/またはポリオキシアルキレン系重合体、
(B)分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有す
る化合物、(C)ヒドロシリル化触媒、(D)脂肪族不
飽和結合を含む(A)成分以外の化合物からなる硬化性
組成物を用いることにより、上記目的を達成するに至っ
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高温での貯蔵安定性
に優れる硬化性組成物に関する。さらに詳しくは、分子
中に少なくとも1個のヒドロシリル化反応可能なアルケ
ニル基を有する飽和炭化水素系重合体および/またはポ
リオキシアルキレン系重合体、分子中に少なくとも2個
のヒドロシリル基を有する化合物、ヒドロシリル化触
媒、脂肪族不飽和結合を含む化合物を主成分とする高温
での貯蔵安定性に優れる硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】アルケニル基含有飽和炭化水素系重合体
および/またはポリオキシアルキレン系重合体、ヒドロ
シリル基を含有する化合物、ヒドロシリル化触媒による
付加型硬化性組成物は、すでに特許公開され公知である
(特開平3−188166、特開平3−294320
等)。しかしながら、主成分が重合体であるため、粘度
が必ずしも低くなく、その作業性、加工性等について改
善する必要があった。粘度を低くする方法としては、主
成分に比して粘度の低い可塑剤等により希釈する方法が
一般的であるが、この方法においては、多量の可塑剤等
の添加による硬化物の物性等の信頼性の低下が懸念され
ていた。一方、これら重合体は、温度が上昇するにつれ
て粘度が下がっていく性質を持ち合わせており、重合体
を主成分とする組成物を常温より高い温度で扱うことが
できれば、作業性を確保した上に、物性等の信頼性の低
下を招くことがないと考えられる。しかし、室温よりも
高い温度で硬化性組成物を扱うとすぐにゲル化してしま
う。すなわち、室温以上での貯蔵安定性は極めて悪いも
のであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる実状
を鑑みてなされたものであり、組成物を室温よりも高い
温度で扱うことが可能となる、高温での貯蔵安定性に優
れる硬化性組成物を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を重ね、ヒドロシリル化反応可能
なアルケニル基を有する飽和炭化水素系重合体および/
またはポリオキシアルキレン系重合体と、ヒドロシリル
基を有する化合物及びヒドロシリル化触媒といった成分
からなる硬化性材料において、貯蔵安定性改良剤として
脂肪族不飽和結合を含む化合物を添加することで、室温
よりも高い温度での貯蔵安定性に優れる組成物が得られ
ることを見出し、本発明をなすに至った。すなわち、本
発明は、 (A)分子中に少なくとも1個のヒドロシリル化反応可
能なアルケニル基を有する飽和炭化水素系重合体および
/またはポリオキシアルキレン系重合体 (B)分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有す
る化合物 (C)ヒドロシリル化触媒 (D)脂肪族不飽和結合を含む(A)成分以外の化合物 からなる硬化性組成物に関するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に用いる(A)成分は、分
子中に少なくとも1個のヒドロシリル化反応可能なアル
ケニル基を有する飽和炭化水素系重合体および/または
ポリオキシアルキレン系重合体である。ここで、アルケ
ニル基とは、ヒドロシリル化反応に対して活性のある炭
素−炭素2重結合を含む基であれば特に制限されるもの
ではない。アルケニル基としては、ビニル基、アリル
基、メチルビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペン
テニル基、ヘキセニル基等の脂肪族不飽和炭化水素基、
シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテ
ニル基、シクロヘキセニル基等の環式不飽和炭化水素
基、メタクリル基等が挙げられる。本発明における
(A)成分は、上記ヒドロシリル化反応可能なアルケニ
ル基を重合体末端に導入されていることが望ましい。こ
のようにアルケニル基が重合体末端にあるときは、最終
的に形成される硬化物の有効網目鎖量が多くなり、高強
度のゴム状硬化物が得られやすくなるなどの点から好ま
しい。ここで、飽和炭化水素系重合体とは、芳香環以外
の炭素−炭素不飽和結合を実質的に含有しない重合体を
意味する概念であり、該アルケニル基を除く主鎖を構成
する繰り返し単位が炭化水素基から構成されることを意
味する。(A)成分の飽和炭化水素系重合体の骨格をな
す重合体は、(1)エチレン、プロピレン、1−ブテ
ン、イソブチレンなどのような炭素数2〜6のオレフィ
ン化合物を主モノマーとして重合させる、(2)ブタジ
エン、イソプレンなどのようなジエン系化合物を単独重
合させたり、上記オレフィン系化合物とジエン系化合物
とを共重合させたりした後水素添加する、などの方法に
より得ることができるが、末端に官能基を導入しやす
い、分子量制御しやすい、末端官能基の数を多くするこ
とができるなどの点から、イソブチレン系重合体や水添
ポリブタジエン系重合体あるいは水添ポリイソプレン系
重合体であるのが望ましい。
【0006】前記イソブチレン系重合体は、単量体単位
のすべてがイソブチレン単位から形成されていてもよ
く、イソブチレンと共重合性を有する単量体単位をイソ
ブチレン系重合体中の好ましくは50%(重量%、以下
同様)以下、更に好ましくは30%以下、特に好ましく
は20%以下の範囲で含有してもよい。
【0007】このような単量体成分としては、例えば炭
素数4〜12のオレフィン、ビニルエ−テル、芳香族ビ
ニル化合物、ビニルシラン類、アリルシラン類等が挙げ
られる。このような共重合体成分の具体例としては、例
えば1−ブテン、2−ブテン、2−メチル−1−ブテ
ン、3−メチル−1−ブテン、ペンテン、4−メチル−
1−ペンテン、ヘキセン、ビニルシクロヘキサン、メチ
ルビニルエ−テル、エチルビニルエ−テル、イソブチル
ビニルエ−テル、スチレン、α−メチルスチレン、ジメ
チルスチレン、p−t−ブトキシスチレン、p−ヘキセ
ニルオキシスチレン、p−アリロキシスチレン、p−ヒ
ドロキシスチレン、β−ピネン、インデン、ビニルジメ
チルメトキシシラン、ビニルトリメチルシラン、ジビニ
ルジメトキシシラン、ジビニルジメチルシラン、1,3
−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサ
ン、トリビニルメチルシラン、テトラビニルシラン、ア
リルジメチルメトキシシラン、アリルトリメチルシラ
ン、ジアリルジメトキシシラン、ジアリルジメチルシラ
ン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメト
キシシラン等が挙げられる。
【0008】前記水添ポリブタジエン系重合体や他の飽
和炭化水素系重合体においても、上記イソブチレン系重
合体の場合と同様に、主成分となる単量体単位の他に、
他の単量体単位を含有させてもよい。また、本発明中
(A)成分として用いる飽和炭化水素系重合体には、本
発明の目的が達成される範囲でブタジエン、イソプレ
ン、1,13−テトラデカジエン、1,9−デカジエ
ン、1,7−オクタジエン、1,5−ヘキサジエンのよ
うなポリエン化合物のごとき重合後2重結合の残るよう
な単量体単位を少量、好ましくは10%以下の範囲で含
有させてもよい。前記飽和炭化水素系重合体、好ましく
はイソブチレン系重合体、水添ポリイソプレンまたは水
添ポリブタジエン系重合体の数平均分子量(GPC法、
ポリスチレン換算)は、その取り扱いやすさ、硬化後の
ゴム弾性の点から2000〜50000程度であるのが
好ましい。また、イソブチレン系重合体の製造方法とし
ては、特開平8−134220に記載された方法により
製造することができる。
【0009】また、(A)成分の前記オキシアルキレン
系重合体とは、主鎖を構成する単位のうち30%以上、
好ましくは50%以上がオキシアルキレン単位からなる
重合体をいい、オキシアルキレン単位以外に含有される
単位としては、重合体製造時の出発物質として使用され
る、活性水素を2個以上有する化合物、たとえば、エチ
レングリコール、ビスフェノール系化合物、グリセリ
ン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールな
どからの単位が挙げられる。なお、オキシプロピレン系
重合体の場合には、エチレンオキシド、ブチレンオキシ
ドなどからなる単位との共重合体(グラフト重合体も含
む)であってもよい。
【0010】上記のようなオキシアルキレン系重合体の
分子量としては、反応性および低硬度化のバランスをよ
くする観点から、数平均分子量(Mn)で500〜5
0,000、さらには1,000〜40,000である
ことが好ましい。特に、数平均分子量5,000以上の
もの、さらには5,000〜40,000であるものが
好ましい。数平均分子量が500未満の場合、この硬化
性組成物を硬化させた場合に充分な機械的特性(ゴム硬
度、伸び率)などが得られにくくなる。一方、数平均分
子量があまり大きくなりすぎると、分子中に含まれるア
ルケニル基1個あたりの分子量が大きくなったり、立体
障害で反応性が落ちたりするため、硬化が不充分になる
ことが多く、また、粘度が高くなりすぎて加工性が悪く
なる傾向にある。
【0011】前記オキシアルキレン系重合体が有するア
ルケニル基に特に制限はないが、下記一般式(1)、 H2C=C(R1)−CH2− (1) (式中、R1は水素原子またはメチル基)で示されるア
ルケニル基が、硬化性に優れる点で特に好ましい。ま
た、この硬化性組成物の特徴の1つは、低硬度化に設定
しやすいことであり、この特徴を発揮させるにはアルケ
ニル基の数は分子末端に2個以上が好ましいが、(A)
成分の分子量に比してアルケニル基の数が多くなりすぎ
ると剛直になり、良好なゴム弾性が得られにくくなる。
【0012】本発明の(A)成分である飽和炭化水素系
重合体およびポリオキシアルキレン系重合体は、単独で
使用してもよく、または、2種を併用してもよい。
【0013】本発明の(B)成分であるヒドロシリル基
を有する化合物としては、分子内に2個以上のケイ素原
子結合水素原子を含有するものであれば、制限はない。
ここで、同一ケイ素原子に水素原子が2個結合している
場合はケイ素原子結合水素原子2個と計算する。
【0014】(B)成分としては、ポリオルガノハイド
ロジェンシロキサンが好ましいものの一つとして挙げら
れる。ここで言うポリオルガノハイドロジェンシロキサ
ンとは、ケイ素原子上に炭化水素基あるいは水素原子を
有するシロキサン化合物を指す。その構造について具体
的に示すと、
【0015】
【化6】
【0016】などで示される鎖状、環状のものや、これ
らのユニットを2個以上有する
【0017】
【化7】
【0018】などで示されるものが挙げられる。またこ
れら(B)成分の使用にあたっては、(A)成分や
(C)成分、(D)成分との相溶性、あるいは系中にお
ける分散安定性がよいものが好ましい。特に系全体の粘
度が低い場合には、(B)成分として上記各成分との相
溶性の低いものを使用すると、相分離が起こり硬化不良
を引き起こすことがある。また、分散性助剤として、微
粉末シリカ等の粒径の小さいフィラーを配合してもよ
い。(A)成分、(C)成分、(D)成分との相溶性、
あるいは分散安定性が比較的良好なものとして具体的に
示すと、
【0019】
【化8】
【0020】などが挙げられる。また、本発明における
(B)成分の使用量としては、(A)成分のアルケニル
基の総量に対して、(B)成分のケイ素原子結合水素原
子が0.8〜5.0当量となるように使用することが好
ましい。上記(A)成分のアルケニル基総量に対して
(B)成分のケイ素原子結合水素原子が0.8に満たな
い場合、架橋が不十分となる。また、5.0を越える場
合には、硬化後に残留するケイ素原子結合水素原子の影
響により物性が大きく変化することが問題となる。特に
この影響を抑制したい場合には1.0〜2.0当量とな
るように(B)成分を用いることが好ましい。
【0021】本発明の(C)成分であるヒドロシリル化
触媒については、特に制限はなく、任意のものが使用で
きる。具体的に例示すれば、塩化白金酸、白金の単体、
アルミナ、シリカ、カ−ボンブラック等の担体に固体白
金を担持させたもの;白金ービニルシロキサン錯体{例
えば、Ptn(ViMe2SiOSiMe2Vi)n、P
t〔(MeViSiO)4m};白金ーホスフィン錯体
{例えば、Pt(PPh34、Pt(PBu34};白
金ーホスファイト錯体{例えば、Pt〔P(OP
h)34、Pt〔P(OBu)34(式中、Meはメチ
ル基、Buはブチル基、Viはビニル基、Phはフェニ
ル基を表し、n、mは整数を表す)、Pt(acac)
2、また、Ashbyらの米国特許第3159601及
び3159662号明細書中に記載された白金−炭化水
素複合体、並びにLamoreauxらの米国特許第3
220972号明細書中に記載された白金アルコラ−ト
触媒も挙げられる。
【0022】また、白金化合物以外の触媒の例として
は、RhCl(PPh33、RhCl 3、Rh/Al
23、RuCl3、IrCl3、FeCl3、AlCl3
PdCl2・2H2O、NiCl2、TiCl4、等が挙げ
られる。これらの触媒は単独で使用してもよく、2種以
上併用しても構わない。触媒活性の点から塩化白金酸、
白金−オレフィン錯体、白金−ビニルシロキサン錯体、
Pt(acac)2等が好ましい。触媒量としては特に
制限はないが、(A)成分中のアルケニル基1molに
対して10-1〜10-8molの範囲で用いるのがよい。
好ましくは10-2〜10-6molの範囲で用いるのがよ
い。また、ヒドロシリル化触媒は、一般に高価で腐食性
であり、また、水素ガスを大量に発生して硬化物が発泡
してしまう場合があるので10-1モル以上用いない方が
よい。また、本発明の(D)成分は、飽和炭化水素系重
合体および/またはオキシアルキレン系重合体を主成分
とする硬化性組成物について、室温よりも高い温度での
保存安定性を改良するための成分である。(D)成分の
脂肪族不飽和結合を含む化合物としては、
【0023】
【化9】
【0024】で示されるアセチレンアルコール類が例示
される。特に、これらアセチレンアルコール類において
は、R1あるいはR2のかさ高さが貯蔵安定性に大きく
関与しており、R1あるいR2がかさ高いものが高温で
の貯蔵安定性に優れることから好ましい。しかし、かさ
高いものになりすぎると、貯蔵安定性には優れるもの
の、硬化性が悪くなるという欠点があり、貯蔵安定性と
硬化性のバランスのとれたアセチレンアルコールを選ぶ
ことが重要である。貯蔵安定性と硬化性のバランスのと
れたアセチレンアルコールの例としては、2−フェニル
−3−ブチン−2−オール、1−エチニル−1−シクロ
ヘキサノール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−
オール、3−メチル−1−ヘキシン−3−オール、3−
エチル−1−ペンチン−3−オール、2−メチル−3−
ブチン−2−オール、3−メチル−1−ペンチン−3−
オール等があげられる。
【0025】アセチレンアルコール類以外の高温での貯
蔵安定性を改良する脂肪族不飽和結合を含む化合物とし
ては、
【0026】
【化10】
【0027】で示されるエン−イン化合物、
【0028】
【化11】
【0029】で示されるシラン化合物、
【0030】
【化12】
【0031】で示されるポリシロキサン化合物
【0032】
【化13】
【0033】で示されるオレフィン系化合物、酢酸ビニ
ル等のオレフィン系アルコールの脂肪族カルボン酸エス
テル、テトラビニルシロキサン環状体、2−ペンテンニ
トリルなどの脂肪族不飽和結合を含むニトリル類、アル
キルアセチレンジカルボキシレート、マレイン酸エステ
ル、ジオルガノフマレート等が例示される。(D)成分
の使用量としては、(A)成分および(B)成分に均一
に分散する限りにおいては、ほぼ任意に選ぶことができ
るが、(C)成分のヒドロシリル化触媒に対して、2〜
10000モル当量の範囲で用いることが好ましい。
(D)成分の脂肪族不飽和結合を含む化合物は単独で用
いてもよく、また、2種以上を併用してもよい。また、
本発明の硬化性組成物には、粘度や硬度を調整する目的
で軟化剤、可塑剤を添加してもよい。軟化剤、可塑剤の
使用量は(A)成分100重量部に対して、150重量
部以下が好ましい。それ以上の添加量になると、ブリー
ド等の問題を生じる可能性がある。また、本発明の硬化
性組成物には、各種充填剤、導電性付与物質などの各種
機能性付与剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、界面
活性剤、溶剤、シリコン化合物を適宜添加してよい。前
記充填剤の具体例としては、シリカ微粉末、炭酸カルシ
ウム、クレー、タルク、酸化チタン、亜鉛華、ケイソウ
土、カーボンブラック、硫酸バリウムなどが挙げられ
る。これらの充填剤の中では、特にシリカ微粉末、とり
わけ粒子径が50〜70nm(BET比表面積が50〜
380m2/g)程度の微粉末シリカが好ましく、その
中でも表面処理を施した疎水性シリカが、強度を好まし
い方向に改善する働きが大きいので特に好ましい。
【0034】本発明においては、貴金属触媒を用いたア
ルケニル基に対するSi−H基の付加反応によって硬化
性組成物が硬化するので、硬化速度が非常に速く、ライ
ン生産を行う上で好都合である。特に、熱硬化させる温
度は、100℃〜180℃の範囲内が好ましい。100
℃より低い温度では、組成物が貯蔵安定性に優れている
ため、硬化反応はほとんど進行しないが、100℃程度
以上になると、急激にヒドロシリル化反応が進行し、短
い時間で硬化物を得ることができる。本発明による硬化
性組成物は、比較的高温でも貯蔵安定性に優れることか
ら、組成物をより低い粘度で扱うことが可能となり、高
温LIM成形等に好適である。
【0035】
【実施例】以下の実施例に基づき本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定される
ものではない。 (実施例1)(A)成分としては、特開平8−1342
20に記載されている方法により合成した下記の構造を
示す化合物(分析値は表1に示す)を使用した。
【0036】
【表1】
【0037】
【化14】
【0038】(A)成分100重量部に対し、可塑剤P
S−32(出光興産製)30重量部、酸化防止剤として
MARK AO−50(アデカアーガス化学(株))を
1重量部加えて、手混ぜ混練した。この際、酸化防止剤
を溶解させるため70℃程度に加温した。ついで、この
混合物に(B)成分として下記に構造を示す化合物B1
【0039】
【化15】
【0040】を(A)成分100重量部に対し9.3重
量部混合した。更に、(C)成分としてビス(1,3−
ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサ
ン)白金錯体触媒(17.9×10-5mmol/μl、
キシレン溶液)を白金が(A)成分のアルケニル基量の
モル数に対して5×10-4当量及び(D)成分として、
2−フェニル−3−ブチン−2−オールを白金に対し2
00モル当量を秤量し、均一混合した。このようにして
得られた硬化性組成物を50℃のオーブン内に保管し、
各経過時間において、組成物にゲル化が見られないもの
を○、一部でもゲル化が見られるものを×と評価した。
また、同時に各経過時間において、150℃でのスナッ
プアップタイムを計測した。配合表および評価結果を表
2に示す。
【0041】
【表2】
【0042】(実施例2)実施例1における(D)成分
を1−エチニル−1−シクロヘキサンに代えて、同様の
操作および評価を行った。配合表および評価結果を表2
に示す。 (実施例3)実施例1における(D)成分を3,5−ジ
メチル−1−ヘキシン−3−オールに代えて、同様の操
作および評価を行った。配合表および評価結果を表2に
示す。 (比較例1)実施例1における(D)成分を添加せず、
同様に操作および評価を行った。配合表および評価結果
を表2に示す。
【0043】表2より、本発明における硬化性組成物は
高温での貯蔵安定性に優れることが明らかである。ま
た、さらに高い温度での硬化性にも優れることがわかっ
た。
【0044】
【発明の効果】本発明により、高温での貯蔵安定性に優
れる硬化性組成物を提供することができ、高温でのハン
ドリングが可能となるため、多量の希釈剤等を用いるこ
となく、比較的低粘度な液状組成物として扱うことが可
能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 BB171 BB181 BL011 BL021 CH021 CP042 CP123 DA036 DA116 DD076 DE146 DJ016 EA017 EX017 EZ006 FD146 FD203 FD207 4J031 AA12 AA13 AA16 AA26 AA29 AA53 AA59 AB01 AB04 AC13 AD01 AD03 AE11 AE15 AF10

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の成分(A)〜(D)を必須成分とし
    てなる硬化性組成物。 (A)分子中に少なくとも1個のヒドロシリル化反応可
    能なアルケニル基を有する飽和炭化水素系重合体および
    /またはポリオキシアルキレン系重合体 (B)分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有す
    る化合物 (C)ヒドロシリル化触媒 (D)脂肪族不飽和結合を含む(A)成分以外の化合物
  2. 【請求項2】(A)成分の重合体中、ヒドロシリル化反
    応可能なアルケニル基が分子末端に含有されてなる請求
    項1に記載の硬化性組成物。
  3. 【請求項3】(A)成分がポリイソブチレン系重合体で
    ある請求項1および2記載の硬化性組成物。
  4. 【請求項4】(A)成分の重合体中、イソブチレンに起
    因する繰り返し単位の総量が50重量%以上である請求
    項1〜3記載の硬化性組成物。
  5. 【請求項5】(A)成分がポリオキシプロピレン系重合
    体である請求項1および2記載の硬化性組成物。
  6. 【請求項6】(B)成分の分子中にヒドロシリル基を有
    する化合物が、平均して1分子中に少なくとも2個以上
    のヒドロシリル基を含有するポリオルガノハイドロジェ
    ンシロキサンである請求項1〜5記載の硬化性組成物。
  7. 【請求項7】(D)成分が以下に構造を示すようなアセ
    チレンアルコール類である請求項1〜6記載の硬化性組
    成物。 【化1】
  8. 【請求項8】(D)成分が分子量110以上のアセチレ
    ンアルコールである請求項1〜7の硬化性組成物。
  9. 【請求項9】(D)成分が常圧での沸点が140℃以上
    のアセチレンアルコールである請求項1〜8の硬化性組
    成物。
  10. 【請求項10】(D)成分が以下に示すような構造をも
    つエン−イン化合物である請求項1〜6記載の硬化性組
    成物。 【化2】
  11. 【請求項11】(D)成分が以下に示すような構造をも
    つシラン化合物である請求項1〜6記載の硬化性組成
    物。 【化3】
  12. 【請求項12】(D)成分が以下に示すような構造をも
    つポリシロキサン化合物である請求項1〜6記載の硬化
    性組成物。 【化4】
  13. 【請求項13】(D)成分が脂肪族不飽和結合を含むニ
    トリル化合物である請求項1〜6記載の硬化性組成物。
  14. 【請求項14】(D)成分が以下に示すような構造をも
    つオレフィン系化合物である請求項1〜6記載の硬化性
    組成物。 【化5】
  15. 【請求項15】(D)成分が脂肪族不飽和結合をもつエ
    ステル系化合物である請求項1〜6記載の硬化性組成
    物。
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CN110229648A (zh) * 2019-06-05 2019-09-13 苏州晶银新材料股份有限公司 一种单组分有机硅导电胶及其制备方法和应用

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